第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の概況

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の収益が改善し雇用・所得環境の改善が見られるなど景気全般については緩やかな回復傾向となりました。世界経済におきましては、米国の新政権発足による経済・貿易政策の動向や英国のEU離脱問題、新興国の景気減速など総じて経済情勢は不安定な状況にありました

このような情勢のなかで当社グループは、市場ニーズである省エネ・静粛性を追求して生まれた高効率の圧縮機「ASロータ」搭載の新シリーズコンプレッサや環境負荷軽減に配慮したリークガード発電機などを開発し、高性能・高品質ブランドの向上に努めてまいりました。また、ものづくりの原点である品質のさらなる向上に向けて、生産体制の整備を進めてまいりました。販売面では、インフラ工事需要などで活性化が期待される北米マーケットにおいて、新たな販売チャンネル創出のため米国子会社「AIRMAN USA CORPORATION」におけるOEM契約締結を昨年11月に行い、期末より出荷を開始しました

その結果、当連結会計年度の売上高は、国内が24,298百万円(前年同期比2.3%増)、海外が9,211百万円(前年同期比10.1%減)、全体で33,510百万円(前年同期比1.4%減)となりました。

損益につきましては営業利益は4,592百万円(前年同期比5.7%増)、経常利益は4,547百万円(前年同期比5.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,030百万円(前年同期比12.2%増)となりました。

 

セグメント別の状況につきましては、次のとおりであります。

① 建設機械事業

建設機械事業では、国内は首都圏の再開発事業や低金利・インバウンド景気を見込んだマンション・ホテル建設需要などは増加しましたが、地方の公共工事関連は技能労働者不足や予算執行遅れにより前年同期並みで推移しました。海外におきましては、北米は原油安によるシェール関連の投資が下火となり需要が低迷したほか、アジア・新興国向けが為替変動の影響や経済成長鈍化により低調に推移しました

その結果、売上高は26,227百万円(前年同期比3.2%減)、セグメント利益は4,785百万円(前年同期比4.8%増)となりました。

 

② 産業機械事業

産業機械事業では、国内では設備投資の持ち直しの動きに足踏みが見られますが、政府の補助金などによる経済対策の効果などが下支えとなり、需要については横ばいで推移しました。このようななかで、省エネ・静粛性にすぐれた商品群の投入やサービスの提供により業績は伸びました

その結果、売上高は7,283百万円(前年同期比5.6%増)、セグメント利益は1,044百万円(前年同期比5.4%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ2,646百万円増加し、6,740百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ3,401百万円増加し、4,619百万円の収入超過となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益等によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ232百万円減少し、981百万円の支出超過となりました。これは主に、定期預金の預入による支出及び有形固定資産の取得による支出等によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ351百万円増加し、1,214百万円の支出超過となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出及び配当金の支払額等によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

 至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

建設機械事業(千円)

24,461,539

103.5

産業機械事業(千円)

3,017,286

92.7

合計(千円)

27,478,826

102.2

(注) 1 金額は販売価格によって表示しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

 至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

建設機械事業(千円)

2,012,849

80.9

産業機械事業(千円)

1,250,970

111.6

合計(千円)

3,263,819

90.5

(注) 1 金額は仕入価格によって表示しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注状況

当社グループにおける製品は、ほとんど見込生産によっておりますので、受注状況の記載を省略しております。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

 至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

建設機械事業(千円)

26,227,143

96.8

産業機械事業(千円)

7,283,156

105.6

合計(千円)

33,510,300

98.6

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「お客様第一の信念に徹し、社会の発展に貢献する」、「物心ともに豊かで、公平な働きがいのある会社とする」、「国際的感覚をもち、経営の革新と技術の開発に努める」を経営理念に掲げております。この実現に向けて、社会倫理を尊重し、社員全員が行動指針、品質・環境方針に従いお客様のニーズを幅広く企業活動に展開し、企業価値の向上を目指しております。

 

(2) 経営戦略

当社グループは経営方針に基づき企業価値向上のための諸施策をとりまとめた「中期ビジョン」を策定しております。全社戦略は利益率の向上と、市場の変化に対応し安定した収益を確保できる企業体質とすることを最重要課題としております。グループ一丸となって事業目標の達成に努めるとともに、品質・環境方針の徹底、財務体質の強化、人材育成・活用、ICTによる情報連携、コーポレートガバナンス体制の構築・コンプライアンス強化など、3年後を見据えた「中期ビジョン」を確実に達成し、持続的な企業価値向上を図ってまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループでは持続的成長と収益性の向上を目指し、経営の合理化及び効率を高め、財務体質の強化により経常利益率12%以上を指標としております。

 

(4) 経営環境及び対処すべき課題

昨今の経営環境につきましては、国内市場は一部の建設投資に落ち着きがみられるものの、災害復興や補正予算執行により地方の公共投資を押し上げ、底堅く推移するものと思われます。一方、海外市場は米国経済の引き続き緩やかな成長傾向は維持され、東南アジアでも多数のインフラ開発プロジェクトの施行が予定されており総じて需要は堅調に推移しますが、海外での厳しい価格競争に加え鋼材を主とした原材料コストの高騰により利益が圧迫されるものと推察されます。

このような情勢のなか、グループ全社による海外事業の強化・拡大を図りながら、国内での市場の変化に追従した事業再構築を進めるとともに、アフターマーケットの取込みによるサービス・補用部品事業の拡充を図ってまいります。生産面においては生産システムの効率化、最適設計による原価率改善など、様々な施策を実行し収益の確保に努めてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、今後変動する可能性があります。

(1) 市場環境の変動

当社グループは、建設関連機械及び工場設備関連機械の製造・販売を主な事業としており、建設投資や民間設備投資等の変動により、当社グループの製品需要に影響を受けます。需要の変動には社内外の情報を基に逐次対応を図っておりますが、予想を超えた経済情勢の急激な変動による建設投資や民間設備投資の変化、それに伴う需要動向に対応が間に合わず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 為替相場の変動

当社グループの海外売上高比率は、27.5%となっております。北米・欧州の取引においては米ドル・ユーロ建取引となり、為替相場の変動の影響を直接的に受け易くなっております。その他の国におきましても、円と現地通貨との為替相場の変動により間接的に価格競争で影響を受けております。外貨建ての営業債権等について、管理部経理課が通貨別月別に為替変動による影響額を把握し取締役会に報告しておりますが、予想を超えた為替相場の変動は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 原材料価格の変動

当社グループ製品は、鉄、銅、原油等を素材とする原材料を多く使用しております。こうした素材価格は市況によって変わり、当社グループが調達する原材料価格に変動を受けます。生産性の向上や販売価格の見直し等で原材料価格の変動を吸収するように努めますが、当社グループで吸収できる範囲を超える変動は業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 公的規制等の影響

当社グループ製品は、安全や環境等の公的規格や規制及び輸出入規制、税制の影響をそれぞれの国において受けております。こうした規制等に対応するために新製品開発やモデルチェンジ、コストダウンを進めておりますが、予期しない規制等が設けられた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 製造物責任について

当社グループは、公的規格や規制の遵守はもとより、安全性、信頼性の向上に向けて厳しい社内品質基準を設けて製品の開発、製造を行っておりますが、万が一、予期せぬ製品不具合により製造物責任の事象が発生した場合、製造物責任保険で補えず、業績に影響を与える可能性があります。

 

(6) 天災等の影響

当社グループは、新潟県燕市を生産拠点としておりますが、原材料の加工や部品の供給は国内各地及び海外より調達しております。これらの地域での地震や水害等の天災や戦争、テロ、事故等により大きな被害が発生した場合、原材料の調達や生産活動に影響を受け当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動は連結財務諸表を作成する当社のみが行っており、当社の研究開発活動は以下のとおりであります。

当社は多様化するユーザーニーズに応え、製品の高機能化、高品質化を追求するとともに、地球環境に配慮した空気圧縮機及び発電機の研究開発に取り組んでまいりました。

当連結会計年度におけるセグメント別の主な研究開発の成果及び産業財産権の状況並びに研究開発費の総額は次のとおりであります。

(1) セグメント別の主な研究開発の成果

① 建設機械事業

イ 高効率エアエンドを搭載し、圧縮空気の吐出圧力2段切替に対応したエンジンコンプレッサの開発

ロ 北米第四次排ガス規制(Tier4)に適合した小型エンジンコンプレッサの開発

ハ 中国第三次排ガス規制(GBⅢ)に適合した大型高圧エンジンコンプレッサの開発

ニ 国土交通省第三次排ガス規制に適合した大型高圧エンジンコンプレッサの開発

ホ 万一油が漏れても、機外に流出させることなく全量溜めることのできるオイルフェンスを備えたエンジン発電機の開発

へ 三相4線・単相3線同時使用が可能な新開発の発電機本体を搭載したエンジン発電機の開発

ト 大型高圧機用に新歯形を採用し効率改善を実現したエアエンドの開発

 

② 産業機械事業

 特殊用途向けに高効率モータと高効率エアエンドを搭載した屋外設置型モータコンプレッサの開発

 ビルトイン型IPMモータを採用し、外気温度により回転制御範囲を変え供給空気量を増減することで、大幅な省電力を達成したインバータ制御の屋外設置型オイルフリーモータコンプレッサの開発

ハ 万一油が漏れても、機外に流出させることなく全量溜めることのできるオイルフェンスを備えた屋外設置型オイルフリーモータコンプレッサの開発

 

(2) 産業財産権の状況

当連結会計年度末における当社が所有している産業財産権は、国内外をあわせて249件で、出願中のものは59件であります。

 

(3) 研究開発費の総額

当連結会計年度における研究開発費の総額は、177,128千円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。詳細につきましては、「第一部 企業情報、第5 経理の状況、1 連結財務諸表等、(1) 連結財務諸表、注記事項、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第一部 企業情報、第2 事業の状況、1 業績等の概要」に記載のとおり、厳しい事業環境のなか、生産・販売活動を積極的に推し進めてまいりました結果、売上高につきましては、前年同期比1.4%減33,510百万円となりました。これは海外が10.1%減の9,211百万円、国内が2.3%増の24,298百万円となったことによるものであります。

営業利益につきましては、前年同期比5.7%増4,592百万円となりました。これは主にコスト削減と工場稼働率の向上による原価率の改善によるものであります。

経常利益につきましては、前年同期比5.5%増4,547百万円となりました。

特別利益・特別損失につきましては、主に投資有価証券売却益162百万円を計上しております。

税効果会計適用後の法人税等負担額につきましては、前連結会計年度の1,595百万円から、1,668百万円となりました。これは主に課税所得が増加したことによるものであります。

このような結果、非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の2,702百万円から、12.2%増3,030百万円となりました。

 

(3) 財政状態の分析

① 流動資産

当連結会計年度末における流動資産残高は、前連結会計年度末に比べ2,733百万円増加し、24,877百万円となりました。これは主に、「第一部 企業情報、第5 経理の状況、1 連結財務諸表等、(1) 連結財務諸表、④ 連結キャッシュ・フロー計算書」に記載のとおり現金及び預金が増加したこと、受取手形及び売掛金が増加したこと及び商品及び製品が減少したことによるものであります。

 

② 固定資産

当連結会計年度末における固定資産残高は、前連結会計年度末に比べ331百万円減少し、9,803百万円となりました。これは主に、減価償却により有形固定資産が減少したこと及び繰延税金資産が減少したことによるものであります。

 

③ 流動負債

当連結会計年度末における流動負債残高は、前連結会計年度末に比べ408百万円増加し、9,957百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が減少したこと及び電子記録債務が増加したことによるものであります。

 

④ 固定負債

当連結会計年度末における固定負債残高は、前連結会計年度末に比べ381百万円減少し、3,044百万円となりました。これは主に、流動負債への振替により長期借入金が減少したこと及び退職給付に係る負債が減少したことによるものであります。

 

⑤ 純資産

当連結会計年度末における純資産残高は、前連結会計年度末に比べ2,376百万円増加し、21,678百万円となりました。これは主に、利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況については、「第一部 企業情報、第2 事業の状況、1 業績等の概要、(2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。