第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社経営の基本方針

当社グループは、以下のとおり経営理念および経営方針を定め、実践しております。

①経営理念

 当社は、設立以来、下記を経営理念としております。

『経営理念』

一. 我社は世の中の役に立つ独創的な「物」「方法」を創造し世の中に貢献する。

一. 我社は顧客の立場に立って「物」「方法」を創造し、より価値の高い物を、お客様に与え続ける。

一. 我社は正しい倫理の上に立ち、真面目な事業運営で永久繁栄を計る。

一. 我社に対し力を貸してくださっている方々に少しでも多くの利益をもたらし、共存共栄を計る。

一. 我社の社員は一丸となって努力し如何なる時代が来ようとも絶対につぶれる事のない強靭な体質を作り、事業の永久繁栄を計る。

一. 我社の社員はもっともっと人間性を高め社会的地位の向上を計ると共に財産の増強を計る。

②経営方針

 当社は、国民の視点に立った建設工事のあるべき姿として、「建設の五大原則」を掲げ、これを遵守する新しい建設業界への転換を図る「工法革命」を提唱し、実践しております。

 その中核をなす技術が「インプラント工法」であり、その普及・拡大により、世界の建設を変えることを経営方針として掲げております。

 

『経営方針』 インプラント工法で世界の建設を変える

 

「建設の五大原則」

 ≪いかなる工事も環境性、安全性、急速性、経済性、文化性の五つの要件を調和のとれた正五角形で実現しなくてはならない≫

環境性: 工事は環境に優しく、無公害であること

安全性: 工事は安全かつ快適で、工法自体が安全の原理に適合していること

急速性: 工事は最短の時間で完了すること

経済性: 工事は合理的で新奇性・発明性に富み、工費は安価であること

文化性: 工事は高い文化性を有し、完成物は文化的で芸術性に溢れていること

 

(2)中期的な会社の経営戦略

当社グループは「中期経営計画(2022年8月期-2024年8月期)」を策定しております。当該期間は、2031年8月期の売上高1,000億円を目標として飛躍的な発展を目指すための基盤づくりの期間と位置付けております。

 【長期ビジョン】

『インプラント工法のパッケージ化によるグローバル展開』

・建設をグランドデザインするグローバル・エンジニアリング企業になる。(海外売上比率を7割とする)

・高収益企業(賢い企業)体質を確立する。

 【基本戦略】

①『インプラント工法の技術提案に特化したグローバル展開』

・防災主体からすべてのインフラ整備に適用範囲を拡大させる。

・「圧入原理の優位性」を発揮する案件を軸に世界へ技術提案を実施する。

・見て理解できる施設により、インプラント工法の普及拡大につなげる。

・ビジョンと技術力に共感し、互いに発展を遂げるためのパートナーを発掘する。

②『付加価値の高い工法・製品を開発し社会にソリューションを提供』

・ICT施工の実現による進化した圧入工法を実施する。

・計測器によるモニタリングで構造物の健全性を可視化する。

・開発型企業として新しい発明をすることで社会課題を解決する。

・スマートファクトリーによりデジタル技術でリソースを最適化し、最短で高付加価値の製品を提供する。

 

 【サステナブルな社会への貢献】

 「公害対処企業」としての設立時から、環境問題への対処は当社グループの原点であります。常に将来を見据えたソリューションを社会に提供し続け、持続可能な社会の実現と、永続的な企業価値の向上を目指しています。

SDGsへの取り組み

・災害に強い強靭なインフラ構築

 地震や津波、洪水にも粘り強く耐え、急速構築できるインプラント構造物の提案、普及を通じて強靭で持続可能なまちづくりに貢献する。

・仮設レス施工

 従来工法では必要な仮設工事(仮設材製造・運搬・設置撤去)が不要なため、大幅なCO2排出量の削減が可能。

・機能構造物の提供

 社会の変化に柔軟に対応する機能の見直し、部材の再利用を前提とした構造物を提供する。

・圧入システムの自動化・電動化

 圧入機とシステム機器の自動化により労働力不足を解消し生産性を向上させる。また、電動化により脱化石燃料を図る。

・生産体制の変更

 必要なものを必要な分だけ生産する受注生産体制に移行し、資源利用を最小限に抑制する。

・賢い企業活動を徹底

 GIKENのニューノーマルを徹底し、働き方の多様化を推進。生産性・働きがいの向上につなげ、効率的な経営を実現する。

2024年8月期連結

売上高   30,000百万円     営業利益 3,300百万円

国内売上高 26,500百万円

海外売上高  3,500百万円

(3)経営環境および対処すべき課題

①新生建設業界への転換

 人命や財産を守り社会生活を維持・向上するためのインフラは、社会において極めて重要な位置付けにあり、本来、その目的の重要さから最適・最新の技術を導入する必要性があります。しかしながら、現実には建設業界は他の産業と比べ技術的、制度的な革新が遅れております。その要因は、過去の実績で工法が採用されるという「前例主義」で工法選定が硬直化していることや、時代や社会の変化に対応可能な構造物をデザインせず、スクラップ&ビルドを前提としていることが挙げられます。こうした状況下、当社グループは、建設をあるべき姿(新生建設業界)へ転換することを社会における使命と位置付け、その課題解決を図っております。

 前例主義の業界の中で、今後の当社グループが新工法提案を実現するプロセスでは、現状の建設の技術等の課題を浮き彫りにすると同時に、建設の制度的改革へのアプローチ等が必要になります。こうした関連において対処すべき課題が以下の内容となります。

 

1)「建設の五大原則」に基づく工法選定への転換

これまで工法選定が前例主義であったため技術革新が進まず、例えば有事の際に備えた構造物でも有事の際に目的や責任を十分に果たすことができないといったリスクを社会が負わされてきました。

当社グループでは、今後、時代の中で最新かつ最適な工法選定がなされるよう前述の「建設の五大原則」に基づく「工法選定基準」へと転換すべく、発注者やコンサルタント等、業界の上流に向けた普及活動の推進を行っております。

 

2)実証科学に基づく構造物の科学的な裏付け

当社グループでは、科学的に証明された、確実に目的や責任を果たす構造物とその構築方法を確立するため、学術組織である国際圧入学会と連携し、理論と実践を融合させた学術探究により実証科学で圧入杭と地盤のメカニズムを解明する取り組みを推進しております。

さらには、社会においては、構造物の構築時のみならず長期間にわたる機能確保こそが必要であり、それを実証可能とするために、杭や地盤内にセンサーを配備することで構造物に「神経」を通し、構造物から得られた情報を活用する「神経構造物」の実現への取り組みも行っております。

このように、インプラント構造物を「圧入原理の優位性」に基づき実証科学で証明し、性能と健全性の立証に取り組んでおります。

3)持続的発展に応じた「機能構造物」への転換

 科学技術や文化の進歩が著しい現代において、構造物は目的・構造・設置場所を時代や社会の変化に応じて柔軟に対応できるよう「機能」を基調にしたものであるべきです。しかしながら、スクラップ&ビルドが当たり前となっており、社会変遷の中で、コスト面だけでなく環境面など社会全体に対して大きな負担を強いております。

 当社グループでは、社会の変化を前提としない「永久構造物」から、循環型で持続可能な社会を実現する機能重視の「機能構造物」へと転換する社会システムの提案を推進し、その実現を図っております。

 

②グローバル化の推進

 当社グループは中長期的に海外売上比率を全体の7割とすることを目標に掲げております。世界的な気候変動に伴う自然災害への対応、老朽化した社会インフラの再生・強化が、日本国内のみならず世界的に喫緊の課題となっているためであります。そのため、建設をグランドデザインする『グローバル・エンジニアリング企業になる』を目下の目標として、さらなる海外展開のためのプラットフォームづくりを行っております。

 具体的な内容として、「インプラント工法のパッケージ化」によるビジネス展開、海外事業パートナーへの技術提供、各国官公庁等への工法普及活動を推進していきます。

 

③工法・機械の省力化・自動化

 労働人口が減少し、建設業においても2024年問題が叫ばれる一方、老朽化したインフラの改修は待ったなしの課題であります。その抜本的な解決策として、IT技術等の駆使により生産性を向上させる新しい建設機械が強く求められています。

 当社グループではこれまで、「サイレントパイラー」の施工効率の向上を追求してきたほか、地盤情報の推定と圧入条件の自動最適化を実現する「PPTシステム」の開発等により、建設現場の生産性向上に取り組んできました。

 今後は、圧入施工から圧入工法特有の杭天端上を移動する自走、さらには杭搬送から建て込みの一連の圧入工事の全自動化を実現するとともに、遠隔操作・自律施工の実現をすることで、国内のみならず、海外への効率的な支援を可能にし、人手不足の解消や生産性の向上・効率化を進めていきます。

 

④気候変動問題への対応

 気候変動への対策が世界的な課題となっている中、当社グループにとっても、自然災害の激甚化、平均気温の上昇、導入が検討されている炭素税などが事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。「公害対処企業」として創業した当社にとって気候変動対策の推進は使命でもあります。

 当社グループは2022年10月、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、気候変動に関連するリスク・収益機会を特定した上で、シナリオ分析を行いました。併せてグループの活動に伴うCO2排出量の削減目標を定め、分析の結果を踏まえた対応策を進めています。

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは、次の通りであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ全般に関するガバナンスおよびリスク管理

 当社グループは創業以来、社会課題を解決する独創的な「物」「方法」を創造し、事業そのものをサステナビリティと位置づけ、社会貢献を果たしてきました。しかし、外部環境が急速に変化し、不確実性が高まる中、持続可能な経営基盤の構築や事業成長、価値創造の継続に向け、これまで以上にサステナビリティの取り組みの進化と推進が求められています。当社は、変化に対応するレジリエンスを備えるとともに、「工法革命」の推進と収益拡大、SDGs等に対する貢献の好循環を持続させるため、「サステナビリティ委員会」においてマテリアリティの特定を進めております。

 

①ガバナンス

 当社は、サステナビリティに関する取り組みを推進するため、代表取締役社長の直下組織「サステナビリティ委員会」を設置しております。サステナビリティ委員会は、気候変動への対応をはじめとしたサステナビリティに関する重要な事項について審議し、代表取締役社長に対する報告や提言、施策のフォロー等を行っています。取締役会はサステナビリティ委員会の活動に関する報告を受けるなど適切に監督を実施しています。

 

②リスク管理

 当社は、企業活動を取り巻くリスクを把握、管理することが持続的な成長と社会的責任を果たすことにつながると考え、グループ全体を統括するリスク管理体制を構築、運用しています。

 重要度の高いリスクに関しては取締役会で事案ごとに特定・評価し、対策の妥当性を審査することでリスクの最小化、顕在化の抑止を図っています。サステナビリティに関する重要なリスクに関してはサステナビリティ委員会で議論のうえ取締役会に報告され、必要に応じて審議が行われます。各部門は業務プロセスに顕在、内在するリスクを把握したうえで対策を講じており、リスク管理状況について内部監査室の監査を受けています。

 

(2)個別テーマ

①気候変動

 当社グループは、気候変動に関連するリスク・収益機会の特定と対処を経営上の重要な課題の一つと捉えており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に沿った取り組みと情報開示を進めております。

 

(a)戦略

 気候関連のリスクと機会が当社の事業、戦略、財務計画に及ぼす影響の評価、およびそれに対する対応策を検討するために、以下の前提を用いて、シナリオ分析を実施しました。

 

 分析にあたり、対象は連結決算ベースの全事業、時間軸としては2030年を選択しました。また、シナリオについては、産業革命前に比べ2100年までに世界の平均気温上昇が2℃未満に抑制される「2℃未満シナリオ」と、4℃上昇する「4℃シナリオ」を選択しました。「2℃未満シナリオ」ではIEAのSDSシナリオ(Sustainable Development Scenario)とIPCCのRCP2.6等を、「4℃シナリオ」ではIEAのSTEPシナリオ(Stated Policies Scenario)とIPCCのRCP8.5等を選択しました。

 

シナリオ分析の前提

分析前提

対象

事業範囲

全事業

企業範囲

連結決算ベース

分析対象

2031年8月期時点

選択シナリオ

気温上昇幅

移行シナリオ

物理シナリオ

2℃未満

IEA※1SDS

IPCC※2RCP2.6等

気温上昇幅

移行シナリオ

物理シナリオ

4℃

IEA STEP

IPCC RCP8.5等

※1 IEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関)

※2 IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に関する政府間パネル)

 

 まず、気候変動がもたらすと思われるリスク・機会を幅広く洗い出したうえで、影響度が大きくなると予想される項目に絞り込みました。次に、影響度の試算に必要なパラメーターを収集し、2030年頃における財務インパクトについて、2℃未満シナリオと4℃シナリオそれぞれに基づいて試算を行いました。試算の結果に対して、組織戦略におけるレジリエンスを高めるための対応策を検討しました。

 

気候変動がもたらすリスク

 

分類

リスク項目

影響度

主な対応策

2℃未満

4℃

移行リスク

政策と法

カーボンプライシングの導入

炭素税導入に伴うエネルギーの調達コスト増加

● 再生可能電力への切替

● 工場設備の電化

● 省エネルギーの推進

● 環境負荷を軽減した原材料の調達とその製造方法をもつサプライヤーの選択

国境炭素税導入による輸出製品のコスト増加

炭素税の導入などによる原材料コストの増加

テクノロジ

低炭素技術、製品への置き換えコスト増加

機械の電動化及びグリーン電力への転換によるコスト増加

● 製造方法の技術革新による生産性向上で生産コスト減

物理的リスク

急性

異常気象の

激甚化

台風・竜巻・洪水によって起こる従業員・工場への被害、操業停止・生産減少・設備の復旧への追加投資

● 災害時のBCP対応強化

● 生産拠点の増強と分散

● 主要生産工場への浸水対策

慢性

平均気温の上昇

従業員の労働環境悪化、生産性低下、人材不足加速、健康リスク対応へのコスト増加

● 自社研究開発を進め、省人化施工の実現

 

気候変動がもたらす機会

分類

機会項目

影響度

対応策

2℃未満

4℃

機会

製品とサ丨ビス

低炭素排出に寄与する製品およびサービスの開発・拡大

電動ジャイロパイラーをはじめとした環境規制をクリアする製品の開発・市場投入により圧入工法の需要が拡大、収益が拡大

● 電動化製品の追加投入

● 排出ガス削減に向けた高効率システムの開発

● 代替燃料への置換

 (バイオ燃料)

市場

新市場の開拓と新商材の積極展開

環境負荷を軽減した移動手段に欠かせない駐車、駐輪スペースを都市に確保するEVエコパーク、エコサイクルの需要が拡大、収益が拡大

● エコパークの対応EV車種拡充

● EVエコパークの営業展開

防災・減災・国土強靭化への取り組み

激甚化豪雨に対する事前対策、土砂災害復旧等、防災、復旧に対するインプラント工法をはじめとした最適ソリューションの提供機会が増加、需要が拡大、収益が拡大

● 防災、早期復旧を可能とする技術提案活動の強化

● 機能停止なく老朽化インフラを更新する工法の普及推進

● 海外での工法推進展開

レジリエンス

レジリエンス

対応事業の推進

災害未然防止の取り組みとしてガード工法などの当社工法および当社機械の需要が増加、収益が拡大

● 事前防災の案件を増やすための工法普及活動を展開

● 海外での工法推進展開

 

(b)指標及び目標

 技研グループサプライチェーンのCO2排出量を指標とし、削減目標として2021年8月期の排出量を基準に、2031年8月期にScope1,2で42%、Scope3で25%それぞれ削減することを設定しております。

区分

基準排出量

目標削減率

排出量実績

(基準排出量からの削減率)

事業年度

2021年8月期

2031年8月期

2022年8月期

Scope1,2

3,257 t-CO2

▲42%

2,589 t-CO2

(▲20.5%)

Scope3

234,351 t-CO2

▲25%

218,640 t-CO2
(▲6.7%)

 

 

②人的資本

 当社にとって社員は「人財」であり、さらに社員と家族の「幸福度の向上」は創業来何よりも大切にしてきたものです。今後も社員一人ひとりが豊かな人生を送ることができるように働きがいや働きやすさを実現し、持続的発展に向けてモチベーションを上げるため、また優秀な人材を確保するため、さまざまな形で企業価値創造の源泉である「人的資本」に対する投資を行っていきます。

 

(a)戦略

 当社は「GIKEN GOALS 2031」の達成に向け、以下の人材の確保および育成を進めております。

 

・圧入市場を創造する人材

・圧入業界を成長させる人材

・経営・開発を支える人材

 

 また、当社は人材の多様性がイノベーションや価値創造の源泉と考え、さまざまな属性の社員が生き生きと能力を発揮できるとともに、多様な個のライフに寄り添う職場環境の構築をグループ一体となって目指しています。

 

(b)指標及び目標

 当社では、上記に記載した人材育成および社内環境整備に関する方針について、次の指標および目標を設定しています。

指標

対象

目標
(2027年8月期)

実績

(2023年8月期)

管理職に占める女性労働者の割合

当社

12.0%

8.3%

新卒採用者に占める女性比率

25.0%以上

25.0%

男性労働者の育児休業取得率

100%(維持)

100%

※ 男性労働者の育児休業取得率は、目標の対象期間を2026年4月1日~2027年3月31日、実績の対象期間を2022年4月1日~2023年3月31日としております。

 

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)当社グループが属する市場環境について

 激甚化・頻発化する自然災害への備えとして、人命を守るとともに、経済への影響を最小化し、被災後の迅速な復旧・復興を実現する「国土強靭化」は、将来にわたって永続的に推進されていく取り組みです。社会インフラ等への投資は今後も継続し、その中で当社グループの機械・工法は「強くてしなやかな国づくり」に貢献することを確信しています。しかしながら、国内外の建設市場の状況、特に公共投資の動向は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)海外事業について

 当社グループは、海外において欧州・アジア・米国それぞれに拠点として子会社を置き、積極的に事業展開を進めております。また、各国個別の建設市場状況に影響を受けにくい普遍的要素に則った事業展開を行うべく、構造物の企画・計画から、構造設計、構造部材・機械システムの開発、施工・施工管理、さらには完成した構造物の維持管理までをトータルパッケージで市場に提供する体制の準備を進めております。

 しかしながら、異文化の下での商慣行の違い、為替レートの変動、各国政府ごとの法制度や規制の変更さらには地政学的なリスク等は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)自然災害・感染症等について

 重大な自然災害、感染症など深刻かつ広範囲にわたる社会的な悪影響が発生した場合においては、当社グループおよびサプライチェーンや社会全体の混乱から、当社グループの事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではリスクの顕在化に備え、事業継続計画の策定や訓練を実施しており、重大リスクが顕在化した際には、危機管理対策本部を設置の上、被害を最小限に抑えるための適切な措置をとります。

 

(4)製造環境について

 当社は機械の製造については機械設計を自社で行い、製造は社外の協力提携企業への外注で対応しており、納期管理や品質管理方法に対する基準の徹底、製造コストや需要の変動に応じた外注先の拡大等で生産体制の維持を図っております。また、デジタル技術でリソースを最適化し、最短で高付加価値の製品を提供するスマートファクトリーを推進しています。

 しかしながら、素材やエネルギーコストの変動、調達先および外注先の納期・コスト・品質等の取引条件の変動が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)法的規制等について

 当社グループの事業においては、建設業法などの法的規制を受けております。その主要な許認可等は下記のとおりです。当社グループでは現時点において、許認可等の取消または更新欠落の事由に該当する事実はありません。

 

株式会社技研製作所

株式会社技研施工

取得年月

2021年6月

2019年7月

2022年1月

許認可等の名称

特定建設業許可

一級建築士事務所

特定建設業許可

所管官庁等

国土交通大臣

高知県

国土交通大臣

許認可等の内容

国土交通大臣許可

(特-3)  第19752号

高知県知事登録

(第1309号)

国土交通大臣許可

(特-3)  第14570号

有効期限

2026年7月3日

(5年ごとの更新)

2024年7月17日

(5年ごとの更新)

2027年1月9日

(5年ごとの更新)

法令違反の要件および

主な許認可取消事由

不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合等

(建設業法第29条)

建築士事務所の開設者がその建築士事務所の業務に関し不正な行為をしたとき等

(建築士法第26条第2号)

不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合等

(建設業法第29条)

 

(6)環境規制について

 当社グループの製品は環境に配慮した設計で排出ガス規制と騒音規制に適合しております。これらの規制に関する当社グループの届出の内容は下記のとおりです。

 当社グループでは、最新の排出ガス規制への適合に加えて、低騒音建設機械の指定、生分解性作動油の使用など、建設機械の環境対策に関して先駆的に取り組んでおります。今後も積極的に環境に配慮した製品開発を進めていきます。

届出の名称

届出先

法律名

取消事由

低騒音建設機械の指定

(※)

国土交通省

低騒音型・低振動型建設機械の指定に関する規程

・不正の手段により型式指定を受けた場合

・指定機械が左記規程第2条第1項の騒音基準値又は第2項の振動基準値に適合しなくなった場合

・製造の中止、商号、機械名称の変更の届出を怠った場合

特定特殊自動車型式届出(※)

環境省

特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律

・基準に適合しなくなった場合

(当該特定特殊自動車の排気管から大気中に排出される排出ガスの光吸収係数が0.50m-1を超えないもの)

 (※)いずれも株式会社技研製作所が届出を行っております。なお、いずれも有効期限は規定されていません。

 

(7)情報、知財管理等について

 当社グループは開発型企業として機械や工法の開発を継続的に進め、新工法の提案を行っており、建設市場の基礎分野で存在価値の向上に努めております。機械や工法の開発、提案、実現の積み重ねは、発明やノウハウ等の知的財産を含む重要な技術情報や特殊な営業情報を保有することになります。それら技術情報や営業情報等の機密情報の管理については細心の注意を払い、関連情報の改ざん、漏洩、滅失、第三者の不正使用等の情報管理に関する事故が無いように適切な措置を講じております。

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態および経営成績の状況

1)財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,305百万円減少して51,388百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ4,698百万円減少して25,419百万円、固定資産は前連結会計年度末に比べ1,392百万円増加して25,969百万円となりました。

流動資産減少の主因は、製品が861百万円増加した一方で、現金及び預金が2,901百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が2,220百万円減少したことによるものであります。

固定資産増加の主因は、機械装置及び運搬具等の有形固定資産が470百万円減少した一方で、投資その他の資産が1,915百万円増加したことによるものであります。

当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末に比べ1,594百万円減少して11,844百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ707百万円減少して11,396百万円、固定負債は前連結会計年度末に比べ886百万円減少して447百万円となりました。

流動負債減少の主因は、未払法人税等が908百万円減少したことによるものであります。

固定負債減少の主因は、その他が722百万円減少したことによるものであります。

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,711百万円減少して39,544百万円となりました。この主因は、株主資本が1,256百万円減少したことによるものであります。自己資本比率は、総資産の減少に伴い前連結会計年度末の74.5%から77.0%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,481円41銭から1,452円90銭となりました。

2)経営成績

当社グループは、飛躍的な発展を目指し、中期経営計画(2022年8月期-2024年8月期)の長期事業展望に「2031年8月期の売上高1,000億円」を掲げました。中計の中間年度に当たる当期は、達成に向けた数値目標や戦略を示した「長期ロードマップ・GIKEN GOALS 2031」を公表し、全社で具体的な取り組みを進めました。

当期における事業環境は、国内の公共、民間建設投資とも堅調に推移し、顧客の設備投資が堅実に推移しました。しかしながら、鋼材等の建設資材が高騰する中、公共事業予算に占める材料費の割合が高くなったことで施工量の減少傾向が顕在化し、本設構造物の構築に用いる粗利率の高い製品や部品の販売につきましては、その影響を少なからず受けました。また、機械等の製造についても円安等の影響を受け、部品の原材料価格等は高止まりの状況が継続しています。このような厳しい経営環境の中、部品等の仕入れコストの上昇を吸収するため、前期に続いて今期も5月受注分から製品価格への転嫁を行い、10%値上げしました。

国内における圧入工法の提案活動では、災害復旧・復興事業や防災・減災対策、国土強靭化関係を中心にインプラント工法※1の普及拡大に取り組みました。その結果、豪雨災害で被災した国道や導流堤の復旧、防潮堤の新設工事、河川護岸の耐震補強、港湾護岸の改良、道路の拡幅工事、橋梁の洗掘対策に採用される等、採用数は順調に推移しました。

※1 一本一本が高い剛性と品質を有した杭材(許容構造部材)を地中深く圧入し、地震や津波、洪水などの外力に粘り強く耐える「インプラント構造物」を構築する工法。

 

海外売上比率7割(2031年8月期に5割)を目指す海外展開では、圧入市場の継続的発展に向け、まず市場形成が軌道に乗りつつあるヨーロッパ、アジア地域を軸に安定成長する市場構造の確立を目指し、その他の地域においては戦略の再構築を進める方針とし、新たな発展を実現する施策の構築に向けて市場調査等を進めています。

ヨーロッパ地域においては、オランダ・アムステルダム市の「世界遺産の運河護岸改修にかかる新技術開発プロジェクト」で、グループ会社のGiken Europe B.V.(本社:オランダ)が出資する合弁会社「G-Kracht B.V.」による実証施工の圧入工程が3月に、後工程を含む全工程が7月に完了しました。工事は発注者の同市から高い評価を受けており、次の商業化フェーズ※2に向けて協議を進めております。またドイツ市場においては、洪水対策や鉄道案件を中心に工法採用が拡大しており、それを受けて機械レンタルが増加するなど着実に市場を広げています。

アジア地域では、圧入市場拡大に伴い、シンガポール、タイ、台湾などで機械販売が順調に進みました。新規市場であるインドにおいては、前期獲得したユーザーに1月、新たにGRBシステム一式を納入しました。現地ではグループ会社の株式会社技研施工による技術指導のもと、圧入市場の拡大に不可欠な実績作りに向けて工事が着々と進められました。

 

ビジネス構築を目指すブラジルにおいては、独立行政法人国際協力機構(JICA)の支援事業を活用し、三井物産株式会社と共同で市場調査から事業計画策定まで行う取り組みをスタートさせ、圧入技術に関するニーズについて現地調査を始めました。

一方、オセアニア地域においては、連結子会社であったJ Steel Group Pty Limited(本社:オーストラリア、以下「J Steel」といいます)との合弁関係を、経営方針の違いから6月に解消しました。合弁関係の解消後も同社はオセアニア市場のユーザーとして事業を継続しています。

※2 商業化フェーズでは、8年間で計3.3km区間の工事受注が保証されています。

 

地下開発製品の展開では、技研施工が一の橋公園(東京都港区)で機械式駐輪場「エコサイクル」2基(地下型・計400台収容)の施工を完了しました。本駐輪場は7月に「一の橋公園自転車駐車場」として同区がオープンしています。これにより、エコサイクルの納入実績は全国25箇所、61基となりました。また、3月に開業した東急新横浜線・新綱島駅前(横浜市港北区)においても、エコサイクル2基(地下型・計504台収容)の施工を進めています。

圧入技術を世界に発信する取り組みでは、高知県香南市赤岡町に整備していた圧入技術の情報発信基地「RED HILL 1967」が5月にオープンしました。オープン以来、発注者やゼネコン、コンサルタントをはじめ、一般のお客様を含めて3,000人以上にご来場いただいており、グローバルに工法革命を推進する拠点として大きな成果が上がってくると期待しています。

このような状況のもと、当連結会計年度における売上高は29,272百万円(前期比3.6%減)、営業利益は2,983百万円(同35.3%減)、経常利益は3,060百万円(同36.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は846百万円(同73.8%減)となりました。なお、連結子会社との合弁関係の解消に伴い、関係会社整理損として1,367百万円を特別損失に計上しております。

 

セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

a. 建設機械事業

山間部や障害物がある場所等での硬質地盤に対する鋼矢板の圧入を可能とするため、オーガ装置の掘削能力、施工効率を向上させた「フライホイール式パイルオーガ」を標準搭載した新型機「サイレントパイラーF112」や、一般汎用機の販売が順調だったほか、同アタッチメントの販売が堅調に推移しました。一方、粗利率の高いジャイロパイラーなど大型特殊機の販売が少なかったことや販管費増を受け、売上高は20,752百万円(前期比0.5%減)、セグメント利益は4,668百万円(同23.1%減)となりました。

 

b. 圧入工事事業

工法採用が堅実に推移する中、南海トラフ巨大地震対策としての海岸堤防改修(高知県)、地震・高潮対策での護岸改修(東京都)、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)で被災した肱川流域の護岸補強(愛媛県)、漁港護岸の補強(北海道)、高速道路延伸のための擁壁築造(京都府)、米軍倉庫地区の桟橋の支持杭(神奈川県)等において工事が順調に進捗しました。しかしながら、前期を中心に施工した海外大型案件の完了や粗利率の高い工事案件が減少したことにより、圧入工事事業の売上高は8,519百万円(前期比10.6%減)、セグメント利益は875百万円(同7.7%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ451百万円減少し、5,147百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況につきましては次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、前期と比べ3,883百万円減少して2,039百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,577百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、前期と比べ4,060百万円減少して156百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入11,070百万円、定期預金の預入による支出8,620百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、前期と比べ35百万円増加して1,975百万円となりました。これは主に、配当金の支払額1,512百万円等によるものであります。

 

③生産、受注および販売の実績

  1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

建設機械事業

21,939

108.5

圧入工事事業

8,519

89.4

合計

30,459

102.4

 (注)1.金額は、販売価格で表示しております。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

  2)受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

建設機械事業

13,348

89.8

4,673

90.8

圧入工事事業

8,085

111.8

2,738

86.3

 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

  3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

建設機械事業

20,752

99.5

圧入工事事業

8,519

89.4

合計

29,272

96.4

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

伊藤忠TC建機株式会社

3,146

10.7

3.前連結会計年度の伊藤忠TC建機株式会社については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針および見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

 1)経営成績等

a. 財政状態

当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 1)財政状態」に記載のとおりであります。

b. 経営成績

当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 2)経営成績」に記載のとおりであります。

c. キャッシュ・フロー

当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、指標のトレンドを示しますと以下のとおりであります。

 

2021年8月期

2022年8月期

2023年8月期

自己資本比率(%)

75.7

74.5

77.0

時価ベースの自己資本比率(%)

251.3

163.7

107.5

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

18.5

24.3

40.8

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

720.8

407.2

39.0

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

 2)資本の財源および資金の流動性

 当社グループにおける主な資金需要は、圧入の原理に基づいた新工法および圧入機製品の開発投資に必要な研究開発投資(材料費・労務費等)、ならびに圧入機製品の製造に係る費用(材料費・外注費・労務費等)であります。

 これらの資金需要に対する資金調達については、中長期的な事業戦略、当社グループの事業に対するリスクを勘案し、最適な方法での実施を検討いたします。

 

 3)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは「中期経営計画(2022年8月期-2024年8月期)」において、当該期間を10年後1,000億円を目標として飛躍的な発展を目指すための基盤づくりの期間と位置付けたうえで、売上高と営業利益についてそれぞれ数値目標を定め、その達成に向けて取り組んでおり、同計画において掲げている課題を達成していくことが、経営上の目標達成状況を判断するための指標と考えております。なお、「中期経営計画(2022年8月期-2024年8月期)」に関しては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

 4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」および「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 取引に関する契約

契約会社名

相手方の名称

契約内容

契約期間

㈱技研製作所

(当社)

㈱垣内

当社製品の外注加工について、発注、原材料等の支給、納入条件、品質保持、支払条件、秘密保持等について基本契約を結び、相互に安定した取引の継続を図っております。

自 2023年8月1日

至 2024年7月31日

(1年毎の自動更新)

 

 連結子会社との合弁関係の解消

 当連結会計年度において連結子会社であるJ Steel Group Pty Limitedとの合弁関係の解消について5月24日に合意しました詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)をご参照下さい

 

6【研究開発活動】

当社グループは「インプラント工法で世界の建設を変える」という経営方針を基に、圧入原理の優位性を核とした自流独創の発明力で建設工事における様々な制約を克服し、建設の五大原則を遵守して工事の目的を達成させ、インプラント工法のパッケージ化によるグローバル展開を推進するため、油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラー」とその周辺機器の研究開発および、耐震地下駐車場・駐輪場を主体とする地下関連の開発を行っております。

 

当連結会計年度につきましては、機械・装置の高効率化、好条件化、無人化、省力化、電動化およびグローバル化を目的とした研究開発を重点的に行っており、研究開発費の総額は899百万円であります。

研究開発活動は建設機械事業で行っており、内容は次のとおりであります。

 

①自動化・遠隔操作

新自動施工技術         iNAVILINKTM

遠隔操作・シミュレーション技術 G-Lab Vision

 

②油圧式杭圧入引抜機

上部障害クリア工法 超低空頭専用 ジャイロパイラーΦ1000  圧入能力  1,500キロニュートン

フライホイール式パイルオーガ装置対応機

 

③パワーユニット・周辺装置・アタッチメント

外部給電式電動パワーユニット

上部障害クリア工法 超低空頭専用 杭投入装置

                 打下装置

                 保持チャック

                 小口径チャック

後退自走アタッチメント

 

④新たな開発課題の達成

圧入原理の優位性を生かした自動運転システムや硬質地盤施工システム、GRBシステムといった独自システムの更なる開発に取り組んでおります。また、機械装置の高効率化、好条件化、無人化、省力化、電動化を行っております。

 

⑤海外売上比率を全体の7割とするためのグローバル展開

圧入工事事業と建設機械事業とを融合させ、工法提案から構造物の材料供給、施工までをトータルパッケージで提供するための新たな機械装置、工法の開発も行っております。