第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、多様化する「食」に対するニーズの変化に対応し、お客様のみならず社会に貢献できる進化する企業を目指し、これを満たすため、独自の技術に基づくオリジナル製品を創造し、より快適でより効率的な食環境へ向けての新たな提案と迅速かつ高品質なサービスを提供することをグループの経営理念に掲げ、その実現・実行を目指しております。

このため、遵法はもとより社会と社員から信頼される会社づくり、透明性のある経営、議論のできる経営の実践、事業活動と環境との調和、働きやすい職場環境の実現に向け、努力してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループでは、連結売上高、海外売上高比率及び売上高営業利益率を重要な経営指標と捉え、それらの継続的な向上を目標としております。この目標の達成のため、継続して海外へのビジネスフィールドの拡大を図ると共に、原価低減、経費削減等を推進し、経営の高利益体質化を目指してまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

当社グループを取り巻く環境は、内外の情勢から判断して、中長期的には不透明な状況が予想されます。

国内事情におきましては、出生率の低下による人口減少社会に突入し、急速に少子高齢化が進んでいくと思われます。また、消費者の節約志向の高まりや、主要ユーザーであるフードサービス産業における競争が激化することから、価格競争や設備投資の抑制も考えられます。世界経済は金融緩和が進む等、依然不透明な状況にあり、グローバル化の進展によって当社グループが置かれた競争環境は益々厳しくなってまいります。当社グループを取り巻く環境は、内外の情勢から判断して、今後は不透明な状況が予想されます。

このような環境のもと、当社グループは、以下の課題に取り組んでまいります。

①海外への事業展開

今後、製氷機、冷蔵庫といった主力製品の新たなマーケットを国内や欧米のみならず、アジアや南米等の新興国にも拡大してまいります。海外の各地域の国内事情、消費者動向に基づいた製品開発、販売体制の強化及び製造拠点のさらなる拡充が不可欠となってまいります。そのためには、海外における企業買収戦略をさらに進め、買収した会社との相乗効果による事業拡大に努めてまいります。

②高付加価値製品の供給及び新規市場の開拓

縮小すると予想されます国内市場におきましては、ノンフロン化、インバーター技術を応用した主力製品の開発を持続し、より高品質で、環境性に優れた製品や省力化に寄与する製品の提供を図り、他社との差別化を推進し、市場シェアの拡大を目指してまいります。

また、プレハブ冷蔵庫、電解水生成装置及び調理機器等の拡販、並びにサプライ品の提供及び衛生管理の提案等のソフトビジネスの一層の強化によって、新規市場の開拓、販路の拡大を推進し、さらなる成長を目指してまいります。

③高利益体質強化への取り組み

当社グループの主力製品の原材料や部品等は市況の変動により製品コストに影響を及ぼします。また、当社グループは、より高付加価値な製品の開発のための多数の開発技術要員や、多様な顧客ニーズに対応しうる営業、サービスの人員体制を敷いております。これらの体制は当社グループの強みである反面、人件費の負荷といった側面を持ち合わせておりますが、市況の変動による原材料価格の変動のリスクを吸収しうる製造原価低減策や、IT投資による業務効率向上施策及びその他の経費削減策を継続し、高利益体質への強化を図ってまいります。

④コンプライアンスへの取り組みとコーポレートガバナンスの充実

当社グループは、さらなる事業拡大、企業価値向上を目指すためには社会からの信頼を得ることが極めて重要であると考え、企業倫理・コンプライアンスに関し、役員、全社員が共通の認識を持ち、公正で的確な意思決定を行う風土を醸成する仕組みの構築に加えて、透明性のある管理体制の整備を行うことで、内部管理体制の強化及びコーポレートガバナンスの充実に努めてまいりました。

しかしながら、当事業年度において、連結子会社であるホシザキ東海株式会社において発生した不適切な取引行為に端を発し、平成30年11月1日に社内調査委員会、平成31年2月25日に第三者委員会を設置する事態となりました。また、海外では米国の連結子会社であるHOSHIZAKI AMERICA,INC.において、現地監査法人への通報をきっかけとして、現地法律事務所の調査を行う事態が発生し、調査結果において内部統制に対する懸念等が示されたことから、管理体制の見直し等を実施しております。これらを受け、当社グループでは、内部統制及びコンプライアンス教育のさらなる強化等に真摯に取り組み、再発の防止に努めてまいります。

2【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)政治経済の状況について

当社グループが事業活動を行う主要な市場の政治経済の状況について、日本国内では主な販売先であるフードサービス産業、流通業界等の企業業績動向の影響を受けます。また、米州、欧州、アジア等の国及び地域への事業展開を進めており、政情の悪化、経済環境の動向等の政治経済情勢は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)製品の品質について

当社グループが生産している製品及び他社仕入商品については、厳重な品質管理体制のもと出荷しております。問題発生の場合は万全を期して対応を行う体制とPL保険(生産物賠償責任保険)に加入しておりますが、市場クレームによる社会的評価、企業イメージ低下の可能性があり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)原材料の市況変動について

当社グループ製品の原材料及び部品等は、市況の変動により製造コストや製品価格に影響を及ぼします。製造コスト削減や製品価格に転嫁できない場合は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)天候・災害等について

当社グループの主力製品は、製氷機、冷蔵庫等でありますが、製品の特性上需要期の天候が業績に影響を及ぼします。冷夏等予想しにくい気象状況の変動による需要の減少が、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、地震等の自然災害、テロ等の人為的災害及び感染症等が発生した場合、当社グループの設備、情報システム、取引先等の操業等に影響が出る可能性があります。このような災害発生時には、当社グループの生産活動及び販売活動に大きな影響を与え、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)為替相場の変動について

当社グループは需要地生産を中心としており、輸出入取引に係る為替相場の変動による影響は限定的でありますが、外貨建預金及び海外子会社への貸付金があり、為替相場の変動は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)個人情報、取引先情報の管理について

当社グループは、顧客等の個人情報や取引先情報を入手しております。これらの情報保護について社内管理体制を整備しておりますが、情報の外部流出が起きた場合、当社グループの信用低下や損害賠償責任の発生等により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)価格競争について

当社グループを取り巻く事業環境は、フードサービス産業における競争が激化するなか、競合他社との競争は大変厳しくなっております。当社グループは、製品の品質・コスト・技術・サービス等において、継続的かつ積極的に競争力の向上に努めておりますが、コスト低減以上の低価格競争が激化した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)知的財産権について

当社グループが生産している製品について、知的財産の創造とその保護に努めておりますが、保有する知的財産権を不正に使用した第三者による類似製品等の製造、販売を完全には防止できない可能性があります。また、製品開発時には第三者の知的財産権の侵害に対して細心の注意を払っておりますが、知的財産権を侵害したとして第三者から訴訟を提起された場合、当社グループの信用低下や損害賠償責任の発生等により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)法的規制等について

当社グループが事業活動を行う国、地域において、事業の投資に関する許認可、輸出制限、関税賦課をはじめとするさまざまな政府規制の適用を受けております。適用の範囲も、貿易通商、独占禁止、特許侵害、法人税及び付加価値税、為替取引、環境マネジメント等に及び、このような規制を遵守できなかった場合は、当社グループの事業活動が制限され、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの事業は、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、有害物質の使用、廃棄物処理、製品リサイクル等を規制するさまざまな環境法令の適用を受けております。このような規制を遵守できなかった場合、当社グループの事業活動が制限され、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)有価証券の価値変動について

当社グループの保有する有価証券は、安定した投資収益の確保や取引先との円滑な事業運営を図る等の理由から保有しているものでありますが、株式市況の動向や取引先の破綻等により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)企業買収について

当社グループは、既存の事業基盤の拡大・補強をするため、あるいは新たな事業分野への進出のために、事業戦略の一環として企業買収等を行う可能性があります。その実施に際しては十分な検討を行いますが、買収後の事業計画が当初の計画通りに進捗しない場合には、多額の資金投入が発生し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)退職給付債務等について

当社グループの退職給付債務等は、数理計算上設定した退職給付債務の割引率及び年金資産の期待運用収益率といった前提条件に基づいて算出しております。しかし、実際の結果が前提条件と異なる場合には、将来にわたって当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)重要な訴訟事件等について

当社はコンプライアンスの重要性を認識し法令遵守に努めておりますが、グループの事業活動に関して、重要な訴訟等が提起され、当社グループに不利な判断がなされた場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における国内の経済環境は、経済政策、金融施策の実施等により、雇用・所得環境の改善が見られ、景気は緩やかに回復し、設備投資は増加いたしました。一方で、個人消費は持ち直しが続くものの、消費者物価上昇の動きには鈍化が見られました。

海外におきましては、米国では景気は堅調に推移し、欧州では景気は緩やかに回復し、アジアの新興国では景気は持ち直しの動きが見られました。一方、中国では景気は持ち直しの動きが見られるものの、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。また、為替は第3四半期までは緩やかな円高傾向、その後、年度末にかけては円安傾向で推移いたしました。

このような環境のなか、当社グループは、国内では、引き続きフードサービス産業等への積極的な拡販と新規顧客の継続的な開拓に取り組みました。

海外では、米国を中心に、主要販売先であるフードサービス産業等において、主力製品の拡販に努めました。

なお、原価低減に加えITを活用した業務の効率化や生産性向上に努め、利益の確保に継続的に取り組みました。

 

イ.経営成績

当連結会計年度の業績は、売上高2,927億74百万円(前期比3.7%増)、営業利益364億46百万円(同1.1%増)、経常利益363億72百万円(同1.9%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は257億17百万円(同11.1%増)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

1.日本

日本におきましては、冷蔵庫、製氷機及び食器洗浄機等の積極的な拡販並びに新規顧客への積極的な開拓を推進いたしました結果、売上高は1,967億41百万円(前期比3.1%増)、セグメント利益は248億28百万円(同0.6%減)となりました。

2.米州

米州におきましては、製氷機、冷蔵庫等の積極的な拡販を推進いたしました結果、売上高は664億78百万円(前期比0.2%増)、セグメント利益は93億10百万円(同1.1%増)となりました。

3.欧州・アジア

欧州・アジアにおきましては、主力製品の積極的な拡販を推進いたしました結果、売上高は380億38百万円(前期比18.6%増)、セグメント利益は31億98百万円(同36.1%増)となりました。

 

ロ.財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ183億11百万円増加し、3,349億48百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ17億円増加し、1,114億38百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ166億10百万円増加し、2,235億10百万円となりました。

 

②キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ393億49百万円増加し、892億56百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、302億3百万円の収入(前期は348億77百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が360億90百万円、減価償却費が51億22百万円あったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、164億78百万円の収入(前期は340億66百万円の支出)となりました。主な要因は、定期預金の純減による収入が218億42百万円、投資有価証券の償還による収入が15億27百万円あったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、50億47百万円の支出(前期は49億66百万円の支出)となりました。主な要因は、配当金の支払額が50億69百万円あったことによるものであります。

なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。

 

平成28年12月期

平成29年12月期

平成30年12月期

自己資本比率(%)

64.0

64.7

66.3

時価ベースの自己資本比率(%)

231.0

228.5

144.4

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.01

0.01

0.01

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

349.1

371.6

467.3

(注)1.上表中の各指標は以下のとおり算出しております。

・自己資本比率=自己資本/総資産

・時価ベースの自己資本比率=株式時価総額/総資産

・キャッシュ・フロー対有利子負債比率=有利子負債/キャッシュ・フロー

・インタレスト・カバレッジ・レシオ=キャッシュ・フロー/利払い

2.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

3.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

4.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

5.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

6.利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

③生産、受注及び販売の実績

イ.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

前期比(%)

日本(百万円)

74,054

△0.8

米州(百万円)

53,785

+8.0

欧州・アジア(百万円)

32,912

+25.6

合計(百万円)

160,753

+6.7

(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ロ.商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

前期比(%)

日本(百万円)

42,260

+11.1

米州(百万円)

1,830

△21.4

欧州・アジア(百万円)

5,295

+14.2

合計(百万円)

49,386

+9.7

(注)1.金額は、仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ハ.受注実績

当社グループは、見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

二.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

前期比(%)

日本(百万円)

191,239

+2.5

米州(百万円)

65,564

+0.2

欧州・アジア(百万円)

35,970

+19.2

合計(百万円)

292,774

+3.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会社方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性の存在により、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載とおりであります

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.経営成績等の分析

1.経営成績

当連結会計年度において当社グループは国内を中心に、景気回復等により主力製品の販売が好調に推移し、売上高は2,927億74百万円(前期比3.7%増)となりました。セグメントごとの売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は、日本は1,967億41百万円(同3.1%増)、米州は664億78百万円(同0.2%増)、欧州・アジアは380億38百万円(同18.6%増)となりました。海外売上高は1,014億75百万円(同6.2%増)となり、連結売上高に占める海外売上高比率は34.7%(同0.8%増)となりました。

売上原価は売上高の増加に伴い1,822億24百万円(前期比4.8%増)となりました。売上総利益は1,105億49百万円(同2.0%増)となりました。売上総利益率は37.8%(同0.6%減)となりました。

販売費及び一般管理費は741億3百万円(前期比2.5%増)となりました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は25.3%(同0.3%減)となりました。営業利益は364億46百万円(同1.1%増)となりました。セグメント利益は日本は248億28百万円(同0.6%減)、米州は93億10百万円(同1.1%増)、欧州・アジアは31億98百万円(同36.1%増)となりました。

営業外収益は20億49百万円(前期比23.1%増)となりました。営業外費用は為替差損が17億19百万円あったこと等により21億23百万円(同229.5%増)となりました。経常利益は363億72百万円(同1.9%減)となりました。

特別利益は12百万円(前期比87.3%減)となりました。特別損失は浙江愛雪制冷電器有限公司の持分譲渡による関係会社出資金売却損が2億48百万円あったこと等により2億94百万円(同84.4%減)となりました。税金等調整前当期純利益は360億90百万円(同2.2%増)となりました。

法人税等合計は101億32百万円(前期比15.4%減)となりました。非支配株主に帰属する当期純利益は2億40百万円(同35.7%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は257億17百万円(同11.1%増)となりました。

2.財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ183億11百万円増加し、3,349億48百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末に比べ200億54百万円増加し、2,745億85百万円となりました。主な要因は、現金及び預金、商品及び製品の増加によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ17億43百万円減少し、603億63百万円となりました。主な要因は、建物及び構築物、無形固定資産の減少によるものであります。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ17億円増加し、1,114億38百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末に比べ15億67百万円増加し、882億88百万円となりました。主な要因は、前受金、支払手形及び買掛金の増加によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ1億33百万円増加し、231億49百万円となりました。主な要因は、退職給付に係る負債、製品保証引当金の増加によるものであります。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ166億10百万円増加し、2,235億10百万円となりました。

 

3.キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フロー」のとおりであります。

 

ロ.資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持する事を基本方針としております。事業活動に必要な資金については、主に内部資金を活用しております。また、グループ内余剰資金を活用するためにキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、資金効率の向上に努めています。

なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は1億59百万円、現金及び現金同等物の残高は892億56百万円となりました。

 

ハ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

平成28年に公表した5ヶ年経営ビジョン(2020年経営ビジョン)において、売上高4,000億円、海外売上高比率50%、営業利益500億円、営業利益率12.5%を財務目標としております。2020年経営ビジョンの3年目にあたる当連結会計年度は、売上高2,927億74百万円、海外売上高比率34.7%、営業利益364億46百万円、営業利益率12.4%であります。引き続き、中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題に取り組むことにより目標達成に向けて邁進してまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動は、日本では当社が行うほか株式会社ネスターが自社製品の研究開発を行っており、米州ではHOSHIZAKI AMERICA,INC.、LANCER CORPORATION、Jackson WWS,Inc.及びAços Macom Indústria e Comércio Ltda.等が、欧州・アジアではGRAM COMMERCIAL A/S及びWestern Refrigeration Private Limited等が行っております。当社グループにおける研究開発部門では、市場情報収集から要素開発、試作、設計、生産フォローアップまでの一貫した研究開発体制を持つことで、最終顧客の多種多様なニーズに対応しております。当連結会計年度は、新規開発及びモデルチェンジを中心とした開発活動と、収益性を向上させるためのコスト低減活動を行っております。

なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は41億30百万円となっており、セグメントごとの研究開発費は、日本は28億22百万円、米州は11億22百万円、欧州・アジアは1億85百万円となっております。当社グループにおける研究開発部門に所属する従業員は合計452名となっており、セグメントごとの研究開発活動は次のとおりであります。

 

(1)日本

①当社

(冷蔵庫)

縦形冷蔵庫のモデルチェンジを行い、製品化いたしました。業界初のフロントパネルを開けずにエアフィルターを取り外せる構造(ラクエコフィルター)を採用し、お客様にとって使い勝手のよい製品になっております。また、断熱性能の向上、制御の見直しにより、従来製品と比較して消費電力(省エネ率 シリーズ平均20%)低減を実現いたしました。

テーブル形冷蔵庫のモデルチェンジを行い、製品化いたしました。ラクエコフィルター、人感センサ式LEDを採用し、お客様にとって使い勝手のよい製品になっております。また、断熱性能の向上、専用インバータ基板による新制御により、従来製品と比較して消費電力(省エネ率 シリーズ平均24%)低減を実現いたしました。

縦形恒温高湿庫のモデルチェンジを行い、製品化いたしました。ラクエコフィルターを採用し、お客様にとって使い勝手のよい製品になっております。また、インバータ圧縮機の採用、制御の見直しにより、従来製品と比較して恒温性能の向上及び消費電力(省エネ率 シリーズ平均20%)低減を実現いたしました。

(製氷機)

英国のHOSHIZAKI EUROPE LIMITEDで生産する自然冷媒採用のフレークアイスメーカーFM-150AKE-HC(N)-SBを開発し、製品化いたしました。従来製品と比較して、氷100kgを作るのに必要な消費電力(省エネ率 18%)低減を実現いたしました。

(ショーケース)

リーチインショーケースのモデルチェンジを行い、製品化いたしました。ラクエコフィルターを採用し、お客様にとって使い勝手のよい製品になっております。また、断熱性能の向上、制御の見直しにより、従来製品と比較して消費電力(省エネ率 シリーズ平均5%)低減を実現いたしました。

自然冷媒の採用により、米国冷媒規制(SNAP)に適合した米国向け冷蔵ネタケースHNCシリーズを開発し、製品化いたしました。

(食器洗浄機)

フードレス仕様ドアタイプ洗浄機JWE-530UB-SRを開発し、製品化いたしました。排気フードのない厨房にも洗浄機の導入が可能になり、従来導入できなかったお客様への拡販を実現いたしました。

1タンクラックコンベアタイプの食器洗浄機JWE-2400CB-SG-L/-Rを開発し、製品化いたしました。蒸気熱回収装置及び二重カーテンの搭載によりラック出入口からの蒸気排出の大幅低減を行い、ラックコンベアタイプでは業界で初めて涼厨認証を取得いたしました。

2タンクラックコンベアタイプの食器洗浄機JWE-3600CB-L/-Rを開発し、製品化いたしました。2タンクラックコンベアタイプでは業界トップの低ランニングコスト、ラック処理数及び低消費水量を実現いたしました。

(その他)

シリーズ拡大のため、2/3ホテルパンに対応した高機能タイプのスチームコンベクションオーブンMIC-5HTC3及びMIC-5HTC-Gを開発し、製品化いたしました。新機能としてタッチパネル及び自動洗浄機能を採用し、お客様にとって使い勝手のよい製品になっております。また、2/3ホテルパンに対応した従来製品についてもデザイン変更、LED庫内灯の採用等のモデルチェンジを行い、製品化いたしました。

新しい市場開拓のため、ベーカリー業態向けのドウコンディショナー2機種を開発し、製品化いたしました。業界初のインバータ圧縮機、噴射粒子の小さいスプレーノズル及び真空ガラス扉の採用により、ムラの少ない湿度・温度制御を実現いたしました。

シリーズ拡大のため、微酸性電解水生成装置VOXシリーズ3機種を開発し、製品化いたしました。電解液に希塩酸食塩水を使用することにより、食品添加物範囲で高有効塩素濃度の微酸性電解水の生成を実現いたしました。

温冷カートHMCシリーズのモデルチェンジを行い、製品化いたしました。走行旋回性の向上及びタイマー機能の追加により、お客様にとって使い勝手のよい製品になっております。

電磁調理器HIHシリーズのモデルチェンジを行い、製品化いたしました。低ノイズ仕様の新規基板の採用により、改正電安法への適合を実現いたしました。

プレハブ冷凍室内ユニットのモデルチェンジを行い、製品化いたしました。DCファンモータの採用及びファンブレードの大形化により、業界トップの冷凍能力及び静音性を実現いたしました。

②株式会社ネスター

小型のコンベアトースターCT-20Aを開発いたしました。従来機より構造を見直し、設置スペースを他社反転式並みまで小さくしました。また、安全機能も向上させました。

冷蔵ディスプレイケースRDCを改良しました。冷凍回路の見直しやLED照明の採用により省エネ性能を向上させました。

電子レンジERNをモデルチェンジを行い、製品化いたしました。センサの追加により、製品の保護機能を充実させました。

 

(2)米州

①HOSHIZAKI AMERICA,INC.

(製氷機)

クレセントアイスメーカーKMシリーズ及びフレークアイスメーカーFシリーズのモデルチェンジを行い、製品化いたしました。冷凍回路の見直し等により、米国省エネ規制(DOE2018基準)への適合を実現いたしました。

(冷蔵庫)

テーブル形冷蔵庫のシリーズの充実を図るため、リヤマウントタイプ11機種を開発し、製品化いたしました。

自然冷媒の採用により、米国冷媒規制(SNAP)に適合したテーブル形冷蔵庫31機種を開発し、製品化いたしました。

②LANCER CORPORATION

(ディスペンサ)

飲料ディスペンサーTwinPourを開発し、製品化いたしました。注出口を2ヵ所設けることにより、2人同時の注出を実現いたしました。

③Jackson WWS,Inc.

(食器洗浄機)

排熱回収機能を搭載したグラス洗浄機Delta HT-Eを開発し、製品化いたしました。

 

(3)欧州・アジア

①GRAM COMMERCIAL A/S

(冷蔵庫)

米国向けテーブル形冷蔵庫のモデルチェンジを行い、製品化いたしました。

②Western Refrigeration Private Limited

(ショーケース)

大手菓子メーカー向けのチョコレートクーラーCT40を開発し、製品化いたしました。

(冷蔵庫)

大型のテーブル形冷凍庫WHFG300を開発し、製品化いたしました。