第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第1四半期連結累計期間(2024年1月1日~2024年3月31日)における日本経済は、コロナ禍からの社会・経済活動の正常化が進んでいくなかで、緩やかな回復が続きました。個人消費は、国内旅行の回復などがみられたものの、エネルギーコストや原材料価格の高騰に伴う物価上昇等により、持ち直しに足踏みがみられました。企業の設備投資は、製造業を中心にコロナ禍や物価高により先送りしてきた更新投資等を背景に、好調に推移しました。特にIT投資については、金融業や製造業を中心に幅広い業種で投資意欲が高い状態にあり、好調に推移しました。

 

こうした経済環境の中、当社グループのビジョンであります「モノづくり現場の目視検査ゼロ」を実現するために、研究開発投資を維持しながら中期経営計画を達成するための事業戦略を遂行してまいりました。この結果、当第1四半期連結累計期間の当社グループの売上高は、前年同四半期4億37百万円に対し約10%アップの4億82百万円となりました。

 

当第1四半期連結累計期間における画像検査事業は、ラベル印刷業界から簡易操作性と高精度検査技術が高く評価されている当社主軸の画像検査ソフトウエア「AsmilVision」を搭載したロールラベル検査機「S-Labシリーズ」と、多機能ソフトウエア「FlexVision」を搭載した検版機「S-Scan-LNC」およびボトル・容器検査機「S-Bottleシリーズ」の販売が堅調に推移しました。また、3年間にわたり高額の研究開発費を投資して開発してきた高速・広幅印刷検査用ソフトウエア「PolarVision」が、当社にとって新市場であるグラビヤ印刷と紙器パッケージ印刷の大手企業から高い評価を得て、導入にいたりました。さらに、新製品のスマートシリーズであるラベルプリンタ連動検査機「S-Lab-Combi」や枚葉印刷検査機「Smaco」、「S-Lab-Smart」などの大手印刷メーカーへの導入に成功し、売上増に寄与しました。これらスマートシリーズは、今後のリピート導入が期待されています。

 

一方で、国内大型案件の搬送機械製造の遅延による受注・納品の遅れや、中国メーカーに製造委託したラベル検査用搬送機や特注機械の長納期化により、当初の売上計画からの乖離が生じてしまいました。このような状況下におきましても、研究開発投資の継続と、開発者・技術者および営業担当の採用を積極的に行ってまいりました。

 

当社画像検査事業をAI(人工知能)とDX(デジタルトランスフォーメーション)・クラウドサービスで支えるUniARTSは、ラベル印刷メーカーや紙器・パッケージ会社への導入が進みました。特に、医薬品や化粧品、食品パッケージメーカー大手が当社のAI技術を高く評価し、導入を決定するとともに、印刷工場の自動化に向け製造ラインの再構築をスタートさせました。4年以上にわたり高額な研究開発投資を続けて開発してきた当社AI検査技術が数多くの印刷工場現場に採用されはじめています。

 

ウェブソフトウエアとクラウドサービスの企画・開発・運営を行う株式会社ウェブインパクトは、当第1四半期連結累計期間も引続き当社グループ収益に貢献しました。「Web給(給与明細サービス)」、「sync(スケジューラ同期サービス)」、「QuickGate(スキー場チケット販売サービス)」などのプロダクト販売や、受託開発、システム運用などが安定した収益の獲得に寄与しています。申請審査システムは、前連結会計年度に引続き行政サービス向けに引合いが続いており、販売も堅調に推移しました。

 

海外市場は、前連結会計年度からさらに厳しい業績となりました。中国(シリウスビジョン上海)画像検査事業は、昨年後半からの中国経済悪化による不況が長期化し、予定していた化粧品・医薬品ボトル検査機やチューブ検査機の納品・受注が大きく遅れました。取引先である中国搬送機メーカーによる機械開発・製造の遅延も発生したため、業績はさらに悪化しました。しかし、昨年下期から市場開拓を始めた検版とラベル検査市場からの引合いと受注が増えており、第2四半期の業績回復に向けた明るい兆しが出てきています。ASEAN画像検査事業の中のタイ(シリウスビジョンタイランド)は、日本とタイ間の営業・技術連携強化を進めるとともに、バックオフィスに情報共有システムを導入し、業務の効率化を図りました。これらの施策により、前年度と比較して業績は回復しました。しかし、べトナム(シリウスビジョンベトナム)は引続き厳しい業績が続いております。以上より、海外連結子会社が当社グループの連結業績に影響をあたえました。

 

上記のとおり、当第1四半期連結累計期間(2024年1月~3月)の当社グループ売上は、海外事業の業績悪化と搬送機製造の納期遅延が影響し、計画と乖離した結果となりました。しかしながら、今期の計画達成と来期以降の持続的成長のために、新技術・新製品の研究開発投資、ソフトウエア新製品開発投資、及び新市場開拓など、積極的に投資を続けてまいりました。その結果、当第1四半期連結累計期間の研究開発費投資額は、76百万円を計上いたしました。また、新技術・新製品の研究者・開発者の増員(前年同期比で画像検査事業関連の開発者・技術者は約15%増)とともに、国内外営業担当の増員など、来期に向けた人員体制の強化のために積極的な人材投資を実行してまいりました。

 

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績につきましては、売上高は4億82百万円(前年同期比10.2%増)となりました。また、利益面におきましては、営業損失は67百万円(前年同期は35百万円の損失)、経常損失は59百万円(前年同期は17百万円の損失)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は41百万円(前年同期は38百万円の損失)となりました。

 

財政状態について、当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して1億61百万円減少し、31億94百万円となりました。これは主として、電子記録債権が33百万円、仕掛品が56百万円、ソフトウエア仮勘定が19百万円、投資有価証券が20百万円増加したものの、現金及び預金が16百万円減少し、また受取手形及び売掛金が3億43百万円減少したことによるものであります。

負債は、前連結会計年度末と比較して54百万円減少し、5億57百万円となりました。これは主として未払消費税等が50百万円減少したことによるものであります。

純資産は、前連結会計年度末と比較して1億6百万円減少し、26億37百万円となりました。これは主として、その他有価証券評価差額金が13百万円増加したものの、為替換算調整勘定が41百万円、利益剰余金が89百万円減少したことによるものであります。

これらの結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比較して0.4ポイント増加し、80.5%となりました。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は32百万円であります。

なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

(連結子会社の吸収合併)

当社は2024年2月8日開催の取締役会において2024年4月1日を効力発生日として当社の完全子会社であるWillable 株式会社(以下Willableといいます)を吸収合併(以下本合併といいます)することを決議し、同日付で合併契約を締結いたしました。

 

1.本合併の目的

Willableは、当社の完全子会社として、画像検査に関するソフトウェア開発事業を担ってまいりましたが、今般、グループ全体の経営資源の集約による事業運営の効率化を目的として吸収合併することといたしました。

 

2.本合併の要旨

(1)合併の日程

取締役会決議(両社)

2024年2月8日

合併契約締結日

2024年2月8日

合併効力発生日

2024年4月1日

なお、本合併は、当社においては会社法第796条第2項の規定に基づく簡易合併に該当し、Willableにおいては同法第784条第1項に規定する略式合併に該当するため、いずれも株主総会の承認決議を経ずに行います。

(2)合併の方式

 当社を存続会社とする吸収合併方式で、Willableは解散いたします。

(3)合併に係る割当の内容

当社は Willableの全株式を保有しているため、本合併による株式の割当その他の対価の交付はありません。

(4)消滅会社の新株予約権および新株予約権付社債に関する取扱い

 該当事項はありません。