第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2021年3月31日現在)において当社グループが判断したものであります。

 

 当社グループは、3年毎に中期経営計画を策定し事業戦略を推進しております。

 

①新中期経営計画「G-20」

 

ⅰ.10年後(2029年度)ビジョン(2019年度策定)

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●コア技術を、より高く、より広く、より深く追求し様々な社会課題の解決に貢献する社員集団が実現できている。

●CSR活動を通したコーポレートガバナンス体制のより一層の強化が図れている。

●競争力・収益力の向上を図り、長期的な企業価値の増大に向けた企業経営の仕組みが構築できている。

 

ⅱ.新中期経営計画「G-20」の概要

 2020年4月に開始した新中期経営計画(2020年度~2022年度)の名称は、「G-17」に引き続き「Growth」「Global」「Governance」「Goal」の頭文字を取り「G-20」といたしました。

 「G-20」は「G-17」で築いた事業基盤を礎に「結果を出すための仕組みづくり」の期間として「激しく変化する世界と社会課題」に対する施策を実行してまいります。日阪グループが一体となり、より確実で迅速な事業運営が可能となるよう、変化に対応できる組織体制の構築やコーポレートガバナンス体制のより一層の強化を図り、次のゴールを目指してまいります。

 新中期経営計画「G-20」の概要は次の通りであります。

 

a.「G-20」中期ビジョン

0102010_002.png

 

b.CSR-SDGsビジョン

 中期経営計画の遂行にあたりSDGsを取り入れた企業経営により、日阪グループが持つ総合力で社会課題を解決し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

0102010_003.png

 

c.連結業績目標

(単位:百万円)

 

 

「G-17」

2020年

3月期

実績

「G-20」

増減率

2021年

3月期

実績

2022年3月期

2023年

3月期

当初計画

修正計画

受注高

31,952

28,165

34,000

31,500

35,000

9.5%

売上高

32,511

28,437

33,000

31,000

34,000

4.6%

営業利益

2,274

1,409

2,300

1,700

2,720

19.6%

営業利益率

7.0%

5.0%

7.0%

5.5%

8.0%

+1.0pt

経常利益

2,573

1,765

2,500

1,900

2,920

13.5%

親会社株主に帰属する当期純利益

2,080

1,212

1,700

1,320

2,000

△3.9%

ROE

4.1%

2.3%

3.3%

2.5%

3.8%

△0.3pt

 ※増減率は「G-17」2020年3月期と「G-20」2023年3月期の比較です。

 ※2022年3月期の計画につきましては新型コロナウイルスの影響により修正しております。

 

d.事業セグメント別の経営戦略

ⅰ.熱交換器事業

 きっと・もっと・ずっと-熱で未来を創造するThe Thermal Solution Companyを掲げ、熱に関する社会課題を解決できる業界No.1企業を目指す。

・顧客の熱に関する課題を解決する「熱ソリューション」の提供を推進

・前期中期経営計画で実施したセグメントマトリクス組織の深化とセグメント間の連携強化

・SDGsの考え方に基づく新製品・技術・サービスの開発

・日本、マレーシア、中国におけるグローバルモノづくり活動の推進

・東アジア、ASEAN、オセアニア、MENA(Middle East & North Africa)でのシェア拡大

ⅱ.プロセスエンジニアリング事業

 世の中で求められているもの、新しい価値となるものを第一に考え、顧客の期待を超えるNo.1の製品とNo.1のサービスを提供する。

・時代に合わせたニーズを汲み取る新たな事業の開発

・顧客企業の省人・省力・高品質生産ニーズに応える製品・システムの提供

・中国子会社における生産体制強化

・国内子会社との連携による食品・医薬機器に関する事業強化

・生駒事業所(2023年度開設予定)での生産体制構築に向けた準備活動

ⅲ.バルブ事業

 様々な業界にNo.1品質・性能のボールバルブを提供し、お客様の事業活動を通じて健全な社会づくりに貢献する。

・主要販売先である化学業界への受注を拡大するとともに重点市場への営業を強化

・用途限定弁の販売強化によるシェア拡大

・社会課題の解決と持続可能な社会の実現に貢献できる製品の販売

・中国及びタイを中心としたASEAN地域への販売強化

・さらなる売上拡大を目的とする鴻池事業所での生産体制再構築に向けた準備活動

 

②資本政策の基本的な方針

 当社の資本政策につきましては、株主の皆様へ継続的及び安定的な利益還元に努め、強固な財務基盤を確保するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、戦略的投資をバランス良く考慮することを基本方針といたします。

 当社は、連結株主資本利益率(ROE)を株主価値向上にかかわる重要な指標として捉えております。中長期的な視点に立ち、効率的な資本政策を実行し資本コストを上回るROEを目指すことで、株主価値向上に努めてまいります。

 当社の利益配分につきましては、全てのステークホルダーの皆様に対し「公平」且つ「公正」を念頭に置きつつ、財務体質と経営基盤の強化を図りながら、株主の皆様に対する適正な利益の還元を利益配分の基本方針としています。具体的には、内部留保とのバランスを考慮しつつ、連結純資産及び連結業績の状況を勘案し、連結純資産配当率(DOE)1.5%以上を目途に継続的・安定的な配当に努めます。

 剰余金の配当につきましては、中間配当及び期末配当の年2回の配当を基本的な方針としております。配当の決定は、会社法第459条第1項の規定に基づき、株主総会の決議によらず、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことができる旨を定款に定めております。

 また、自己株式取得につきましては、必要な内部留保の水準を考慮しつつ、経営環境の変化、株価の動向及び財務状況等を勘案のうえ、弾力的・機動的に対処してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

①経済状況について

 当社グループは日本、アジア、欧米など多くの国々で事業展開をしており、世界経済や各国の景気変動及び為替変動などにより、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

②原材料・資材価格の変動について

 当社グループの主な原材料であるステンレスやチタン材などの原材料・資材価格の下落は、製品価格の下落圧力や、当社グループ棚卸資産の評価額への影響により、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また原材料・資材価格の高騰は、在庫状況如何では、製造原価が上昇することにより、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③為替相場の変動について

 当社グループの外貨建ての取引に関しては、原則として契約締結と同時に為替予約によるヘッジを行い、契約後の為替変動リスクを極力回避しておりますが、契約条件の変更などによる影響や、引き合い段階での外国企業との価格競争上で不利となる可能性があり、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④退職給付債務について

 当社グループの退職給付費用は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出しており、割引率の低下や年金資産の時価下落は、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤減損会計の影響について

 当社グループが保有しております固定資産及び有価証券に関して、収益性や価格が著しく低下し減損処理が必要となった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥M&A及び事業提携に係るリスクについて

 当社グループは、各事業分野において、新技術や新製品の開発及び競争力強化のためM&Aを実施することがあります。当社グループでは、企業買収や事業提携を行う際、事前にリスクを把握・回避するために、対象となる企業の財務内容や事業についてデューデリジェンスを実施しております。しかしながら、買収後に予期しない債務が発覚する可能性や、事業環境及び競合状況の変化等により当社グループの事業計画に支障をきたす可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦製造物責任について

 当社グループはその事業及びその製品のために、品質管理規定を制定し品質向上に努めておりますが、万が一予期せぬ不具合や事故が発生した場合は、製造物・品質責任の責めを負うことになる可能性があり、この費用が保険等でカバーできない場合は、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧訴訟その他の法的手続について

 当社グループは、事業を遂行する上で、取引先や第三者から訴訟等が提起される又は規制当局より法的手続がとられるリスクを有しております。これらにより、当社グループに対して巨額かつ予想困難な損害賠償の請求がなされた場合又は事業遂行上の制限が加えられた場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑨公的規制及び政治情勢について

 当社グループの事業活動は、事業を行う各国の政治や多様な規制の影響を受けております。このような規制には、投資、貿易、競争、知的財産権、税、為替、環境、リサイクル、食品衛生、労働安全、生産技術上の制約等に関する規制を含んでおり、政治情勢や規制に関する重大な変更は、当社グループの事業活動を制限する若しくはコストを増加させるなど、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑩環境問題

 当社グループは、環境基本法、大気汚染防止法及び水質汚濁防止法等の環境法令を遵守するとともに、環境問題に配慮する姿勢を明確にするため「環境方針」「環境宣言」「行動指針」を策定しております。これらにより「顧客・市場・株主・購買先・協力社・地域社会」から「安心」「安全」「信頼」を受ける会社として成長して行きたいと考えております。当社グループでは、有害物質が社外に流出しないよう万全の対策をとっておりますが、万一流出した場合には、社会的信用の失墜、補償・対策費用の支出あるいは生産停止等の事態が発生する可能性があります。

 また、将来環境に対する規制が一層厳しくなり、現行法令の改正又は新たな立法による規制などにより、有害物質を処理するための設備投資等に多額の費用が発生することも考えられ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑪自然災害・戦争・テロ・事故等について

 当社グループの拠点において、地震・水害等の自然災害、感染症の流行、戦争、テロ等の各種災害が発生した場合は、甚大な被害を被る可能性があります。また、当社グループに直接損害がなくとも、電力・ガス等の供給網の混乱や、サプライチェーンの寸断などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑫新型コロナウイルス感染症について

 当社グループは、新型コロナウイルス感染症の拡大局面において、人の安全と健康の確保を最優先とした上で事業継続を図る観点から、当社グループの国内外の拠点・各関係会社に対して感染拡大防止のための対策、感染者発生時の対応等の周知徹底を図り、新型コロナウイルスに対する必要な対応体制を整備しております。

 しかしながら、当社グループの中には、関係会社や取引先の所在する国・地域における活動規制や顧客の生産活動の低下等によって一定の影響を受けている拠点・関係会社もあります。

 現時点においては、この感染拡大に収束の見込みは立っておらず、今後の事態の展開によっては、当社グループ全体の事業活動や財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がありますが、当社グループでは環境変化や当社グループへの影響を見極めながら、必要な対応策を迅速かつ柔軟に講じてまいります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

 新型コロナウイルス感染症の拡大により社会・経済活動が停滞したため、当連結会計年度における世界経済及び国内経済は厳しい状況で推移しました。中国経済の持ち直しや各国の政策により、回復の兆しがあるものの、感染再拡大の影響から、先行きは依然として不透明な状況が続いています。

 当社グループの事業領域においても、医薬機器などの一部の業界で需要が拡大したものの、多くの業界で設備投資の抑制に伴う計画案件の規模縮小、延期及び中止が発生するなど、弱含みで推移しました。

 当社グループにおきましては、2020年4月に開始した新中期経営計画「G-20」の方針に基づき、コロナ後の社会像も見据えた「新たな価値の創造」に向け、オンラインツールを活用した非対面営業の強化など「新たな取り組み」で各種経営施策を進めています。

 このような環境の中、当連結会計年度における当社グループの受注高は、多くの事業分野で景気悪化の影響を受けたことにより、前年度に比べ11.9%減少し28,165百万円となりました。売上高は受注の低迷や大口案件の減少などにより、前年度に比べ12.5%減少し28,437百万円となりました。

 利益面では、経費削減に努めましたが、売上が減少したことに加え鴻池事業所の大規模修繕費用を計上したことなどにより、営業利益は前年度に比べ38.0%減少し1,409百万円となり、経常利益は前年度に比べ31.4%減少し1,765百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度に特別利益として負ののれん発生益を計上していたことなどにより、前年度に比べ41.7%減少し1,212百万円となりました。

 なお、当連結会計年度より「収益認識に関する会計基準」等を適用しています。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。また、当連結会計年度より、報告セグメントを変更いたしました。従来「その他事業」に含めていた子会社事業を事業内容に応じて「熱交換器事業」、「プロセスエンジニアリング事業」、「バルブ事業」の3つの主要セグメントに振り分けています。

 セグメント別の経営成績は次のとおりです。(以下の前年度比については、前年度の数値を変更後の新セグメントに組み替えて表示しています。)

 

『熱交換器事業』

 熱交換器事業は様々な産業で不可欠となる、流体の加熱・冷却を行うプレート式熱交換器などを製造・販売する事業です。

 受注高は、前年度に比べ15.9%減少し10,405百万円となりました。船舶の新造案件が大きく減少したことに加え、電力や産業機械関連向けが低調となったことなどにより減少となりました。

 売上高は、前年度に比べ6.2%減少し11,298百万円となりました。化学や医薬品向けを中心にメンテナンス需要が好調に推移しましたが、電力や産業機械関連向けが低調となったことなどにより減収となりました。

 セグメント利益は、前年度に比べ13.1%減少し771百万円となりました。

『プロセスエンジニアリング事業』

 プロセスエンジニアリング事業は、レトルト食品などの調理殺菌装置、医薬品の滅菌装置や培養装置及び繊維製品の染色仕上機器などを製造・販売する事業です。

 受注高は、前年度に比べ11.2%減少し13,307百万円となりました。新型コロナウイルスワクチンなどの培養プラントをはじめとする医薬機器が好調に推移しましたが、食品機器及び染色仕上機器の引き合いが大きく落ち込み、減少となりました。

 売上高は、前年度に比べ17.9%減少し13,100百万円となりました。医薬機器でプラント案件などがありましたが、食品機器において大型案件の反動減があったほか、国内の染色仕上機器が低調となったことにより、減収となりました。

 セグメント利益は、前年度に比べ51.9%減少し469百万円となりました。

『バルブ事業』

 バルブ事業は、様々な流体の制御に使われるボールバルブなどを製造・販売する事業です。

 受注高は、前年度に比べ3.7%減少し4,358百万円となりました。化学業界向けなどの大口案件を受注しましたが、鉄鋼業界をはじめとした様々な業界における設備投資減速の影響により、減少しました。

 売上高は、前年度に比べ11.0%減少し3,945百万円となりました。化学業界や鉄鋼業界などの需要停滞を背景に、短納期対応の小口案件が減少し、減収となりました。

 セグメント利益は、前年度に比べ49.6%減少し237百万円となりました。

 

『セグメント別業績』                                          (単位:百万円/(%)前年度比増減率)

 

熱交換器事業

プロセスエンジニアリング事業

バルブ事業

その他

受注高

10,405(△15.9%)

13,307(△11.2%)

4,358( △3.7%)

93(  19.8%)

売上高

11,298( △6.2%)

13,100(△17.9%)

3,945(△11.0%)

93(  19.8%)

セグメント損益

771(△13.1%)

469(△51.9%)

237(△49.6%)

66(  54.6%)

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、固定資産の取得による支出1,358百万円や仕入債務の減少1,075百万円等の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益の計上1,750百万円や売上債権の減少1,219百万円等の増加要因があったことにより、前連結会計年度末の11,344百万円から2,578百万円増加し、当連結会計年度末では13,922百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は3,933百万円(前年同期比194.9%)となりました。

 これは、仕入債務の減少があったものの、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少が上回ったためであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、支出した資金は563百万円(前年同期比18.6%)となりました。

 これは、投資有価証券の売却による収入があったものの、固定資産の取得による支出が上回ったためであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、支出した資金は803百万円(前年同期比37.1%)となりました。

 これは主に、配当金の支払によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年比(%)

熱交換器事業

8,336

89.64

プロセスエンジニアリング事業

11,459

88.27

バルブ事業

3,085

93.21

 報告セグメント計

22,881

89.40

その他

31

80.16

合計

22,913

89.39

 (注)1.上記金額は、総製造費用に基づいております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3.当連結会計年度より、従来「その他」セグメントに含めておりました子会社事業を、事業内容に応じて「熱交換器事業」、「プロセスエンジニアリング事業」、「バルブ事業」の主要セグメントに振り分けを行い、主要セグメント以外を「その他」とする区分に変更しております。

  なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年比(%)

受注残高(百万円)

前年比(%)

熱交換器事業

10,405

84.13

3,130

77.81

プロセスエンジニアリング事業

13,307

88.83

9,497

123.16

バルブ事業

4,358

96.33

1,463

139.33

 報告セグメント計

28,071

88.07

14,090

110.22

その他

93

119.80

合計

28,165

88.15

14,090

110.22

 (注)1.上記金額は、販売価額で表示しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3.当連結会計年度より、従来「その他」セグメントに含めておりました子会社事業を、事業内容に応じて「熱交換器事業」、「プロセスエンジニアリング事業」、「バルブ事業」の主要セグメントに振り分けを行い、主要セグメント以外を「その他」とする区分に変更しております。

  なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年比(%)

熱交換器事業

11,298

93.82

プロセスエンジニアリング事業

13,100

82.10

バルブ事業

3,945

88.98

 報告セグメント計

28,344

87.39

その他

93

119.80

合計

28,437

87.47

 (注)1.上記金額は、販売価額で表示しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3.総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。

4.当連結会計年度より、従来「その他」セグメントに含めておりました子会社事業を、事業内容に応じて「熱交換器事業」、「プロセスエンジニアリング事業」、「バルブ事業」の主要セグメントに振り分けを行い、主要セグメント以外を「その他」とする区分に変更しております。

  なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。

 

(2)経営者の視点による財政状態、経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2021年3月31日現在)において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(資産)

 当連結会計年度末の資産は65,200百万円となり、前連結会計年度末60,566百万円から4,633百万円の増加となりました。

 流動資産は32,597百万円となり、前連結会計年度末30,139百万円から2,458百万円の増加となりました。主な内訳は、現金及び預金15,115百万円、売上債権9,537百万円及び棚卸資産7,658百万円であります。主な増加要因は、現金及び預金3,438百万円や棚卸資産1,485百万円であります。

 固定資産は32,603百万円となり、前連結会計年度末30,427百万円から2,175百万円の増加となりました。主な内訳は、建物及び構築物6,362百万円、土地5,770百万円及び投資有価証券13,637百万円であります。主な増加要因は、投資有価証券2,710百万円であります。

(負債)

 当連結会計年度末の負債は11,865百万円となり、前連結会計年度末9,735百万円から2,130百万円の増加となりました。

 流動負債は9,306百万円となり、前連結会計年度末8,070百万円から1,236百万円の増加となりました。主な内訳は、仕入債務4,212百万円であります。主な増加要因は、未払法人税等192百万円であります。

 固定負債は2,558百万円となり、前連結会計年度末1,664百万円から893百万円の増加となりました。主な内訳は、繰延税金負債2,342百万円であります。主な増加要因は、繰延税金負債902百万円であります。

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産は53,335百万円となり、前連結会計年度末50,831百万円から2,503百万円の増加となりました。主な内訳は、資本金4,150百万円、資本剰余金8,820百万円、利益剰余金38,231百万円及びその他有価証券評価差額金5,863百万円であります。主な増加要因は、その他有価証券評価差額金1,842百万円であります。

(受注高)

当連結会計年度における受注高は、前年度から11.9%減少の28,165百万円となりました。

当年度は、多くの事業分野で景気悪化の影響を受けたことから、前年度を下回る結果となりました。

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前年度から12.5%減少28,437百万円となりました。

当年度は、受注の低迷や大口案件の減少などがあったことから、前年度を下回る結果となりました。

(利益)

当連結会計年度における営業利益は、経費削減に努めましたが、売上が減少したことに加え鴻池事業所の大規模修繕費用を計上したことなどにより、38.0%減少し1,409百万円となり、経常利益は前年度に比べ31.4%減少し1,765百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度に特別利益として負ののれん発生益を計上していたことなどにより、前年度に比べ41.7%減少し1,212百万円となりました。

(経営成績に重要な影響を与える要因)

 新型コロナウイルス感染拡大による世界的な経済活動の停滞により、今後の経済情勢の予測は大変難しい状況にあります。当社グループにおきましては、感染拡大防止を最優先に取り組み、事業への影響を最小限に抑えるべく必要な対応を講じてまいります。

 また、当社グループは2020年度より中期経営計画「G-20」をスタートしております。「新たな取り組みで新たな価値の創造」を骨子に、激しく変化する世界と社会課題へ迅速に対応し、圧倒的な存在感No.1企業を実現してまいります。

(経営戦略の現状と見通し)

 当社グループが推進する経営戦略は、第2「事業の状況」の1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 また、経営戦略に掲げる中期経営計画「G-20」における最終年度(2023年3月期)の連結業績目標に対する現状と今後の見通しは次のとおりであります。

 

「G-17」

2020年

3月期

実績

「G-20」

増減率

2021年

3月期

実績

2022年3月期

2023年

3月期

当初計画

修正計画

受注高

31,952

28,165

34,000

31,500

35,000

9.5%

売上高

32,511

28,437

33,000

31,000

34,000

4.6%

営業利益

2,274

1,409

2,300

1,700

2,720

19.6%

営業利益率

7.0%

5.0%

7.0%

5.5%

8.0%

+1.0pt

経常利益

2,573

1,765

2,500

1,900

2,920

13.5%

親会社株主に帰属する当期純利益

2,080

1,212

1,700

1,320

2,000

△3.9%

ROE

4.1%

2.3%

3.3%

2.5%

3.8%

△0.3pt

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性についての分析の内、キャッシュ・フローの状況に関しましては、3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 今後の資本の財源及び資金の流動性に関しましては、製造業である当社グループにとって重要な設備投資、研究開発投資には多額の資金が必要となり、その資本の財源は、当社グループの自己資金で賄うことを基本としております。現在保有する資金に関しては、設備の刷新、事業の拡大、海外進出、M&A等の課題に対し、適宜検討して資金の適切な運用を図っていきます。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響次第では手元資金の流動性が低下する可能性もあることから、自己資金や金融機関からの借入等も視野に入れ、十分な手元資金の確保と投資のバランスに努めてまいります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。

 この連結財務諸表の作成に当たりまして、見積りを要するものは可能な範囲で入手した情報に基づき会計処理を行っております。

 これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 なお、当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であり、重要な会計上の見積りに与えた影響はありません。

4【経営上の重要な契約等】

 技術援助契約の主なものは、次のとおりであります。

提携先

国名

内容

契約発効日

期限

対価

DUPLEIX LIQUID

METERS LTD.

南アフリカ

ボールバルブに関する技術供与、情報の相互交換と製造販売

1987年

10月22日

2021年

10月12日

(自動更新)

先方販売高に一定比率を乗じた額

NOSEDA S.R.L.

イタリア

染色機の情報の相互交換と製造販売

1999年

12月16日

2021年

12月15日

(自動更新)

先方販売高に一定比率を乗じた額

株式会社進和及び

煙台進和接合技術有限公司

日本

中国

ブレージングプレート式熱交換器の製造技術の供与

2012年

3月12日

2022年

3月12日

(自動更新)

先方販売高に一定比率を乗じた額

ARSOPI-THERMAL,

Equipamentos

Termicos, S.A.

ポルトガル

プレート式熱交換器の情報提供と製造販売

2012年

1月1日

2022年

12月31日

先方販売高に一定比率を乗じた額

 

5【研究開発活動】

 当社グループは技術3原則を定め、「熱、エネルギー、染色仕上、食品、バルブ、医薬、環境」の開拓者として、ユーザーのニーズに適合した製品を開発し、業界に貢献すべく研究開発活動を展開しております。鴻池事業所には、熱交換器事業、プロセスエンジニアリング事業、バルブ事業それぞれに研究開発部門を設け、ユーザー・大学・公共研究機関などと技術交流を行い、研究開発の成果を上げております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動の金額は82百万円であります。

 新商品開発及び新規事業の構築を目的とした未来事業推進部より生じた費用を研究開発費としております。

 なお、セグメント情報においては、全社費用として計上しております。