第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営の基本方針

 当社グループは、「エレクトロニクス分野を通して高い品質と優れた技術に基づいた価値ある製品・サービス・情報を提供することにより夢とゆとりのある社会の実現に貢献します」という当社の経営理念のもと自動車、家電、産業機など様々な電子製品に搭載されるエレクトロニクス部品の取り扱いとともに製造業向けに各種メカトロニクス装置や関連システムをトータルに提供する技術商社機能、高品質で優れた技術力に基づき、お客様のニーズに合わせ各種のシステム・ソフトウェアを開発し提供するシステムインテグレーター機能、並びにエレクトロニクス製品に欠かせないプリント配線板を生産するエレクトロニクス部品メーカーの3つの機能を柱として事業展開を図っております。

 今後とも先端技術の分野で、創造的な製品やサービスを提供し、企業としての成長・発展を維持していく方針です。

 また、企業経営においては、常に株主に対する利益還元を念頭におきながら安定利益の確保に努め、同時に、全てのステークホルダーとの相互の信頼関係や、社会全体に対する貢献を大切にしてまいります。

 

(2)経営環境

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に配慮しつつ、経済活動の再開が進められ、景気は秋口にかけて緩やかに持ち直す動きが見られました。しかしながら、年明けからの新型コロナウイルス感染症の再拡大を受けて、大都市圏を中心に緊急事態宣言が再発出されたことにより、個人消費を中心に減速感が強まりました。また、設備投資は、企業の事業活動に制約を受けたこともあり、テレワークなどの情報化投資と第5世代移動通信(5G)向けの半導体製造装置向けなど一部を除いては、新規投資に慎重さが見られるなど、景気は、緩やかな回復傾向を維持する動きで推移いたしました

 また、海外においては、米国では新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響により景気回復の速度が鈍化しましたが、追加経済対策の効果やワクチン接種の普及などにより、再び回復傾向で推移いたしました。中国は新規感染者の抑制に成功し、いち早く経済活動が再開され、順調な回復の動きが見られるなど、各国での経済活動の段階的な再開や景気対策効果により、海外経済は持ち直しの動きで推移いたしました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大は変異型の発生等により依然として終息の見通しが立っておらず、先行きは極めて不透明な状況が続いています。

 足許では斯かる不透明感の強い状況にありますが、当社事業の主たる市場動向は以下のとおりであります。

 当社グループの主要顧客であるエレクトロニクス業界では、車載部品の電装化並びに電気自動車へのシフトが引き続き進むことが見込まれる自動車関連、第5世代移動通信(5G)のサービス開始が本格化する通信関連などにより更なる市場拡大が見込まれます。

 FA機器、メカトロニクス装置並びに関連するシステム開発の市場においては、省人化ニーズやメカトロニクス装置をネットワークに接続するIoTの普及などから積極的な設備投資が期待されます。

 また、省人化ニーズが益々高まるとともにデータ連携に基づく生産性の向上などを可能にするロボティクスの隆盛が今後は更に加速すると思われ、ハードウェアの販売に留まらず倉庫や工場全体の管理を可能にするシステム化のニーズが拡大をしていくと思われます。

 当社グループのシステム開発業務の主要顧客である電力関連業界は、中長期的には脱炭素社会の実現に向けた再生可能エネルギー利用促進による新たなシステム開発の需要が見込まれるものと期待されます。また、建築積算ソフトの主要顧客である、建設関連市場においては大量の紙図面が必要なくなるDX(デジタルトランスフォーメーション)の導入による生産性の向上が図られると思われます。

 

 

(3)経営環境を踏まえた取り組み

 当社では、三菱電機株式会社製半導体を始めとした幅広い内外商材を取り扱う営業・技術両面での体制を整え、車載部品の電装化並びに電気自動車へのシフトが引き続き進むことが見込まれる自動車関連、第5世代移動通信(5G)のサービス開始が本格化する通信関連並びに従来に比べて電力変換損失を大きく低減できることから、電気自動車や産業機器、民生用小型電源機器などの用途への搭載が期待される株式会社FLOSFIA製GaO®パワーデバイスなどによる半導体デバイス事業の市場拡大を捉えた商機拡大に取り組んでおります。

 省人化ニーズやメカトロニクス装置同士をネットワークに接続するIoTの普及などからFA機器、メカトロニクス装置並びに関連するシステム開発などへの積極的な設備投資が期待される状況のもと、主要な仕入先である三菱電機株式会社との密接な連携や、協力会社との協働と当社SEのシステム開発力を融合させて商機発掘、拡大に努めております。

 省人化ニーズの高まりからロボティクスの隆盛が期待される状況においては、工場以外にも、近時、設備投資需要が旺盛な物流倉庫業をターゲットにしたソリューション営業の体制を強化している他、黎明期から取り扱いを開始していた3Dプリンタ事業も装置販売に留まらず、テクニカルセンター(K-3TC)において、造形サービス、保守サービスなどを含めた多面的な事業化を図るなど、新規事業の拡大、構築へも積極的に取り組んでおります。

 建築積算パッケージソフトにおいては、積算見積りから維持管理までを3次元モデルに建物の属性情報をひも付けたBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を活用することで連携させる建設DXの実現に取り組んでおります。

 また、事業本部とは独立をしたビジネスイノベーション室は、市場の拡大が見込まれるインフラ点検市場において、ロボットを活用した画像解析サービス、補修見積り、点検業務補修等での事業化を始め、次世代へ向けた事業創造や新規事業発掘への取り組みを行っております。

 

(4)目標とする経営指標

 当社グループでは、安定的な収益力の確保とグループ全体の業績向上のため事業効率を重視し、営業利益率3%の早期達成をはかり、さらなる利益率の向上及び株主価値の最大化を図ってまいります。

 

(5)優先的に対処すべき課題

 当社を取り巻く事業環境は、グローバル化による競争の激化に加え、技術革新の進展により新たな競争機会が増えるとともに省人化ニーズやIoTの普及などから新たな商機が幅広い領域で見込まれるなど大きく変化しております。

 このような環境のもと、当社といたしましても事業環境の変化に対応するためには、収益構造の改善や新規事業への取り組み体制の強化を行い、経営基盤の安定強化を図る必要があると捉えており、以下の項目を対処すべき経営課題と認識しております。

 

①収益力を強化するために

・ロボティクスビジネスなどの新事業・新分野の更なる開拓を図る

・先進先端技術への取り組みや、成長事業へ積極的に資源投入を図る

・海外事業推進とエンジニアリングサービス強化のためのアライアンス戦略を強化する

・自社ブランド製品の開発、販売を強化するとともに、それを支える品質管理体制の強化を図る

・主要仕入先・取引先との連携強化を図る

・システム投資や業務プロセスの見直しにより間接経費の削減を図る

②お客様にとってのNo.1パートナー企業グループとなるために

・取扱商品の幅を広げるとともに、当社のICT技術と組み合わせることにより、お客様にとって付加価値の高い各種製品、サービス、ソリューション、ビジネスモデルの提供を図る

・Only1 技術を探求し、お客様の事業発展に貢献する

③技術力の強化と人材育成のために

・業務に必要な商品、技術、各種制度及び語学などの知識を深め、グローバルな視野を持ち、自律的に行動できる人材を育成するとともに人材の多様化や専門性の高い人材を外部からも積極的に採用する

④企業基盤の整備と改革のために

・事業環境の変化に即応した組織機構・人事制度の改革を図る

・従業員満足度を向上させて従業員の士気向上を図る

・効率的に資産を活用し、財務内容の健全化を図る

・テレワーク等の新たな働き方を円滑に実施する制度やITインフラの整備を図る

 

⑤コーポレートガバナンスを強化するために

・企業の持続的成長・発展のための重要なテーマであるESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みを重視しながら経営の根幹をなすCSR活動を推進するとともに内部統制システムの整備充実を図り、コンプライアンス意識の浸透を徹底する

 

(6)中長期的な会社の経営戦略と見通し

 わが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に対する防止策が社会に浸透し始めるとともに、ワクチン接種が進むことを受けて、感染拡大による経済活動への制約が徐々に薄らぐとともに、世界経済の回復が続くことで、景気の持ち直しの動きが続くものと予想されます。しかしながら、ワクチン接種の遅れや、変異型ウイルスによる感染拡大の脅威は続くことにより、感染拡大防止と経済活動の活性化のバランスが失われるリスクを内包する経済状況が続くことが予想されます。このような状況のもとではありますが、当社では、2020年3月28日付にて公表をいたしました2020年4月から2023年3月までの中期経営計画に基づいて、外部環境の変化に左右されずに、確立したテクノロジーを持った競争力を有するグループ経営の実現に向けた施策に取り組んでまいります

 中期経営計画 の2年目となる本年度も、お客様にとって付加価値の高い各種製品、サービス、ソリューション、ビジネスモデルを提供するため、各事業本部では、以下の施策に取り組んでまいります。

 

 コンポーネントソリューション事業本部(CS事本)は、三菱電機株式会社のパワー半導体、他の内外メーカーの半導体デバイスの販売活動を核とする半導体デバイス事業を中心に、プリント配線板事業、IC設計&ソフト開発事業を組織的に統合することで、付加価値の向上、シナジー効果の極大化に取り組んでおります。また、これらの取り組みによる成果を早期に実現するため、IC設計の強みである「アナログ・パワー」とソフト開発の強みである「デジタル(マイコン)」を融合し、相互に業務範囲を拡大し、ビジネスの最大化を図ることを目的にR&D事業部を新設いたしました。さらに、プリント配線板事業においては、生産子会社の工場を集約し、生産効率と品質の向上による収益の改善を図る取り組みを進めております。これらを確実に実行することにより、車載・通信・インバータなどの成長分野をターゲットとし、部品販売に留まることなく当社の技術力を活かしてソリューションビジネスを強化し、収益基盤の安定化を図ってまいります。

 トータルソリューション事業本部(TS事本)は、FAシステム事業を基幹事業とし、自動化・見える化・省力化ソリューションで製造業のお客様にサービス化(IoT化)までを提供する「システム&エンジニアリング体制」を強みに、モノからコトへの価値提案ビジネスに取り組んでおります。また、これらの取り組みによる成果を早期に実現するため、三菱電機株式会社製品を中心にしたFAシステム機器、メカトロニクス製品の販売及び斯かる機器・製品に関するシステムの構築、各種システム・ソフトウェアの開発・販売等といった既存事業の維持拡大に加えて、当社の保有技術の融合により、変化する市場やお客様ニーズに最適なサービスを提案、提供するトータルソリューション事業の拡大を進めております。また、最近の省人化ニーズの高まりからニーズが拡大、多様化しているロボット、IoT等を活用して物流倉庫業界へのソリューション提案に引き続き注力をしてまいります。

 更に、従来より取り組んでおりますFAX送受信代行サービス、3Dプリンタによる造形サービスや保守ビジネスなど、各事業におけるストックビジネスの強化とともに、建築積算パッケージソフトにおいては、積算見積りから維持管理までの管理を3次元モデルに建物の属性情報とひも付けたBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を活用することで連携させる建設DXの実現に取り組み、収益基盤の安定化を図ります。

 以上のような事業本部の取り組みに加えて、企画・管理機能をコーポレート本部に集約したことにより、機能の重複解消、システム化に対する投資促進を図るとともに、グループ全体の構造改革に取り組んでまいります。

 

 以上により、通期の連結業績予想は、売上高510億円(前期比3.9%減)、営業利益5億円(前期比25.8%増)、経常利益5億円(前期比20.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4億円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失3億8千2百万円)を見込んでおります。また、2022年3月期の配当予想につきましては、1株当たり40円(中間20円、期末20円)を見込んでおります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります
 当社グループは、これらのリスク発生を充分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。
 なお、当該リスク情報につきましては、当連結会計年度末現在の判断によるものであり、また、当社グループの事業上のリスクの全てを網羅するものではありません。

 

①経済状況の変動について

 当社グループは、主に半導体デバイス・FAシステム・産業メカトロニクス機器等の販売、ビジネス系やエンベデッド系システム等の開発、プリント配線板の製造及び販売など幅広い事業を行っており、その取引先も幅広い範囲に及んでおります。国内外の景気後退や自動車市場や家電、産業機市場など、当社グループの取引先が多く関係する市場における需要の減少は、当社の製商品及びシステムの販売減少につながり、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

②価格競争について

 当社グループの中心市場であるエレクトロニクス業界の価格競争は激しいグローバル競争や技術革新の急速な進歩から大変厳しいものになっております。当社グループといたしましては、価格競争力のある商材を取り揃え、システム・ソフトウェア開発並びにプリント基板製造においては品質の向上、信頼性の追求、生産性の向上を図ることでコストダウン要求に対応しております。しかし、将来において更なる価格競争の激化に直面することも予想され、このことが当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

たな卸資産の廃棄及び評価損について

 当社グループは、顧客の需要予測や仕入先の供給状況などを常に把握し、適正な在庫水準の維持と滞留在庫の発生を防止するよう努めるとともに、たな卸資産の資産性についてはその販売可能性に基づいて精査をしておりますが、市場の変化、顧客事情等により予測した需要が実現しない場合には過剰在庫となり、たな卸資産の廃棄及び評価損が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります

 

④為替変動の影響について

 当社グループは、輸出取引や国内での米ドル建取引を中心に為替リスクを負うことがあります。また、アジア地区を中心として、売上高に占める海外取引比率も20%を超える程度まで拡大しており、為替リスクの影響は増加傾向にあります。為替リスクを回避するため、先物予約によるリスクヘッジや仕入先へのドル建支払により為替リスク対象額の減少に努めていますが、急激な為替レートの変動がある場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤特定仕入先への依存度が高いことについて

 当社グループでは、主力取扱商品である半導体やFAシステム、産業メカトロニクス機器の仕入れは、その多くが三菱電機株式会社からとなっており、当社仕入額の約20%を占めております。三菱電機株式会社とは代理店契約を締結し、親密な関係を維持するとともに、その取引価格等は両者の協議により決定しておりますが、両社の販売経営方針に大きな変更が見られた場合は、当社グループの業績、財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥新規事業について

 当社グループは、新事業・新分野への更なる開拓を行ってまいりますが、新事業・新分野への開拓に追加的な支出が発生する場合は利益率が低下する可能性があります。また、急速な技術革新、市場ニーズの急激な変化等により新事業の縮小や撤退を決断した場合並びに新事業・新分野の経験が浅い場合には、経験不足により円滑な事業運営ができない可能性があり、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑦不良補償問題が発生する懸念について

 当社グループが取扱う製品及び商品、システム、並びにサービス提供は広くエレクトロニクス業界全般に関係しており、厳しい品質水準が求められております。自社の製品については品質改善、出荷検査の徹底を図るとともに、販売商品につきましては製造メーカーとの連携や当社自身の技術サポート力強化に努めております。自社の製品、販売商品を問わず、システム並びにサービス提供を含めた品質管理に万全を期すべく品質管理部署を設けて対応しております。しかしながら不測の事態で不良補償問題が発生した場合には、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧自然災害の発生並びに感染症の拡大などについて

 当社グループが事業展開する国や地域において、地震、風雪及び洪水、火災及び噴火などによる自然災害が発生し、社屋等の損壊により本社機能をはじめとする営業機能、物流機能、生産機能に混乱が生じた場合並びに国内外において感染症の拡大により企業活動に大きな制約が生じる場合には、災害対策マニュアルに則り事業継続を行うこととしております。しかしながら、斯かる状況が発生をした場合には、経済活動が停滞をし、生産活動や物流機能に混乱が生じるとともに、国内外での需要が大きく低迷することが予想され、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨債権の貸倒リスクについて

 当社グループは、数多くの取引先と取引を行っております。従来から当社グループにおいては、債権残高管理や与信先の動態把握に十分留意をするなど与信管理を徹底しておりますが、予期せぬ貸倒リスクが顕在化し、売上債権の回収に支障が発生した場合には、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩繰延税金資産について

 繰延税金資産の回収可能性は、将来収益力に基づく課税所得によって判断しております。当連結会計年度末における繰延税金資産については十分な回収可能性があると判断しておりますが、経営成績や市場並びに動向等により、その回収可能性の見直しが必要となった場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪資金調達について

 当社グループは、資金調達手法の一つとして複数の金融機関とシンジケーションローン及び貸出コミットメントライン契約を締結しております。これらには財務制限条項が付されており、万一当社の業績が悪化し、この財務制限条項に抵触した場合には、安定的な資金確保に支障を来たし、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫コンプライアンスについて

 当社グループは、国内外の法令や規制を遵守し、半導体デバイス・FAシステム等の販売、ビジネス系やエンベデッド系システム等の開発、プリント配線板の製造及び販売などの事業活動を行っております。しかしながら、これら事業活動でコンプライアンスに反する行為が発生し、社会的信用が低下する事態が生じた場合には、顧客や仕入先の離反等により、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。斯かる事態を回避する為に、当社では全役職員に対するコンプライアンス研修を実施するとともにコンプライアンス遵守を経営理念の中核として位置付けて、遵法意識を徹底しております。

 

⑬新型コロナウイルスについて

 新型コロナウイルス感染症拡大に対し、お取引先様と従業員とその家族の安全・健康を第一に、清掃・消毒の徹底、ソーシャルディスタンスの確保、時差出勤や在宅勤務などの感染防止対策の徹底と強化を継続してまいります。しかしながら、ワクチン接種の遅れや、変異型ウイルスにより感染が拡大した場合や従業員が感染した場合、当社グループの営業機能、物流機能、生産機能に支障を来たし、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 ①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に配慮しつつ、経済活動の再開が進められ、景気は秋口にかけて緩やかに持ち直す動きが見られました。しかしながら、年明けからの新型コロナウイルス感染症の再拡大を受けて、大都市圏を中心に緊急事態宣言が再発出されたことにより、個人消費を中心に減速感が強まりました

 また、設備投資は、企業の事業活動に制約を受けたこともあり、テレワークなどの情報化投資と第5世代移動通信(5G)向けの半導体製造装置向けなど一部を除いては、新規投資に慎重さが見られるなど、景気は、緩やかな回復傾向を維持する動きで推移いたしました。

 また、海外においては、米国では新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響により景気回復の速度が鈍化しましたが、追加経済対策の効果やワクチン接種の普及などにより、再び回復傾向で推移いたしました。中国は新規感染者の抑制に成功し、いち早く経済活動が再開され、順調な回復の動きが見られるなど、各国での経済活動の段階的な再開や景気対策効果により、海外経済は持ち直しの動きで推移いたしました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大は変異型の発生等により依然として終息の見通しが立っておらず、先行きは極めて不透明な状況が続いています

 

このような状況のなか、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は530億7千8百万円、前期に比べて8.4%の減収、営業利益は3億9千7百万円、前期に比べて9.2%の増益、経常利益は4億1千5百万円、前期に比べて30.3%の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は、特別損失として、当社の連結子会社である協栄サーキットテクノロジ株式会社が営むプリント配線板製造事業において、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき回収可能性を検討し、現在の事業環境及び将来の収益見込み等を勘案した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回っている同社の事業に供している固定資産について、減損損失7億1千4百万円を計上したこと並びに相模原事業所閉鎖に伴う費用として、2021年3月期第4四半期時点で合理的に見積ることが可能な従業員に係る特別退職金9千7百万円を事業構造改善引当金繰入額に計上したことなどにより、3億8千2百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失2億4千1百万円)という成績になりました

 

 当連結会計年度のセグメントの概況は次のとおりです。

 なお、当連結会計年度より開示セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は変更後の区分に基づいております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

 

(半導体デバイス事業)

・売上高

317億3千1百万円

(前期比12.0%減)

・営業利益

8億9千4百万円

(前期比7.6%増)

 半導体デバイス事業においては、売上高は、自動車関連、白物家電関連、産業機関連ともに需要が回復傾向で推移いたしましたが、ルネサスエレクトロニクス株式会社との特約店契約解消に伴う同社製品の取扱量が減少したことで、前期を下回りました。

 利益面は、同社との特約店契約解消に伴う影響を受けましたが、一部商品の利益率の改善及び拠点網の見直しによる固定費の圧縮並びに営業活動に一定の制約を受けたことによる販管費の減少等の特殊要因もあり、前期を上回りました。

 

 事業の詳細は以下のとおりです。

 

 半導体デバイスは、自動車関連及び車載機器装置向けは、自動車生産台数の回復を受けて、中国、国内向けとも販売台数が増加したことにより、堅調に推移いたしました。

 白物家電関連では、空調機向けは、在宅時間増加による巣ごもり需要などもあり、堅調に推移いたしました。

 産業機関連では、各種産業機製品向け需要が回復傾向で推移するとともに、5G関連に伴う半導体製造装置向けの需要もあり、堅調に推移いたしました。

 スマートフォン関連は、生産数量の増加に伴い、順調に推移いたしました。

 IC設計は、開発費抑制などの影響を受けましたが、開発案件の増加により、順調に推移いたしました。

(プリント配線板事業)

・売上高

73億5千7百万円

(前期比15.3%減)

・営業損失

1億8千万円

(前期営業利益2億2千3百万円)

 プリント配線板事業においては、海外で中国基板メーカーと連携して行っている基板ビジネスは、パソコン、電子玩具向けが巣ごもり需要もあり、堅調に推移いたしました。しかしながら、国内基板ビジネスは、車載向け基板が、自動車メーカーでの生産調整並びに電子精密機器向け薄板基板のインバウンド需要が見込めず受注が低迷したこととともにアミューズメント向け基板の需要が減少したことにより、国内工場での生産効率が低下いたしました。その結果、当事業としては、営業損失となりました。

 

 事業の詳細は以下のとおりです。

 

 車載向け基板は、海外メーカー向け及び国内メーカー向けともに回復傾向で推移いたしましたが、期末にかけ半導体部品入手難による生産調整の影響もあり、メタルコア基板、厚銅箔基板、特殊技術を活用したLED応用製品向けモジュール基板の受注は、低調に推移いたしました。

 民生向け薄板基板は、電子精密機器向けは、インバウンド需要が見込めず、低調に推移いたしました。

 アミューズメント向け基板は、オリンピック・パラリンピックを前に新台の動きが低調であったこととリユース品が増加傾向であったことで需要が低迷し、低調に推移いたしました。

 海外で中国基板メーカーと連携して行っている基板ビジネスは、車載、パソコン、電子玩具向けともに堅調に推移いたしました。

 

(産業機器システム事業)

・売上高

88億7千9百万円

(前期比9.1%増)

・営業利益

6億7千3百万円

(前期比137.9%増)

 産業機器システム事業においては、加工装置・自動化システムの大型設備投資案件等があり、総じて好調に推移いたしました。

 

 事業の詳細は以下のとおりです。

 

 産業メカトロニクスは、新規設備投資の抑制、延期等もありましたが、主要客先からの加工装置・自動化システムの大型設備投資案件があり、好調に推移いたしました。

 FA機器は、半導体製造装置向けのパソコン及び5G関連の需要増加に伴い、堅調に推移いたしました。

 3Dプリンタは、新規設備投資の抑制から低調に推移いたしました。

 環境製品は、空調冷熱設備において、リニューアル案件の落込みにより、低調に推移いたしました。

 

(システム開発事業)

・売上高

48億8千3百万円

(前期比3.0%増)

・営業利益

4億9千8百万円

(前期比13.9%減)

 システム開発事業においては、売上高は順調に推移いたしましたが、利益面は、受託開発での原価高があり、前期を下回りました。

 

 事業の詳細は以下のとおりです。

 

 受託開発は、リプレース案件並びに既存システムでの継続受注があり受注、売上ともに堅調に推移いたしましたが、利益面は原価高により、厳しい状況で推移いたしました。

 エンドユーザー向け提案型システム開発は、建設関連ユーザー向けは低調に推移いたしましたが、その他既存ユーザーからの大型リプレース案件もあり、総じて堅調に推移いたしました。

 サービス提供型ビジネスは、クラウド関連で新規顧客の増加により、順調に推移いたしました。

 製品販売は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により新規顧客開拓に苦戦しましたが、物流搬送システムの大型案件の獲得と通信制御装置等の伸長により、好調に推移いたしました。

 パッケージソフト販売は、オンラインセミナーの開催などで商談開拓を図ったことにより受注、売上ともに順調に推移いたしましたが、上期の自社パッケージソフト販売の落ち込みをカバーするに至らず利益面は、堅調に推移するに留まりました。

 

(その他)

・売上高

4億3千9百万円

(前期比10.9%減)

・営業利益

2千3百万円

(前期営業損失3千6百万円)

 協栄マリンテクノロジ株式会社が行う救命筏等整備事業は、堅調に推移いたしました。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2億7千3百万円増加し、24億5千3百万円(前期は21億7千9百万円)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、増加した資金は16億4千4百万円(前期は10億7千9百万円の減少)となりました。これは主として次の要因によるものです。

資金増加要因:

仕入債務の増加

減損損失

たな卸資産の減少

減価償却費

10億5千9百万円

7億2千7百万円

4億1千万円

3億8千5百万円

資金減少要因:

法人税等の支払額

税金等調整前当期純損失

投資有価証券売却益

5億2千4百万円

3億2千7百万円

1億1千7百万円

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、減少した資金は7千7百万円(前期は8億1千8百万円の増加)となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、減少した資金は12億9千9百万円(前期は9億6千5百万円の減少)となりました。これは主として借入金の返済による支出等によるものです。

 

 

 ③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 なお、生産実績中、半導体デバイス事業の生産実績は、技術商社として、半導体デバイス事業内にマイコンソフト開発及びIC設計に係る製造部門を有しており、これの生産実績であります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

半導体デバイス事業(千円)

1,553,382

100.4

プリント配線板事業(千円)

6,304,639

80.0

産業機器システム事業(千円)

システム開発事業(千円)

4,301,073

94.1

その他(千円)

合計(千円)

12,159,095

86.9

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記金額には、セグメント間の内部取引高にかかる生産高が含まれております。

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 半導体デバイス事業の一部及びプリント配線板事業、システム開発事業については受注生産を行っており、これらの当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 なお、受注実績中、半導体デバイス事業の受注実績は、技術商社として、半導体デバイス事業内にマイコンソフト開発及びIC設計に係る製造部門を有しており、これの受注実績であります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

半導体デバイス事業

1,535,398

91.5

306,577

97.1

プリント配線板事業

4,918,565

62.1

1,677,502

70.2

産業機器システム事業

システム開発事業

5,392,975

122.2

957,266

97.2

その他

合計

11,846,939

84.6

2,941,346

79.7

 (注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

半導体デバイス事業(千円)

31,731,544

88.0

プリント配線板事業(千円)

7,357,425

84.7

産業機器システム事業(千円)

8,879,289

109.1

システム開発事業(千円)

4,883,153

103.0

その他(千円)

439,233

89.1

計(千円)

53,290,647

91.7

消去又は全社(千円)

△212,028

合計(千円)

53,078,619

91.6

 (注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.概況

当期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に配慮しつつ、経済活動の再開が進められ、景気は秋口にかけて緩やかに持ち直す動きが見られました。しかしながら、年明けからの新型コロナウイルス感染症の再拡大を受けて、大都市圏を中心に緊急事態宣言が再発出されたことにより、個人消費を中心に減速感が強まりました。また、設備投資は、企業の事業活動に制約を受けたこともあり、テレワークなどの情報化投資と第5世代移動通信(5G)向けの半導体製造装置向けなど一部を除いては、新規投資に慎重さが見られるなど、景気は、緩やかな回復傾向を維持する動きで推移いたしました。また、海外においては、米国では新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響により景気回復の速度が鈍化しましたが、追加経済対策の効果やワクチン接種の普及などにより、再び回復傾向で推移いたしました。中国は新規感染者の抑制に成功し、いち早く経済活動が再開され、順調な回復の動きが見られるなど、各国での経済活動の段階的な再開や景気対策効果により、海外経済は持ち直しの動きで推移いたしました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大は変異型の発生等により依然として終息の見通しが立っておらず、先行きは極めて不透明な状況が続いています。

 

<売上高>

売上高は、前期に比べて8.4%減収530億7千8百万円となりました。半導体デバイス事業では、前期に比べて12.0%減収317億3千1百万円、プリント配線板事業では、前期に比べて15.3%減収73億5千7百万円、産業機器システム事業では、前期に比べて9.1%増収88億7千9百万円、システム開発事業では、前期に比べて3.0%増収48億8千3百万円、その他(救命筏等整備事業)では、前期に比べて10.9%減収4億3千9百万円なりました

また、国内の売上高は、前期に比べて5.6%減収の420億9千万円となりました。海外売上高は、ルネサスエレクトロニクス株式会社との特約店契約解消に伴う同社製品の取扱量が減少したこと等により17.9%減収の109億8千8百万円となり、海外売上高の連結売上高に占める比率は20.7%(前期23.1%)となりました

<売上総利益>

売上総利益は、前期の75億4千6百万円に対し、5.9%減益70億9千7百万円となりました。半導体デバイス事業と産業機器システム事業において売上総利益率の改善等が見られたことから、売上総利益率は13.4%(前期13.0%)へと改善しました。

<販売費及び一般管理費>

販売費及び一般管理費は、前期に比べて6.7%4億8千2百万円減少し、67億円となりました。これは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により営業活動に一定の制約を受け、旅費交通費及び交際費が減少したこと等によるものです。

<営業利益>

営業利益は、前期の3億6千3百万円に対し、9.2%増益3億9千7百万円となりました。これは、プリント配線板事業において国内基板ビジネスの受注が低迷したことにより、前期を下回ったものの、産業機器システム事業において、加工装置・自動化システムの大型設備投資案件等があり、総じて好調に推移したことと、半導体デバイス事業において、一部商品の利益率の改善及び拠点網の見直しによる固定費の圧縮並びに営業活動に一定の制約を受けたことによる販管費の減少等の特殊要因もあり、前期を上回ったことによるものです。

<特別利益>

特別利益は、前期の9億5千万円に対し8億2千3百万円減少し、1億2千6百万円となりました。これは、前期に連結子会社の協栄サーキットテクノロジ株式会社相模原工場が使用している土地を売却したため、固定資産売却益9億2千万円を計上したこと等によるものです

<特別損失>

特別損失は、前期の9億9千1百万円に対し1億2千1百万円減少し、8億7千万円となりました。これは、前期に相模原工場閉鎖に伴う事業構造改善引当金繰入額4億9千万円、減損損失3億6千4百万円を計上したことに対し、当期は協栄サーキットテクノロジ株式会社が営むプリント配線板製造事業において、減損損失7億1千4百万円並びに相模原工場閉鎖に伴う事業構造改善引当金繰入額9千7百万円を計上したこと等によるものです

 

<税金等調整前当期純損失>

以上を受けて、前期の2億7千8百万円の税金等調整前当期純利益に対し、6億5百万円減少し、3億2千7百万円の税金等調整前当期純損失となりました

<親会社株主に帰属する当期純損失>

親会社株主に帰属する当期純損失は、前期の2億4千1百万円に対し、3億8千2百万円となりました。これは、前期は相模原工場土地売却に係る税金費用が増加したこと、並びに当期は近年の事業環境も踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、1億8千1百万円の繰延税金資産の計上を行ったこと等によるものです。1株当たりの当期純損失は、前期の79.20円に対し、125.59円となりました

 

経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、営業利益率を重要な経営指標として位置付け、営業利益率3%の早期達成に努めております。

当連結会計年度における売上高は530億7千8百万円営業利益は3億9千7百万円となり、営業利益率は0.7%となりました。引き続き、高収益ビジネスの創出と販管費の削減に努め、当該指標の改善に邁進していく所存です

 

キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

<キャッシュ・フロー>

 営業活動によるキャッシュ・フローでは、16億4千4百万円の資金の増加となりました。これは仕入債務の増加10億5千9百万円、減損損失7億2千7百万円、たな卸資産の減少4億1千万円、減価償却費3億8千5百万円等が、資金の減少要因である法人税等の支払額5億2千4百万円、税金等調整前当期純損失3億2千7百万円、投資有価証券売却益1億1千7百万円等を上回ったことによるものです

 投資活動によるキャッシュ・フローでは、7千7百万円の資金の減少となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出等によるものです

 財務活動によるキャッシュ・フローでは、12億9千9百万円の資金の減少となりました。これは主に借入金の返済による支出等によるものです

 これらの活動の結果、現金及び現金同等物の残高は、前期の21億7千9百万円から2億7千3百万円増加し、24億5千3百万円となりました

<資金需要>

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、半導体デバイス事業における仕入から回収までの資金立替、プリント配線板事業における設備投資、材料等の購入及び製造費、全社の販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び広告宣伝費、販売促進費等のマーケティング費用です。長期の資金需要については、主としてプリント製造に係わる合理化投資及び設備の更新・増設投資を中心に発生いたします

<財務政策>

 当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金については、内部資金や借入金を中心に資金調達することとし、海外現地法人を除いては、当社にて一括調達しております。このうち、運転資金については原則として短期借入金で調達し、金融情勢によっては一部を長期資金へシフトしており、また、生産設備などの長期資金は借入金により調達を行っております。2021年3月31日現在、短期借入金23億5千7百万円、長期借入金(一年以内に返済の長期借入金含む)53億8千万円から構成されております

 当社グループは、健全な財政状態の維持改善、営業活動によるキャッシュ・フローの捻出、未使用のコミットメント・ライン枠27億5千万円及び未使用の借入枠89億1千5百万円を有することにより、当社グループが将来の成長に必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが充分可能と考えております

 

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

連結財務諸表の作成にあたり、当社グループは連結財務諸表に記載されている資産・負債の額及び偶発負債の開示額、並びに収益・費用の額などに影響を与える可能性のある見積り及び前提条件を使用しております。

当社グループは、その見積りと判断を、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要素に基づいて行っており、これらは、資産及び負債の帳簿価額あるいは収益・費用の額についての判断の基礎を形成しております。

実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響等、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っております。

a.投資有価証券の減損

当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関が発行する株式を所有しております。これらの大半は市場価格のある公開会社の株式で、一部に時価相場のない非公開会社の株式が含まれます。当社グループは公開会社の株式への投資の場合、期末における株価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30%~50%下落した場合には、当社取扱い要領に基づき、個別銘柄毎の株価推移等から株価の回復可能性を判断して減損処理を行っております。株式市況悪化又は投資先の業績不振により、評価損の計上が必要となる可能性があります。

b.固定資産の減損

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

c.貸倒引当金について

当社グループは売上債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。債権管理につきましては最善の注意をはらっておりますが、顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。

d.退職給付債務について

当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。また、割引率の低下や運用利回りの悪化がある場合は当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

e.繰延税金資産について

重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

主な代理店契約等は次のとおりであります。

会社名

相手先

契約の種類

主要取扱商品

契約期間

備考

協栄産業

株式会社

(当社)

三菱電機

株式会社

代理店契約

回転機器、静止機器、コントローラ、駆動制御機器

2004年11月22日

から1年

自動更新

冷熱、冷凍システム機器

2005年4月1日

から1年

自動更新

NC装置、レーザ加工機、放電加工機

1996年4月1日

から1年

自動更新

半導体・電子デバイス

2015年4月1日

から1年

自動更新

ロボット

2017年4月1日

から1年

自動更新

(注)契約期間は再契約のものを含めて最新の契約書にもとづく契約期間を表示しております。

 

 

5【研究開発活動】

当社グループにおける当連結会計年度の研究開発費の総額は32,935千円であります。

セグメントの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

(プリント配線板事業)

プリント配線板に要求される伝搬信号速度の高速化、放熱対策、大電流対応等の多様な要求仕様と併せて、低価格対応、短納期対応、環境対応など、高付加価値品の領域にも、海外メーカーを含めた競争が激化している状況です。

協栄サーキットテクノロジ株式会社のプリント配線板製造においては、それらの競争に打ち勝つべく、お客様のニーズを把握し、新材料・新工法による加工技術を用いて、業界においても独自性のある製品の開発及び供給に取り組んでおります。

更に福島工場・相模原工場で連携して品質レベルの統一化を図り、車載分野での放熱要求に対応する銅コア基板や銅ベース基板の技術展開を行い、多様化するお客様のニーズに機動的にお応えします。

プリント配線板事業に係る研究開発費は32,089千円であります。

 

(全社)

搬送ロボット及び配膳ロボットの遠隔制御・監視、移動経路技術に関する研究開発を行いました。

(特にロボットと当社開発ソフトの連携、総合的なテストに重点を置きました)

これらの技術を、各種搬送ロボットをソリューション提案していく際に、当社の保有技術(強み)として生かしていきます。

全社に係る研究開発費は846千円であります。