第2 【事業の状況】

 

(注) 事業の状況に記載している金額には、消費税等を含んでおりません。

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、年度後半から企業収益が改善し、設備投資・個人消費に持ち直しの動きがみられました。生産や輸出は持ち直し、景気は緩やかな回復が続いております。欧州経済は横ばい、米国経済は回復持続、新興国は減速基調にあります。中国経済による影響、原油・資源価格動向、地政学上のリスクに加え、米国の政策や欧州政治の不安定さもあり、より不透明感が強まっております。
 私どもの業界は、日本では、復旧復興・防災減災・インフラ老朽化対策・民間建設投資等により需要は概ね堅調に推移しました。海外では、平成24年をピークに需要減少が続くなか、欧州は横ばい、北米・中東・東南アジアは減少、全体として需要は更に減少しました。
 このような経営環境のなか、当社グループは、日本では新モデルの販売に努め、海外では販売価格の維持とシェアアップに注力しました。加えて、原価低減を推進しました。また、長期成長に向けた生産能力の拡大のため、高松市内の工業用地約20ヘクタールを昨年11月に約24億円にて取得しました。平成30年度中に新工場の稼働を目指し、約175億円を投資予定です。
 日本向け売上高は、建設用クレーンが減少、車両搭載型クレーンが微減、高所作業車が増加し、1,022億7千万円(前連結会計年度比97.4%)となりました。海外向け売上高は、新規顧客の開拓に注力したものの、需要の更なる減少・円高基調のなか、774億6百万円(前連結会計年度比74.1%)となりました。この結果、総売上高は1,796億7千6百万円(前連結会計年度比85.8%)となりました。なお、海外売上高比率は43.1%となりました。
 売上減少に伴う売上総利益の低下に加え、為替等の影響により、営業利益は184億8千4百万円(前連結会計年度比59.5%)、経常利益は184億9千万円(前連結会計年度比60.3%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、中国の関係会社出資金評価損等による特別損失12億9千8百万円を計上し、118億8千1百万円(前連結会計年度比60.6%)となりました。
 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

①日本

日本向けは、建設用クレーンが減少、車両搭載型クレーンが微減、高所作業車の売上が増加しました。一方、海外向けが減少し、売上高は1,400億3千9百万円(前連結会計年度比83.4%)、営業利益は161億4百万円(前連結会計年度比57.6%)となりました。

 

②欧州

建設用クレーン売上は欧州域内が減少、欧州域外が横ばいで、売上高は395億9千7百万円(前連結会計年度比94.1%)となり、営業利益は8億6千9百万円(前連結会計年度比63.3%)となりました。

 

③米州

建設用クレーン需要が減少し、新規顧客の開拓など拡販に注力したものの、売上高は256億2千2百万円(前連結会計年度比64.4%)となりました。営業損失は、移転価格税制の事前確認制度(APA)による調整の影響もあり、6千4百万円(前連結会計年度は22億1千2百万円の営業利益)となりました。

 

④その他

建設用クレーン需要が減少し、拡販に注力したものの、売上高は130億7千5百万円(前連結会計年度比78.9%)となり、営業利益は2億1千9百万円(前連結会計年度は3千1百万円の営業利益)となりました。

 

 

主要品目別の状況は次のとおりです。

①建設用クレーン

日本向け売上は、需要が減少するなか、拡販に注力したものの、新モデルへの生産移行の影響もあり、450億1千7百万円(前連結会計年度比88.1%)となりました。
 海外向け売上は、新規顧客の開拓に注力したものの、需要の更なる減少・円高基調のなか、646億9百万円(前連結会計年度比71.4%)となりました。
 この結果、建設用クレーンの売上高は1,096億2千7百万円(前連結会計年度比77.5%)となりました。
 

②車両搭載型クレーン

日本向け売上は、需要が減少するなか、拡販に注力し、181億9千2百万円(前連結会計年度比97.4%)となりました。
 海外向け売上は、新興国向けの販売に注力したものの、14億4千万円(前連結会計年度比85.3%)となりました。
 この結果、車両搭載型クレーンの売上高は196億3千3百万円(前連結会計年度比96.4%)となりました。
 

③高所作業車

インフラ点検用途のニーズを背景に好調なレンタル業界に加え、電力電工業界の設備投資もあり、高所作業車の売上高は232億2百万円(前連結会計年度比119.4%)となりました。

 

④その他

部品、修理、中古車等のその他の売上高は272億1千3百万円(前連結会計年度比96.9%)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ48億2千8百万円減少し、682億9千1百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によって得られた資金は33億1百万円(前連結会計年度比160億8千6百万円減)となりました。主な要因は、減少要因として仕入債務の減少86億2千3百万円、法人税等の支払額79億4千3百万円及び、たな卸資産の増加37億6千7百万円があったものの、増加要因として税金等調整前当期純利益の計上173億4千2百万円や減価償却費の計上31億1千3百万円があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によって使用された資金は47億9千8百万円(前連結会計年度比10億3千9百万円支出増)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得51億4千7百万円があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によって使用された資金は24億9千5百万円(前連結会計年度比6億4千1百万円支出減)となりました。主な要因は、配当金の支払額33億4千2百万円があったことによるものです。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(提出会社)

セグメントの名称

金額(百万円)

前年比(%)

日本

125,064

81.18

合計

125,064

81.18

 

(タダノ・ファウンGmbH)

セグメントの名称

金額(百万円)

前年比(%)

欧州

43,364

111.55

合計

43,364

111.55

 

(タダノ・マンティスCorp.)

セグメントの名称

金額(百万円)

前年比(%)

米州

3,548

90.48

合計

3,548

90.48

 

(注) 生産金額は販売価格で表示しております。

 

(2) 受注状況

当社グループは、受注見込による生産方式をとっております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年比(%)

日本

120,011

92.77

欧州

21,504

88.35

米州

25,452

64.44

その他

12,708

78.31

合計

179,676

85.79

 

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「創造:工夫による前進と誇りうる品質のために創造しましょう。奉仕:顧客の利益と住みよい
社会の建設のために奉仕しましょう。協力:私達の幸福と堅い心の結びつきのために協力しましょう。」という経営
理念の実現を事業目的とし、「世界に、そして未来に誇れる企業を目指して」をビジョンとして掲げております。
 また、当社グループは、「世界に、そして未来に誇れる企業」となるために、「企業が社会や人との調和の中に生
かされている存在」との認識のもと、地域社会・国際社会発展への貢献と地球環境の保全に役立つ事業活動を推進
し、全てのステークホルダーの期待に応え、企業価値を最大化することを経営方針としております。(タダノグルー
プ「CSR憲章より」)

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標と対処すべき課題

当社グループは、平成20年度以降、事業領域を「(移動機能付)抗重力・空間作業機械=Lifting Equipment(LE)」と定め、「LE世界№1」・「海外売上比率80%」・「安定的高収益企業(平時の営業利益率20%)」の3つを長期目標としております。
 世界の人口動態を考えれば、LE 業界は長期的には成長産業であり、今後のポテンシャルは高いと考えております。しかしながら、短中期的には市場変動が激しい事業特性を有しています。
 当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、3年毎に中期経営計画を策定しております。建設用クレーンの海外需要が平成24年をピークに減少するなか、「『強い会社』に」を基本方針とし、「更なるグローバル化」・「耐性アップ」・「競争力強化」を重点テーマとする「中期経営計画(14-16)」に取り組み、シェアアップ・高付加価値商品の拡販等により業績向上を図ってまいりました。その結果、平成26年度と平成27年度は2年連続で過去最高の売上高と営業利益を更新し、ROS(売上高営業利益率)は14.4%・14.8%、ROA(総資産営業利益率)は13.9%・13.5%と高水準で推移しました。しかしながら、当社は未だ「強い会社」への途上にあり、最終年度は需要の更なる減少の影響により、ROS10.3%、ROA7.9%への低下を余儀なくされました。
 
 平成29年度(17年度)をスタートとする「中期経営計画(17-19)」は「『強い会社』に(赤い矢印に集中)」を基本方針として、3つの重点テーマ実現のために、9つの戦略に取組んでまいります。
・「強い会社」とは、いかなる外部環境にあろうとも、「利益を出す」・「人を育てる」を毎期継続することができる会社です。
・当社グループでは、「市場:需要・為替(=青い矢印)」というコントロールできない環境の中で、事業に対する「自助努力(=赤い矢印)」に集中し、これに「投資(=黄色い矢印)」の成果を加えたものが、「業績(=黒い矢印)」と位置付けております。「中期経営計画(17-19)」では、「強い会社」になるために「赤い矢印」に集中することを基本方針としたものです。
・3つの重点テーマ
 1) 更なるグローバル化(ONE TADANO、Wide & Deep)
 2) 耐性アップ(6つの鍵)
 3) 競争力強化(四拍子そろったメーカー)
・9つの戦略
 1) 市場ポジションアップ
 2) 商品力強化
 3) グローバル&フレキシブルものづくりへの取り組み
 4) 感動品質・感動サービスの提供
 5) ライフサイクル価値の向上
 6) ソリューションビジネスへの取り組み
 7) 収益力・資産効率のレベルアップ
 8) 成長基盤の確立
 9) グループ&グローバル経営基盤の強化

なお、平成29年度は、「中期経営計画(17-19)初年度への取り組み」・「『赤い矢印』への集中と『黄色い矢印』への取り組み」・「『青い矢印』の変化への備えと競争激化への対応」を推進してまいります。

また、当社グループは、「中期経営計画(17-19)」の最終年度の平成31年8月29日に創業100周年を迎えます。

 

 ・数値目標

項目

平成32年3月期数値目標

平成35年3月期中間目標

売上高

2,400億円

3,000億円

内)日本

960億円

1,000億円

内)海外

1,440億円

2,000億円

海外売上高比率

60.0%

66.7%

営業利益

360億円

500億円

営業利益率

15.0%

16.7%

ROA(営業利益/総資産)

13.0%

たな卸資産回転率

4.8回転

 

  ※前提:為替レート110円/米ドル 120円/ユーロ 

  ※中間目標:長期的な成長を目指すべく、長期目標に向けた数値的な中間目標を設定

 

(3) 株式会社の支配に関する基本方針

① 基本方針の内容の概要

当社は、当社の経営方針であります企業価値の最大化に向けて事業活動を推進するに当たっては、当社グループの事業活動に関する幅広いノウハウと豊富な経験、並びに国内外の顧客・取引先及び従業員等の全てのステークホルダーとの間に築かれた関係等への理解が不可欠であり、これらに関する十分な理解があってこそ、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として、当社グループの企業価値・株主の皆様の共同の利益の最大化に向けた経営を行うことが可能であると考えております。
 したがって、これらに関する十分な理解なしに当社の株式の大規模な買付行為等がなされる場合には、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を確保し、向上させることにならないものと考えております。
 また、大規模な買付行為等の中には、買収目的等からみて、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益に対し明白な侵害をもたらすもの、株主の皆様に事実上、株式売却を強要するおそれがあるもの、当社の取締役会や株主の皆様が買付の条件・方法等について検討し、あるいは当社の取締役会が、代替案を提示するための十分な時間や情報を提供しないもの等、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を確保し、向上させることにならないものも存在する可能性があります。
 当社は、このような企業価値・株主の皆様の共同の利益を確保し、向上させることにならない大規模な買付行為等を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではないと考えております。
 

② 基本方針の実現に資する取組みの概要

当社グループは、平成20年度以降、事業領域を「(移動機能付)抗重力・空間作業機械=Lifting Equipment(LE)」と定め、「LE世界№1」・「海外売上比率80%」・「安定的高収益企業(平時の営業利益率20%)」の3つを長期目標としております。
 世界の人口動態を考えれば、LE業界は長期的には成長産業であり、今後のポテンシャルは高いと考えております。しかしながら、短中期的には市場変動が激しい事業特性を有しています。
 当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、3年毎に中期経営計画を策定しております。建設用クレーンの海外需要が平成24年をピークに減少するなか、「『強い会社』に」を基本方針とし、「更なるグローバル化」・「耐性アップ」・「競争力強化」を重点テーマとする「中期経営計画(14-16)」に取組み、シェアアップ・高付加価値商品の拡販等により業績向上を図ってまいりました。その結果、平成26年度と平成27年度は2年連続で過去最高の売上高と営業利益を更新し、ROS(売上高営業利益率)は14.4%・14.8%、ROA(総資産営業利益率)は13.9%・13.5%と高水準で推移しました。しかしながら、当社は未だ「強い会社」への途上にあり、最終年度は需要の更なる減少の影響により、ROS10.3%、ROA7.9%への低下を余儀なくされました。
 平成29年度をスタートとする「中期経営計画(17-19)」は「『強い会社』に(赤い矢印に集中)」を基本方針として、3つの重点テーマ実現のために、9つの戦略に取組んで参ります。
・「強い会社」とは、いかなる外部環境にあろうとも、「利益を出す」・「人を育てる」を毎期継続することができる会社です。
・当社グループでは、「市場:需要・為替(=青い矢印)」というコントロールできない環境の中で、事業に対する「自助努力(=赤い矢印)」に集中し、これに「投資(=黄色い矢印)」の成果を加えたものが、「業績(=黒い矢印)」と位置付けております。「中期経営計画(17-19)」では、「強い会社」になるために「赤い矢印」に集中することを基本方針としたものです。
・3つの重点テーマ
 1)更なるグローバル化(ONE TADANO、Wide & Deep)
 2)耐性アップ(6つの鍵)
 3)競争力強化(四拍子そろったメーカー)
・9つの戦略
 1)市場ポジションアップ
 2)商品力強化
 3)グローバル&フレキシブルものづくりへの取り組み
 4)感動品質・感動サービスの提供
 5)ライフサイクル価値の向上
 6)ソリューションビジネスへの取り組み
 7)収益力・資産効率のレベルアップ
 8)成長基盤の確立
 9)グループ&グローバル経営基盤の強化
 また、当社は、コーポレート・ガバナンスを経営の透明性・健全性・効率性を確保するための経営の重要課題の一つとして位置付けており、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するためには、経営理念等に基づき健全な企業風土を根付かせ、この健全な企業風土により企業経営(経営者)が規律される仕組み、監査役の監査環境整備・実質的な機能強化により監査が適正に行われること等が重要であると考えております。
 このような考え方に基づき、当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、「コーポレートガバナンス・ガイドライン」(http://www.tadano.co.jp/ir/c_governance.html)を制定し、当社グループにおけるコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方等を明らかにしております。
 例えば、当社では、執行役員制度を導入し、少数の取締役によってグループ全体の視点に立った迅速な意思決定を行い、取締役相互の監視と執行役員の業務執行の監督を行っております。
 監査役は、重要な会議に出席するとともに、代表取締役社長及び会計監査人と各々定期的に意見交換会を開催しております。

 

また、企業としての社会的責任を果たすため、CSR委員会(委員長:代表取締役社長)を設置し、その課題解決推進組織となる「リスク委員会」「コンプライアンス委員会」「環境委員会」「製品安全委員会」「人財育成委員会」「安全衛生委員会」を通じ、経営の透明性と健全性を継続的に高め、業務リスクの軽減と業務品質向上を図る取組みを行っております。
 さらに、コーポレート・ガバナンス体制のより一層の強化を図るため、取締役・監査役候補者および執行役員の指名ならびに取締役の報酬の決定のための取締役会の諮問機関として、また執行役員の報酬の決定のための社長の諮問機関として、指名報酬諮問委員会を設置しております。
 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針が決定されることを防止するための取組みの概要

当社取締役会は、大量の当社の株式の買付行為等が行われる場合に、不適切な買付行為等でないかどうかを株主の皆様がご判断するために必要な情報や時間を確保し、当社取締役会が株主の皆様のために買付者と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益に反する買付行為等を抑止する為の枠組み(以下「本対応方針」といいます。)が必要であると考えました。
 金融商品取引法によって、濫用的な買収を規制する一定の対応はなされていますが、公開買付開始前における情報提供と検討時間を法的に確保することや、市場内での買い集め行為を法的に制限することができない等、濫用的な買収に対して必ずしも有効に機能しないことが考えられます。当社が持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するためには、本対応方針を定めることにより、当社の経営を安定させ成長戦略に集中できる環境を整え、不測の事態等による混乱や弱体化に備えることが必要と考えます。
 当社株式の大規模買付行為等が行われる場合、大規模買付者に対して、当該大規模買付行為等に関する必要な情報の事前の提供及びその内容の評価・検討等に必要な期間の確保を求めるために、当社株式の大規模買付行為等に関するルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)を設定し、大規模買付者に対して大規模買付ルールの遵守を求めます。
 そして、(ⅰ)大規模買付者がこの大規模買付ルールを遵守しない場合、あるいは(ⅱ)遵守した場合でも、原則として大規模買付行為等が当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を著しく損なうものであると明白に認められると判断される例外的な場合に、対抗措置を発動できるものとします。当社取締役会は、独立委員会から対抗措置発動の是非の判断を株主意思確認株主総会に上程すべきとの勧告を受けた場合は、実務上株主総会の開催が著しく困難な場合を除き、株主意思確認株主総会を開催し、当該株主総会における決議の結果に従い、対抗措置の発動の是非についての取締役会決議を行うものとします。
 大規模買付行為等に対する対抗措置としては、新株予約権無償割当てその他法令又は当社の定款において当社取締役会の権限として認められているものの中から、その時々の状況に応じて適切なものを選択するものとします。
 

④ 上記の各取組みに関する当社取締役会の判断及びその判断に係る理由

a.基本方針の実現に資する取組み(上記②の取組み)について

上記②に記載した諸施策は、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を確保し、向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに基本方針の実現に資するものであります。
 したがって、これらの各施策は、基本方針に沿うものであり、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

b.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針が決定されることを防止するための取組み(上記③の取組み)について

(a)当該取組みが基本方針に沿うものであること

 本対応方針は、上記③に記載のとおり、大規模買付行為等が行われた際に、当該大規模買付行為等が不適切な買付行為等でないかどうかを株主の皆様及び当社取締役会が判断するために必要な情報及びその内容の評価・検討等に必要な期間を確保し、当社取締役会が株主の皆様のために大規模買付者と交渉を行うこと等を可能とすることで、企業価値・株主の皆様の共同の利益を確保し、向上させるための枠組みであり、基本方針に沿うものです。

(b)当該取組みが当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

当社は、以下の理由により、本対応方針は当社株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

1) 買収防衛策に関する指針の要件を充足していること

本対応方針は、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則((ⅰ)企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、(ⅱ)事前開示・株主意思の原則、(ⅲ)必要性・相当性確保の原則)を充足しております。また、本対応方針は、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」その他買収防衛策に関する議論等を踏まえた内容となっております。

2) 株主意思を重視するものであること

本対応方針に関する株主の皆様のご意思を確認させていただくため、本対応方針の継続の可否について、平成29年6月27日開催の第69回定時株主総会において株主の皆様に議案としてお諮りし、株主の皆様のご承認を得て、平成32年6月開催予定の定時株主総会の終結の時まで3年間有効期間を延長しております。
 加えて、本対応方針の有効期間の満了前であっても、当社株主総会又は当社取締役会において本対応方針を変更又は廃止する旨の決議が行われた場合には、本対応方針はその時点で変更又は廃止されることになり、株主の皆様の意向が反映されるものとなっております。

 

3) 独立性の高い社外者の判断を重視していること

当社は、本対応方針の導入に当たり、大規模買付ルールを遵守して一連の手続が進行されたか否か、及び、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を確保し又は向上させるために必要かつ相当と考えられる一定の対抗措置を講じるか否かについて、当社取締役会の判断の合理性、公正性を担保するために、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置し、当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重するものといたします。
 独立委員会は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社の社外取締役又は社外監査役の中から、当社取締役会が選任する3名以上の委員から構成されます。
 実際に大規模買付行為等がなされた場合には、独立委員会が、独立委員会規則に従い、当該大規模買付行為等が当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を著しく損なうものであると明白に認められるか否かを検討し、当該大規模買付行為等に対して対抗措置を発動すべきか否か等について、取締役会に勧告します。当社取締役会は、その勧告を最大限尊重して対抗措置を発動するか否かを決定します。独立委員会の勧告の概要及び判断の理由等については適時に株主の皆様に公表いたします。
 このように、独立性の高い独立委員会により、当社取締役会が恣意的に対抗措置の発動を行うことのないよう厳しく監視することによって、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益に資するよう本対応方針の運用が行われる仕組みが確保されております。

4) 合理的かつ客観的な対抗措置発動要件を設定していること

本対応方針においては、大規模買付行為等に対する対抗措置は合理的かつ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設計されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みが確保されております。

5) 外部専門家の意見を取得すること

大規模買付者による大規模買付行為等が行われた場合、独立委員会は、当社の費用で、当社の業務執行を行う経営陣から独立した外部専門家の助言を得ることができます。これにより、独立委員会の勧告を最大限尊重してなされる当社取締役会の判断の公正さ、客観性がより強く担保される仕組みとなっております。

6) デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと

本対応方針は、有効期間の満了前であっても、当社株主総会又は当社取締役会における本対応方針を変更又は廃止する旨の決議により、いつでも変更又は廃止することができるものとされております。したがって、本対応方針は、いわゆるデッドハンド型の買収防衛策(取締役の構成員の過半数を交代させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は取締役の期差任期制を採用していないため、本対応方針はスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。なお、取締役解任決議要件につきましても、特別決議を要件とするような決議要件の加重をしておりません。

 

4 【事業等のリスク】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。

 

(1) 業界特性

当社グループが属する業界は、景気変動の山・谷よりも需要の振幅が大きくなる特性を有しており、想定を超えた景気変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(2) 主要品目と需要との関連

主要品目と需要との関連は概ね次のとおりとなっております。

・建設用クレーン

日本及び海外向けで、日本及び海外仕向地の政府建設投資及び民間建設投資やエネルギー市況の動向に影響を受けます。

・車両搭載型クレーン

主に日本向けで、トラック架装用の小型のクレーンであるため、トラックの需要動向に影響を受けます。

・高所作業車

主に日本向けで、電力電工、通信向けは、主に電力電工業界及び通信業界の設備投資の動向に、レンタル、一般向けは、主に民間設備投資の動向に影響を受けます。

 

(3) 法的規制等

当社グル-プは、日本の法的規制のほかに事業展開している各国の法的規制、例えば事業・投資の許可、関税・輸出入規制等の適用を受けております。製品のうち、建設用クレーンは日本及び海外仕向地における自動車及びクレーンの法規制の対象となっております。この法規制は、例えば排出ガス規制のように、各国で異なり、また各国の事情で変更されることがあります。他の製品も同様に日本及び海外仕向地における法規制の対象となっております。

 

(4) 原材料の市況変動

当社グループでは、SVE(スーパーバリューエンジニアリング)活動に基づき開発段階までさかのぼるより一層のコストダウンを推進するとともに、生産性の一層の向上に取り組んでおりますが、予測を超えた原材料価格の高騰が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
 また、市況変動や取引先の供給不足により、予測を超えた原材料等の調達難が生じ、生産や出荷の遅延や減少等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

※ SVE:今までのVEを越える本格的本質的なVEで、Super(Sustainable:持続できる)Value Engineeringの略。

 

(5) 貸倒れリスク

当社グループでは、取引先の信用状態を継続的に把握して、与信設定を行い、適切な債権管理に努めておりますが、取引先の信用不安により予期せぬ貸倒れリスクが顕在化し、追加的な引当の計上が必要になる場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(6) 為替レートの変動

当社グループ海外事業の現地通貨建ての項目は、為替レートの変動により円換算後の金額が影響を受けます。これに対し、日本からの輸出及び輸入の決済については、為替予約、債権債務の相殺等により為替の変動による影響を最小限に抑える措置を講じておりますが、予測を超えた為替変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(7) リコール等

当社グループでは、安全と品質を最優先に、製品開発及び製造、サービスに努めておりますが、製品欠陥に基づく大規模なリコールまたは製造物責任に基づく賠償責任が発生し、多額の費用等が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(8) 自然災害等

地震等の自然災害または大規模火災等により、当社グループや調達先の生産拠点に重大な損害が発生し、操業中止、生産や出荷の遅延や減少等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(9) 保有株式等の価値変動

当社グループが保有している株式等の価値が変動した場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術提携契約

該当事項はありません。

 

(2) 業務提携契約

提出会社

相手先

契約内容

契約日

契約期間

コベルコ建機株式会社

ラフテレーンクレーンの完成車・キャリヤ部の生産受託及びクレーン部の部品の共通化・共同購買

平成12年11月16日

5年間
以後2年毎の自動更新

北京京城重工機械有限責任公司

建設用クレーンの製造・販売を目的とする合弁会社「北起多田野(北京)起重機有限公司」の設立(資本金30百万米ドル、当社出資比率50%)

平成15年3月28日

30年間
合弁期間満了6ヵ月前までに延長申請

 

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動の殆どは、当社の開発部門で行われております。開発部門では、日本及び海外の市場ニーズに即したクレーン車、高所作業車及びそれらの応用製品の開発、新技術・先端技術の応用研究活動を行っております。なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動に要した金額は、研究材料費、人件費等、総額59億9千3百万円であります。

当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。

 

(1)日本

①日本市場向け新型ラフテレーンクレーンの発売

 当社コアバリュー「安全・品質・効率」を具体化し、時代を切り開く「Generation4(G4)」として結実させた新型ラフテレーンクレーン下記3機種を開発し、日本市場での販売を開始しました。
 ・GR-700N-2 ・GR-250N-4 ・GR-160N-4
 これらは、ライフサイクルコスト低減という顧客要望に応える従来技術を継承しながら、以下の新技術を採用することにより、従来機より商品力を飛躍的に向上させ、市場での拡販につなげています。
・特長
 1)ディーゼル特殊自動車2014年排出ガス規制(4次規制)適合エンジンを搭載
 2)「2016年グッドデザイン賞」受賞

  キャビンのデザインと装備類の一新等により、視認性や操作性を大幅に高めただけでなく、その新規性や

  機能性が認められました。

・新規採用技術
 1)セットアップラジコン
  周囲状況を確認しながらアウトリガやジブの準備・格納作業を行え、効率的なワンマンオペレーションを

  実現

 2)新機構ジブ

  セットアップラジコン採用と補助ロープの廃止により、キャビンへの昇降回数を大幅に削減し作業労力を

  軽減

 3)ワイドサイトビュー(WSV)

  クレーン業界で国内初となる俯瞰映像表示装置

 4)ヒューマンアラートシステム(HAS)

  運転席からは確認しづらい車両左側面をカバーし、歩行者や自転車を検知し警報することができるクレーン

  業界で世界初の装置

 5)タダノビューシステム

  WSV、HASに加え、ブーム先端カメラからの画像を表示する安全走行アシストシステム
・従来機からの継承技術

 1)燃料消費モニタ: 燃費低減に対する意識づけ
 2)エコ・モード : クレーン作業時の燃費低減を実現


②日本市場向け構内専用の世界最大級ラフテレーンクレーンの発売

 海外市場で販売しており、海外顧客から高い評価を受けている世界最大級ラフテレーンクレーン GR-1450EX-3の基本性能・仕様を踏襲しながら、日本のクレーン構造規格に適合した性能設定を行い、ディーゼル特殊自動車2014年排出ガス規制に対応させて、日本市場に投入しました。
 ただし、本機は日本での公道走行条件を構造的に満たしていないため、港湾やプラント等の構内での使用に限定されます。
・特長
 1)クラス最長の61m6段ブーム
 2)コンパクトな3軸キャリヤ採用:1クラス下の全高・全幅・狭所進入性の確保
 3)着脱に別クレーンが不要なアウトリガ・カウンタウエイトの採用

 

 

③海外市場向けラフテレーンクレーンの発売

 現地顧客要望を反映した下記のモデルの発売を開始し、海外市場での拡販を図っています。
 ・輸出一般及びオーストラリア向けのGR-130EX-2
 ・北米・南米・南アフリカ向けのGR-150XL-2
・特長
 1)従来モデルからバンパーと前照灯を変更してイメージチェンジ
 2)日本・海外で高い評価を得ているメンテナンス情報通信システム「HELLO-NET」を搭載
 3)タイヤサイズ変更等により現地重量規制に合致させることで、納車時の手続き等に要する負荷を大幅に軽減

  (輸出一般及びオーストラリア向けのGR-130EX-2のみ)
 4)北米に残存する特殊ラフテレーンクレーンの代替を狙った特別仕様機も設定

  (北米・南米・南アフリカ向けのGR-150XL-2のみ)

 

④中東・タイを中心とした海外市場向け車両搭載型クレーンの発売

 当社タイ工場で製造・販売している車両搭載型クレーンの中で、最大となる10tの吊上性能を有したTM-ZT1000-1を開発し、価格競争力と顧客要望を実現した製品に仕上げることで、今後成長が見込める新興国市場での拡販を図っています。
・特長
 1)アウトリガ張出幅を3.9mから5.2mへ拡大。大幅な仕様アップを実現し、従来困難であった重荷重作業も可能
 2)フックイン・巻過停止・オートアクセル機能採用
 3)クラストップレベルの地上操作アクセス性

⑤日本市場向け電力・電工向け高所作業車のモデルチェンジ機の開発

 従来機から商品力と品質を大幅に向上させたAT-146TE-4、AT-147CE-4の発売を2017年5月より開始し、ニーズの多様化に応えながら市場での拡販を図ります。
・特長
 1)ブーム併用操作時の作動速度アップ
 2)バッテリー寿命延長
 3)増圧器高速化による電線圧着作業時間の短縮
 4)カバー着脱やバッテリー交換の容易化
 5)大型クレーンで実績のあるメンテナンス情報通信システム「HELLO-NET」を採用

 

 当事業セグメントに係る研究開発費は44億6百万円であります。

 

(2)欧州

 オールテレーンクレーンATF400G-6、ATF220G-5、ATF130G-5、ATF110G-5の欧州排出ガス規制対応機を開発し、快適性や安全性・品質を一層高めて、欧州及びその他海外地域での販売を開始しました。
・特長
 1)走行用運転室を従来タイプから一新
 2)新開発した安全装置の搭載(ATF400G-6を除く)
 3)油圧回路・制動装置の見直し

 

 当事業セグメントに係る研究開発費は13億6千2百万円であります。

 

(3)米州

 新型の伸縮ブーム式クローラクレーン GTC-800-1及びGTC-600-1を開発し、販売活動を開始しました。
 両機ともに、2017年3月にアメリカ・ラスベガスで開催された世界最大級の建設機械展示会ConExpo2017に出展され、来場者の注目を浴びる製品となりました。
 また、以下の特長を有することにより、米州メインマーケットである80t及び60tクラスでの競争力を高め、米州域のみならずグローバル市場でも、更なる拡販を目指しています。
・特長
 1)当社と当社子会社タダノ・マンティスCorp.との共同開発から生まれたブームや各油圧駆動装置、過負荷防

  止装置を搭載し、軽量化を実現しながら、信頼性と安全性を大幅に向上
 2)「Opti-Width」システムを搭載し、クローラ張出位置が左右非対称の状態であっても、最適なクレーン吊上

  能力の発揮が可能

 

 当事業セグメントに係る研究開発費は2億2千5百万円であります。

 

(4)その他

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績についての分析

当連結会計年度は、日本では、復旧復興・防災減災・インフラ老朽化対策・民間建設投資等により需要は概ね堅調に推移しました。海外では、平成24年をピークに需要減少が続くなか、欧州は横ばい、北米・中東・東南アジアは減少、全体として需要は更に減少しました。
 このような経営環境のなか、当社グループは、日本では新モデルの販売に努め、海外では販売価格の維持とシェアアップに注力しました。加えて、原価低減を推進しました。また、長期成長に向けた生産能力の拡大のため、高松市内の工業用地約20ヘクタールを昨年11月に約24億円にて取得しました。平成30年度中に新工場の稼働を目指し、約175億円を投資予定です。
 日本向け売上高は、建設用クレーンが減少、車両搭載型クレーンが微減、高所作業車が増加し、1,022億7千万円(前連結会計年度比97.4%)となりました。海外向け売上高は、新規顧客の開拓に注力したものの、需要の更なる減少・円高基調のなか、774億6百万円(前連結会計年度比74.1%)となりました。この結果、総売上高は1,796億7千6百万円(前連結会計年度比85.8%)となりました。なお、海外売上高比率は43.1%となりました。
 売上減少に伴う売上総利益の低下に加え、為替等の影響により、営業利益は184億8千4百万円(前連結会計年度比59.5%)、経常利益は184億9千万円(前連結会計年度比60.3%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、中国の関係会社出資金評価損等による特別損失12億9千8百万円を計上し、118億8千1百万円(前連結会計年度比60.6%)となりました。

 

(2) 資金の流動性についての分析

当連結会計年度の主な資金需要は、法人税等の支払額79億4千3百万円、有形固定資産の取得51億4千7百万円、配当金の支払33億4千2百万円があります。これらの所要資金は、主に税金等調整前当期純利益の計上173億4千2百万円で賄っております。この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ48億2千8百万円減少し、682億9千1百万円となりました。

なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。

 

 

第65期

第66期

第67期

第68期

第69期

自己資本比率

(%)

48.4

51.3

54.3

57.0

61.8

時価ベースの自己資本比率

(%)

77.7

85.5

91.5

56.2

71.6

キャッシュ・フロー対
有利子負債比率

(年)

17.7

2.5

1.9

1.9

11.3

インタレスト・
カバレッジ・レシオ

(倍)

3.7

27.0

32.1

40.4

7.6

 

 

(注)

自己資本比率:(純資産-非支配株主持分)/総資産

 

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

 

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

 

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

 

(3) 財政状態についての分析

(資産)

資産合計は、2,297億9千9百万円(前連結会計年度比56億円減)となりました。これは、たな卸資産の増加(前連結会計年度比18億5千5百万円増)や土地の増加(前連結会計年度比23億3千6百万円増)があったものの、現金及び預金の減少(前連結会計年度比48億7千3百万円減)や受取手形及び売掛金の減少(前連結会計年度比24億2千5百万円減)があったことによるものです。

 

(負債)

負債合計は、872億5千万円(前連結会計年度比133億5千3百万円減)となりました。これは、長期借入金の増加(前連結会計年度比12億1千3百万円増)があったものの、支払手形及び買掛金の減少(前連結会計年度比97億6千4百万円減)や未払法人税等の減少(前連結会計年度比30億5千2百万円減)があったことによるものです。

 

(純資産)

純資産は、1,425億4千9百万円(前連結会計年度比77億5千2百万円増)となりました。これは、為替換算調整勘定の減少(前連結会計年度比17億6千3百万円減)があったものの、利益剰余金の増加(前連結会計年度比85億4千6百万円増)があったことによるものです。