第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当社グループは、「自動認識ソリューション事業で世界ナンバーワンになる」という経営ビジョンを実現するため、今年度より3カ年の中期経営計画(2015-17年度)をスタートさせました。本計画では「グローバル化と顧客価値の最大化を追求する」ことを長期基本戦略に、持続可能な成長力と収益基盤ならびに当社グループ独自の立ち位置を確立することを目指し、グループを挙げて取り組んでおります。(なお2016年度より中期経営計画を一部変更いたしました。概要につきましては、「3.経営方針」に記載しております。)

当期におきましては諸施策を推進した結果、過去最高の売上高を更新したものの、前期比減益となりました。日本は円安による海外からの製造調達コストの増加や、社内基幹システムの刷新に伴う償却費が増加したことなどにより営業利益は減益となりました。一方海外は売上高・営業利益ともに前年を上回り、それぞれ過去最高を更新しました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は105,504百万円(前期比105.7%)、営業利益6,457百万円(同86.7%)、経常利益6,121百万円(同81.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益3,689百万円(同98.0%)となりました。

 

セグメント別の状況は以下のとおりであります。

<日本>

日本市場においては、メカトロ製品は物流業におけるEコマース分野など、成長市場を中心に新たな用途提案による需要開拓を進めました。また、前年度に海外全地域で販売を開始したバーコードプリンタの戦略製品「CL4NX・CL6NX」の日本版「CL4NX-J・CL6NX-J」を2015年8月に発売し、年度末に向けて販売台数を伸ばしましたが、一部の商談が計画に対し遅延し、メカトロ製品全体として前期売上高を下回りました。サプライ製品は小売業を中心に依然として需要が低迷し、下期では前期売上高を若干上回り回復の兆しは見えるものの、累計では前年を下回りました。コスト面では、円安の進行による海外からの製造調達コストの増加や社内基幹システムの刷新に伴う償却費の増加、一過性の人件費の計上などが重なり、営業利益では前年を大きく下回る結果となりました。

これらの取り組みにより、売上高は66,124百万円(前期比99.2%)、営業利益3,806百万円(同71.8%)となりました。

 

<米州>

北米市場においては、第4四半期に予定していた大口商談(食材管理用OEM商談、ならびに大手ドラッグストア向け商談)が計画通り計上され、売上高は前期に対し伸張しました。一方、ソフトウェア開発力を強みにハードウェアとサプライの開発・製造、保守までをグローバルに手掛けるSATO GLOBAL SOLUTIONS社の収益への寄与が翌期以降となることなどから同地域の営業利益は前年を下回りました。

南米市場においては、当社の重点市場のアルゼンチン経済が低迷する中、同国ACHERNAR社において大手飲料メーカー向けの大口商談が寄与するなど、計画を上回る売上、営業利益となりました。また2015年11月に連結子会社化したブラジル国内のプライマリーラベル事業大手PRAKOLAR社の損益を3カ月分取り込みました。

これらの取り組みにより、売上高は12,625百万円(前期比116.5%)、営業利益465百万円(同63.6%)となりました。

 

<欧州>

欧州市場においては、2014年12月に連結子会社化したロシア最大手のラベルメーカー、OKIL-HOLDING社の業績を取り込んだことにより、売上、利益ともに大きく伸張しました。また既存ビジネスについても、大手企業との取引を拡大するとともに、各国でシール・ラベル製品の生産体制の拡充強化・コストダウン、販路開拓を進め、環境や高付加価値製品を切り口に採算性を重視した販売政策を推進した結果、業績は堅調に推移しました。

これらの取り組みにより、売上高13,101百万円(前期比150.0%)、営業利益836百万円(同166.4%)となりました。

 

 

<アジア・オセアニア>

アジア市場においては、当社海外3セグメントの中でも最も営業利益の割合が高く、成長期待の高い重要な市場と位置づけております。アジア全体の経済が減速傾向の中、特にタイ、インドネシア、インド、ベトナムの各販売子会社では、現地通貨ベースで売上高を前年から大きく伸ばしました。またマレーシア、ベトナムのプリンタ製造工場でのコストダウンも計画通り進捗しました。一方、中国、シンガポール、マレーシアの各販売子会社、ARGOX社は売上高前年未達となりました。

これらの取り組みにより、売上高は13,652百万円(前期比100.5%)、営業利益1,309百万円(同101.5%)となりました。

 

 

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ933百万円減少し、当連結会計年度末は16,212百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は6,091百万円となりました。

これは主に、未払金の減少(627百万円)及び法人税等の支払(2,293百万円)等があった一方で、税金等調整前当期純利益(5,888百万円)、非資金項目である減価償却費(3,941百万円)及びのれん償却額(1,175百万円)等があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動に使用した資金は9,596百万円となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出(3,849百万円)、投資有価証券の取得による支出(2,102百万円)、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出(2,763百万円)等があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は3,254百万円となりました。

これは主に、短期借入金の増加(4,456百万円)及び長期借入れによる収入(1,980百万円)があった一方で、配当金の支払(1,740百万円)、リース債務の返済(1,241百万円)等があったことによるものであります。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

前期比(%)

日本(百万円)

26,924

94.9

米州(百万円)

4,780

122.3

欧州(百万円)

5,738

213.2

アジア・オセアニア(百万円)

10,764

92.5

合計(百万円)

48,208

103.4

 (注)1.上記金額は製造原価によって表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

(2)商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

前期比(%)

日本(百万円)

7,955

111.4

米州(百万円)

1,657

114.0

欧州(百万円)

919

90.0

アジア・オセアニア(百万円)

2,875

129.5

合計(百万円)

13,408

113.2

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

(3)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

日本

65,730

(901)

98.5

88.2

2,273

(428)

84.7

82.6

米州

11,604

107.4

16

196.9

欧州

7,694

101.2

199

110.4

アジア・オセアニア

13,723

101.0

400

98.6

合計

98,753

100.0

2,890

88.1

 (注)1.上記金額は販売価格により表示しており、消費税等は含まれておりません。

2.( )内の金額は得意先より注文を受けたもののうち、年間契約によるもの(サプライ製品事業の一部)を示し内書であります。

(4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

前期比(%)

日本(百万円)

66,124

99.2

米州(百万円)

12,625

116.5

欧州(百万円)

13,101

150.0

アジア・オセアニア(百万円)

13,652

100.5

合計(百万円)

105,504

105.7

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは「あくなき創造で持続可能な社会を」をスローガンに、「自動認識ソリューション事業で世界ナンバーワンになること」、そして企業規模を追求するだけではなく「正確・省力・省資源」「安心」「環境保全」という価値を創造することにより「世界中のお客さまから最も信頼される企業になること」をビジョンに掲げています。

 

 

(2)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

このたび当社グループは、昨年策定した2015年度を起点とする中期経営計画を一部刷新する形で、2016年度を起点とする5カ年の中期経営計画を策定いたしました。本計画では、前中期経営計画で掲げた「グローバル化と顧客価値の最大化を追求する」という長期基本戦略と経営目標の「持続可能な成長力と収益基盤を確立すること」はそのままに、以下の3点を基軸としています。また後述する7つの基本戦略も基本的に踏襲しております。

 

1.利益の追求・資本生産性の向上

2015年度の実績ならびに足元の状況を踏まえ、2020年度の営業利益の目標値180億円はそのままに、前中期経営計画で目標に掲げた2017年度営業利益120億円を、2018年度へ一年スライドさせ、2016-18年度を2020年度に向けた成長の為の足場を固める3カ年といたしました。またROEの2020年度の目標値を12%から16%に引き上げました。

新製品の投入、ベースビジネスにおけるソリューション力の強化や安定かつ高収益サプライビジネスの確立、新規事業の拡大などによる収益率の向上とともに、コストダウンの推進、経営効率の向上、グループ内のサプライチェーン・マネジメントの最適化など、利益を上げ資本生産性を向上させる経営体質を実現してまいります。

 

2.海外事業の拡大

海外のベースビジネスは、先進国・新興国ともに当社グループにとって依然未開拓な市場・用途があり、国内と比較しても大きな成長ポテンシャルがあります。2014年12月に設立したサトーインターナショナル㈱が主体となり、海外戦略の策定・実行を推進していくとともに、グローバルオペレーションの最適化をはかりながら世界のお客様に対し質の高いサービスを提供してまいります。また、M&Aなどによる海外プライマリーラベル事業の拡大は着実に進捗し、海外売上高比率は2012-14年度中期経営計画を策定した時点からこの4年間で、23%から37%に伸張しました。

2020年度の海外売上高比率の目標を50%とし、将来的には70%を目指し、成長ポテンシャルの高い海外市場を積極的に取り込んでまいります。

 

3.サトーグループ独自の立ち位置を確立

中期経営計画では、当社グループ独自の立ち位置を確立することを最重要戦略課題に掲げております。

近年、あらゆるモノがインターネットにつながるIoT(※1)社会が実現しつつあります。「モノ」「人」の動きや情報をインターネットに接続し、リアルの世界をデータ化、そして集まった膨大なデータを分析して活用することは、人とモノを取り巻く環境との関係をより良くしていくために役立ちます。

このようなIT革新により、様々な業種の製造、配送、販売などあらゆる現場において、全体最適による生産性の向上や品質の向上、安心の実現が期待されており、今後もこの動きは一層進んで行くものと予想されます。

しかし、これらが機能するためには、実体のあるモノにID・情報を紐づけ(タギング)しITシステムへ正しくつなぐ、という物理的な現場作業が必要です。当社グループは、我々の強みである現場力を最大限に活かし、この仮想(IT)と現実(モノ)をデータでつなぐ「最後の1㎝」を担う唯一のグローバル企業を目指します。

また、お客さまの課題解決を最優先し、自前主義にこだわらずあらゆるパートナーシップを追求することにより、自動認識ソリューションで世界ナンバーワンを目指します。

(※1)IoT=Internet of Things

 

 

(3)目標とする経営指標及び具体的な取り組み

当社グループは経営指標として、営業利益及び売上高営業利益率を重視し、資本生産性の指標としての自己資本利益率(ROE)を上げることで1株当たりの企業価値を高めてまいります。

2016-20年度 中期経営計画では、2018年度までに連結売上高1,300億円、連結営業利益120億円、売上高営業利益率9.2%、EBITDA(※2)173億円、自己資本利益率(ROE)12%、海外売上高比率45%を、2020年度までに連結売上高1,500億円、連結営業利益180億円、売上高営業利益率12%、EBITDA 220億円、自己資本利益率(ROE)16%、海外売上高比率50%を目指してまいります。

(※2)EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費

 

また経営目標達成のための具体的な実行戦略を以下の7施策にまとめ、スピード感をもって進めてまいります。

 

戦略1 国内においては、自動認識ソリューション力、ベースビジネスの強化に加え、

成長市場、新分野へ経営資源をシフトし、新たな成長・収益モデルを確立する。

戦略2 新たな中核事業を創出する、顧客志向のイノベーションを起こし事業化する。

戦略3 将来的に海外売上比率70%を目指し、ベースビジネスの強化と新興国市場の

迅速な開拓を行う。

戦略4 ソフトウェアとコンサルティングを軸に新たなソリューションビジネスを創出する。

戦略5 RFID事業においてワンストップソリューションを実現する。

戦略6 グリーンビジネスを迅速に、グローバルに拡大し、グループ総売上の50%以上を

グリーンビジネス関連にして行く。

戦略7 戦略1~6の推進を支えるため、労働生産性を高め、グローバルサプライチェーン・

マネジメントの最適化とスピード向上をはかりグループ経営を全体最適化する。

 

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況などに関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)国内事業について

当社グループは、バーコード、2次元コード、RFIDなどの自動認識技術を媒体としてメカトロ製品、サプライ製品、ソフト技術等を総合的に組み合わせ、お客様に最適なソリューションを提供する事業を展開しております。流通小売分野だけでなく、製造、運輸、メディカル、食品加工等様々な分野において、サプライ製品を中心とした事業を展開することにより、景気動向の影響を受けにくい体質を有しているものの、ソリューション営業に必要な付加価値としてのノウハウの蓄積や販売ツールの作成のために販売費及び一般管理費の割合が高いことから、広範且つ深刻な経済変動により、売上高が急減した場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)海外事業について

当社グループは、米州、欧州、アジア・オセアニア等の各地域において、複数の生産及び販売子会社を有しております。これらの海外市場への事業進出には以下のようなリスクが内在しております。
①予期しない法律規制の変更
②予期しない政治または経済要因の発生
③不利な影響を及ぼす税制または税率の変更
④テロ、戦争、自然災害、伝染病、その他の要因による社会的混乱等
 これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)為替変動の影響について

当社グループは、世界各国で生産、販売活動に取り組んでおり、当社と海外子会社間の取引も複数の外貨建てで行っているため、今後著しい為替変動があった場合には、当社グループの製品の競争力、収益性など業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)知的財産権について

当社グループは、知的財産権に関するトラブル回避を目的とした調査や交渉を行い、さらに知的財産権の取得を積極的に進めております。現時点で当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているケースはありませんが、将来的には訴訟等に巻き込まれるリスクがあります。こうした訴訟により当社グループが不利な状況に陥った場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)原材料等の調達について

当社グループは、多数の外部取引先から原材料、部品等を調達しておりますが、これらが何らかの理由により当社グループが計画していた数量や価格で入手できず、コストダウンや製品価格への転嫁が十分にできない場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)たな卸資産の廃棄、評価損について

当社グループは、製品や部品の品質・環境基準や在庫管理には充分留意しておりますが、市場動向、技術革新、
製品のライフサイクル等の急激な変化により、製品及び仕掛品の評価を見直しする必要性が発生して、たな卸資産の廃棄ならびに評価損の計上等を実施した場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

   該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

『感動』や『驚き』をもたらす商品を生み出し続ける世界一のプリンタメーカになるために、下記のビジョンに対して様々な取選り組みを進めてまいりました。

・ セグメント別シェアの狙えるユニークな商品の開発・製造を実行する。

・ 設計・製造のコアコンピタンスを確立する。

・ 細部に拘った商品開発で、作り手、売り手、使い手に商品を通じて感動を与える。

 

そして、品質を高め、コストを低減するために以下の施策に取り組みました。

・ 中長期技術ロードマップ構想を踏まえ、次世代プラットフォームの開発を実行する。

・ メカ・エレキ・ソフト設計プロセスと設計評価の質が高いレベルで習慣化させる。

・ 新製品・マイナーチェンジによる旧モデルのディスコン運用を確立する。

・ サプライヤ・製造品質・出荷検査のあり方を見直し体系化する。

・ 業務改革により社内外全体オペレーションコスト低減と労働生産性を高める。

 

これらの取り組みを実行することにより、当期におきましては以下の新商品をリリースすることができました。

  IoT(Internet of Things)を用いた保守サービス「サトーオンラインサービス(以下、SOS)」を開発し、そのサービスを搭載したラベルプリンタ「スキャントロニクスCL4/6NX-Jシリーズ(以下、CL4/6NX-J)」を2015年8月3日より販売開始

また、グローバル市場向けに2014年4月(日本のみ2015年8月)より販売を開始した産業用バーコード/RFIDプリンタ「スキャントロニクスCL4/6 NXシリーズ」が、2015年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞いたしました。

このような研究・開発活動の結果、電子プリンタやハンドラベラーといったメカトロ製品にあっては機能や性能面で最高水準のレベルを維持しながら、お客様に満足いただける豊富な品揃えが可能となり、サプライ製品につきましても素材の研究、新技術の応用で耐熱、耐薬品、耐磨耗に優れ、高密度、高精細印字に適したシール・ラベル、カーボンリボンなどの新製品開発、供給が可能となっております。

合わせて、地球環境に優しい製品開発を目指した省資源・省電力化を進めるとともに、持続可能な社会への貢献に向けて安心・環境保全を追及する基礎研究開発を行っております。

さらに、周辺機器との連携を可能にし、より効率的にバーコードシステムを活用できるソフトウエアの開発にも注力し、新規市場を開拓するための総合力を培ってまいります。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は2,414百万円であり、主に日本セグメントで発生しております。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態の分析

当連結会計年度の財政状態の分析は、前連結会計年度との比較で記載しております。

① 資産・負債及び純資産の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は54,235百万円(前連結会計年度末は56,331百万円)となり2,095百万円減少しました。これは主に、現金及び預金の減少(1,003百万円)、受取手形及び売掛金の減少(671百万円)並びに商品及び製品の減少(516百万円)があったことによるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は42,508百万円(前連結会計年度末は38,843百万円)となり3,664百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の増加(3,727百万円)及び投資有価証券の増加(1,991百万円)があった一方で、無形固定資産の減少(1,975百万円)があったことによるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は33,750百万円(前連結会計年度末は33,271百万円)となり478百万円増加しました。これは主に、短期借入金の増加(4,450百万円)があった一方で、未払金の減少(1,321百万円)並びに支払手形及び買掛金の減少(591百万円)があったことによるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は10,836百万円(前連結会計年度末は8,745百万円)となり2,091百万円増加しました。これは主に、長期借入金の増加(1,717百万円)があったことによるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は52,157百万円(前連結会計年度末は53,158百万円)となり1,000百万円減少しました。これは主に、為替換算調整勘定の減少(3,924百万円)があったことによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの分析

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、収入が前連結会計年度より3,113百万円減少し、6,091百万円の収入となりました。これは主に、未払金の減少(627百万円)及び法人税等の支払(2,293百万円)等があった一方で、税金等調整前当期純利益(5,888百万円)、非資金項目である減価償却費(3,941百万円)及びのれん償却額(1,175百万円)等があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、支出額が3,374百万円増加し、9,596百万円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出(3,849百万円)、投資有価証券の取得による支出(2,102百万円)、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出(2,763百万円)等があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、収入額が6,316百万円増加し、3,254百万円の収入となりました。これは主に、短期借入金の増加(4,456百万円)及び長期借入れによる収入(1,980百万円)があった一方で、配当金の支払(1,740百万円)、リース債務の返済(1,241百万円)等があったことによるものであります。

 

(2)経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度売上高は、105,504百万円となり前連結会計年度と比較して5,673百万円(5.7%)増加し、初めて1,000億円を上回りました。このうち国内売上高は66,124百万円で前期比549百万円(0.8%)減少、海外売上高は39,379百万円で前期比6,223百万円(18.8%)増加となりました。

国内においては、バーコードプリンタの新戦略機「CL4NX-J・CL6NX-J」への切り替えが遅れ、社内基幹システムの全面刷新に伴う償却費の増加や、円安による海外からの製造調達コストの増加を吸収することができず、営業利益は前年を下回りました。

海外においては、M&Aを含むラベル事業が順調に伸びたほか、マレーシア、ベトナムのプリンタ製造工場でのコストダウンが計画通り進捗した結果、売上高、営業利益ともに過去最高を更新したものの、国内の減益をカバーするに至りませんでした。

以上の結果、連結営業利益は前期比987百万円(13.3%)減少し、6,457百万円となりました。また、為替差損失350百万円を計上したことなどの影響により、経常利益は6,121百万円(前期比18.2%減少)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は実効税率が前年を下回ったことから3,689百万円(前期比2.0%減少)となりました。