文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、経営の基本方針として、「企業理念体系」を制定し、「企業理念」、「経営理念」等を定めております。これらを踏まえ、グループ全体の企業価値向上を実現するために、一人ひとりが個性を発揮してお客様の期待に応え、私企業としての利益を追求するとともに、社会の公器として社会に貢献してまいります。
《企業理念》
私たちは「求める心とみんなの力」を結集し、セキュア(安心・確実)な社会の発展に貢献します。
「求める心」には、顧客、社会ニーズに不屈の精神で挑戦し、不可能を可能にしていくという思いが込められています。そして、「求める心」を共有した「みんなの力」が結束して偉大な仕事ができるという、いつの時代も変わることのないグローリーの原点を表しています。
《経営理念》
①絶えざる開発の心で、お客様から信頼される製品とサービスを提供します。
②個性の尊重とチームワークにより、活力ある企業グループをつくります。
③良き企業市民として行動し、社会との共存・共生に努めます。
(2) 経営環境
経営環境につきましては、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、すべてのステークホルダーの皆様との良好な関係に基づく企業価値向上を目指し、売上高営業利益率、自己資本当期純利益率(ROE)の向上を目標とする経営を実践してまいります。
(4) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
長期ビジョン及び中期経営計画
当社は、2018年3月に創業100周年を迎え、次代を築くために10年後のありたい姿を描いた、以下の『長期ビジョン2028』を定めました。
グローリーグループ長期ビジョン2028
『人と社会の「新たな信頼」を創造するリーディングカンパニーへ』
Confidence Enabled
また、当社グループは、この長期ビジョンの実現に向けたステップを3つに分け、2018年4月からの3ヶ年を計画期間とする『2020中期経営計画』を展開中であります。本計画では、“長期ビジョンの実現に向けた仕込み”として、「持続可能な事業運営の基盤づくり」、「社会課題解決に向けた協働の取組み強化」、「成果に直結する生産性の向上と企業体質の強靭化」の3方針を推進しております。
本計画の最終年度である次期におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により本方針に定める各施策の展開において一定の影響を受けることが予想されますが、状況の変化に応じた適切な対策の実施や、収束後の新たな社会的課題を見据えた取組み等を強化しつつ、以下の重点施策に取り組んでまいります。
方針1:持続可能な事業運営の基盤づくり
本方針では、既存事業を柱とした各事業の成長力強化を目的に、以下の戦略を展開しております。
海外事業では、新型コロナウイルス感染症拡大による顧客ニーズの変化に留意しつつ、欧米の金融機関におけるセルフオペレーション化の広がりに対し、引き続き「紙幣入出金機」等の販売を強化してまいります。また、流通市場においては、世界的な大手小売事業者を中心に「紙幣硬貨入出金機」等の販売を拡大してまいります。特に、2020年4月に買収したフランス Acrelec Group S.A.S.と協働し、ファストフードチェーン店などの飲食店等に対する「セルフサービスキオスク」や「紙幣硬貨入出金機」等の販売拡大を図り、シナジーの早期創出に取り組んでまいります。
国内事業においても、各市場の変化を注視しながら、お客様のニーズに適したソリューション提案を推進してまいります。金融市場では、“次世代店舗”の導入・拡大に向けた動きが見られるため、非現金分野製品を含め、最適な製品やソリューションを提案し、販売拡大を図ってまいります。流通市場では、小売店等でタブレットPOSレジの導入が拡大を続けており、従来の顧客層のみならず、新たな業態・顧客の開拓によるレジつり銭機の裾野拡大にも注力してまいります。特に、新型コロナウイルス感染症拡大を機にスーパーや小売店の効率経営がより促進され、レジ周りの自動化ニーズの高まりや外食業等での券売機等の需要拡大が予想されます。また、2020年5月に資本業務提携を行った株式会社アドインテが保有するIoTハードウェア端末とデータアナリティクス技術を活用し、流通店舗のニーズに応える新たなソリューションサービスの創出を図るなど、様々な環境変化に対応した製品やサービスの提供に努めてまいります。
また、これらの事業戦略を支えるために、コア技術の深化やシステム対応力の強化、製造ラインの自働化等による生産性の向上、海外品質保証体制の強化、グローバル生産体制の拡充やグローバル調達の推進等を加速し、事業全体のバリューチェーンの最適化を推進してまいります。
方針2:社会課題解決に向けた協働の取組み強化
本方針では、新事業ドメインの創出を目指し、「通貨流通の新たな管理スキームの構築」、「多様な決済手段の提供」、「個体認証事業の確立」、「自働化社会の推進」に取り組んでおります。
次期においては、ドイツ Cash Payment Solutions GmbH(以下「CPS社」という。)と現金決済プラットフォームを活用した新たなサービスの構築・提供を進めるとともに、シンガポール SOCASH PTE. LTD.(以下「soCash社」という。)とキャッシュのアクセスポイント拡大に向けた取組みを行ってまいります。また、画像認識と音声認識を連携させた高度なセキュリティを実現する個体認証技術の早期事業化や、新たなコア技術としてデータアナリティクス技術の獲得を図ってまいります。
方針3:成果に直結する生産性の向上と企業体質の強靭化
本方針は、方針1及び2を実現し得る強靭な企業基盤の確立を目的とするものであります。
次期につきましては、2020年6月26日開催の第74回定時株主総会における承認を得て「監査等委員会設置会社」へ移行いたしました。今後は、取締役会の監督機能の強化及び経営に関する意思決定の迅速化・効率化をさらに推し進め、より強靭な企業体質の確立に取り組んでまいります。
また、環境変化にも耐え得る経営基盤の構築、持続的な発展を可能とする組織風土づくりにも注力し、従業員の働き方改革や業務改革による生産性の向上、オープンイノベーションの推進を進めてまいります。特に、新型コロナウイルス収束後の価値観・行動様式の変化等も見据え、ICT等を活用した新たな働き方の追求や生産性向上の強化など、成長を支える基盤づくりを図ってまいります。
以上のとおり、当社グループは経営環境の変化に対応し、通貨処理機及びサービスの提供という社会インフラの一翼を担う企業として、その使命を果たしてまいります。
当社グループでは、2019年3月期よりグループ全体のリスクマネジメント体制を整備し、リスク管理委員会を中心に、重点領域を設定して対策強化を行うとともに、これらの情報については取締役会に報告する体制としております。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
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リスク分類 |
リスク項目 |
リスク内容 |
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事業環境 |
新型コロナウイルス等の感染症による影響 |
当社グループが取り扱う製品・サービスは、金融機関、流通店舗、鉄道会社等、緊急事態においても事業継続が求められる事業者に提供するものが多いため、各種感染症の拡大が短期で収束した場合の影響は、限定的であると考えております。 しかしながら、今般の新型コロナウイルス感染症については、当事業年度第4四半期以降、世界的な感染拡大が継続しており、当社グループにおいても、事業活動に影響が及んでおります。 営業活動においては、顧客との商談の制限が能動的な営業活動に大きな障害となっている一方で、コロナウイルス拡大の収束時期の不透明さから顧客の投資意欲の減退や需要の減少も見られるなど、今後の事業展開が見通せない状態にあります。 生産活動においては、一時的に操業停止に追い込まれた海外工場の稼働が現時点ではほぼ通常に戻った一方で、アジアを中心とする原材料・部品等のサプライヤーからの納品停滞リスクが継続しております。 このように、感染拡大が長期間にわたって続き、工場の操業停止や特定の原材料・部品等の調達に制約が生じた場合や、営業活動上の制約の長期化、顧客の投資意欲の変化が予想外に顕著となった場合等には、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があり、収益確保及び財政状態に影響を与える可能性があります。 なお、このような状況の下、当社では、2020年1月に設置した代表取締役社長を委員長とする新型コロナウイルス感染症対策本部を中心に、情報の共有や影響の把握に努めるとともに、経営会議、取締役会等の主要会議体において対策の立案を進め、影響の極小化を図っております。 |
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キャッシュレス化の急速な進展 |
当社グループは、現金処理機事業を主要な事業としておりますが、これらのリスクに対応するため、非現金分野への積極的な事業投資も展開しております。非現金分野事業が成長するまでの間に、急激なキャッシュレス化がグローバルに短期間で進展した場合には、業績に影響を与える可能性があります。 |
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海外事業展開 |
当社グループは、製品の販売・保守や生産・調達等、グローバルに事業活動を展開しておりますが、海外における政治経済情勢の急激な変化や保護貿易政策の拡大、予想の範囲を超える為替相場の変動等が発生した場合には生産、販売活動等に大きな問題が発生し、業績に影響を与える可能性があります。 |
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各国の法令・各種規制 |
当社グループは、事業活動を行っている国及び地域において、事業の許認可や輸出入規制のほか各種法令の適用を受けております。これらの法令の改廃や新たな公的規制の新設等がなされた場合、また、それ以外の特殊な市場環境要因が発生した場合、業績に影響を与える可能性があります。 |
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金融事業への高い依存 |
当社グループは、売上高の構成で国内及び海外の金融機関への依存度が高く、ニーズに合致した製品を提供すべくグローバルに見られる次世代型店舗へのシフトに対応した新製品の開発を推進しておりますが、今後、金融機関が営業上または財務上の重大な問題等から設備投資を削減しなければならなくなった場合、業績に影響を与える可能性があります。 |
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競争の激化 |
当社グループが関連する事業分野において競争が激化し、他社による競争力のある新製品・新サービスの提供、大幅値下げ等の積極的な販売活動の展開、低価格品への需要シフト等が発生した場合、業績に影響を与える可能性があります。 |
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リスク分類 |
リスク項目 |
リスク内容 |
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事業環境 |
戦略的投資 |
当社グループは、中長期にわたる持続的な企業価値向上を目的として、既存事業の拡大及び新事業創出に向け積極的に経営資源を投入しております。2020年3月期末現在、企業買収に伴い発生した「のれん」及び「顧客関係資産」の金額は、それぞれ連結総資産の14.0%(43,246百万円)及び5.8%(17,968百万円)を占めており、事業環境の変化等により期待した成果が得られない場合等は減損損失が発生し、業績に影響を与える可能性があります。 |
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部品・原材料の調達 |
当社グループは、部品・原材料の調達にあたっては、複数のサプライヤーからの購買や調達地の分散等による安定調達を図っておりますが、一部の部品・原材料につきましては、その特殊性から、一時的に単一のサプライヤーから調達している場合があります。また、天災や事故等によりサプライヤーに生産活動の停止や中断が発生するなど、部品・原材料の調達に困難が生じる場合があります。これら不測の事態が発生した場合は、生産に影響が生じ、業績に影響を与える可能性があります。 |
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人材の確保 |
当社グループは、グローバルに事業活動を展開しており、多様な国籍、価値観、専門性等を持つ従業員が働いております。当社グループの中長期的な成長は、これらの人材に大きく依存しており、優秀な人材を適切な時期に確保・育成することが持続的な成長に不可欠でありますが、グループ各社の特性や成長ステージに合致した人材や、開発、生産、販売、保守、管理等の各部門における優秀な人材の確保・育成が中長期的に計画どおり進まなかった場合、業績に影響を与える可能性があります |
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事業運営 |
研究開発投資 |
当社グループは、研究開発型企業であり、積極的な研究開発投資を継続しておりますが、テーマによっては開発期間が長期化し、開発費用が高額になる可能性があります。このような事態が発生した場合、業績に影響を与える可能性があります。 |
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知的財産権 |
当社グループは、当社グループ製品による第三者の重要な知的財産権の侵害を防止するとともに、第三者により当社の知的財産権を侵害されないよう他社製品の継続的な調査を行っておりますが、当社グループのような研究開発型企業にとって、このような知的財産権侵害問題の発生を完全に回避することは困難であります。このような事態が発生した場合、業績に影響を与える可能性があります。 |
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環境 |
気候変動 |
気候変動は、グローバルに活動する当社グループにとって重要な課題であり、気候変動に対する政策及び法規制、市場の要求を踏まえ、環境配慮型製品の開発に取り組んでおりますが、これらの規制が予測を超えて厳しくなった場合、コストの増加、販売機会損失、企業ブランド棄損による企業価値低下等が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、気候変動により近年増加傾向にある台風・豪雨等の異常気象、地震などの大規模自然災害等が発生した場合、当社グループの事業活動が制限され、業績に影響を与える可能性があります。 |
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国では米中通商問題等が懸念されるなか回復の動きを持続し、欧州では英国のEU離脱問題等を背景とする先行き不透明感はあったものの景気は緩やかな回復基調を維持し、中国では経済の減速がみられたもののアジア全体では堅調に推移いたしました。また、わが国におきましても、雇用・所得環境や企業収益の改善を背景に個人消費の持直しや設備投資の増加がみられるなど、緩やかな回復基調が持続いたしました。しかしながら、第4四半期の後半以降、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、国内外ともに事業活動に大きな制約を受けることとなりました。
こうした状況の中、当社グループは、2018年4月からの3ヶ年を計画期間とする『2020中期経営計画』の2年目として、「持続可能な事業運営の基盤づくり」、「社会課題解決に向けた協働の取組み強化」、「成果に直結する生産性の向上と企業体質の強靭化」の3方針の下、積極的な事業展開を行ってまいりました。
海外市場では、市場の特性に応じた地域別戦略を推進し、各国で金融市場向け「紙幣入出金機」の更新需要の獲得や流通市場向け「紙幣硬貨入出金機」の販売拡大に注力いたしました。また、直販・直メンテナンス網の拡大・強化を目的に、メキシコの販売代理店 Grupo Sortek, S.A. de C.V.の買収や、オーストリア現地法人の設立を行いました。加えて、連結子会社 Sitrade Italia S.p.A.の出資比率を51%から75.5%に引き上げ、イタリアにおける販売体制の強化を図りました。
国内市場では、金融市場において、主要製品である「オープン出納システム」や窓口用「紙幣硬貨入出金機」の更新需要の獲得に注力するとともに、税公金の処理をセルフ化する「税公金ステーション」や「重要物管理システム」等、非現金分野製品の販売拡大に取り組みました。また、“次世代店舗”の導入・拡大ニーズに合わせた店舗設計の提案強化も行ってまいりました。流通市場においては、セルフ化ニーズの高まりに対応する「レジつり銭機」や「券売機」の販売に注力いたしました。
新事業においては、生体認識技術を用いた本人認証プラットフォームの開発やロボットシステムインテグレーション事業の領域拡大など、新たなソリューションの創出に向けた取組みを推進してまいりました。また、新たなビジネスモデルの構築に向け、現金決済プラットフォームを提供するドイツ CPS社の買収やキャッシュへのアクセスポイント拡大を企図するシンガポールのsoCash社への出資を行いました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、224,170百万円(前期比 4.9%減)となりました。このうち、製品及び商品売上高は、153,071百万円(前期比 8.6%減)、保守売上高は、71,099百万円(前期比 4.3%増)でありました。利益につきましては、営業利益は、17,927百万円(前期比 12.9%減)、経常利益は、持分法による投資損失1,217百万円を計上したこと等より、15,514百万円(前期比 24.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、8,486百万円(前期比 30.8%減)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響につきましては、顕在化が第4四半期の後半に留まったことにより軽微でありました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(金融市場)
主要製品である「オープン出納システム」及び窓口用「紙幣硬貨入出金機」の販売は、大口需要の反動により低調でありました。
この結果、当セグメントの売上高は、42,262百万円(前期比 25.4%減)、営業利益は、3,314百万円(前期比 51.0%減)となりました。
(流通・交通市場)
主要製品である「レジつり銭機」の販売は大口需要の反動により低調でしたが、警備輸送市場向け「売上金入金機」及び「券売機」の販売は好調でありました。
この結果、当セグメントの売上高は、52,487百万円(前期比 1.0%増)、営業利益は、5,198百万円(前期比 12.7%増)となりました。
(遊技市場)
主要製品である「カードシステム」等の販売は低調でしたが、改正健康増進法の施行に伴うホール内喫煙ブースの設置等、店舗設備に関する販売が好調でありました。
この結果、当セグメントの売上高は、20,753百万円(前期比 1.2%増)、営業利益は、1,998百万円(前期比 2.0%増)となりました。
(海外市場)
米国では、金融市場向け「紙幣入出金機<RBGシリーズ>」の販売は低調でしたが、流通市場向け「紙幣硬貨入出金機<CIシリーズ>」の販売は好調でありました。欧州でも、金融市場向け「紙幣入出金機<RBGシリーズ>」の販売は低調でしたが、流通市場向け「紙幣硬貨入出金機<CIシリーズ>」の販売は順調でありました。また、アジアでは、「紙幣整理機<USFシリーズ>」の販売が堅調でありました。一方、OEM製品であるATM用「紙幣入出金ユニット」の販売は低調でありました。
この結果、当セグメントの売上高は、103,621百万円(前期比 0.3%増)、営業利益は、欧州における改刷に伴うソフトウエアの売上高及び保守売上高の増加等により、9,780百万円(前期比 11.6%増)となりました。
その他の事業セグメントにつきましては、売上高は、5,045百万円(前期比51.0%増)、営業損益は、
2,364百万円の損失(前期は営業損失 1,521百万円)となりました。
上記金額には消費税等は含まれておりません。
また、当連結会計年度末における財政状態は、次のとおりであります。
総資産は、前連結会計年度末に比べ9,797百万円減少し、308,431百万円となりました。主な要因は、現金及び預金10,697百万円、たな卸資産3,155百万円の増加、及び、有価証券13,505百万円、受取手形及び売掛金7,566百万円、投資有価証券3,949百万円の減少であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ3,208百万円減少し、121,762百万円となりました。主な要因は、短期借入金1,562百万円の増加、及び、1年内返済予定の長期借入金4,455百万円の減少であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ6,589百万円減少し、186,668百万円となりました。主な要因は、利益剰余金9,623百万円、資本剰余金4,976百万円、為替換算調整勘定2,478百万円、非支配株主持分2,072百万円の減少、及び、自己株式14,452百万円の消却による増加であります。
この結果、自己資本比率は59.9%(前連結会計年度末は59.5%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ4,734百万円減少し、70,415百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、24,555百万円の収入となりました(前連結会計年度は24,300百万円の収入)。これは、法人税等の支払により6,998百万円の資金の流出があった一方、運転資本の減少による3,611百万円の資金の増加、及び、安定的な利益が確保できたこと等による資金の創出があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、13,032百万円の支出となりました(前連結会計年度は11,388百万円の支出)。これは、主に製品の製造に係る金型・治工具類にかかる有形固定資産の取得による6,325百万円の支出、及び、ドイツ CPS社及びGrupo Sortek, S.A. de C.V.等の株式取得による4,289百万円の支出等があったためであります。
以上の結果、営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローの合計であるフリーキャッシュ・フローは11,523百万円の収入となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、15,339百万円の支出となりました(前連結会計年度は361百万円の支出)。これは、短期借入金の純増による1,984百万円の収入があった一方で、配当金の支払い5,105百万円、及びSitrade Italia S.p.A株式の追加取得による6,585百万円の支出等があったためであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、当社グループ(当社及び連結子会社)の生産実績のうち、当社及び主な海外連結子会社の金額を記載しております。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
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金融市場(百万円) |
18,627 |
68.8 |
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流通・交通市場(百万円) |
20,956 |
85.7 |
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遊技市場(百万円) |
5,254 |
82.2 |
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海外市場(百万円) |
33,937 |
107.3 |
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報告セグメント計(百万円) |
78,775 |
88.0 |
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その他(百万円) |
1,859 |
131.2 |
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合計(百万円) |
80,635 |
88.6 |
(注)1.金額は当社及び主な海外連結子会社の製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
なお、当社グループ(当社及び連結子会社)の受注高及び受注残高のうち、当社及び主な海外連結子会社の金額を記載しております。
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セグメントの名称 |
受注高 (百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高 (百万円) |
前年同期比(%) |
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金融市場 |
2,909 |
77.2% |
283 |
113.7% |
|
流通・交通市場 |
125 |
37.2% |
8 |
216.2% |
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遊技市場 |
- |
- |
- |
- |
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海外市場 |
11,575 |
118.5% |
46,330 |
104.1% |
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報告セグメント計 |
14,610 |
105.3% |
46,623 |
104.2% |
|
その他 |
- |
- |
- |
- |
|
合計 |
14,610 |
105.3% |
46,623 |
104.2% |
(注)1.金額は当社及び主な海外連結子会社の販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
前年同期比(%) |
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金融市場(百万円) |
42,262 |
74.62 |
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流通・交通市場(百万円) |
52,487 |
100.97 |
|
遊技市場(百万円) |
20,753 |
101.18 |
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海外市場(百万円) |
103,621 |
100.32 |
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報告セグメント計(百万円) |
219,125 |
94.28 |
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その他(百万円) |
5,045 |
150.99 |
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合計(百万円) |
224,170 |
95.08 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績等の概要)
売上高は、224,170百万円(前期比 4.9%減)となりました。流通・交通市場、遊技市場、海外市場は売上高が増加しましたが、金融市場において大口需要の反動を補完できず全体として減少いたしました。
営業利益は、17,927百万円(前期比 12.9%減)となりました。売上原価率は改善したものの、金融市場の売上が減少したことに加え、販売費及び一般管理費が将来に向けた新事業への先行投資やM&Aによるのれん償却費等で増加したこと等により減少いたしました。
経常利益は、15,514百万円 (前期比 24.6%減)となりました。持分法による投資損失として1,217百万円を計上したことに加え、新興国通貨の急落等により為替差損863百万円が発生したこと等により減少いたしました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、8,486百万円(前期比 30.8%減)となりました。
なお、当社グループの目標とする経営指標は売上高営業利益率と自己資本当期純利益率(ROE)でありますが、当事業年度の売上高営業利益率は8.0%と前事業年度より0.7%悪化いたしました。また、当事業年度の自己資本当期純利益率(ROE)は4.5%で、前事業年度より2.0%悪化いたしました。引き続き両指標の改善に邁進していく所存であります。
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(セグメント別の概況)
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売上高につきましては、金融市場を除くすべてのセグメントで増収となりました。営業利益につきましては、流通・交通市場、遊技市場、海外市場において増益となりましたが、金融市場、その他においては減益となりました。 金融市場は、主要製品である「オープン出納システム」、窓口用「紙幣硬貨入出金機」の販売が大口需要の反動により低調でした。この結果、売上高、営業利益ともに減少しました。 流通・交通市場は、主要製品である「レジ |
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つり銭機」の販売は、大口需要の反動により低調でしたが、警備輸送市場向け「売上金入金機」の販売は前期並みであり、「券売機」の販売は好調でした。この結果、売上高は微増でしたが、営業利益はプロダクトミックスの改善等により増加しました。
遊技市場は、主要製品である「カードシステム」の販売は低調でしたが、改正健康増進法の施行に伴うホール内喫煙ブースの設置など、店舗設備に関する販売が好調でした。この結果、売上高、営業利益ともに微増となりました。
海外市場は、主要製品である金融市場向け「紙幣入出金機<RBGシリーズ>」の販売は低調でしたが、流通市場向け「紙幣硬貨入出金機<CIシリーズ>」の販売は好調でした。また、「紙幣整理機」の販売は低調でした。この結果、売上高は微増でしたが、営業利益は欧州の改刷にともなうソフトウエアの販売及び保守売上高の増加等により増加しました。
その他の事業セグメントにつきましては、売上高は連結子会社の受託生産等が増加したことにより増加しましたが、新事業への投資等の影響により営業損失となりました。
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なお、海外の地域別売上高につきましては、OEMを除いては増加しました。 米州では、金融市場向け「紙幣入出金機<RBGシリーズ>」の販売が低調でしたが、流通市場向け「紙幣硬貨入出金機<CIシリーズ>」の販売は好調でした。 欧州では、金融市場向け「紙幣入出金機<RBGシリーズ>」の販売は低調でしたが、流通市場向け「紙幣硬貨入出金機<CIシリーズ>」の販売は堅調でした。 |
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アジアでは、金融市場向け製品の販売が低調でした。また中国向け「紙幣整理機」の販売は前期並みでした。
OEM製品であるATM用「紙幣入出金ユニット」の販売は低調でした。
②経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
1)財務戦略の基本的な考え方
当社グループは、財務の安全性を維持しつつ、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。
財務の安全性の維持に関しては、信用格付(R&I)「A」以上の取得・維持を目指し、リスク耐性の強化を図ります。
同時に、営業キャッシュ・フローによる十分な債務償還能力を前提に、厳格な財務規律のもとで負債の活用を進めることにより、資本コストの低減及び資本効率向上にも努めてまいります。
設備投資及び事業投資に関しては、企業価値の向上に資する成長のための投資を積極的に推進してまいります。2020中期経営計画の3年間累計では総額900億円の投資を計画しており、その約3分の2に相当する600億円を長期ビジョン2028に掲げる事業ドメインの拡大に繋がる戦略的投資に、また、既存事業の基盤強化を目的とした設備投資に300億円を充当する計画であります。なお、各年度の設備投資は減価償却費の範囲内とすることを原則とし、財務の安全性を維持し、十分な水準の手元流動性を確保してまいります。
2)経営資源の配分に関する考え方
当社グループは、適正な手元現預金の水準について検証を実施しております。2020中期経営計画期間、イベントリスク耐性を十分に備えるべく、売上高の約2ヵ月分を安定的な経営に必要な手元現預金水準とし、それを超える分については、企業価値向上及び株主還元に配分するように考えております。
3)資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、既存事業に係る資金支出では、部品・原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費(賃借料、手数料、人件費など)などがあります。
また、長期ビジョン2028に掲げる事業ドメインの拡大に向けた戦略的投資に係る資金支出は、新事業の創出・事業領域の拡大に向けた業務提携及びM&Aなどがあります。
4)資金調達
当社グループの事業活動維持及び拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部留保資金及び外部調達を有効に活用しております。
既存事業の基盤強化を目的とした設備投資には、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を活用することを基本とし、戦略的投資については、設備投資に配分後の営業キャッシュ・フローを充当することを基本としておりますが、資金調達手段の多様化、資本コストの低減、資本効率向上を企図し、金融機関からの借入れや社債発行等有利子負債を積極的に活用しております。
また、安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要経営課題と認識しており、当社グループの本報告書提出時点におけるR&Iの格付は「A(安定的)」となっております。また、主要な取引先金融機関とは良好な関係を維持しており、加えて強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題なく実現可能と認識しています。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、見積り、判断ならびに仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産・負債の金額、及び会計期間の収益・費用の金額に影響を与えます。ただし、これらの見積り、判断ならびに仮定には不確実性が存在するため、将来生じる実際の結果とは異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響について、当社グループが取り扱う製品・サービスは、金融機関、流通店舗、鉄道会社等、緊急事態においても事業継続が求められる事業者に提供するものが多いことに加え、本感染症の拡大が上半期頃までに収束するとの仮定に基づいているため、翌年度の連結財務諸表に重要な影響は及ぼさないものと考えております。
当社は、下記の項目を重要な会計上の見積りとして認識しております。
1)たな卸資産の評価
たな卸資産は取得原価を貸借対照表価額としておりますが、期末日における正味売却価額が取得原価より下落している場合には正味売却価額で測定し、取得原価との差額を評価損として売上原価に計上しております。また、営業循環過程から外れて滞留するたな卸資産に対しても評価損を計上しております。市場価格が予測より悪化して正味売却価額が著しく悪化した場合、将来において追加の評価損の計上が必要となる場合があります。
2)投資の減損
市場価格のない株式等は取得原価を貸借対照表価額としておりますが、投資先会社の実質価額が取得原価に比べて50%以上低下した場合、当該実質価額の回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、評価損の計上を行っております。
投資先会社の実質価額の回復可能性の判定には、投資先の業績予想、事業計画及び将来キャッシュ・フローに関する特定の前提及び見積りが必要とされます。したがって、現在、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられると判断している投資について、将来、継続的な業績の低迷や世界的な株式市況の大幅悪化等により、実質価額の回復可能性が十分でないと判断された場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
3)のれんの減損
のれんの減損については、その効果の及ぶ期間を合理的に見積り、当該期間において均等償却を行っております。減損テストは年1回、または、帳簿価額を回収できない可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合に実施しており、帳簿価額が回収可能価額を上回った場合に減損損失を認識することとしております。回収可能価額は使用価値により測定しており、使用価値は将来の見積キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しております。また、将来の見積キャッシュ・フローは中期経営計画を基礎とし、計画期間終了後は一定の成長率を適用し、成長が継続する前提で算出しております。
減損の兆候及び減損損失の認識等に関する判断、及び回収可能価額の見積りは慎重に検討しております。ただし、これらの見積りには、将来の販売予想数量、販売予想単価及び割引率、成長率等の管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化がこれらの評価に不利に影響した場合、追加の減損損失の計上が必要となる場合があります。
当社の連結子会社であります Glory Global Solutions (International) Ltd.(本社:英国 ベージングストーク市)は、2020年2月24日付で、フランス Acrelec Group S. A. S.と同社の発行済株式の80%を取得する株式売買契約を締結いたしました。
詳細につきましては、96頁の「重要な後発事象(取得による企業結合)」をご参照ください。
なお、同社の株式の取得手続きは2020年4月3日付で完了し、同社は2021年3月期より当社の連結子会社となっております。
当社グループは、紙幣・硬貨の計数、搬送、集積等で培われた媒体処理技術(メカトロ技術)、さらには認識・識別技術を当社のコア技術と捉え、それら技術を徹底的に追求していくことを研究開発の基本方針としております。また、認識・識別技術等のコア技術をベースに、顔認証技術等のバイオメトリクス関連の研究にも積極的に取り組んでおります。
現在、当社を中心に研究開発スタッフ1,108名(グループ従業員の約11%)を擁し、基礎研究分野から製品の開発、設計までを手がけており、当連結会計年度の研究開発費の総額は、14,082百万円であります。
当連結会計年度におけるセグメントごとの研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
(1)金融市場
識別機能強化と計数・包装スピードの向上により、硬貨整理業務のさらなる効率化と厳正化を実現する「硬貨包装機<WM-700シリーズ>」を開発いたしました。
研究開発費は、3,335百万円であります。
(2)流通・交通市場
決済の多様化、キャッシュレス化の進展への対応を図り、様々な電子マネーへ対応を拡張した「自動決済端末<FGH-100>」を開発いたしました。
研究開発費は、2,702百万円であります。
(3)遊技市場
遊技客の遊技動向が把握でき、自店と全国のデータ比較も可能で、効果的なホール経営をサポートする「全国版 遊動分析」を開発いたしました。
研究開発費は、1,096百万円であります。
(4)海外市場
増加する銀行テラー業務の自動化ニーズに対応し、金融機関向けとしてグローバルに展開可能な「テラーアシスト セルフサービス機<G200>」を開発いたしました。
研究開発費は、6,758百万円であります。
その他の事業では、複数拠点の顔情報などを本部で一元管理可能な「本部管理機能」を搭載した新型のウォークスルー型顔認証システム(来訪者検知システム)を開発いたしました。深層学習の手法を導入した新開発のエンジンを搭載し、マスク姿に対しても格段に認証性能を向上させました。
さらに、画像認識AIを用いて、外観検査工程を自働化するロボットシステムを開発いたしました。
その他の事業セグメントにおける研究開発費は、189百万円であります。