当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼしており、引き続き注視してまいります。
当第3四半期連結累計期間における事業環境は、引き続き新型コロナ感染の影響により消費需要の冷え込みが続いておりますが、特に第3四半期に入り、5G関連等の需要により中国を始めとして経済活動活性化の兆しも見えてまいりました。
当社を取り巻く環境も、新型コロナ感染の影響は残るものの、中国等を中心に設備投資需要の回復が見られ、またお客様のサプライチェーン分断への対応(生産地分散化)など当社のビジネスチャンスに繋がる動きも出始めております。
当社は2020年から2022年の構造改革を軸とした中期計画フェーズⅡにおいて、そのビジョン「お客様とJUKI製品・サービスを通じて企業価値を向上できる“モノ-コト”づくり企業」の下、“5つの変革※”を軸とした構造改革、すなわち ①管理間接業務のスリム化などによるコスト構造改革、②高収益分野の営業力強化などの事業領域拡大による付加価値の極大化、③ミドルマーケット開拓強化などのボーダレスによる顧客基盤強化に取り組んでまいりました。
※5つの変革=①成長力のある市場・お客様の開拓、②収益力をアップする事業領域の拡大、③イノベーティブな技術領域の拡大、
④経営の5S(Simple、Slim、Speedy、Seamless、Smart)を軸とした生産体制及び管理(間接)業務体制の構築、⑤“持続可能
な”経営の実践
同時に厳しい事業環境に対応するため期初に掲げた構造改革を更に深掘りし、本社や国内外のグループ工場の一斉操業停止を含む大幅な生産調整、管理(間接)部門の一時帰休や新たな勤務フォーメーションの導入、処遇も含めた人事制度改革の推進、設備投資計画の見直し等により、当第3四半期累計で前年同期比約58億円の固定費削減を進め、収益改善を図ってまいりました。
その結果、当第3四半期は第2四半期比、売上は19.4%増加、経常損失は55.0%減少し、当第3四半期累計では売上高は467億7千7百万円(前年同期比37.1%減)、利益面につきましては、営業損益は46億4千7百万円の損失(前年同期は32億3千8百万円の利益)、経常損益は42億2千万円の損失(前年同期は24億7千6百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損益は48億9千5百万円の損失(前年同期は16億8千3百万円の利益)となりました。
第4四半期も引き続き、Withコロナの現状を踏まえ、新たな勤務フォーメーションの定着化や更なる人事制度改革等により前年同期比約11億円の固定費削減を積み上げるとともに、Afterコロナを展望して専門部署の組織化による業務オペレーションの見直し、RPA導入などによる先進的かつ高効率の経営体制を構築してまいります。
併せて、最近の市場経済の回復に対応し、付加価値拡大に向けた事業領域の拡大や新興市場の顧客開拓を成長エンジンとして、早期業績回復に向けて拍車をかけてまいります。
(主なセグメント別の概況)
① 縫製機器&システム事業
家庭用ミシンの売上は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要拡大に対応したことにより、日本、欧米の各市場で増加しました。工業用ミシンの売上も前年同期(累計)比ではアジアを中心に減少しましたが、当第3四半期は第2四半期比増加(25.2%増)に転じるなど回復の兆しが見えてまいりました。その結果、当第3四半期累計の縫製機器&システム事業全体の売上高は282億5千3百万円(前年同期比41.9%減)となりました。利益面においては、売上減少や工場の稼働率低下の影響などにより赤字となりましたが、上記構造改革によるコスト削減に努め徐々に赤字幅を縮小しており、当第3四半期累計のセグメント損益(経常損益)は22億2千2百万円の損失(前年同期は24億1千8百万円の利益)となりました。
② 産業機器&システム事業
産業装置では中国等を中心に5G関連等の設備投資需要の回復が見られ、前年同期(累計)比では減少しましたが、当第3四半期の売上は第2四半期比増加(10.6%増)しました。一方、受託加工等のグループ事業では車載関連を中心に売上が伸び悩み、産業機器&システム事業全体の売上高は183億5千7百万円(前年同期比28.4%減)となりました。利益面においては、売上減少や主に上期の工場の稼働率低下の影響などがあり、当第3四半期累計のセグメント損益(経常損益)は5億9千8百万円の損失(前年同期は14億1千8百万円の利益)となりましたが、上記構造改革によるコスト削減に努めた結果、第3四半期の経常利益は黒字に転じました。
当第3四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルスの感染拡大による影響に備え、財務基盤の安定性をより一層高めることを目的として、いち早くグループ会社を含む資金調達戦略を策定し手元資金の増強を図りました。
その結果、当第3四半期連結会計期間末の総資産は、売掛金が減少する一方、現預金が増加したことなどにより前連結会計年度末に比べ130億5千3百万円増加して1,277億6千9百万円となりました。負債は、買掛金が減少する一方、短期借入金及び長期借入金が増加したことなどにより前連結会計年度末に比べ196億6千9百万円増加して966億3千3百万円となりました。純資産は、利益剰余金が減少したことに加え、為替換算調整勘定のマイナス額が増加したことなどにより前連結会計年度末に比べ66億1千6百万円減少して311億3千5百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費の総額は、33億8千5百万円であります。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間において、縫製機器&システム事業の生産実績が著しく減少しております。これは売上減少や工場の稼働率低下の影響などによるものであり、縫製機器&システム事業の生産実績は213億7千万円(前年同期比53.7%減)となりました。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。