第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは「優れた製品・サービスでお客さまの新たな価値を創造し、より豊かで持続可能な世界社会の発展に貢献すること」を使命としております。そして企業規模を追求するだけではなく、自動認識ソリューション事業を通じて、情物一致により「正確・省力・省資源・安心・環境・感動」という顧客価値を創出することで、「変わりゆく社会から必要とされ続け、最も信頼される会社になること」、更には「自動認識ソリューション事業で世界ナンバーワンになること」をビジョンに掲げています。

 

 

(2)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

当社グループは、直近の事業内容、外部環境の変化並びに当期の業績をふまえ、従来の中期経営計画(2017~2021年度)を一部変更し、2018~2020年度中期経営計画を新たに策定いたしました。

新中期経営計画では、本業である自動認識ソリューション事業の収益力強化と、新たな事業モデルの創出という骨子はそのままに、成長ポテンシャルのある本業の更なる強化、拡大のために同事業にこれまで以上に経営資源を傾け、持続可能な成長力と収益基盤の確立を目指します。また戦略と投資をひも付け、経営資源の配分を明確化するとともに、国内と海外の連携強化を図り、組織・人やシステムなどさまざまな側面からオペレーションの最適化を進め、成果につなげてまいります。

 

 

(3)目標とする経営指標及び具体的な取り組み

当社グループは経営指標として、営業利益および売上高営業利益率を重視し、資本生産性の指標としての自己資本利益率(ROE)を上げることで1株当たりの企業価値を高めてまいります。

2018~2020年度中期経営計画では、最終年度となる2020年度の経営指標として、連結売上高1,350億円、海外売上高比率44%、営業利益128億円、営業利益率9.5%、EBITDAマージン13%(※1)、ROE 12%、1人当たり生産性250万円(※2)を目指してまいります。

(※1)EBITDAマージン  =(営業利益+減価償却費+のれん償却費)÷ 売上高

(※2)1人当たり生産性 =  営業利益(除くのれん償却費・基幹システム減価償却費) ÷ 実働人員数

 

経営目標達成のための具体的な実行戦略を以下の4施策にまとめました。特に海外事業は中長期の成長ドライバーと捉え、国ごと市場ごとに異なる経営課題や現場課題を解決する、具体的なソリューションを創出し続ける体制づくりに注力していきます。日本事業は今後ますます高度化するお客さまの経営課題に対し、より先進的なソリューションの提供で市場を創出してまいります。また戦略3では、優位性のある新しい技術やソリューションの開発・事業化に積極的に取り組みますが、その中でもIDP技術の開発とその事業化・商業化に集中してまいります。

 

戦略1(海外事業) 自動認識ソリューション事業を更に強化・拡大する。

戦略2(日本事業) 自動認識ソリューション事業をより拡大する。

戦略3(新 事 業) 顧客・消費者志向のイノベーションで新規ビジネスモデルをグローバルに事業化する。

戦略4(経営基盤) グループ経営の全体最適 (Operational Excellence) を実現し、経営基盤を強固にする。

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況などに関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)国内事業について

当社グループは、バーコード、2次元コード、RFIDなどの自動認識技術を媒体としてメカトロ製品、サプライ製品、ソフト技術等を総合的に組み合わせ、お客様に最適なソリューションを提供する事業を展開しております。流通小売分野だけでなく、製造、運輸、メディカル、食品加工等様々な分野において、サプライ製品を中心とした事業を展開することにより、景気動向の影響を受けにくい体質を有しているものの、ソリューション営業に必要な付加価値としてのノウハウの蓄積や販売ツールの作成のために販売費及び一般管理費の割合が高いことから、広範且つ深刻な経済変動により、売上高が急減した場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)海外事業について

当社グループは、米州、欧州、アジア・オセアニア等の各地域において、複数の生産及び販売子会社を有しております。これらの海外市場への事業進出には以下のようなリスクが内在しております。
①予期しない法律規制の変更
②予期しない政治又は経済要因の発生
③不利な影響を及ぼす税制または税率の変更
④テロ、戦争、自然災害、伝染病、その他の要因による社会的混乱等
 これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)為替変動の影響について

当社グループは、世界各国で生産、販売活動に取り組んでおり、当社と海外子会社間の取引も複数の外貨建てで行っているため、今後著しい為替変動があった場合には、当社グループの製品の競争力、収益性など業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)知的財産権について

当社グループは、知的財産権に関するトラブル回避を目的とした調査や交渉を行い、さらに知的財産権の取得を積極的に進めております。現時点で当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているケースはありませんが、将来的には訴訟等に巻き込まれるリスクがあります。こうした訴訟により当社グループが不利な状況に陥った場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)原材料等の調達について

当社グループは、多数の外部取引先から原材料、部品等を調達しておりますが、これらが何らかの理由により当社グループが計画していた数量や価格で入手できず、コストダウンや製品価格への転嫁が十分にできない場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)たな卸資産の廃棄、評価損について

当社グループは、製品や部品の品質・環境基準や在庫管理には充分留意しておりますが、市場動向、技術革新、
製品のライフサイクル等の急激な変化により、製品及び仕掛品の評価を見直しする必要性が発生して、たな卸資産の廃棄ならびに評価損の計上等を実施した場合には、当社グループの業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当社グループは「あくなき創造で持続可能な社会を」をスローガンに、「自動認識ソリューション事業で世界ナンバーワンになる」、そして「変わりゆく社会から必要とされ続け、世界中のお客さまから最も信頼される会社になる」というビジョンを実現するため、2017年度を起点とする5カ年の中期経営計画(2017~2021年度)をスタートさせました。本計画では自動認識ソリューション事業の収益力強化に加え、2019年度に素材事業の黒字化を達成し、グループとして持続可能な成長力と収益基盤を確立することをめざし、全社を挙げて取り組んでまいりました。(なお、直近の事業内容、外部環境の変化並びに当期の業績をふまえて、2018年度(2019年3月期)より本計画を一部変更いたしました。概要につきましては前述「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。)

当期におきましては諸施策を推進した結果、コア事業である自動認識ソリューション事業は、日本が好調に推移し過去最高の売上、営業利益となりました。また、英国のDataLase社が持つインライン・デジタル・プリンティング(IDP)技術を中心とした素材事業は、研究開発計画が一部翌期へずれ込みました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は113,383百万円(前期比106.7%)、営業利益6,249百万円(同102.4%)、経常利益5,888百万円(同108.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益4,074百万円(同126.5%)となりました。

 

セグメント別の状況は以下のとおりです。

当期より報告セグメントの区分を変更しております。前述の通り、当社グループは中期経営計画(2017~2021年度)のもと、報告セグメントを従来の地域別からなる「日本」「米州」「欧州」「アジア・オセアニア」の4報告セグメントから、事業別からなる「自動認識ソリューション事業(日本)」「自動認識ソリューション事業(海外)」「素材事業」の3報告セグメントに変更しております。なお、前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

<自動認識ソリューション事業(日本)>

日本事業においては、製造業や物流業を中心に需要が旺盛で、全ての市場で前年同期比増収となりました。また、同事業として過去最高の売上となり、前年・期初計画に対し増収増益を達成しました。

労働人口の高齢化や人手不足が顕在化する日本では、労働生産性の向上によって経営を最適化することは各企業の共通課題となっています。こうした背景から自動化・効率化へのニーズが高まっており、RFIDや協働型ロボットを活用したソリューション商談も格段に増えています。また製造業やヘルスケア、食品市場などでは正確性の担保やトレーサビリティのニーズも同時に高まっています。

当社はお客さまの価値向上にこだわった「モノ(製品)売り」から「コト(ソリューション)売り」への意識改革を徹底してまいりました。その結果、戦略製品であるCLNXシリーズの販売台数が大きく伸長したほか、それに伴う保守サービスやサプライ製品、ソフトウェアを組み合わせたトータルソリューションの取引も大きく伸び、増収増益そして利益率も向上しました。今後更に高度化するお客さまそれぞれの現場課題に対し、パートナーとの協業も絡めながらソリューション提案力を一層強化し、安定的な事業の成長を目指してまいります。

これらの取り組みにより、売上高70,482百万円(前期比104.8%)、営業利益5,831百万円(同127.5%)となりました。

 

<自動認識ソリューション事業(海外)>

海外事業においては、全般的に世界経済の景気が緩やかに回復し、増収増益となりました。プライマリーラベルを専業とする各社においては、ブラジルのPRAKOLAR社が高付加価値ラベルの販売が増加し、増収増益であった一方で、ロシアのOKIL社が為替の影響や、生産性向上及び新たな事業機会創出のための先行投資によるコスト増で粗利率が低下し、営業利益が前年を大きく下回り、全体として減益となりました。残りの各国に存在する販売子会社によるベースビジネスは、米国のSATO GLOBAL SOLUTIONS社のソフトウェア開発費増、英国販社におけるオフィス・工場移転や為替影響によるコスト増など、一部の子会社で営業赤字が拡大しましたが、戦略製品のCLNXシリーズの販売を軸に、お客さまの現場運用を改善する「モノ(製品)売り」から「コト(ソリューション)売り」の提供が全体的に進み、米国、ドイツ、アジア・オセアニア地域の子会社が順調に推移し、増収増益となりました。

これらの取り組みにより、売上高42,585百万円(前期比109.4%)、営業利益1,865百万円(同113.1%)となりました。

<素材事業>

2017年1月に完全子会社化した英国のDataLase社の持つ「インライン・デジタル・プリンティング(IDP)」技術を軸として今期より本格的に取り組む素材事業は、DataLase社の既存顧客向け売上を新規に取り込む一方で、先行投資としてIDP技術に関する研究開発費や同社に係るのれん償却費を計上し、営業赤字となりました。

DataLase社においては、複数のパートナーや顧客と技術開発やIDPの本格展開に向けた商談を継続して進めており、具体的案件が複数進行中です。また、2017年11月には米国カリフォルニア州のパロアルト市にある米Xerox社のPARC(同社の100%子会社の研究所)においてIDP技術のマルチカラー化に関わる共同研究を開始しました。当社グループ内においても、DataLase社と既存グループ会社間での技術交流や、新たな顧客ニーズの掘り起しなど、既存事業とのシナジー効果創出に向けた具体的な取り組みを既に開始しております。

これらの取り組みにより、売上高315百万円(前期比342.6%)、営業損失1,426百万円(前期は営業損失240百万円)となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ731百万円減少し、当連結会計年度末は16,026百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は6,184百万円となりました。

これは主に、税金等調整前当期純利益(6,494百万円)、非資金項目である減価償却費(4,307百万円)、のれん償却額(1,258百万円)及び未払金の増加額(949百万円)等があった一方で、売上債権の増加(1,766百万円)、仕入債務の減少(1,063百万円)及び法人税等の支払額(2,985百万円)等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動に使用した資金は3,504百万円となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出(6,064百万円)及び無形固定資産の取得による支出(1,266百万円)等があった一方で、有形固定資産の売却による収入(3,870百万円)等があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は3,458百万円となりました。

これは主に、短期借入金の減少(1,353百万円)、配当金の支払(2,089百万円)及びリース債務の返済(628百万円)等があった一方で、長期借入れによる収入(652百万円)等があったことによるものであります。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
 至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

自動認識ソリューション事業(日本)(百万円)

24,272

88.0%

自動認識ソリューション事業(海外)(百万円)

23,982

107.7%

素材事業(百万円)

83

合計(百万円)

48,338

96.9%

 (注)1.上記金額は製造原価によって表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

b.商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
 至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

自動認識ソリューション事業(日本)(百万円)

8,356

109.0%

自動認識ソリューション事業(海外)(百万円)

4,969

110.6%

素材事業(百万円)

70

79.3%

合計(百万円)

13,395

109.4%

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

c.受注実績

受注は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。

 

d.販売実績

(1)①財政状態及び経営成績の状況」および「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」を参照願います。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における経営成績等の状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは過去の実績や状況を踏まえた上で合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積りや予測を行っており、実際の結果はこれらの見積りとは異なる場合があります。

 

当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

当連結会計年度の財政状態の分析は、前連結会計年度との比較で記載しております。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は57,161百万円(前連結会計年度末は55,571百万円)となり1,590百万円増加しました。これは主に、受取手形及び売掛金の増加(1,522百万円)等があったことによるものであります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は49,286百万円(前連結会計年度末は48,709百万円)となり576百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の増加(4,047百万円)等があった一方で、無形固定資産の減少(2,170百万円)及び投資その他の資産の減少(1,300百万円)等があったことによるものであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は34,064百万円(前連結会計年度末は34,446百万円)となり382百万円減少しました。これは主に、未払金の増加(1,161百万円)等があった一方で、支払手形及び買掛金の減少(616百万円)及び短期借入金の減少(1,052百万円)等があったことによるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は16,157百万円(前連結会計年度末は15,616百万円)となり540百万円増加しました。これは主に、長期リース債務の増加(610百万円)等があったことによるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は56,225百万円(前連結会計年度末は54,217百万円)となり2,008百万円増加しました。これは主に、利益剰余金の増加(1,982百万円)、為替換算調整勘定の減少(289百万円)等があったことによるものであります。

 

 

b.経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度売上高は、113,383百万円となり前年実績に対して7,081百万円(6.7%)増加し、5期連続で過去最高を更新しました。このうち自動認識ソリューション事業(日本)の売上高は70,482百万円で前期比3,199百万円(4.8%)増加、自動認識ソリューション事業(海外)は同42,585百万円で前期比3,658百万円(9.4%)増加、素材事業は同315百万円となり、前期比223百万円(242.6%)増加となりました。

 

営業利益は、自動認識ソリューション事業(日本)において、プリンタの拡販戦略が奏功した他、お客さまの現場運用の改善効果を定量的に示してソリューション提案する「コト売り」が浸透し、増益ならびに利益率が向上しました。自動認識ソリューション事業(海外)は、一部の子会社で営業赤字が拡大したものの、全体としてはベースビジネスを中心に回復基調を維持し増益となりました。

当期より取り組みを本格的に開始した素材事業は、英国DataLase社の持つIDP技術に関わる研究開発費や、同社買収に伴うのれん償却費等の先行費用を計上し、営業損失となりました。

これにより、連結営業利益は前期比144百万円(2.4%)増加し、6,249百万円となりました。

 

また、営業外費用として為替差損268百万円を計上したこと等により、経常利益は5,888百万円(前期比8.5%増加)となりました。特別利益では固定資産売却益2,835百万円、特別損失では事業再編損929百万円、及びのれんやソフトウェアに係る減損損失656百万円等をそれぞれ計上しております。

以上の結果親会社株主に帰属する当期純利益は4,074百万円(前期比26.5%増加)となりました。

 

 

c.キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。また、当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、商品仕入の他、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用となります。投資を目的とした資金需要は、主として国内外における設備投資によるものです。

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当該方針に基づき、手元資金の効率的活用を行い、これを補完する形で、長期運転資金や設備投資資金の調達は、金融機関からの長期借入、短期運転資金の調達は、金融機関からの短期借入金にて対応しております。

当社グループは、本報告書提出時点において、日本格付研究所より「BBB+」の格付を取得しております。また、金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な資金の調達は、今後も可能であると考えております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は16,794百万円、現金及び現金同等物の残高は16,026百万円となっております。

 

 

 

4【経営上の重要な契約等】

当社は、平成29年11月2日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社サトー、サトーアドバンス株式会社、サトープリンティング株式会社及びサトーテクノロジー株式会社の4社間による合併を行うことを決議し、平成30年4月1日をもって当該合併を実行しております。

詳細は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項(重要な後発事象)」の注記をご覧ください。

 

 

 

5【研究開発活動】

『驚き』や『感動』をもたらす商品を生み出し続ける世界一のプリンタメーカになるために、下記の取り組みを進めてまいりました。

・ セグメント別シェアの狙えるユニークな商品の開発

・ 設計・製造のコアコンピタンスの確立

・ 細部に拘った商品開発で、作り手、売り手、使い手に商品を通じて感動を与える。

 

そして、品質を高め、コストを低減するために以下の施策に取り組みました。

・ 新商品開発プロセスを順守するための監理監督の強化

・ 設計・製造基準の見直しによる『運用を止めない』基準の確立

・ 障害報告案件の分析による再発防止の徹底

 

 これらの取り組みを実行することにより、当連結会計年度においては以下の新商品をリリースすることができました。

・ 日本郵便株式会社と共同で、インターネ ットオークションやフリマアプリの出品者向けに、商品発送用の送り状(荷札)を簡単に発行できる機器「ゆうプリタッチ」を開発しました。

・ 業界で初めてAndroid OSを採用し、データ保管・配信用のクラウドサービスやIoTを搭載した「誰でも」「どこでも」「ワンストップで」ラベルが発行できるスタンドアロン型ラベルプリンタ「FLEQV(フレキューブ)FX3-LX」を開発しました。

 

このような研究・開発活動の結果、電子プリンタやハンドラベラーといったメカトロ製品においては機能や性能面で最高水準のレベルを維持しながら、お客様に満足いただける豊富な品揃えが可能となり、サプライ製品につきましても素材の研究、新技術の応用で耐熱、耐薬品、耐磨耗に優れ、高密度、高精細印字に適したシール・ラベル、カーボンリボンなどの新製品開発、供給が可能となっております。

合わせて、地球環境に優しい製品開発を目指した省資源・省力化を進めるとともに、持続可能な社会への貢献に向けて安心・環境保全を追及する基礎研究開発を行っております。

さらに、周辺機器との連携を可能にし、より効率的に自動認識システムを活用できるソフトウエアの開発にも注力し、新規市場を開拓するための総合力を培ってまいります。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は2,994百万円であり、主に自動認識ソリューション事業(日本)で発生しております。