文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、レオロジー(流動学)の応用工学に基づく独自の開発技術により、常に進歩的な新技術の開発を行い、食文化の継承と発展を通じて、「存在理由のある企業たらん」を目指し、人類繁栄に貢献することを経営の基本理念としています。また、当社グループを取り巻く社会とすべてのステークホルダーの信頼と期待に応え、食品工業界におけるパイオニア的役割を果たすとともに、研究開発メーカーとしての使命を遂行してまいります。
世界経済は、新型コロナウイルス感染症による影響や米中貿易摩擦や地政学リスクの高まりなどから、依然として不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く外部環境も新型コロナウイルスの感染拡大の状況が収束する見通しが不明であり、当該影響が将来の財政状態および経営成績に与える影響は不透明であることから、長期に亘り収束しない場合は当社業績に悪影響を及ぼす可能性があります。決して予断を許さない状況ではありますが、安定収益の確保および更なる企業価値の向上に向けて、安定的かつ健全な財務運営を行うことを基本に、2021年度も引き続き、中期経営計画に掲げた4つの重点施策(①生産(開発)体制の強化、②販売体制の強化、③人材育成、④業務環境整備)に取り組み、「営業利益率11%以上、ROE10%、配当性向30%」を目指します。
<4つの重点施策>
① 生産(開発)体制の強化
食品加工機械に求めるニーズは、国や地域により多様化しております。そのため、機械の用途も多種多様化しており、いかに「品質・納期・コストの管理」を徹底できるかが重要なポイントとなります。そこで2020年度も、技術の標準化及び設計標準化を基軸とした設計業務改革、納期短縮、コスト削減をテーマに取り組み、機械性能とコストバランスを図った機種開発を行ってきました。その結果、国内向け包あん機である「火星人CN700型」と海外向け包あん機の「火星人KN050型」を完成いたしました。生産部門では、新たに生産設備を導入することでコストダウンと生産効率向上を図ってきました。2021年度は、更なる技術の標準化及び設計標準化を推進し機械性能とコスト競争力を高め, 時代の変化が求めるニーズにも柔軟に対応すると共に、研究開発に注力し、イノベーションのある商品開発を行っていきます。また、基幹システム刷新に伴い、業務の効率化を行い、コスト競争力を高めてまいります。
食品製造販売事業のオレンジベーカリーに関しましては、2020年度において新型コロナウイルス感染症拡大に伴いレストラン、ホテル業界の低迷で厳しい状況でありましたが、新製品の開発等により、徐々に回復してきました。2021年2月から「ターンオーバーロボット」の稼働を開始し、一部ロボット化の生産テストが始まりました。2021年度も「ターンオーバーロボット」の本稼働に向けて継続テストを行うと共に、人件費の高騰に伴う労働力確保が課題となっている状況を踏まえ、顧客であるベーカリーの利便性を向上させるために「ホイロ後冷凍パン」の品揃え拡大を図ってまいります。
② 販売体制の強化
当社の成長には海外での市場拡大が欠かせません。そのため、グローバル活動体制の整備が必要となります。2020年度は、新型コロナウイルスの影響もあり、国内外とも各種展示会の中止および観光業界の低迷や移動制限など厳しい状況でありました。その中で、新たにWeb商談、Web講習会、You Tube、Facebookなどを活用し販売低下を最小限に抑えてきました。2021年度は、Web方式とリアル方式を融合し効率化を図ると共に、アジア、特に中国市場においては、代理店強化を掲げ販路拡大し販売およびブランド力強化を図ってまいります。新型コロナウイルスの収束後は、より一層、社会課題の解決や環境変化への対応(食品ロス・HACCP・賞味期限等)を踏まえた提案力が必要となります。そのためお客様の要望するシステムを周辺装置やオプションを含めてトータルコーディネートし、効率的な生産ラインとしてご提案する「ターンキー提案」を充実させることでエンジニアリング事業を更に強化してまいります。
③ 人材育成
当社グループでは、人材は企業の重要な資産であると捉えております。持続的な成長を維持するためには、現中期経営計画の5年間で人材育成の基盤をさらに強化していかなければなりません。2020年度も、次世代経営者の育成や各部署内の方針管理(活動計画)の進捗状況を見える化し、社員のマネジメント力を育成してきました。また、グローバル人材育成のために、海外研修制度を実施しました。2021年度は、研究開発専門職の採用や通年採用により幅広い人材を確保すると共に、長期的視野に立って「若い世代の教育プログラムの構築および実行」を推進してまいります。
④ 業務環境整備
2020年度は、2つの大きなプロジェクトを推進してきました。1つ目は、10月から稼働が始まった基幹システムであります。中期経営計画で掲げている4つの重点施策を実現するにあたり、各領域における業務の効率化や生産性の向上、人材育成等を進める必要があります。このために、まずはプロセス・データを標準化したビジネス基盤の構築が不可欠と考え基幹システムを見直してきました。全社業務を統合化し、データを一元管理し、情報を共有化することで、業務の効率化、迅速化を図り顧客サービスレベルを向上いたします。また、このシステムは、迅速な経営意思決定に重要な役割を担うと考えております。
2つ目は、昨年11月に完成いたしました新社屋(レオン・ソリューションセンター)であります。当社は、提案型企業です。そのために、当社の機械でどのような食品が生産できるか、お客様(生産者)の売上を伸ばすためにはどのような食品が必要か、など日々研究しています。これが当社機械を販売する上で大きな強みとなっております。そのため「レオン・ソリューションセンター」は、地震災害防止やセキュリティ強化を図るなど、経営基盤を揺るがす大きなリスク回避としてのリニューアルだけでなく、「機械確認テスト」「食品開発」「講習会」などができる研究施設の充実を図り、より一層お客様の課題解決に対応できる施設となります。また、ペーパーレス化をはじめとする業務効率の向上も目指しております。
2021年度は、基幹システムの機能を最大限生かすために新たなシステムを構築し、社員の意識改革を図ることで更なる業務改革を実行するため、業務オペレーションの見直しなど運用環境の整備に注力してまいります。
当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外のリスクも存在します。
なお、本項においては将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末において判断したものです。
1.新型コロナウイルスに関するリスク
① 食品加工機械製造販売事業
国内では、感染症の影響で営業活動が制限されるとともに、観光土産業界や外食業界および小規模の小売業界の低迷で設備投資が控えられ、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、工場の生産においても、海外製の市販部品で大幅に納期遅滞が起こり、当社の機械製造に影響を及ぼす可能性があります。海外では、各国の規制により満足な営業活動が出来ず、売上に大きな影響を及ぼす可能性があります。
この新型コロナウイルスの収束後は、安全衛生に配慮した食品機械の設備投資が増加すると考えており、将来を見据えた開発・提案活動をするとともに、海外においては、代理店強化の一環として技術・情報提供などを推し進め、連携を密にし活動してまいります。また、部品調達に関しましても、代替品の供給網を確立してまいります。
② 食品製造販売事業
当社海外子会社であるオレンジベーカリーは、成型冷凍(発酵前の冷凍製品)のパンを販売しておりますので、外出禁止措置などが長期に渡った場合、販売先のレストラン等の閉鎖により、売上に影響を及ぼす可能性があります。また、工場の生産においても労働力の確保が難しい状況になる可能性があります。
2.販売活動に関するリスク
① 為替変動について(食品加工機械製造販売事業、食品製造販売事業)
当社グループの売上高の4割以上は、米ドルおよびユーロなどの外貨建てであります。米ドルおよびユーロなどの日本円に対する為替変動を抑えるべく、機械の輸出に対して為替ヘッジで対応しておりますが、状況によっては当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 四半期業績の変動について(食品加工機械製造販売事業)
当社グループの売上や業績は、下記のリスク要因により四半期ごとの変動が大きい場合があります。これにより四半期の業績を基に通期の業績を予測することは難しい場合があります。当社グループとしましては、四半期ごとの変動を出来るだけ小さく抑えるため、受注管理とコスト管理の徹底を行ってまいります。
・食品産業での菓子、パンなどは気候の状態によりその消費に大きな変動があります。
・菓子、パンなどの消費の端境期に設備投資を行うため周期的および季節的変動要因があります。
・顧客からの短納期での注文または注文のキャンセル、設備納入の日程変更等の発生による変動 要因があります。
・ライン構成により(他社機械を組み込んだラインと自社機械のみのラインなど)、売上に対して利益が変動する場合があります。
③ 国際活動について(食品加工機械製造販売事業)
当社グループは、販売活動および事業活動を日本以外の地域でも行っております。こうした海外 市場で活動を行う際には、以下のようなリスクが考えられます。
・政治的または経済的要因
・潜在的に不利な税の影響
・予想外の法的または規制面の変化
国際活動において固有のリスクに当社が十分に対処できない場合、事業・業績・財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 食の安全性および品質管理の欠陥による影響について(食品製造販売事業)
当社グループの食品製造販売事業は、食の安全性確保と食品事故の未然防止を図るため日々の品質管理に万全を期しております。しかし、予測できない原因により商品の欠陥が生じ、リコール、クレームなどが発生しないと言う保証はありません。そのような事態が発生した場合は、回収費用、社会的な信用の毀損、顧客への補償や訴訟費用・賠償費用などにより、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループではこのような場合に備え、損害保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできる保証はありません。
3.生産・開発活動に関するリスク
① 新商品開発力について
当社グループの売上のかなりの部分は革新的な新商品が占めております。将来の成長は、主に革新的な新商品の開発と販売に依存すると予想しております。当社グループは継続して斬新で魅力ある新商品を開発できると考えておりますが、社会的趣向の変化や技術的進歩の動向により以下のような様々なリスクが考えられます。
・新商品や新技術への投資に必要な資金と資源を、今後十分充当できない状況が発生した場合、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
・長期的な投資と大量の資源投入が成功する新商品または新技術の創造につながらない場合には、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
・市場からの支持を獲得できる新商品または新技術を正確に予測して機械を開発できない事態が 生じた場合には、これからの商品の品揃えおよび販売に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 知的財産について
当社グループでは、知的財産の重要性を認識し、多くの技術を権利化し特許および商標を保有してまいりましたが、特定の地域および国では法的制限のため特許権が完全に保護されない場合や、第三者が当社グループの特許を侵害し、類似した商品や、模倣した商品を製造・販売する場合、これらを効果的に防止できない可能性があります。また、将来的に当社グループが第三者の特許権を侵害していると主張される可能性や、特許の権利存続期間の満了に伴って、優位性の確保が困難となることが起こり得ます。このような状況においては、当社グループの事業活動や業績、財政状態および評判に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 商品の欠陥による影響について
当社は、販売する商品の品質に万全を期すことに努めております。しかし、予測できない原因により商品に欠陥が生じ、リコール、クレームなどが発生しないという保証はありません。そのよう な事態が発生した場合には、回収費用、社会的な信用の毀損、顧客への保証や訴訟費用・賠償費用などにより、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は国内および海外とも生産物賠償責任保険(PL保険)に加入しておりますが、この保険が最終的 に負担する賠償額を十分にカバーできる保証はありません。
4.コンプライアンスに関するリスク
当社グループは、経営の優先課題として、コンプライアンス活動に取り組むよう行動基準を定め、全ての役員及び社員に周知徹底を図り、リスクを認識した場合は迅速に対応する体制を整えています。しかしながら、役員及び社員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が生じた場合には、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
5.情報管理システムに関するリスク
当社グループでは、基幹システムを導入し業務運営を行っており、設計・生産・販売・会計・人事労務など幅広い領域のデータを一元管理し業務の効率化を図っております。重要なデータついてはクラウド等を併用し、外部の専門業者に管理業務を委託することで安全性を担保し、社内のバックアップ体制の強化やセキュリティーの強化を行うなど、細心の注意を払っております。しかしながら、自然災害の発生、人為的ミス、コンピューターウイルスへの感染、不正アクセス等の予期せぬトラブルの発生や、ネットワークの障害等を完全に回避することは困難であり、万が一障害等が発生した場合には、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、企業収益の低下や消費支出の減少により、大きく落ち込みました。大規模な経済対策の実行によりボトムからは持ち直しておりますが、第4波の感染拡大に歯止めがかからず、新たな変異株も発生しており、ワクチン接種による改善が期待されていますが、先行きは依然として不透明な状況が続いております。海外経済におきましては、コロナ禍に伴う混乱や政策支援の規模がまちまちであったことを反映して、各国間や業種間で経済回復に格差が生じております。中国では景気が回復傾向にあり、米国ではワクチン接種が進み感染状況が改善してきましたが、欧州では依然として感染拡大の収束が見通せず厳しい状況が続いております。
当社グループが主要市場とする食品業界は、巣ごもり消費の増加を受けて、スーパーマーケット等の一部の小売業は好調でしたが、飲食店等での外食の大幅減少の影響が大きく、全体とすると厳しい状況が続きました。また、外国人の出入国規制や国内の移動制限が継続したことで、観光客数が大幅に減少し、観光土産物業界は、厳しい状況が続きました。
当社グループは、レオロジー(流動学)を基礎とする独自の開発技術をベースに、お客様が新型コロナウイルス感染症に対応した設備導入や新商品開発を行うための課題解決提案を強化してまいりました。具体的には、安全・衛生面に配慮した設備や交替勤務を実現するための省力化装置の導入支援や、テイクアウトや宅配向け商品の開発支援を行ってまいりました。また、巣ごもり消費の長期化により消費者の持帰り商品に対する質的な要望が上昇し、付加価値が高い商品の需要増加に対する設備支援ニーズが伸びました。
新型コロナウイルス感染症の影響は、想定以上に大きく長期間にわたり継続しておりますが、当社グループでは、お客様や従業員の安全面を最優先に確保したうえでの営業活動を継続し、また、全社挙げて経費節減の取り組みを強化し、収益確保に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,797百万円増加し、16,961百万円となりました。当社が手許資金の確保に努めたため、現金及び預金が2,663百万円増加したことなどが主な要因です。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて300百万円減少し、17,163百万円となりました。当社の東京営業所の売却等により有形固定資産が630百万円減少したことなどが主な要因です。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,497百万円増加し、34,124百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて265百万円減少し、5,078百万円となりました。前受金が118百万円減少、賞与引当金が145百万円減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて948百万円増加し、2,413百万円となりました。これは、長期借入金が767百万円増加、長期繰延税金負債が290百万円増加したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて682百万円増加し、7,492百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,814百万円増加し、26,632百万円となりました。土地再評価差額金の取崩が3,822百万円、利益剰余金が2,681百万円減少したことなどによります。
当連結会計年度における売上高は22,280百万円(前年同期比17.2%減)、営業利益は1,404百万円(前年同期比51.4%減)、経常利益は1,622百万円(前年同期比44.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,608百万円(前年同期比18.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、セグメント別の売上高は、連結相殺消去後の数値を、セグメント利益は、連結相殺消去前での本社一般管理費を除いた数値を記載しております。
日本国内では食品成形機、製パンライン等、修理その他、仕入商品の売上が減少しました。
主な要因は、新型コロナウイルス感染症の影響により、販売機会が減少したことなどがあげられます。
その結果、外部顧客に対する売上高は9,033百万円(前年同期比16.8%減)となりました。
セグメント利益(営業利益)は、1,949百万円(前年同期比28.0%減)となりました。
アメリカ地域では、食品成形機、製パンライン等、修理その他の売上が減少したため、現地通貨ベースでは、前年同期比23.6%減少となりました。
主な要因は、新型コロナウイルス感染症の影響により、大型ラインの売上がなかったことなどがあげられます。
円ベースでは、円換算に使用するUSドルの期中平均レートが108円74銭から106円06銭の円高となったため、外部顧客に対する売上高は1,591百万円(前年同期比28.7%減)となりました。
セグメント利益(営業利益)は63百万円(前年同期比19.3%減)となりました。
ヨーロッパ地域では、製パンライン等の売上は増加しましたが、食品成形機、修理その他の売上が減少したため、現地通貨ベースでの売上高が前年同期比6.4%減少となりました。
円ベースでは、円換算に使用するユーロの期中平均レートが120円82銭から123円70銭の円安となったため、外部顧客に対する売上高は3,176百万円(前年同期比4.4%減)となりました。
セグメント利益(営業利益)は展示会などの販売費及び一般管理費が減少したことにより、317百万円(前年同期比17.3%増)となりました。
アジア地域では、食品成形機、製パンライン等、修理その他、仕入商品の売上が減少しました。
主な要因は、新型コロナウイルス感染症の影響により、販売機会が減少したことなどがあげられます。
その結果、外部顧客に対する売上高は2,277百万円(前年同期比35.9%減)となりました。
セグメント利益(営業利益)は733百万円(前年同期比41.2%減)となりました。
アメリカ地域では、オレンジベーカリーの売上高が現地通貨ベースで、前年同期比9.0%減少となりました。
主な要因は、新型コロナウイルス感染症の影響により、レストランや大手食品卸業社向けの売上が大幅に減少したことなどがあげられます。
円ベースでは、円換算に使用するUSドルの期中平均レートが108円74銭から106円06銭の円高となったため、外部顧客に対する売上高は5,741百万円(前年同期比11.3%減)となりました。
セグメント利益(営業利益)は103百万円(前年同期比71.9%減)となりました。
日本国内では、㈲ホシノ天然酵母パン種の外部顧客に対する売上高は461百万円(前年同期比0.2%増)となりました。
セグメント利益(営業利益)は展示会費用などの販売費が減少したことにより、79百万円(前年同期比23.5%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、7,484百万円(前年同期比2,663百万円増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は2,715百万円(前年同期比1,437百万円増)となりました。
主な収入としては、税金等調整前当期純利益が1,989百万円、減価償却費が1,112百万円などであります。
主な支出としては、法人税等の支払額が675百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は573百万円(前年同期比2,383百万円減)となりました。
主な収入としては、有形固定資産の売却による収入1,262百万円になります。
主な支出としては、有形固定資産の取得による支出1,374百万円、無形固定資産の取得による支出400百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は380百万円(前年同期比1,290百万円増)となりました。
主な収入としては、長期借入れによる収入1,200百万円などであります。
主な支出としては、長期借入金の返済による支出367百万円、配当金の支払額376百万円などであります。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 当連結会計年度における「食品加工機械製造販売事業」セグメントの「北米・南米」において、受注残高に著しい変動がありました。これは、当連結会計年度に、海上輸送の遅延により、製パンライン等の機械搬入がずれ込んだことによるものであります。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産、負債の報告数値、ならびに報告期間における収益、費用の報告数値は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因などに基づき、見積りおよび判断を行っているものであります。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や状況に応じて合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたり採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」および「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得の見積りやタックス・プランニングの実現可能性を十分に検証し、繰延税金資産から評価性引当額を減額して回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産に計上しております。
繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産及び法人税等調整額に重要な影響を与える可能性があります。
b.固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産グループについて、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては決算時点で入手可能な情報に基づき慎重に判断しておりますが、経営環境の変化や地価の変動等により、前提とした条件や仮定に変更が生じ、回収可能額が減少した場合、追加的な減損処理が必要となる可能性があります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、次のとおりです。
a.財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ4,615百万円減少し、22,280百万円 (前年同期比17.2%減)となりました。セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ2,396百万円減少し、9,921百万円(前年同期比19.5%減)となりました。売上総利益率は、前連結会計年度比1.3%減少し、44.5%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ913百万円減少し、8,517百万円(前年同期比9.7%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ1,483百万円減少し、1,404百万円(前年同期比51.4%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、為替差益の増加などにより前連結会計年度に比べ127百万円増加し、260百万円(前年同期比95.7%増)となりました。
営業外費用は、固定資産除却損の減少などにより前連結会計年度に比べ45百万円減少し、42百万円(前年同期比51.9%減)となりました。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ1,310百万円減少し、1,622百万円(前年同期比44.7%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、固定資産売却益として、684百万円計上しております。
特別損失は、減損損失として228百万円計上しております。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ362百万円減少し、1,608百万円(前年同期比18.4%減)となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料・仕入商品、外注費用の支払いおよび部品購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資などによるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化することにより、当社グループの財政状態に影響を及ぼす事態に備え、手許流動性を厚くする方針で財務の安全性を確保しております。
短期運転資金は自己資金および金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,144百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,484百万円となっております。
重要な資本的支出の予定およびその資金の調達源泉につきましては次のとおりであります。
「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおり、オレンジベーカリーにおける第3工場の生産設備などであります。資金の調達源泉につきましては自己資金および金融機関からの長期借入によります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況は次のとおりです。
当社グループは、2018年5月に2019年3月期から2023年3月期までの中期経営計画を策定しました。中期経営計画期間は、「レオングループの次なるステップへの変革の時期」と位置づけ、安定した利益を確保しながら更なる成長へ向けての挑戦を行ってまいります。
2023年3月期において、売上高330億円、ROE10%、営業利益率11%以上を目標とする経営指標といたしました。
当連結会計年度におきましては、売上高222億円、ROE6.3%、営業利益率6.3%となりました。
なお、中期経営計画につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて当社を取り巻く環境が急変しておりますので、今後計画の見直しを行う予定であります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。
当社の研究開発活動は、従来より市場開発型企業の特性を活かし、消費者の食品嗜好の多様化など市場ニーズに対応すべく、食品の基礎研究および食品加工技術開発の両面から日常的に研究開発を重ね、当該技術を市場に提供していることに加え、今後さらに環境に配慮した生産技術を開発すべく鋭意努力しております。
当連結会計年度における研究開発費は、
〔食品加工機械製造販売事業〕
技術の標準化及び設計標準化を基軸とした設計業務改革、納期短縮、コスト削減をテーマに取り組み、機械性能とコストバランスを図った機種開発を行っております。
食品成形機の火星人シリーズでは、納入先の国々に合わせた安全衛生規格、サニタリー性向上、異物混入対策、IoT化などのお客様のニーズに対応できるように用途拡大研究を進め、国内向けには、サイクロイド式の生地送り機構の搭載とコンベヤ部の刷新によって、高品質な製品の高速生産を可能とした「火星人 CN700型」を開発しました。欧米向けには、生産する製品によって生地の送り比率を細かく調整でき、コンパクトで小スペースでも設置可能な「火星人 KN050型」を開発しました。また、コロナ禍の中での内食需要増加に伴い、菓子パン、サンド成形菓子、食パンなどの生産自動化ニーズは増えており、この自動化ニーズに対応した開発を行いました。
主なものとしては、菓子パン自動生産ラインの「FEライン」で、あんパンなどの包あん成形の他、クリームパンなどの二つ折り成形であるパーカー成形やメロンパン成形など、ひとつのラインで多品種生産するための各種オプション装置を充実させました。また、最中、サブレ、マカロンなどの様々なサンド成形菓子の生産を自動化した「マルチサンドライン」をリニューアルし、標準機(「マルチサンドシステム EP100型」)として登録しました。
〔食品製造販売事業〕
当社グループでは、米国のオレンジベーカリーや、㈲ホシノ天然酵母パン種にて開発した新製品を市場で販売することを通じて、顧客ニーズの調査・研究を行い、より市場に求められる製品の開発と、それらを生産するための食品加工機械の開発に役立てています。
オレンジベーカリーでは、食品業界の課題である人手不足や人件費高騰に対応するため、だれでも解凍なしですぐ焼ける「冷凍パン(ホイロ後冷凍パン)」の新製品開発と拡販を行うとともに、将来の「食品生産工場」無人化に向け、一部工程をロボット化した生産テストを行っております。
㈲ホシノ天然酵母パン種では、植物由来のバラ酵母などの、新しい天然酵母パン種の研究、天然酵母パン種の活用方法を拡大するための応用化研究を日々行っております。
研究開発活動の成果として、当連結会計年度に新たに取得した特許件数は、国内8件、海外60件の計68件となり、当連結会計年度末日現在の総保有特許は、国内154件、海外368件の合計522件を有するに至っております。