当期においては、中国及び新興国における経済成長の減速が継続しましたが、米国では個人消費が堅調な伸びを維持して消費主導の景気回復が持続し、ユーロ圏でも金融緩和政策及び財政拡張政策に支えられた個人消費主導の成長が続きました。またわが国においては、為替相場が不安定に推移する中、個人消費に力強さは欠けるものの、景気は緩やかながらも回復基調を辿りました。
当社グループの主要製品である空気圧機器の需要は、主に日本・アジア・北米地域の半導体関連産業向け及び北米・欧州地域の自動車関連産業向けを中心に、堅調に推移いたしました。
このような状況の中で当社グループは、拡販活動を積極的に展開し、当社製品の認知度のより一層の向上を図るとともに、営業力の強化、流通コストの削減、生産の効率化などに努めてまいりました。
これらの結果、当期の連結売上高は487,625百万円(前期比2.5%増)となりました。円高に伴う減収要因はあったものの、堅調な需要増を背景とした増収効果などにより営業利益は141,107百万円(同5.1%増)となり、前期に比べて為替差損が大幅に減少(12,191百万円減)したことなどから、経常利益は148,237百万円(同14.7%増)となりました。韓国子会社との取引に係る移転価格税制に関する相互協議の合意に伴い、法人税の還付額を過年度法人税等として△6,938百万円計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は113,095百万円(同22.7%増)となりました。
なお、自己資本当期純利益率(ROE)は、前期に比べて1.6ポイント上昇して11.5%となりました。
また、単一の報告セグメントである自動制御機器事業の売上高は485,723百万円(同2.5%増)となり、セグメント利益は145,633百万円(同5.6%増)となりました。報告セグメントに含まれないその他の売上高は2,043百万円(同0.1%増)となり、セグメント利益は158百万円(同13.6%増)となりました。
連結キャッシュ・フローに関する分析につきましては、「第2事業の状況 7財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4)キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントについて示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
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自動制御機器事業 |
490,608 |
+3.4 |
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 その他のセグメントは、該当ありません。
当連結会計年度における受注状況をセグメントについて示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
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自動制御機器事業 |
496,294 |
+4.8 |
41,238 |
+34.5 |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 その他のセグメントは、該当ありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントについて示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
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自動制御機器事業 |
485,723 |
+2.5 |
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その他 |
1,902 |
△0.1 |
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合計 |
487,625 |
+2.5 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、以下の経営理念を掲げ、将来に向けて取り組むべき課題を「長期経営ビジョン」として明確にしております。
空気圧機器をはじめとする自動制御機器製品の製造・販売を通じて「産業界の自動化・省力化に貢献する」ことが、当社の社会的使命であると認識しております。
「産業界の自動化・省力化に貢献する」要素部品メーカーとしての本分に徹し、本業である自動制御機器事業に経営資源を集中し、競争力の向上に努めてまいります。
世界各国・地域のルールやニーズに沿った製品、世界のどの市場でも通用する製品を供給してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、顧客満足度の向上を通じた受注の拡大を目的として、世界各地域において研究開発から資材調達、生産、販売に至るまでの広範な事業活動を展開しております。特に中国においては、グローバルに製品供給を行うべく、生産拠点の充実・強化を進めております。
中国をはじめ各国においては、以下のような不測の事態が発生するリスクがあります。
①政治体制、経済環境の激変
②法制、税制、為替政策、輸出入に関する規制などの急激な変更
③労働力の不足、人件費の高騰、大規模な労働争議の発生など労働環境の激変
④社会インフラの未整備に起因するエネルギー供給の不安定化
⑤テロ、戦争、暴動、自然災害、感染症の蔓延などによる社会的混乱
当社グループは、海外生産とのバランスを考慮して国内生産拠点の整備を図るなど、カントリーリスクを回避するための対策を講じておりますが、不測の事態が発生した場合には、生産設備など現地資産の保全のみに止まらず、事業戦略全般にわたり、悪影響を受ける可能性があります。
当社グループは、厳しい品質管理を行っておりますが、製品に欠陥が生じるリスクを完全に回避することは不可能であります。製品の欠陥によってお客様に損害を与えた場合、製造物責任を問われるリスクがあり、これに備えて製造物賠償責任保険に加入しておりますが、保険金によって賠償額のすべてを賄えるという保証はありません。
当社グループの主力製品である空気圧機器は、医療機器などの新しい分野に用途が拡大しており、これら機器に使用される製品の欠陥を原因として、訴訟が提起されるリスクもあります。
このような訴訟が提起された場合、イメージダウンに伴う売上の減少も含め、当社グループの業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。
当社グループは、世界各地域において研究開発から資材調達、生産、販売に至るまでの広範な事業活動を展開しております。
当社グループの外貨建取引及び外貨建資産等は、連結財務諸表作成時に円換算するため、外国為替相場の変動により業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、産業界におけるファクトリー・オートメーション(FA)化の進展に対応し、世界の各市場における顧客ニーズに的確に応えるため、自動制御機器製品の開発はもちろん、空気圧制御技術をはじめとする各種自動制御技術及びその周辺技術に関する基礎研究から工業化研究、さらには生産技術開発に至るまでの研究開発活動を積極的に行っております。また、国内外の研究機関や大学の研究室との間で、基礎研究分野を中心とした共同研究及び委託研究を行っております。これら一連の研究開発活動の推進については、当社グループの中核的研究開発拠点である筑波技術センターが担っております。
米国、欧州(イギリス、ドイツ)、中国の各技術センターは、顧客ニーズの取り込み及び営業技術面でのサポート機能の充実により、顧客満足度の向上に寄与するとともに、収集した最新技術情報を共有するなど筑波技術センターと緊密な連携を取ることにより、当社グループが取り組む「グローバルな製品供給」及び「お客様のニーズを的確にとらえた製品開発」に貢献しております。
当期の自動制御機器事業に係る研究開発活動としては、半導体製造装置用、自動車産業用、医療・医薬装置用、食品機械用、計装プラント用、流体・粉末搬送用、一般産業機械用などの各用途に適応した製品機種の拡充とともに、省エネ化・省スペース化・軽量化・機能向上など、顧客要求仕様への即応、設計品質の改善、開発効率の向上を図るとともに、製品のコスト低減に努めてまいりました。
当該事業の主な研究開発テーマ及び開発機種等は下表のとおりであり、当期の研究開発費は19,115百万円(前期比3.6%増)であります。
なお、報告セグメントに含まれない事業セグメントである「その他」については、該当ありません。
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研究開発テーマ |
開発機種あるいは拡充機種 |
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1 |
方向制御機器の開発 |
小型・軽量化、サイレンサ内蔵ソレノイドバルブ |
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2 |
駆動機器の開発 |
新型ロック付シリンダ |
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3 |
汎用温調機器の開発 |
半導体業界向けチラー |
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4 |
高性能FA機器の開発 |
省エネ、省エア、省スペース電空レギュレータ |
当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析については、原則として、連結財務諸表に基づくものであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当期末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この作成に当たっては、主として、経営者による会計方針の選択と適用を前提として、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、それらについて発生可能性等を勘案しつつ合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性を含んでいるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
当期末における総資産は、前期末比72,273百万円(6.5%)増の1,192,444百万円となりました。
流動資産は、前期末比88,805百万円(11.9%)増の835,928百万円となりました。
これは主として、長期預金の解約等に伴い現金及び預金が47,166百万円(11.4%)増加、受取手形及び売掛金は22,793百万円(19.3%)増加、また外貨建債券の購入により有価証券が22,401百万円となったことによります。
固定資産は、前期末比16,532百万円(4.4%)減の356,516百万円となりました。
これは主として、将来を見据えたグローバルな最適生産体制の確立を目指した設備投資等に伴い有形固定資産が942百万円(0.6%)及び無形固定資産が6,507百万円(142.9%)増加したものの、長期預金から現金及び預金へのシフトにより投資その他の資産「その他」が37,912百万円(64.6%)減少したことによります。
当期末における負債合計は、前期末比16,282百万円(9.1%)減の162,075百万円となりました。
これは主として、課税所得の増加に伴い未払法人税等が7,713百万円(62.4%)及び支払手形及び買掛金が5,242百万円(9.5%)それぞれ増加したものの、返済により短期借入金が34,183百万円(74.4%)減少したことによります。
当期末における純資産合計は、主として円高に伴い為替換算調整勘定が17,876百万円(55.3%)減少したものの、利益剰余金が99,575百万円(12.8%)増加したことにより前期末比88,555百万円(9.4%)増の1,030,369百万円となりました。
自己資本比率は、前期末の83.9%から当期末は86.2%となり、1株当たり純資産額は、前期末の13,981円17銭から当期末は15,292円53銭となりました。
当社グループの当期の売上高については、日本国内においては、半導体・液晶関連産業向け、自動車関連産業向け、工作機械関連産業向けが中国をはじめとする海外での旺盛な設備投資需要を受けて引き続き堅調に推移したことから、売上高は159,706百万円(前期比3.4%増)となりました。北米地域においては、大統領選挙を終えた昨年11月頃より米国での設備投資案件が大きく動き始め、特に半導体関連産業及び自動車関連産業で急速に需要が拡大したものの、円高の影響から売上高は75,781百万円(同3.8%減)となりました。欧州地域においては、英国のEU離脱の影響や南欧諸国の債務問題の再燃が懸念されましたが、自動車関連産業からの受注は引き続き好調な伸びを示し、精密機械、電機、食品機械、医療機器向けも堅調に推移したものの、円高の影響から売上高は75,311百万円(同3.2%減)となりました。アジア地域においては、中華圏、韓国、シンガポール及びASEAN諸国、インドなど域内全域にわたり需要が拡大し、半導体・液晶関連産業向けを筆頭に、自動車関連産業向け及び工作機械関連産業向けが堅調に推移しました。この結果売上高は円高の影響を受けたものの166,339百万円(同7.7%増)となりました。
利益面では、円高に伴う減益要因はあったものの、堅調な需要増を背景とした増収効果に加えて販売費及び一般管理費が102,041百万円(同1.1%減)となったことを主因として、営業利益は141,107百万円(同5.1%増)となりました。また、前期に比べて為替差損が大幅に減少(12,191百万円減少)したことなどから、経常利益は148,237百万円(同14.7%増)となりました。また、韓国子会社との取引に係る移転価格税制に関する相互協議の合意に伴い、法人税の還付額を過年度法人税等として△6,938百万円計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は113,095百万円(同22.7%増)となりました。
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前期末比17,821百万円減の277,449百万円となりました。
営業活動により得られた資金は120,949百万円(前期比18,943百万円の収入増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益145,671百万円、減価償却費14,246百万円、減損損失2,708百万円、法人税等の支払額28,676百万円であります。
投資活動の結果使用した資金は90,365百万円(前期比56,083百万円の支出増)となりました。主な要因は、定期預金の預入による支出(払戻による収入との純額)40,899百万円、有価証券及び投資有価証券の取得による支出(売却による収入との純額)22,080百万円、有形固定資産の取得による支出19,273百万円であります。
財務活動の結果使用した資金は45,507百万円(前期比11,207百万円の支出増)となりました。主な要因は、短期借入金の純減額30,200百万円、配当金の支払額13,438百万円であります。
「第2事業の状況 4事業等のリスク」に記載のとおりであります。
「第2事業の状況 3経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。