第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

 (1)経営方針

 当社は、創業以来「土に親しみ 土に生きる」をモットーに農業の近代化に取り組み、農業の省力化・効率化を追求し続けるとともに、大自然という無限の可能性の中で、環境に優しいモノづくりを通して、新しい技術と信頼と感動を創り続けることで社会貢献を果たすことを基本方針としております。

 また、創業110周年を見据えた中期経営計画「Offensive 110」を掲げ、より攻撃的に前進し、タカキタ独自の価値観による商品提案、社会貢献を目指しております。

 

 (2)経営戦略等

<国内向け戦略>

 国の食料・農業・農村基本計画に沿った製品開発や、「安全・安心」な食料の供給と「食料自給力」の維持向上を図る「強い農業づくり」や「スマート農業」ができる製品開発を行い、それら製品を市場へ投入し、国内市場のシェアアップに努めてまいります。担い手、法人組織への耕畜連携やスマート農業の提案等、国産メーカーならではのソリューションとサポート力の強化によるブランド力の向上を図ってまいります。

 

<海外向け戦略>

 細断型シリーズ、エサづくり関連作業機を主力製品として、中国・韓国・欧州等へ拡販及び新規市場を開拓し、海外展開の加速に努めてまいります。

 

 (3)経営環境及び優先的に対処すべき課題

 当社を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症の収束の時期が未だ不透明な中、事業活動への影響予測は、昨年に引き続き困難な状況であり、今後の感染拡大の状況によって生産活動や営業活動が縮減され、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があるほか、国内農業従事者の高齢化や担い手不足などの構造的な問題に加え、原材料を中心とした資材高騰や、政府の農業政策の変化、異常気象や自然災害が発生した場合に大きな影響を受けることが懸念されます。

 また、農林漁業者を対象とした政府による新型コロナウイルス感染症の影響を克服するための事業継続・転換・人手不足の解消の取組みを総合的に支援する「経営継続補助金」の後押しによって当事業年度受注が伸長した小型製品の反動や、北米の寒波による計画停電の影響で、ナイロンの原料不足からサプライチェーンに混乱が広がり部品の入荷が遅れる等、当社の足元の事業活動に対する影響も懸念されます。

 主力の農業機械事業におきましては、引き続き食料自給力の維持向上に寄与する畜産・酪農市場へ向けた主力製品のシェア拡大や、畑作・果樹市場へ向けた地域戦略の実行と新製品投入によるシェア拡大に努めてまいります。

 多くの技術が浸透していく中で、「スマート農業」に対応する新たなICT技術の開発と新製品の市場投入にスピードをあげて取り組むとともに、国産メーカーならではのソリューションとサポート力の強化に努め、多様な市場ニーズに対応しブランド力の向上とシェア拡大を図ってまいります。また、中長期的な視点から当社の更なる成長を図るためには、海外市場での売上拡大が重要であると考えております。既存市場であるヨーロッパ、アジア地域ともに新型コロナウイルス感染症の影響により市況低迷が続くことが見込まれておりますが、引き続き、中国山東省日照市の合弁会社との連携強化に加え、韓国、ヨーロッパ等において市場ニーズを捉えた製品提案に取り組むとともに、オンライン展示会等を活用した新規市場の販路拡大に努めてまいります。スピード感のある新製品開発のための人材の育成と強化、業務効率の改善と生産性の向上に努め、さらに一層の原価低減活動による収益力の向上をはかり、事業の持続的な成長・発展を目指して業績の向上に取り組んでまいります。

 また、軸受事業におきましては、産業界全体の設備投資の動向が大きな変動要因となってくるものと考えます。徹底した納期・品質管理のもと加工技術と加工設備を活かし、コスト削減による収益力の向上と生産性向上を図り受注回復に取り組んでまいります。

 

 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社では、国の農業の競争力強化政策に沿った食料自給率向上や強い農業づくりに向けた新基軸製品の開発・販売に注力し、2021年4月から創業110周年を見据えた中期経営計画「Offensive110」のサードステージ(2019年4月から2022年3月)の3年目を迎え、「限りなき挑戦 強固な基盤 未来をかたちに Offensive110」をスローガンに、独創的で圧倒的な仕様・品質・コストに基づく競争力・提案力をつけ、業績の向上に努めております。

 2022年3月期の業績見通しにつきましては、「(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題」に記載の経営環境において、優先的に対処すべき課題に対応し、売上高68億円、営業利益4億円、経常利益4億35百万円、当期純利益2億90百万円を見込んでおります。

また、当社は、自社の資本コストを把握したうえで、株主資本の効率と収益性向上の観点から営業利益率と自己資本利益率(ROE)を経営上の達成状況を判断するうえでの重要な指標として位置付けており、それぞれ10%を上回ることを目標としております。

2【事業等のリスク】

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 農業環境の変動

当社の主要事業である農業機械事業については、政府による農業政策の転換や農業従事者の高齢化、後継者不足による農家戸数の減少等の農業に係る構造的な問題が存在し、また、家畜伝染病などの影響を受けます。このような外部環境の変動により、農業市場が低迷した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 (2) 業績の季節性・天候の変動について

当社は農業機械事業を主要事業としており、冬場である第4四半期(1月~3月)は不需要期となりますので、収益性が他の四半期と比較して低くなる傾向にあり、営業損失を計上する可能性があります。

また、その年の天候によって農作物の生育状況は大きく変動しますので、これらの天候の変動により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 (3) 特定の販売先への依存

当社の売上高のうち主要販売先上位3社の占める割合は、53.8%(2021年3月期)となっております。当社と主要販売先との取引関係は長年にわたり安定的に継続しており、今後とも良好な関係を維持していく予定ですが、何らかの理由により当該会社との関係に変化が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

  (4) 原材料の価格変動

当社では、継続的なコストダウンや安定した原材料の供給確保に努めておりますが、原材料価格が高騰し、製品価格に転嫁できない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 (5) 特定の仕入先・外注先への依存

 当社の製品に使用している原材料及び購入部品には、仕入先が特定されているものがあります。また、当社製品の生産工程のうち、原材料等の加工について特定の外注先に依存しているものがあります。

当社は、当該仕入先あるいは外注先と長年にわたり良好な関係を維持しており、安定的な供給を受ける体制となっておりますが、何らかの理由により、当該仕入先あるいは外注先における経営戦略の変更、収益の悪化、品質問題の発生等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 製品の欠陥

  当社は本社工場(三重県名張市)及び札幌工場(北海道札幌市)において製品の生産活動を行っておりますが、今後生産過程において全ての製品について欠陥が無いという保証はなく、さまざまな要因により欠陥が生じる可能性があります。また、製造物責任法に抵触するクレームが発生した際の措置として製造物賠償責任保険に加入しておりますが、この保険で発生する賠償額をカバーできるという保証もありません。

このような欠陥が見つかった場合は、速やかに対策を講じる体制を整えておりますが、修理及び対策あるいは賠償に係る費用が発生した場合、又は企業責任を問われることによる社会的評価の低下は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 製造拠点への自然災害の影響

当社の製造拠点や製造委託先等において、地震・暴風雨等の自然災害あるいは不慮の事故等により生産設備等が何らかの損害を受け、製品の製造・販売が遅延もしくは停止する場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社や製造委託先の生産設備が被災しなかった場合においても、原材料や購入部品の仕入先又は製品の販売先等の被災、自然災害等に起因する経済活動の停滞、電力不足に伴う工場稼動への制約等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 感染症の拡大等による影響

 当社は、新型コロナウイルス等の感染症拡大防止のため、従業員及び取引先の安全を第一に考え、政府や地域行政機関の発表・要請を踏まえた出張制限や勤務形態の見直し、WEB会議の導入等の対応を実施しております。これら各種対応の継続的な実施により事業活動への影響の低減を図っておりますが、当社の製造拠点や製造委託先、営業所において新型コロナウイルス等の感染症が発生し、工場の稼働停止やサプライチェーンの停滞に起因する生産減、営業活動の自粛等により事業活動に支障をきたす事態が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、事態が深刻化、長期化した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 人材の確保

 当社の継続的な成長を実現するためには、優秀な人材を確保し、育成することが重要な要素の一つでありますが、著しい人材採用環境の悪化や人材流出の増加が継続した場合は、当社の人材確保が計画通りに進まず、将来の成長に影響がおよび、中・長期的に当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 減損会計適用の影響

 当社は事業用の設備、不動産などの様々な固定資産を所有しております。こうした資産が、期待どおりのキャッシュ・フローを生み出さない状況になるなど、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなることにより減損処理が必要となる場合には、減損損失を計上し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。軸受事業においては、受注額が大幅に減少した場合には、予定したキャッシュ・フローが生み出されない可能性があります。

(11) 棚卸資産の評価

 当社は販売見込みや受注動向により生産を行っており、部材の共通化ならびに部材調達等のリードタイム短縮化、生産販売計画検討の精度向上と多品種少量生産による棚卸資産の削減に努めておりますが、季節性・天候の変動や他社との競合等により商戦時期に出荷ができず販売計画を下回ると、余剰・滞留在庫が生じる場合があります。その棚卸資産の正味売却価額が帳簿価額よりも下落するような収益性の低下や、余剰・滞留部品を有効に他の製品等に活用できない場合には棚卸資産の評価損が発生し、これらの事象が発生した場合に、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(12) 知的財産権

当社は他社製品との差別化を図るため技術とノウハウを蓄積しておりますが、第三者が当社の知的財産を不正に使用して類似製品を製造・販売することを防止できない場合、当社の経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社は第三者の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、結果として知的財産権を侵害したとして第三者から訴訟を提起された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(13) 海外情勢の影響

 当社は海外に成長機会を求め、中国に合弁会社を設立させたことに加え、韓国を含めその他のアジアの国々や欧州において販売活動を展開してきました。これらの海外での事業展開には、各国・地域の経済環境や景気の動向、予期しない法律又は規則の変更、移転価格税制等の国際税務問題、商習慣の相違、人材の確保、政変、地域紛争及び災害の発生等のリスクがある他、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う世界的な海上輸送コンテナの不足により、海外取引における海上輸送の遅延や海上運賃が高騰した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社では、輸出における円建取引や輸入における為替予約により、為替リスクの軽減を図っておりますが、外国為替相場の急激な変動が業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(14) 他社との業務提携、合弁事業及び戦略的投資

 当社は、事業の拡大や成長戦略として、他社との業務提携、合弁事業、戦略的投資を行う可能性があります。

これらの施策は双方の経営資源を有効に活用し、タイムリーに開発、生産、販売する上で有効な手段であると当社は考えております。

しかしながら、業務提携や合弁事業において、財政状態やその他の理由により、当事者間で利害の不一致が生じた場合、あるいは予期せぬ損害等が発生した場合には、提携を維持できなくなる可能性があります。また、買収等戦略的投資については、事業、技術、製品及び人材等の統合において、期待する成果や効果が得られない可能性があります。

従って、これらの施策の実施においては、想定外の事象、環境変化等によって、意図した成果が得られない場合や事業戦略を変更せざるを得ない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(15) 他社との競合

当社の属する農業機械業界において、高性能製品の開発、低価格化、アフターサービスの充実などの面で競合他社との競争が激しく、当社がこのような状況に的確に対応できない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(16) コンプライアンス

当社は、法令順守と倫理に基づいた行動規範を定め、コンプライアンス体制を整備するとともに、ガイドラインの制定や研修の実施などを通じてコンプライアンスの強化に努めております。しかし、万一、法令等に違反する行為が発生した場合に監督官庁からの処分や事業活動の制限、あるいは訴訟の提起、社会的信用の失墜等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にある中、各種政策の効果や海外経済の改善もあり持ち直しの動きがみられたものの、感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響により、経営環境の先行きは引き続き不透明な状況にあります。

 このような情勢のもと、農業機械事業におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、国産農産物の消費低迷等に伴う農業従事者の機械投資意欲の減退や営業活動縮減の影響により、第2四半期累計期間はエサづくり関連作業機等の受注が減少したものの、第3四半期以降、畜産クラスター事業*1による受注残の採択が一部進んだことに加えて、牧草梱包作業機や肥料散布機等、新製品の市場投入効果や農業従事者を対象とした政府による経営継続補助金*2の後押しもあり、土づくり関連作業機を中心とした小型製品の受注が伸張しました。

 軸受事業におきましては、産業界全体の設備投資が低調に推移しました。

 以上の結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

*1 畜産クラスター事業…政府による畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業

*2 経営継続補助金…政府による農林漁業者を対象とした新型コロナウイルスの感染防止対策に係る補正予算事業

 

a.財政状態

当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ4億66百万円増加し、81億64百万円となりました。

当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ52百万円増加し、15億32百万円となりました。

当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ4億14百万円増加し、66億31百万円となりました。

 

b.経営成績

 当事業年度末の経営成績は、売上高65億3百万円(前年同期比1.1%増)、営業利益3億99百万円(前年同期比5.5%増)、経常利益4億55百万円(前年同期比8.2%増)、当期純利益3億22百万円(前年同期比22.9%増)となりました。

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 農業機械事業は、売上高60億69百万円(前年同期比3.8%増)、セグメント利益4億7百万円(前年同期比27.2%増)となりました。

 軸受事業は、売上高4億34百万円(前年同期比25.8%減)、セグメント損失25百万円(前年同期はセグメント利益42百万円)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ10百万円増加し8億61百万円(前年同期比1.2%増)となりました。
 また、当事業年度中における各キャッシュ・フローの状況は次の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果得られた資金は、3億99百万円(前年同期比25.3%減)となりました。
 この主な要因は、税引前当期純利益4億23百万円、減価償却費2億80百万円、売上債権の増加額4億88百万円、たな卸資産の減少額2億54百万円などを反映したものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は、2億72百万円(前年同期比4.5%減)となりました。
 これは主に有形固定資産の取得による支出2億45百万円などを反映したものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は、1億17百万円(前年同期比57.4%減)となりました。
 これは主に配当金の支払額1億15百万円などを反映したものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

農業機械事業(千円)

5,340,453

106.4

軸受事業(千円)

441,770

76.1

合計(千円)

5,782,223

103.2

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b.商品仕入実績

 当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

農業機械事業(千円)

383,268

100.4

合計(千円)

383,268

100.4

 (注)1.金額は仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

c.受注実績

 当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

d.販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

農業機械事業(千円)

6,069,130

103.8

 

製商品(千円)

5,234,722

104.5

 

部品(千円)

828,071

99.6

 

その他(千円)

6,336

132.2

軸受事業(千円)

434,753

74.2

合計(千円)

6,503,884

101.1

 (注)1.上表の製商品とは、農業機械事業における作業機本体及びそのアタッチメントのことをいい、部品とは、作業機用の補用部品のことをいいます。

2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2019年4月1日

 至 2020年3月31日)

当事業年度

(自 2020年4月1日

 至 2021年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社クボタ

1,620,348

25.2

1,641,439

25.2

ヤンマーアグリ株式会社

903,402

14.0

1,079,920

16.6

日本ニューホランド株式会社

702,984

10.9

777,030

11.9

3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態

(資産合計)

 当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ4億66百万円増加81億64百万円となりました。これは主に電子記録債権が3億98百万円、投資有価証券が2億73百万円それぞれ増加し、商品及び製品が1億90百万円減少したことによるものであります。

(負債合計)

 当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ52百万円増加し15億32百万円となりました。これは主に買掛金が1億6百万円、前受金が39百万円それぞれ増加し、退職給付引当金が77百万円減少したことによるものであります。

(純資産合計)

 当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ4億14百万円増加し66億31百万円となりました。これは主に利益剰余金が2億7百万円、その他有価証券評価差額金が1億95百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 1株当たり純資産額は、前事業年度末に比べ34.79円増加し、570.33円となりました。

 

2)経営成績

(売上高)

 売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

(営業利益)

売上原価につきましては、減価償却費や人件費の増加等の影響を受けたものの、売上高の増加に加え、原価低減活動や経費削減の効果により、売上原価率は前事業年度と同率の69.8%となりました。

販売費及び一般管理費につきましては、減価償却費が増加したものの、旅費及び交通費等の経費が削減されたことにより、売上高比率が前事業年度と比べ0.2ポイント改善し、24.1%となりました。

以上の結果、営業利益は、売上高の増加等により前事業年度に比べ20百万円増加し、3億99百万円となりました。

なお、農業機械事業のセグメント利益は、売上高の増加により、前事業年度に比べ87百万円増加4億7百万円となりました。

軸受事業のセグメント損失は、売上高の減少に伴い、25百万円(前年同期はセグメント利益42百万円)となりました。

(経常利益)

営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、関連会社からの受取配当金等の要因により前事業年度に比べ13百万円増加し、55百万円の収益計上となりました。営業利益から営業外損益を加減した経常利益は、前事業年度に比べ34百万円増加4億55百万円となりました。

(税引前当期純利益)

 特別利益から特別損失を差し引いた純額は、軸受事業における機械設備等の除却による固定資産除却損及び投資有価証券評価損の計上により31百万円の損失計上(前事業年度は13百万円の損失計上)となりました。経常利益から特別利益及び特別損失を加減した税引前当期純利益は、前事業年度に比べ16百万円増加し4億23百万円となりました。

(当期純利益)

 法人税等合計は、当事業年度末において、有価証券評価損及び新株予約権に係る評価性引当額の税務上の認容や、試験研究費の税額控除を反映したことにより、前事業年度に比べ44百万円減少し、1億1百万円となりました。税引前当期純利益から法人税等合計を差し引きしました結果、当期純利益は前事業年度に比べ60百万円増加し3億22百万円となりました。

 また、1株当たり当期純利益は、前事業年度に比べ5.18円増加し27.96円となり、自己資本利益率(ROE)は前事業年度に比べ0.78ポイント増加し、5.06%となりました。

 

 以上の経営成績を踏まえ、事業の成長戦略として、主力の農業機械事業においては畜産クラスター事業による「細断型シリーズ」等、当社の主力製品であるエサづくり関連作業機のシェア拡大や多様な市場ニーズに対応した製品のシリーズ化やモデルチェンジにより市場の活性化を図ってまいります。また、有機肥料散布機等を中心とし、畑作・果樹市場へ向けた地域戦略を実行し、国の補助事業に左右されない機種の拡販を図るとともに、担い手や法人組織への「耕畜連携」、「スマート農業」の提案等、国産メーカーならではのソリューション強化によってブランド力の向上に努めてまいります。また、軸受部門におきましては、徹底した納期・品質管理のもと加工技術と加工設備を活かし、コスト削減による収益力の向上と生産性向上による受注回復を図ってまいります。

 利益面につきましては、資材高騰や人件費及び試験研究費の増加が見込まれますが、人材の育成と強化、生産性向上、業務効率の改善・原価低減活動により収益力の向上を図ってまいります。

 

3)キャッシュ・フローの状況

 当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

1)資金需要

 当社の運転資金需要は主に製造用部品の仕入代金、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。販売費及び一般管理費における主な資金需要は、人件費、支払運賃、旅費及び交通費等であります。また、設備資金需要としましては、生産設備投資や、研究開発投資に加え、情報処理のためのソフトウェア投資等があります。

 これら運転資金あるいは設備資金につきましては、手持資金(利益等の内部留保資金)、銀行借入金及び売上債権の流動化により調達することとしております。また、今後につきましては、安定的な内部留保の蓄積や債権流動化による売上債権の早期資金化等を通じ、一層の財政状態の健全化を図ってまいります。

 

2)財務政策

 当社は、運転資金及び設備資金につきましては、手持資金又は借入により資金調達することとしております。

 このうち、運転資金につきましては、原則として手持資金で賄っておりますが、不足が生じた場合には、都度金融機関からの短期借入で調達しております。また、設備資金につきましては、設備投資計画に基づき、案件ごとに手持資金で賄えるか、不足するかの検討を行い、不足が生じる場には手許流動性資金を勘案の上、金融機関からの短期借入又は長期借入で調達しております。

 なお、当事業年度末における借入金を含む有利子負債の残高は73百万円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は8億61百万円となっております。

 

c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況

 当社は、安定的に利益を出すことのできる体質を構築し、売上高及び営業利益を重視しておりますが、同時に安定性や効率性を計る指標として、自己資本比率及び自己資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。

 当事業年度における自己資本比率は80.67%(前事業年度比0.46ポイント増)であり、自己資本利益率(ROE)は目標の10.0%に対して実績は5.06%(前事業年度比0.78ポイント増加)でした。今後も利益計画の達成を図るとともに、これらの指標について改善されるよう取り組み、企業価値の向上に努めてまいります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社の資本の財源及び資金の流動性については、原則として自己資金を財源としておりますが、手許流動性資金を勘案の上、必要都度運転資金としての当座借越による短期借入金の調達をしております。手許資金として現預金のほか、電子記録債権等を保有しており、流動性を確保しております。

 当社の資金需要の動向としましては、ものづくり体制の強化、新製品開発や新技術の研究開発、グローバル化への対応等のための投資に充当しております。株主還元につきましては、経営基盤の強化を図り株主資本の充実に努めることにより、将来にわたり継続的、安定的に適正レベルの配当を実施することを基本方針としております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しております。なお、本表作成に際しては経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告に影響を与える見積りが必要ですが、この判断及び見積りには過去の実績を勘案するなど、可能な限り合理的な根拠を有した基準を設定した上で実施しております。しかしながら、事前に予測不能な事象の発生や新型コロナウイルス感染症の社会・経済への影響が今後さらに拡大、長期化した場合には、需要の減退や、生産活動の停滞、受注済み案件の出荷延期に伴う売上の減少の影響等により実際の結果が現時点の見積りと異なる場合も考えられます。

 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社は、農家のニーズに機敏に対応すべく、新しい視点と斬新な発想をもって農業の省力化・効率化を追求する製品の研究開発を進めております。

 現在の研究開発は当社の開発部において担当し、研究開発スタッフは34名にのぼり、総従業員の12.6%に当たります。これらの研究開発活動のうち、新製品及び新技術の開発に係る当事業年度の研究開発費の総額は97,960千円となっております。

 また、当事業年度における農業機械事業の製品開発の主なものは、自走マニアスプレッダ、可変径ロールベーラ、プッシュオフトレーラ等であります。

 なお、当社の研究開発活動は農業機械事業でのみ行われており、研究開発スタッフ、研究開発費の総額、研究成果は全て農業機械事業に係るものであります。