第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

<長期経営ビジョン>

当社グループは創業以来、「流体の漏れを止める技術」を基盤として独自の製品やサービスを提供し、環境(Clean)、安全(Safety)、最先端技術の創出(Frontier)に関わる社会課題の解決にチャレンジつづけてきました。今後も変化し続ける社会や市場からの要求にスピーディーに対応し、「流体制御」「材料開発」のエキスパートとして、持続可能で豊かな社会の創造に貢献してまいります。また、国際社会において法令や社会規範を遵守し、公正で健全な企業活動に努め、グローバル競争力を向上させてまいります。

創業以来進化を続ける「流体の漏れを止める技術」を基本技術として、「材料技術」「設計技術」「加工技術」「評価技術」などを活用し、独創的で高品質な製品・技術サービスを開発・提供することで、環境(Clean)、安全(Safety)、最先端技術の創出(Frontier)への貢献を追求してまいります。

 

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(2) 中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標

 <中期経営ビジョン>

     当社グループは、2024年に創業100周年を迎えます。創業100周年に向け、さらなる競争力の強化と企業価値の向上の礎とするため、2020年4月に中期経営計画「BT Vision22(ブレークスルービジョンニーニー)」をスタートさせました。中期経営計画「BT Vision22」は、以下の5つを基本方針としています。

①事業基盤の拡充

産業機器関連事業においては、メンテナンス事業を強化し、製品開発からメンテナンスまでの総合力の向上を図るだけでなく、環境分野や精密機械向けなど成長する市場に差別化製品を引き続き投入します。電子機器関連事業については、生産能力向上に対して積極的な投資を行い、市場成長率以上の拡大を目標といたします。

②グローバル化の深耕

拠点を設置した域内において、現地市場でのニーズをいち早くキャッチし、市場要求水準を上回る数多くの製品・サービスを提供いたします。また、それぞれの地域で競争力のあるリソースを活用し、グローバル市場に特徴のある製品を供給いたします。

③新事業の創出

当社技術のすそ野は極めて広く、市場変革により新たに生まれたニーズに対応することで新分野を開拓し、また産学官連携を用いて新技術を獲得することで新規事業を創出いたします。

④ESG/SDGs経営の推進

これまでに具体化してきた社会貢献項目に加え、ESG・SDGsという新たな尺度を用い、さらに持続可能で豊かな社会の創出に貢献いたします。

⑤財務戦略の強化

IRを通した投資家とのコミュニケーションをさらに重視するとともに、株主還元も強化いたします

 

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 2022年度が最終年度となりますが、デジタルトランスフォーメーション(DX)や5Gの進展により、半導体需要が拡大傾向であることから、最終年度の売上高等の業績目標を上方修正いたしました。修正後の中期経営計画に掲げている各目標を達成し、さらなる競争力の強化と企業価値の向上を実現いたします。

 

■連結業績(実績・計画)

 

2021年3月期

実績

2022年3月期

実績

2023年3月期

最終年度計画

 

百万円

百万円

百万円

売上高

30,200

40,670

44,000

営業利益

(同 率)

4,847

(16.1%)

11,392

(28.0%)

11,800

(26.8%)

ROE

7.8%

16.8%

8.0%以上

配当性向

34.6%

30.3%

30.0%以上

 

(3) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループを取り巻く経営環境は、依然、新型コロナウイルス感染症が世界経済に影響を及ぼしているものの、先進国を中心にワクチン接種が進み、徐々に持ち直しの動きが見えました。一方で、ロシア・ウクライナ情勢等の地政学リスクの拡大、原材料価格の高騰など、不確実性が増している状況と認識しております。

また、脱炭素社会やカーボンニュートラルなど環境目標の変化や、DXをはじめとするIT技術の進化、さらには積層化による半導体性能のさらなる向上など、当社事業に関わる変革のスピードと振れ幅は過去に経験をしたことのないレベルとなっています。

そのような状況であっても、社会や市場が変革する際に生まれる新たなニーズに対し機動的に対応し、差別化された製品・技術を投入できれば、競争力を高められる機会となります。電子機器関連事業、産業機器関連事業ともに、市場の変革は当面継続すると想定しており、当社は社会や市場の変化の先を見通し、果敢にチャレンジすることで企業価値の向上を実現してまいります。

 

このような状況の中、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。

 

①持続的成長に向けた取組み

(a)電子機器関連事業の継手・ポンプなどは、半導体の生産に使用される設備・インフラにおいて必要不可欠な部品です。デジタルトランスフォーメーション(DX)や新型コロナウイルス感染症によるテレワークの広がりなど、半導体の社会的重要性は急激に高まっています。この需要拡大に追従すべく、これまでに先行で導入した設備も活用し、安定的に製品を供給できる体制を構築しております。また、さらなる需要の拡大に備え、福知山第2工場立ち上げ等積極的な設備投資を継続してまいります。

(b)産業機器関連事業に関わる一部の市場においては、環境志向が高まり、脱炭素社会やカーボンニュートラルの実現が国家や市場の目標となっています。当社は高性能シール製品を市場に供給することで、環境負荷物質の漏洩を防ぎ、引き続き地球環境に貢献してまいります。

また、環境性能が高く新たな技術が求められる水素などの新エネルギー分野においても積極的に当社製品を投入し、差別化を図ってまいります。

(c)イノベーションによる価値創造も実践してまいります。新技術や新製品の開発プロセスにおいても、産学官連携や機械学習などIT技術を今まで以上に活用し、質・量・スピードを向上させてまいります。また、既存の開発リソースに加え、現在計画中の技術開発センターを活用し、電子機器関連事業及び産業機器関連事業において、技術開発を積極的に進めてまいります。

②人材に関する取組み

当社グループにとって「人材」は最も大切にしている財産であり、継続して「人材」のチカラを向上させていかなければ、持続的成長は実現できません。当社グループでは、階層別研修をはじめとした社内研修をニーズに即した形で充実させるとともに、外部教育機関との連携、派遣による専門スキルの充実化を行っています。また、昨今広がりを見せているIT・DX教育の推進を行う一方で、基本技術に係るノウハウの伝承を行うことで新しい知識と歴史ある知識の融合を図っています。

さらに、グローバル市場の拡大とともに当社グループの成長にとって必要不可欠となる国籍・年齢・性別を問わない優秀な人材の確保と、現地ローカル社員を含めたグローバル人材の育成に力を入れてまいります。

③ESG/SDGsに関する取組み

「流体の漏れを止める技術」を用いて省エネや環境保全に貢献する当社グループの事業は、ESG/SDGsとの親和性が高いものです。

中期経営計画「BT Vision22」において、ESG/SDGs経営のさらなる強化を図るべく、ESG/SDGsの各テーマに合致した取組み目標を掲げています。具体的には、流体の漏れを防ぐ製品の開発・普及によって地球環境の保全と省資源に貢献するだけでなく、自社製品の製造に関わる材料の調達から製品の供給までに発生する環境負荷物質とエネルギー消費量の削減に努めています。

 

 

当社グループは「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」による提言への賛同を表明いたしました。本提言に基づき、気候変動に関連するリスクと機会の管理や評価を行い、適切な情報開示を行っていくとともに、気候変動の緩和・適応に資する技術開発、製品供給を通じて、市場・社会の脱炭素化および気候変動に対する強靭性の向上に貢献してまいります。また、コーポレート・ガバナンスの観点においては、各種委員会を設置し透明性の高い経営を行うとともに、積極的な情報開示に努めてまいります。

当社グループは引き続き、ESG/SDGs経営を社会貢献と当社の成長を両立できるチャンスとして捉え、目標達成のため積極的に活動してまいります。

④財務上の課題

当社は、安定した財務基盤のもと、財務健全性を確保したうえで、持続可能な成長のための投資及び機動的な投資等に対応できる体制を整えることにより、企業体質の強化に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。

当社は、リスク管理全体を統括するため、「リスクマネジメント委員会」を設置するとともに、事業活動にかかわるリスクについて、その迅速な対応を行うことを目的として、当社及び当社グループ会社が共有する「危機管理規程」を定め、同規程に基づいたリスク管理体制を構築しております。不測の事態が発生した場合には、社長の指名を受けた者を本部長とする対策本部を設置し、損害・影響等を最小限にとどめるための体制を立ち上げ、迅速な対応にあたることとしております。また、リスクその他の重要情報の適時開示を果たすため、「情報開示委員会」を設置し、適時適切な情報開示を行う体制を構築しております。

 

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)半導体・液晶市場の変動による影響

当社グループの主力製品であるピラフロン製品は半導体製造装置及び液晶製造装置等に多く使用されております。これら半導体・液晶業界の技術革新は非常に激しく、近年市場規模は拡大傾向にありますが、予期しない急速な市場の縮小等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)品質に関する影響

当社グループは、業界に先駆けて品質マネジメントシステムであるISO9001の認証を取得し、品質保証体制を確立して品質向上に努めております。

その結果、当社グループの製品はあらゆる分野のお客様に採用をいただいておりますが、当社グループの製品の多くは各種設備並びに機器に組み込まれて性能を発揮する機能部品であるため、予期しない不具合の発生などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)海外生産・販売体制及び外国為替動向による影響

当社グループは、最適地生産体制の整備・構築、資材・加工部品の現地調達、海外販売の強化などを推進しており、2022年3月期において海外売上高124億16百万円(海外売上高比率30.5%)となりましたが、進出国における予期せぬ政治・経済体制の変化、自然災害、感染症などが当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、急激な為替変動が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)原材料等の調達及び価格動向に関する影響

当社グループは生産活動のために多くの原材料・部品等を調達しておりますが、仕入先における資源の枯渇及び生産能力低下による供給遅延、事業撤退による供給停止、品質不良等により当社グループの生産活動が停止又は遅延などの影響を受け、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループが生産、販売する製品の主な原材料は特殊鋼材、ふっ素樹脂などであり、これらの原材料価格の動向が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)技術開発に関する影響

当社グループは今後成長が見込める「新エネルギー」「環境」「DX」等の分野で、シール製品、半導体・液晶関連製品に継ぐ第3の柱となるべき新製品の開発に取組んでおりますが、対象とする分野は技術革新の早さ、市場動向の急激な変化等により特徴付けられております。また、新製品の開発と市場の評価は、複雑かつ不確実なため、急速な技術革新、急激な市場の変化により、新製品の投入がタイムリーに行えない場合、当社グループの将来の成長と事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

(6)訴訟等に関する影響

①当社グループは企業倫理規範を定め法令遵守に努めておりますが、何らかの要因で当社グループないしは当社関係者が民事、刑事事件に巻き込まれるなどの他、環境、労働、知的財産に関する問題等で訴訟を提起される可能性があります。その結果当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②当社グループは事業活動に関連して、知的所有権に関する侵害訴訟が提起されることがないよう細心の注意を払っておりますが、将来侵害訴訟が提起された場合、裁判所等の判決を予測することは不可能であり、その判決内容によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③当社グループの従業員が職務に関連して発明・考案した特許等に関しては社内規程に基づき発明実施補償を行っておりますが、今後当社グループの従業員や当社グループを退職した者から、職務発明に関する対価を不服として訴訟を提起され、その判決結果によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)工場の操業に関する影響

当社グループは兵庫県、京都府、熊本県に主な生産拠点をもっており、工場の保守・保全に鋭意努力をしておりますが、直下型の大地震などにより、工場の操業継続が困難になることや工場が甚大な被害を受け、当社グループの経営成績や業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、工場の防火など事故や災害には万全を期しておりますが、火災、爆発、落雷などにより操業を一部停止せざるを得ないおそれがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)新型コロナウイルス感染症拡大に関する影響

当社グループは、テレワークや時差出勤等の厳重な対策を実施した上で事業活動を継続してまいりました。現時点においては、平常時と同水準の稼働率を維持しております。

しかし、新型コロナウイルス感染症拡大が長期化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)その他のリスク

当社グループは新製品の開発、新市場の創造による安定した収益体質の構築並びに価格競争力強化のためコスト構造の変革などに取組んでおります。また、社内にリスクマネジメント委員会を設置しリスク管理体制の整備に努めております。

しかし、当社グループが事業を遂行するにあたり、経済環境、戦争、テロ、感染症の蔓延、情報セキュリティー侵害、金融・株式市場、主要販売先の動向、重要人材の喪失等の影響を受け、場合によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により、経済活動に制約を受けるなど厳しい経営環境で推移し、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。

 

 また、世界経済においても新型コロナウイルス感染症拡大の影響は続いており、米中貿易摩擦、ロシア・ウクライナ情勢等の地政学リスク、半導体不足問題などにより、引き続き先行きが見えない状況にあります。

 

 このような環境の中、電子機器関連事業においては、5G等の活用拡大及びDXの進展に伴う半導体需要の増加により、半導体・液晶製造装置関連業界向けピラフロン製品が受注を伸ばし、売上高は前年同期比で大きく増加いたしました。

 また、産業機器関連事業では、電力・エネルギー市場関連での一部の補修品需要及び半導体市場に関連する精密機械装置向け製品が好調に推移し、売上高は前年同期比で増加いたしました。

 

 この結果、当連結会計年度の売上高は406億70百万円(前期比34.7%増)となり、利益面では、営業利益は113億92百万円(前期比135.0%増)、経常利益は118億21百万円(前期比132.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、82億85百万円(前期比140.5%増)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

 

 

電子機器関連事業

 半導体・液晶製造装置関連業界向けピラフロン製品は、旺盛な半導体需要により国内、海外ともに販売が大きく増加いたしました。

 この結果、電子機器関連事業の売上高は304億10百万円(前期比47.3%増)、営業利益は97億37百万円(前期比135.8%増)となりました。

 

産業機器関連事業

 メカニカルシール製品は石油精製プラントや火力発電用製品が低調であったものの、補修品需要及び精密機械装置向け製品が好調に推移いたしました。また、グランドパッキン・ガスケット製品では自動車向け製品が低調であったものの、化学関連及び舶用向け製品の販売が増加いたしました。

 この結果、産業機器関連事業の売上高は101億46百万円(前期比7.1%増)、営業利益は15億89百万円(前期比130.0%増)となりました。

 

その他部門(不動産賃貸業等)

 その他部門の売上高は1億14百万円(前期比36.4%増)、営業利益は65百万円(前期比145.9%増)となりました。

 

財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ100億42百万円増加し、649億91百万円となりました。主な増加は現金及び預金の増加92億46百万円であります。

(負債)

 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ31億60百万円増加し、123億33百万円となりました。主な増加は未払法人税等の増加18億61百万円であります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ68億82百万円増加し、526億58百万円となりました。主な増加は利益剰余金の増加62億12百万円であります。

 この結果、自己資本比率は81.0%(前連結会計年度は83.3%)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フロー119億50百万円(前期は56億76百万円)に対し、投資活動によるキャッシュ・フローは△15億51百万円(前期は△37億5百万円)であり、財務活動によるキャッシュ・フローは△17億11百万円(前期は△22億38百万円)となりました。この結果、現金及び現金同等物は92億92百万円増加し、198億9百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは119億50百万円(前期は56億76百万円)となりました。

その主な要因は、税金等調整前当期純利益118億22百万円(前期は48億37百万円)によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは△15億51百万円(前期は△37億5百万円)となりました。その主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出△13億65百万円(前期は△31億63百万円)によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは△17億11百万円(前期は△22億38百万円)となりました。その主な要因は、配当金の支払額△17億71百万円(前期は△9億58百万円)によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

電子機器関連

26,916

131.9

産業機器関連

8,653

108.8

合計

35,570

125.4

 (注)金額は販売価格によっております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

電子機器関連

39,828

178.4

13,204

348.7

産業機器関連

11,362

126.0

2,607

187.4

合計

51,190

163.3

15,812

305.4

 (注)金額は販売価格によっております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

電子機器関連

30,410

147.3

産業機器関連

10,146

107.1

報告セグメント計

40,556

134.7

その他

114

136.4

合計

40,670

134.7

 (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

金額 (百万円)

割合(%)

金額 (百万円)

割合(%)

㈱SCREENセミコンダクターソリューションズ

3,998

13.2

5,382

13.2

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は406億70百万円(前期比34.7%増)となり、利益面では、営業利益は113億92百万円(前期比135.0%増)、経常利益は118億21百万円(前期比132.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、82億85百万円(前期比140.5%増)となりました。

電子機器関連事業においては、5G等の活用拡大及びDXの進展に伴う半導体需要の増加により、半導体・液晶製造装置関連業界向けピラフロン製品が受注を伸ばし、売上高は前年同期比で大きく増加いたしました。

また、産業機器関連事業では、電力・エネルギー市場関連での一部の補修品需要及び半導体市場に関連する精密機械装置向け製品が好調に推移し、売上高は前年同期比で増加いたしました。

利益面では、電子機器関連事業の増収増益にけん引され、営業利益及び営業利益率ともに大幅に改善いたしました。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、事業等のリスクに記載しているとおり、半導体・液晶市場の変動、品質、海外生産・販売体制及び外国為替動向、原材料等の調達及び価格動向、技術開発、訴訟等、工場の操業、などがあります。その中でも、特に半導体・液晶業界の技術革新は非常に激しく、近年市場規模は拡大傾向にありますが、予期しない急速な市場の縮小等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載しているとおり、売上高、営業利益、ROEを重要指標と位置づけております。

当連結会計年度におきましては、売上高380億円、営業利益100億円の目標に対し、売上高406億円(計画比7.0%増)、営業利益113億92百万円(計画比13.9%増)となりました。

電子機器関連事業は、半導体・液晶製造装置関連業界向けピラフロン製品は、旺盛な半導体需要により国内、海外ともに販売が大きく増加いたしました。

産業機器関連事業は、メカニカルシール製品は石油精製プラントや火力発電用製品が低調であったものの、補修品需要及び精密機械装置向け製品が好調に推移いたしました。また、グランドパッキン・ガスケット製品では自動車向け製品が低調であったものの、化学関連及び舶用向け製品の販売が増加した結果、売上高、営業利益ともに目標を達成いたしました。

また、ROEは8.0%以上を目標としておりましたが、当連結会計年度につきましては16.8%となり、目標を大きく上回りました。今後も安定した業容の拡大、生産性の向上やコスト削減による収益力を高めることで、引き続き目標を上回るよう努めてまいります。

 

セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、事業等のリスクに記載しているとおり、当社グループは、テレワークや時差出勤等の厳重な対策を実施した上で事業活動を継続してまいりました。現時点においては、平常時と同水準の稼働率を維持しております。

新型コロナウイルス感染症の影響から世界的に企業活動や消費活動は緩やかに回復しているものの、経済情勢は不透明な状況が続いております。当連結会計年度末時点で入手可能な外部の情報等を踏まえて、今後、長期的には当該影響は収束していくものと仮定し会計上の見積りを行っておりますが、世界的な新型コロナウイルス感染症の収束時期及び、経済、企業活動の正常化のタイミングを予想することは困難であります。

 

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料購入等の製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は主に設備投資等によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と財源の安定的な確保を基本方針としており、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入れ、設備投資等の長期運転資金は自己資金及び金融機関からの長期借入れを基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3億88百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は198億9百万円となっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、時価による測定を含め、会計上の見積りを行うに際して使用した重要な仮定は、合理的であると判断しており、当社及び連結子会社の財産及び損益の状況を適正に表示しております。

なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 」に記載しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社は創業以来「流体の漏れを制御する」流体制御関連機器メーカーとして長年にわたり蓄積してきた材料技術、設計技術、加工技術、評価技術を応用した新製品の開発を進めております。

 

 新事業分野での製品開発はAE事業部が担当しており、安全関連のミリ波レーダーアンテナや大容量高速通信用ふっ素樹脂基板、また新エネルギー関連の電池部材、環境関連の浄化用光触媒など、ニッチ市場に高付加価値製品を提供すべく研究開発を行っております。

 研究開発スタッフは約30名であり、お客様はもとより、公的研究機関や大学との交流、共同研究を積極的に展開し、先進技術の研究開発を効率的に推進しております。

 当連結会計年度の研究開発費は539百万円でありました。

 また、既存製品分野に係る改良及び研究開発については技術本部が担当しており、当連結会計年度における技術開発費は476百万円でありました。

 研究開発費と技術開発費の合計は1,015百万円であり、これは売上高の2.5%でありました。

 

 なお、技術本部の各分野別の状況は次のとおりであります。

 

(1)電子機器関連事業

(半導体・液晶製造装置関連)

半導体・液晶関連では、次世代の市場要求に対応する高機能樹脂製品の開発に取り組んでおります。さらに医療市場向けふっ素樹脂製品の開発も進めております。

(土木建築関連)

建築物の地震に対する安全性をより高めるために、高耐久性免震支承の開発に取り組んでおります。また、多様化するニーズに対し、超高層建築用から低層建物用まで用途に合致した免震装置の開発を進めております。

 

(2)産業機器関連事業

(産業機器関連)

メカニカルシール関連では、エネルギー市場のニーズに合致した高負荷対応シール、水ビジネス市場向けシール、クリーン市場に向けた精密機械装置で使用される多機能シール、撹拌機で使用される省エネシールの開発を進めております。

グランドパッキン・ガスケット・樹脂シール関連では、カーボンニュートラルを見据え水素市場向けシールや、環境問題に関する最新の公的規格、基準等が要求する高気密性・高耐久性を兼ね備えた差異化製品の開発を進めております。

さらに自動車市場向けシール製品の開発も進めております。