(1)業績
当連結会計年度における日本経済は、一部に弱さもみられましたが、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調が続きました。海外においては、米国経済は回復が続き、欧州経済もやや弱い動きが一部にみられる中で緩やかに回復し、中国やその他新興国では景気の減速感が強まりました。
このような環境のもと、当社グループは昨年4月にスタートした3年間の中期経営計画「NTN100」において、平成30年3月に迎える創業100周年と次の100年の持続的成長のため、「あるべき姿」に向けた変革と礎づくりを目指し、経営資源(ひと・もの・かね)を重点分野に集中する「攻める経営」、規模に依存せず価値を追求する企業へと変革する「稼ぐ経営」、経営基盤と財務基盤を強化する「築く経営」の3つを基本方針とし、諸施策を推進しております。
当連結会計年度の売上高は、716,996百万円(前連結会計年度比2.2%増)となりました。損益につきましては、営業利益は47,770百万円(前連結会計年度比8.9%増)、経常利益は38,211百万円(前連結会計年度比1.7%減)となりました。なお、特別利益として固定資産売却益2,880百万円、持分変動利益1,552百万円、特別損失として仲裁裁定に伴う損失13,013百万円(注)、減損損失2,687百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は15,037百万円(前連結会計年度比35.6%減)となりました。
(注)平成27年11月、当社の連結子会社であるNTN-SNR ROULEMENTSは、欧州のVolvo Powertrain ABとの間で進めておりましたベアリング(軸受)の不具合問題に関する仲裁手続に関して、スウェーデンのストックホルム商業会議所仲裁裁判所より、損害賠償を命じる旨の最終裁定を受領したことに伴い損失計上しております。
なお、裁定内容を精査し、当該仲裁手続に瑕疵があると判断しましたので、平成28年2月にストックホルム地方裁判所に不服申し立てを行いました。
セグメントの業績につきましては、以下のとおりであります。
①日本
販売につきましては、補修市場向けは国内の産業機械補修向けで増加したものの輸出で減少し、全般的には前連結会計年度並みとなりました。産業機械市場向けは建設機械向けなどで減少しましたが、自動車市場向けは客先需要の拡大などにより増加しました。全体としては、売上高は337,685百万円(前連結会計年度比1.6%減)となり、セグメント利益は24,149百万円(前連結会計年度比12.4%減)となりました。
②米州
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向けで減少し、産業機械市場向けは建設機械向けなどで減少しました。自動車市場向けは客先需要の拡大などにより増加しました。全体としては、為替の影響もあり売上高は208,378百万円(前連結会計年度比4.8%増)となりました。セグメント利益は、比例費の削減などにより5,774百万円(前連結会計年度比309.5%増)となりました。
③欧州
販売につきましては、補修市場向けは自動車補修向け客先需要の拡大などにより増加しました。産業機械市場向けは風力発電向けや航空機向けなどで増加し、自動車市場向けも客先需要の拡大などにより増加しました。全体としては、為替の影響があり売上高は183,548百万円(前連結会計年度比2.0%減)となり、セグメント利益は3,100百万円(前連結会計年度比16.2%減)となりました。
④アジア他
販売につきましては、補修市場向けは主にアセアン地域での産業機械補修向け客先需要の拡大などにより増加しました。産業機械市場向けは風力発電向けなどで増加したものの建設機械向けなどの減少により、全般的には減少しました。自動車市場向けは中国での新規案件の量産及び客先需要の拡大などにより増加しました。全体としては、為替の影響もあり売上高は148,159百万円(前連結会計年度比11.5%増)となり、セグメント利益は販売増加の効果や比例費の削減などにより12,619百万円(前連結会計年度比25.2%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)
等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動の結果得られた資金は46,247百万円(前連結会計年度比21,127百万円、84.1%の増加)となりました。主な内訳は減価償却費38,277百万円、税金等調整前当期純利益26,942百万円の収入に対して、法人税等の支払額14,440百万円、仕入債務の減少額5,407百万円の支出であります。
投資活動の結果使用した資金は33,770百万円(前連結会計年度比2,477百万円、7.9%の増加)となりました。主な内訳は有形固定資産の取得による支出34,441百万円であります。
財務活動の結果使用した資金は27,958百万円(前連結会計年度比9,534百万円、25.4%の減少)となりました。主な内訳は長期借入金の返済による支出45,039百万円、短期借入金の純減少額19,529百万円の支出に対して、長期借入れによる収入37,297百万円であります。
これらの増減に換算差額の減少額172百万円及び連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額4,813百万円を算入しました結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は67,310百万円となり、前連結会計年度末に比べ20,466百万円(23.3%)の減少となりました。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年度比(%) |
|
日本 |
306,922 |
98.6 |
|
米州 |
162,486 |
102.6 |
|
欧州 |
117,164 |
97.3 |
|
アジア他 |
89,772 |
113.5 |
|
合計 |
676,346 |
101.1 |
(注)1.上記金額は平均販売価格により表示しております。
2.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
(2)受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (百万円) |
前年度比(%) |
受注残高 (百万円) |
前年度比(%) |
|
日本 |
199,082 |
96.4 |
29,832 |
96.7 |
|
米州 |
205,567 |
105.0 |
72,429 |
110.5 |
|
欧州 |
180,121 |
99.0 |
20,320 |
98.8 |
|
アジア他 |
136,438 |
110.0 |
29,382 |
117.5 |
|
合計 |
721,210 |
101.8 |
151,964 |
107.0 |
(注)1.上記金額は平均販売価格により表示しております。
2.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年度比(%) |
|
日本 |
337,685 |
98.4 |
|
米州 |
208,378 |
104.8 |
|
欧州 |
183,548 |
98.0 |
|
アジア他 |
148,159 |
111.5 |
|
セグメント間取引消去 |
△160,775 |
100.2 |
|
合計 |
716,996 |
102.2 |
(注)1.相手先別の販売実績は、総販売実績の100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
2.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
① 中期経営計画「NTN100」の進捗
当社グループは、昨年4月から創業100周年を迎える平成30年3月までの3年間の中期経営計画「NTN100」に取組んでおります。「NTN100」は、「NTN Transformation for Next 100(次の100年に向けた
NTNの変革)」の頭文字を取ったもので、創業100周年と次の100年の持続的成長のため、「あるべき姿」に向けた変革と礎づくりの3年間と位置づけて、「攻める経営」、「稼ぐ経営」、「築く経営」の3つの基本方針のもとで重点施策を進めております。
<攻める経営>
軸受、ドライブシャフトに次ぐ「新たな領域での事業展開」を推進しております。自然エネルギー商品を早期に事業として確立するため、「自然エネルギー商品事業部」を新設し、弱風でも高効率で回転エネルギーに変換できる翼の技術と、転がり軸受や磁性材料の技術を活用した小形風力発電装置や小水力発電装置等の開発、生産、販売に取組んでおります。
また、風力、水力、太陽光を活用して発電したエネルギーを電気自動車や野菜工場等へ循環させるCO2を排出しないクリーンな自然エネルギーの循環型モデルとして、先端技術研究所(三重県桑名市)内に「グリーンパワーパーク」を設立し、低炭素化社会を実現する実証実験を行っています。
EV事業では、減速機の構造を見直すことで更なる小型・軽量化を実現した「新インホイールモータシステム」を開発しました。車両のサスペンションやステアリングの構造を変更することなく搭載が可能であり、お客さまへ開発コストの削減や開発期間の短縮を提案してまいります。また、次世代自動車の電動化に不可欠な「電動モータ・アクチュエータ」等のモジュール商品の早期事業化に向け、「電動モジュール商品事業部」を新設しました。
ロボット関連事業では、「人との協働、共生」をテーマに、高速かつ正確な位置決め動作により自動生産設備の生産性向上に貢献する「パラレルリンク型高速角度制御装置」や、微細な液滴を高精度に塗布するとともに塗布形状や塗布量を全数検査する機能を合わせ持つ「測定機能付微細塗布装置」等の市場展開を加速しております。
サービス・ソリューション事業では、ビッグデータを利用した軸受の状態監視や診断技術、センシング技術を活用し、これまでの「もの」の提供のみならず、サービス・ソリューションの提供にも事業を展開しております。大型風力発電設備の稼働状況を常時モニタリングする「風力発電装置用状態監視システム(CMS)Wind
Doctor®」の販売を、昨年から開始しました。
「アフターマーケット事業の拡大」では、「品揃えとエンジニアリング・サービスで顧客満足度世界
No.1」を目指しております。日本の補修市場のお客さまにはアフターマーケット・アカデミー(技術講習会、軸受診断等)の開催等を通じて技術サービスの強化を図っております。海外においても、欧州をはじめ米州や中国等で自動車補修ビジネスを拡大しており、産業機械補修ビジネスでは代理店とその先のお客さまへテクニカル・サービスカーで訪問するキャラバン活動を強化しております。生産面では、生産リードタイムを短縮するため、株式会社NTN能登製作所(石川県志賀町)に熱処理工場を増設し、能登地区における軸受の一貫生産体制を確立させ、スピーディな生産と安定した供給体制を実現します。
<稼ぐ経営>
「ドライブシャフト事業の構造改革」では、収益拡大を最重要課題と位置づけ、品質・コスト・納期・技術面も含めて、顧客満足度世界No.1の「NTNのドライブシャフト」と呼ばれるように体質を改革しております。販売・技術面では、新たなコンセプトと高度な製造技術によりモジュール化した「アドバンスド ドライブシャフト モジュール」や、プレミアムカー等の高級車に多く採用される後輪駆動形式に最適な「リア用軽量ドライブシャフト」等を開発し、高付加価値商品の構成を高めております。生産面では、自動車生産台数の増加、自動車メーカの拠点新設を背景に、中国、メキシコ、米国に新工場を設立しグローバル供給体制を強化するとともに、比例費削減等による収益改善を進めています。
「次世代技術による『もの造り』」では、「次の100年に向けた『もの造り』方式の革新」をテーマに、革新的な製造技術を導入することで、コスト競争力の強化、設備単価の低減、リードタイム短縮、中間在庫の廃止、省エネルギー/省資源の実現等を図っております。また、グローバルにおける品質管理強化の重要性から、「メイド・バイ・NTN」による世界同一基準での品質保証体制を確立します。
<築く経営>
「経営基盤の強化」では、世界共通の行動規範としての「企業理念」について、当社グループ全従業員への浸透を図るほか、グローバル企業として、コンプライアンスの徹底やガバナンス、ダイバーシティへの対応強化を進めております。具体的には、国や地域を越えて活躍できるグローバル人材の育成等を強化し、現場力を高める継続的「ひと造り」を推進しています。また、育児短時間勤務制度の拡充や企業内託児所の整備等、働きやすい職場、環境づくりに取組んでおります。CSRに関しては、これまで以上に当社グループが事業展開する地域社会での活動に注力し、地元から愛される企業としての社会貢献や環境保全活動を、更に拡大してまいります。
「財務基盤の強化」では、「収益管理の強化と資産効率の向上」に向けた諸施策を進めております。有利子負債の削減と棚卸資産回転率の向上、退職給付債務の圧縮、売上高利益率向上の諸施策を通じて、財務体質の健全化を目指し、長期的に安定した株主の皆さまへの利益還元を継続的に実施してまいります。
② 法令・規則遵守のための体制強化
当社グループは、コンプライアンスの徹底を最重要課題の一つとして捉えており、法令・規則遵守のための体制強化に取組んでおります。
<各当局の調査等の経過>
当社は、平成24年6月、ベアリング(軸受)の国内取引に関して、独占禁止法(以下、「独禁法」)違反の容疑で、当社元役員とともに東京地方検察庁より起訴され、平成25年3月には、公正取引委員会より排除措置命令及び課徴金納付命令(7,231百万円)を受けました。これらの前提となる事実認定は、当社の認識とは異なりますので、同年4月、両命令を不服として審判請求を行い、同年9月に審判手続きが開始されました。また、刑事裁判においては、昨年2月に東京地方裁判所より宣告された有罪判決に対し控訴していましたが、本年3月に控訴を棄却する旨の控訴審判決が言い渡されました。当社及び当社元役員は本判決に不服があるため最高裁判所へ上告いたしました。
海外におきましては、韓国等の連結子会社において、当局の調査等を受けております。
当社並びに当社の米国及びカナダの連結子会社は、他の事業者と共同してベアリング(軸受)の販売価格の引上げを決定したとして、米国及びカナダにおいて複数の民事訴訟(クラスアクション)の提起を受けております。
本年2月に当社を含む軸受メーカ8社は、英国競争審判所においてPeugeot S.A.及び同社のグループ会社計19社(以下「原告等」)より損害賠償額5億780万ユーロ(暫定額)を連帯して支払うよう求める訴訟の提起を受けました。本訴訟は、平成26年3月19日付の欧州委員会決定の対象となった欧州競争法違反行為に関連して、原告等が損害を被ったとして提起されたものです。今後、当社の正当性を主張してまいります。
当社又は当社の関係会社は、上記と同様の訴訟等を今後提起される可能性があります。
株主をはじめとする関係の皆様には、多大なご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申しあげます。
当社グループは、今後とも法令、社会規範、倫理、社内規程等の遵守をグローバルに徹底するための体制を強化
し、更に、公正・誠実な競争による事業活動を推進してまいります。
<体制強化>
独禁法及び下請代金支払遅延等防止法遵守の徹底のため、「公正取引監察委員会」の指示の下、「公正取引推進部」を中心に活動を推進しています。
また、平成26年に設置しました「CSR(社会的責任)推進本部」は、公正取引推進部を含む企業の社会的責任に関連する部門を統括し、法規範の遵守と社会的責任を当社グループ全体で推進しています。また同時に、各海外地区総支配人室に設置している「内部統制課」との連携を強化し、海外におけるコンプライアンス体制を構築・強化しています。
公正取引推進部は、社内研修等啓発活動に加え、独禁法遵守に関する自己監査、競合他社との接触を予防・監視するための事前申請等を義務付け、競合他社との接触状況の全体像を確認できる体制にしています。
海外におきましても、各海外地区における内部統制課との連携により、地域主体の研修や事前申請等の審査及び自己監査を行う体制を構築し、各地域の競争法に対応した遵法体制の再構築を進めております。
この体制で、継続的な教育・啓発等の活動と、総括的な統制の強化を実施しております。
当社グループは、新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献するため、法令・規則の遵守、公正・誠実を基本に、以上の諸施策を実施することにより経営基盤の一層の強化と業務の効率化に努め、収益向上に邁進してまいります。
なお、会社の支配に関する基本方針は次のとおりです。
1) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社グループは「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する(For New Technology Network:新しい技術で世界を結ぶ)」を企業理念とし、法令・規則の遵守、公正・誠実を基本に、独創的技術の創造、顧客満足度の向上、グローバリゼーションの推進を通じて、国際企業にふさわしい企業活動を行うとともに、環境への負荷低減及び資源循環型社会の構築を目指しております。この理念のもとに企業活動を健全に継続し、株主の皆様を始め、お客様、従業員、地域社会の皆様等、あらゆるステークホルダーとの信頼関係の維持に十分に配慮し、長期的な視点に立った企業活動を行うことが当社の企業価値向上及び株主共同の利益の確保に資すると考えます。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方につきましては、当社が上場会社である以上、基本的には当社株式の大規模な買付も自由であり、最終的には上記のような観点から株主の皆様ご自身が判断されるべきものと考えております。しかしながら、当社株式に対する大規模買付行為については、株主の皆様に判断の前提となる十分な情報提供が行われるよう適切なルールが定められるべきでありますし、また、当該大規模買付行為が当社の企業価値又は株主共同の利益を著しく損なうと認められる場合には、当社は、当社の企業価値又は株主共同の利益を守るために、しかるべき対抗措置を取ることができるようにすべきであると考えます。
2) 上記基本方針にかかる取組みの具体的内容
①当社は平成30年3月に創業100周年を迎えるにあたり、次の100年も成長するため、会社の進むべき方向として、以下の「あるべき姿」を定めました。
(ⅰ) 世界中の従業員に企業理念が浸透し、自ら考え、自ら行動する企業
(ⅱ) 独自の商品とサービスを有し、品質、機能で高く評価され、世界中で存在感のある企業
(ⅲ) NTNに関わる全ての人が「NTN」ブランドに誇りを持てる企業
平成27年4月からスタートした中期経営計画「NTN100」(平成27年4月~平成30年3月)では、「あるべき姿」の実現に向けた変革及び礎づくりの3年間と位置づけ、経営資源(ひと・もの・かね)を重点分野に集中する「攻める経営」、規模に依存せず価値を追求する企業へと変革する「稼ぐ経営」、経営基盤と財務基盤を強化する「築く経営」の3つを基本方針とし、以下の施策を重点的に実施しております。
<攻める経営>
(ⅰ) 新たな領域での事業展開
「NTNの技術やノウハウを融合した新たな領域での事業展開」
(ⅱ) アフターマーケット事業の拡大
「品揃えとエンジニアリング・サービスで顧客満足度世界No.1へ」
<稼ぐ経営>
(ⅲ) ドライブシャフト事業の構造改革
「顧客満足度世界No.1の『NTNのドライブシャフト』へ」
(ⅳ) 次世代技術による「もの造り」
「次の100年に向けた『もの造り』方式の革新」
<築く経営>
(ⅴ) 経営基盤の強化
「真のグローバル企業としての経営基盤の確立」
(ⅵ) 財務基盤の強化
「収益管理の強化と資産効率の向上」
②当社は、平成20年2月5日開催の当社取締役会において、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針の導入を決議し、平成20年6月27日開催の当社第109期定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただきました。その後、直近では平成26年6月25日開催の当社第115期定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、これを継続しております(以下、継続後の対応方針を「本対応方針」といいます。)。本対応方針は、平成29年6月開催予定の当社定時株主総会終結の時まで効力を有するものとします。ただし、上記期間の満了前であっても、当社株主総会において本対応方針を廃止する旨の決議が行われた場合には、本対応方針はその時点で効力を失うものとします。
本対応方針の内容は、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となるような当社株券等の買付行為を「大規模買付行為」とし、また当該買付を行う者を「大規模買付者」として、当社取締役会に対して当該大規模買付行為に関する情報提供を要求するものです。
大規模買付者が当社取締役会のあらかじめ定める手続に従わない場合、又は当該大規模買付行為が当社の企業価値又は株主共同の利益を著しく毀損するものであると判断される場合には、当社取締役会は、当該大規模買付者は行使することができないという行使条件を付した新株予約権の無償割当てを実施し当該大規模買付行為による損害を防止することができるものといたします。また、かかる判断にあたっては、当社取締役会は独立した第三者機関である特別委員会の勧告に原則として従うものとします。
なお、本対応方針の詳細につきましては、当社ホームページ(http://www.ntn.co.jp/)に掲載の平成26年4月22日付「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の継続について」をご参照ください。
3) 前記 2)の取組みについての当社取締役会の判断及びその判断にかかる理由
中期経営計画「NTN100」を着実に実行し、中長期にわたる企業価値向上のための活動を継続することにより、当社の企業価値の向上が実現し、株主共同の利益が高まるものと考えます。
また、本対応方針は、大規模買付行為の適否を株主の皆様が判断されるにあたり、十分な情報提供を確保するために定めるものであり、特定の株主又は投資家を優遇し若しくは拒絶するものではありません。また、対抗措置として新株予約権を発行するのは、当該大規模買付行為が当社の企業価値に回復しがたい損害をもたらすものであると判断される場合等、厳重な客観的要件を充足する場合に限定されるとともに、その発行の可否の判断にあたっても、当社取締役会から独立した特別委員会の中立公正な判断に原則として従うこととしており、当社取締役会の恣意的判断を排除しております。対抗措置として発行する新株予約権及びその行使条件についても、あらかじめその内容について開示を行う等、企業価値向上及び株主共同の利益確保に必要かつ相当な範囲内の対抗措置であると考えます。
したがいまして、当社取締役会は、前記 2)の取組みは基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものでないとともに、役員の地位の維持を目的とするものではないと判断いたしております。
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月27日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況
当社グループ商品の製造拠点、販売拠点はグローバルな国と地域に及び、取引先も多岐の産業分野に亘っておりますため、特定の国や地域の経済状況の変動や取引先が属する産業の景気変動などにより、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)為替レートの変動
当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は50%を超えており、今後もグローバルな事業展開を加速させることにより、海外売上高の割合は増加の見込みであります。
海外子会社の現地通貨建ての経営成績及び財政状態は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。また当社が海外の顧客等に輸出する場合、その取引の多くは外貨建てで行われております。当社グループでは為替予約や現地調達の拡大によってリスクヘッジを実施しておりますが、現地通貨と円貨の為替レート変動による経営成績及び財政状態への影響を完全に回避できるものではありません。
(3)市場価格の低下
当社グループの製造活動や販売活動における競争環境はグローバル規模で厳しさを増しております。中国をはじめとする新興国製品の台頭により軸受の一部では市場価格が下落してきております。また当社グループの売上の半分以上を占める自動車業界ではグローバルな価格競争を背景に価格引き下げ要請が厳しさを増しております。当社グループでは原価低減の継続的推進と同時に高品質、高付加価値の新商品開発を実施しておりますが、市場価格の低下圧力が経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)原材料価格の上昇
当社グループでは、外部より様々な原材料の調達を行っております。特に材料費のなかで大きなウエイトを占める鋼材の価格上昇に対しては一部製品価格への反映や歩留り向上、VA・VE活動による材料コスト低減を図っておりますが、想定を超える上昇により経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)災害の発生
当社グループ及び当社グループ取引先の事業拠点が、地震、洪水などの天災、火災等による被害を受ける可能性があります。当社グループでは危機管理体制を構築し、危機発生時において即座に初動措置を行うことによって被害を最小限に止めるよう備えておりますが、完全なリスク回避は困難であり、結果として当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)特定業界への依存
当社グループの販売は、軸受部門の約半分が自動車業界向けであり、等速ジョイント部門は、自動車の駆動輪へ動力を伝達するための部品で、その大半を自動車業界向けに販売しており、自動車業界への依存度が高くなっております。軸受や精密機器商品につきましては産業機械分野への販売拡大も進め、販売構成のバランスを常に考えた施策を推進しておりますが、自動車分野における急激な需要変動があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)製品の不具合
当社グループは、品質の確保を図るため、顧客の要求機能・仕様を満足し、かつ安全性に配慮した適正品質の追求に努めており、グローバルベースで品質管理の徹底を図っております。しかし製品に重大な不具合が存在し、重大な事故やクレーム、リコール等の起因となった場合、多額の製品補償費用等の発生により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループはグローバルな製造物責任保険に加入しておりますが、損害賠償等の損失についてその全てを担保するものではありません。
(8)知的財産権
当社グループは、新商品開発を通じて多くの新技術やノウハウを生み出しており、これらの貴重な知的財産を特許出願し、権利保護と経営資源としての活用を図っております。しかし当社グループの知的財産権への無効請求、第三者からの知的財産権侵害等が経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)グローバル事業展開
当社グループは、グローバルに事業を展開しており、連結売上高に占める海外売上高は50%を超えております。海外での事業展開に伴い次のようなリスクがあります。
①各国間もしくは各国税制の予期せぬ変化に伴うリスク
②各国法規制の予期せぬ変化に伴うリスク
③人材確保の困難性
④新興諸国における未成熟な技術水準や不安定な労使関係
⑤新興諸国での政情不安
(10)法的規制等
当社グループは、事業活動を行っている国及び地域で各種の法令・規則(租税法規、環境法規、労働・安全衛生法規、独占禁止法・アンチダンピング法等の経済法規、貿易・為替法規、証券取引所の上場規程等)の適用を受けています。
当社グループは、これらの法令・規則を遵守し公正な企業活動に努めておりますが、万一法令・規則違反を理由とする訴訟や法的手続きにおいて、当社グループにとって不利益な結果が生じた場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの法令・規則が変更された場合や、予想できない新たな法令・規則が設けられた場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
技術供与契約
|
相手先 |
国名 |
契約内容 |
契約期限 |
対価 |
|
NATIONAL ENGINEERING |
インド |
ボールベアリング等の製造に関する技術の供与 |
平成23年11月2日から 平成29年12月31日まで |
販売価格の一定率 |
|
台惟工業股份有限公司 |
台湾 |
等速ジョイントの製造に関する技術の供与 |
平成15年3月26日から 平成33年11月23日まで |
〃 |
|
UNIDRIVE PTY LIMITED |
オーストラリア |
等速ジョイントの組立に関する技術の供与 |
昭和58年2月15日から 平成29年12月31日まで |
〃 |
当社グループは、産業機械、自動車及び補修・市販市場向けに、軸受、ドライブシャフト等の開発と、当社の基盤技術である精密加工技術、材料・熱処理技術、トライボロジー技術を核とした新技術の創出に積極的に取り組んでおり、他社の追随を許さないオンリーワンを目指した技術・商品開発、先端技術開発及び生産技術開発を進めています。転がり軸受、ドライブシャフトでは、低トルク化等の高機能化開発とともに、軸受の周辺部品を融合させたモジュール・ユニット製品の開発を推進しており、これらの開発を通じ、適正な価格で高精度・高品質の商品を市場に提供することにより、産業界に貢献しております。
平成27年4月から平成30年3月までの3年間にわたり中期経営計画「NTN100」を推進中で、「攻める経営」として新しい事業の創出に精力的に取り組んでいます。例えば、自然エネルギーを活用した高効率な小形風力発電装置と小水力発電装置を開発、実証試験を行うとともに、並行して事業化の準備も進めています。その他、電気自動車用インホイールモータシステムや、車載用電動アクチュエータなど、新たな領域における新事業展開を積極的に推進しております。
グローバルでの研究開発体制として、日本では最先端技術の研究開発を行い、グローバル市場に向けた研究開発活動をリードしています。欧州では現地生産品に関する研究開発を行っており、さらに日本、米州、欧州、アジア他の各地域において拡販に即応した技術サービス、認定評価、調査、分析等、顧客対応のスピードアップを図っています。
当連結会計年度における研究開発活動費はグループ全体で18,480百万円であり、その研究目的、主要課題及び研究成果は以下のとおりです。
(1)基盤事業
自動車事業では、転がり軸受、ドライブシャフトの低トルク化、小型・軽量化とともに、モジュール商品・システム商品の開発を推進し、欧州をはじめ世界各国で自動車の燃費規制が強化される中、低燃費化を目的にしたいくつかの新商品を発表しました。そのひとつが「アドバンスド ドライブシャフト モジュール」で、CVJとハブベアリングをプレスコネクト方式で接合することで軽量化と高性能化を実現した新商品です。また、電気自動車向け駆動システムとして、左右の車輪をそれぞれ専用のモータで駆動する「2モータオンボード駆動システム」を開発しました。1モータ式電気自動車に比較して、左右の駆動力を適正に制御することができ、旋回性能やスリップ路面での走行性能、安全性等が大きく向上します。このような新商品をグローバルに展開し、自動車に対する低燃費化や乗り心地の向上に貢献してまいります。
産業機械事業では大型化され洋上でも使用される風力発電装置用に、異常診断装置を付加した高耐久性転がり軸受を展開しているほか、鉄道車両、航空機、ロボット等の各分野で、低トルク化、小型・軽量化とともに軸受による環境負荷低減を推進しています。近年では、当社の高性能軸受シリーズである「ULTAGE」に、従来品に対し基本動定格荷重を最大20%向上した世界最高水準の高負荷容量を持つ「ULTAGE自動調心ころ軸受」を新たに加え、鉄鉱石や石炭等の地下資源の採掘に使用される鉱山機械向けとして採用されています。さらなる高精度、高速化等の市場ニーズに対応するため、今後も軸受の要素技術開発とともに、軸受周辺部品とのユニット化・システム化による高付加価値商品の開発を推進してまいります。
また、当社は転がり軸受に加え、焼結材料、樹脂材料からなるすべり軸受、磁性材料からなる磁性製品も開発・製造・販売しており、この強みを活かし、転がり軸受に樹脂製のフィルタと鉄粉を検出するセンサを設けた「早期異常検知機能付き円すいころ軸受」を開発しました。磁性材料では電気自動車の電源装置用に大電流・高周波に対応できるアモルファスコアなど、次世代商品の開発を進めているほか、当社内のモジュール開発商品、システム開発商品へも活用展開し、差別化を図っています。
(2)新事業展開
「エネルギー事業」、「EV事業」、「ロボット関連事業」、「サービス・ソリューション事業」を目指すべき新事業領域と位置付けています。このうち、「エネルギー事業」は小形風力発電装置、小水力発電装置で商品化の目処が立ち、自然エネルギー商品事業部を新設しました。「EV事業」では同様にインホイールモータシステムや電動モータ・アクチュエータの商品化に目処が立ち、電動モジュール商品事業部を新設しました。また、「ロボット関連事業」では当社独自のパラレルリンク機構を有した角度制御装置を商品化しており、「サービス・ソリューション事業」では、稼働中の軸受の状態を常時監視するCMS装置を既に商品化していますが、さらに新商品開発を継続して事業拡大を図ります。
NTNの次の100年を支える新たな領域での事業展開に向けて、研究・開発のトランスフォーメーションを
進めてまいります。
当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容です。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月27日)現在において当社グループが判断したものです。また、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」、「少数株主持分」を「非支配株主持分」としております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」 1.(1)連結財務諸表 の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の項目が連結財務諸表の作成に影響を及ぼすと考えております。
①収益の認識基準
当社グループの売上高は、原則として製品が出荷された時点又はサービスが提供された時点で計上しております。
②貸倒引当金の計上基準
当社グループは、売上債権等の貸倒損失に備えて、回収不能となる見込額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
③有価証券の減損処理
当社グループは、金融機関や販売又は仕入に係る取引会社の株式を保有しております。これらの株式は、株式市場の価格変動リスクを負っているため、合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。将来、株式市場が悪化した場合には、有価証券評価損を計上する可能性があります。
④繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
⑤退職給付費用及び負債の前提条件
当社グループは、退職給付費用及び債務を割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率、及び年金資産の期待運用収益率などに基づいて合理的に見積もっております。これらの前提条件が変化した場合には、実際の結果が見積りと異なる可能性があります。その影響は発生の都度、負債に計上され、将来にわたって規則的に費用計上されるため、費用及び負債に影響を及ぼす可能性があります。
⑥固定資産の減損処理
当社グループが有する固定資産のうち、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされるものについては、損益報告や経営計画などの企業内部の情報、経営環境や資産の市場価格などの企業外部の要因に関する情報に基づき、資産又は資産グループ別に減損の兆候の有無を確認し、企業環境の変化や経済事象の発生によりその帳簿価額の回収が懸念されているかなど、減損損失の認識を判定しております。
この判定により減損損失を認識すべきと判断した場合には、その帳簿価額を回収可能価額まで減損処理を行っております。事業計画や経営・市場環境の変化により、回収可能価額が変更された場合には、減損損失の金額の増加又は新たな減損損失の認識の可能性があります。
(2)経営成績の分析
①売上高の分析
当連結会計年度の売上高は716,996百万円となり、前連結会計年度に比べ15,096百万円(2.2%)増加しました。為替の影響による増加額12,275百万円を考慮しますと、実質では2,821百万円の増加となりました。なお、海外売上高は527,439百万円となり、前連結会計年度に比べ16,999百万円(3.3%)増加しました。売上高に占める海外売上高の割合は73.6%(米州29.6%、欧州23.6%、アジア他20.3%)となり、前連結会計年度に比べ0.9ポイント上昇しました。
②売上原価、販売費及び一般管理費の分析
当連結会計年度の売上原価は576,650百万円となり、対売上高比率は80.4%と前連結会計年度に比べ0.8ポイント低下しました。これは主に比例費の削減によるものです。
また、販売費及び一般管理費は92,576百万円となり、対売上高比率は12.9%と前連結会計年度に比べ0.4ポイント上昇しました。
③営業利益の分析
当連結会計年度の営業利益は47,770百万円となり、前連結会計年度に比べ3,920百万円(8.9%)増加しました。売上高営業利益率は6.7%となり、前連結会計年度に比べ0.5ポイント上昇しました。
④営業外収益及び費用の分析
当連結会計年度の営業外収益及び費用は、9,559百万円の費用超過となりました。収益は受取配当金828百万円、持分法による投資利益800百万円、事業再編費用戻入益760百万円、製品補償引当金戻入益655百万円、受取利息600百万円などにより6,001百万円となり、前連結会計年度に比べ1,360百万円の増加となりました。費用は為替差損6,824百万円、支払利息4,730百万円などにより15,560百万円となり、前連結会計年度に比べ5,937百万円の増加となりました。
⑤経常利益の分析
当連結会計年度の経常利益は38,211百万円となり、前連結会計年度に比べ657百万円(1.7%)減少しました。売上高経常利益率は5.3%となり、前連結会計年度に比べ0.2ポイント低下しました。
⑥特別損益の分析
当連結会計年度の特別利益は、固定資産売却益2,880百万円、持分変動利益1,552百万円を計上し、前連結会計年度に比べ145百万円増加しました。また特別損失は、仲裁裁定に伴う損失13,013百万円、減損損失2,687百万円を計上し、前連結会計年度に比べ9,607百万円増加しました。
⑦親会社株主に帰属する当期純利益の分析
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は15,037百万円となり、前連結会計年度に比べ8,315百万円(35.6%)減少しました。売上高当期純利益率は2.1%となり、前連結会計年度に比べ1.2ポイント低下しました。
事業形態別の業績につきましては、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) (単位:百万円)
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補修市場向け |
産業機械市場向け |
自動車市場向け |
合計 |
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外部顧客への売上高 |
112,433 |
108,993 |
480,473 |
701,900 |
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営業利益 |
19,237 |
6,261 |
18,351 |
43,850 |
当連結会計年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) (単位:百万円)
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補修市場向け |
産業機械市場向け |
自動車市場向け |
合計 |
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外部顧客への売上高 |
113,628 |
104,109 |
499,258 |
716,996 |
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営業利益 |
17,702 |
5,618 |
24,448 |
47,770 |
(a) 補修市場向け
新規需要の開拓、客先需要の拡大及び為替の影響などにより、売上高は113,628百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりましたが、営業利益は17,702百万円(前連結会計年度比8.0%減)となりました。
(b) 産業機械市場向け
風力発電向けなどの客先需要の拡大はありましたが、建設機械向けなどの減少により、売上高は104,109百万円(前連結会計年度比4.5%減)となりました。営業利益は5,618百万円(前連結会計年度比10.3%減)となりました。
(c) 自動車市場向け
欧州及び中国での客先需要の拡大及び為替の影響などにより、売上高は499,258百万円(前連結会計年度比3.9%増)となりました。営業利益は販売増加の効果、比例費の削減及び為替の影響などにより24,448百万円(前連結会計年度比33.2%増)となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①財政状態の分析
流動資産は前連結会計年度末に比べ38,686百万円(8.4%)減少し、422,293百万円となりました。これは主に受取手形及び売掛金の減少10,342百万円、有価証券の減少8,000百万円、短期貸付金の減少7,017百万円、現金及び預金の減少5,861百万円、原材料及び貯蔵品の減少5,093百万円、繰延税金資産の減少2,135百万円によります。固定資産は前連結会計年度末に比べ22,940百万円(5.8%)減少し、372,357百万円となりました。これは主に有形固定資産の減少19,651百万円、投資有価証券の減少7,683百万円、繰延税金資産の増加3,071百万円によります。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ61,627百万円(7.2%)減少し、794,650百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度末に比べ12,758百万円(4.2%)減少し、288,771百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金の減少5,844百万円、未払法人税等の減少3,682百万円によります。固定負債は前連結会計年度末に比べ34,814百万円(11.9%)減少し、257,374百万円となりました。これは主に長期借入金の減少36,067百万円、退職給付に係る負債の増加2,060百万円によります。この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ47,572百万円(8.0%)減少し、546,145百万円となりました。
純資産合計は前連結会計年度末に比べ14,055百万円(5.4%)減少し、248,504百万円となりました。これは主に為替換算調整勘定の減少16,437百万円、その他有価証券評価差額金の減少6,008百万円、非支配株主持分の減少1,106百万円、利益剰余金の増加10,517百万円によります。
なお、自己資本比率は29.2%(前連結会計年度末比0.6ポイント上昇)となり、期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は436.97円(前連結会計年度末比24.24円減)となりました。有利子負債は前連結会計年度末に比べ33,932百万円(9.4%)減少し、325,173百万円となりました。為替の影響による減少額7,780百万円を考慮しますと実質では26,152百万円の減少となりました。なお、有利子負債依存度は40.9%(前連結会計年度末比1.0ポイント低下)となりました。
正味運転資本は133,522百万円となり前連結会計年度末比25,928百万円減少しました。また流動比率は146.2%(前連結会計年度末比6.7ポイント低下)となりました。
たな卸資産回転率は4.02回(前連結会計年度末比0.21回増加)、総資産回転率は0.90回(前連結会計年度末比0.08回増加)となりました。
②キャッシュ・フローの分析
営業活動の結果得られた資金は46,247百万円(前連結会計年度比21,127百万円、84.1%の増加)となりました。主な内訳は減価償却費38,277百万円、税金等調整前当期純利益26,942百万円の収入に対して、法人税等の支払額14,440百万円、仕入債務の減少額5,407百万円の支出であります。
投資活動の結果使用した資金は33,770百万円(前連結会計年度比2,477百万円、7.9%の増加)となりました。主な内訳は有形固定資産の取得による支出34,441百万円であります。
財務活動の結果使用した資金は27,958百万円(前連結会計年度比9,534百万円、25.4%の減少)となりました。主な内訳は長期借入金の返済による支出45,039百万円、短期借入金の純減少額19,529百万円の支出に対して、長期借入れによる収入37,297百万円であります。
これらの増減に換算差額の減少額172百万円及び連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額4,813百万円を算入しました結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は67,310百万円となり、前連結会計年度末に比べ20,466百万円(23.3%)の減少となりました。
なお、営業活動による資金から投資活動による資金を差し引いたフリー・キャッシュ・フローは12,477百万円となりました。また、売上高営業キャッシュ・フロー比率は6.5%となりました。
③資金需要と調達について
当社グループは健全な財政状態の維持・向上を図り、事業の拡大に伴い必要な運転資金や設備投資資金、また新商品開発に必要な研究開発資金を営業活動によるキャッシュ・フローと外部からの資金調達で賄っております。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況」「4.事業等のリスク」及び「7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の(1)重要な会計方針及び見積りに記載しています。