文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①経営方針
当社グループは、1919年創設以来「金銭の赤字は出しても信用の赤字は出すな」の社是のもと、人と自然との関わりを大切に、ポンプを含む環境共生事業を通して広く社会に貢献し、責任ある企業として高品質の製品づくりに取り組んでいます。
②経営戦略等
当社は、昨年8月に創業100周年を迎え、それを機に、現在社会から求められている当社の使命やグローバルに事業展開する現在の当社の状況に鑑み、新たな経営理念を策定しました。
経営理念:「私たちはポンプを愛し、世界によりよい変化を生みだすために、進化し続けます。」
また、この経営理念を実施していくために新たに6つの行動指針を策定しました。
行動指針: ①Teamwork(団結)②Diversity(多様性)③Professional(専門性)
④Clarity(透明性)⑤Enthusiasm(熱中)⑥Innovation(革新性)
行動指針について、具体的には①最強のチームワークで共通のゴールに向かって邁進し、②多様性を尊重して一人ひとりの個性を活かし企業価値を最大限に高め、③高いプロ意識を持ち、自らの職務に責任を持って取り組み、④法令を遵守し、誠実で透明性の高い企業活動を通して社会に貢献し、⑤わくわく仕事を楽しみながら成長し、お客様に感動を届け、⑥柔軟な発想と行動力で失敗を恐れず挑戦し、イノベーションを追及し、Evolution(進化)を続けます。
これらの経営理念及び行動指針に裏打ちされた経営の実践においては、当社グループのコアポンプ(水・電力・インフラ)の製品力の強化・新製品の導入を図り、より高付加価値をもった製品の開発や「TR-COM」によるIoT技術を活用したサービスの拡大を継続して進めてまいります。
当社が取り扱うポンプ及びそのプラントは、人類社会に欠くことのできない、人間の心臓と同様の機能を持つ重要な機械です。昨年100周年を迎え、この社会的に重要な機械を取り扱う企業であるという自覚を新たに、株主の皆様の共同の利益に資するよう研究開発や設備投資、人材育成や財務バランス等に注意を払いつつ経営課題に真摯に取り組んでまいります。
③経営環境
世界人口が70億人を突破し、水・食糧・エネルギーの確保及び効率的な利用は、引き続き地球規模での大きな課題となっています。日本と比べ高い成長率を維持しているアジア各国などの海外市場の拡大をはじめ、国内市場においても、老朽化したインフラの更新に伴うサービス事業の拡大、自然災害に強いインフラ整備のための公共事業の実施など底堅い需要が見込まれるものの、今回の新型コロナウィルスのパンデミック発生により、世界的な投資計画が抑制され、受注環境が変化する可能性があります。
なお、現時点におきましては、従業員の感染リスク削減策を実施しながら、生産、施工、サービスの現業部門は変わらず操業し、事務部門の在宅勤務と合わせて、従前とほぼ変わりない企業活動を継続しております。ただし、今後の影響につきましては新型コロナウィルスの収束状況ほか、市場動向なども踏まえて慎重に判断していきたいと考えております。
④優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、第1に、世界をリードする「省エネ」「安心・安全」の製品とビジネスモデルを開発するため、コアポンプの製品力の強化・新製品の導入、IoTや3D技術を活用したサービス市場向け新システムの開発を行っております。発電所用ポンプ・海水淡水化プラント用ポンプ・送水用大容量高圧ポンプ・ゲリラ豪雨用排水ポンプなどにおいて、顧客ニーズの徹底的に合わせた製品の開発を行っており、IoTを活用した回転機械モニタリングシステム「TR-COM」を開発、販売を開始しております。今後、「TR-COM」を活用しての設備現場の省人化・無人化、データに基づく働き方、人の手を介さないサービスなどの提案などを行い、受注活動につなげてまいります。
第2に、外部環境の変動に左右されない強い企業体質の構築を進めるため、グローバル最適地生産体制の確立、設備の新鋭化による生産性の向上・生産能力拡大、プロセスイノベーションの定着化と継続的改善、スーパーバイザーの育成などを通じたサービスの拡大を進めております。今後、在庫管理の最適化や部品調達・加工のグローバルな水平展開などを通じたサプライチェーンの保全を行うこと、スーパーバイザーの育成・増員、サービス対象機器の拡大によるサービス事業の推進、「TR-COM」などITを活用することで、情報の一元化・生産性の向上、営業活動の迅速化・多様化などを推進してまいります。
第3に、しなやかな企業インフラ(仕組み・人)の構築を進めるため、CGCに対応した取締役会改革を進めた実効性の向上、日本の生産年齢人口の減少を踏まえて、ダイバーシティの促進や社内託児所の拡充、積極的・継続的に外国人採用の推進を行うことと合わせて、「働き方改革推進チーム」を発足することで、業務改革・制度改革・意識改革を進めております。
財務上の課題としては、強靭な財務体質の堅持のため、現預金など、資金の流動性の確保、特に海外大規模プロジェクトなど回収までの期間が長期にわたる債権管理の徹底、投資分野の選別及び優先順位の検討を行ってまいります。また、収益力向上のため、固定比率の低減、品質ロスコストの低減、業務見直しによるムダの削減などについて取り組んでまいります。
また、新型コロナウィルス感染症の収束後の世界を見据えて、「モノとコトのハイブリッド」新しい働き方や人手を介さないサービスを可能にする「TR-COM」を活用したデータに基づくソリューションの提供に努めてまいります。
当社グループは、100年の歴史で築いてきたレジリエンスと、世界中での実績と信頼を基盤に、いかなる状況下にあっても自らの責任と役割を果たし、ピンチをチャンスに変えて進化を続けます。
⑤経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、中期経営計画にあるとおり、受注高、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益としております。
なお、2017年度に策定した中期経営計画の達成状況は以下のとおりです。
3カ年経営計画 単位:百万円
|
区分 |
2017年度 (第137期) |
2018年度 (第138期) |
2019年度 (第139期) |
|||
|
|
計画 |
実績 |
計画 |
実績 |
計画 |
実績 |
|
受 注 高 |
44,000 |
42,233 |
45,000 |
51,768 |
46,000 |
48,824 |
|
売 上 高 |
44,500 |
45,381 |
46,000 |
48,154 |
46,000 |
47,126 |
|
営業利益 |
2,000 |
1,257 |
2,000 |
1,731 |
900 |
1,220 |
|
経常利益 |
2,500 |
1,549 |
2,000 |
2,275 |
800 |
1,324 |
|
親会社株主に帰属 する当期純利益 |
1,800 |
854 |
1,400 |
2,183 |
100 |
543 |
(注)国際会計基準(IFRS)は考慮しておりません。
2019年度計画は、2019年11月に下方修正を実施しました。
2019年度の当初計画、修正計画と実績は以下のとおりです。
|
区分 |
2019年度 |
2019年度 |
2019年度 |
増減 |
増減 |
||
|
|
当初計画 |
修正計画 |
実績 |
当初計画比 |
増減率 |
修正計画比 |
増減率 |
|
受 注 高 |
46,000 |
46,000 |
48,824 |
2,824 |
6.1% |
2,824 |
6.1% |
|
売 上 高 |
46,000 |
46,000 |
47,126 |
1,126 |
2.4% |
1,126 |
2.4% |
|
営業利益 |
2,500 |
900 |
1,220 |
△1,280 |
△51.2% |
320 |
35.6% |
|
経常利益 |
2,500 |
800 |
1,324 |
△1,176 |
△47.0% |
524 |
65.5% |
|
親会社株主に帰属 する当期純利益 |
1,800 |
100 |
543 |
△1,257 |
△69.8% |
443 |
443.0% |
受注高は、計画比2,824百万円増加(6.1%増)、売上高は、計画比1,126百万円増加(2.4%増)となりました。これはポンプサービス事業を行う海外子会社で受注高・売上高が想定を下回ったものの、受注高は官公需が増加、売上高は民需が増加したことによるものであります。営業利益は、計画比1,280百万円減少(51.2%減)、経常利益は当初計画比1,176百万円減少(47.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,257百万円減少(69.8%減)となりました。これは、中東における工事案件の契約先が破綻したことにより同社に対する貸倒引当金と工事損失引当金を計上したこと、ポンプに関わる無償に関するコストが増加したこと、風力発電施設への落雷による一時的な稼働停止が発生したこと、個別の製品保証引当金の取崩が発生したこと、新規の製品保証引当金の計上が少なかったことなどがあり、営業利益は、計画比320百万円増加(35.6%増)、経常利益は計画比524百万円増加(65.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は443百万円増加(443.0%増)となりました。
2017年に策定した「2019年中期経営計画」は、創業100周年を超えて飛躍していくための「仕上げ・準備の3年」と位置付け、基礎固めに注力して、初年度に掲げた課題を一つずつ実践してきました。なかでも「ハイテク化(イノベーション)」「グローバル化」「サービス化」に関しては様々な挑戦をし、大きく前進しました。一方、「生産性・業務品質力」は満足する水準に満たず、課題として残っています。これらの認識のもと次期中期経営計画の準備を進めてまいりましたが、現時点で新型コロナウィルス感染症拡大の収束が見えておらず、当社グループの事業活動に与える影響を合理的に算定することができないため、開示を見送ることとさせていただきます。今後、合理的な予想が可能となった段階で、開示させていただきます。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社グループは、全セグメントの売上高の合計、営業利益の合計額に占めるポンプ事業の割合がいずれも90%を超えているため、記載を省略しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) 受注・売上の需要先別の動向と収益環境
当社グループの事業の核となるポンプ事業は、企業間の熾烈な受注競争が厳しさを増す状況下、当社グループの今後の収益環境は予断を許さぬ情勢が続くと考えられることから、景気動向の悪化が当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループはこれらに対応するため独自性の高い製品・技術の研究・開発に注力し、水・新エネルギーなどの資源や環境問題など、時代が求める新たなニーズに適切に応える分野を強化しております。
(2) グローバリゼーションに伴う為替リスク、カントリーリスク及びプロジェクト・マネジメントリスク
中近東をはじめとする大型プロジェクト案件については、見積・提案から成約を経て製造・据付・引渡しに至るまで長期に亘ることから、その間の為替変動に伴うリスクを負うほか、当該地域における政治的、経済的な社会情勢の急変や税制の変更が当社グループの事業運営に障害または遅延をきたす可能性があり、また、日本国内との慣習の違い等により人員管理や案件管理が期待する水準と異なる可能性があること等から計画どおりにプロジェクトが進捗しない可能性があり、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、カントリーリスク、プロジェクト・マネジメントリスクを軽減するため、為替予約、外貨建ての資材調達の推進や現地での資材調達等をとおしてリスクヘッジを行っております。
また、世界市場の中で高い先端性のある技術を持っている企業は競争に打ち勝ち、市場獲得のチャンスが拡大します。当社グループは、こうした競争環境の現実に対して、ハイテクとサービス、グローバルに展開するマーケティング・研究/開発・生産体制・アウトソーシング等、新たな成長機会を指向する組織体制の構築を推し進めております。
(3) 有価証券の保有に係るリスク
当社グループは、有価証券の売却を進めております。
保有有価証券は、今後の株式市場及び経済環境や企業収益の動向によっては株価下落等に伴うリスクが発生することも考えられ、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、かかる有価証券保有に伴うリスクを回避するために、今後とも保有有価証券の見直しを行っていく方針であります。
(4) 設備工事及び機器製造における事故及び災害に係るリスク
当社グループの生産地域は大阪府高槻市の本社工場に集中しており、予期しない事故及び災害が発生したときは、生産能力が低下し、受注案件の適時出荷に障害が発生したり、事業体制の立直しのために多額のコストを要する場合があり、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
かかる事故及び災害に備えて、当社グループでは、全社的に安全のための行動を周知徹底し、対策を実施しております。過去において大きな被害をもたらす事故及び災害は発生してはおりませんが、これらの施策が事故や災害による損害を完全に阻止できる保証はありません。
(5) 製品保証及び工事損失に係るリスク
当社グループでは、顧客の要望に十分に応えるため、品質、機能、安全性、納期等に万全を期しておりますが、当社グループの製品に重大な不具合が存在するときは、予期せぬ追加工事が発生したり、リコールが発生する等により、多額の製品保証費用等が発生する可能性があり、会計上は製品保証引当金等を計上しているものの、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(6) 法的規制等に係るリスク
当社グループは、製造物責任法、独占禁止法、建設業法等、様々な法的規制を受けております。また、当社グループは海外でも事業を展開しており、各国の法的規制を受けております。
当社グループでは法令遵守の徹底を図っておりますが、法律・規制等が強化された場合や予期し得ない法律・規制等の導入・改正等があった場合は、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(7) 訴訟等に係るリスク
当社グループでは事業に関連して国内外の訴訟等の対象となるリスクが存在することを認識しており、将来、重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(8) 新型コロナウィルス感染症に係るリスク
新型コロナウィルスによる感染症の世界的な拡大により、各国において経済活動に制限がかけられ、生産・消費活動が大きく冷え込むことが予想されます。それに伴い、設備投資意欲の低下・経済活動の落ち込みに伴う原油価格の下落などにより、当社グループにおいて、今後の受注機会が減少したり、受注したプロジェクトの進捗に大きな影響を与える可能性があります。また、長期化した場合は、サプライチェーンの寸断により、部品調達に遅延が発生するなど、当社グループの生産活動そのものに影響がでる可能性があります。
また、緊急事態に伴う出張抑制・渡航制限等による、営業活動の制限・現地でのサービス活動の制限・立会検査等の遅れなどが長期化した場合、当社グループの事業活動及び経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、第3四半期まで、米国と中国の間に発生した貿易摩擦の長期化や、欧州におけるEU離脱問題や移民問題などにより、景気の下振れリスクがありました。しかし、米国や欧州では、堅調な個人消費が続き、中国においても景気に減速傾向は見られたものの、先行き不透明ながら、比較的落ち着いた状況で推移しました。
その後、2020年1月に新型コロナウィルス(COVID-19)による感染症の大流行が中国で確認されると、瞬く間にグローバル化した世界へ蔓延し、2020年3月11日にはWHOによりパンデミックが宣言される事態となりました。世界各国において多数の感染者・死者が確認されるとともに、欧州・米国をはじめとして全世界で、国際的・国内的に大規模な移動制限が発動され、経済活動も大きく制限されました。また、これらの事態を受け、世界の株価指数や原油価格が大暴落するなど、収束の見通しが全く見えない中、世界経済に与える影響は計り知れないものとなっております。
我が国の経済においても、米中貿易摩擦の影響による輸出減少に伴う製造業の落ち込みや、消費税増税に伴う内需落ち込みなどはあったものの、安定した雇用に支えられ、比較的落ち着いた状況で推移しておりましたが、2020年に入り、新型コロナウィルスの感染拡大の結果、国際的な移動制限によるインバウンド需要の大幅な減少に加え、国内における外出や大規模イベントの自粛要請、感染者の発生や内需の冷え込みによる工場操業停止など、多くの業界で景気の悪化が避けられない状態で推移しました。
当ポンプ業界でも、世界人口増加に対応するため水資源を中心としたインフラ整備や、老朽化した設備の更新、異常気象に対応した集中豪雨対策など、ポンプに対する底堅い需要は今後も継続すると見込まれるものの、今回の新型コロナウィルスによるパンデミック発生により、世界的な投資計画が抑制され、受注環境が変化する可能性があります。
このような状況下、当社グループは、高効率ポンプの開発・製造・販売に注力するとともに、発電所・各種工場向けの省エネや更新の提案、官公需向けの新技術の提案を継続して展開いたしました。また、サービス事業強化のためのアジアを中心とした拠点拡大、工場の生産性向上のための新型加工設備導入などの積極的な投資を行いました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の受注高は48,824百万円(前連結会計年度51,768百万円比94.3%)となりました。
これを需要先別に見ますと、官公需は18,813百万円(前連結会計年度16,434百万円比114.5%)、民需は9,339百万円(前連結会計年度9,258百万円比100.9%)、外需は20,672百万円(前連結会計年度26,075百万円比79.3%)となりました。
当連結会計年度の売上高は47,126百万円(前連結会計年度48,154百万円比97.9%)を計上し、当連結会計年度末の受注残高としては50,640百万円(前連結会計年度48,942百万円比103.5%)を来期以降に繰り越すことになりました。
当連結会計年度の営業利益は、中東における工事案件の契約先が破綻したことにより、同社に対する貸倒引当金及び工事損失引当金合計707百万円を計上しましたが、1,220百万円(前連結会計年度は営業利益1,731百万円)となりました。
経常利益は、営業外費用として為替差損270百万円などが発生したものの、営業外収益として受取配当金293百万円が発生したことなどにより1,324百万円(前連結会計年度は経常利益2,275百万円)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失として新本社工場ビル建替えに伴う固定資産処分損128百万円、期末において発生した株価下落の影響で投資有価証券評価損154百万円などが発生したことにより543百万円(前連結会計年度は2,183百万円)となりました。
当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ286百万円増加し72,961百万円となりました。これは主に、中東における工事案件の契約先破綻に伴う流動資産の貸倒引当金増加(前連結会計年度比919百万円増加)、株価下落に伴う投資有価証券勘定の減少(前連結会計年度比1,624百万円減少)などがあったものの、仕掛品の増加(前連結会計年度比1,454百万円増加)及び本社ビルの建替に伴い建設仮勘定が増加(前連結会計年度比1,264百万円増加)したことなどによるものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1,763百万円増加し39,490百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少(前連結会計年度末比1,354百万円減少)があったものの、短期借入金(前連結会計年度末比1,008百万円増加)及び前受金が増加(前連結会計年度比950百万円増加)したことなどによるものです。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,477百万円減少し33,470百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ341百万円増加し、16,265百万円となりました。なお、連結貸借対照表における「現金及び預金」には3ヶ月超の定期預金を前連結会計年度末には7百万円、当連結会計年度には11百万円を含んでいます。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は4,207百万円(前連結会計年度は3,769百万円の増加)となりました。これは、たな卸資産の増加1,820百万円(前連結会計年度は1,142百万円の減少)などの資金の減少があったものの、貸倒引当金の増加908百万円(前連結会計年度は96百万円の増加)及び前受金の増加965百万円(前連結会計年度は773百万円の減少)及び仕入債務の増加784百万円(前連結会計年度は3百万円の増加)などの資金の増加があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は1,976百万円(前連結会計年度は1,438百万円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出2,242百万円(前連結会計年度は1,558百万円の支出)及び無形固定資産の取得による支出226百万円(前連結会計年度は69百万円の支出)などの資金の減少があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は1,672百万円(前連結会計年度は2,150百万円の増加)となりました。これは、長期借入れによる収入500百万円(前連結会計年度は5,307百万円の収入)などの資金の増加があったものの、長期借入金の返済による支出913百万円(前連結会計年度は2,639百万円の支出)、配当金の支払額679百万円(前連結会計年度は490百万円の支出)などの資金の減少があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当連結会計年度における生産実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。
|
事業の内容 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
ポンプ事業 |
49,403 |
106.0 |
|
その他 |
995 |
76.9 |
|
合計 |
50,398 |
105.2 |
(注) 金額は販売価額によっており、消費税等は含まれておりません。
ロ 受注状況
当連結会計年度における受注高及び受注残高を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。
|
事業の内容 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
ポンプ事業 |
48,028 |
95.5 |
50,530 |
104.0 |
|
その他 |
795 |
54.9 |
109 |
32.0 |
|
合計 |
48,824 |
94.3 |
50,640 |
103.5 |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における需要先別の受注高及び受注残高の構成比
|
需要先別 |
受注高 (%) |
前年同期構成比 (%) |
受注残高 (%) |
前年同期構成比 (%) |
|
|
国内 |
官公需 |
38.5 |
31.7 |
29.6 |
25.7 |
|
民需 |
19.1 |
17.9 |
12.6 |
13.2 |
|
|
外需 |
42.4 |
50.4 |
57.8 |
61.1 |
|
|
合計 |
100.0 |
100.0 |
100.0 |
100.0 |
|
ハ 販売実績
当連結会計年度における販売実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。
|
事業の内容 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
ポンプ事業 |
46,097 |
98.2 |
|
その他 |
1,028 |
85.8 |
|
合計 |
47,126 |
97.9 |
(注)1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前連結会計年度及び当連結会計年度に、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。
2 金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における需要先別販売実績の構成比
|
需要先別 |
販売実績(%) |
前年同期構成比(%) |
|
|
国内 |
官公需 |
34.8 |
33.1 |
|
民需 |
19.9 |
17.7 |
|
|
外需 |
45.3 |
49.2 |
|
|
合計 |
100.0 |
100.0 |
|
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討等
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ286百万円増加し72,961百万円となりました。これは主に、中東における工事案件の契約先破綻に伴う流動資産の貸倒引当金の増加(前連結会計年度末比919百万円増加)、当連結会計年度末における東証株価指数下落に伴う投資有価証券勘定の減少(前連結会計年度末比1,624百万円減少)などはあったものの、仕掛品の増加(前連結会計年度末比1,454百万円増加)、本社ビルの建替に伴い建設仮勘定が増加(前連結会計年度末比1,264百万円増加)したことなどによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,763百万円増加し39,490百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少(前連結会計年度末比1,354百万円減少)があったものの、短期借入金の増加(前連結会計年度末比1,008百万円増加)、前受金の増加(前連結会計年度末比950百万円増加)などが発生したことによるものですが、借入金の増減は、期間経過に伴い、長期借入金から短期借入金となったものであり、新規借入金は、500百万円であります。また、中東における工事案件の契約先破綻に伴い工事損失引当金が増加(前連結会計年度末比246百万円増加)はありましたが、新規個別製品保証引当案件が減少したため、製品保証引当金は減少(前連結会計年度末比202百万円減少)しました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,477百万円減少し33,470百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益543百万円は発生しましたが、100周年記念配当を含む配当金の支払いが680百万円あったこと、当連結会計年度末に東証株価指数が下落したことに伴うその他有価証券評価差額金が減少(前連結会計年度末比816百万円減少)したことによります。
当連結会計年度の売上高は47,126百万円(前連結会計年度48,154百万円比97.9%)を計上し、当連結会計年度末の受注残高としては50,640百万円(前連結会計年度48,942百万円比103.5%)を来期以降に繰り越すことになりました。売上高については、国内官需・民需は増加したものの、外需が落ち込んだため、前連結会計年度からは減少しましたが、3カ年中期経営計画目標を達成することが出来ました。
当連結会計年度の営業利益は、中東における工事案件の契約先破綻により同社に対する貸倒引当金及び工事損失引当金合計707百万円を計上したことや、UAEにおけるサービス子会社において前連結会計年度から減収減益となったこと、新製品に関する無償コストが増加したこと、風力発電設備への落雷事故に伴う売電収入の減少と修繕費の増加などが発生したことなどにより、前連結会計年度から510百万円減少の1,220百万円(前連結会計年度1,731百万円)となりましたが、3カ年中期経営計画目標は達成することは出来ました。
当連結会計年度の経常利益は、営業外収益として受取配当金293百万円が発生したこと、営業外費用として為替差損の増加(前連結会計年度比194百万円増加)や固定資産除却損が46百万円発生したことなどにより1,324百万円(前連結会計年度は経常利益2,275百万円)となり、前連結会計年度から951百万円減少しましたが、3カ年中期経営計画目標を達成することは出来ました。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失として、新本社工場ビル建設に伴い鋳造工場を一部解体したことによる固定資産処分損128百万円、政策保有株式の売却を進めたことによる投資有価証券株式売却損が33百万円、当連結会計年度末で、東証株価指数が下落したことに伴い、保有していた5銘柄が減損対象となり、投資有価証券評価損154百万円が発生したこと、また、中東における工事案件の契約先破綻などによる収益悪化により一部繰延税金資産の取崩を行ったことで543百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益2,183百万円)となり前連結会計年度から1,604百万円減少しましたが、3カ年中期経営計画目標を達成することは出来ました。
当社グループに重要な影響を与える要因としましては、需要先の動向と収益環境の変化、グローバリゼーションに伴う為替動向、世界動向、保有有価証券の株価動向、事故及び災害、製品に対する重要な不具合、法的規制、訴訟等に加え、新型コロナウィルス感染症などによる世界的パンデミックについても、新たに検討を進めています。
需要先の動向と収益環境の変化に対応するために、研究・開発に注力し、水・新エネルギーなどの資源や環境問題など時代が求める新たなニーズに適切に応える分野を強化するとともに、採算面の改善を図っております。
グローバリゼーションに伴う為替・世界動向に対応するために、為替予約、外貨建ての資材調達の推進や現地での資材調達を行っております。
保有有価証券に対する株価動向に対応するために、資産圧縮方針のもと保有有価証券の見直し、売却を行っております。
事故及び災害に対応するために、グループ全体に安全のための行動と対策を周知徹底しております。
製品に対する重大な不具合に対応するために、会計上適切な引当金を計上することに加え、品質マネジメント部門を強化し、品質、機能、安全性、納期等に万全を期しております。
法的規制に対応するために、本社内に法務部門を設置し様々な法的規制の検証を行うとともに、CSR部門において法令遵守の徹底を含めた教育を行っております。
訴訟等に対応するために、契約留意事項の確認や、片務的契約の排除等、契約内容の事前検証を行っております。
今回の新型コロナウィルス感染症に対応するため、本社・工場内におけるマスク着用、来訪者に対する検温の実施、手洗い・うがいの徹底などの対策をとるとともに、可能な限りの時差出勤・時短勤務の実施及び全事務職員の在宅勤務実施などを行いました。今後、新型コロナウィルス感染症に関わらず、必要とされる事象が発生した場合は、これらの対応を即時に実施します。
② キャッシユ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況と分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資本の流動性
当社グループの資金需要は、営業活動につきましては、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び労務費等)、受注獲得のための販売手数料及び研究開発費が主な内容であります。投資活動につきましては、生産活動のための固定資産の更新及び生産能力・サービス能力アップのための設備投資が主な内容でありますが、財源としては、自己資本及び銀行からの借入金を主体とした負債となっております。
手元流動性としては、当連結会計年度末は、現金及び預金とし、16,277百万円を確保しており、手元流動性比率としては4.14となっておりますが、当社グループは年度末に売上が集中することが多く、年度末に資金不足とならないようにしております。また、老朽化し耐震性に問題のある本社ビルの建替えを始めとして、設備投資を積極的に進める方針であり、手元流動性に余裕を持たせることとしております。
また、新型コロナウィルス感染症による影響を懸念し、2020年4月、5月において、短期借入を実施しましたが、短期的な運転資金に影響は見られず、6月において全額返済しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に与える見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。
(ア)たな卸資産の評価
当社グループは、たな卸資産について、期末における収益性の低下の有無を判断し、収益性が低下していると判断されたものについては、帳簿価額を正味売却価額または処分見込価額まで切り下げております。
収益性の低下の有無に係る判定は、原則として個別品目ごとに、その特性や市況等を総合的に考慮して実施しております。
また、受注工事に係るたな卸資産については、工事損失引当金により収益性の低下を反映させております。
(イ)有価証券の評価
当社グループは、その他有価証券のうち時価のある有価証券について時価評価を行い、評価差額については税効果会計適用後の純額を、その他有価証券評価差額金として純資産の部に含めて表示しております。
減損処理にあたっては、時価が取得価額の50%以上下落した場合のほか、時価回復の可能性をもとに判断しております。
(ウ)債権の回収可能性
当社グループは、金銭債権の回収可能性を評価して貸倒見積高を算定し、貸倒引当金を計上しております。
貸倒見積高算定の対象となる債権は、日常の債権管理活動の中で、債権の計上月や弁済期限からの経過期間に債務者の信用度合等を加味して区分把握しております。
貸倒見積高の算定に際しては、一般債権については貸倒実績率を適用し、貸倒懸念債権及び破産更生債権等については個別に相手先の財務状況等を考慮して、回収可能性を吟味しております。
(エ)退職給付費用及び債務
当社グループの退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しており、その主要な前提条件は退職給付債務の割引率及び年金資産の期待運用収益率であります。
割引率は、従業員の退職給付の見込み支払日までの平均期間に対応する期間の日本の国債利回りを基礎に設定しております。
また、年金資産の長期期待運用収益率は、保有している年金資産のポートフォリオ及び過去の運用実績、収益の将来見通しを総合的に判断して設定しております。
(オ)繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかの回収可能性を検討し、回収が不確実であると考えられる部分に対して評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額しております。
回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得の見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。
(カ)工事進行基準
当社グループは、進捗部分について成果の確実性が認められる工事については、工事進行基準を適用しております。工事進行基準による完成工事高の計上額には工事原価総額の見積りにより収益及び損益の額に影響を与えます。工事施工中の事故・災害の発生等による予定外の費用により工事原価総額が変動した場合には、完成工事高や工事損失引当金の計上額が変動する可能性があります。なお、工事の進捗率の見積りは原価比例法を適用しております。
(キ)製品保証引当金
当社グループは、将来発生すると予想される無償保証工事費用に備えるため、製品保証引当金を過去の実績に基づいて算定し、計上しています。
(新型コロナウィルス感染症拡大の影響に関する会計上の見積り)
当社グループでは、固定資産の減損会計や繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りについて、財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき実施しております。新型コロナウィルス感染症による当社グループ事業への影響としましては、4月・5月の緊急事態宣言下であっても、インフラを担う企業として、従業員の感染リスク削減策を実施しながら、生産・施工・サービスの現業部門は変わらず操業をしており、受注残高のある中、短期的には大きな影響はないと判断しております。しかしながら、今後の景気動向により、世界的に投資計画が抑制された場合、受注環境が変化する可能性もあり、適宜、見積りの見直しを実施することとしております。
(技術供与)
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契約会社名 |
契約先 |
契約の内容 |
対価の受取 |
契約期間 |
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国名 |
名称 |
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㈱酉島製作所 |
インドネシア |
PT.TORISHIMA GUNA INDONESIA |
1 ポンプのライセンス生産並びに生産ノウハウの供与 2 部品の製造及び製品の組立に関する技術的援助 |
一定率の ロイヤリティ |
1998年1月から 2021年1月まで (契約期限到来後は 1年ごとに自動更新) |
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㈱酉島製作所 |
中国 |
酉島ポンプ(天津) 有限公司 |
1 ポンプのライセンス生産並びに生産ノウハウの供与 2 部品の製造及び製品の組立に関する技術的援助 |
一定率の ロイヤリティ |
2010年12月から 2022年12月まで (契約期限到来後は 1年ごとに自動更新) |
当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動は、研究開発部及びプラントエンジニアリング部が中心となり、ポンプ事業、新エネルギー・環境事業に係る市場ニーズに応えるため、中長期製品計画等に基づく重点テーマを設定して推進しており、当連結会計年度の研究開発関連費用としては総額
海水淡水化分野では、2017年に市場投入した高効率型のRO法海水淡水化プラント向け高圧ポンプの受注は引き続き好調です。また、高効率・大容量化するポンプニーズに対し、これまでに培ってきた流体および構造解析技術を駆使し、新たなポンプ開発に取り組んでおります。
送水分野においては、中東など長距離かつ高低差のある地形で高圧送水が可能な大型送水用ポンプの開発設計を行い、中東地域を中心とした送水ポンプ受注に貢献しました。さらに、近年の海外での人口増加や経済発展に伴い、水インフラの拡充が進むなか、大型でかつ高揚程の下水道用ポンプ需要も増えつつあり、高効率・高吸込性能かつ無閉塞化の二律背反する難しい要求に応えるべくポンプ開発を進めております。
エネルギー分野では、全般的に火力発電所への投資は減少しているものの、アメリカを中心としてコンバインドサイクル用高負荷変動対応型ボイラ給水ポンプをコンスタントに受注しており、引き続きお客様から評価をいただいております。
ポンプの高性能・高速化への対応かつ、お客様のニーズにあった製品をどこよりも速く開発するために、大学と共同で開発を行った多目的最適化システムを大規模クラスタシステムと組合せ、性能と開発スピード両方を同時に向上させることに成功。さらには、3Dプリンタを新規導入し、試作試験にかかる時間を削減することで、開発のリードタイムが大幅に短縮されました。
ポンプの高速化時に課題となるキャビテーションエロージョンについては、検証用試験ループを活用して物理データを収集し、壊食速度予測の高精度化を図ることで新製品の品質向上を継続的に努めております。
また、ロータダイナミクス、構造及び材料関連の要素技術については、大学やコンサルタント等の外部機関を積極的に活用することで、基礎的研究を共同で実施中であります。