第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和の効果などによる企業収益や雇用・所得環境の改善に支えられ、国内の設備投資や個人消費が上向くなど、景気は総じて緩やかな回復基調で推移した。

 このような状況のなか、当社グループの連結売上高は804億30百万円(前連結会計年度比1.7%増)となり、6期連続で過去最高売上高を更新した。

 損益面については、積極的な設備投資による減価償却費の増加や再生医療分野への先行投資負担などによる固定費増加により、営業利益は48億70百万円(前連結会計年度比2.4%減)、経常利益は50億82百万円(前連結会計年度比4.8%減)と前連結会計年度に比べ減益となったが、特別利益として、当社および一部の国内連結子会社において厚生年金基金代行返上益73億54百万円を計上した結果、当期純利益は82億86百万円(前連結会計年度比155.5%増)と大幅に増加した。

 

 セグメントの業績は、次のとおりである。

(パッケージングプラント事業)

 パッケージングプラント事業の売上高は、酒類用プラント、薬品・化粧品用プラントとも、国内向け大型ラインの納入台数がほぼ倍増したため、前連結会計年度に比べて大きく増加した。食品用プラントについては、当社の主力製品である飲料用無菌充填ラインの納入が大きく減少し、それ以外の充填ラインの納入が増加したものの補いきれず、前連結会計年度に比べ減少した。

 その結果、連結売上高は507億28百万円(前連結会計年度比0.3%減)、営業利益は70億19百万円(前連結会計年度比5.8%減)となった。

 

(メカトロシステム事業)

 メカトロシステム事業の売上高は、半導体製造装置は、中国、韓国でのLEDやスマートフォン関連の設備投資が継続しており、前連結会計年度に比べ大幅増となった。医療機器は、受注増加に伴う生産体制の見直しによる一部製品の納入遅れが尾を引き、前連結会計年度に比べ減少した。切断加工機は、前連結会計年度に比べ、ほぼ横ばいとなった。

 その結果、連結売上高は221億89百万円(前連結会計年度比15.9%増)、営業損失は6億37百万円(前連結会計年度は営業損失10億97百万円)となった。

 

(農業用設備事業)

 農業用設備事業の売上高は、選果選別プラントの設備投資に対する国の補助事業が低調ななか、落葉果樹類向け選果選別プラントは増加したものの、蔬菜・果菜類向け選果選別プラントが大幅に減少したことから、前連結会計年度に比べ減少した。

 その結果、連結売上高は72億89百万円(前連結会計年度比13.8%減)、営業利益は4億48百万円(前連結会計年度比4.9%減)となった。

 

(2) キャッシュ・フロー

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、次のとおりである。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、39億29百万円の資金増加(前連結会計年度は44億63百万円の資金増加)となった。これは主に、税金等調整前当期純利益が125億93百万円となり、退職給付に係る資産の増加額41億15百万円、退職給付に係る負債の減少額30億36百万円、売上債権の増加額11億56百万円、法人税等の支払額26億11百万円による資金減少があったものの、非資金項目である減価償却費22億21百万円による資金増加があったことによるものである。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、27億91百万円の資金減少(前連結会計年度は26億80百万円の資金減少)となった。これは主に、投資有価証券の売買による資金収支が9億66百万円の収入増となり、また、有形固定資産の売却による収入が6億26百万円、有形固定資産の取得による支出が43億99百万円あったことによるものである。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、40億17百万円の資金減少(前連結会計年度は3億51百万円の資金増加)となった。これは主に、借入金返済および配当金支払によるものである。

 

 これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より27億25百万円減少し104億52百万円(前連結会計年度比20.7%減)となった。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

パッケージングプラント事業

50,120

△1.1

メカトロシステム事業

21,906

+18.3

農業用設備事業

7,289

△13.8

その他の事業

206

△64.2

合計

79,523

+1.7

 (注)1.金額は販売価額によっており、セグメント間の取引については相殺消去している。

2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。

(2) 受注状況

 当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

パッケージングプラント事業

47,647

+0.9

23,940

△11.4

メカトロシステム事業

25,771

+4.7

12,676

+39.4

農業用設備事業

8,677

+22.4

4,049

+52.2

その他の事業

514

+57.3

377

+344.3

合計

82,611

+4.2

41,044

+5.6

 (注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。

(3) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

パッケージングプラント事業

50,728

△0.3

メカトロシステム事業

22,189

+15.9

農業用設備事業

7,289

△13.8

その他の事業

222

△63.9

合計

80,430

+1.7

 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去している。

    2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。

        3.主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりである。なお、下記のうち総販売実績に対する割合が10%未満となる連結会計年度の販売実績および総販売実績に対する割合は、記載を省略している。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

 ㈱アセプティック・システム

8,519

10.8

 

3【対処すべき課題】

(1) 当社グループにおける企業価値向上の取組み

 シブヤグループ各社は、グローバル競争に勝ち抜いて成長、発展するため、技術力と品質の向上に注力し、国内外を問わず新市場を開拓し、新製品の開発に努めて行く。

  その主な取り組みとして、

        ① 世界のトップを走る技術のダントツ(断然トップ)製品づくりをさらに推進し、収益の拡大を目指す。

    ② 3カイ(改善、改革、開発)の強力推進および予実管理の徹底に取り組み、収益力の向上に努める。

    ③ 今後、益々海外売上が増加すると見込まれるため、海外拠点の強化を図るなど、海外展開をスピードアップする。

        ④ これらの施策を推進しつつ、持続的な企業成長を確保するため、新製品開発、新市場開拓、新事業創出を推進する人財育成にも注力する。

        ⑤ さらに、M&Aにも取り組む。

 

(2) 当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

① 基本方針の内容

 当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値・株主共同の利益を中長期的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると思考している。
 当社は、支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えている。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではない。
 しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくない。
 当社が、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させていくためには、①経験やノウハウに基づく高い技術、②独自の経営管理システム、③優秀な人材の確保・育成と企業風土、④取引先等との信頼関係、および⑤健全な財務体質を今後も維持し、発展させていくことが必要不可欠であり、これらが当社株式の大量買付を行う者により中長期的かつ持続的に確保され、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになる。
 それ故、当社としては、上述の類型を含む当社の企業価値・株主共同の利益に資さない当社株式の大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると思料している。

 

② 基本方針実現のための取組みの具体的な内容の概要

(a)当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み

当社グループは、企業価値・株主共同の利益の向上に向けて、連結売上高1,000億円を達成することを目標としている。

この目標達成のための成長戦略として平成23年(2011年)6月期より「シブヤ上げ潮戦略」を推進している。

 また、コーポレート・ガバナンスに関する取組みとしては、独立性のある社外取締役2名を選任している。また、監査役5名のうち4名は社外監査役であり、これらの監査役が取締役会等重要な会議に出席し、コーポレート・ガバナンスの実を挙げている。

なお、独立役員として、上記のうち社外取締役2名および社外監査役2名を株式会社東京証券取引所等の定めに基づき届け出ている。

(b)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、平成25年8月29日開催の取締役会において、新株予約権と信託の仕組を利用したライツ・プラン(以下「信託型ライツ・プラン」という。)を更新(再導入)することを決議し、信託型ライツ・プランの一環として、第三回信託型ライツ・プラン新株予約権(以下「本新株予約権」という。)50,000,000個を平成25年10月1日付で無償で発行し、その全てを三井住友信託銀行株式会社(以下「信託銀行」という。)に割り当てることについて、同年9月26日開催の第65回定時株主総会において承認された。

信託型ライツ・プランは、信託を利用することにより、所定の買収者等の有する当社の株券等の保有割合を希釈化させることのある新株予約権を信託の受託者である信託銀行に対し予め発行し、買収者が出現した時点の当社を除く株主全員がこれを取得できるようにしておくことで、株主のために時間や情報を確保し、また株主のために当社が買収者と交渉すること等が可能となるようにしておく仕組みである。

将来買収者が出現した場合には、信託銀行は、本新株予約権の交付を受けるべき受益者として所定の手続に従って確定される当社を除く株主全員に対して、原則として、その保有する当社株式の数に応じて本新株予約権を交付することになる。信託型ライツ・プランの更新に伴い発行された本新株予約権は、これを行使すると1個当たり当社の普通株式を原則として1株取得することができる。本新株予約権の行使に際してする出資の目的は金銭とし、本新株予約権の行使に際して出資される財産の当社株式1株当たりの価額は1円としている。

本新株予約権は、原則として、割当日の前後を問わず、一ないし複数の者が、(ア)特定大量保有者(「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 第三回信託型ライツ・プラン新株予約権 (注)2.1)(ⅰ)」に定義される。以下同じとする。)になったことを示す公表(「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 第三回信託型ライツ・プラン新株予約権 (注)2.1)(ⅱ)」に定義される。以下同じとする。)がなされた日から10日間が経過したとき、または、(イ)特定大量買付者(「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 第三回信託型ライツ・プラン新株予約権 (注)2.1)(ⅳ)」に定義される。以下同じとする。)となる公開買付開始公告を行った日から10日間が経過したときに限り、(i)特定大量保有者、(ii)特定大量保有者の共同保有者、(iii)特定大量買付者、(iv)特定大量買付者の特別関係者、もしくは(v)上記(i)ないし(iv)に該当する者から新株予約権を当社取締役会の承認を得ることなく譲り受けもしくは承継した者、または、(vi)上記(i)ないし(v)に該当する者の関連者(以下、上記(i)ないし(vi)に該当する者を「非適格者」と総称する。)のいずれにも該当しない者のみが、これを行使することができる。なお、当社取締役会は、当社が別途定めた新株予約権細則に従い、当社の株券等の取得または保有をしても当社の企業価値・株主共同の利益に反しない者を特定大量保有者や特定大量買付者に該当しないと認めて権利発動事由(「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 第三回信託型ライツ・プラン新株予約権 (注)2.2)」に定義される。以下同じとする。)が発生しないようにしたり、また、上記(ア)または(イ)の10日間という期間を延長することにより、権利発動事由発生時点(「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 第三回信託型ライツ・プラン新株予約権 (注)2.2)」に定義される。以下同じとする。)を延期することもできる。

すなわち、本新株予約権の権利発動事由が発生し、本新株予約権が行使可能となったときは、原則として、非適格者等を除く当社の一般の株主は、有利な条件で当社株式を取得することができるようになる一方で、非適格者等は、原則として、他の株主による本新株予約権の行使または当社による本新株予約権の取得の結果、その有する株式持分が希釈化されるという影響を受ける可能性がある。

上記に加え、本新株予約権には、当社が当社株式と引換えに本新株予約権を取得できる旨の取得条項が付されており、当社は、ある者の買収に関し権利発動事由が生じた場合、当該買収に関し、(i)所定の脅威(「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 第三回信託型ライツ・プラン新株予約権 (注)2.3)」に定義される。以下同じとする。)が存しないと認められる場合若しくは脅威が存在するものの本新株予約権の行使を認めることが当該脅威との関係で相当でないと認められる場合、または(ii)当社取締役会が提示若しくは賛同する当該買収とは別の代替案が存在し、当該代替案が一定の条件を充足する場合に該当することにより本新株予約権の行使が認められない場合を除き、当社取締役会が別に定める日の到来日をもって、非適格者および信託銀行以外の者の有する本新株予約権のうち未行使のものを全て取得し、これと引換えに、本新株予約権1個につき1株の当社株式を交付することができるとされている。

当社は、当社取締役会の恣意的判断を排するため、独立性のある当社の社外取締役等のみから構成される特別委員会を設置している。特別委員会が、新株予約権細則に定められた手続に従い、権利発動事由発生時点の延期、買収を提案する者との関係における権利発動事由の不発生その他本新株予約権の行使条件の不充足、本新株予約権の取得等について決定し当社取締役会に対する勧告を行った場合には、当社取締役会は、特別委員会の勧告を最大限尊重して、会社法上の機関としての決定を行うものとされている。

なお、本新株予約権の行使期間は、原則として平成25年10月1日から平成28年9月30日までの3年間とされている。

本新株予約権の内容は、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 第三回信託型ライツ・プラン新株予約権」に記載のとおりである。

 信託型ライツ・プラン導入後であっても、信託型ライツ・プランが発動されていない場合、株主に直接具体的な影響が生じることはない。他方、信託型ライツ・プランの発動時においては、信託銀行から、当社取締役会が別途定める日における当社以外の株主に対して、その保有する当社株式1株につき1個の割合で、新株予約権の交付がなされる。株主が、当社所定の新株予約権行使請求書等を所定の行使請求の受付場所に提出した上、新株予約権の目的たる当社株式1株当たり所定の行使価額に相当する金額を払込取扱場所に払い込んだ場合には、新株予約権1個当たり1株の当社株式が交付されることになる。仮に、株主がこうした金銭の払込その他新株予約権行使に係る手続を経なければ、他の株主による新株予約権の行使により、その保有する株式が希釈化される場合がある(但し、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、株式の希釈化は生じない)。

 

③ 具体的取組みに対する当社取締役の判断およびその理由

 上記②の(a)に記載した当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策であり、まさに当社の基本方針に沿うものである。
 また、信託型ライツ・プランは、上記②の(b)記載のとおり、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって更新されるものであり、当社の基本方針に沿うものである。特に、信託型ライツ・プランは、株主総会の特別決議を経て更新されるものであること、その内容として合理的な客観的解除要件が設定されていること、独立性の高い社外者によって構成される特別委員会が設置され、権利発動事由発生時点の延期、買収を提案する者との関係における権利発動事由の不発生その他本新株予約権の行使条件の不充足および本新株予約権の取得等に関する決定に際しては必ず特別委員会の判断を経ることが必要とされていること、特別委員会は当社の費用で独立した第三者である専門家を利用することができるとされていること、有効期間が約3年と定められた上、取締役会がいつでも本新株予約権を無償で取得し、信託型ライツ・プランを廃止できるものとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではない。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財政状態およびキャッシュ・フローの状況等の業績に影響を与える可能性のあるリスクには、以下のようなものがある。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成27年6月30日)現在において当社グループが判断したものであるが、当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではない。

(1)他社との競合について

 当社グループの製品の販売は、その約70%が日本国内市場向けであり、販売は民間の設備投資の動向に大きく左右される。そのような環境の中で当社グループは、国内外の競合メーカーと熾烈な受注獲得競争を行っており、取引条件などによっては、業績に悪影響を与える可能性がある。

(2)特定の業界の販売依存度について

 当社グループの主力であるパッケージングプラント事業のうち飲料業界向けは、連結売上高の30%程度を占めている。飲料業界における充填設備の投資は、容器の変化や消費者の嗜好の変化あるいは天候などにより、その設備投資動向が左右されることがあり、業績に悪影響を与える可能性がある。

(3)客先業界における法的規制などについて

 当社グループは、製薬業界へパッケージングシステム製品を製造・販売し、また医療機器を製造・販売およびOEM供給しているが、これらの業界は医療保険行政の規制を受けており、当社グループ製品の市場および価格は直接・間接にその影響を受けているものとみられる。今後の行政の動向により市場の縮小または価格下落となった場合、業績に悪影響を与える可能性がある。

(4)農業用設備プラントにおける業界の環境について

 当社グループのシブヤ精機㈱は、主に農協に農業用設備プラントを製造・販売している。農協は、設備を導入するにあたり、ほとんどが国および地方公共団体の補助金を活用している。よって、農協の設備計画が国等の政策変更によって左右されることがあり、業績に悪影響を与える可能性がある。

(5)製造物責任(PL)について

 当社グループでは、製品の品質・性能に万全を期して各種製品を製造しており、PLリスクの検討を事前に実施することでPL問題の未然防止を図っているが、すべての製品について欠陥が無く、問題が発生しないという保証はない。製造物責任賠償については、保険に加入し、万一の事故に備えているが、この保険で十分にカバーできない大規模なPL事故が発生した場合、業績に悪影響を与える可能性がある。

(6)保有有価証券について

 当社グループは、余資の運用で優良な企業への投資および長期的な取引関係の維持のために特定の顧客および金融機関の有価証券を保有しており、そのほとんどを株式が占めている。株式市況の変動により株価が上昇した場合には含み益が増大するが、株価が大幅に下落した場合には、減損を余儀なくされ、業績に悪影響を与える可能性がある。

(7)機器製造基準について

 当社グループは人工透析システムおよびレーザ治療装置等の医療機器を、国が定める基準に従い厚生労働省の承認を受け製造・販売を行っているが、基準の改定・変更等が行われた場合には、その対応によっては業績に悪影響を与える可能性がある。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はない。

 

6【研究開発活動】

 当社グループ(当社および連結子会社)は、チャレンジ精神と技術革新を理念として、常に独創的な先端技術で多様化する顧客ニーズにマッチした製品開発を進めている。
 現在、研究開発は、当社情報・知的財産本部を主管部門とした当社グループ全体の開発委員会を設け、市場情報、技術情報を一元管理し効率的かつ戦略的に研究開発活動を推進している。
 当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は18億76百万円であり、セグメント別の研究開発活動の状況および研究開発費の金額は、次のとおりである。

 

(1) パッケージングプラント事業

 コンピュータ制御による自動高速パッケージングシステム、製品の高品質化に応える無菌充填技術、包装形態の多様化に対応するロボット包装ライン、細胞培養の自動化システムなどを中心に、当社、シブヤマシナリー㈱および㈱ファブリカトヤマが研究開発を行っている。

 当連結会計年度の主な成果としては、高速充填を実現した角トレー用連続式納豆充填シール機、高速かつ安定した稼働を可能としたカップ製品用ラップラウンドケーサ、複数製品が混在する供給トレーから製品を取り出して箱詰めするアイスクリーム用ケーサを開発した。
 なお、当事業に係る研究開発費は4億33百万円である。

 

(2) メカトロシステム事業

 半導体製造システム、レーザ応用システム、医療機器関連および超音波応用機器などを中心に、当社および㈱カイジョーが研究開発を行っている。
 当連結会計年度の主な成果としては、半導体製造システムにおいて、ボンディング範囲をワイドエリアにすることにより様々な製品への対応を可能としたワイヤボンダ、レーザ応用システムにおいてワークの段取の効率化を実現したパレットチェンジャ搭載型ファイバーレーザ加工機を開発した。

 なお、当事業に係る研究開発費は13億73百万円である。

 

(3) 農業用設備事業

 農業用選果・選別システムなどの研究開発は、シブヤ精機㈱が行っている。

 当連結会計年度の主な成果としては、選果・選別システムに搭載する内部品質センサ・外観センサを開発した。

 なお、当事業に係る研究開発費は68百万円である。

 

(4) その他

 圧縮エアに水と粉体メディアもしくは洗浄液を混入し、対象物に吹付けて汚れを洗浄する新洗浄システム「SAMACS(サマックス)」関連の研究開発は、シブヤマシナリー㈱が行っている。

 なお、当事業に係る研究開発費は0百万円である。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成27年6月30日)現在において当社グループが判断したものである。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりである。

 当社は連結財務諸表の作成において、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮したうえで見積りおよび判断を行っているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度の概況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載している。

① 売上高

 当連結会計年度の売上高については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載している。

② 売上原価、販売費及び一般管理費

 当連結会計年度の売上原価は、積極的な設備投資による減価償却費の増加や再生医療分野への先行投資負担などによる固定費増加により、売上原価率が前連結会計年度に比べ0.2ポイント増加の82.1%となり、その結果、660億71百万円となった。また、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1億57百万円増加し94億88百万円となった。

③ 営業損益

 当連結会計年度の営業損益は、前連結会計年度より1億20百万円減少し48億70百万円の営業利益(前連結会計年度比2.4%減)となった。

 パッケージングプラント事業の営業損益は、前連結会計年度より4億34百万円減少し70億19百万円の営業利益(前連結会計年度比5.8%減)となった。

 メカトロシステム事業の営業損益は、前連結会計年度より4億60百万円増加し6億37百万円の営業損失(前連結会計年度は営業損失10億97百万円)となった。

 農業用設備事業の営業損益は、前連結会計年度より23百万円減少し4億48百万円の営業利益(前連結会計年度比4.9%減)となった。

④ 営業外収益

 当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度より1億25百万円減少し5億73百万円となった。主なものは、投資有価証券売却益1億68百万円、受取配当金68百万円である。

⑤ 営業外費用

 当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度より8百万円増加し3億61百万円となった。主なものは、支払利息1億57百万円である。

⑥ 経常損益

 当連結会計年度の経常損益は、前連結会計年度より2億53百万円減少し50億82百万円の経常利益(前連結会計年度比4.8%減)となった。

⑦ 特別利益

 当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度より71億95百万円増加し79億27百万円となった。主なものは、厚生年金基金代行返上益73億54百万円、固定資産売却益2億44百万円である。

⑧ 特別損失

 当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度より10百万円減少し4億16百万円となった。主なものは、減損損失3億85百万円である。

⑨ 税金等調整前当期純損益

 当連結会計年度の税金等調整前当期純損益は、前連結会計年度より69億52百万円増加し125億93百万円の税金等調整前当期純利益(前連結会計年度比123.3%増)となった。

⑩ 当期純損益

 当連結会計年度の当期純損益は、前連結会計年度より50億43百万円増加し82億86百万円の当期純利益(前連結会計年度比155.5%増)となった。なお、1株当たり当期純利益は299円46銭(前連結会計年度は117円20銭)となった。

(3)流動性及び資金の源泉

① 財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ13億72百万円減少し920億14百万円となった。

 流動資産は3億19百万円減少し544億20百万円、固定資産は10億52百万円減少し375億94百万円となった。
 流動資産の減少の主な要因は、現金及び預金が27億21百万円減少したことによるものであり、固定資産の減少の主な要因は、繰延税金資産が33億14百万円減少したことによるものである。

 負債合計は、前連結会計年度末に比べ119億47百万円減少し490億30百万円となった。

 流動負債は27億54百万円減少し346億81百万円となり、固定負債は91億93百万円減少し143億49百万円となった。
 流動負債の減少の主な要因は、短期借入金が10億53百万円減少したことによるものである。固定負債の減少の主な要因は、退職給付に係る負債が73億95百万円減少したことによるものである。

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べ105億75百万円増加し429億83百万円となった。

 この結果、自己資本比率は、前連結会計年度より12.0ポイント増加し46.7%となり、1株当たり純資産額は382円08銭増加し1,553円06銭となった。

 

② キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載している。

③ 財務政策

 当社グループは、売上債権およびたな卸資産の圧縮等資金の効率を高め、財務基盤の健全化に努めており、事業活動のための適切な資金確保を行うことを財務方針の基本としている。運転資金および設備資金(買収資金を含む)については、内部資金のほか、主に銀行等の金融機関からの借入により調達している。

 当社グループは、その健全な財政状態、安定した収益力および取引金融機関からの信用により、当社グループの成長を維持するために将来必要となる運転資金および設備資金を創出・調達することが可能と考えている。