第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題

 当社グループは、1919年創立以来「金銭の赤字は出しても信用の赤字は出すな」の社是のもと、人と自然との関わりを大切に、ポンプを含む環境共生事業を通して広く社会に貢献し、責任ある企業として高品質の製品づくりに取り組んでいます。

 

 世界人口が70億人を突破し、水・食糧・エネルギーの確保及び効率的な利用は、引き続き地球規模での大きな課題となっています。日本と比べ高い成長率を維持しているアジア各国などの海外市場の拡大をはじめ、国内市場においても、バイオマス発電の新設や老朽化したインフラの更新に伴うサービス事業の拡大、自然災害に強いインフラ整備のための公共事業の実施など底堅い需要が見込まれます。しかしながら中国を始めとした世界経済の減速懸念等による設備投資の鈍化などにより受注環境は厳しいものと予想されます。

 

 当社は、今年8月に創業100周年を迎えます。耐震対策と工場集約を兼ねた本社工場ビルの建替え工事がいよいよ本格的に始動し、新製品TR-COMの販売促進、働き方改革など、2019中期経営計画BEYOND100の最終年度として対処すべき課題に着実に取り組んで参ります。

 

 2017年度に策定した3カ年経営計画の進捗状況は、以下のとおりです。

 

   3カ年経営計画                                      単位:百万円

区分

2017年度

(第137期)

2018年度

(第138期)

2019年度

(第139期)

 

計画

実績

計画

実績

計画

受 注 高

44,000

42,233

45,000

51,768

46,000

売 上 高

44,500

45,381

46,000

48,154

46,000

営業利益

2,000

1,257

2,000

1,731

2,500

経常利益

2,500

1,549

2,000

2,275

2,500

親会社株主に帰属

する当期純利益

1,800

854

1,400

2,183

1,800

  (注)国際会計基準(IFRS)は考慮しておりません。

 

  3カ年経営計画では以下の経営施策を中心に取り組んでおります。

(イノベーションの推進)

 当社グループのコアポンプ(水・電力・インフラ)の製品力の強化・新製品の導入を図ります。さらにこれまで進めてきた、ポンプの効率化による省エネソリューションの推進や、近年頻発しているゲリラ豪雨などに対応できる新技術・新製品の開発・供給に加え、事業開発部を新設し、TR-COMの販売促進をはじめ、IoT/3D技術を活用したサービス市場向け新システムの開発・販売を通して、社会の安全・安心に一層寄与します。

 

(グローバル展開)

 当期は台湾と米国に新拠点を設立致しました。今後とも、グローバルネットワークを活かし、機種別・顧客別に最適な拠点にて生産するグローバル生産体制を確立し、製品競争力の強化を図ります。

 

(生産性・業務品質の向上)

 生産性向上及び生産能力拡大のため積極的に最新機械などへの設備投資を行います。さらにこれまで取り組んできたトリシマ・イノベーション・システムの継続的な改善、定着化を目指します。

 

 

(サービス事業の拡大)

 当期、中期経営計画の要となるサービス事業の強化をよりスムーズに実行していくために、社会システム本部(国内官公需)、産業本部(国内民需)、海外本部(外需)、の3本部フロント体制を敷き、それぞれが営業、技術、施工、サービスまで独立した機能を持ち、より迅速かつ柔軟に顧客ニーズに応える体制を構築し、着実に成果を挙げています。また、引き続きサービス部門の増員、とくにスーパーバイザー(点検・修理の技術力とともに顧客対応力も併せ持つエンジニア)の育成、増員を進め、より顧客満足度の高いサービスを提供していきます。

 

(ガバナンスの強化)

 取締役会の実効性をさらに向上させ、企業価値向上に繋げます。また、海外を含む子会社管理の充実を図りガバナンスを強化します。

 

(人材の確保・育成)

 当期発足した働き方改革推進チームによる試験オフィスの提案やRPAを使った業務の改善など、生産性向上による、働き方改革を推進しております。また、多様性に富んだ人的ネットワークを強化すべく、女性や外国人の活用を図り、ダイバーシティを推進します。さらに今後益々進めるグローバル展開に対応しうる人材を確保し育成します。

 

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(2) 株式会社の支配に関する基本方針について

① 基本方針の内容

 当社は、株式を上場している者として、市場における当社株式等の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式等の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式等の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきと考えています。

 ただし、株式等の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。

 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要かつ十分な時間や情報の確保、株式等の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えています。

 

② 基本方針の実現のための取組みについて

 当社は、明らかに当社グループの企業価値あるいは株主の皆様の利益を害すると判断される買収行為に対しては、第127回定時株主総会におきまして、以下の取組み(事前警告型買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を行うことを決議し、第136回定時株主総会において一部変更を加え継続することを決議しております。

 

 本プランの概要は以下のとおりです。なお、本プランの全文は、次の当社ウェブサイトに掲載しております。http://www.torishima.co.jp/

 

 本プランは、取締役の保身を旨とするものであってはならず、株主共同の利益を確保するものとして株主総会において決議されることが前提となります。

 

 

1.本プランの目的

 当社は、株式の大規模買付行為を全て否定するものではありません。しかし、株式の大規模買付行為の中には、企業価値を毀損し、株主共同の利益を害することになる場合がありうることも、わが国の過去の事例から明らかになっております。

 当社は、1世紀近くの長年にわたり、お客様のニーズに応えたポンプを一貫して供給することにより、また納入済みのポンプに対するサービスを提供し続けることにより、お客様に安全・安心を提供し、お客様からの信頼を積み重ね、企業価値向上を図ってまいりました。

 ところが、もし、株式の大規模買付行為が当社の行ってきた企業価値向上の取組みに逆行するものであれば、株主共同の利益を害することにもなりかねません。

 そこで、当社取締役会は、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報及び時間、並びに当社取締役会が大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するために、本プランを継続することといたしました。

 本プランは、以下の通り、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値及び株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。

 なお、本プランにおいては対抗措置の発動にあたって、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、一定の場合に、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は書面投票のいずれかを選択し実施するとともに、株主の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。

 

2.本プランの内容

⑴ 本プランに係る手続き

① 対象となる大規模買付行為

 本プランは以下の(ⅰ)又は(ⅱ)に該当する当社株式等の買付け、又はこれに類似する行為(ただし、当社取締役会が承認したものを除きます。係る行為を、以下、「大規模買付行為」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。大規模買付行為を行ない、又は行おうとする者(以下、「買付者等」といいます。)は、予め本プランに定められる手続きに従わなければならないものとします。

(ⅰ)当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付け

(ⅱ)当社が発行者である株式等について、公開買付けに係る株式等の株式等所有割合及びその特別関係者の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け

② 「意向表明書」の当社への事前提出

 買付者等におきましては、大規模買付行為の実行に先立ち、当社取締役会に対して、当該買付者等が大規模買付行為に際して本プランに定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面(以下、「意向表明書」といいます。)を当社の定める書式により日本語で提出していただきます。

 具体的には、「意向表明書」には、以下の事項を記載していただきます。

(ⅰ)買付者等の概要

イ 氏名又は名称及び住所又は所在地

ロ 代表者の役職及び氏名

ハ 会社等の目的及び事業の内容

ニ 大株主又は大口出資者(所有株式又は出資割合上位10名)の概要

ホ 国内連絡先

ヘ 設立準拠法

(ⅱ)買付者等が現に保有する当社の株式等の数、及び意向表明書提出前60日間における買付者等の当社の株式等の取引状況

(ⅲ)買付者等が提案する大規模買付行為の概要(買付者等が大規模買付行為により取得を予定する当社の株式等の種類及び数、並びに大規模買付行為の目的(支配権取得若しくは経営参加、純投資若しくは政策投資、大規模買付行為の後の当社の株式等の第三者への譲渡等、又は重要提案行為等その他の目的がある場合には、その旨及び内容。尚、目的が複数ある場合にはそのすべてを記載していただきます。)を含みます。)

 

 

③ 「本必要情報」の提供

 上記②の「意向表明書」をご提出いただいた場合には、買付者等におきましては、以下の手順に従い、当社に対して、大規模買付行為に対する株主及び投資家の皆様のご判断、並びに当社取締役会の評価・検討のために必要かつ十分な情報(以下、「本必要情報」といいます。)を日本語で提供していただきます。

 まず、当社は、買付者等に対して、「意向表明書」を提出していただいた日から10営業日(初日不算入)以内に、当初提出していただくべき情報を記載した「情報リスト」を上記②(ⅰ)ホの国内連絡先に発送いたしますので、買付者等には、係る「情報リスト」に従って十分な情報を当社に提出していただきます。

 また、上記の「情報リスト」に従い買付者等から提供していただいた情報では、大規模買付行為の内容及び態様等に照らして、株主及び投資家の皆様のご判断並びに当社取締役会の評価・検討等のために不十分であると当社取締役会が合理的に判断する場合には、当社取締役会が別途請求する追加の情報を買付者等から提供していただきます。

 なお、大規模買付行為の内容及び態様等にかかわらず、以下の各項目に関する情報は、原則として「情報リスト」の一部に含まれるものとします。

 ただし、買付者等が、下記情報の一部について提供することができない場合には、当社は、買付者等に対して、当該情報を提供することができない理由を具体的に示していただくよう求めます。

(ⅰ)買付者等及びそのグループ(共同保有者、特別関係者及びファンドの場合は各組合員その他の構成員を含みます。)の詳細(沿革、具体的名称、資本構成、事業内容、財務内容、役員の氏名及び職歴等を含みます。)

(ⅱ)大規模買付行為の目的(「意向表明書」において開示していただいた目的の詳細)、方法及び内容(経営参画の意思の有無、大規模買付行為の対価の種類及び金額、大規模買付行為の時期、関連する取引の仕組み、買付予定の株式等の数及び買付等を行った後における株式等所有割合、大規模買付行為の方法の適法性を含みます。)

(ⅲ)大規模買付行為の対価の算定根拠(算定の前提事実、算定方法、算定に用いた数値情報及び大規模買付行為に係る一連の取引により生じることが予想されるシナジーの内容、算定の際に第三者の意見を聴取した場合における当該第三者の名称、意見の概要及び当該意見を踏まえて金額を決定するに至った経緯を含みます。)

(ⅳ)大規模買付行為の資金の裏付け(資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達方法及び関連する取引の内容を含みます。)

(ⅴ)大規模買付行為に際しての第三者との間における意思連絡の有無及び意思連絡がある場合はその内容及び当該第三者の概要

(ⅵ)買付者等が既に保有する当社の株式等に関する貸借契約、担保契約、売戻契約、売買の予約その他の重要な契約又は取決め(以下「担保契約等」といいます。)がある場合には、その契約の種類、契約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等の当該担保契約等の具体的内容

(ⅶ)買付者等が大規模買付行為において取得を予定する当社の株式等に関し担保契約等の締結その他第三者との間の合意の予定がある場合には、予定している合意の種類、契約の相手方及び契約の対象となっている株式等の数量等の当該合意の具体的内容

(ⅷ)大規模買付行為の後における当社及び当社グループの経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策

(ⅸ)大規模買付行為の後における当社の従業員、労働組合、取引先、顧客及び地域社会その他の当社に係る利害関係者の処遇等の方針

(ⅹ)当社の他の株主との利益相反を回避するための具体的方策

 なお、当社取締役会は、買付者等から大規模買付行為の提案がなされた事実については速やかに開示し、提案の概要及び本必要情報の概要その他の情報のうち株主及び投資家の皆様のご判断に必要であると認められる情報がある場合には、適切と判断する時点で開示いたします。

 また、当社取締役会は、買付者等による本必要情報の提案が十分になされたと認めた場合には、その旨を買付者等に通知(以下、「情報提供完了通知」といいます。)するとともに、速やかにその旨を開示いたします。

④ 取締役会評価期間の設定等

 当社取締役会は、情報提供完了通知を行った後、その翌日を起算日として、大規模買付行為の評価の難易度等に応じて、以下の(ⅰ)又は(ⅱ)の期間を、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下、「取締役会評価期間」といいます。)として設定し、速やかに開示いたします。

(ⅰ)対価を現金(円貨)のみとする当社全株式等を対象とする公開買付けの場合には上限として60日間

(ⅱ)その他の大規模買付行為の場合には上限として90日間

 

 ただし、上記(ⅰ)(ⅱ)いずれにおいても、取締役会評価期間は取締役会が必要と認める場合には延長できるものとし、その場合は、具体的延長期間及び当該延長期間が必要とされる理由を買付者等に通知するとともに株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、延長の期間は最大30日間とします。

 当社取締役会は、取締役会評価期間内において、必要に応じて適宜外部専門家等の助言を得ながら、買付者等から提供された本必要情報を十分に評価・検討し、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の観点から、買付者等による大規模買付行為の内容の検討等を行うものとします。当社取締役会は、これらの検討等を通じて、大規模買付行為に関する当社取締役会としての意見を慎重にとりまとめ、買付者等に通知するとともに、適時かつ適切に株主及び投資家の皆様に開示いたします。また、必要に応じて、買付者等との間で大規模買付行為に関する条件・方法について交渉し、更に、当社取締役会として、株主及び投資家の皆様に代替案を提示することもあります。

⑤ 取締役会の決議

 当社取締役会は、上記④の検討等の後、以下の手続きに従い、対抗措置の発動の是非について決議を行うものとします。

(ⅰ)買付者等が本プランに定める手続きを遵守しなかった場合、又は買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものと認められる場合

 当社取締役会は、買付者等が上記②から④までに規定する手続きを遵守しなかった場合、又は、買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうものと認められ、かつ対応措置の発動が相当と認められる場合には、例外的措置として、対抗措置の発動の決議を行うものとします。

(ⅱ)買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれがある場合

 当社取締役会は、上記(ⅰ)に該当しない場合であっても、買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうおそれがあるものと認められる場合であって、対抗措置の発動決議を行うことが相当と認められる場合には、対抗措置の内容及びその発動の賛否に関し、株主の皆様の意思を確認するために下記⑥に定める手続きを行うものとします。

 

 この場合、当社取締役会は、下記⑥に定める株主意思確認総会又は書面投票の決定に従って、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上という観点から速やかに対抗措置の発動又は不発動の決議を行うものとします。

(ⅲ)買付者等による大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうものではないと認められる場合

 当社取締役会は上記(ⅰ)及び(ⅱ)に定める場合を除き、対抗措置の不発動の決議を行うものとします。

 当社取締役会は、上記(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)の決議を行なった場合には、その内容が対抗措置の発動であるか不発動であるかを問わず、速やかに当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。

⑥ 株主意思の確認

 当社取締役会は、上記⑤(ⅱ)に該当する場合、株主意思の確認手続きとして、株主意思確認総会における株主投票、又は書面投票のいずれかを選択し実施するものとします。株主意思確認総会は、定時株主総会又は臨時株主総会とあわせて開催する場合もあります。

 株主意思の確認を行う場合は、当社取締役会は、速やかに、投票権を行使できる株主を確定するための基準日(以下、「投票基準日」といいます)を定めます。株主意思の確認手続きにおいて投票権を行使することができる株主は、投票基準日の最終の株主名簿に記録された株主とし、投票権は議決権1個につき1個とします。投票基準日は、取締役会評価期間が満了した後、関係法令及び証券保管振替機構による実質株主確定に必要な日数から導き出される最も早い日とし、公告は投票基準日の2週間前までに行うものとします。

 当社取締役会は、投票基準日確定までに、株主意思確認総会又は書面投票のいずれによって株主意思の確認を行うのかを決定するものとし、決定内容を速やかに情報開示いたします。

 また、当社取締役会は、株主意思確認総会又は書面投票を実施した場合には、投票結果その他当社取締役会が適切と判断する事項について、速やかに情報開示を行います。

⑦ 対抗措置の中止又は発動の停止

 当社取締役会が上記⑤の手続きに従い対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、(ⅰ)買付者等が大規模買付行為を中止した場合、又は(ⅱ)対抗措置を発動するか否かの判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、かつ当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上という観点から対抗措置の発動が相当でないと認められる状況に至った場合には、当社取締役会は、対抗措置の中止又は発動の停止を行うものとします。

 当社取締役会は、上記決議を行った場合、速やかに、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と判断する事項について、情報開示を行います。

 

⑧ 大規模買付行為の開始

 買付者等は、上記①から⑥に規定する手続きを遵守するものとし、取締役会において対抗措置の発動、又は不発動の決議がなされるまでは大規模買付行為を開始することはできないものとします。

 

⑵ 本プランにおける対抗措置の具体的内容

 当社取締役会が上記⑴⑤に記載の決議に基づき発動する対抗措置としては、新株予約権(以下、「本新株予約権」といいます。)の無償割当てを行うこととします。

 当社取締役会は、対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、上記⑴⑦に記載の通り、対抗措置の中止又は発動の停止を決定することがあります。例えば、対抗措置として当社取締役会が本新株予約権の無償割当てを決議した場合において、買付者等が大規模買付行為を中止し、当社取締役会が上記⑴⑦に記載の決議を行った場合には、本新株予約権の無償割当てについて設定した基準日に係る権利落ち日の前日までにおいては本新株予約権の無償割当てを中止し、本新株予約権の無償割当ての効力発生日以後本新株予約権の行使期間の開始日の前日までにおいては当社が無償で本新株予約権を取得する等の方法で、対抗措置の発動を停止することができるものとします。

 

⑶ 本プランの有効期間、廃止及び変更

 本プランの有効期間は、2017年6月29日開催の定時株主総会決議の日から、2020年6月開催予定の定時株主総会終結の時までの3年間とします。

 ただし、係る有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランは当該決議に従い、その時点で変更又は廃止されるものとします。また、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により本プランの廃止の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。

 なお、当社取締役会は、会社法、金融商品取引法、その他の法令若しくは金融商品取引所規則の変更又はこれらの解釈・運用の変更、又は税制、裁判例等の変更により合理的に必要と認められる範囲で、本プランを修正し、又は変更する場合があります。

 当社は、本プランが廃止又は変更された場合には、当該廃止又は変更の事実及び(変更の場合には)変更の内容その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を行います。

 

3.本プランの合理性

⑴ 買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること

 本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全て充足しており、かつ、企業価値研究会が2008年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容を踏まえております。

 

⑵ 当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること

 本プランは、上記1.に記載の通り、当社株式等に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様がご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続されるものです。

 

⑶ 株主意思を重視するものであること

 本プランは、上記2.⑴⑤(ⅰ)に定められた場合を除き、買付者等による大規模買付行為に対する対抗措置の発動について株主の皆様のご意思を直接確認するものです。

 また、上記2.に記載した通り、当社株主総会において本プランの変更又は廃止の決議がなされた場合には、本プランも当該決議に従い変更または廃止されることになります。従いまして、本プランの継続、変更及び廃止には、株主の皆様のご意思が十分反映される仕組みとなっています。

 

⑷ 合理的な客観的発動要件の設定

 本プランは、上記2.⑴に記載の通り、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しています。

 

 

⑸ デッドハンド型又はスローハンド型買収防衛策ではないこと

 上記2.⑶に記載の通り、本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされております。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。

 また、当社の取締役の任期は1年であり、期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。

 

4.株主及び投資家の皆様への影響

⑴ 本プランの継続時に株主及び投資家の皆様に与える影響

 本プランの継続時には、本新株予約権の発行自体は行われません。従って、本プランがその継続時に株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることはありません。

 なお、前述の2.⑴に記載の通り、買付者等が本プランを遵守するか否か等により当該買付行為に対する当社の対応方針が異なりますので、株主及び投資家の皆様におかれましては、買付者等の動向にご注意ください。

 

⑵ 本新株予約権の無償割当て時に株主及び投資家の皆様に与える影響

 当社取締役会が対抗措置の発動を決定し、本新株予約権の無償割当てを行う場合には、別途定める割当て期日における株主名簿に記録された株主の皆様に対し、その保有する株式1株につき本新株予約権1個を上限とした割合で、本新株予約権が無償にて割り当てられます。

 

 このような仕組み上、本新株予約権の無償割当て時においても、株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの価値の希釈化は生じるものの保有する当社株式全体の価値の希釈化は生じないことから、株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。

 ただし、買付者等につきましては、この対抗措置の発動により、結果的に、法的権利又は経済的利益に何らかの影響が生じる場合があります。

 なお、当社取締役会が、本新株予約権の無償割当ての決議をした場合であっても、上記2.⑴⑦に記載の手続き等に従い当社取締役会が発動した対抗措置の中止又は発動の停止を決定した場合には、当社株式の株価に相応の変動が生じる可能性があります。例えば、本新株予約権の無償割当てを受けるべき株主が確定した後において、当社が対抗措置の発動の停止を実施し本新株予約権を無償取得して新株を交付しない場合には、株主の皆様が保有する当社株式1株当たりの経済的価値の希釈化は生じないことになるため、当社株式1株当たりの経済的価値の希釈化が生じることを前提にして売買を行なった株主及び投資家の皆様は、株価の変動により損害を被る可能性がある点にご留意ください。

 また、本新株予約権の行使又は取得に関して差別的条件が付されることが予定されているため、当該行使又は取得に際して、買付者等の法的権利、経済的利益に影響が生じることが想定されますが、この場合であっても、買付者等以外の株主の皆様の有する当社株式に係る法的権利及び経済的利益に対して直接具体的な影響を与えることは想定しておりません。

 

⑶ 本新株予約権の無償割当てに伴う株主の皆様の手続き

 本新株予約権の無償割当て期日における最終の株主名簿に記録された株主の皆様は、当該新株予約権の無償割当ての効力発生日において、当然に新株予約権者となるため、申込みの手続きは不要です。

 また、株主の皆様には、新株の取得のために所定の期間内に本新株予約権を行使していただく必要が生じる可能性があります。(その際には一定の金銭の払込みを行っていただきます。)

 

 以上のほか、割当て方法、行使の方法及び当社による取得の方法等の詳細については、本新株予約権の無償割当てに関する当社取締役会の決議が行われた後、当社は、その手続きの詳細に関して、適用ある法令及び金融商品取引所規則に基づき、適時かつ適切に開示又は通知を行いますので当該開示又は通知の内容をご確認下さい。

 

③ 上記の取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

 (a)当社取締役会は上記②の取組みは上記①の基本方針に沿ったものであり、買付者等が本プランに定められた手続きに従うことなく大規模買付行為を行おうとする場合または当社取締役会の決議だけで対抗措置の発動を決議する場合を除き、買付者等による大規模買付行為に対する対抗措置の発動について株主の意思を直接確認するものであることから株主共同の利益を損なうものではないと判断します。

 (b)当社取締役会は上記②の取組みは合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保していることから、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断します。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 受注・売上の需要先別の動向と収益環境

 当社グループの事業の核となるポンプ事業は、企業間の熾烈な受注競争が厳しさを増す状況下、当社グループの今後の収益環境は予断を許さぬ情勢が続くと考えられることから、景気動向の悪化が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 当社グループはこれらに対応するため独自性の高い製品・技術の研究・開発に注力し、水・新エネルギーなどの資源や環境問題など、時代が求める新たなニーズに適切に応える分野を強化しております。

 

(2) グローバリゼーションに伴う為替リスク、カントリーリスク及びプロジェクト・マネジメントリスク

 中近東をはじめとする大型プロジェクト案件については、見積・提案から成約を経て製造・据付・引渡しに至るまで長期に亘ることから、その間の為替変動に伴うリスクを負うほか、当該地域における政治的、経済的な社会情勢の急変や税制の変更が当社グループの事業運営に障害または遅延をきたす可能性があり、また、日本国内との慣習の違い等により人員管理や案件管理が期待する水準と異なる可能性があること等から計画どおりにプロジェクトが進捗しない可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 当社グループでは、カントリーリスク、プロジェクト・マネジメントリスクを軽減するため、為替予約、外貨建ての資材調達の推進や現地での資材調達等をとおしてリスクヘッジを行っております。

 また、世界市場の中で高い先端性のある技術を持っている企業は競争に打ち勝ち、市場獲得のチャンスが拡大します。当社グループは、こうした競争環境の現実に対して、ハイテクとサービス、グローバルに展開するマーケティング・研究/開発・生産体制・アウトソーシング等、新たな成長機会を指向する組織体制の構築を推し進めております。

 

(3) 有価証券の保有に係るリスク

 当社グループは、有価証券の売却を進めております。

 保有有価証券は、今後の株式市場及び経済環境や企業収益の動向によっては株価下落等に伴うリスクが発生することも考えられ、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 当社グループは、かかる有価証券保有に伴うリスクを回避するために、今後とも保有有価証券の見直しを行っていく方針であります。

 

(4) 設備工事及び機器製造における事故及び災害に係るリスク

 当社グループの生産地域は大阪府高槻市の本社工場に集中しており、予期しない事故及び災害が発生したときは、生産能力が低下し、受注案件の適時出荷に障害が発生したり、事業体制の立直しのために多額のコストを要する場合があり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 かかる事故及び災害に備えて、当社グループでは、全社的に安全のための行動を周知徹底し、対策を実施しております。過去において大きな被害をもたらす事故及び災害は発生してはおりませんが、これらの施策が事故や災害による損害を完全に阻止できる保証はありません。

 

(5) 製品保証及び工事損失に係るリスク

 当社グループでは、顧客の要望に十分に応えるため、品質、機能、安全性、納期等に万全を期しておりますが、当社グループの製品に重大な不具合が存在するときは、予期せぬ追加工事が発生したり、リコールが発生する等により、多額の製品保証費用等が発生する可能性があり、会計上は製品保証引当金等を計上しているものの、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(6) 法的規制等に係るリスク

当社グループは、製造物責任法、独占禁止法、建設業法等、様々な法的規制を受けております。また、当社グループは海外でも事業を展開しており、各国の法的規制を受けております。

当社グループでは法令遵守の徹底を図っておりますが、法律・規制等が強化された場合や予期し得ない法律・規制等の導入・改正等があった場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

 

(7) 訴訟等に係るリスク

当社グループでは事業に関連して国内外の訴訟等の対象となるリスクが存在することを認識しており、将来、重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における世界経済は、米国では、全体的には依然として旺盛な消費・生産・輸出により堅調に推移しました。欧州では、英国のEU離脱問題、フランスの対政府抗議デモ・移民問題など景気の下振れリスクがある中、個人消費が比較的堅調に推移し景気を下支えしました。一方、今まで世界経済を牽引してきた中国は、それまでの投資急拡大に伴う設備過剰感による新規投資の減少や、米国との貿易摩擦激化等の影響により、景気拡大に減速傾向がみられました。2019年に入って世界的に株価が堅調に推移していますが、2018年末には景気の先行き不透明感から株価が大幅下落する局面があるなど、不安定な面も認められました。このように全般的には堅調を維持していますが、下振れリスクを抱える先行き不透明な状況で推移しました。

 

 わが国の経済も、比較的良好な雇用環境に基づく内需に支えられて、緩やかな景気回復がみられました。しかしながら、地震・集中豪雨・台風など、相次いだ自然災害による大きな被害が発生し、中国経済の減速に伴う中国及びASEAN向け輸出の減少を主因とする外需の減少や、米中貿易摩擦の影響による景況感の悪化など、景気下振れリスクもある中で推移しました。

 

 このような状況下、当ポンプ業界は、世界人口増加に対応するため水資源を中心としたインフラ整備や、老朽化した設備の更新、異常気象に対応した集中豪雨対策など、ポンプに対する底堅い需要は今後も継続すると見込まれるものの、価格競争を含む国際的なメーカー間での受注競争は激しいものがあり、受注環境は引き続き厳しい状況で推移しています。

 

 当社グループは、高効率ポンプの開発・製造・販売に注力するとともに、エコポンプの販売促進、官公需向けの新技術の提案を継続して展開いたしました。また、サービス事業強化のためのアジアを中心とした拠点拡大、工場の生産性向上のための新型加工設備導入などにおいて積極的な投資を行いました。

 

その結果、当社グループの当連結会計年度の受注高は51,768百万円(前連結会計年度比122.6%)となりました。

 

 これを需要先別に見ますと、官公需は16,434百万円(前連結会計年度比118.1%)、民需は9,258百万円(前連結会計年度比103.9%)、外需は26,075百万円(前連結会計年度比134.4%)となりました。

 

 当連結会計年度の売上高は48,154百万円(前連結会計年度比106.1%)を計上し、当連結会計年度末の受注残高としては48,942百万円(前連結会計年度比108.0%)を来期以降に繰り越すことになりました。

 

 当連結会計年度の営業利益は、子会社の増加などにより、販売費及び一般管理費が増加したものの、外需売上高の増加や、工事損失など引当金の計上が減少したことにより、1,731百万円(前連結会計年度比137.7%)となりました。

 

 経常利益は、営業外費用として為替差損75百万円などが発生したものの、営業外収益として持分法による投資利益99百万円が発生したことなどにより2,275百万円(前連結会計年度比146.9%)となりました。

 

 親会社株主に帰属する当期純利益は特別利益として投資有価証券売却益97百万円が発生したものの、特別損失として投資有価証券売却損83百万円などが発生したことにより2,183百万円(前連結会計年度比255.4%)となりました。

 

 当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,502百万円増加し72,674百万円となりました。これは主に、老朽化した本社ビルの建替用資金として借入れた現金及び預金の増加(前連結会計年度末比4,456百万円増加)などによるものです。

 

 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ572百万円増加し37,726百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少(前連結会計年度末比1,752百万円減少)があったものの、長期借入金の増加(前連結会計年度末比4,374百万円増加)などが発生したことによるものです。

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ930百万円増加し34,947百万円となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4,544百万円増加し、15,924百万円となりました。なお、連結貸借対照表における「現金及び預金」には3ヶ月超の定期預金を前連結会計年度末には94百万円、当連結会計年度には7百万円含んでいます。

 

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金の増加は3,769百万円(前連結会計年度は587百万円の増加)となりました。これは、工事損失引当金の減少1,047百万円(前連結会計年度は678百万円の増加)などの資金の減少があったものの、売上債権の減少1,065百万円(前連結会計年度3,180百万円の増加)及びたな卸資産の減少1,142百万円(前連結会計年度は569百万円の増加)などの資金の増加があったことなどによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金の減少は1,438百万円(前連結会計年度は1,105百万円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,558百万円(前連結会計年度は715百万円の支出)及び無形固定資産の取得による支出69百万円(前連結会計年度は167百万円の支出)などの資金の減少があったことなどによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金の増加は2,150百万円(前連結会計年度は1,153百万円の増加)となりました。これは、長期借入金の返済による支出2,639百万円(前連結会計年度は5,873百万円の支出)などの資金の減少があったものの、長期借入れによる収入5,307百万円(前連結会計年度は8,000百万円の収入)などの資金の増加があったことなどによるものです。

③生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。

事業の内容

金額(百万円)

前年同期比(%)

ポンプ事業

46,600

105.9

その他

1,294

123.3

合計

47,895

106.3

(注) 金額は販売価額によっており、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

① 当連結会計年度における受注高及び受注残高を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。

事業の内容

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

ポンプ事業

50,318

121.9

48,599

107.4

その他

1,450

152.9

342

374.9

合計

51,768

122.6

48,942

108.0

(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 当連結会計年度における需要先別の受注高及び受注残高の構成比

需要先別

受注高

(%)

前年同期構成比

(%)

受注残高

(%)

前年同期構成比

(%)

国内

官公需

31.7

32.9

25.7

26.7

民需

17.9

21.1

13.2

12.6

外需

50.4

46.0

61.1

60.7

合計

100.0

100.0

100.0

100.0

 

(3)販売実績

① 当連結会計年度における販売実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。

事業の内容

金額(百万円)

前年同期比(%)

ポンプ事業

46,955

106.1

その他

1,199

107.8

合計

48,154

106.1

(注)1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前連結会計年度及び当連結会計年度に、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。

   2 金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 当連結会計年度における需要先別販売実績の構成比

需要先別

販売実績(%)

前年同期構成比(%)

国内

官公需

33.1

36.6

民需

17.7

18.6

外需

49.2

44.8

合計

100.0

100.0

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討等

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。

 

 ① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。

(ア)たな卸資産の評価

当社グループは、たな卸資産について、期末における収益性の低下の有無を判断し、収益性が低下していると判断されたものについては、帳簿価額を正味売却価額または処分見込価額まで切り下げております。

収益性の低下の有無に係る判定は、原則として個別品目ごとに、その特性や市況等を総合的に考慮して実施しております。

 また、受注工事に係るたな卸資産については、工事損失引当金により収益性の低下を反映させております。

(イ)有価証券の評価

当社グループは、その他有価証券のうち時価のある有価証券について時価評価を行い、評価差額については税効果会計適用後の純額を、その他有価証券評価差額金として純資産の部に含めて表示しております。

減損処理にあたっては、時価が取得価額の50%以上下落した場合のほか、時価回復の可能性をもとに判断しております。

(ウ)債権の回収可能性

当社グループは、金銭債権の回収可能性を評価して貸倒見積高を算定し、貸倒引当金を計上しております。

貸倒見積高算定の対象となる債権は、日常の債権管理活動の中で、債権の計上月や弁済期限からの経過期間に債務者の信用度合等を加味して区分把握しております。

貸倒見積高の算定に際しては、一般債権については貸倒実績率を適用し、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に相手先の財務状況等を考慮して、回収可能性を吟味しております。

(エ)退職給付費用及び債務

当社グループの退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しており、その主要な前提条件は退職給付債務の割引率及び年金資産の期待運用収益率であります。

割引率は、従業員の退職給付の見込み支払日までの平均期間に対応する期間の日本の国債利回りを基礎に設定しております。

また、年金資産の長期期待運用収益率は、保有している年金資産のポートフォリオ及び過去の運用実績、収益の将来見通しを総合的に判断して設定しております。

(オ)繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかの回収可能性を検討し、回収が不確実であると考えられる部分に対して評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額しております。

回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得の見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。

(カ)工事進行基準

当社グループは、進捗部分について成果の確実性が認められる工事については、工事進行基準を適用しております。なお、工事の進捗率の見積もりは原価比例法を適用しております。

 

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績等としては、当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ1,502百万円増加し72,674百万円となりました。これは主に、老朽化し耐震性に問題のある本社ビルの建替え用として長期借入金を増加させたこと、当連結会計年度末に中東プロジェクト売掛金の回収が進んだことにより、現金及び預金が、前連結会計年度に比べ4,456百万円増加したことによります。なお、中東プロジェクトの回収が進んだことにより、受取手形及び売掛金は、前連結会計年度に比べ1,005百万円減少しております。

 

 また、負債は、前連結会計年度末に比べ572百万円増加し37,726百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少(前連結会計年度末比1,752百万円減少)があったものの、長期借入金の増加(前連結会計年度末比4,374百万円増加)などが発生したことによるものですが、これは短期借入金から、より低利率である長期借入金に借り換えを行ったことに加え、今後予定されている設備投資に対応するために新規借入を行ったものです。その他として、懸案事項であった中東の大規模プロジェクトの終結に伴い、工事損失引当金が1,050百万円減少しております。

 

 また、純資産は、前連結会計年度末に比べ930百万円増加し34,947百万円となりましたが、これは配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益が発生したことによります。

 

 また、当連結会計年度の売上高は48,154百万円(前連結会計年度45,381百万円比106.1%)を計上し、当連結会計年度末の受注残高としては48,942百万円(前連結会計年度45,328百万円比108.0%)を来期以降に繰り越すことになりました。売上高については、国内官公需は前年同期並みであったものの、外需が比較的好調であったため、3カ年中期経営計画を達成することとなりました。

 

 また、当連結会計年度の営業利益は、外需売上高が増加したことに伴い売上総利益は増加したものの、海外子会社の増加や、従業員の増加による労務費の増加等により、販売費及び一般管理費が当初想定から増加したこともあり、前年同期よりも474百万円増加の1,731百万円(前連結会計年度1,257百万円)に留まり、3カ年中期経営計画を達成することは出来ませんでした

 

 また、経常利益は、営業外収益として持分法による投資利益99百万円が発生したこと、営業外費用として借入金借り換えに伴うシンジケートローン手数料や、為替差損が前年同期と比べ減少したことなどにより2,275百万円(前連結会計年度は経常利益1,549百万円)となりました。

 

 また、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として、政策保有株式の売却を進めたことによる投資有価証券株式売却益が97百万円が発生したこと、特別損失として政策保有株式の売却を進めたことによる投資有価証券株式売却損が83百万円が発生したことなどにより2,183百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益854百万円)となりました。

 

 当社グループに重要な影響を与える要因としましては、外的要因である需要先の動向と収益環境の変化、グローバリゼーションに伴う為替動向、世界動向などに加え、内的要因である保有有価証券の株価動向、事故及び災害、製品に対する重要な不具合、法的規制、訴訟等が考えられます。

 

 需要先の動向と収益環境の変化に対応するために、研究・開発に注力し、水・新エネルギーなどの資源や環境問題など時代が求める新たなニーズに適切に応える分野を強化するとともに、採算面の改善を図っております。

 

 グローバリゼーションに伴う為替・世界動向に対応するために、為替予約、外貨建ての資材調達の推進や現地での資材調達を行っております。

 

 保有有価証券に対する株価動向に対応するために、資産圧縮方針のもと保有有価証券の見直し、売却を行っております。

 

 事故及び災害に対応するために、グループ全体に安全のための行動と対策を周知徹底しております。

 

 製品に対する重大な不具合に対応するために、会計上適切な引当金を計上することに加え、品質マネジメント部門を強化し、品質、機能、安全性、納期等に万全を期しております。

 

 法的規制に対応するために、本社内に法務部門を設置し様々な法的規制の検証を行うとともに、CSR部門において法令遵守の徹底を含めた教育を行っております。

 

 訴訟等に対応するために、契約留意事項の確認や、片務的契約の排除等、契約内容の事前検証を行っております。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの資金需要は、営業活動につきましては、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び労務費等)、受注獲得のための販売手数料及び研究開発費が主な内容であります。投資活動につきましては、生産活動のための固定資産の更新及び生産能力・サービス能力アップのための設備投資が主な内容でありますが、財源としては、自己資本及び銀行からの借入金を主体とした負債となっております。

 

 手元流動性としては、当連結会計年度末は、現金及び預金とし、15,931百万円を確保しており、手元流動性比率としては3.9となっておりますが、当社グループは年度末に売上が集中することが多く、年度末に資金不足とならないようにしております。また、老朽化し耐震性に問題のある本社ビルの建替えを始めとして、設備投資を積極的に進める方針であり、手元流動性に余裕を持たせることとしております。

 

 経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、中期経営計画にあるとおり、受注高、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益としております。

 なお、中期経営計画の達成状況は以下のとおりです。

 また、最終年度である2019年度の計画につきましては、2018年度の受注が予想を上回ったことにより、増加の要因が比較的利益率の厳しい外需に関する受注であったことを勘案し、現時点では、数値の修正が必要ないと判断したため、計画を据え置いております。

単位:百万円

区分

2017年度

(第137期)

2018年度

(第138期)

2019年度

(第139期)

 

計画

実績

計画

実績

計画

受 注 高

44,000

42,233

45,000

51,768

46,000

売 上 高

44,500

45,381

46,000

48,154

46,000

営業利益

2,000

1,257

2,000

1,731

2,500

経常利益

2,500

1,549

2,000

2,275

2,500

親会社株主に帰属

する当期純利益

1,800

854

1,400

2,183

1,800

  (注)国際会計基準(IFRS)は考慮しておりません。

 

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社グループは、全セグメントの売上高の合計、営業利益の合計額に占めるポンプ事業の割合がいずれも90%を超えているため、記載を省略しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

(技術供与)

契約会社名

契約先

契約の内容

対価の受取

契約期間

国名

名称

㈱酉島製作所

インドネシア

PT.TORISHIMA GUNA INDONESIA

1 ポンプのライセンス生産並びに生産ノウハウの供与

2 部品の製造及び製品の組立に関する技術的援助

一定率の

ロイヤリティ

1998年1月から

2020年1月まで

(契約期限到来後は

1年ごとに自動更新)

㈱酉島製作所

中国

酉島ポンプ(天津)

有限公司

1 ポンプのライセンス生産並びに生産ノウハウの供与

2 部品の製造及び製品の組立に関する技術的援助

一定率の

ロイヤリティ

2010年12月から

2022年12月まで

(契約期限到来後は

1年ごとに自動更新)

 

5【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動は、研究開発部及びプラントエンジニアリング部が中心となり、ポンプ事業、新エネルギー・環境事業に係る市場ニーズに応えるため、中長期製品計画等に基づく重点テーマを設定して推進しており、当連結会計年度の研究開発関連費用としては総額482百万円を投入しております。

 

 海水淡水化分野では、2017年に市場投入した高効率型のRO法海水淡水化プラント向け高圧ポンプが好調に受注を伸ばしております。同市場でのさらなる受注拡大に向け、大容量化するポンプニーズに対応すべく、これまでに培ってきた流体および構造解析技術を駆使し、新たなポンプ開発に取り組んでおります。

送水分野においては、中東など長距離かつ高低差のある地形で高圧送水が可能な大型送水用ポンプの開発設計を行いました。過去の同用途のポンプと比較しても世界トップクラスの高揚程、高出力、高効率のポンプとなりました。引き続き、中東地域を中心として送水ポンプ需要が見込まれることから、今回開発設計した製品が新規受注に貢献することが期待されます。

エネルギー分野では、全般的に火力発電所への投資は減少しているものの、アメリカを中心としてコンバインドサイクル用高負荷変動対応型ボイラ給水ポンプを複数台受注しており、引き続きお客様から評価をいただいております。

ポンプの高性能・高速化への対応かつ、お客様のニーズにあった製品をどこよりも速く開発するために、大規模クラスタシステムを2018年に更新しました。さらに、大学と共同で開発を行った多目的最適化システムをクラスタシステムと組合せ、性能と開発スピード両方を同時に向上させることに成功しました。

ポンプの高速化時に課題となるキャビテーションエロージョンについては、検証用試験ループを活用して物理データを収集し、壊食速度予測の高精度化を図ることで新製品の品質向上に努めております。

また、ロータダイナミクス、構造及び材料関連の要素技術については、大学やコンサルタント等の外部機関を積極的に活用することで、基礎的研究を共同で実施中であります。さらに、開発効率向上を目的として、新たな水力要素開発システムの構築を進めております。