(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する」を経営の基本理念とし、法令・規則の遵守、公正・誠実を基本に、独創的技術の創造、顧客満足度の向上、グローバリゼーションの推進を通じて、国際企業にふさわしい企業活動を行うとともに、環境への負荷低減及び資源循環型社会の構築を目指しております。
(2)目標とする経営指標
営業利益率、資産効率を表す総資本利益率(ROA)及び株主資本利益率(ROE)を重視し、これら指標の向上を目指し、経営体質の強化に取り組んでおります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は昨年3月に創業100周年を迎えましたが、次の100年も成長するため、会社の進むべき方向として、以下の「あるべき姿」を定めております。
ⅰ)世界中の従業員に企業理念が浸透し、自ら考え、自ら行動する企業
ⅱ)独自の商品とサービスを有し、品質、機能で高く評価され、世界中で存在感のある企業
ⅲ)NTNに関わる全ての人が「NTN」ブランドに誇りを持てる企業
「あるべき姿」の実現に向けて当社グループは、新しい100年に向けた10年後の長期ビジョンとして、新たな領域に対して既存商品と新商品の双方で価値を提供できる事業構造に変革し、売上高1兆円、営業利益率10%以上、総資産回転率1.0回転以上、更に為替変動による利益への影響を現状から半減させることを目指します。
この長期ビジョン達成のために、昨年4月から3年間の新たな中期経営計画「DRIVE NTN100」において、次の3つの重要施策を推し進め、事業構造の変革を加速させてまいります。
1)新領域の展開
2)基盤技術・商品の強化
3)事業を支える経営基盤の強化
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
中期経営計画「DRIVE NTN100」の取組み
当社は、企業理念に定める「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する」企業として、持続可能な社会の実現に貢献し続けたいと考えています。
当社グループを取り巻く市場環境は、自動車における電動化や自動運転技術の進展、産業界全般におけるIoTやAIの実用化等、大きな変化が起きています。このような市場環境の下、当社グループは、昨年、10年後(2027年度)の長期ビジョンを策定しました。新たな領域に対して既存商品と新商品の双方で価値を提供できる事業構造に変革し、売上高1兆円以上、営業利益率10%以上、総資産回転率1.0回転以上、更に為替変動による利益への影響を現状から半減させることを目標にしています。
この長期ビジョン達成のため、昨年4月から3年間の中期経営計画「DRIVE NTN100」(DRIVE NTN Transformation for New 100:新しい100年に向けた変革を加速する)に取組んでいます。市場環境の変化を成長の機会にするため、最新デジタル技術と当社グループが培ってきた経営資源を融合させ、「革新的な技術・商品・サービスの開発」、「調達改革」、「生産性と品質の追求」、「資産効率の向上」を目指しています。
これらの実現のため次の3つの重要施策を推し進め、事業構造の変革を加速させてまいります。
1)新領域の展開
自動車市場における電動化や自動運転、産業機械市場におけるIoTの普及やAIの活用等、新しいニーズに対応した革新的な技術・商品・サービスの開発と提供を加速しています。
昨年、ハブベアリングにステアリングの補助機能を搭載したsHUB(エスハブ)を開発し、お客様へ提案を開始しました。車速やハンドル操作に連動して車輪単体における転舵角度を制御することで、車両の姿勢安定化と燃費改善に貢献します。また、ハブベアリングと小型モータを一体化したeHUB(イーハブ)をお客様へ提案しています。発進・加速時における駆動アシストやブレーキ時における電力回生を行うことで、48Vマイルドハイブリッド車をターゲットに省燃費化に貢献します。
自然エネルギー事業では、昨年、系統連系用NTNマイクロ水車の販売を開始しました。既存の水路に置くだけで簡単に発電し、発電した電力は系統を通じて売電することができます。当社は、地域でエネルギーを創出し地域で消費する地産地消型エネルギーの提案を進め、低炭素化社会の実現に貢献してまいります。
2)基盤技術・商品の強化
自動車市場における低フリクションや軽量化等の普遍的ニーズに対して、世界シェアNo.1を誇るハブベアリングと、世界シェアNo.2のドライブシャフト等の基盤商品で、駆動領域におけるトップメーカを目指しています。昨年、自動車の前輪用ドライブシャフトとして、高い伝達効率とともに世界最大の作動角55°を実現した固定式等速ジョイントCFJ-Wを開発しました。近年、人気の高まるSUVや4WD車に適用することで、省燃費化と最小回転半径の縮小を実現し、お客様の満足度向上に貢献します。
産業機械市場では、昨年、工作機械向けに業界で初めて熱流センサを内蔵したセンサ内蔵軸受ユニットを開発しました。高度な状態監視が可能になり、焼付きの未然防止によって、お客様の生産性向上に貢献してまいります。また、昨年ドイツのNTN Mettmann (Deutschland) G.m.b.H.で精密軸受の量産を開始しました。グローバルでの高機能軸受の供給能力の拡大とリードタイムの短縮によって、新たなお客様を獲得することで事業を拡大してまいります。
3)事業を支える経営基盤の強化
グローバルにおける競争環境の変化に打ち勝つため、強固な経営基盤の構築に取組んでいます。昨年、調達本部を設置し、調達改革を推し進めています。地域内における現地調達と地域間における最適地調達の推進、発注の集約化と価格管理の強化を図るとともに、品質やコスト、納期、コンプライアンス等でサプライヤーを総合的に評価する仕組みとルールの整備を行っています。
製造部門ではIoTとAI、ロボットを活用し、間接部門ではRPAの導入によって、それぞれ人件費の抑制に取組んでいます。今秋、竣工予定の和歌山製作所では、製造部門におけるスマートファクトリ化を推進し、製造リードタイムの大幅な短縮に取組んでまいります。
システム面では、日本における基幹ITシステムの刷新を行っています。サプライチェーン管理体制の強化に取組み、グローバルで効率的な棚卸資産の保有と、受注から納品までのリードタイム短縮を図ってまいります。
また、昨年、EHS(環境・労働安全衛生)統括部を設置しました。世界的に関心が高まる環境(Environment)、健康・衛生(Health)、安全(Safety)分野での取組みを一体的に推進してまいります。
なお、会社の支配に関する基本方針は次のとおりです。
(1) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社グループは「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する(For New Technology Network:新しい技術で世界を結ぶ)」を企業理念とし、法令・規則の遵守、公正・誠実を基本に、独創的技術の創造、顧客満足度の向上、グローバリゼーションの推進を通じて、国際企業にふさわしい企業活動を行うとともに、環境への負荷低減及び資源循環型社会の構築を目指しております。この理念のもとに企業活動を健全に継続し、株主の皆様を始め、お客様、従業員、地域社会の皆様等、あらゆるステークホルダーとの信頼関係の維持に十分に配慮し、長期的な視点に立った企業活動を行うことが当社の企業価値向上及び株主共同の利益の確保に資すると考えます。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方につきましては、当社が上場会社である以上、基本的には当社株式の大規模な買付も自由であり、最終的には上記のような観点から株主の皆様ご自身が判断されるべきものと考えております。しかしながら、当社株式に対する大規模買付行為については、株主の皆様に判断の前提となる十分な情報提供が行われるよう適切なルールが定められるべきでありますし、また、当該大規模買付行為が当社の企業価値又は株主共同の利益を著しく損なうと認められる場合には、当社は、当社の企業価値又は株主共同の利益を守るために、しかるべき対抗措置を取ることができるようにすべきであると考えます。
(2) 上記基本方針にかかる取組みの具体的内容
当社では、多数の株主・投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための取組みを実施しています。
①当社は、昨年3月に創業100周年を迎えましたが、次の100年においても当社の企業理念である「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する」企業であり続けたいと考えています。
当社グループを取り巻く市場環境として、自動車における電動化や自動運転技術の進展、産業界全般におけるIoTやAIの実用化、ロボット化等、大きな変化が起きています。当社グループは、昨年、10年後(2027年度)の長期ビジョンを策定しました。新たな領域に対して既存商品と新商品の双方で価値を提供できる事業構造に変革し、売上高1兆円、営業利益率10%以上、総資産回転率1.0回転以上、更に為替変動による利益への影響を現状から半減させることを目指します。
この長期ビジョン達成のため、昨年4月から3年間の新たな中期経営計画「DRIVE NTN100」(DRIVE NTN Transformation for New 100:新しい100年に向けた変革を加速する)に取組んでおります。最新デジタル技術と当社グループが培ってきた経営資源を融合させ、「革新的な技術・商品・サービスの開発」、「調達改革」、「生産性と品質の追求」、「資産効率の向上」を図ります。これらの実現のため次の3つの重要施策を推し進め、事業構造の変革を加速させてまいります。
1)新領域の展開
2)基盤技術・商品の強化
3)事業を支える経営基盤の強化
②当社は、2008年2月5日開催の当社取締役会において、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針の導入を決議し、2008年6月27日開催の当社第109期定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただきました。その後、直近では2017年6月23日開催の当社第118期定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、これを継続しております(以下、継続後の対応方針を「本対応方針」といいます。)。本対応方針は、来年6月開催予定の当社定時株主総会終結の時まで効力を有するものとします。ただし、上記期間の満了前であっても、当社株主総会において本対応方針を廃止する旨の決議が行われた場合には、本対応方針はその時点で効力を失うものとします。
本対応方針の内容は、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となるような当社株券等の買付行為を「大規模買付行為」とし、また当該買付を行う者を「大規模買付者」として、当社取締役会に対して当該大規模買付行為に関する情報提供を要求するものです。
大規模買付者が当社取締役会のあらかじめ定める手続に従わない場合、又は当該大規模買付行為が当社の企業価値又は株主共同の利益を著しく毀損するものであると判断される場合には、当社取締役会は、当該大規模買付者は行使することができないという行使条件を付した新株予約権の無償割当てを実施し当該大規模買付行為による損害を防止することができるものといたします。また、かかる判断にあたっては、当社取締役会は独立した第三者機関である特別委員会の勧告に原則として従うものとします。
なお、本対応方針の詳細につきましては、当社ホームページ(https://www.ntn.co.jp)に掲載の2017年4月28日付「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の継続について」をご参照ください。
(3) 前記(2)の取組みについての当社取締役会の判断及びその判断にかかる理由
中期経営計画「DRIVE NTN100」を着実に実行し、中長期にわたる企業価値向上のための活動を継続することにより、当社の企業価値の向上が実現し、株主共同の利益が高まるものと考えます。
また、本対応方針は、大規模買付行為の適否を株主の皆様が判断されるにあたり、十分な情報提供を確保するために定めるものであり、特定の株主又は投資家を優遇し若しくは拒絶するものではありません。また、対抗措置として新株予約権を発行するのは、当該大規模買付行為が当社の企業価値に回復しがたい損害をもたらすものであると判断される場合等、厳重な客観的要件を充足する場合に限定されるとともに、その発行の可否の判断にあたっても、当社取締役会から独立した特別委員会の中立公正な判断に原則として従うこととしており、当社取締役会の恣意的判断を排除しております。対抗措置として発行する新株予約権及びその行使条件についても、あらかじめその内容について開示を行う等、企業価値向上及び株主共同の利益確保に必要かつ相当な範囲内の対抗措置であると考えます。
したがいまして、当社取締役会は、前記(2)の取組みは基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものでないとともに、役員の地位の維持を目的とするものではないと判断いたしております。
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況
当社グループ商品の製造拠点、販売拠点はグローバルな国と地域に及び、取引先も多岐の産業分野に亘っておりますため、特定の国や地域の経済状況の変動や取引先が属する産業の景気変動などにより、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)為替レートの変動
当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は50%を超えており、今後もグローバルな事業展開を加速させることにより、海外売上高の割合は増加の見込みであります。
海外子会社の現地通貨建ての経営成績及び財政状態は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。また当社が海外の顧客等に輸出する場合、その取引の多くは外貨建てで行われております。当社グループでは為替予約や現地調達の拡大によってリスクヘッジを実施しておりますが、現地通貨と円貨の為替レート変動による経営成績及び財政状態への影響を完全に回避できるものではありません。
(3)市場価格の低下
当社グループの製造活動や販売活動における競争環境はグローバル規模で厳しさを増しております。中国をはじめとする新興国製品の台頭により軸受の一部では市場価格が下落してきております。また当社グループの売上の半分以上を占める自動車業界ではグローバルな価格競争を背景に価格引き下げ要請が厳しさを増しております。当社グループでは原価低減の継続的推進と同時に高品質、高付加価値の新商品開発を実施しておりますが、市場価格の低下圧力が経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)原材料価格の上昇
当社グループでは、外部より様々な原材料の調達を行っております。特に材料費のなかで大きなウエイトを占める鋼材の価格上昇に対しては一部製品価格への反映や歩留り向上、VA・VE活動による材料コスト低減を図っておりますが、想定を超える上昇により経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)災害の発生
当社グループ及び当社グループ取引先の事業拠点が、地震、洪水などの天災、火災等による被害を受ける可能性があります。当社グループでは危機管理体制を構築し、危機発生時において即座に初動措置を行うことによって被害を最小限に止めるよう備えておりますが、完全なリスク回避は困難であり、結果として当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)特定業界への依存
当社グループの販売は、軸受部門の約半分が自動車業界向けであり、等速ジョイント部門は、自動車の駆動輪へ動力を伝達するための部品で、その大半を自動車業界向けに販売しており、自動車業界への依存度が高くなっております。軸受や精密機器商品につきましては産業機械分野への販売拡大も進め、販売構成のバランスを常に考えた施策を推進しておりますが、自動車分野における急激な需要変動があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)製品の不具合
当社グループは、品質の確保を図るため、顧客の要求機能・仕様を満足し、かつ安全性に配慮した適正品質の追求に努めており、グローバルベースで品質管理の徹底を図っております。しかし製品に重大な不具合が存在し、重大な事故やクレーム、リコール等の起因となった場合、多額の製品補償費用等の発生により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループはグローバルな製造物責任保険に加入しておりますが、損害賠償等の損失についてその全てを担保するものではありません。
(8)知的財産権
当社グループは、新商品開発を通じて多くの新技術やノウハウを生み出しており、これらの貴重な知的財産を特許出願し、権利保護と経営資源としての活用を図っております。しかし当社グループの知的財産権への無効請求、第三者からの知的財産権侵害等が経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)グローバル事業展開
当社グループは、グローバルに事業を展開しており、連結売上高に占める海外売上高は50%を超えております。海外での事業展開に伴い次のようなリスクがあります。
①各国間もしくは各国税制の予期せぬ変化に伴うリスク
②各国法規制の予期せぬ変化に伴うリスク
③人材確保の困難性
④新興諸国における未成熟な技術水準や不安定な労使関係
⑤新興諸国での政情不安
(10)法的規制等
当社グループは、事業活動を行っている国及び地域で各種の法令・規則(租税法規、環境法規、労働・安全衛生法規、独占禁止法・アンチダンピング法等の経済法規、貿易・為替法規、証券取引所の上場規程等)の適用を受けています。
当社グループは、これらの法令・規則を遵守し公正な企業活動に努めておりますが、万一法令・規則違反を理由とする訴訟や法的手続において、当社グループにとって不利益な結果が生じた場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの法令・規則が変更された場合や、予想できない新たな法令・規則が設けられた場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループは以下の訴訟等を受けております。
① 海外におけるベアリング(軸受)の取引等に関し、ブラジル等の当社連結子会社が、競争法違反の疑いで当局の調査等を受けております。
② 当社並びに当社の米国及びカナダ等の連結子会社は、他の事業者と共同してベアリング(軸受)の販売価格の引上げを決定したとして、米国及びカナダにおいて複数の民事訴訟(クラスアクション)の提起を受けております。
③ 当社及び欧州の連結子会社2社は、仏国リヨン商業裁判所(Tribunal de Commerce de Lyon)においてRenault S.A. 及び同社のグループ会社計15社(以下、「ルノー」)より損害賠償額6,670万ユーロ(暫定額)を支払うよう求める訴訟の提起を受けております。また、当社及び欧州の連結子会社2社は、英国商業裁判所(Commercial Court)においてFiat Chrysler Automobiles N.V. 及び同社のグループ会社計7社(以下、「FCA」)より損害賠償を求める訴訟の提起を受けております。
これらの訴訟は、2014年3月19日付の欧州委員会決定の対象となった欧州競争法違反行為に関連して、ルノー及びFCAが損害を被ったとして提起されたものです。
④ また当社グループは、独占禁止法違反行為に関連して、今後、損害賠償請求を受ける可能性があり、これらの請求に対して適切に対処してまいります。なお、その結果によっては当社グループの業績に影響を与える可能性がありますが、現時点ではその影響を合理的に見積ることは困難であり、当社グループの経営成績及び財政状態に与える影響は明らかではありません。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、雇用・所得環境の改善などから、緩やかな回復が続きましたが、一部で相次ぐ自然災害による経済への影響がありました。海外においては、米国経済は通商問題による影響がありましたが堅調に推移しました。欧州経済は政策に関する不確実性や、通商問題の影響等によって一部に弱さがみられ、中国経済は米国との貿易摩擦などの影響により景気は緩やかに減速しました。その他新興国経済は、緩やかな回復の動きが続きました。
このような環境のもと、当社グループは昨年4月にスタートした3年間の中期経営計画「DRIVE NTN100」において、最新デジタル技術と当社グループが培ってきた経営資源を融合させ、「革新的な技術・商品・サービスの開発」、「調達改革」、「生産性と品質の追求」、「資産効率の向上」を図ります。これらの実現のための諸施策を推し進め、事業構造の変革を加速させてまいります。
当連結会計年度の売上高は、733,569百万円(前連結会計年度比1.5%減)となりました。損益につきましては、営業利益は26,945百万円(前連結会計年度比32.0%減)、経常利益は22,231百万円(前連結会計年度比28.9%減)となりました。なお、特別損失として減損損失16,963百万円、独占禁止法関連損失2,108百万円、関係会社株式売却損220百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は6,958百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益20,373百万円)となりました。
なお、営業利益の主な増減要因は、以下のとおりであります。
規模効果 1,486百万円
人件費 △4,629百万円
比例費 △2,483百万円
売価レベル △2,438百万円
為替 △ 984百万円
経費他 △3,615百万円
セグメントの業績につきましては、以下のとおりであります。
1)日本
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向けで増加しました。産業機械市場向けは建設機械向けや工作機械向けなどで増加し、自動車市場向けは客先需要の拡大などにより増加しました。この結果、売上高は353,071百万円(前連結会計年度比1.7%増)となり、セグメント利益は販売増加の効果などはありましたが、鋼材価格の上昇、固定費の増加などにより681百万円(前連結会計年度比91.5%減)となりました。
2)米州
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向け、及び自動車補修向けとも増加しました。産業機械市場向けは風力発電向けなどで増加しましたが、自動車市場向けは客先需要の低減などにより減少しました。全体としては、売上高は前連結会計年度並みの198,302百万円(前連結会計年度比0.1%減)となりました。セグメント利益は、鋼材価格や関税率の上昇、固定費の増加などにより4,344百万円(前連結会計年度比38.7%減)となりました。
3)欧州
販売につきましては、補修市場向けは自動車補修向けで減少しました。産業機械市場向けは航空機向けなどで増加しましたが、自動車市場向けは新排ガス基準への対応による客先需要の低減などにより減少しました。全体としては、売上高は184,004百万円(前連結会計年度比4.4%減)となり、セグメント利益は販売減少や鋼材価格の上昇などにより954百万円(前連結会計年度比65.9%減)となりました。
4)アジア他
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向け、及び自動車補修向けとも増加しました。産業機械市場向けは建設機械向けや風力発電向けなどで増加しましたが、自動車市場向けは中国市場の減速による客先需要の低減などにより減少しました。全体としては、売上高は155,577百万円(前連結会計年度比3.9%減)となり、セグメント利益は販売減少の影響などにより17,218百万円(前連結会計年度比12.2%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
営業活動の結果得られた資金は43,224百万円(前連結会計年度比18,575百万円、30.1%の減少)となりました。主な内訳は減価償却費38,926百万円の収入であります。
投資活動の結果使用した資金は65,614百万円(前連結会計年度比17,256百万円、35.7%の増加)となりました。主な内訳は有形固定資産の取得による支出42,380百万円、無形固定資産の取得による支出10,845百万円であります。
財務活動の結果得られた資金は20,745百万円(前連結会計年度は7,520百万円の支出)となりました。主な内訳は長期借入れによる収入74,297百万円、短期借入金の純増加額13,642百万円の収入に対して、長期借入金の返済による支出58,359百万円、配当金の支払額7,974百万円の支出であります。
これらの増減に換算差額の減少額969百万円を算入しました結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は83,474百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,613百万円(3.0%)の減少となりました。
③生産、受注及び販売の実績
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年度比(%) |
|
日本 |
324,725 |
102.6 |
|
米州 |
147,612 |
100.5 |
|
欧州 |
126,987 |
98.1 |
|
アジア他 |
94,598 |
89.5 |
|
合計 |
693,924 |
99.3 |
(注)1.上記金額は平均販売価格により表示しております。
2.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高 (百万円) |
前年度比(%) |
受注残高 (百万円) |
前年度比(%) |
|
日本 |
216,805 |
100.8 |
32,504 |
101.7 |
|
米州 |
192,401 |
98.5 |
66,643 |
96.1 |
|
欧州 |
180,020 |
95.3 |
21,543 |
99.9 |
|
アジア他 |
142,680 |
95.2 |
30,913 |
98.1 |
|
合計 |
731,907 |
97.7 |
151,604 |
98.2 |
(注)1.上記金額は平均販売価格により表示しております。
2.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年度比(%) |
|
日本 |
353,071 |
101.7 |
|
米州 |
198,302 |
99.9 |
|
欧州 |
184,004 |
95.6 |
|
アジア他 |
155,577 |
96.1 |
|
セグメント間取引消去 |
△157,386 |
100.9 |
|
合計 |
733,569 |
98.5 |
(注)1.相手先別の販売実績は、総販売実績の100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
2.上記金額には、消費税等を含んでおりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループに関する経営成績等の状況の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容です。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月28日)現在において当社グループが判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」 1.(1)連結財務諸表 の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の項目が連結財務諸表の作成に影響を及ぼすと考えております。
1)収益の認識基準
当社グループの売上高は、原則として製品が出荷された時点又はサービスが提供された時点で計上しております。
2)貸倒引当金の計上基準
当社グループは、売上債権等の貸倒損失に備えて、回収不能となる見込額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
3)有価証券の減損処理
当社グループは、金融機関や販売又は仕入に係る取引会社の株式を保有しております。これらの株式は、株式市場の価格変動リスクを負っているため、合理的な基準に基づいて減損処理を行っております。将来、株式市場が悪化した場合には、有価証券評価損を計上する可能性があります。
4)繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
5)退職給付費用及び負債の前提条件
当社グループは、退職給付費用及び債務を割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率、及び年金資産の期待運用収益率などに基づいて合理的に見積もっております。これらの前提条件が変化した場合には、実際の結果が見積りと異なる可能性があります。その影響は発生の都度、負債に計上され、将来にわたって規則的に費用計上されるため、費用及び負債に影響を及ぼす可能性があります。
6)固定資産の減損処理
当社グループが有する固定資産のうち、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされるものについては、損益報告や経営計画などの企業内部の情報、経営環境や資産の市場価格などの企業外部の要因に関する情報に基づき、資産又は資産グループ別に減損の兆候の有無を確認し、企業環境の変化や経済事象の発生によりその帳簿価額の回収が懸念されているかなど、減損損失の認識を判定しております。
この判定により減損損失を認識すべきと判断した場合には、その帳簿価額を回収可能価額まで減損処理を行っております。事業計画や経営・市場環境の変化により、回収可能価額が変更された場合には、減損損失の金額の増加又は新たな減損損失の認識の可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)売上高の分析
当連結会計年度の売上高は733,569百万円となり、前連結会計年度に比べ10,803百万円(1.5%)減少しました。為替の影響による減少額4,044百万円を考慮しますと、実質では6,759百万円の減少となりました。なお、海外売上高は526,321百万円となり、前連結会計年度に比べ13,727百万円(2.5%)減少しました。売上高に占める海外売上高の割合は71.7%(米州27.5%、欧州22.9%、アジア他21.4%)となり、前連結会計年度に比べ0.9ポイント低下しました。
2)売上原価、販売費及び一般管理費の分析
当連結会計年度の売上原価は603,082百万円となり、対売上高比率は82.2%と前連結会計年度に比べ1.1ポイント上昇しました。
また、販売費及び一般管理費は103,541百万円となり、対売上高比率は14.1%と前連結会計年度に比べ0.5ポイント上昇しました。
3)営業利益の分析
当連結会計年度の営業利益は26,945百万円となり、前連結会計年度に比べ12,663百万円(32.0%)減少しました。売上高営業利益率は3.7%となり、前連結会計年度に比べ1.6ポイント低下しました。
4)営業外収益及び費用の分析
当連結会計年度の営業外収益及び費用は、4,714百万円の費用超過となりました。収益は受取配当金1,173百万円、受取利息791百万円、持分法による投資利益72百万円などにより5,689百万円となり、前連結会計年度に比べ1,274百万円の増加となりました。費用は支払利息3,882百万円、為替差損3,031百万円などにより10,403百万円となり、前連結会計年度に比べ2,370百万円の減少となりました。
5)経常利益の分析
当連結会計年度の経常利益は22,231百万円となり、前連結会計年度に比べ9,019百万円(28.9%)減少しました。売上高経常利益率は3.0%となり、前連結会計年度に比べ1.2ポイント低下しました。
6)特別損失の分析
当連結会計年度の特別損失は、減損損失16,963百万円、独占禁止法関連損失2,108百万円、関係会社株式売却損220百万円を計上し、前連結会計年度に比べ14,947百万円増加しました。
7)親会社株主に帰属する当期純利益の分析
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は6,958百万円(前連結会計年度は20,373百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。売上高当期純利益率は△0.9%(△は親会社株主に帰属する当期純損失、前連結会計年度の売上高当期純利益率は2.7%)となりました。
事業形態別の業績につきましては、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) (単位:百万円)
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補修市場向け |
産業機械市場向け |
自動車市場向け |
合計 |
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外部顧客への売上高 |
116,695 |
119,085 |
508,592 |
744,372 |
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営業利益 |
15,009 |
2,796 |
21,803 |
39,608 |
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) (単位:百万円)
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補修市場向け |
産業機械市場向け |
自動車市場向け |
合計 |
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外部顧客への売上高 |
118,849 |
123,397 |
491,322 |
733,569 |
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営業利益 |
15,183 |
3,106 |
8,655 |
26,945 |
(a) 補修市場向け
産業機械補修向けの増加により売上高は118,849百万円(前連結会計年度比1.8%増)となりました。営業利益は販売増加の効果などにより15,183百万円(前連結会計年度比1.2%増)となりました。
(b) 産業機械市場向け
風力発電向けや航空機向けなどの客先需要の拡大などにより売上高は123,397百万円(前連結会計年度比3.6%増)となりました。営業利益は販売増加の効果などにより3,106百万円(前連結会計年度比11.1%増)となりました。
(c) 自動車市場向け
客先需要の低減などにより売上高は491,322百万円(前連結会計年度比3.4%減)となりました。営業利益は鋼材価格や米国における関税率の上昇、固定費の増加などにより8,655百万円(前連結会計年度比60.3%減)となりました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
1)財政状態の分析
流動資産は前連結会計年度末に比べ3,554百万円(0.8%)増加し、455,279百万円となりました。これは主に商品及び製品の増加6,208百万円、仕掛品の増加5,941百万円、電子記録債権の増加3,761百万円、原材料及び貯蔵品の増加2,618百万円、受取手形及び売掛金の減少14,887百万円によります。固定資産は前連結会計年度末に比べ2,230百万円(0.6%)減少し、385,471百万円となりました。これは主に有形固定資産の減少8,196百万円、無形固定資産の増加6,295百万円によります。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ1,323百万円(0.2%)増加し、840,750百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度末に比べ26,728百万円(8.4%)減少し、289,697百万円となりました。これは主に短期借入金の減少22,501百万円によります。固定負債は前連結会計年度末に比べ51,407百万円(20.3%)増加し、304,648百万円となりました。これは主に長期借入金の増加52,012百万円によります。この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ24,679百万円(4.3%)増加し、594,346百万円となりました。
純資産合計は前連結会計年度末に比べ23,355百万円(8.7%)減少し、246,404百万円となりました。これは主に利益剰余金の減少15,109百万円、その他有価証券評価差額金の減少4,360百万円によります。
なお、自己資本比率は27.4%(前連結会計年度末比2.8ポイント低下)となり、期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は433.32円(前連結会計年度末比43.85円減)となりました。有利子負債は前連結会計年度末に比べ29,511百万円(9.2%)増加し、350,344百万円となりました。為替の影響による減少額25百万円を考慮しますと実質では29,536百万円の増加となりました。なお、有利子負債依存度は41.7%(前連結会計年度末比3.5ポイント上昇)となりました。
正味運転資本は165,582百万円となり前連結会計年度末比30,282百万円増加しました。また流動比率は157.2%(前連結会計年度末比14.4ポイント上昇)となりました。
たな卸資産回転率は3.77回転(前連結会計年度末比0.37回転減少)、総資産回転率は0.87回転(前連結会計年度末比0.02回転減少)となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
2)キャッシュ・フローの分析
営業活動の結果得られた資金は43,224百万円(前連結会計年度比18,575百万円、30.1%の減少)となりました。主な内訳は減価償却費38,926百万円の収入であります。
投資活動の結果使用した資金は65,614百万円(前連結会計年度比17,256百万円、35.7%の増加)となりました。主な内訳は有形固定資産の取得による支出42,380百万円、無形固定資産の取得による支出10,845百万円であります。
財務活動の結果得られた資金は20,745百万円(前連結会計年度は7,520百万円の支出)となりました。主な内訳は長期借入れによる収入74,297百万円、短期借入金の純増加額13,642百万円の収入に対して、長期借入金の返済による支出58,359百万円、配当金の支払額7,974百万円の支出であります。
これらの増減に換算差額の減少額969百万円を算入しました結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は83,474百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,613百万円(3.0%)の減少となりました。
なお、営業活動による資金から投資活動による資金を差し引いたフリー・キャッシュ・フローは△22,390百万円となりました。また、売上高営業キャッシュ・フロー比率は5.9%となりました。
3)資金需要と調達について
当社グループは健全な財政状態の維持・向上を図り、事業の拡大に伴い必要な運転資金や設備投資資金、また新商品開発に必要な研究開発資金を営業活動によるキャッシュ・フローと外部からの資金調達で賄っております。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況」「2.事業等のリスク」及び「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」の①重要な会計方針及び見積りに記載しています。
技術供与契約
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相手先 |
国名 |
契約内容 |
契約期限 |
対価 |
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NATIONAL ENGINEERING |
インド |
ボールベアリング等の製造に関する技術の供与 |
2011年11月2日から 2020年12月31日まで |
販売価格の一定率 |
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台惟工業股份有限公司 |
台湾 |
等速ジョイントの製造に関する技術の供与 |
2003年3月26日から 2022年2月27日まで |
〃 |
当社グループの企業理念「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する」に基づき、2018年4月よりスタートした新中期経営計画「DRIVE NTN100」では、次の100年にむけた取組みとして、当社の商品開発を支える基盤技術・基盤商品の強化と、新たな領域への展開として新事業開発の強化を両軸とした研究開発活動を推進しています。
当社の技術領域の強みである、トライボロジー、熱処理、精密加工、精密測定、CAEなどを駆使した高機能、高精度製品の開発に取り組むことにより、低炭素化社会に適応した商品を提供し、お客様満足度を持続的に向上させるとともに当社の持続的成長を図っていきます。なお、当連結会計年度における研究開発活動費はグループ全体で
(1)自動車事業
100年に1度の変革期を迎えている自動車業界の動向はCASEに代表されます。当社は、CASEのなかで、Cコネクト、A自動化、E電動化に必要な技術に着目し、市場トレンドを先取りした研究開発を行っています。世界No.1シェアを誇るハブベアリングにタイヤの転舵角度を調整するモータ及びその制御機構を組み合わせ、業界で初めて前輪に搭載可能なステアリング補助機能付ハブベアリング「sHUB」を開発しました。「sHUB」はハンドル操作角と車速のデータをもとにタイヤの転舵角を最適に補正することが可能なため、高速直線走行、コーナリング、スリップ時などに車体姿勢を安定化させ、燃費改善にも貢献することが可能です。さらに、ハブベアリングにモータ・ジェネレータを組み合わせた「eHUB」も開発しました。欧州を中心に燃費向上や排ガス規制の強化が進むなか、発進や加速時にエンジンの駆動力を補助して燃費を改善する48Vマイルドハイブリッドシステム(48V MHEV)の普及が拡大しています。「eHUB」は前輪駆動車の場合、後輪に搭載し、モータで駆動アシストしてエンジン負荷を低減し、減速時には発電機としてエネルギーを電力に回生します。48V MHEVとの組み合わせにより、最大25%の燃費を改善することが可能です。また、「電動オイルポンプ」の開発も進めており、自動車業界から多くの引き合いをいただいております。
一方、自動車の前輪用ドライブシャフトとして、高効率で世界最高の作動角55°となる固定式等速ジョイント「CFJ-W」を開発しました。これにより、ハンドル操作に伴う車両の回転半径をより縮小し、かつ、当社独自の内部構造の採用で、当社従来品比でトルク損失率を50%削減することが可能となり、燃費改善に役立っています。
また、従来の接触シールタイプのトランスミッション用軸受よりトルクを80%低減した「超低フリクションシール付玉軸受」は、2018年度 モノづくり日本会議/日刊工業新聞社主催の “超”モノづくり部品大賞において、モビリティー関連賞を受賞しました。
(2)産業機械事業
産業機械業界では、IoT、センシング、ロボティクスに関わる研究開発が求められています。当年度は工作機械とロボットの協働・協調をテーマとしてJIMTOFに出展、工作機械用精密転がり軸受「ULTAGEシリーズ」を始めとし、ロボット関連軸受やその周辺製品は、お客様に高い評価をいただきました。なかでも、工作機械主軸用に開発した「センサ内蔵軸受ユニット」は、軸受軌道面周辺のセンシングにより、工作機械主軸の高度な状態監視と焼付きの未然防止を可能にします。主軸が焼付く前にアラームの発信が可能なため、主軸交換に至る破損を回避し、生産性向上を実現します。また、ロボティクス分野向けに、人の手首に類似した動きを実現するモジュール製品「i-WRIST™」の量産を開始しました。「i-WRIST™」は当社独自のメカリンク機構の採用により、小型、省スペースで広い可動範囲を実現するとともに、細かな角度変更も人の手首と類似の動きで高速に行うことができます。カメラやディスペンサを搭載し、装置化することによって、これまで人が行ってきた外観検査やグリス塗布の作業を代替するモジュールとして注目を集めています。人手不足の改善や品質向上に対する市場要求に応えていきます。
さらに、高負荷容量、高速性を実現した、「高速・重切削工作機械主軸用アンギュラ玉軸受」を開発しました。高速回転性能と負荷容量を従来品比約1.3倍に向上させることで、荒加工から仕上げ加工までの工程を1台の工作機械で対応可能となり、マシニングセンタ、旋盤、複合加工機の生産性向上に貢献します。
(3)新事業
自然エネルギーを活用して防犯・防災用の独立非常電源「NTNグリーンパワーステーション」及び、水路に置くだけで発電し、その電力を売電系統に送電可能な「系統連系用NTNマイクロ水車」を開発しました。地産地消型の再生エネルギー提案を進め、低炭素化社会に貢献しています。
また、将来の業態変革と事業拡大を視野に、大阪大学のNTN次世代協働研究所では、AIアルゴリズムを用いた軸受の余寿命予測の研究を行ない、サービスソリューション事業の拡充に繋げていきます。同様に同大学において、当社独自技術である微細塗布装置を用いたiPS由来細胞の3次元積層化技術の研究開発を進め、創薬や再生医療への展開を目指しています。
2018年10月に研究技術開発活動のさらなる高効率,高精度化を目指し、CAE開発研究所を設立しました。
設計工数の削減、実験工数の削減も実現して開発のスピードアップと他社優位性技術の確立を進めてまいります。