文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、グローバルな「粉体技術連峰」の形成により、「粉体技術」の分野において常に世界のナンバーワン企業であり続けることを志向しております。既存のプロセス機械装置及びシステムエンジニアリングに加え、新素材などのマテリアルビジネス関連事業を新たに展開し、先端的「粉体技術」の一層の進展を図ります。また、粉体技術関連事業のみならず、プラスチック薄膜技術の分野においても、強力なブランド力と卓越した技術開発力を背景に高付加価値製品を提供し続けることにより競争力の強化を図ってまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、資産規模の適正化と収益力の向上をバランスよく推し進め、企業価値を高めていくことを目指しており、総配分性向の向上と連結ROE(株主資本利益率)10%以上の達成を目指しております。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
足元の経営環境につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」をご参照ください。当社グループは、2017年10月1日から「グループ一体となったグローバルマーケティング推進によるブランド力と収益力の強化」を基本方針とする、第16次中期3カ年経営計画を実施しております。当社グループはナノパーティクルテクノロジーを含む革新的な粉体技術を提供する世界トップ企業であり続け、常に新しい技術と新しい市場の創造に挑むとともに、新素材の開発、製造、販売などのマテリアルビジネスを実現することにより、超優良企業を目指します。
つきましては、本中期3カ年計画の期間において、次のような施策を実施し、業績の向上に努めてまいります。
① グローバルマーケティングの強化による新興国や新分野等の成長期待市場への更なる事業拡大
当社グループが一丸となって、製品、技術、アプリケーションの開発を推進し、市場競争力の強化と収益性向上を目指します。特に、アジア等の成長期待が大きい市場に対しては、当社グループ各社からのサポートを強化することによって現地販売子会社の技術力と商談力の向上を図ってまいります。
② アフターセールス、受託加工事業の拡大及び顧客満足の向上につながる総合サービス事業の展開
アフターセールス事業においてはIoTを活用した先進的な予防保全システム等の構築を、受託加工事業においては継続的な設備投資と事業拠点の戦略的展開によって、これら2事業の拡大を図ってまいります。さらに、機器リースやレンタル、ファイナンスを含めた総合サービス事業体制を整備することにより顧客満足の向上を図り、更なる収益基盤の強化を推進してまいります。
③ 営業、技術、生産、研究開発分野及び財務面におけるグループ戦略の構築と遂行
当社グループが有する経営資源を有効かつ効果的に活用し、当社グループの強みを最大限に発揮できる戦略を構築し、実践してまいります。
④ 新製品開発と製品改良による高付加価値化とコストダウンの推進
原料の各種加工において高性能を発揮する装置の開発・設計にモジュール化の思想を取り入れることで、市場が求める製品の高付加価値化加工及び設備投資やランニングコストの低減を実現する新製品・新技術の開発や既存製品の改良を推進してまいります。
⑤ 業務・製造プロセスの分析と見直しによるグループ事業運営の最適化と業務効率の向上
当社グループの日常業務や製造プロセスを棚卸し、当社グループ間で重複する業務の見直しや改善によって徹底的に無駄を排除して業務効率の向上とコストダウンを図り、事業運営の最適化を進めてまいります。
当社グループの事業その他のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を与える可能性のある事項は下記のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの製品の需要は、製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けております。当社グループの主要市場である日本、アメリカ、欧州、アジアにおける景気及びこれに伴う需要変動で予測を超えた変動があるときは、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループの業績は主として日本円、米ドル、ユーロ並びに英国ポンド等の外国為替相場の変動による影響を受けております。当社グループの連結財務諸表は日本円で表示されているため換算リスクと取引リスクという形で為替変動の影響を受けます。為替相場の変動は外国通貨で販売する製品及び調達する材料の価格に影響を与える可能性があります。
当社グループの海外での生産及び販売活動は、米州、欧州、アジア、中近東、アフリカ等にて展開されています。これらの活動については下記のリスク要因を十分考慮していますが、予測しないリスクが発生したときは、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
・政治又は経済要因
・法律又は規則の変更
・潜在的に不利な税の影響
・労働争議
・テロ行為又は戦闘行為
当社グループでは、客先との合意に基づく最適な納入仕様の決定を行うとともに、各工場での厳格な品質管理の上、客先の検収をいただいております。製造物にかかる賠償責任につきましては製造物賠償保険に加入していますが、保険でカバーされない製造物責任リスクにより多額のコストが発生する等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、将来の客先のニーズを予測し、新技術の開発を継続的に実施してきましたが、予測を超えた社会環境の変化や客先のニーズの変化により、最終的に客先にその新技術が受け入れられない可能性があります。
また、新技術の一部には許認可が必要なものもあるうえ、許認可申請をしても承認される保証はありません。
現在、当社グループを相手とした訴訟については、妥当と思われる引当額を計上しておりますが、当社側の主張・予測と相違する結果、多額の賠償等コストが発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、他社製品と差別化できる高度な技術及びノウハウを保持しており、またこれらの保護について最善の努力を傾注していますが、特定の地域では知的財産権による完全な保護が困難であるおそれがあり、そのため第三者が当社グループの知的財産を使用して類似した製品を製造することを防止できない可能性があります。一方、当社が使用する技術及びノウハウ等が不可避的に他社の知的財産権に抵触し係争に発展する可能性があります。
当社グループでは取引先の財務情報を参考に与信管理を行い、取引先の信用リスクに備えています。しかし、倒産のような予期せぬ事態により債権回収に支障が発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループの固定資産の時価が著しく低下した場合や事業の収益性が悪化した場合には、固定資産減損会計の適用により固定資産について減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社は、株式公開会社であるため、当社株式を公開買付(TOB)又は市場取引で大量に買い集める投資者が現れる可能性があります。このような投資者が当社株式を買い占めたときには当社の企業価値を毀損する可能性があり、あるいは上場を維持できなくなる可能性があります。
また、当該投資者と当社との間で法的係争に発展する可能性もあります。
当社グループは、事業遂行に関連して多数の個人情報を保有しております。
これらの個人情報の管理に当社グループでは万全を期しておりますが、予期せぬ事態により漏洩する可能性が皆無ではなく、このような事態が生じた場合、当社グループの社会的信用に影響を与え、その対応のための多額負担やブランド価値の低下が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
インターネット等を通じて当社グループに対する悪評・誹謗・中傷等の風説が流布する可能性があります。これらは、たとえ事実と異なる内容であったとしても、当社グループへの信頼及び企業イメージを低下させ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループの従業員退職給付費用及び退職給付債務は割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益にもとづいて算出されています。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、地震や水害等の自然災害や感染症の世界的流行(パンデミック)等の各種災害に対して損害の発生及び発生時の損害の拡大を最小限におさえるべく、点検・訓練の実施、連絡体制の整備に努めておりますが、このような災害による物的・人的被害により当社グループの活動に影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
① 経営成績
このような経済環境の中、当連結会計年度の受注高は537億6千3百万円(前期比4.6%の減少)、売上高は553億8千1百万円(前期比2.6%の減少)となりました。受注残高は229億4千4百万円(前期比13.0%の減少)となりました。
利益面におきましては、主に減収の影響により、営業利益は59億1千8百万円(前期比9.5%の減少)、経常利益も同様に60億9千9百万円(前期比8.4%の減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は41億8千2百万円(前期比0.5%の減少)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
当事業は、粉砕・分級装置、混合・乾燥装置及び日本市場においての大気汚染防止装置、製品捕集用集塵装置、精密空調制御装置等の製造販売、複合ナノ粒子を中心とした新素材開発とその商品化並びに微粉体受託加工サービスを提供するホソカワミクロングループの主力分野であります。
医薬向けに回復がみられたほか、アジアやアフリカへの大型案件があったミネラル市場、リサイクル市場やアフターマーケットサービスなど堅調な市場や用途があった反面、前年度に大型投資が続いた食品向けや電子材料向けは反動減となりました。
これらの結果、当連結会計年度の受注高は417億1千8百万円(前期比3.3%の減少)、受注残高は172億6千5百万円(前期比3.0%の減少)となり、売上高は410億6千万円(前期比4.4%の減少)となりました。セグメント利益は52億6千7百万円(前期比12.1%の減少)となりました。
当事業は、単層から多層の各種プラスチック高機能フィルム製造装置の開発・製造・販売を行っております。
アジア向けや東欧・南欧向けは堅調に推移いたしましたが、過年度まで当該市場を牽引してきた米国向けが 期後半以降、調整局面を迎えました。
これらの結果、当連結会計年度の受注高は120億4千5百万円(前期比8.9%の減少)、受注残高は56億7千9百万円(前期比33.6%の減少)となり、売上高は受注残高からの出荷が進み143億2千万円(前期比3.1%の増加)となりました。セグメント利益は18億3千万円(前期比6.0%の増加)となりました。
② 財政状態
当連結会計年度の資産は、前連結会計年度に比べ、21億3百万円減少し、601億1千3百万円となりました。これは、主に現金及び預金が42億1千9百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度の負債は、前連結会計年度に比べ、16億3千5百万円減少し、232億8千1百万円となりました。これは、主に未払法人税等が5億4千6百万円減少したこと、前受金が5億3千5百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度の純資産は、前連結会計年度に比べ、4億6千7百万円減少し、368億3千2百万円となりました。これは、主に為替換算調整勘定が26億5千8百万円減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ、29億9千2百万円減少し、167億7千4百万円となりました。各キャッシュ・フローの概要は、次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、31億9千1百万円の資金の増加(前連結会計年度比21億5千9百万円の減少)となりました。主に税金等調整前当期純利益の計上によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、30億4千8百万円の資金の減少(前連結会計年度比17億6千9百万円の減少)となりました。主に有形固定資産の取得による支出によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、19億2千8百万円の資金の減少(前連結会計年度比8億8百万円の減少)となりました。主に配当金の支払によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
・「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2018年3月30日 企業会計基準委員会)
・「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2018年3月30日 企業会計基準委員会)
概要につきましては「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(未適用の会計基準等)に記載のとおりであります。
(1) 財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態」に記載のとおりであります。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比べ、2.6%減の553億8千1百万円となりました。主要品目別の売上高の状況及び分析は以下のとおりであります。
コア事業と位置付ける粉体関連事業におきましては、特に対ユーロ通貨において円高が進んだことから、邦貨への換算において為替換算上の目減りが発生したことに加え、納期の長い案件が多く見られたことから、前連結会計年度に比べ4.4%減の410億6千万円となりました。もう一つの柱であるプラスチック薄膜関連事業におきましては、受注高では期後半以降、主力となる米国向けが減速しましたが、売上高では期初の繰越受注残高からの出荷が順調に進み、米国市場向けが過去最高を記録するなど、前連結会計年度に比べ3.1%増加となる143億2千万円となりました。なお、プラスチックゴミ問題が喧伝されておりますが、米国における受注減速は一時的な調整であり、受注環境に大きな変化は感じておりません。
売上総利益は前連結会計年度に比べ8億9千1百万円減の200億7千5百万円(前連結会計年度比4.2%減)となりました。減収及び売上構成内容の変化等により売上総利益率が0.6%ポイント低下したことによるものであります。また、営業利益は前連結会計年度と比べ6億2千3百万円減の59億1千8百万円(同9.5%減)となりました。販売費及び一般管理費の削減に努めましたが、売上総利益の減少により減益となりました。しかしながら、営業利益の水準は過去2番目の高い水準を維持しております。
経常利益は前連結会計年度と比べ8.4%減の60億9千9百万円となりました。持分法による投資利益等の計上により、経常利益の減益幅は営業利益の減益幅を下回っております。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ0.5%減の41億8千2百万円となりました。前連結会計年度は米国税制改正の影響により、繰延税金資産の戻入を行ったことなどから法人税等合計額が増加しましたが、当連結会計年度はこのような特殊要因もなく、親会社株主に帰属する当期純利益は小幅減益に留まりました。
(3) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては 「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要は主に、製品の製造に使用する原材料や部品の調達等の製造費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用、継続的な新製品開発に向けた研究開発費用、さらには株主各位への配当金支払等であります。また、長期性の資金需要は、粉体関連機器及びプラスチック薄膜製造機器の製造に係る工作機械等の製造設備や顧客テストに供するテストセンター機器、受託加工装置の増強のための設備投資等であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、現預金等の流動性資金は、月次連結売上高の2.0ヶ月以上を維持するよう努めております。
資金の調達方針としては、短期運転資金については自己資金及び金融機関からの短期借入による調達を基本とし、設備投資や長期性資金につきましては、金融機関からの長期借入等による調達を基本としております。
当連結会計年度末における借入金の有利子負債の残高は11億8千2百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は158億6千7百万円となっております。
なお、当連結会計年度末における当社グループの流動比率は218.9%と流動性は十分な水準にあります。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社グループでは2018年9月期をスタートとする現在の第16次中期3カ年経営計画において、最終年度となる2020年9月期に売上高560億円、営業利益56億円(営業利益率10%)以上の達成、総配分性向の向上とROE(株主資本利益率)10%以上の達成を掲げております。
初年度となりました2018年9月期において、多くの大型優良案件の獲得により、過去最高となる568億5千2百万円の売上高の下、65億4千1百万円の営業利益を達成しましたが、経済環境に不透明感が増してきたことなどから、2019年9月期は前連結会計年度に比べ減収減益となりました。総配分性向は、2018年11月に実施いたしました自社株買いを含め34.0%となり、ROEは11.3%(前連結会計年度に比べ0.5%ポイント低下)となりました。
第16次中期経営計画最終年度となる2020年9月期は、さらに経済環境に不透明感が増していることや、期初の繰越受注残高の減少などから、売上高545億円、営業利益50億円の減収減益を計画しておりますが、更なる収益向上に向けて取り組んでまいります。
(注) 1 上記については、ロイヤリティとして売上高の一定率を支払っております。
2 (※)は契約更新年月日を記載しております。
(注) 1 上記については、ロイヤリティとして売上高の一定率を受取っております。
2 (※)は契約更新年月日を記載しております。
(注) (※)は契約更新年月日を記載しております。
(注) (※)は契約更新年月日を記載しております。
(注) (※)は契約更新年月日を記載しております。
(6) 工場建設の工事請負契約
(注) 請負代金の額には、消費税等は含んでおりません。
当社グループは、多様化・高度化を続ける顧客ニーズに的確に応えていくため、研究開発拠点を持つ日本並びに欧米の連結子会社が連携して積極的に情報交換を行うとともに、各々の拠点が持つ技術的特長を活かしながら、グローバルかつ斬新な新製品・新技術の創成、生産システムの最適化、既存製品の改良など、幅広い研究開発活動を行っております。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費の総額は
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
当事業に係わる研究開発費は
当社グループの基幹事業である粉体関連事業においては、ほとんどの産業の生産工程で使用される粉体材料に対し、高機能化を生み出し付加価値向上に寄与できる粉体処理装置並びにシステムの開発を目指して、研究開発を推進しています。例えば、超微粉砕することにより得られた微粒子は、その原料粒子とは異なる反応性、電気特性、光学特性などを有することから、新素材の創成が可能となりますが、その実現には高度な粉砕・分級技術が必要となります。当連結会計年度は、その超微粉の生産性を従来よりも向上させることができる流動層式ジェットミル粉砕システムや超高速回転型分級機の開発を行っており、当社は絶えず最先端のニーズに対して迅速に新技術を生み出す研究開発を続けています。
また、高度な自動生産化、属人化の解消およびエネルギー効率の向上などを達成できる可能性のあるIIoT(Industrial Internet of Things)技術を用い、粉砕、混合、乾燥などの粉体プロセスに関するインテリジェントな生産設備の変革を目指す技術の構築と実用化も進めています。
さらに当社は、機能性ナノ粒子を使った新しい材料製品の開発にも力を入れており、ナノパーティクルテクノロジーを用いた材料事業展開の一つとして、生体適合性ナノ粒子のPLGA(乳酸グリコール酸共重合体)に薬物を封入する医薬技術をベースに、機能性化粧品ナノクリスフェアや育毛剤ナノインパクトなどのオリジナル製品を開発し、日本国内だけでなく中国をはじめとするアジアへの事業展開を進めております。当連結会計年度は、顧客ニーズに具体的に対応する形で、PLGA技術を応用し最新の育毛理論(17型コラーゲンが毛包幹細胞を活性化させる)に従った育毛剤薬用ナノインパクトCo17の開発に成功し発売を開始しています。
当事業に係わる研究開発費は
当社グループのプラスチック薄膜製造装置は、溶解された種類の異なるプラスチックをノズルから噴出して冷却し、最大11層までの円筒状の積層フィルムを連続的に製造する世界最高レベルの技術を有しており、ショッピングバッグのような低機能のフィルムから医薬品、食品のパッケージや光学用マスキングフィルムなどの高機能多層フィルムまで幅広い市場で使用されています。
近年は、欧米だけでなくアジア諸国においても、耐候性と強度に優れた高機能フィルムの需要が伸びており、装置の設置や操作性を容易にするための新たな装置設計や生産効率を向上させるプロセス制御など最新技術の開発により、各市場からのニーズに対応しております。