(1)業績
当連結会計年度の経営成績
当連結会計年度(平成28年1月1日~平成28年12月31日)におけるわが国経済は、緩やかな景気回復基調が継続していますが、一部新興国経済の減速感や英国のEU離脱、更に大統領選挙後の米国の政策動向に対する懸念など、依然として先行き不透明な状況となっております。
当社グループの主要顧客である食品流通業界におきましても、消費税率の引き上げの延期はあったものの、消費者のニーズの多様化、価格競争や仕入価格の上昇及び人員不足、社会保険の適用拡大などにより、引き続き厳しい経営が続いております。このような環境の下、今まで設備投資を行ってきた顧客の中にも、設備投資の延期、中止といったところもでてきました。
このようななか、当社グループは昨年に引き続き、環境法制への対応、店舗の改装等を計画しているスーパーマーケットあるいはコンビニエンス・ストアなどの顧客ニーズへの対応、また、設備投資に対し潜在需要のある顧客の掘り起こしなどに努めてまいりました。
当連結会計年度は、既存店舗の改装によるスーパーマーケット向け売上は堅調に推移したものの、コンビニエンス・ストア向け売上及び物流センター等の物件向け売上が伸び悩んだことなどにより前年同期の実績に比べて減収減益を余儀なくされました。
その結果、売上高は295億85百万円(前年同期比20億21百万円、6.4%減)、経常利益は29億69百万円(前年同期比4億98百万円、14.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億29百万円(前年同期比1億61百万円、7.7%減)となりました。
なお、当社グループの事業は食品店舗向けの冷凍・冷蔵ショーケース等の製造・販売並びにこれらの付随業務からなる単一セグメントであるため、セグメント情報の記載をしておりませんが、所在地別の業績の概況は次のとおりであります。
<日本>
国内の売上高は、スーパーマーケット向け売上が堅調に推移したものの、コンビニエンス・ストア向け売上及び物流センター等の物件向け売上が伸び悩んだことにより昨年の実績には及ばず、271億71百万円(前年同期比20億円、6.9%減)となり、営業利益は27億74百万円(前年同期比4億90百万円、15.0%減)となりました。
<中国>
中国では、昨年に引き続き、中国国内向け販売は景気の悪化等により顧客であるスーパーマーケットの店舗改装、新規出店等が低調なため厳しい競争が続いています。そのようななか、販路の拡大など積極的な営業活動、コストダウンに努めましたが、為替変動の影響もあり昨年に及ばず減収減益を余儀なくされました。その結果、売上高は25億9百万円(前年同期比91百万円、3.5%減)となり、営業利益は92百万円(前年同期比5百万円、5.4%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ、29億75百万円増加し、126億78百万円となりました。その内容の主なものは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金は、34億49百万円の増加(前年同期は25億11百万円の減少)となりました。
この主な要因は、税金等調整前当期純利益29億63百万円に対し、仕入債務の減少が10億93百万円、売上債権の減少が5億27百万円及びたな卸資産の減少が6億23百万円あったことなどによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金は、81百万円の減少(前年同期は35億44百万円の減少)となりました。
この主な要因は、有形・無形固定資産の取得による支出が2億54百万円あったことなどによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金は、3億21百万円の減少(前年同期は37億80百万円の減少)となりました。
この要因は、配当金の支払が2億71百万円あったことによります。
当社グループの事業は食品店舗向けの冷凍・冷蔵ショーケース等の製造、販売を事業内容とする単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績を製品別に示すと、以下のとおりであります。
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製品 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
ショーケース(千円) |
13,678,166 |
86.6 |
|
冷凍機(千円) |
3,129,573 |
109.0 |
|
工事・その他(千円) |
12,057,673 |
90.9 |
|
合計(千円) |
28,865,414 |
90.4 |
(注) 金額は販売価格で表示してあり、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当社グループの生産のほとんどが見込生産であるため、受注状況の記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績を製品別に示すと、以下のとおりであります。
|
製品 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
ショーケース(千円) |
14,317,546 |
92.6 |
|
冷凍機(千円) |
3,174,919 |
109.8 |
|
工事・その他(千円) |
12,092,869 |
91.3 |
|
合計(千円) |
29,585,335 |
93.6 |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
||
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
㈱セブン-イレブン・ジャパン |
13,579,628 |
43.0 |
12,777,895 |
43.2 |
2.本表の金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループの主要顧客である食品流通業界の今後につきましては、引き続き厳しい経営環境が続くものと思われます。
このようななか、当社は厳しい経営環境に対処すべく製品、工事、メンテナンス品質のさらなる向上により他社との差別化を図ってまいります。そして、資材購買、生産・施工・メンテナンス体制を継続的に強化し、一層業務の効率化を推進することによって利益を確保し、財務体質の強化に努めてまいる所存であります。
具体的には次のような課題に対処してまいります。
(1)環境にやさしい製品の開発
当社製品には、冷媒にフロンガスを使用しております。食品流通業界が環境にやさしい設備の導入に取り組んでいるなか、当社といたしましても環境にやさしい製品の開発が必須になっており、その開発に引き続き取り組んでまいります。
(2)生産体制の強化
食品流通業界においては、厳しい競争のなかで価格面だけではなくその設備仕様の差別化も図られています。それら要望は多岐にわたっており、その要望にお応えできる柔軟でスピーディーな生産体制を強化してまいります。
(3)施工・メンテナンス能力と体制の強化
食品流通業界の皆様に当社製品を安心して使用していただくためには、施工・メンテナンス能力とその体制が重要と考えております。そのために、当社施工・メンテナンス部門を強化するとともに、重要なパートナーと位置付けております施工・メンテナンス委託店との連携強化を継続してまいります。
(4)安全管理の強化
製品・施工・メンテナンスの品質向上・強化と同時に、全社的な安全管理の強化を図っております。そのために施工・メンテナンス委託店とともに、全社的な安全指導を徹底してまいります。
(5)人材の育成
多岐にわたる当社の課題を克服していくためには優秀な人材の確保及び育成が重要な課題と考え、継続的な採用活動、適材適所による人材配置及び教育体制の充実を図って、社員の資質向上に努めてまいります。
当社グループの経営成績、株価及び財政状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年3月30日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)個人消費の動向
個人消費は持ち直しがみられるもののニーズが多様化しており、この動向が当社グループの主要顧客である食品流通業界の設備投資に大きな影響を与えるため、当社グループの売上高等の業績に影響を与える可能性があります。
(2)製品及び工事の欠陥
当社グループは厳しい品質管理のもとで製品の製造、工事の施工を行っておりますが、将来にわたり全く欠陥が発生しないという保証はありません。リコール又は製造物賠償責任が発生した場合、製造物賠償責任保険には加入しておりますが、これを超えるような事態にいたった場合、多額の賠償金により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)原材料の市況変動
当社グループの製品の製造及び工事の施工に必要な素材(亜鉛鋼板、ステンレス鋼板、銅管、樹脂等)の市況は円安などの為替変動の影響を受け、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4)自然災害等
当社グループの生産拠点は国内、中国に各一ヶ所であり、大規模な地震、台風等の自然災害による被害が発生した場合、生産活動の停止等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当期は研究開発費として312百万円を投入し、主に下記のような研究開発を行いました。
<主な研究開発>
日本
(1)主力別置オープンショーケースシリーズの統一と性能改良
スーパーマーケット向け従来シリーズは、fGシリーズとESシリーズの2種類併用で受注対応していましたが、これをESシリーズ1種類に統一しました。統一に際して精肉鮮魚~日配飲料青果仕様までを2重エアーカーテンのシリーズに統一し、合せて構造仕様を改良することで、冷却性能と省エネ性の改善を図りました。また、シリーズを統一することで生産機種が集約され、顧客向け特型製品の製造やオプション対応の部品が整理されて工場の生産性が向上しました。
(2)内蔵ショーケースのモデルチェンジ
内蔵ショーケース構造の共通化と冷却性能の改善を目的に、内蔵スポットケース、内蔵アイランドケースなど内蔵タイプ主力シリーズのモデルチェンジを実施しました。冷却性能面においては、特にアイス仕様ケースの冷却性能の改善、惣菜アイランドケースの日配温度までの冷却力の改良を行いました。
(3)コンビニエンス・ストア向けショーケースの開発
顧客からの冷却性能や電力量削減の要望を満たした内蔵チルドショーケース、内蔵ドリンクケース及び内蔵リーチインケースを開発し市場に投入しました。また、内蔵アイスケースにはインバータ冷凍機を搭載することにより省エネ制御を確立して、従来比20%の省エネを達成しました。
(4)LED照明の省エネタイプの開発
高輝度、低電力LED(従来比20%省エネ)を開発しました。
スーパーマーケット向け昼白色LEDについて、キャノピー照明用を高輝度タイプにすることにより従来2列取付けを1列で賄い、棚下照明用については照度が低下しない低電力タイプを開発し、省エネ性を高めて製品化しました。
中国
(1)大型冷凍機ユニットの開発
50HP~200HPのシリーズを開発し、大型スーパーマーケットや物流センター向けに自社製の冷凍機ユニットを2017年より生産開始します。
(2)一般スーパーマーケット向けR404Aの冷凍機ユニットの開発着手
中国では、現在R22冷媒が主流となっていますが、今後政府からHFC冷媒への指導が強化され2020年にはR404Aに切り替わることが予想されます。顧客の一部からもR404A指定の要求も出始めており、2018年までには完全移行の予定です。冷凍機ユニットに搭載する圧縮機はスクロールを採用し、COP(動作係数)の向上を図ります。
(3)内蔵催事ケースのマイナーチェンジ
コストダウンを目的に、本体を一体発泡構造に変更し、生産性の向上を図り、またR404Aの冷凍機ユニットを搭載するなどの見直しを実施しました。
(4)コンビニエンス・ストア向けのゴンドラ設置型の内蔵オープンショーケースの開発
コンビニエンス・ストア店舗では冷蔵設備の追加が本格化してきており、ゴンドラを撤去したスペースに設置できる小型の内蔵オープンショーケースを開発しました。
<その他の研究開発>
CO2冷媒と低GWP(地球温暖化係数)冷媒の試験と性能判定
次期冷媒候補として有力視されているCO2冷媒や低GWP冷媒について、内蔵ショーケース、コンビニエンス・ストア向け冷凍機、スーパーマーケット向け冷凍機で評価試験を実施し、現時点における当社製品への対応について方向性を判定しました。次期冷媒候補が流動的な状況の中で、規制の変化やコストを見据えながら、冷凍機メーカー、冷媒メーカーと連携し、性能安定度と省エネ性など実用化に近いシステムや冷媒を正確に判断して、製品化を計画していきます。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」の「会計方針に関する事項」に記載した、重要な資産の評価基準及び評価方法、重要な引当金の計上基準等にしたがって継続的に厳格な処理を行っております。
(2)経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は295億85百万円、経常利益は29億69百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は19億29百万円となり、前連結会計年度に比較して減収減益となりました。売上についてですが、日本では、昨年に引き続き、環境法制への対応、店舗の改装等を計画している顧客ニーズへの対応、また、設備投資に対し潜在需要のある顧客の掘り起こしなどに努めた結果、スーパーマーケット向け売上は堅調に推移したものの、コンビニエンス・ストア向け売上及び物流センター等の物件向け売上が伸び悩んだことにより当連結会計年度は前年同期の実績には及ばず減収減益となりました。一方、中国では、景気の悪化等により顧客であるスーパーマーケットの店舗改装、新規出店等は低調なため厳しい競争が続いています。そのようななか、販路の拡大などやコストダウンに務めてまいりましたが、為替変動の影響もあり昨年に及ばず減収減益となりました。
①売上高の分析
国内では、スーパーマーケット向け売上は堅調に推移したものの、コンビニエンス・ストア向け売上及び物流センター等の物件向け売上が伸び悩みました。その結果、国内での売上高は昨年の実績を下回り、前年同期比6.9%減の271億71百万円となりました。一方、中国の連結子会社の売上高は、依然厳しい状況が続いており、為替変動の影響もあったため昨年の実績を確保できず、前年同期比3.5%減の25億円9百万円となりました。
②売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価率は、昨年に比べて売上高は減少したものの、コストダウンに務めた結果、前連結会計年度より0.1ポイントの悪化にとどまり82.7%となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費の増加などにより前連結会計年度より1億13百万円増加して22億34百万円となりました。
③営業利益
営業利益は売上高の減少等により、前連結会計年度より4億93百万円減少して28億69百万円となりました。
④営業外収益及び費用
営業外収益は前連結会計年度より5百万円減少して1億12百万円となりました。営業外費用は前連結会計年度より
0百万円減少して12百万円となりました。
⑤経常利益
経常利益は売上高の減少等により、前連結会計年度より4億98百万円減少して29億69百万円となりました。
⑥特別利益及び損失
特別利益及び損失は、固定資産除却損が前連結会計年度より16百万円減少して4百万円だったことなどにより、利益純額としては前連結会計年度より6百万円増加して△5百万円となりました。
⑦親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より1億61百万円減少して19億29百万円となりました。
(3)財政状態の分析
①資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の総資産は401億97百万円となり、前連結会計年度末と比較して7億65百万円の増加となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産の残高は348億79百万円となり、前連結会計年度末と比較して9億57百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金が前連結会計年度末と比較して27億60百万円増加したことによります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産の残高は53億17百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億91百万円の減少となりました。これは主に投資有価証券が1億13百万円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債の残高は91億9百万円となり、前連結会計年度末と比較して6億60百万円の減少となりました。これは主に支払手形及び買掛金が前連結会計年度末と比較して3億22百万円減少したこと、電子記録債務が前連結会計年度末と比較して8億53百万円減少したことなどによります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債の残高は37億68百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億2百万円の増加となりました。これは主に退職給付に係る負債が前連結会計年度末と比較して77百万円増加したことによります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産の部の残高は273億19百万円(非支配株主持分14億37百万円を含む。)となり、前連結会計年度末と比較して13億24百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金が前連結会計年度末と比較して16億56百万円増加したことによります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。