(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調で推移したものの、年初来からの急速な円高の進行、株式相場の下落、マイナス金利政策による金融市場の混乱等、景気の先行きに対する懸念材料が依然として残っております。
一方、海外においては、米国経済では個人消費を中心に堅調に推移し回復基調であったものの、中国を始めとした新興国経済の成長鈍化の影響により先行きは不透明な状況が続いております。
このような環境の中、自動車部品製造事業では新規量産品生産の受注確保に全力を傾注して営業活動を行ってまいりました。その結果、自動車関連メーカーより量産品の受注を受け、当期の業績に寄与しております。工作機械製造事業では前期に受注した海外新規取引先大型物件の販売により売上高は前年度より大幅に増加しましたが、製造原価が見込みを大幅に増加したため、営業赤字となりました。また、特別利益として厚生年金基金解散損失引当金戻入額99百万円の計上があったものの、法人税等調整額を139百万円計上したため親会社株主に帰属する当期純損失が増加しております。工作機械の販売を行っていましたSAKURAI(THAILAND)LTD.は業績の低迷により、平成27年10月に清算手続きを開始しております。
その結果、当連結会計年度の売上高は5,372百万円(前年同期比50.5%増)、営業損失526百万円(前年同期は営業損失309百万円)、経常損失508百万円(前年同期は経常損失188百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は548百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失160百万円)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(自動車部品製造事業)
昨年度末から生産が始まった自動車関連メーカーからの量産品(材料有償支給)の本格稼働及び当期受注した自動車関連メーカーからの新規量産品(自動化ライン)等の増加により自動車部品製造事業の売上高は2,911百万円(前年同期比28.5%増)となりました。利益面につきましては日銀のマイナス金利政策の影響で前期と同様に退職給付債務の算定基礎率が期末で変動したことにより、製造原価及び販管費が増加し、営業利益は6百万円(前年同期は営業損失216百万円)となりました。
(工作機械製造事業)
韓国、インド向けのターレックス(汎用工作機械)及び専用機の販売が増加したことにより、工作機械製造事業の売上高は2,460百万円(前年同期比88.8%増)となりました。利益面につきましては新規取引先大型物件において設計変更費用の増加等により製造原価が見込みを大幅に増加し、営業損失は533百万円(前年同期は営業損失92百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純損失が411百万円(前年同期は税金等調整前当期純損失216百万円)と前連結会計年度を下回りましたが、譲渡性預金の払戻による収入等の要因により、前連結会計年度末に比べ260百万円増加し、当連結会計年度末には834百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは64百万円の使用(前年同期は85百万円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前当期純損失の発生等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは401百万円の獲得(前年同期は139百万円の使用)となりました。これは、主に譲渡性預金の払戻による収入等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは62百万円の使用(前年同期は63百万円の使用)となりました。これは配当金の支払によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品製造事業 |
2,892 |
28.9 |
|
工作機械製造事業 |
2,460 |
88.8 |
|
合計 |
5,352 |
50.9 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品製造事業 |
2,823 |
18.0 |
351 |
△20.1 |
|
工作機械製造事業 |
859 |
△69.4 |
267 |
△85.7 |
|
合計 |
3,683 |
△29.2 |
618 |
△73.2 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品製造事業 |
2,911 |
28.5 |
|
工作機械製造事業 |
2,460 |
88.8 |
|
合計 |
5,372 |
50.5 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
|
|
Doosan Infracore Co.,LTD. |
- |
- |
665 |
12.4 |
|
本田技研工業株式会社 |
979 |
27.5 |
458 |
8.5 |
|
株式会社ホンダトレーディング |
523 |
14.7 |
431 |
8.0 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の見通しにつきましては、景気は緩やかながら回復基調にきているものの、中国、新興国経済の先行き不安に起因する成長鈍化により、国内市場は依然縮小傾向にあり、事業を取り巻く環境は不透明な状況にあります。
このような状況の中、工作機械製造事業におきましては、ロータリーフライス盤、ターレックス、キュービック、5軸バリ取りセンターの標準機の競争力強化に力を注ぐとともに、当社が得意とする高効率専用機の提案型営業販売を進めてまいります。
自動車部品製造事業におきましては、高難度品、高精度品のエンジン廻り部品を中心に受注活動を行ってまいります。また、高品質、高い加工技術を活かし航空宇宙等成長産業への展開を行ってまいります。
今後も当社は、激変する時代に勝ち抜くため、海外子会社と製造連携を強化した営業活動を行い、自動車部品加工と工作機械の結合企業であるという特性を充分に発揮し、共創に依る製造を展開することでグループ全体の収益確保に努めてまいります。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
1.取締役及び使用人の職務執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
コンプライアンス担当の取締役の指揮・監督のもと、全社横断的なコンプライアンス体制を確立する。
コンプライアンス活動を充実させ、法令遵守の徹底及び企業倫理の向上を図る。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
社内規定に基づき、法令上保存が義務付けられている文書及び重要な会議の議事録、稟議書、契約書等を書面または電磁的媒体に記録し、保存する。
3.損失の危険の管理に関する規定その他の体制
事業推進に伴うリスクの管理については担当部署を決め、規則、ガイドラインの制定、研修の実施等を行う。
新たに生じたリスクへの対応が必要な場合は取締役会に報告し、責任者を決定し、速やかに対応する。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役、使用人が共有する全社的な目標及び効率的達成の方法を取締役会が定め、達成に努める。取締役会は結果をレビューし、阻害要因の排除、低減等の改善策、施策を講じ、目標達成の確度を高める。
5.当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
セグメント別の事業に関して責任を負う取締役を決め、法令遵守体制、リスク管理体制を構築する。当社は子会社の業務執行を管理し、子会社は定期的に当社の生産会議、全体会議において業務執行について報告を行う。
6.監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する体制ならびに
その使用人の取締役からの独立性に関する事項
監査役は社員に、監査業務に必要な事項を命令することができるものとし、監査役より監査業務に必要な命令を受けた社員は、その命令に関して取締役の指揮命令を受けないものとする。
7.取締役及び使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制および監査役へ報
告したことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
監査役に対して、法定の事項に加え、当社に重大な影響を及ぼす事項及び監査役からの要請事項が速やかに報告できる体制を整備する。また、当該報告を行った取締役および使用人は、当該報告を行ったことを理由として不利な取扱いを受けないものとする。
8.監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用
又は債務の処理に係る方針に関する事項
監査役が職務を遂行するために生ずる費用の前払又は償還の手続き、その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務については、事由、金額等を明記した書面に基づき、当該費用の前払若しくは償還又は当該費用にかかる債務の弁済を行う。
9.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は監査業務を円滑に進める為、取締役会、全社会議、各部生産会議に出席する。
10.反社会的勢力排除に向けた基本方針
当社は、反社会的勢力に対して、毅然とした態度で臨み、一切関係を持たないことを基本方針とする。
また、必要に応じ、警察当局、顧問弁護士等の外部専門機関とも連携を取り、体制の強化を図る。
11.財務報告の信頼性を確保するための体制
当社は、金融商品取引法の定めに従い、健全な内部統制環境の保持に努め、有効かつ正当な評価ができるよう内部統制システムを構築し、適正な運用に努めることにより、財務報告の信頼性と適正性を確保する。
当社グループの経営成績、株価及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)事業内容について
① 自動車部品製造事業について
当事業では自動車部品のトランスミッションを中心に、クルマの中核を担う部品加工でこれまでに多くの実績を残し技術レベルの高さを背景に、自動車メーカー数社に高精度機能部品を提供しています。
また、四輪車以外にも中型、大型二輪車のエンジン関連部品、船外機、農業機械に使用される汎用機のエンジン関連部品等も供給しております。
すべての部品について競合会社とのコスト競争が一層厳しくなった場合の他、受注納入先親メーカーの外因による生産調整等が当社グループの経営に影響を与える可能性があります。
特に二輪車業界では海外への生産シフトが加速され生産台数も減少傾向になっております。
また、当事業では有力取引先数社に売上が集中しているため、経済状況や取引先メーカーの業績によっては大幅に売上高の減少も考えられるので現在の取引先メーカーとの関係は現状を保ちながら新規の取引先の開拓を品質、価格、納期から幅広く展開すると共に生産の合理化、効率化に取り組み、安定的収益を確保するためのリスク分散を致します。
② 工作機械製造事業について
当事業では基幹産業である自動車業界を中心に工作機械のなかでも独自の発想のもとに開発された、専用工作機械分野にて国内、海外に多くの機械を供給しています。
市場での新技術の開発、新システムの採用、新製品販売等の低下による経営成績に影響を与える可能性を軽減し、競合会社との技術の差をつけるため当社グループの自動車部品製造事業での実績のある製造ノウハウを活かして新製品開発力をつけ顧客密着型営業活動を行っています。
しかし当社グループの専用工作機械分野は競合するメーカーも多く、受注の確保のため価格競争により販売価格が低下する傾向もあり、業績に影響を与える可能性があります。
また、納入先も国内はもとより海外向けが増加し製品の欠陥等のクレームによる製造物責任により当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
この予防策として従業員全体の技能のレベル向上と技術の継承を徹底的に行う考えであります。
(2)為替相場の変動による影響について
当社グループの自動車部品製造事業では、連結子会社のSAKURAI VIETNAM CO., LTD.の技術支援費、売上債権、また、工作機械製造事業においては海外向取引先との米国ドル建取引等がございます。
これらは為替レートの変動により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
特記事項はありません。
当社グループは、自動車部品加工と工作機械製造の結合企業としてそれぞれの特性を発揮し独自の技術ノウハウを活用させるため研究開発活動を推進中であります。
特に部品加工製造において培われた繰り返し生産による量産加工と少ロット生産の試作加工技術を各分野のユーザー向けに、汎用性を組込んだ専用工作機械の開発として製品化しております。
また、製品の高速化及び高精度化を図ると共に、提案型の営業活動により、多様化するニーズに適合するようモジュラーシステム、ターレックス、キュービックなど多軸ヘッドチェンジャーマシンのシリーズ化などメカトロニクスシステムに幅広く展開中であります。
そして、さらなる進化を図るべく研究、開発を進めてまいります。
当連結会計年度における研究開発費の総額は14,590千円となっております。
(1)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ670百万円減少し、2,447百万円となりました。これは、主に有価証券の減少等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ147百万円減少し、3,796百万円となりました。これは、主に投資有価証券の減少等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ91百万円減少し、460百万円となりました。これは、主に買掛金の減少等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ21百万円増加し、621百万円となりました。これは主に繰延税金負債の増加等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ748百万円減少し、5,162百万円となりました。これは、主に利益剰余金の減少等によるものであります。
(2)キャッシュ・フローの分析
当社グループの資金状況は営業活動によるキャッシュ・フローは64百万円の使用(前年同期は85百万円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前当期純損失の発生等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは401百万円の獲得(前年同期は139百万円の使用)となりました。これは、主に譲渡性預金の払戻による収入等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは62百万円の使用(前年同期は63百万円の使用)となりました。これは配当金の支払によるものであります。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は5,372百万円(前年同期比50.5%増)、販売費及び一般管理費は709百万円(前年同期比11.4%増)、営業損失は526百万円(前年同期は営業損失309百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は548百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失160百万円)となりました。
売上高については自動車部品製造事業が2,911百万円(前年同期比28.5%増)、工作機械製造事業が2,460百万円(前年同期比88.8%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純損失については、特別利益として厚生年金基金解散損失引当金戻入額99百万円の計上があったものの、法人税等調整額を139百万円計上したことが減益の主な要因であります。