(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の回復や雇用、所得環境の改善が続き、景気は緩やかな回復基調となりました。
一方、海外においては、アジア新興国の景気減速や英国のEU離脱問題、米国新政権の動向など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような事業環境のもと当社は、新規取引先の拡大や顧客にコストメリットのある商品を提案提供し、収益を確保することを最重要項目として会社経営してまいりました。その結果、自動車部品製造事業では自動車関連メーカーより変速機部品の量産受注(材料無償支給)を受け、業績に寄与しております。工作機械製造事業では海外取引先大型物件等の専用機が減少したこと等により売上高は大幅に減少となりました。また、設備投資として平成28年7月に細江工場に太陽光発電設備を設置し売電収入を営業外収入に計上しております。営業活動では今年1月には「オートモーティブワールド2017(自動車部品&加工EXPO)」に出展し、新規顧客の開拓および受注確保に努めてまいりました。また共同出展として昨年5月に「人とくるまのテクノロジー展2016横浜」に静岡県のブースへの出展、昨年10月には「国際航空宇宙展」に浜松航空機産業プロジェクトSOLAEのブースへ出展し、得意とする技術を紹介し販路開拓を図ってまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は4,438百万円(前年同期比17.4%減)、営業利益215百万円(前年同期は営業損失526百万円)、経常利益291百万円(前年同期は経常損失508百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は243百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失548百万円)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(自動車部品製造事業)
一昨年に受注した自動車関連メーカーからの量産品部品(材料有償支給)が生産数減少となったものの、新規に自動車関連メーカーからの変速機部品の量産受注等が増加したため、売上高は2,989百万円(前年同期比2.7%増)となりました。セグメント利益につきましては前年度利益を圧迫していた同時期立上げの量産用加工設備の償却が減少したこと等により312百万円(前年同期比4,403.7%増)となりました。
(工作機械製造事業)
韓国向けの新規取引先大型物件等の専用機、ターレックス(汎用工作機械)が減少により売上高が大幅に減少したため、売上高は1,448百万円(前年同期比41.1%減)、セグメント損失は96百万円(前年同期はセグメント損失533百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益が289百万円(前年同期は税金等調整前当期純損失411百万円)と前連結会計年度を上回り、売上債権の増減額の減少等の要因により、前連結会計年度末に比べ389百万円増加し、当連結会計年度末には1,224百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1,144百万円の獲得(前年同期は64百万円の使用)となりました。これは、主に売上債権の増減額等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは716百万円の使用(前年同期は401百万円の獲得)となりました。これは、主に譲渡性預金の払戻による収入の減少等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは40百万円の使用(前年同期は62百万円の使用)となりました。これは配当金の支払によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品製造事業 |
3,033 |
4.9 |
|
工作機械製造事業 |
1,448 |
△41.1 |
|
合計 |
4,482 |
△16.3 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品製造事業 |
3,111 |
10.2 |
472 |
34.6 |
|
工作機械製造事業 |
1,931 |
124.6 |
750 |
180.7 |
|
合計 |
5,042 |
36.9 |
1,223 |
97.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
自動車部品製造事業 |
2,989 |
2.7 |
|
工作機械製造事業 |
1,448 |
△41.1 |
|
合計 |
4,438 |
△17.4 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高(百万円) |
割合(%) |
販売高(百万円) |
割合(%) |
|
|
本田技研工業株式会社 |
458 |
8.5 |
756 |
17.0 |
|
株式会社旭商工社 |
212 |
4.0 |
490 |
11.1 |
|
ユアサテクノ株式会社 |
439 |
8.2 |
469 |
10.6 |
|
Doosan Infracore Co.,LTD. |
665 |
12.4 |
40 |
0.9 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
①社会への奉仕
②顧客への奉仕
③個人能力の向上
④技術開発への取組
当社では、モノ作りで社会に貢献することを使命と考え、事業活動を行っております。
(2)経営戦略等
当社グループを取り巻く競争環境はますます激化していくものと思われます。当社グループは、自動車部品加工と工作機械の結合企業として存続してまいりました。その特色をより一層高め、お客様のあらゆるニーズにより速く的確に対応し、自動車部品および工作機械分野において顧客ニーズを超越した製品づくりに励んでまいります。また、それに耐えうる技術力を磨き、納期、品質、コスト面でのさらなる向上に努め、新規顧客の開拓を積極的に展開してまいります。また、技術の継承も会社の重要な課題として対処してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は株主価値重視のROE(自己資本当期純利益率)の向上を基本的な目標としております。また、経営効率の面では原価の低減を重視し、売上高経常利益率も重要な経営指標としております。
(4)経営環境
当社グループを取り巻く経営環境は緩やかな回復基調で推移したものの、年初来からの急速な円高の進行、株式相場の下落、マイナス金利政策による金融市場の混乱等、景気の先行きに対する懸念材料が依然として残っております。一方、海外においては、米国経済では個人消費を中心に堅調に推移し回復基調であったものの、中国を始めとした新興国経済の成長鈍化の影響により先行きは不透明な状況が続いております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、国内経済は雇用・所得環境の改善が続き、緩やかな景気回復に向かう一方、米国の新政権での保護主義的な政策による影響や英国のEU離脱による影響、中国をはじめとした新興国の景気減速、為替の変動等、より一層不透明な経営環境が続くと予想されます。
このような状況の中、工作機械製造事業におきましては、ロータリーフライス盤、ターレックス、キュービック、5軸バリ取りセンターの標準機の競争力強化に力を注ぐとともに、当社が得意とする高効率専用機の提案型営業販売を進めてまいります。
自動車部品製造事業におきましては、高難度品、高精度品のエンジン廻り部品を中心に受注活動を行ってまいります。また、高品質、高い加工技術を活かし航空宇宙等成長産業への展開を行ってまいります。
今後も当社は、激変する時代に勝ち抜くため、海外子会社と製造連携を強化した営業活動を行い、自動車部品加工と工作機械の結合企業であるという特性を充分に発揮し、共創に依る製造を展開することでグループ全体の収益確保に努めてまいります。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
1.取締役及び使用人の職務執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
コンプライアンス担当の取締役の指揮・監督のもと、全社横断的なコンプライアンス体制を確立する。
コンプライアンス活動を充実させ、法令遵守の徹底及び企業倫理の向上を図る。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
社内規定に基づき、法令上保存が義務付けられている文書及び重要な会議の議事録、稟議書、契約書等を書面または電磁的媒体に記録し、保存する。
3.損失の危険の管理に関する規定その他の体制
事業推進に伴うリスクの管理については担当部署を決め、規則、ガイドラインの制定、研修の実施等を行う。
新たに生じたリスクへの対応が必要な場合は取締役会に報告し、責任者を決定し、速やかに対応する。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
取締役、使用人が共有する全社的な目標及び効率的達成の方法を取締役会が定め、達成に努める。取締役会は結果をレビューし、阻害要因の排除、低減等の改善策、施策を講じ、目標達成の確度を高める。
5.当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
セグメント別の事業に関して責任を負う取締役を決め、法令遵守体制、リスク管理体制を構築する。当社は子会社の業務執行を管理し、子会社は定期的に当社の生産会議、全体会議において業務執行について報告を行う。
6.監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する体制ならびにその使用人の取締役からの独立性に関する事項
監査役は社員に、監査業務に必要な事項を命令することができるものとし、監査役より監査業務に必要な命令を受けた社員は、その命令に関して取締役の指揮命令を受けないものとする。
7.取締役及び使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報告に関する体制および監査役へ報告したことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
監査役に対して、法定の事項に加え、当社に重大な影響を及ぼす事項及び監査役からの要請事項が速やかに報告できる体制を整備する。また、当該報告を行った取締役および使用人は、当該報告を行ったことを理由として不利な取扱いを受けないものとする。
8.監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
監査役が職務を遂行するために生ずる費用の前払又は償還の手続き、その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務については、事由、金額等を明記した書面に基づき、当該費用の前払若しくは償還又は当該費用にかかる債務の弁済を行う。
9.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は監査業務を円滑に進める為、取締役会、全社会議、各部生産会議に出席する。
10.反社会的勢力排除に向けた基本方針
当社は、反社会的勢力に対して、毅然とした態度で臨み、一切関係を持たないことを基本方針とする。
また、必要に応じ、警察当局、顧問弁護士等の外部専門機関とも連携を取り、体制の強化を図る。
11.財務報告の信頼性を確保するための体制
当社は、金融商品取引法の定めに従い、健全な内部統制環境の保持に努め、有効かつ正当な評価ができるよう内部統制システムを構築し、適正な運用に努めることにより、財務報告の信頼性と適正性を確保する。
当社グループの経営成績、株価及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業内容について
① 自動車部品製造事業について
当事業では自動車部品のトランスミッションを中心に、クルマの中核を担う部品加工でこれまでに多くの実績を残し技術レベルの高さを背景に、自動車メーカーに高精度機能部品を提供しています。
また、四輪車以外にも中型、大型二輪車のエンジン関連部品、船外機、農業機械に使用される汎用機のエンジン関連部品等も供給しております。
すべての部品について競合会社とのコスト競争が一層厳しくなった場合の他、受注納入先親メーカーの外因による生産調整等が当社グループの経営に影響を与える可能性があります。
特に二輪車業界では海外への生産シフトが加速され生産台数も減少傾向になっております。
また、当事業では有力取引先数社に売上が集中しているため、経済状況や取引先メーカーの業績によっては大幅に売上高の減少も考えられるので現在の取引先メーカーとの関係は現状を保ちながら新規の取引先の開拓を品質、価格、納期から幅広く展開すると共に生産の合理化、効率化に取り組み、安定的収益を確保するためのリスク分散を致します。
② 工作機械製造事業について
当事業では基幹産業である自動車業界を中心に工作機械のなかでも独自の発想のもとに開発された、専用工作機械分野にて国内、海外に多くの機械を供給しています。
市場での新技術の開発、新システムの採用、新製品販売等の低下による経営成績に影響を与える可能性を軽減し、競合会社との技術の差をつけるため当社グループの自動車部品製造事業での実績のある製造ノウハウを活かして新製品開発力をつけ顧客密着型営業活動を行っています。
しかし当社グループの専用工作機械分野は競合するメーカーも多く、受注の確保のため価格競争により販売価格が低下する傾向もあり、業績に影響を与える可能性があります。
また、納入先も国内はもとより海外向けが増加し製品の欠陥等のクレームによる製造物責任により当社の経営成績に重大な影響を与える可能性があります。
この予防策として従業員全体の技能のレベル向上と技術の継承を徹底的に行う考えであります。
(2)為替相場の変動による影響について
当社グループの自動車部品製造事業では、連結子会社のSAKURAI VIETNAM CO., LTD.の技術支援費、売上債権、また、工作機械製造事業においては海外向取引先との米国ドル建取引等がございます。
これらは為替レートの変動により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
特記事項はありません。
当社グループは、自動車部品加工と工作機械製造の結合企業としてそれぞれの特性を発揮し独自の技術ノウハウを活用させるため研究開発活動を推進中であります。
特に部品加工製造において培われた繰り返し生産による量産加工と少ロット生産の試作加工技術を各分野のユーザー向けに、汎用性を組込んだ専用工作機械の開発として製品化しております。
また、製品の高速化及び高精度化を図ると共に、提案型の営業活動により、多様化するニーズに適合するようモジュラーシステム、ターレックス、キュービックなど多軸ヘッドチェンジャーマシンのシリーズ化などメカトロニクスシステムに幅広く展開中であります。
そして、さらなる進化を図るべく研究、開発を進めてまいります。
当連結会計年度における研究開発費の総額は14,263千円となっており、各セグメントに配分できない全社的な研究費用であります。
(1)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ348百万円増加し、2,796百万円となりました。これは、主に有価証券の増加等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ18百万円減少し、3,777百万円となりました。これは、主に減価償却等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ151百万円増加し、611百万円となりました。これは、主に未払金の増加等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ35百万円減少し、585百万円となりました。これは主に退職給付に係る負債の減少等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ214百万円増加し、5,376百万円となりました。これは、主に利益剰余金の増加等によるものであります。
(2)キャッシュ・フローの分析
当社グループの資金状況は営業活動によるキャッシュ・フローは1,144百万円の獲得(前年同期は64百万円の使用)となりました。これは、主に売上債権の増減額等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは716百万円の使用(前年同期は401百万円の獲得)となりました。これは、主に譲渡性預金の払戻による収入の減少等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは40百万円の使用(前年同期は62百万円の使用)となりました。これは配当金の支払によるものであります。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は4,438百万円(前年同期比17.4%減)、営業利益215百万円(前年同期は営業損失526百万円)、経常利益291百万円(前年同期は経常損失508百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は243百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失548百万円)となりました。
売上高については自動車部品製造事業が2,989百万円(前年同期比2.7%増)、工作機械製造事業が1,448百万円(前年同期比41.1%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益については、前年度利益を圧迫していた同時期立上げの量産用加工設備の償却が減少したこと等が増益の主な要因であります。