(1)業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府や日銀の金融政策や、それに伴う円安基調により輸出産業を中心に好景況感も感じられる様になりました。また、雇用・所得が着実に改善するなど景気は緩やかではありますが回復基調に推移いたしました。
土木建設業界におきましても、公共投資が底堅く推移し、民間設備投資は好景況感を背景に合理化・省力化へのニーズの高まり等もあり、増加傾向で推移いたしましたが、土木建設需要の高まりに伴う人材不足及び労務費、資材等の高騰がつづく状況となりました。
このような環境の下、当社グループでは、土木建設事業を中核分野とし、インフラ関連、耐震工事等の特殊工事及びそれに必要な機具機材の需要に対応して参りました。きめ細かい営業活動を推進し生活関連・建設関連資材等の提案営業にもまい進してまいりました。また、グループ企業間のシナジー効果をより一層高めるため、グループ企業間の連携も高めるよう努力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は100億92百万円と前連結会計年度に比べ31百万円(0.3%増)となりました。損益面におきましては、人件費を中心とした販売費及び一般管理費の増加により営業利益は1億2百万円(前連結会計年度比24.9%減)、経常利益は1億58百万円(前連結会計年度比13.1%減)と前年を下回りました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等合計額が増加したものの、固定資産売却益62百万円を計上したことにより84百万円(前連結会計年度比31.7%増)となりました。
セグメント別売上高の概況は次のとおりであります。(セグメント間の内部売上高は含めておりません。)
[切削機具事業]
コアビット・ワイヤー等の消耗品の需要は増加したものの、コアドリル等の需要が低調に推移したため、売上高は32億27百万円(前連結会計年度比 2.3%減)となりました。原価低減等に努めましたが、人件費を中心とした販売費及び一般管理費の増加により、セグメント利益(営業利益)は2億36百万円(前連結会計年度比9.5%減)となりました。
[特殊工事事業]
人手不足等による工事進捗の遅れの影響等があったものの、下期における受注増加により、売上高は20億65百万円(前連結会計年度比0.8%増)となりました。また、原価低減に努め、セグメント利益(営業利益)は1億63百万円(前連結会計年度比4.1%増)となりました。
[建設・生活関連品事業]
建設関連の顧客への工具及び建設資材の売上増加及び年度後半の展示会での売上の増加により、売上高は34億43百万円(前連結会計年度比 0.3%増)となりました。人件費を含む販売費及び一般管理費の増加により、セグメント利益(営業利益)は71百万円(前連結会計年度比 34.3%減)と前年を下回りました。
[工場設備関連事業]
主要顧客からの受注の増加、また、第2工場の稼働率向上も相まって、売上高は6億36百万円(前連結会計年度比27.9%増)となりました。原価低減にも努め、セグメント利益(営業利益)は23百万円(前連結会計年度は営業損失28百万円)となりました。
[介護事業]
介護利用者の増加を目指し営業活動をしたもののデイサービスの介護報酬の減額により、売上高は4億6百万円(前連結会計年度比6.4%減)となりました。また、生活介護(障がい者デイサービス)の設備投資等もあり、セグメント損失(営業損失)は43百万円(前連結会計年度は営業損失38百万円)となりました。
[IT関連事業]
販売管理用パッケージソフト及び受託開発の受注増に努めましたが、売上高は3億16百万円(前連結会計年度比8.8%減)となりました。販売費及び一般管理費の節減に努め、セグメント利益(営業利益)は7百万円(前連結会計年度比137.6%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、資金という)は前連結会計年度末に比べて、21百万円減少し、10億40百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は2億38百万円(前連結会計年度は3億19百万円)となりました。
税金等調整前当期純利益2億51百万円、減価償却費1億40百万円、退職給付に係る負債の増加額17百万円等収入の一方で、売上債権の増加額81百万円、退職給付に係る資産の増加額3百万円、法人税等の支払額99百万円等に使用したことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は64百万円(前連結会計年度は1億52百万円の使用)となりました。
これは主に投資有価証券の売却による収入1億48百万円が取得による支出1億11百万円を37百万円上回ったこと、有形固定資産の売却による収入2億円が取得による支出1億85百万円を15百万円上回ったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3億14百万円(前連結会計年度は84百万円)となりました。
これは主に配当金の支払額55百万円、自己株式の取得による支出44百万円、短期借入金の純減少額39百万円、長期借入金の返済による支出4億3百万円が借入による収入2億40百万円を1億63百万円上回ったこと等によるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
切削機具事業(千円) |
770,992 |
656,624 |
85.2 |
|
特殊工事事業(千円) |
- |
- |
- |
|
建設・生活関連品事業(千円) |
- |
- |
- |
|
工場設備関連事業(千円) |
432,186 |
505,520 |
117.0 |
|
介護事業(千円) |
- |
- |
- |
|
IT関連事業(千円) |
239,217 |
227,555 |
95.1 |
|
合計(千円) |
1,442,395 |
1,389,699 |
96.3 |
(注)1.上記金額は製造原価によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)商品・製品仕入実績
当連結会計年度の商品・製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
切削機具事業(千円) |
1,522,069 |
1,441,615 |
94.7 |
|
特殊工事事業(千円) |
- |
- |
- |
|
建設・生活関連品事業(千円) |
2,775,961 |
2,823,255 |
101.7 |
|
工場設備関連事業(千円) |
32,207 |
31,437 |
97.6 |
|
介護事業(千円) |
- |
- |
- |
|
IT関連事業(千円) |
- |
- |
- |
|
合計(千円) |
4,330,237 |
4,296,308 |
99.2 |
(注)1.上記金額は仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
当社グループは製品については、見込生産を中心に行っているため、また、特殊工事事業につきましても、施工工事は工期が短く1件当たりの受注金額が僅少であるため、受注高の総合的な把握は行っておりませんので、記載を省略しております。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
切削機具事業(千円) |
3,302,289 |
3,226,671 |
97.7 |
|
特殊工事事業(千円) |
2,048,330 |
2,065,353 |
100.8 |
|
建設・生活関連品事業(千円) |
3,433,354 |
3,442,501 |
100.3 |
|
工場設備関連事業(千円) |
496,944 |
635,823 |
127.9 |
|
介護事業(千円) |
433,701 |
405,849 |
93.6 |
|
IT関連事業(千円) |
346,213 |
315,824 |
91.2 |
|
合計(千円) |
10,060,830 |
10,092,021 |
100.3 |
(注)1.上記金額は外部顧客に対する売上高であり、セグメント間の内部売上高は含まれておりません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
①会社の経営の基本方針
当社グループは「最高の信用」「最高の技術」「最高の品格」の経営理念のもと、土木建設工事分野における安全性と生活環境に留意した新製品・新技術の開発により社会の繁栄に貢献すると同時に、社会の一員として法令遵守に努め、かつ安定的な適正利益を生み出し続ける事により、株主・取引先・従業員の皆様とともに喜びを分かつ事を基本方針としております。
②目標とする経営指標
当社グループは株主価値を高めるためには株主資本利益率(ROA)の増加による資本効率の向上への努力が重要と認識しております。現在は安定的な収益体質の確立に取り組んでおり、安定的な収益見通しが確立後に目標とする経営指標値を設定したいと考えております。
(2)当社グループの現状の認識及び経営環境
当連結会計年度の業績は工場設備関連事業で第二工場の稼働等の向上等で売上が増加し、全体では前連結会計年度に比べ、売上高が0.3%増加しました。利益面におきましては、人件費を中心とした販売費及び一般管理費の増加もあり、営業利益及び経常利益は、それぞれ24.9%及び13.1%減少しました。今後は、景気動向に左右されない、安定的な収益体質を確立することが最優先の課題であると考えております。今後の我が国の経済環境は、昨年のイギリスEU離脱問題、アメリカでのトランプ大統領誕生、今年のフランス大統領選挙等、海外の政治経済情勢の不確実性の高まりにより、金融資本市場の大幅な変動の影響等による不透明な状況が続くものと思われます。一方、国内における企業収益の改善、雇用・所得環境の改善等により、景気は穏やかに回復を続けるものと予想されます。当社事業分野においても、耐震・防災対策を中心にインフラの再整備が、また民間の設備投資も継続的に活性化していくものと思われます。また、労働力人口の不足に伴い人口知能の活用や情報通信技術・コンピュータ技術等の活用が各事業分野で進むものと思われます。この様な経済環境の中、当社グループは更なる売上増と安定した黒字化を目指してまいります。特に苦戦を強いられている事業分野の早期黒字化を目指します。以上のようなことを考慮し各事業分野に、以下のとおり対処すべき課題を設定し対応してまいります。
(3)当面の対処すべき課題の内容
①切削機具事業
・既存の切削機具製品類の需要増加に対応します。
・各種土木施設等の改修・耐震対策に使用される機具機材を開発し提供していきます。
・都市部での無電柱化に対応する装置の市場投入を急ぎます。
・土木・建設分野以外にも、蓄積した技術ノウハウを応用し新しい事業分野にも進出します。
・各種機具に使用する消耗品の自社生産も拡大していきます。
②特殊工事事業
・広範囲でかつ大規模な工事受注を志向します。
・施工提案から始めて一貫した施工体制を確立します。
・ゼネコンとの工法の共同開発を進めていきます。
・鉄鋼関連等をはじめとする民間企業からの特殊需要に対応していきます。
・人員の拡充、人材の育成を強化します。
③建設・生活関連品事業
・既存商材及び顧客の囲い込みを進めていきます。
・客先のニーズを捉えた提案営業活動とそれに則した商品開発に努めていきます。
・仕入れルートの効率化、販売体制の効率化等による原価低減を進めていきます。
④工場設備関連事業
・既存顧客へのシェア向上を図っていきます。
・蓄積した技術に基づき、新規顧客開拓を進めていきます。
・効率的な材料調達、効率的な生産体制を確立して原価低減を進めていきます。
・第2工場の稼働率の向上に努めます。
・自社製品以外の商品類の取扱の拡充に努めます。
⑤介護事業
・サービス付高齢者住宅においては、住宅の入居率の向上に努めます。
・生活介護(障がい者支援)事業の安定運営に努めます。
・全体的な意志疎通を図り、社員の定着率向上に努めます。
・収益性を考慮し、事業所の統廃合等を検討し、速やかに安定的な収益体質の確立を目指します。
⑥IT関連事業
・SE部隊を強化して受注案件の増加を目指します。
・需要のあるWEB系並びにCAD/CAM系の開発能力を高めていきます。
・自社開発の販売管理用パッケージソフトのカスタマイズ化により、売上と利益の確保を図ります。
(4)対処方針
経営会議の中でテーマ別分科会を設定し、各責任者が定期的に会議を開催し、問題点に対処するとともに議論をつくした決定事項を経営会議に図り迅速な判断のもとに課題に対処する所存であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項には、以下のようなものがあります。なお、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で発生の回避に努める所存であります。本項については、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)特殊工事の安全対策について
当社はダイヤモンド切削機具を用いて、耐震工法・免震工法による構造物の切断解体を行っており、特殊工事は重量物の搬送・移動が伴うため工事に際して十分な指導と安全対策を実施しておりますが、工事内容は個々に異なり全ての点で安全を保障できるものではありません。そのために損害保険等に加入するなどの対応をしておりますが当該保険の免責事項や限度額超過に該当する損害が発生した場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)製品・部品の海外生産による業績への影響について
当社グループは、中国江蘇省南通市に設立した子会社2社において、ダイヤモンド切削関連機具、切削消耗品の製造・販売を行い厳格な品質管理を行っておりますが、中国内で調達する部品等が必要完成度に達していない場合や、当該国の政治的変動や法令の規制等が発生した場合などにより、製造の遅れが発生した場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社はダイヤモンド切削機具に関わる工業所有権を有しており、その一部は米国・台湾・韓国等にも登録済みであり、今後も拡大していく方針でありますが、中国をはじめとする新興地域国における申請・登録が、当局の事情等により円滑に進まない場合、将来の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)減損会計について
当社グループの資産のグルーピングは事業用資産については営業所単位に、賃貸用資産については個別にグループ化しております。今後は、営業所収益の著しい悪化、賃貸用資産については賃料の改定等、また土地の市場価格の著しい下落等で減損損失が生じる可能性があります。その結果、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)顧客情報管理について
当社グループは製品・商品の製造・販売及び工事並びに介護事業・IT関連事業における顧客情報を有しております。顧客情報の管理には万全を期しておりますが、万一それらの情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの信用低下により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発は、当社技術製造部を主体として工事・販売の関連部門等から広く情報を収集しながら、建設工事等に係る新施工技術及び新製品開発・改良の研究活動を行っております。
現在の研究開発スタッフは、グループ全員で13名在籍し、これは総従業員の2.9%に相当しております。当連結会計年度における事業の種類別セグメントごとの研究目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の研究開発費は116,011千円となっております。
(1)切削機具事業
鉄筋コンクリートに穴あけ・切断をする工具機器等を研究開発する目的で活動を行った結果、主な成果は次のとおりで、研究開発費は116,011千円であります。
① 乾式ビット MD2 7~12” の開発
従来販売していました6“以下の 乾式ビットMD2 を、子会社の南通康賽克半導体工具有限公司と共同で製品化したオリジナルダイヤモンド工具です。
② SVⅢワイヤーP<プレミアム>・D<ドライミスト・乾式兼用>・E<電着(乾湿兼用)> の開発
Pは、様々な被削物に対応する為に、切削速度と寿命に優れた高性能品として新開発しました。
Dは、切削水を使わないワイヤーソーイング工法に適した専用品としてモデルチェンジしました。
Eは、鉄のみでも切断可能な電着(電気メッキ)タイプのダイヤモンドワイヤーとして新開発しました。
③ コアドリル SPJ-123C の開発
乾式切断時のオイルシールの耐久性を向上させた、乾湿兼用のコアドリルとしてモデルチェンジしました。
④ 乾式用スイベルS Cロッドねじ-Cロッドねじ の開発
SPJ専用ショート軸タイプの乾式用スイベルとして新開発しました。
⑤ SPJ用乾式コアビット ドライワン Cロッドねじ の開発
子会社の南通康賽克半導体工具有限公司と共同で製品化したオリジナルダイヤモンド工具です。
薄刃チップの採用によりコア折れした時にコアが詰まりにくくなっています。
⑥ 充電油圧プレス BP-8.5T の開発
手動油圧プレスに変わる、電動なのでスイッチ操作のみでスピーディなワイヤー接合作業が行える充電油圧プレスとして新開発しました。
⑦ 連続穴用架台 LA の開発
ウォールカッターによるブレード切断工事での端部切り残しR部を仕上げる時に、トラックレールLAで使用するコアドリル用の連続穴施工架台として新開発しました。
(2)特殊工事事業
当連結会計年度において該当する研究開発活動はありませんでした。
(3)建設・生活関連品事業
当連結会計年度において該当する研究開発活動はありませんでした。
(4)工場設備関連事業
当連結会計年度において該当する研究開発活動はありませんでした。
(5)介護事業
当連結会計年度において該当する研究開発活動はありませんでした。
(6)IT関連事業
当連結会計年度において該当する研究開発活動はありませんでした。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、金融商品取引法の規定及び我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。
当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営陣は、貸倒引当金、たな卸資産、固定資産、退職給付に係る負債等に関する見積り及び判断に対して、継続的に評価を行っております。経営陣は過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要素に基づき、見積り及び判断を行っております。
実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社では、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。本項については、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①収益の認識
当社グループの売上高は通常は顧客に対して商・製品が出荷された時点、工事売上に関しては当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準、その他の工事については工事が完成した時点で計上されます。特定のケースでは、注文書で顧客の検査に合格することが要求されており、その場合は顧客が当社グループの商・製品を検収した時点で売上を計上しております。不動産賃貸収入は、契約書に基づき、月単位で収益を計上しております。
②貸倒引当金
当社グループは顧客の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
③たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の市場状況に基づく時価の見積額と取得原価との差額に相当する額について、評価損を計上しております。実際の将来需要又は市場状態が見積りより悪化した場合、追加の評価損が必要となる可能性があります。
④投資有価証券の減損
当社グループは、余資運用の一環として、業務上の関係を有する企業等の株式を所有しております。これらの株式には価格変動性が高い上場会社の株式と、株価の決定が困難である非上場会社の株式が含まれております。当社グループでは上場会社の株式への投資の場合、期末日における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30%~50%未満の下落の場合、下落継続期間等総合的に検討し時価の回復可能性無しと判断した場合、減損処理を行っております。非上場会社への投資の場合、実質価額が取得原価に比べて50%程度以上低下し回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、減損処理を行っております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は、簿価の回収不能が発生した場合の評価損の計上が必要となる可能性があります。
⑤繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、当該資産が将来の税金負担額を軽減する効果を評価するに当たっては、将来の課税所得及び慎重かつ実現可能性の高い継続的な税務計画を検討し、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に計上金額の純額を上回る繰延税金資産を、今後回収できると判断した場合、繰延税金資産への調整により当該判断を行った期間に利益を計上することになります。
⑥退職給付に係る負債
当社は従業員の退職給付に備えるため、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を採用しており、国内子会社の一部については、退職一時金制度を採用しております。退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には割引率、退職率、近年の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期収益率などが含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合又は、前提条件が変更された場合、その影響は累積され将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。割引率の低下及び年金資産運用での損失は当社グループの退職給付費用に対して悪影響を及ぼします。同様に割引率の上昇及び年金資産運用での収益は退職給付費用に好影響を与えます。過去勤務費用及び数理計算上の差異の償却は退職給付費用の一部を構成しておりますが、当社グループでは、過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(5年)により均等償却しております。数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(7年)による定率法によりそれぞれ発生の翌連結会計年度から損益処理しております。
(2)業績報告
①概要
当連結会計年度は、下半期の円安、株高により輸出産業を中心に景況感も上昇しました。また、雇用所得が着実に改善するなど景気は回復基調に推移いたしました。
土木建設業界におきましても、公共投資、民間設備投資とも、底堅く推移しましたが、土木建設需要の高まりに伴う人材不足及び労務費の高騰がつづく状況となりました。このような状況のもと、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ31百万円増の100億92百万円となりました。利益面では前連結会計年度に比べ営業利益では34百万円減の1億2百万円、経常利益は24百万円減の1億58百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等合計で前連結会計年度に比べ41百万円増の1億68百万円を計上したものの、固定資産売却益62百万円を計上したことにより、20百万円増の84百万円となりました。
②売上高
当連結会計年度のセグメント別売上高は、「切削機具事業」では、インフラ整備・耐震工事向けの切削消耗品等の売上が好調であった反面、コアドリル等の売上が減少し、前連結会計年度に比べ76百万円減の32億27百万円となりました。「特殊工事事業」は、人員不足等による受注不足により、上半期は苦戦しましたが、下半期に進捗の遅れを取り戻したことにより、前連結会計年度に比べ17百万円増の20億65百万円となりました。「建設・生活関連品事業」は、展示会による動員増等により、前連結会計年度に比べ9百万円増の34億43百万円となりました。「工場設備関連事業」は、主要顧客を中心に受注が増加したこと、また第二工場の稼働率の向上もあり、前連結会計年度に比べ1億39百万円増の6億36百万円となりました。「介護事業」は、デイサービスの介護報酬の減額により、前連結会計年度に比べ28百万円減の4億6百万円となりました。「IT関連事業」は受託開発の受注が減少し、前連結会計年度に比べ30百万円減の3億16百万円となりました。
③売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、原価圧縮に努め、前連結会計年度に比べ54百万円減の77億37百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は、0.7ポイント減少して76.7%となっております。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1億19百万円増の22億53百万円となりました。増減額の主な内訳は、人件費が66百万円増、事業税等が8百万円増、旅費交通費が9百万円増などであります。売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、22.3%と前連結会計年度に比べ1.1ポイント増加しております。
④営業利益
営業利益は、売上総利益が85百万円増加したものの、人件費を中心とした販売費及び一般管理費の増加により、前連結会計年度に比べ34百万円減少し1億2百万円となりました。
⑤営業外収益、営業外費用
営業外収益は、前連結会計年度の59百万円から当連結会計年度は65百万円となりました。営業外費用は、前連結会計年度の13百万円から当連結会計年度は8百万円となり、前連結会計年度の46百万円の純収益が当連結会計年度は56百万円の純収益となりました。
⑥経常利益
経常利益は、前連結会計年度に比べ24百万円減少し1億58百万円となりました。
⑦税金等調整前当期純利益
特別利益は、前連結会計年度において投資有価証券売却益など10百万円を計上しましたが、当連結会計年度は固定資産売却益62百万円、投資有価証券売却益32百万円、合計で94百万円となりました。また特別損失は、前連結会計年度の5百万円から当連結会計年度は0百万円となったことにより、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ65百万円増の2億51百万円となりました。
⑧法人税等
法人税等合計は、前連結会計年度に比べ41百万円増の1億68百万円となりました。
⑨非支配株主に帰属する当期純損益
前連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純損失4百万円から、当連結会計年度は非支配株主に帰属する当期純損失0百万円となりました。
⑩親会社株主に帰属する当期純利益
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ、20百万円増加し当連結会計年度は84百万円となりました。
(3)流動性及び資金の源泉
①キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益2億51百万円、減価償却費1億40百万円等収入の一方で、売上債権の増加額82百万円、法人税等の支払額99百万円等に使用したことで、2億38百万円の資金獲得(前連結会計年度は3億19百万円)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入が取得による支出を15百万円上回ったこと、投資有価証券の売却による収入が取得による支出を37百万円上回ったこと、定期預金の払戻による収入が、預入による支出を18百万円上回ったこと等により獲得した資金は64百万円(前連結会計年度は資金使用1億52百万円)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出が長期借入れによる収入を1億63百万円上回ったこと、短期借入金の純減少額39百万円、配当金の支払額55百万円、自己株式の取得44百万円等により使用した資金は3億14百万円(前連結会計年度は84百万円)となりました。
これらの活動の結果、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度から21百万円減少し、10億40百万円となりました。
②資金需要
当社グループの運転資金のうち主なものは、材料・商品の購入の他、製造費、完成工事費用、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは人件費及び荷造・運搬費、通信費、家賃等の設備費用であります。
③財務政策
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金又は銀行借入れにより資金調達することとしております。借入れによる資金調達に関しては、原則として運転資金については期限が1年以内の短期借入金で、設備投資資金については固定金利の長期借入金で調達しております。当連結会計年度においてグループ全体の所要資金として、金融機関より長期借入金として2億40百万円の調達を実施しました。この結果、当連結会計年度末の短期借入金の残高は前連結会計年度末より1億3百万円減少し4億64百万円、長期借入金の残高は前連結会計年度末より99百万円減少し5億93百万円となり合計10億57百万円(前連結会計年度末は12億59百万円)となっております。
当社グループは、健全な財政状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力及び不動産の担保余力等により当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。なお、本記載は平成29年3月末日時点における将来予測であります。