第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは「優れた製品・サービスでお客さまの新たな価値を創造し、より豊かで持続可能な世界社会の発展に貢献すること。」を使命としております。そして、あらゆるモノに情報を付与する「タギング」を主軸に、そのデータを利活用することで、「正確、省力、省資源、安心・安全、環境、感動」という価値を創出し、「お客さまに最も信頼され、お客さまと共に成長し、変わりゆく社会から必要とされ続ける会社になること。」をビジョンに掲げています。

 

(2)「自動認識ソリューション」で持続可能な社会の実現に貢献

当社グループの本業である「自動認識ソリューション」とは、多様な市場・業界において現場の人やモノに情報を付ける「タギング」でリアルタイムに情報を吸い上げ、必要とされる価値あるデータに転換してお客さまの基幹システムや社会の基盤に届けるビジネスです。これにより人やモノの動きが可視化されてトレース(追跡)可能な状態となり、個々の現場やサプライチェーンを最適化する打ち手が見えてきます。

現在、お客さまの課題は大きく変容しており、地球環境保全などサプライチェーン全体の改善を要する課題も顕在化しています。IDデータに加えて位置や温度といった状態データ(何が、どこで、どのような状態か)の取得・蓄積による見える化によって、社会の動きを最適化するお手伝いをし、持続可能な社会の実現に貢献する「Tagging for Sustainability」、そしてブランドステートメント「あらゆるものを情報化して、社会のうごきを最適化する。」の実現を目指します。

 

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さらに、5つの主要市場(小売・製造・食品・物流・医療)で深めたタギングの知見やノウハウは、それ以外の分野においても課題解決の手段として活用できます。当社グループのタギングを軸とした見える化のソリューションが貢献できる分野に経営資源を投入し、新たな事業の柱を育てていきます。

 

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(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

当社グループは、ビジョン実現のため、直近の事業内容、外部環境の変化ならびに当期の業績をふまえ、経営方針や成長戦略及び経営目標等を定めた3カ年の中期経営計画2021年度~2023年度(以下、本中計)を策定し、実行に移しております。本中計は、現ビジネスモデル「DCS & Labeling」での取り組み成果の実現と、長期的には「Tagging for Sustainability」へとビジネスモデルを進化させるための投資期間と位置付けています。

上述の取り組みを具体的に進めるべく、「グローバル事業戦略」「イノベーション・R&D」「サステナビリティ経営」を、経営の重点課題として設定しました。これらを有機的につなげて長期成長の礎を築いていきます。

グローバル事業戦略については、海外事業では優位性のあるコト売りを軸に、各ソリューションのグローバルな横展開を進めて成長スピードを向上させます。日本事業においては、RFIDや自動化などニーズの高いソリューションに注力するとともに、社内バリューチェーンの改革にも取り組み、各部門の業務最適化を行って収益構造を改善していきます。

イノベーション・R&Dでは、タギング技術の高度化などで、提供価値向上や領域拡大を後押しします。本取り組みにおいては、自前の開発に拘らず、パートナーシップも柔軟に活用していきます。

サステナビリティ経営においては、持続的な社会的価値の創造と企業価値の向上を主眼に、気候変動対応、コーポレートガバナンスや風土改革を含む人的資本経営の強化に取り組みます。

 

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(4)目標とする経営指標及び具体的な取り組み

当社グループは経営指標として、営業利益及び売上高営業利益率を重視し、資本生産性の指標としての投下資本利益率(ROIC)を上げることで、企業価値の最大化を追求してまいります。

本中計では上述の各戦略を実行し、重要な経営指標として、連結売上高、海外売上高比率、営業利益、営業利益率、EBITDAマージン(※1)、投下資本利益率(ROIC)、1人当たり生産性(※2)の向上を目指してまいります。

 (※1)EBITDAマージン =(営業利益+減価償却費+のれん償却費)÷ 売上高

 (※2)1人当たり生産性 = 営業利益(除くのれん償却費・基幹システム減価償却費)÷ 実働人員数

 

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)当社事業戦略の推進を支える強み

 当社の事業領域は、現場のモノや人にバーコードやRFID、センサーなどで、IDや温度などの状態情報をひも付け、読み取って上位システムに届ける「タギング」です。

 このタギングによるリアルデータの取得は、現場のモノや人の見える化(どこに、何が、何個、どのような状態で存在するか)を可能にし、サプライチェーンやそれを構成する各現場のボトルネックの特定・解消等、社会の課題解決に寄与します。当社は現在、中期経営計画2021-2023(以下、中計)において、各現場のリアルデータ取得による課題解決に注力しています。加えて長期の成長を見据えたタギングの進化、すなわち課題解決の範囲をサプライチェーン全体、サーキュラーエコノミーにまで広げるべく取り組んでおります。当社のこれらの取り組みはお客さまや他のプレーヤーとの共創で、さらに範囲が拡大したり、より良い課題対応が実現したりする等、持続可能な社会の実現へとつながります。現在では5つの市場(製造、物流、小売り、ヘルスケア、食品)をターゲットに取り組みを展開していますが、他にもタギングによる課題解決が必要とされる分野もあります。これまでの蓄積を活用し、こういった新たな市場・業界での可能性についても検討していきます。

 サプライチェーンやそれを構成する各現場は、国や地域、業界あるいは個社ごとに異なります。例えば同じ「製造業」でも、自動車業界と化学業界では、現場の状況やオペレーション、扱うモノやサプライチェーンが異なります。当社は、長い歴史の中で各業界の個別性を国や地域ごとに捉えて、持続的に最適なタギングを軸にしたソリューションを提供できる「現場力」 を培ってきました。

 ソリューションの主な構成要素であるラベルプリンタとラベル/タグは自社で開発・製造しており、この開発力及びモノづくり力も当社の強みとなっております。また、自社で保持・開発・製造していない技術や製品、サービス等はパートナー企業と共創しており、この構築したグローバルなパートナー企業ネットワークも当社の強みです。最適なタギングのソリューション創出の過程においてお客さまとの「接点」が生まれ、期待を超えるソリューションの提供により、この接点が「信頼」へと変化します。この幅広いお客さまからの「信頼」も当社の持続的な成長を支える強みです。

 

(2)人的資本経営への取り組み

≪戦略≫

 当社グループは社是として「あくなき創造」を掲げています。これは、タギングを軸とした自動認識ソリューションで様々な市場、事業分野における顧客価値向上と社会課題解決に貢献するためには、「あらゆる製品・サービス・プロセスを組織的・継続的に改善するイノベーションを現場が生み出す」組織文化の醸成が不可欠と考えているからです。

 1976年に「あくなき創造」を実践する仕組みとして「三行提報」を立ち上げ、以来この仕組みにより、社員が経営トップに会社を良くする提案・報告を日々直接提出する活動が継続され、「小さな変化を喜ぶ」文化が根付いています。さらに、経営理念に沿う行動を奨励・報奨する活動や、「三行提報」を活用して身近な課題を現場上長に提案し自部門メンバーが主体的且つ迅速に解決する「一石伝波」という取り組みを追加し、多くの成果に繋げると共に社員一人一人の主体性・創造性・情熱を刺激し、課題に対する問題意識や気づきに基づくアイデアによる改善を進め、イノベーションを生み出す土壌づくりを進めています。

 当社では、これらの取組みを通じ、サトーならではの方法で人的資本の強化に取組み、経営戦略を支えてまいります。

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[人財育成方針]

 当社は経営理念において、顧客価値の実現と社会課題の解決を目指すことを宣言しており、その実現には様々な市場・業界のお客さまの現場に適した「現場力」の強化こそがカギであり、当社グループの競争の源泉です。

 そのためには、従業員一人一人が日々の業務経験を通し「自ら考え行動し(自立)変化を起こせる(自律)人財(ジリツ人財)」となっていくことが欠かせません。このような人財を育成していくために、当社グループでは、専門性のレベルアップにつながるスキル開発や行動促進を促すような能力開発に加え、獲得した能力を、マネジメントによる支援強化を通じ、仕事を通じて発揮できる機会を提供・創出することで、個人と組織の双方の実践力を高めてまいります。

 さらに、「あくなき創造で持続可能な社会に貢献する」という共通の目的の下、性別、国籍、文化などさまざまなバックグラウンドを持つ人びとが活躍する多様性を促進することで、異なる考え方や価値観の交差によるイノベーションを生み出す取組みを行っています。

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[人的資本強化のプロセス]

 日常業務の中で日々「小さな変化を喜ぶ」・「工夫し挑戦する」というサイクルを実践し、その実践の中で、「創意工夫」と「主体的な行動」が生まれ、マネジメントがこれらを支えることを通じ「現場力向上」につなげています。また、本部が優れた改善事例を横展開し、会社の仕組みとすること等、一連の取組みを日々積み重ねることでイノベーションを企業文化として定着させ、人的資本の持続的な強化・向上に取り組んでまいります。

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[イノベーションを生み出す組織文化醸成の具体的取組みと実績・定量指標]

 

施策概要

実績・定量指標(2022年度実績)

日常サイクルの実践
・小さな変化を喜ぶ
・工夫し挑戦する

サトーの原動力

・企業理念浸透

・Credo Awards World Cup表彰

・三行提報(さんぎょうていほう)

 :経営トップへのダイレクトな提案

・提報提出件数 (493,589件)
・改善件数 (38件)

・一石伝波(いっせきでんぱ)

 :現場上長への提案による迅速な実行

・改善件数 (152件)

支援と動機づけ

・奨励・褒賞制度

・三行提報ポイント制度
・三行提報表彰制度
・提報奨励金

・社員全員が「真のプロ」を目指し成長するための取組み

・職種別機能別キャリアラダー・スキルマップ

現場力向上
・創意工夫
・主体的な行動

SATO Campus

・キャリアラダーの活用

・社内の業務を知るバリューチェーン研修

・自動認識研修

・自動認識研修受講者数 (116人)
・バリューチェーン研修受講者数

(226人)

・マネージャー研修

メンバーを支え、推進するマネージャー職の教育

・研修受講者数(266人))
・研修受講総時間(40時間)

企業文化への定着
・イノベーションが企業文化となる

働きがいを感じる[活き活きと仕事をしている]

・エンゲージメントサーベイ結果
・eNPS(ネットプロモータースコア)結果

働きがいを感じる[多様性]

・女性管理職比率
・男性育児休業取得率
・男女賃金差異

「従業員の状況」(4)に記載

働き方改革

・どこでもワーク
・業務改革(クロノスプロジェクト)

 

[環境整備方針]

 当社グループでは、持続的に価値を生み出す源泉は「人」であることを認識し、「社員が財産」という視点に立ちます。個々人の人間性の尊重と多様性の受容を基本として、お客様と共に成長し、最も信頼され続ける会社になるため、持続可能な社会への貢献と社是であるあくなき創造を実践し続ける「人」を生み出し続けることができるような職場環境の整備に取り組んでいます。また、当社グループで社員エンゲージメント向上を重要な経営指標として設定し、当社の取締役会によるモニタリングのもと、グループを挙げた従業員意識調査の実施及び調査結果にもとづく、人財の採用、配置、育成、評価、処遇、働き方などの人事諸施策を進めてまいります。

 また、当社では「生涯現役型雇用」の実現を目指し、年齢に関係なく65 歳以降も専門職として継続できる「プラチナ社員制度」を2011年から導入しており、シニア社員のモチベーション向上と全社の活性化につなげています。

 

≪指標及び目標≫

 第一部 企業情報 第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異をご参照ください。

 

(3)知的財産への投資

  タギングを軸にしたソリューションを創出・提供するなかで生み出された特許権、意匠権、商標権、技術ノウハウなどの知的財産は、現在および将来にわたる競争力の源泉であり、重要な経営資源です。当社では、CEO直下に知的財産部門(専門組織)を設置し、知的財産に関する業務を統括しています。そして、中計の実現に向けて、知的財産中期事業計画の策定と推進を担い、全社横断的な活動と関係部署との連携強化を通じて、現業の「サプライチェーンの各現場の課題解決」の底上げと成長を支える知的財産の創出に取り組んでいます。

 さらに、長期成長「サプライチェーン全体、サーキュラーエコノミーの課題解決」に向けた戦略投資に対応して、技術イノベーションを支える知的財産の創出にも積極的に取り組んでおります。こうした社会に新しい価値をもたらす知的財産の保護と活用を通じて、より豊かで持続可能な世界社会の発展と、当社の長期成長と企業価値の向上を目指しています。

 そして、イノベーションを創出するプロセスにおいて、IPランドスケープ(知財情報分析)の提供と活用を開始し、競争優位を支える知財創出に向けた戦略立案と、国内外での知財ポートフォリオの充実に取り組んでいます。

 当社では、知的財産に関する基本方針を定め、知的財産の創出と活用に加え、第三者の有効な知的財産の尊重と、知財教育と意識啓発にも取り組んでいます。このような取り組みが評価され、経済産業省 特許庁が表彰する平成31年度「知財功労賞」における「特許庁長官表彰」(知的財産権制度活用優良企業等)を受賞しました。

 

(4)気候変動対応

 当社は、気候変動が社会全体に与える影響の大きさを認識するとともに、この問題への対応を重要な経営課題の一つと捉えています。その観点から「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」の提言に対して2021年に賛同を表明し、提言を踏まえた気候変動への対応に努めています。また、2021年度よりTCFDの枠組みに基づくシナリオ分析を通じ、リスク及びビジネス機会の識別と評価、対応策の策定を実施しています。

 

[基本的な考え方]

 当社は、持続可能な社会への貢献は本業と不可分なものと捉え、サステナビリティを経営の根幹に据えています。脱炭素施策などの気候変動対応は、以下の2軸で取り組んでいます。

 ①お客さまや社会に対する貢献

 ②自社の事業活動における貢献

 

≪ガバナンス≫

 取締役会の監督の下、サステナビリティ推進委員会を執行部の最高意思決定機関である執行役員会の直属としています。同委員会に経営企画部門や事業部門などの主要メンバーを参画させることにより、サステナビリティに関わる活動と経営・事業戦略との融合を図るなど、グループ全体の気候変動対応を含むサステナビリティを巡る課題への対応を推進しています。脱炭素施策を中心とした取組みもこの体制で進めてまいります。

 

 

≪戦略≫

 当社は、シナリオ分析を通じ、リスクと機会の識別および重要度評価、事業・財務インパクトの定量評価、対応策の策定を行っています。同分析では、自社の業界およびお客さまの主要な業界につき、以下の2つのシナリオにおける中長期の影響を考察しました。

 ①パリ協定努力目標の1.5℃シナリオ

 ②気候変動対策が遅延する4.0℃シナリオ

 1.5℃シナリオでは、原材料コスト上昇の影響が大きい一方、トレーサビリティの担保に大きなビジネス機会があると認識しています。他方、4.0℃シナリオでは、事業継続リスクや物理的リスクへの対応コストの増加の影響が大きいと捉えています。

 リスクに対しては、温室効果ガス排出量削減やCSR調達体制の確立、BCP強化などの対応策が明らかになりました。他方、機会に対しては、環境に配慮した商品やソリューションの開発・拡販、データ収集・活用ビジネスの拡大などの対応策が見出されました。

 即ち、いずれのシナリオにおいても、当社はレジリエントな経営を行うことが可能と確認しました。

 

≪リスク管理≫

 サステナビリティ推進委員会主導でリスクを識別した上で関連パラメータを更新し、各リスクの事業・財務インパクトを定量評価することで、リスクを管理します。その結果は執行役員会や取締役会に適宜報告し、全社のリスク管理と連携させます。また物理的リスクについては、リスクマネジメント委員会と連携し、リスク・危機管理を実施します。

 

≪指標及び目標≫

 Scope 1&2は、2030年度に2016年度対比50%削減、2050年度にカーボンニュートラルを目指します。達成に向けて再エネ活用拡大や省エネ推進に取り組みます。

 

 詳細は当社ウェブサイトにおいて開示しています。

当社ウェブサイト「TCFD提言への対応(サステナビリティ)」

https://www.sato.co.jp/about/sustainability/tcfd/

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況などに関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)外部環境にかかわるリスク

① 国内事業について

 当社グループは、バーコード、2次元コード、RFIDなどの自動認識技術を媒体としてメカトロ製品、サプライ製品、ソフト技術等を総合的に組み合わせ、お客様に最適なソリューションを提供する事業を展開しております。流通小売分野だけでなく、製造、運輸、ヘルスケア、食品加工等様々な業界において、サプライ製品を中心とした事業を展開することにより、景気動向の影響を受けにくい体質を有しているものの、ソリューション営業に必要な付加価値としてのノウハウの蓄積や販売ツールの作成のために販売費及び一般管理費(以下、販管費)の割合が高いことから、広範且つ深刻な経済変動により、売上高が急減した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

② 海外事業について

 当社グループは、米州、欧州、アジア・オセアニア等の各地域において、複数の製造及び販売子会社を有しております。これらの海外市場への事業進出には以下のようなリスクが内在しております。

 ・予期しない法律規制の変更

 ・予期しない政治又は経済要因の発生

 ・不利な影響を及ぼす税制または税率の変更

 ・テロ、戦争、自然災害、伝染病、その他の要因による社会的混乱等

 これらの事象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きく影響を及ぼす可能性があります。

補足事項:

 2022年2月24日に発生したロシアによるウクライナ侵攻を受けて、当社グループではロシア向け取引及び同国内における事業に関しての対応方針及び業績見込みについて検討し、同3月15日に当面の対応方針として、欧州販売子会社よりのロシア向け取引は停止、子会社を通じての同国内事業は状況を引き続き注視し、あらゆる選択肢を排除せず、今後の対応について引き続き検討することを開示いたしました。依然としてロシア国内市場を取り巻く環境は不透明感が強い状況が続いており、今後の情勢変化に伴い、当社グループ業績に大きな影響が見込まれる場合は、速やかに開示してまいります。

 

③ サプライチェーンについて

 当社グループは、多数の外部取引先から原材料、部品等を調達しておりますが、これらが何らかの理由により当社グループが計画していた数量や価格で入手できず、コストダウンや製品価格への転嫁が十分にできない場合や、サプライチェーンの寸断によりお客さまへの供給責任が果たせなくなった場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きく影響を及ぼす可能性があります。

補足事項:

 2022年3月期以降、サプライチェーン混乱等に起因したプリンタ部材の調達難、ラベル原材料価格の高騰、船便から空輸への変更による輸送コストの上昇等に伴い連結営業利益へのネガティブ・インパクトが発生し、当社グループではコスト増加分の製品販売価格への転嫁を海外・国内において進め、また販管費の効率執行を推進し、ネガティブ・インパクトの抑制に継続的に取り組んでおります。サプライチェーン混乱の完全な収束には時間を要すると見ていますが、当社グループではお客さまへの供給責任を果たすために追加で発生したコストの価格転嫁や更なるコストダウン、販管費の効率執行を推進し、当社グループの経営成績及び財務状況等への影響を極力軽減すべく取り組んでまいります。

 

④ 為替変動の影響について

 当社グループは、世界各国で生産、販売活動に取り組んでおり、当社と海外子会社間の取引も複数の外貨建てで行っているため、今後著しい為替変動があった場合には、当社グループの製品の競争力、収益性など業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 気候変動の影響について

 当社グループは、気候変動が社会全体に与える影響の大きさを認識するとともに、この問題への対応を重要な経営課題の一つと捉え、金融安定理事会が設立した「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」の提言に対して2021年に賛同を表明し、提言を踏まえた気候変動への対応に努めています。当社グループでは、パリ協定努力目標の1.5℃シナリオ、及び気候変動対策・規制等が進まない4.0℃シナリオに基づき、中長期(2030年、2050年)のお客さまの業界、及び当社グループが所属する自動認識ソリューション業界の世界観を描き、当社グループへの影響を考察しています。

 何れのシナリオにおいても、原材料コストの増加(排出規制や電化推進に伴う希少資源等の需要増、循環型材料の採用、森林資源の枯渇等に起因するコスト増加)が当社グループの事業及び財務へのインパクトが大きいと想定されます。また、4.0℃シナリオにおいては、物理的リスク対応費用(異常気象や自然災害の影響による設備の復旧コスト、渇水による水資源のコスト等の増加)によるインパクトが大きいと想定されます。

 当社グループでは、想定されるリスクに対して対応策の検討・導入を進めるとともに、環境配慮型商品及びソリューションの開発をはじめとする気候変動に伴うビジネス機会への対応も並行して進めることにより、当社グループとしてのレジリエンスの向上に努めてまいります。

 

⑥ パンデミックについて

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大により、当社グループでも一部国・市場においてロックダウンによる売上の減少やプリンタ工場の稼働率低下等の影響を受けました。当社グループでは、従業員及びご家族の健康と安全を第一に考えつつ事業活動の継続と収益の回復に努めてまいりました。2023年5月に世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言終了を発表し、日本国内においても感染症法上の位置づけが5類感染症に移行したことにより、当社グループでは当該パンデミック対応のための危機対策本部を解散し通常の感染症対策に移行しています。但し今後、新たな感染症の発生・拡大、またはCOVID-19の感染が再び拡大・深刻化する事態となった場合は当社グループの業績及び経営に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)事業運営にかかわるリスク

① 知的財産権について

 当社グループは、知的財産権に関するトラブル回避を目的とした調査や交渉を行い、さらに知的財産権の取得を積極的に進めております。現時点で当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているケースはありませんが、将来的には訴訟等に巻き込まれるリスクがあります。こうした訴訟により当社グループが不利な状況に陥った場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

② 棚卸資産の廃棄、評価損について

 当社グループは、製品や部品の品質・環境基準や在庫管理には充分留意しておりますが、市場動向、技術革新、製品のライフサイクル等の急激な変化により、製品及び仕掛品の評価を見直しする必要性が発生して、棚卸資産の廃棄ならびに評価損の計上等を実施した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きく影響を及ぼす可能性があります。

 

③ コンプライアンスについて

 当社グループは企業理念の徹底を図ると共に、取締役会において決議された「内部統制システムの基本方針」に基づき業務の適正を確保するための体制を整備し運用しております。また役員・社員への教育啓発活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めています。しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 情報セキュリティについて

 当社グループは業務の一環として、個人情報や機密情報を取り扱うことがあります。これらの情報について、サイバー攻撃等による情報セキュリティ事故が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い、法的罰則等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 商品・ソリューションの品質について

 当社グループは、優れた製品・サービスでお客さまの新たな価値を創造し、より豊かで持続可能な世界社会の発展に貢献することを使命とし、自社製品の設計、部材調達、製造から製品検査・出荷に至るまで全ての関係部門が製品品質及び安全性の検証体制を構築しています。また、お客さまへの保守サービス提供を通じて、ご使用中の製品の品質と安全に係る大きな不具合発生の未然防止に努めています。しかしながら、コト売り(商品の単品売りではなくハードウェアやサプライ、保守サービス、ソフトウェア等を組み合わせたソリューションを提案する売り方)の浸透・進化を通じて、他社製品の仕入れや個別開発ソフトウェアの増加・高度化等に伴い、商品・ソリューションの品質や安全性に対して不確実性が増しており、想定外の品質問題の発生も起こり得ます。こうした場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当期におきましては、コロナ禍での行動制限などが緩和される一方で、地政学リスクや景気後退の懸念、インフレや円安の進行など先行き不透明な状況の中、省人化や省力化、見える化に対する旺盛な需要を確実に捉えることができました。加えて、価格改定の効果が発現し始めたこともあって日本事業、海外事業ともに前期比で売上高及びセグメント利益は増加しました。これらにより、連結の売上高、営業利益は過去最高となりました。為替相場の変動による為替差益が発生したことなどにより経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は前期比で増加となりました。なお、当連結会計年度において、当社連結子会社SATO UK LTD.の確定給付型年金制度のバイアウトの実行が完了し、退職給付費用1,898百万円を特別損失に計上しました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は142,824百万円(前期比114.5%)、営業利益8,841百万円(同138.1%)、経常利益9,068百万円(同149.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益4,184百万円(同110.3%)となりました。

前述のとおり、地政学リスクや景気後退の懸念、インフレや円安の進行などの影響を受けながらも、日本事業、海外事業ともに好調業界に注力して需要を確実に捉え、価格改定活動を継続し、連結の売上高、営業利益が過去最高となった結果、営業利益率及びEBITDAマージンはそれぞれ前年を上回る6.2%、9.8%となりました。また同様の理由で、連結の投下資本利益率(ROIC)は、増収効果で投下資本回転率が高まり、また税引後営業利益率も上昇し、前年を上回る7.7%となりました。

当連結会計年度末の資産につきましては、流動資産の残高が81,137百万円(前連結会計年度末は81,950百万円)となり813百万円減少しました。これは主に、商品及び製品の増加(2,243百万円)、原材料及び貯蔵品の増加(4,166百万円)、受取手形、売掛金及び契約資産の増加(425百万円)並びに現金及び預金の減少(7,934百万円)等があったことによるものであります。固定資産の残高は41,721百万円(前連結会計年度末は38,054百万円)となり3,666百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の増加(1,940百万円)、無形固定資産の増加(1,115百万円)及び投資その他の資産の増加(610百万円)等があったことによるものであります。

負債につきましては、流動負債の残高が44,963百万円(前連結会計年度末は42,071百万円)となり2,892百万円増加しました。これは主に、短期借入金の増加(2,790百万円)、契約負債の増加(501百万円)、電子記録債務の増加(410百万円)、リース債務の増加(210百万円)並びに支払手形及び買掛金の減少(1,693百万円)等があったことによるものであります。固定負債の残高は10,200百万円(前連結会計年度末は13,426百万円)となり3,225百万円減少しました。これは主に、長期借入金の減少(2,841百万円)、リース債務の減少(374百万円)等があったことによるものであります。

純資産につきましては、当連結会計年度末における残高が67,694百万円(前連結会計年度末は64,508百万円)となり3,186百万円増加しました。これは主に、利益剰余金の増加(1,804百万円)、退職給付に係る調整累計額の増加(1,988百万円)、為替換算調整勘定の増加(1,594百万円)及び自己株式の取得による減少(2,496百万円)等があったことによるものであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ1,610百万円増加し、20,751百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、5,190百万円の増加となりました。

主な増加要因は、税金等調整前当期純利益7,147百万円、減価償却費4,855百万円、退職給付費用1,715百万円、未収入金の減少414百万円及び未払金の増加378百万円等であり、主な減少要因は、棚卸資産の増加5,907百万円、仕入債務の減少1,827百万円及び法人税等の支払額2,230百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、2,290百万円の増加となりました。

主な増加要因は、定期預金の払戻による収入10,678百万円等であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出5,247百万円、無形固定資産の取得による支出2,009百万円及び定期預金の預入による支出1,116百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、6,309百万円の減少となりました。

主な要因は、配当金の支払額2,376百万円、自己株式の取得による支出2,500百万円及びリース債務の返済による支出1,116百万円等によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

自動認識ソリューション事業(日本)(百万円)

29,877

109.6

自動認識ソリューション事業(海外)(百万円)

40,359

129.6

合計(百万円)

70,237

120.3

 (注)上記金額は製造原価によって表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

b.商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

自動認識ソリューション事業(日本)(百万円)

10,669

104.3

自動認識ソリューション事業(海外)(百万円)

8,068

110.7

合計(百万円)

18,738

107.0

 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

c.受注実績

受注は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。

 

 

d.販売実績

「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」及び「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」を参照願います。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っています。

 詳細については、「第5 経理の状況  1.連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。見積りについては、過去の実績や適切な仮定に基づいて合理的な判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

当連結会計年度の財政状態の分析は、前連結会計年度との比較で記載しております。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は81,137百万円(前連結会計年度末は81,950百万円)となり、813百万円減少しました。これは主に、商品及び製品の増加(2,243百万円)、原材料及び貯蔵品の増加(4,166百万円)、受取手形、売掛金及び契約資産の増加(425百万円)並びに現金及び預金の減少(7,934百万円)等があったことによるものであります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は41,721百万円(前連結会計年度末は38,054百万円)となり、3,666百万円増加しました。これは主に、有形固定資産の増加(1,940百万円)、無形固定資産の増加(1,115百万円)及び投資その他の資産の増加(610百万円)等があったことによるものであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は44,963百万円(前連結会計年度末は42,071百万円)となり、2,892百万円増加しました。これは主に、短期借入金の増加(2,790百万円)、契約負債の増加(501百万円)、電子記録債務の増加(410百万円)、リース債務の増加(210百万円)並びに支払手形及び買掛金の減少(1,693百万円)等があったことによるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は10,200百万円(前連結会計年度末は13,426百万円)となり、3,225百万円減少しました。これは主に、長期借入金の減少(2,841百万円)、リース債務の減少(374百万円)等があったことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は67,694百万円(前連結会計年度末は64,508百万円)となり、3,186百万円増加しました。これは主に、利益剰余金の増加(1,804百万円)、退職給付に係る調整累計額の増加(1,988百万円)、為替換算調整勘定の増加(1,594百万円)及び自己株式の取得による減少(2,496百万円)等があったことによるものであります。

 

b.経営成績の分析

当社グループは国内外で多様な市場・業界において現場の人やモノに情報をひも付けてリアルタイムに情報を吸い上げ、価値あるデータに転換してお客さまの上位システム等に届ける「タギング」 を軸にしたソリューションで、個々の現場やサプライチェーン、ひいてはサーキュラーエコノミーまでを最適化する「自動認識ソリューション事業」を従来から展開しております。

また、自動認識ソリューション事業は、中期経営計画の戦略上大きく日本事業と海外事業に大別しており、以上のことから「自動認識ソリューション事業(日本)」「自動認識ソリューション事業(海外)」を当社の報告セグメントとしております。

 

<自動認識ソリューション事業(日本)>

日本事業においては、メカトロ製品、サプライ製品ともに堅調に販売が伸び、前期比で売上高及びセグメント利益は増加しました。メカトロ製品では人手不足やDX化への対応などを背景にRFIDや自動化の推進へのソリューションに関する需要が伸長しました。サプライ製品は良好な需要環境と価格改定活動の継続が貢献して好調に推移しました。

市場別では、マニュファクチャリング市場は上期に半導体の需要増から関連する業界が好調に推移しましたが、下期にかけて需要の一服感があって通年では売上高が微増となりました。その他の市場では通年で主にサプライがけん引して業績が好調に推移しました。

また、原材料費が上昇したものの、上述の価格改定活動や販管費のコントロールを実行して利益の増加につなげました。

これらの取り組みにより、売上高74,166百万円(前期比102.6%)、セグメント利益2,637百万円(同111.2%)となりました。

 

<自動認識ソリューション事業(海外)>

海外事業においては、底堅い需要を確実に捉えて販売を増加させ、当連結会計年度の売上高、セグメント利益は過去最高を更新しました。

ベースビジネスにおいては、米州や欧州でのリテールやフード市場、アジア・オセアニアでのマニュファクチャリング市場などの好調市場に注力して需要を着実に捉えたこと、また継続的な価格改定活動が奏功したことにより、売上高が増加しました。売上高の増加に加え、アジアのプリンタ製造工場において原価の上昇がピークアウトしたことにより、利益が増加しました。

プライマリーラベルを専業とする各社においては、引き続き食品や飲料、衛生用品といった生活インフラを支える業界向けのニーズが好調に推移し、また価格改定活動も進展したことにより売上高及び利益が増加しました。

これらの取り組みにより、売上高68,657百万円(前期比130.8% [為替影響を除く前期比109.4%])、セグメント利益7,111百万円(同178.8%)となりました。

 

c.キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。また、当社グループのキャッシュ・フロー経営の方針につきましては、次のとおりであります。

当社グループのキャッシュ・フロー経営の方針は投資を営業キャッシュ・フローの範囲内で行い、投資リターンの最大化を図りながら、フリーキャッシュフローの黒字化の維持を基本としております。また、資金調達に関しては外部からの借入に過度に依存することなく、株主資本比率50%以上を目安としております。当社グループは金融機関に対して十分な借入枠を有しており、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な資金の調達は、今後も可能であると考えております。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

『驚き』と『感動』をもたらす商品を生み出し続ける世界一のプリンタメーカになるために、下記の取り組みを進めてまいりました。

・ 国別、市場別、業界別、用途別のソリューションを展開するユニークな商品の開発

・ クラウドサービスとの連携で変化するニーズにタイムリーに対応

・ 設計・製造のコアコンピタンスの確立

・ 細部に拘った商品開発で、作り手、売り手、使い手に商品を通じて感動を与える

そして、品質を高め、コストを低減するために以下の施策に取り組みました。

・ お客様ニーズに合致するプリンタ、ソフトウェアを柔軟に組み合わせて提供するためにプリンタ共通プラットフォームの開発を構築し、当該プラットフォームを搭載したプリンタの開発に着手しました。

・メカ・エレキ・ソフト設計プロセスと評価の質を高いレベルで維持する

・新製品・マイナーチェンジにより旧モデルのディスコンを確立する

・サプライとのマッチング品質のプロセスを見直し体系化する

・世界的な半導体供給不足問題の緊急対応及び電子部品EOL(枯渇)問題に対して、One SATOで迅速な対応を行い、お客様への影響を最小限に抑えました。

 

このような研究・開発活動の結果、電子プリンタやハンドラベラーといったメカトロ製品においては新規及びベース事業を伸ばすために、製品をタイムリーに投入してまいりました。

また、サプライ製品につきましても素材の研究、新技術の応用で耐熱、耐薬品、耐磨耗に優れ、高密度、高精細印字に適したシール・ラベル、カーボンリボンなどの新製品開発、製造、供給が可能となっております。

合わせて、地球環境に配慮したサステナビリティの製品開発を推進しております。省資源・省力化を進めるとともに、持続可能な社会への貢献に向けて安心・環境保全を追求する基礎研究開発を行っております。

さらに、周辺機器との連携を可能にし、より効率的に自動認識システムを活用できるソフトウェアの開発にも注力し、新規市場を開拓するための総合力を培ってまいります。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は4,669百万円であり、主に自動認識ソリューション事業(日本)で発生しております。