第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得の改善等により緩やかな回復傾向にあったものの、世界経済では、英国のEU離脱や米国の新政権による政策の不安定さ、中国経済の失速懸念等先行きが不透明なまま推移致しました。

このような環境下、当社グループは舞台設備・遊戯機械・昇降機及び保守改修の4部門で業績の向上に取り組んでまいりました。

この結果、売上高は遊戯機械において大型のテーマパーク案件や新型コースター等が完工したこと、保守改修部門も大口の舞台改修案件の完工が重なったこと、舞台設備ではコンサートやイベント等の開催が活況であったこと等により、29,122百万円(前年比21.4%増)となり、営業利益は増収効果や採算改善等により3,226百万円(同54.9%増)、経常利益は3,396百万円(同52.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,224百万円(同72.3%増)と大幅な増収増益となり、売上・利益とも過去最高額を更新致しました。

 

 セグメントの業績は以下のとおりであります。

 (売上高は、セグメント間の内部売上を含んでおりません)

①製品製造関連

製品製造関連は、遊戯機械において国内外の大型テーマパーク向け案件が完工したこと等を主体に、売上高は18,198百万円(同23.5%増)、セグメント利益は、2,693百万円(同56.2%増)となりました。

②保守改修関連

保守改修関連は、商業劇場や公共ホール等の舞台改修案件が堅調に推移し、売上高は10,850百万円(同18.1%増)、セグメント利益は1,583百万円(同23.9%増)となりました。

③その他

その他の売上高は73百万円(同9.3%増)、セグメント利益は運営する遊戯機械オペレーション事業において安全対策工事を実施したことにより10百万円(前年2百万円の利益)の損失となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ6,570百万円増加し11,234百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べて4,893百万円増加し6,808百万円となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益3,395百万円、減価償却費731百万円、売上債権の減少1,509百万円、仕入債務の増加607百万円等であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払901百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、135百万円(前連結会計年度は493百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却及び償還による収入456百万円等であり、支出の主な内訳は有形固定資産の取得による支出592百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べて3,374百万円減少し91百万円となりました。収入の主な内訳は長期借入れによる収入1,000百万円であり、支出の主な内訳は、借入金の返済による支出715百万円、配当金の支払による支出367百万円等によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

セグメントの「その他」については、受注による生産は行っていないため、(1)生産実績、(2)受注実績について記載をしておりません。

 

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

製品製造関連

18,271,360

+23.1

保守改修関連

10,832,570

+17.8

合計

29,103,930

+21.0

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は販売価格によって算出したものであり、研究開発及び固定資産の製作に係るものは含んでおりません。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

製品製造関連

18,801,053

+7.3

14,508,635

+4.3

保守改修関連

9,844,131

△2.9

1,784,232

△35.6

合計

28,645,184

+3.6

16,292,867

△2.3

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

製品製造関連

18,198,531

+23.5

保守改修関連

10,850,010

+18.1

その他

73,867

+9.3

合計

29,122,408

+21.4

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、舞台設備・遊戯機械・昇降機の開発・設計・据付・メンテナンスを行っていますが、それぞれがニッチな事業分野において他社に勝る長い業歴と経験・知見を有しております。

新中期経営計画では、この強みを生かしながら、新たな市場開拓や製品開発に取り組み、世界的にも一段と存在感を高め、「ユニークなグローバル・ニッチ・トップ・カンパニー」を目指してまいります。

(1)基本方針

舞台設備・遊戯機械・昇降機及び保守改修の4部門をコアに、海外展開に一段と注力すると共に、事業提携やM&Aも視野に入れ、新たな事業や顧客の開拓に取り組んでまいります。

グループ各社が持つ豊かな経験と技術力を生かしながら、様々なイノベーション技術も取り込み、高品質かつ魅力的で独創性の高い製品開発に取り組んでまいります。

(2)業績計画

2019年3月期の連結業績計画は以下のとおりです。

売上高 27,000百万円  経常利益 2,700百万円

経常利益率 10%  ROE 6%

(3)経営環境及び対処すべき課題

今後のわが国経済は、米国・欧州の政治状況等の影響もあり、先行きに不透明感は残るものの、緩やかな回復基調が続くものと見込まれます。

ただし、当社グループが関係する建設業界では、安値受注競争に加え、東京オリンピックに向けた建設ラッシュ等により資材価格や労務費・外注費等諸コストが一段と上昇し、更に厳しい状況に向かうことが予測されます。

また、今般政府が長時間労働の是正を目的に「働き方改革」を推進することで、労働力の確保が一層困難になることが懸念されます。

このような環境の下、当社グループでは、新規の外注先確保に一段と注力している他、新卒採用人数の増加、即戦力となる中途採用の増加、ならびに業務手順の見直しや、施工のしやすい製品の開発等に注力しています。

 

 

 (会社の支配に関する基本方針)

当社は、平成17年5月27日開催の取締役会において、「大規模買付行為への対応方針」を導入し、その後、平成19年6月28日開催の第57期定時株主総会、平成20年6月27日開催の第58期定時株主総会及び平成21年6月26日開催の第59期定時株主総会において、株主の皆様の了承を得て同方針を継続し、併せて、平成22年6月29日開催の第60期定時株主総会及び平成25年6月27日開催の第63期定時株主総会において、株主の皆様の了承を得て同対応方針を一部改定した上(以下、改定後の対応方針を「本対応方針」といいます。)、本対応方針を継続してまいりました。

しかしながら、本対応方針導入時とは当社グループを取り巻く市場及び経営環境等が変化するとともに、金融商品取引法による株式の大量買付行為に関する整備が進んでいることから、当社グループの中長期戦略を実行し、企業価値及び株主共同の利益を一層向上させていく中で、本対応方針を継続する意義が相対的に低下した状況を勘案し、当社は、平成28年5月12日開催の取締役会において、本対応方針の有効期間である平成28年6月29日開催の第66期定時株主総会終結の時をもって本対応方針を継続しないことを決議し、同株主総会終結後、同日開催の取締役会において、本対応方針が有効期間満了により失効したことに伴い、基本方針もこれと同時に失効したことを確認致しました。

なお、当社は本対応方針の有効期間満了後も、大規模買付行為を行おうとする者が現れた場合には、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保する観点から、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための情報の収集や開示に努めるとともに、関係法令及び当社定款の許容する範囲内において適切な措置を講じてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として以下のようなものが想定されます。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)受注状況、経営成績及びキャッシュ・フローの変動リスク

当社グループの業態は、典型的な受注産業であり市場環境等の変化の影響を受けやすい上、発注元が官公庁主体であるため、地方公共団体の予算実勢により、経営成績やキャッシュ・フローにも影響を及ぼす可能性を有しています。

(2)特有の法的規制によるリスク

製品製造関連・保守改修関連においては、機械器具設置工事業のため、建設業法や建築基準法等それに関連する法律の規制のもと、製品を製作・納品しております。このため関係法令の改廃等により、製品の仕様に変更が生じ受注高や売上高等に影響が発生する可能性があります。

(3)製品についての品質保証リスク

当社グループの製品については、関係法令を遵守し万全の体制で製作しておりますが、予測しえない自然現象や想定を越えた人為的行動等が製品の性能等に影響を及ぼすことがあります。

そのため、考えられるさまざまな事態を想定し、安全性を重視した設計・製作を行っております。

(4)人命にかかわる事故や重要な訴訟事件等の発生リスク

取扱品の性質上、人命にかかわる事故の発生や訴訟事案に発展するリスクは否定できません。このため安全面には常に細心の注意を払うことでリスクの回避に努めております。

(5)保有有価証券に係るリスク

当社グループは、適正な資産運用の観点から、安定的かつ成長性が認められる投資有価証券を保有しておりますが、株式市場全体の大幅な下落が継続した場合等には、保有有価証券に減損損失が発生し、業績に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招くおそれがあります。

(6)外国為替の変動に係るリスク

当社グループは、アメリカ合衆国内において連結子会社を所有しております。外国為替相場の動向によっては、財政状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)金利の変動に係るリスク

当社グループは、金融機関から借入により資金調達しております。金利水準については、経済合理性等を勘案し金利負担を最小限にとどめるよう配慮しておりますが、金利水準が上昇した場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)大規模買付行為に係るリスク

当社は、東京証券取引所市場第二部に上場している公開企業であるため何らかの意図の下に当社株式が大量に取得されるリスクに常に晒されています。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、品質指針を策定しその実践によって確立される品質水準を、「三精品質(SANSEI Quality)」と命名し顧客指向・品質本位をモットーに、安全で使い勝手のよい製品を作り出すことを目標に研究開発活動を進めております。

当連結会計年度の活動状況は、以下のとおりです。

〈舞台設備〉

新たに自社開発しました「舞台制御基幹システム」を二つの劇場に導入いたしました。今後も順次導入予定です。今年度は更なる安定化と高速化、中規模物件向けの価格とサイズを抑えた機能限定版を開発します。開発時間の短縮と共に機能・技術の積上げを行います。

〈遊戯機械〉

 連続搬送型、自走型、回転型といったテーマパーク等にある遊戯施設の乗り物、新たな要素技術の組み合わせで開発を進めており、試作機による検証試験に取り組んでいます。それら機種は国際基準に準拠した安全プログラマブルロジックコントローラーを使用しています。加えて、人型変形ロボットの開発にも力を注いでおります。

〈昇降機〉

近い将来に制定される予定のJIS基準に適合したエレベーターの試験開発に取り組んでおります。今後、リニューアル工事の促進対応として、工事の効率化に係わる試験開発を進めて行く予定です。

 

なお、当連結会計年度の研究開発費は、120百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

(資産)

資産の部では、流動資産は、前連結会計年度末に比べ4,659百万円増加し22,999百万円となりました。これは主に、売上増と債権の回収により受取手形及び売掛金が1,527百万円減少し、現金及び預金が6,473百万円増加したことによります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ185百万円減少し17,304百万円となりました。これは主に、工場建設により建設仮勘定が212百万円増加しましたが、のれんが197百万円、無形固定資産その他(無形資産等)が192百万円減少したことによります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ4,474百万円増加し40,303百万円となりました。

(負債)

負債の部では、流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,745百万円増加し8,295百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が596百万円、未払法人税等が644百万円、前受金が332百万円増加したことによります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ701百万円増加し、4,281百万円となりました。これは主に、長期借入金が626百万円、退職給付に係る負債が121百万円増加したことによります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,447百万円増加し12,577百万円となりました。 

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べ2,026百万円増加し27,726百万円となりました。これは主に、利益剰余金が1,856百万円増加したことによります。

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度におきまして、売上高は29,122百万円(前年比21.4%増)、営業利益は3,226百万円(同54.9%増)、経常利益は3,396百万円(同52.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,224百万円(同72.3%増)と大幅な増収増益となり、売上・利益とも過去最高額を更新致しました。この主な要因は、遊戯機械において大型のテーマパーク案件や新型コースター等が完工したこと、保守改修部門において大口の舞台改修案件の完工が重なったこと、舞台設備においてコンサートやイベント等の開催が活況であったこと等によります。

(3) キャッシュ・フローの分析

『1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況』をご参照下さい。