第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に異常な変動等はなく、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」に重要な変更はありません。
  なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 経営成績の分析

当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比16.5%減少57,002百万円となりました。地域別連結売上高の概況は次の通りであります。

 

地域別連結売上高の概況

   (単位:百万円)


 

前第3四半期
連結累計期間
(27.4.1~27.12.31)

当第3四半期
連結累計期間
(28.4.1~28.12.31)

増減率(%)

売上高

68,234

57,002

△16.5%

内訳

日本

28,439

20,538

△27.8%

北米

9,569

6,460

△32.5%

欧州

12,503

11,380

△9.0%

中華圏

10,482

4,871

△53.5%

その他地域

7,239

13,750

89.9%

 

 

日本経済は、企業部門では生産・輸出が緩やかに持ち直しており企業収益は順調に推移しています。家計部門では雇用所得環境が良好な状態が続いていますが、節約志向が根強く個人消費の伸び悩みがみられました。印刷産業では更新需要が底堅く継続しているものの、売上高は昨年の「省エネルギー設備導入補助金」による設備投資拡大の反動による影響が大きく、前年同四半期比27.8%減少20,538百万円となりました。

なお、新規事業として取り組んでおりましたデジタル印刷機Impremia IS29の販売を当期より日本及び北米・欧州・中華圏において開始いたしました。また、15カ国の銀行券印刷関係者に対し証券印刷機商談会「CURRENCY SOLUTIONS 2016」をつくばプラントにおいて開催し販売を推進してまいりました。

 

北米経済は雇用者数の増勢は鈍化しているものの、賃金上昇の継続により消費マインドが改善し個人消費は堅調に伸びています。一方で印刷機械の更新需要は伸び悩み、投資に慎重な姿勢が続いています。その結果、為替等の影響も受けて売上高は前年同四半期比32.5%減少6,460百万円となりました。

 

欧州経済は英国のEU離脱選択やイタリアの銀行救済をめぐる政治リスク拡大の影響を受け先行きに不透明感があるものの、欧州中央銀行の積極的な金融緩和策により緩やかな景気拡大が継続しています。このような環境下で昨年5月にドイツ・デュッセルドルフで開催された世界最大の印刷機材展「drupa2016」において、オフセット印刷機及びデジタル印刷機、ポストプレス、印刷資材及びICTシステム等によるソリューションを提案してまいりました。受注・売上高ともに現地通貨では前年同四半期を上回り好調でしたが、為替等の影響により売上高は前年同四半期比9.0%減少11,380百万円となりました。

 

中華圏は、企業部門の過剰債務・過剰設備解消の調整が続いているものの、経済成長の減速は公共投資の拡大により底入れが見られました。一方、印刷産業では需要が低迷する中、競争激化や人件費高騰などで印刷会社の収益力が落ちてきています。そのため有力印刷会社を中心に生き残り策としてより高付加価値印刷が可能で、人件費を抑える自動化・省力化された印刷設備への更新に強い関心を示してきています。当社はこのようなニーズに対応すべく高付加価値印刷機としてパッケージ印刷機やネットプリンター向け印刷機などの製品ラインを拡充し、オープンハウスなどを通じて更新需要の喚起に引き続き努めております。しかしながら、新規の設備投資に対する姿勢は未だ慎重であり、また元安の影響も重なり需要は限定的となりました。その結果、売上高は前年同四半期比53.5%減少4,871百万円となりました。

 

 

その他地域は、インド・アセアン諸国では中国景気減速の影響を受け成長の鈍化が見られました。印刷機需要は国・地域によってまだら模様でしたが、証券印刷機の売上が順調に伸びたことから、売上高は前年同四半期比89.9%増加13,750百万円となりました。なお、当第3四半期連結会計期間より、一定の証券印刷機請負契約について、工事進行基準を適用しております。詳細は、P.20「注記事項(追加情報)」をご覧ください。

 

費用面では、売上数量の減少及び円高の進行等による売上原価率の上昇などが前年同四半期比で減益要因となりました。その結果、営業損益は、前第3四半期が4,667百万円の営業利益であったのに比べ、当第3四半期は716百万円の営業損失となりました。経常損益は、前第3四半期に受取遅延損害金242百万円の営業外収益を計上しており、また15百万円の為替差損であったのに対し、当第3四半期では241百万円の為替差損となり、689百万円の経常損失となりました。税金等調整前四半期純損益は、当第3四半期に中国製造子会社において減損損失351百万円の特別損失を計上したため、前第3四半期が5,183百万円の税金等調整前四半期純利益であったのに比べ、当第3四半期は1,021百万円の税金等調整前四半期純損失となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損益は、前第3四半期は米国販売子会社において、繰延税金資産の回収可能性が高まりこれを資産計上したことにより税負担が軽減されたこと等から5,839百万円の純利益であったのに対し、当第3四半期では、前連結会計年度末に計上されていた親会社の繰越欠損金にかかる繰延税金資産を取崩したこと等により1,655百万円の純損失となりました。

 

セグメントの業績は次の通りであります。

①日本

セグメントの「日本」には、日本の国内売上と日本から海外の代理店地域への直接売上が計上されております。同代理店地域には、香港、台湾、シンガポール、マレーシアを除くアジア(中国本土、インド等)と中南米等が含まれております。
 上記記載のそれぞれの地域での業績を反映した結果、セグメントの「日本」の売上高は36,078百万円前年同四半期比7,172百万円の減少16.6%の減少)となり、セグメント損失は966百万円前年同四半期は4,633百万円の利益)となりました。

②北米

セグメントの「北米」には、米国の販売子会社の売上が計上されております。地域別売上高の概況で述べました米国の状況の結果、セグメントの「北米」の売上高は6,460百万円前年同四半期比3,108百万円の減少32.5%の減少)となり、セグメント損失は84百万円前年同四半期は67百万円の利益)となりました。

③欧州

セグメントの「欧州」には、欧州の販売子会社及び欧州の紙器印刷機械製造販売子会社の売上が計上されております。地域別売上高の概況で述べました欧州の状況の結果、セグメントの「欧州」の売上高は11,380百万円前年同四半期比1,123百万円の減少9.0%の減少)となり、セグメント利益は242百万円前年同四半期は498百万円の利益)となりました。

④その他

「その他」には、香港、台湾、シンガポール、マレーシアの販売子会社及び中国南通市の印刷機械装置製造子会社の売上が計上されております。地域別売上高の概況で述べましたアジアの状況の結果、合計としての売上高は3,082百万円前年同四半期比172百万円の増加5.9%の増加)となりましたが、中国製造子会社において減損損失を計上したため、セグメント損失は99百万円前年同四半期は210百万円の損失)となりました。

 

 

(2) 財政状態の分析

(総資産)

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は前連結会計年度末に比べ7,275百万円減少3.9%減)し180,898百万円となりました。資産の主な増加要因は、棚卸資産の増加4,548百万円、投資その他の資産の増加1,600百万円等であり、主な減少要因は、現金及び預金の減少9,903百万円、有価証券の減少1,868百万円、有形固定資産の減少740百万円、流動資産その他の減少543百万円等であります。

(負債及び純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における負債は前連結会計年度末に比べ203百万円増加0.4%増)し52,486百万円となりました。負債の主な増加要因は、流動負債その他の増加1,939百万円、電子記録債務の増加649百万円、固定負債その他の増加530百万円であり、主な減少要因は、支払手形及び買掛金の減少1,084百万円、その他の引当金の減少809百万円、未払法人税等の減少553百万円、退職給付に係る負債の減少277百万円、引当金の減少126百万円等であります。

 純資産は前連結会計年度末に比べ7,478百万円減少5.5%減)し128,411百万円となりました。純資産の主な増加要因は、その他有価証券評価差額金の増加1,562百万円、退職給付に係る調整累計額の増加268百万円であり、主な減少要因は、利益剰余金の減少8,976百万円、為替換算調整勘定の減少211百万円であります。

(自己資本比率)

 当第3四半期連結会計期間末における自己資本比率は、前連結会計年度末の72.2%から1.2ポイント減少し71.0%となりました。

 

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

 当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次の通りであります。

 

1.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容  

 当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念をはじめ当社の財務基盤や事業内容等の企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させる者でなければならないと考えております。

 上場会社である当社の株式は、株主の皆様による自由な取引が原則であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方についても、当社株式の自由な取引により決定されることを基本としております。従いまして、当社株式の大規模な買付行為等についても一概に否定するものではなく、買付提案に応じるか否かの判断は、株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。

 しかしながら、株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、明らかに濫用目的によるものや、株主に売却を強要するおそれのあるもの、その目的等からみて企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の取締役や株主が買付の条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役が代替案を提案するための十分な情報や時間を提供しないもの等、不適切なものも少なくありません。

 このような大規模な買付行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大規模な買付等に対し、これを抑止するための枠組みが必要不可欠と考えます。

 

2.会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み 

 当社では、多数の株主及び投資家の皆様に長期的に当社への投資を継続していただくため、企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための取組みとして、以下のような施策を実施しております。これらの取組みは、上記1.基本方針の実現にも資するものと考えております。

(1)当社の経営理念及び企業価値の源泉

 当社は大正12年の創業以来、90年以上に亘り印刷機械システムのメーカーとして品質と信頼を至上とするものづくりの原点にこだわり、世界各国へ高品質・高性能な印刷機械とサービスを提供することにより、印刷文化の発展に寄与してまいりました。

 当社の経営理念は、「顧客感動企業の実現」であります。「顧客感動企業」とは、高い「経営品質」の実現を目指して、絶えず「顧客感動創造活動」を推進し、世界中のお客様に満足と感動をもたらす企業になることであり、具体的には「KANDO-PROJECT」を通じて次の3つの項目を推進しております。

 ①「KOMORI」ブランドの創造活動と維持管理を実施する

 ② 知覚品質管理活動を徹底し、顧客満足を高める

 ③ ソリューションビジネスを推進し、顧客の利便性を高める

 これら顧客を起点とした事業活動のプロセスにより築き上げられた顧客との信頼関係が当社の企業価値の源泉であります。

 

 

(2)中期経営計画を軸とする企業価値ひいては株主共同の利益向上への取組み

 当社は、企業価値ひいては株主共同の利益向上のため第5次中期経営計画を平成28年4月にスタートさせました。本中期経営計画の趣旨は、第4次中期経営計画の基本骨子である「事業構造変革」と「業態変革」の2つの柱を基本的には踏襲するものですが、当社の中核事業であるオフセット事業をより強化するとともに、第4次中期経営計画で策定し一部実施した戦略や施策をより具体化し成果を顕在化させること、当社の持つリソースを有効に活用しその潜在価値を可能な限り発現させることにあります。

 

 第5次中期経営計画の主要戦略は以下の7項目です。

 ① 収益構造変革
  (営業業態変革・PESP [プリント・エンジニアリング・サービス・プロバイダー]事業の拡大)
     消耗品(K-Supply等)、周辺機器(Apressia等)、計画工事、それらを統合するソリューション
  (KP-Connect Cloud Solutionを含む。)の提供と事業拡大

 ② モノづくりの抜本的改革(開発・製造)
     新生産方式等の導入による多品種・変量生産への対応とリードタイム・在庫水準・コストの改善

 ③ DPS(デジタル印刷機)事業のビジネスモデル構築・事業化
     コニカミノルタ株式会社と共同開発中のインクジェット印刷機ImpremiaIS29、イスラエルのランダ社開発
   のナノテクノロジーと当社の技術を融合した次世代デジタル印刷機ImpremiaNS40の市場投入と拡販及び
    当社独自のビジネスモデル構築

 ④ 事業間のシナジー効果創出による差別化強化
     オフセット、デジタル、証券印刷、PE(プリンテッドエレクトロニクス)等の技術・ノウハウを融合し
   た当社独自の付加価値の高いソリューションの開発と提供

 ⑤ 人材育成・採用の強化、海外人材の活用
     事業の複線化・役割変更に伴いスキルの向上、グローバル人材育成、マネジメント人財開発を行い、組
   織機能の合理化とともにスリムで機敏な組織体制を構築

 ⑥ 間接業務の効率化・SGA20(販売費及び一般管理費の削減)
     ICT(情報通信技術)、自社業務の外部委託等の活用による業務の効率化とSGA20推進による収益性の向上

 ⑦ 財務戦略・M&Aの具体化
     財務リソースの積極的な戦略的活用による資産・資本効率向上と成長戦略の推進及び配当・株主還元等
   資本政策の見直し

 

(3)コーポレート・ガバナンスの強化への取組み

 当社は全てのステークホルダーの期待に応え、責任を果たし、企業価値の最大化を追求していくことが、経営の最重要課題の一つであると認識しております。その実現のためにはコーポレート・ガバナンスの確立が不可欠であると考えます。

  当社では、「経営の透明性の確保」、「経営の意思決定の迅速化」、「コンプライアンスの確保」及び「経営のチェック機能の強化」を図ることを、コーポレート・ガバナンスの基本としております。この基本に従って経営の監視を含む諸問題に関して、コーポレート・ガバナンスが十分機能するよう取り組んでおります。また、取締役会の透明性を高め、監督機能の強化を目的として、当社は、取締役8名のうち社外取締役を2名選任しております。社外取締役を置くことにより、監督機能のより一層の客観性・中立性の確保が図られているものと考えております。

 今後も、コーポレート・ガバナンスの強化・充実に努め、企業価値ひいては株主共同の利益を追求してまいります。

 

 

3. 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

 当社は、平成28年4月28日開催の当社取締役会において「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本プラン」といいます。)の継続を決議し、平成28年6月21日開催の当社第70回定時株主総会(以下、「本株主総会」といいます。)において、本プランの継続につき承認を得ております。

 本プランの対象となる当社株式の買付とは、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為をいいます。

 本プランにおける、大規模買付時における情報提供と検討時間の確保等に関する一定のルール(以下、「大規模買付ルール」といいます。)は、①事前に大規模買付者が当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、②必要情報の提供完了後、対価を現金のみとする公開買付けによる当社全株式の買付の場合は最長60日間、その他の大規模買付行為の場合は最長90日間を当社取締役会による評価・検討等の取締役会評価期間として設定し、取締役会評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始する、というものです。

 本プランにおいては、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置は講じません。ただし、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合、遵守しても当該大規模買付行為が、当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと判断する場合には、必要かつ相当な範囲で、新株予約権の無償割当等、会社法その他の法律及び当社定款が認める対抗措置を講じることがあります。

 対抗措置を講じる場合、その判断の合理性及び公正性を担保するため、取締役会は対抗措置の発動に先立ち、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外監査役または社外取締役や社外有識者から選任された委員で構成する独立委員会に対して対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は対抗措置の発動の是非について、取締役会評価期間内に勧告を行うものとします。当社取締役会は、対抗措置を発動するか否かの判断に際して、独立委員会の勧告を最大限尊重するものとします。ただし、独立委員会が対抗措置の発動について勧告を行い、発動の決議について株主総会の開催を要請する場合、株主の皆様に本プランによる対抗措置を発動することの可否を十分にご検討いただくための期間を設定し、株主総会を開催することがありますが、大規模買付行為は当該期間の経過後にのみ開始できるものとします。当社取締役会は、株主総会において対抗措置の発動または不発動について決議された場合、当該株主総会の決議に従うものとします。

 なお、本プランの有効期限は平成31年6月に開催予定の当社第73回定時株主総会の終結の時までとします。本プランは、本株主総会において継続が承認され発効した後であっても、①当社株主総会において本プランを廃止する旨の株主の一定割合の意思表示が行われた場合、②当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議等が行われた場合には、その時点で廃止されるものとします。

 本プランの詳細につきましては、当社ホームページ(http://www.komori.co.jp/hp/)に掲載しております。

 

 

4.本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて

 当社取締役会は以下の理由から、本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうものでなく、かつ当社役員の地位の維持を目的とするものでないと判断しております。

 

①買収防衛策に関する指針の要件を充足していること

 本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しております。

 また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっております。

②企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を目的としていること

 本プランは、当社株式に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様がご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保したり、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるという目的をもって継続されるものです。

 本プランの発効は、株主の皆様のご承認を条件としており、株主の皆様のご意向により本プランの廃止も可能であることは、本プランが株主共同の利益を損なわないことを担保していると考えられます。

③株主意思を反映するものであること

 当社は、本株主総会において本プランに関する株主の皆様の意思を確認させていただくため、議案としてお諮りし原案通りご承認いただきましたので、株主の皆様のご意向が反映されたものとなっております。

 また、本プラン継続後、有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、株主の皆様のご意向が反映されます。

④独立性の高い社外者の判断の重視

 本プランにおける対抗措置の発動は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に適うように本プランの適正な運用を担保するための手続も確保されており、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

⑤デッドハンド型やスローハンド型買収防衛策ではないこと

 本プランは、当社株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によりいつでも廃止することができるものとされており、当社の株式を大量に買い付けようとする者が、自己の指名する取締役を当社株主総会で選任し、かかる取締役で構成される取締役会により、本プランを廃止することが可能です。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。

 また、当社は取締役の任期1年間としておりますので、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する防衛策)でもありません。

 

 

(4) 研究開発活動

 研究開発活動は、当社グループの事業戦略に基づき重要度及び緊急度の高い課題に重点的に取組んでおります。

 当第3四半期連結累計期間における当社の重要な研究開発成果は次の通りであります。

 

 最大紙サイズ585×750mmに対応する最新鋭のデジタル印刷機として「Impremia IS29(29インチ枚葉インクジェットデジタルプリンティングシステム)」を開発しました。UVインクジェット技術により、特別な用紙やプリコートを不要とすることが出来ました。通常のオフセット印刷用紙がそのまま使用出来る幅広い用紙適性、0.06~0.6mm(片面時)に対応する紙厚適性、及び速乾・両面ワンパス印刷により、多品種・小ロット・短納期を実現します。また、オフセットと同様な高い表裏見当精度により、オフセットに迫る安定した高印刷品質を実現し、商業印刷はもとよりパッケージ印刷にも威力を発揮します。

 

 Nanographic Printing®プロセス(Nanography®)を使用した画期的なシステムのデジタル印刷機である「Impremia NS40」を開発しています。数十ナノメーターサイズのナノ顔料粒子を色材として含む水性インク Landa NanoInk®を採用しており、インクジェットヘッドからブランケットに射出したインクを原反に転写させます。転写された画像は摩耗に強く、印刷後の乾燥も不要で、ブランケット上のインク残りもありません。また、すべての既成印刷用原反(コート紙、上質紙、厚紙、プラスチック、特殊紙)が使用可能です。

 

 リスロンGシリーズの性能を継承しながら、先進の卓越したテクノロジーとノウハウを結集した世界最先端の機種として「リスロン GX40」を開発しました。厚紙を含めた18,000回転/時間での安定した印刷を可能にするとともに、自動ノンストップシステムや制御システム、各種自動装置により、高速連続稼動の実現とジョブ切り替え効率の向上を行いました。多彩な要求に応える高付加価値印刷対応の特殊機械構成をラインナップしており、高級商業印刷・出版印刷はもとより、その印刷品質と生産性の高さにより多彩な要求のあるパッケージ印刷に威力を発揮します。また、環境に優しい省エネ・省スペース・省排熱も実現しました。

 

 高度化・複雑化する市場のニーズにハイレベルで応える菊半裁機として「リスロン G29」を開発しました。厚紙を含めた16,500回転/時間での安定した印刷を可能にするとともに、最新の各種自動化システムの搭載により、さらなるショートメイクレディを実現しました。KDS(H-UVドライヤー装置)やコーター装置の仕様をラインナップしており、高級商業印刷から多種多様な高付加価値印刷まで柔軟に対応します。

 

 自動化システムでは、色調管理装置PDC-SXの新たな機能として、パッケージ印刷向けの品質安定・生産性向上に役立つ新機能を開発しました。色合わせが難しかった特色でも色彩値を用いて正確にフィードバックできる色補正機能や、打ち抜き工程に連携できるように紙位置に対して絵柄を合わせる印刷位置合わせ機能を搭載しております。更にはイメージセンサーにより印刷物全体を取り込み、PDFなどの刷版データと本機出力を比較するPDF照合装置を新たに開発しました。これにより、調整刷りの段階で版キズや文字欠けなども確認でき、不正紙の流出を防止することが出来ます。

 また、不良紙の管理のためのシステムとして、インクジェット式ナンバーリングシステムを開発しました。フィーダーボード上で1枚毎にシリアルナンバーを印字し、印刷物の品質管理を行います。

 

 乾燥装置では、LEDタイプ乾燥装置である「H-UV L」の開発を行いました。高照射強度のLEDモジュールを採用しており、省電力で安定したUV照射強度を実現します。

 

 昨年10月にKOMORIヨーロッパにてオープンハウスを開催し、「Impremia IS29」と「リスロン G29」を実演しました。ポーランド、ロシア、アラブ首長国連邦、トルコなど16カ国から200名以上のお客様に来場していただき、高い評価を得ることが出来ました。

 

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は3,641百万円であります。