第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、レオロジー(流動学)の応用工学に基づく独自の開発技術により、常に進歩的な新技術の開発を行い、食文化の継承と発展を通じて、「存在理由のある企業たらん」を社是として、人類繁栄に貢献することを経営の基本理念としています。また、当社グループを取り巻く社会とすべてのステークホルダーの信頼と期待に応え、食品工業界におけるパイオニア的役割を果たすとともに、研究開発メーカーとしての使命を遂行してまいります。

 

食品業界において国内では、少子高齢化が進み人口は減少傾向によりマーケットも縮小傾向に進む懸念がある一方で、人手不足や人件費上昇による省人・省力化の推進および食品のバリエーション化や健康志向(安全安心)の更なる高まりなどがあげられます。海外においても、人件費の上昇や健康志向の高まる傾向は同様であり、特に成長著しいアジアでは経済成長に伴う人口増加により食文化の発展が見込まれます。しかし、各国の食文化と密接に関連する当社グループは、ますます、国や地域による市場変化に伴う顧客ニーズの多様化などに対応するため、新たに企業体制の見直しを図る必要があり、2018年度に5カ年の中期経営計画を制定いたしました。

 

当社グループは、2018年度にスタートした5カ年の中期経営計画に基づき、この期間を「レオングループの次なるステップへの変革の時期」と位置づけ、安定した利益を確保しながら更なる成長へ向けての挑戦を行うことを目指し、①生産体制の強化、②販売体制の強化、③人材育成、④業務環境整備、の4つの重点施策に取り組んでおります。そして「営業利益率11%以上、ROE10%、配当性向30%」の維持を目指します。

 

<4つの重点施策>

①生産体制の強化

 食品加工機械に求めるニーズは、国や地域により多様化しております。そのため、機械の用途も多種多様化しており、いかに「品質・納期・コストの管理」を徹底できるかが重要なポイントとなります。そこで更なる収益基盤の強化および標準化への技術力向上を図るため、まず2018年度は、部品加工機械の設備の増強や品質管理の強化をしてきました。また、開発設計においてはプロジェクトチームを組み、モジュール設計を基軸とした設計業務改革、納期短縮、コスト削減をテーマに取り組んでおります。購買調達力強化に関しても、新たに協力会社を開拓すると共に品質管理の徹底を図ってきました。2019年度は、新設の加工機械の生産効率を上げると共に、組立システムの見直しをし、モジュール設計による機種開発を進めていくことにより、コスト競争力を高めていきます。
 食品製造販売事業のオレンジベーカリーに関しましては、北米の東部地区の新規顧客を増やすため2018年度は第3工場を拡張し、新たにMMラインを増設しました。2019年度からパイシートの本格生産に入ります。

 

②販売体制の強化

 当社の成長には海外での市場拡大が欠かせません。そのため、グローバル活動体制の整備が必要となります。2018年度は、海外販売網を見直すため代理店の強化や北米の東部事務所を増床移転しました。輸出国も1カ国増え、現在125の国と地域になりました。また、国内ではエンジニアリング事業の拡大を図ることにより、大型案件が増加しました。2019年度は、海外も含め、このエンジニアリング事業を更に強化する必要があります。顧客ニーズは多様化しているため、案件の大小に関係なくシステムを販売することによりソリューションビジネスが広がると考えております。特に、成長著しいアジアにおいては、ますます自動化生産の提案が重要となると共にアフターフォロー体制が重要視されてきますので、社内組織の連携を密にし、ブランド力強化を図っていきます。

 

③人材育成

 人材は企業の重要な資産であると捉えています。持続的に成長を維持するためには、この中期経営計画の5年間で人材育成の基盤をさらに強化していかなければなりません。2018年度は、次世代経営者の育成として、執行役員を主体に会社全体の視点から方向性を考え課題を克服する思考力を身に付けるためのプログラムを実行しました。各部署内の方針管理(活動計画)の進捗が他部署にも見えるようにオープン化しました。また、女性の活躍の場を広げるため、初めて海外へ駐在員として派遣いたしました。2019年度は、新たに経営企画室を設け、2018年度の活動の継続状況(進捗状況)を把握・支援すると共に、長期的視野に立って「若い世代の教育プログラムの構築および実行」を推進していきます。

 

④業務環境整備

 2018年度は、2つの大きなプロジェクトを推進してきました。1つ目は、基幹システムの刷新であります。中期経営計画で掲げている4つの重点施策を実現するにあたり、各領域における業務の効率化や生産性の向上、人材育成等を進める必要があります。このために、まずはプロセス・データを標準化したビジネス基盤の構築が不可欠と考え基幹システムを見直しました。全社業務を統合化し、データを一元管理し、情報を共有化することで、業務の効率化、迅速化を図り顧客サービスレベルを向上いたします。また、このシステムは、経営意思決定に重要な役割を担うと考えております。
 2つ目は、新社屋(レオン・ソリューションセンター)の建設であります。当社は、提案型企業です。そのために、当社の機械でどのような食品が生産できるか、お客様(生産者)の売上を伸ばすためにはどのような食品が必要か、など日々研究しています。これが当社機械を販売する上で大きな強みとなっています。そのため「レオン・ソリューションセンター」は、地震災害防止やセキュリティ強化を図るなど、経営基盤を揺るがす大きなリスク回避としてのリニューアルだけでなく、「来客テスト」「食品開発」「講習会」などができる研究施設の充実を図り、より一層お客様の課題解決に対応できる施設となります。また、ペーパーレス化をはじめとする業務効率の向上も目指しております。2019年度は、基幹システムの2020年4月の開始を目指して開発を進めていきます。レオン・ソリューションセンターは2019年9月に着工を予定し、2020年9月頃の完成を目指しております。

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業等のリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しております。ただし、以下は当社グループの全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。
 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月28日)現在において、当社グループが判断したものであります。当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努め事業活動を行っておりますが、これらの全てのリスクを完全に回避するものではありません。

①為替変動について

当社グループの売上高の4割以上は、米ドルおよびユーロなどの外貨建てであります。米ドルおよびユーロなどの日本円に対する為替変動は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

②通期業績及び四半期業績の変動について

当社グループの売上や業績は変動が大きい場合があります。四半期ごとの経営比較はそれほど意味がなく、また、このような比較が将来の指針としては信頼のよりどころとならない可能性があります。当社グループの売上高は次にあげる主要な要因の結果により四半期ごとに変動することがあります。

・食品産業での菓子、パンなどは気候の状態によりその消費の大きな変動があります。

・菓子、パンなどの消費の端境期に設備投資を行うため周期的および季節的変動要因があります。

・顧客からの短納期での注文または注文のキャンセル、設備納入の日程変更等の発生による変動要因があります。

③商品に対する価格低下圧力について

デフレ環境の中で、顧客の製品コストに関する低下要求が厳しくなってきており、当社グループの商品の大半は、自社独自に開発されたものであるため、初期普及段階では割高感が生じる恐れがあり、当社グループの売上確保に影響を及ぼす可能性があります。

④新商品開発力について

当社グループの売上のかなりの部分は革新的な新商品が占めております。将来の成長は、主に革新的な新商品の開発と販売に依存すると予想しております。当社グループは継続して斬新で魅力ある新商品を開発できると考えておりますが、社会的趣向の変化や技術的進歩の動向により以下のような様々なリスクが考えられます。

・新商品や新技術への投資に必要な資金と資源を、今後十分充当できない状況が発生した場合、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

・長期的な投資と大量の資源投入が成功する新商品または新技術の創造につながらない場合には、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

・市場からの支持を獲得できる新商品または新技術を正確に予測して機械を開発できない事態が生じた場合には、これからの商品の品揃えおよび販売に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤知的財産について

当社グループでは、知的財産の重要性を認識し、多くの技術を権利化し特許および商標を保有してまいりましたが、特定の地域および国では法的制限のため特許権が完全に保護されない場合や、第三者が当社グループの特許を侵害し、類似した商品や、模倣した商品を製造・販売する場合、これらを効果的に防止できない可能性があります。

また、将来的に当社グループが第三者の特許権を侵害していると主張される可能性や、特許の権利存続期間の満了に伴って、優位性の確保が困難となることが起こり得ます。このような状況においては、当社グループの事業活動や業績、財政状態および評判に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥商品の欠陥による影響について

当社は、販売する商品の品質に万全を期すことに努めております。しかし、予測できない原因により商品に欠陥が生じ、リコール、クレームなどが発生しないという保証はありません。そのような事態が発生した場合には、回収費用、社会的な信用の毀損、顧客への保証や訴訟費用・賠償費用などにより、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は国内および海外とも生産物賠償責任保険(PL保険)に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできる保証はありません。

⑦自然災害等の発生について

当社グループの本社および工場は、栃木県にあります。東日本大震災のような災害による被害も直接的あるいは間接的に受けやすい地域であるといえます。また、部品調達、生産、物流、販売、サービスといった当社の施設や事務所は、国内各地、北米、ドイツ、台北、上海にあり、自然災害や火災、コンピュータ・ウイルス、テロ攻撃といった事象に伴うライフラインの停止、停電などの影響や、災害による混乱状態が発生した場合、当社グループの拠点の設備などが大きな影響を受け、その一部または全部の操業が中断し、営業活動停止や工場操業停止となり、販売活動の阻害や、生産および出荷が遅延する可能性があります。また、損害を被った設備などの修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの事業、業績および当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑧環境の放射能汚染に伴う輸出および販売についての影響

原子力発電所において放射性物質の漏えい事故が起きた場合に、放射線による金属製品を含む機械や部品などの工業製品の汚染により、国内および海外への販売が阻害されるリスクがあります。

⑨コンプライアンスリスク
 当社グループは、経営の優先課題として、コンプライアンス活動に取り組むよう行動基準を定め、全役職員に周知徹底を図り、リスクを認識した場合は迅速に対応する体制を整えています。
 しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が生じた場合には、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

⑩国際活動について

当社グループは、販売活動および事業活動を日本以外の地域でも行っております。こうした海外市場で活動を行う際には、以下のようなリスクが考えられます。

・政治的または経済的要因

・潜在的に不利な税の影響

・予想外の法的または規制面の変化

国際活動において固有のリスクに当社が十分に対処できない場合、事業・業績・財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑪食品製造販売事業における特定顧客への取引集中による影響

当社グループは、食品加工機械製造販売事業の他に食品製造販売事業を営んでおります。食品製造販売事業において、売上高が特定の顧客に一時的に集中することがあり、特定顧客からの注文の著しい減少、および特定顧客の業績悪化、財政難等が発生した場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑫食品製造販売事業における食の安全性および品質管理の欠陥による影響について

当グループの食品製造販売事業は、食の安全性確保と食品事故の未然防止を図るため日々の品質管理に万全を期しております。しかし、予測できない原因により商品の欠陥が生じ、リコール、クレームなどが発生しないと言う保証はありません。そのような事態が発生した場合は、回収費用、社会的な信用の毀損、顧客への補償や訴訟費用・賠償費用などにより、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の緩やかな回復、好調な企業収益を背景とした製造業の能力増強投資、人手不足対応の省力化投資の増加、東京五輪関連の建設投資など、全体としては緩やかな回復基調で推移しました。

海外経済におきましては、米国では雇用環境の改善持続、個人消費の好調持続などにより、堅調に推移しましたが、貿易相手国の減速懸念や通商政策の不透明感などから下振れリスクが高まっております。欧州では、輸出と設備投資などが減少したことにより減速しました。アジアでは、中国でインフラ投資の減速や米中貿易摩擦の激化などにより減速しました。

このような状況の中、当社グループは2018年度を初年度とする中期経営計画を策定し、『変革への挑戦』を合言葉に、4つの重点施策である「生産体制の強化」「販売体制の強化」「人材育成」「業務環境整備」に取り組んでおります。

当社グループが市場とする食品業界は、消費者ニーズの高度化、多様化に伴う商品のバラエティー化、人手不足を背景とした省人化・省力化などの課題をかかえております。また、食の安全性、健康志向の増大、環境問題など市場のニーズが多様化しております。変化する市場環境や経営環境に対応するため、市場動向を調査し、レオロジー(流動学)を基礎とする当社独自の開発技術の商品化およびソフト技術の充実により、食品機械のより一層の標準化推進と、安全性の向上を図るとともに、多様な消費者ニーズに対応できる商品群を国内および海外の食品業界へ提案してまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 (資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて310百万円減少し、16,036百万円となりました。これは、売掛金の回収などにより現金及び預金が1,080百万円増加、受取手形及び売掛金が1,530百万円減少、商品及び製品が416百万円増加、仕掛品が667百万円減少、前払税金が160百万円増加、貸倒引当金が183百万円減少したことなどによります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,498百万円増加し、16,143百万円となりました。これは、オレンジベーカリーにおける第3工場拡張に伴う建物および機械装置の取得などにより、有形固定資産が1,354百万円増加、当社におけるソフトウエア仮勘定の増加などにより、無形固定資産が356百万円増加、投資有価証券が224百万円減少したことなどによります。

この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,188百万円増加し、32,179百万円となりました。

  (負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて201百万円減少し、6,803百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が469百万円減少、短期借入金が186百万円減少、未払法人税等が50百万円増加、前受金が482百万円減少、新社屋建設工事契約金などにより未払金が900百万円増加したことなどによります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて199百万円減少し、1,509百万円となりました。これは、長期借入金が222百万円減少したことなどによります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて400百万円減少し、8,312百万円となりました。

 

  (純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,588百万円増加し、23,867百万円となりました。これは、利益剰余金が1,668百万円増加したことなどによります。

 

b.経営成績

当連結会計年度における売上高は28,432百万円前年同期比1.9%増)、営業利益は3,332百万円前年同期比7.4%減)、経常利益は3,506百万円前年同期比5.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,472百万円前年同期比8.1%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

なお、セグメント別の売上高は、連結相殺消去後の数値を、セグメント利益は、連結相殺消去前での本社一般管理費を除いた数値を記載しております。

 

食品加工機械製造販売事業(日本)

日本国内では、食品成形機、修理その他の売上は減少しましたが、製パンライン等、仕入商品の売上は増加しました。

製パンライン等増加の主な要因は、省人化・省力化、品質アップ、バラエティー化、生産能力増強などに対応した大型ラインおよび小型のパン生地分割機等の販売が好調だったことがあげられます。

その結果、外部顧客に対する売上高は12,914百万円(前年同期比15.7%増)となりました。

セグメント利益(営業利益)は、3,662百万円(前年同期比11.9%増)となりました。

 
食品加工機械製造販売事業(北米・南米)

アメリカ地域では、食品成形機、修理その他の売上は減少しましたが、製パンライン等の売上が増加したため、現地通貨ベースでは、前年同期比1.1%増加となりました。

製パンライン等増加の主な要因は、パイ、クロワッサン生産用として大型のMMラインの売上があったことなどがあげられます。円ベースでは、円換算に使用するUSドルの期中平均レートが110円85銭から110円91銭と為替の影響は軽微であったため、外部顧客に対する売上高は2,029百万円(前年同期比1.2%増)となりました。

セグメント利益(営業利益)は、販売費及び一般管理費の増加などにより102百万円(前年同期比8.4%減)となりました。

 
食品加工機械製造販売事業(ヨーロッパ)

ヨーロッパ地域では、食品成形機、製パンライン等、修理その他の売上が増加したため、現地通貨ベースでの売上高が前年同期比15.7%増加となりました。

売上高増加の主な要因は、ビスケット、クッキーおよびバゲット生産用として大型ラインの販売があったことと、クノーデル、スコッチエッグなどの伝統食やクッキーの生産用として火星人の売上が増加したことがあげられます。円ベースでは、円換算に使用するユーロの期中平均レートが129円70銭から128円41銭と為替の影響は軽微であったため、外部顧客に対する売上高は3,307百万円(前年同期比14.5%増)となりました。

セグメント利益(営業利益)は、販売費及び一般管理費の増加などにより99百万円(前年同期比62.5%減)となりました。

 

 

食品加工機械製造販売事業(アジア)

アジア地域では、食品成形機の売上は増加しましたが、製パンライン等、修理その他の売上が減少したことにより、外部顧客に対する売上高は2,921百万円(前年同期比11.1%減)となりました。

食品成形機増加の主な要因は、中華まん、月餅、中華菓子、ミニパンなどを生産する火星人の販売が好調だったことがあげられます。

セグメント利益(営業利益)は、売上原価率の低下などにより1,166百万円(前年同期比14.0%増)となりました。

 
食品製造販売事業(北米・南米)

アメリカ地域では、オレンジベーカリーの売上高が現地通貨ベースで、前年同期比16.0%減少となりました。

主な要因は、新規顧客へのフィリング入りパイ製品などの売上が増加しましたが、大手顧客へのクロワッサンなどの売上が減少したことがあげられます。円ベースでは、円換算に使用するUSドルの期中平均レートが110円85銭から110円91銭と為替の影響は軽微であったため、外部顧客に対する売上高は6,789百万円(前年同期比16.0%減)となりました。

セグメント利益(営業利益)は、41百万円(前年同期比91.8%減)となりました。主な要因は、貸倒損失555百万円を計上したことにより、販売費及び一般管理費が増加したことがあげられます。

 
食品製造販売事業(日本)

日本国内では、㈲ホシノ天然酵母パン種の外部顧客に対する売上高は469百万円(前年同期比4.3%減)となりました。

主な要因は、大手ユーザー向けのパン種の販売が減少したことがあげられます。

セグメント利益(営業利益)は、売上原価率の上昇などにより、55百万円(前年同期比37.3%減)となりました。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、7,466百万円前年同期比1,080百万円増)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、得られた資金は3,946百万円前年同期比57百万円減)となりました。

主な収入としては、税金等調整前当期純利益が3,491百万円減価償却費が923百万円売上債権の減少が1,567百万円たな卸資産の減少が131百万円などであります。

主な支出としては、貸倒引当金の減少が190百万円仕入債務の減少が479百万円法人税等の支払額が1,174百万円などであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は1,594百万円前年同期比537百万円増)となりました。

主な支出としては、オレンジベーカリーにおいて、第3工場の拡張やライン増設などによる有形固定資産の取得による支出が1,156百万円、当社におけるソフトウエア取得などによる無形固定資産の取得による支出が433百万円などであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は1,250百万円前年同期比332百万円増)となりました。

主な収入としては、長期借入れによる収入100百万円などであります。

主な支出としては、長期借入金の返済による支出568百万円配当金の支払額803百万円などであります。

 

 

③生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

食品加工機械製造販売事業

 

 

 日本

18,941,407

+10.3

小計

18,941,407

+10.3

食品製造販売事業

 

 

 北米・南米

8,202,199

△8.5

 日本

469,380

△4.3

小計

8,671,580

△8.3

合計

27,612,988

+3.7

 

(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

食品加工機械製造販売事業

 

 

 

 

 日本

11,154,864

△9.5

2,634,932

△40.1

 北米・南米

2,400,177

+23.1

491,922

+50.7

 ヨーロッパ

2,636,824

△31.7

667,368

△50.6

 アジア

3,609,778

+18.7

959,523

+250.9

小計

19,801,645

△6.5

4,753,746

△25.1

食品製造販売事業

 

 

 

 

 北米・南米

6,912,543

△18.0

 日本

469,380

△4.3

小計

7,381,924

△17.3

合計

27,183,569

△9.7

4,753,746

△25.1

 

(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 当連結会計年度における「食品加工機械製造販売事業」セグメントの「アジア」において、受注残高に著しい変動がありました。これは、当連結会計年度に、製パンライン等の受注高が増加したことによるものであります。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

食品加工機械製造販売事業

 

 

 日本

12,914,961

+15.7

 北米・南米

2,029,543

+1.2

 ヨーロッパ

3,307,657

+14.5

 アジア

2,921,945

△11.1

小計

21,174,108

+9.5

食品製造販売事業

 

 

 北米・南米

6,789,399

△16.0

 日本

469,309

△4.3

小計

7,258,709

△15.3

合計

28,432,818

+1.9

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 
①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産、負債の報告数値、ならびに報告期間における収益、費用の報告数値は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因などに基づき、見積りおよび判断を行っているものであります。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

  

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、次のとおりです。

 

a.財政状態の分析

 財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ520百万円増加し、28,432百万円 (前年同期比1.9%増)となりました。セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ615百万円増加し、13,290百万円(前年同期比4.9%増)となりました。売上総利益率は、前連結会計年度比1.3%増加し、46.7%となりました。

(営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、貸倒損失の増加などにより、前連結会計年度に比べ879百万円増加し、9,957百万円(前年同期比9.7%増)となりました。

以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ264百万円減少し、3,332百万円前年同期比7.4%減)となりました。 

(経常利益)

 当連結会計年度における営業外収益は、為替差益の増加などにより前連結会計年度に比べ69百万円増加し、229百万円(前年同期比43.4%増)となりました。

 営業外費用は、支払利息の増加などにより前連結会計年度に比べ8百万円増加し、54百万円(前年同期比18.2%増)となりました。

以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ203百万円減少し、3,506百万円前年同期比5.5%減)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における特別利益は、為替換算調整勘定取崩益として、55百万円計上しております。

 特別損失は、減損損失として70百万円計上しております。

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ217百万円減少し、2,472百万円前年同期比8.1%減)となりました。

 

c.キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料・仕入商品、外注費用の支払いおよび部品購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資などによるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,525百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,466百万円となっております。

重要な資本的支出の予定およびその資金の調達源泉につきましては次のとおりであります。

食品加工機械製造販売事業(日本)の当社における、生産設備取得451百万円、ソフトウエア更新126百万円などであります。資金の調達源泉につきましては自己資金によります。

 

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況は次のとおりです。

当社グループは、2018年5月に2019年3月期から2023年3月期までの中期経営計画を策定しました。中期経営計画期間は、「レオングループの次なるステップへの変革の時期」と位置づけ、安定した利益を確保しながら更なる成長へ向けての挑戦を行ってまいります。

2023年3月期において、売上高330億円、ROE10%、営業利益率11%以上を目標とする経営指標といたしました。

当連結会計年度におきましては、売上高284億円、ROE10.7%、営業利益率11.7%となりました。

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。

 

 

5 【研究開発活動】

当社の研究開発活動は、従来より市場開発型企業の特性を活かし、消費者の食品嗜好の多様化など市場ニーズに対応すべく、食品の基礎研究および食品加工技術開発の両面から日常的に研究開発を重ね、当該技術を市場に提供していることに加え、今後さらに環境に配慮した生産技術を開発すべく鋭意努力しております。

当連結会計年度における研究開発費は、756百万円となっており、主な活動の状況は以下のとおりであります。

 

〔食品加工機械製造販売事業〕

食品成形機および製パンライン等の構成機械とラインシステムの研究開発、ならびにこれら機械システムを用いて生産される食品の研究開発を行っております。

食品成形機においてはお客様の安全衛生に対する関心の高まりに伴い、火星人シリーズではサニタリー性向上、異物混入対策、高生産性、IoT化などのニーズに対応できるように用途拡大研究を進めて、販売を伸ばしています。また、最中、サブレ、マカロンなど様々な生産を自動化した「マルチサンドライン」の販売が増えてきており、特にフィリングポンプ機構の改良により、吐出時の計量精度が高くなり、品質も向上しました。

製パンライン等においては、分割丸め後の生地から菓子パンや中華まんなどの手包み作業を自動化した「包あん成形システムFEライン」の販売が伸びており、バラエティー豊かな製品を作り出せるようになりました。また、V4ストレスフリーシステムによるパン粉生産ラインが販売され、高品質のパン粉の生産が可能になりました。海外では、高品質なブレッドの分割に利用されている「ツインデバイダーVX212型」が欧州で順調に伸びています。ペストリーラインでは、新たな成形方式でクロワッサン生産の高速化を実現しました。

 

〔食品製造販売事業〕

当社グループのオレンジベーカリーにて開発した新製品を、現地の市場で販売することを通じて顧客ニーズの調査・研究を行い、より市場に求められる製品の開発と、それらを生産するための食品加工機械の開発に役立てています。また、新しい天然酵母パン種の研究、天然酵母パン種の活用方法を拡大するための応用化研究を㈲ホシノ天然酵母パン種にて日々行っております。

 

研究開発活動の成果として、当連結会計年度に新たに取得した特許件数は、国内17件、海外30件の計47件となり、当連結会計年度末日現在の総保有特許は、国内156件、海外426件の合計582件を有するに至っております。