第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な企業収益を背景に雇用・所得環境や設備投資が改善するなど緩やかな回復傾向にあったものの、中国経済の失速懸念等により株安・円高が進行し先行きに不透明感が高まってまいりました。

このような環境下、当社グループは舞台設備・遊戯機械・昇降機及び保守改修の4部門で業績の向上に取り組んでまいりました。

この結果、売上高は23,990百万円(前年比2.0%減)とほぼ前年並みとなったものの、利益面では、遊戯機械事業が当社及び米国子会社とも大型案件の進捗や採算が改善したことに加え、舞台設備も好調に推移したことにより営業利益は2,082百万円(同25.9%増)、経常利益は2,224百万円(同18.0%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益も、旧本社ビルの解体費用等205百万円の特別損失が生じたものの、投資有価証券売却益195百万円の特別利益もあり1,291百万円(同21.9%増)と前年比大幅増益となりました。

なお、前期まで舞台機構(会館・劇場等の常設舞台機構)と特殊美術(コンサート等の仮設舞台電飾設備等)を独立事業として表記しておりましたが、ステージビジネス関連事業として共に成長を期すべく、当期から「舞台設備」として統合表記することといたしました。

 

 セグメントの業績は以下のとおりであります。

 (売上高は、セグメント間の内部売上を含んでおりません)

①製品製造関連

製品製造関連の売上高は、遊戯機械や舞台設備で大型案件を売上計上し14,735百万円(同1.4%減)となり、セグメント利益は、遊戯機械や舞台設備が好調に推移したことから1,724百万円(同67.3%増)と前年比増益となりました。

②保守改修関連

保守改修関連の売上高は、舞台機構改修工事を主体に9,186百万円(同2.2%減)となり、セグメント利益は1,278百万円(同6.8%減)となりました。

③その他

その他の売上高は、前年度に収益物件を売却したことによる賃料収入減から67百万円(同54.3%減)となり、セグメント利益は、2百万円(同85.8%減)となりました。なお、本セグメントについては、前期まで「運営管理関連」としておりましたが、重要性が乏しいため、本年度より「その他」としております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,059百万円減少し4,664百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べて1,781百万円増加し1,915百万円となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益2,185百万円、減価償却費711百万円、売上債権の減少808百万円等であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少529百万円、法人税等の支払1,246百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、493百万円(前連結会計年度は1,052百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却及び償還による収入1,102百万円等であり、支出の主な内訳は有形固定資産の取得による支出648百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、3,466百万円(前連結会計年度は2,455百万円の収入)となりました。これは主に借入金の返済による支出3,145百万円、配当金の支払による支出313百万円等によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

セグメントの「その他」については、受注による生産は行っていないため、(1)生産実績、(2)受注実績について記載をしておりません。

 

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

製品製造関連

14,846,237

△1.1

保守改修関連

9,197,160

△3.5

合計

24,043,397

△2.0

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は販売価格によって算出したものであり、研究開発及び固定資産の製作に係るものは含んでおりません。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

製品製造関連

17,523,164

+3.0

13,906,112

+25.1

保守改修関連

10,137,168

△4.1

2,771,852

+52.2

合計

27,660,332

+0.2

16,677,964

+28.9

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

製品製造関連

14,735,866

△1.4

保守改修関連

9,186,867

△2.2

その他

67,575

△54.3

合計

23,990,309

△2.0

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

今後のわが国経済は、中国経済の不透明感に端を発した世界的な景気減速懸念などのリスク要因を含みながら推移するものとみられます。当社グループが関係する建設関連業界の経営環境は、東京オリンピックに向けた建設ラッシュ等により、資材価額や労務費・外注費など諸コストの一段の上昇が予測されます。

このような情勢の中、当社グループは、さらに品質向上や製品開発、コストダウン等に努め、グループの力を結集し、新規案件獲得に取り組み、業績の向上をはかってまいります。


1.会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
 当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、特定の者の大規模買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。
 しかしながら、当社の経営には、その事業である舞台機構、昇降機、特殊機構、遊戯施設等の設計、製造、販売に関する総合エンジニアリング企業としての幅広いノウハウと豊富な経験、関係会社や国内外の取引先及び顧客等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への理解が不可欠です。これらに関する十分な理解なくしては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を適正に判断することはできません。
 当社は、当社株式の適正な価値を投資家の皆様にご理解いただくようIR活動に努めておりますものの、突然大規模買付行為が為されたときに、大規模買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうかを株主の皆様が短期間の間に適切に判断されるためには、大規模買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠です。さらに、当社株式をそのまま継続的に保有することを考えられる株主の皆様にとっても、大規模買付行為が当社に与える影響や、当社の従業員、関係会社、取引先及び顧客等のステークホルダーとの関係についての方針を含む、大規模買付者が考える当社の経営に参画したときの経営方針や事業計画の内容等は、その継続保有を検討されるうえで重要な判断材料であります。同様に、当社取締役会が当該大規模買付行為についてどのような意見を有しているのかも、当社株主の皆様にとっては重要な判断材料となるものと考えます。

以上を考慮した結果、当社としましては、大規模買付行為に際しては、当社の定める大規模買付ルール(以下、「大規模買付ルール」といいます。)に従って、大規模買付者から事前に、株主の皆様のご判断のために必要かつ十分な大規模買付行為に関する情報が提供され、当社取締役会がかかる情報を十分に評価・検討するための期間が経過した後にのみ、大規模買付行為が開始されるべきであるという結論に至りました。そして、大規模買付ルールを遵守しない大規模買付者に対しては、当社株主全体の利益を守るために、対抗措置を発動することにより、かかる大規模買付ルールの実効性を担保すべきであると考えております。
 また、大規模買付行為の中には、当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかであるものや企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものもないとは言えませんので、当社は、かかる買付行為に対しては、当社取締役会が、大規模買付ルールに従って、当社株主全体の利益を守るために適切と考える対抗措置をとることも、否定されるべきではないと考えております。
 以上の考え方をもって、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下、「本基本方針」といいます。)といたします。

 

2.本基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
 当社は、平成17年5月27日開催の取締役会において、「大規模買付行為への対応方針」を導入し、その後、平成19年6月28日開催の第57期定時株主総会、平成20年6月27日開催の第58期定時株主総会及び平成21年6月26日開催の第59期定時株主総会において、株主の皆様の了承を得て同方針を継続し、併せて、平成22年6月29日開催の第60期定時株主総会及び平成25年6月27日開催の第63期定時株主総会において、株主の皆様の了承を得て同対応方針を一部改定した上(以下、現行の対応方針を「本対応方針」といいます。)、本対応方針を継続してまいりました。

しかしながら、本対応方針導入時とは当社グループを取り巻く市場及び経営環境等が変化するとともに、金融商品取引法による株式の大量買付行為に関する整備が進んでいることから、当社グループの中長期戦略を実行し、企業価値及び株主共同の利益を一層向上させていく中で、本対応方針を継続する意義は相対的に低下してきていると考えられます。このような状況を勘案し、当社は、平成28年5月12日開催の当社取締役会において、本対応方針の有効期間である平成28年6月29日開催の第66期定時株主総会終結の時をもって本対応方針を継続しないことを決議し、同株主総会終結後、同日開催の取締役会において、本対応方針が有効期間満了により失効したことに伴い、基本方針もこれと同時に失効したことを確認いたしました。

なお、当社は本対応方針の有効期間満了後も、大規模買付行為を行おうとする者が現れた場合には、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保する観点から、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための情報の収集や開示に努めるとともに、関係法令及び当社定款の許容する範囲内において適切な措置を講じてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として以下のようなものが想定されます。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)受注状況、経営成績及びキャッシュ・フローの変動リスク

当社グループの業態は、典型的な受注産業であり市場環境等の変化の影響を受けやすい上、発注元が官公庁主体であるため、地方公共団体の予算実勢により、経営成績やキャッシュ・フローにも影響を及ぼす可能性を有しています。

(2)特有の法的規制によるリスク

製品製造関連・保守改修関連においては、機械器具設置工事業のため、建設業法や建築基準法等それに関連する法律の規制のもと、製品を製作・納品しております。このため関係法令の改廃等により、製品の仕様に変更が生じ受注高や売上高等に影響が発生する可能性があります。

(3)製品についての品質保証リスク

当社グループの製品については、関係法令を遵守し万全の体制で製作しておりますが、予測しえない自然現象や想定を越えた人為的行動等が製品の性能等に影響を及ぼすことがあります。

そのため、考えられるさまざまな事態を想定し、安全性を重視した設計・製作を行っております。

(4)人命にかかわる事故や重要な訴訟事件等の発生リスク

取扱品の性質上、人命にかかわる事故の発生や訴訟事案に発展するリスクは否定できません。このため安全面には常に細心の注意を払うことでリスクの回避に努めております。

(5)保有有価証券に係るリスク

当社グループは、適正な資産運用の観点から、安定的かつ成長性が認められる投資有価証券を保有しておりますが、株式市場全体の大幅な下落が継続した場合等には、保有有価証券に減損損失が発生し、業績に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招くおそれがあります。

(6)外国為替の変動に係るリスク

当社グループは、アメリカ合衆国内において連結子会社を所有しております。外国為替相場の動向によっては、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)金利の変動に係るリスク

当社グループは、金融機関から借入により資金調達しております。金利水準については、経済合理性等を勘案し金利負担を最小限にとどめるよう配慮しておりますが、金利水準が上昇した場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)大規模買付行為に係るリスク

当社は、東京証券取引所市場第二部に上場している公開企業であるため何らかの意図の下に当社株式が大量に取得されるリスクに常に晒されています。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、品質指針を策定しその実践によって確立される品質水準を、「三精品質(SANSEI Quality)」と命名し顧客指向・品質本位をモットーに、安全で使い勝手のよい製品を作り出すことを目標に研究開発活動を進めております。

当連結会計年度の製品製造関連におきましては、以下のとおりです。

〈舞台設備〉

全てのメーカー製マシンに対応できるを制御ソフトを組込んだ「舞台制御基幹システム」を自社開発し、導入したホールが完成し稼働致します。今後は順次、大・中規模ホールや劇場向けに導入し、制御ソフトの開発時間の短縮を図る予定です。

〈遊戯機械〉

テーマパーク等にある遊戯施設の、連続搬送装置や自走ライド等の乗物を、新たな要素・技術の組合せで、安全安心にお客様に楽しんで頂けるよう、三次元解析ソフトや国際基準に準拠した安全プログラマブルロジックコントローラーを使用し、新型機種の開発に取り組んでおります。

〈昇降機〉

油圧エレベーター用の戸開走行保護装置の開発は終了し、販売を開始しております。併せて、省スペース型遮煙戸対応の開閉装置の開発も終了し、販売を開始致します。今後は、近い将来改正されるエレベーターのJIS基準化対応を進めて行く予定です。

 

なお、当連結会計年度の研究開発費は、174百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

資産の部では、流動資産は、前連結会計年度末に比べ988百万円減少し18,340百万円となりました。これは主に、有価証券が151百万円、前渡金(流動資産その他)が482百万円増加したものの、現金及び預金が959百万円、受取手形及び売掛金が818百万円減少したことによります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ2,459百万円減少し17,489百万円となりました。これは主に、投資有価証券が1,116百万円減少したことや、企業結合に係る改正会計基準の適用もあり、のれんが914百万円減少したことによります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ3,448百万円減少し35,829百万円となりました。

負債の部では、流動負債は前連結会計年度末に比べ3,353百万円減少し6,549百万円となりました。これは主に、前受金が522百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が529百万円、短期借入金が2,690百万円、未払法人税等が328百万円減少したことによります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ349百万円減少し、3,580百万円となりました。これは主に、長期借入金が385百万円減少したことによります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ3,703百万円減少し10,129百万円となりました。 

純資産は、前連結会計年度末に比べ255百万円増加し25,700百万円となりました。これは主に、企業結合に係る改正会計基準の適用により資本剰余金が565百万円減少したものの、利益剰余金が885百万円増加したことによります。

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度におきまして売上高は、23,990百万円(前年比2.0%減)となりましたものの、利益面におきまして営業利益は、2,082百万円(同25.9%増)、経常利益は2,224百万円(同18.0%増)となり親会社株主に帰属する当期純利益も1,291百万円(同21.9%増)となりました。売上面は、遊戯機械工事や舞台設備も好調を維持しましたが、保守改修工事において舞台改修工事が若干減少したこともあり、前年比減収となりました。利益面には、遊戯機械工事において大型案件の進捗や採算が改善したことに加え、舞台設備も好調に推移したこともあり前年比大幅増益となりました。

(3) キャッシュ・フローの分析

『1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況』をご参照下さい。