当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
(1) 経営成績
当中間連結会計期間における事業環境は、ロシア・ウクライナ紛争の長期化や中東紛争の継続等の地政学リスク、資源高や世界的なインフレ等による諸コストの高騰、中国経済の回復遅延や設備投資の抑制に加え、米国のトランプ政権による関税政策など、先行き不透明な状況が継続しております。
当社においては、米国関税政策の動向を様子見するお客様の投資活動停滞の影響はありましたが、縫製事業は米国等の自動車関連分野で関税発動前の駆け込み需要の取り込みやアジア等の地域が堅調に推移し、一方で産機事業は主要市場である中国の回復遅れの影響があったことから、当第2四半期連結会計期間3か月の売上高は214億1千5百万円(前年同期比5.4%減) となりました。利益面につきましては、縫製事業のマーケティング戦略の転換(ハイエンド市場に重点シフト)による粗利益改善と機種削減による生産能力適正化の効果により収益性が改善していることから、営業利益は4億2千5百万円、経常利益は2千万円、四半期純利益は9千万円とすべてにおいて黒字となりました。
当中間連結会計期間では、売上高は443億7千2百万円(対前年同期比3.3%減)、営業利益は9千2百万円(前年同期は14億2千8百万円の損失)、経常損失は10億1千4百万円(前年同期は21億1千9百万円の損失)となり前年同期比で改善しました。また、親会社株主に帰属する中間純利益は投資有価証券売却益の計上などにより1億3千9百万円(前年同期は19億9千9百万円の損失)となりました。
(単位:百万円)
(主なセグメント別の概況)
①縫製事業
縫製事業の売上高は、米国関税政策の動向を様子見するお客様の投資活動停滞の影響がありましたが、米国等の自動車関連分野で関税発動前の駆け込み需要の取り込みやアジア等の地域が堅調に推移したことから、当中間連結会計期間における売上高は338億9千1百万円(対前年同期比2.1%増)となりました。
利益面においては、年初から取り組んでいるマーケティング戦略の転換(ハイエンド市場に重点シフト)による粗利益改善と機種削減による生産能力適正化の効果により、セグメント利益は12億7千8百万円(前年同期は9億1千1百万円の損失)と改善しました。改善施策は進行中であり、さらに収益力改善を進めてまいります。
②産機事業
産機事業の売上高は、自動倉庫等の周辺機器は前年並みを維持しましたが、マウンタは中国、欧米で伸び悩み、当中間連結会計期間における売上高は103億2千3百万円(対前年同期比17.6%減)となりました。なお、中国市場の回復遅れの影響は、第2四半期後半から回復の兆しが見られ第3四半期以降の販売拡大を進めてまいります。
利益面においては、固定費の削減などの効果はありましたが、売上高減少の影響でセグメント損失(経常損失)は9億5千1百万円(前年同期は9億2千5百万円の損失)とほぼ前年同期並みの結果となりました。
(2) 財政状態
当中間連結会計期間末の総資産は、棚卸資産及び売掛金の減少や保有株式の売却などにより前連結会計年度末に比べ148億1千6百万円減少して1,274億3百万円となりました。負債は、買掛金や有利子負債の減少などにより前連結会計年度末に比べ127億3千万円減少して972億5千4百万円となりました。純資産は、為替換算調整勘定が減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ20億8千5百万円減少して301億4千8百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産や売上債権の削減より39億5千6百万円の収入となりました。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、保有株式の売却による収入があったことなどにより、31億2千4百万円の収入となりました。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済を行ったことなどにより、47億6千2百万円の支出となりました。
これらの結果として、現金及び現金同等物は前連結会計年度末より17億1千2百万円増加して、148億5千8百万円となりました。
当中間連結会計期間において、当連結会社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当中間連結会計期間における当社グループ全体の研究開発費の総額は、20億5千万円であります。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。