第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、創業以来、社是である「開拓の精神で顧客に奉仕する」をモットーに事業を展開しております。また、顧客第一主義を経営の基本方針として掲げ、お客さまの求めに対して果敢に応じ、お客さまの満足を得ることを追究いたします。その実現のため、技術と品質でナンバーワンとなることを目指すとともに、活気ある職場づくりと企業体質の強化に努めてまいります。

また、当社グループは、経営理念、行動規範に基づき、お客さま、取引先、株主、投資家、地域社会、従業員など全てのステークホルダーとの対話を尊重し、世界中の人々の生活が豊かになること、地球環境保護に貢献するなど、持続可能な社会の構築及び発展に貢献することをサステナビリティに関する基本方針としております。

 

(2) 経営環境

我が国経済は、新型コロナウイルス感染症対策である緊急事態宣言の発令や、まん延防止等重点措置の適用が断続的に続くなど経済活動の抑制が継続し、直近では新たな変異株の急速な拡大により先行き不透明な状況が続いております。また、中国では景気回復のテンポは鈍化、欧米では需要拡大と供給制約が重なったことを背景とした物価の上昇が継続するなど不安定な状況が続いていることに加え、半導体をはじめとした電子・電気部品等の供給懸念や原材料の高騰、新たな変異株による新型コロナウイルス感染再拡大の影響等により、各国の入国条件や検疫体制が強化されるなど、世界経済は依然として厳しい状況が続いております。

今後の見通しにつきましては、各国で新型コロナウイルス感染症への対応と経済社会活動の再開・継続の両立が進む中で、景気は緩やかに回復していくことが期待されるものの、新たな変異株による新型コロナウイルス感染再拡大の影響や、電子・電気部品等の供給制約の動向、原材料価格の高騰・高止まり、各国政府による財政・金融支援政策効果の剥落など様々な下振れリスクが存在することから、先行き不透明な状況が続くことが見込まれます。

当社グループを取り巻く環境におきましては、巻線機事業の主要顧客である自動車産業においては、2021年7月の欧州委員会で2035年以降の内燃機関搭載車の生産を実質禁止とする規則案が発表されたことや、第26回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)において、世界の全ての新車販売について主要市場で2035年までに、世界全体では2040年までに電気自動車などのゼロエミッション車とすることを目指す共同声明が発表されるなど、車の電動化に向けた動きが更に急拡大していくものと思われるものの、半導体をはじめとした電子・電気部品等の供給不足や長納期化が更に進んでおり、設備計画への影響が懸念されております。

また、カーボンニュートラル実現に向けた世界的なCO2削減の動きや、環境保全への取組みはより一層加速していくものと思われ、巻線機事業の主要顧客である自動車産業においても、各自動車メーカーが次々と各国の規制に対応した電動車へのシフト目標を掲げており、今後は、目標実現に向けた設備計画が本格的に具現化されていくとともに、キーパーツであるモーターの生産設備である巻線機の需要は、引き続き拡大することが期待されます。

送風機・住設関連事業領域におきましては、半導体、5G、電気自動車関連業界等の投資拡大に伴い、産業機械・工作機械向けの軸流ファンの需要拡大が期待されるとともに、空気環境保全やエネルギー効率向上等に向けた熱交換型換気装置、各種住宅換気・空調装置、低消費電力照明等に対する関心がより高まっております。

 

(3) 中期経営戦略

当社グループは、主力の巻線機事業の市場拡大に伴い、競争もより一層激化することが予想されるため、絶えざる技術開発により競争力の高い製品を開発するとともに、品質、コスト、納期等の重点施策とグローバル市場に合わせた地域別戦略を進め、送風機・住設関連事業においては、新製品開発による差別化や付加価値向上、拡販に向けた宣伝・販売強化、市場ニーズに合わせた商品化の検討など成長戦略の推進を遂行することにより、2021年12月度からの3年間を対象とする中期経営計画を策定し、最終年度である2023年12月期において、売上高150億円、営業利益12億円を目標として掲げております。

 

 

(4) 会社の優先的に対処すべき課題

巻線機事業では、新型コロナウイルス感染症の影響による渡航制限と、製品の主要な材料である電子・電気部品等の供給制約への対応が必要なものの、現地法人の活用やWEBでの販売活動を促進し、最大の市場である中国をはじめとしたグローバル市場へのアプローチを強化してまいります。また、巻線機市場の拡大に伴い、競合メーカーとの競争激化が想定される中で、技術、品質、コスト、納期・供給能力における競争力強化に注力してまいります。

送風機・住設関連事業では、既存商品を応用した新製品のマーケティングと開発を推進するとともに、急激な需要増加や世界的な部品の供給制約、原材料価格の高騰に対応すべく、材料の置き換えやサプライヤの複数化、生産性の向上に注力してまいります。

また、市場拡大が続くモーター巻線機市場の需要に対応するため、グループ全体として生産面でのシナジー効果を高め、生産能力、納期の改善を進めるとともに、技術開発を積極的に進めることで、新製品開発力の向上にグループ総力をあげて取り組むとともに、収益性、成長性、財務安全性等に関する見える化を実現するグループ経営管理システムの構築及び体制強化を図ってまいります。

当社グループの人材育成に関しましては、経営人材を計画的に育成していくため、取締役スキル・マトリックス及び任用方針の整備運用、中長期の経営人材育成教育体系を整備していくとともに、組織拡大を踏まえ、リーダー育成を図るための教育体系整備、評価基準をより明確化し、更なる自律的な成長を促進させるため、人材評価制度のアップデートを進めてまいります。

サステナビリティに関しましては、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上を図るうえで、重要課題(マテリアリティ)として以下のとおり特定するとともに、事業活動を通じた社会的課題の解決に取り組んでおります。

[巻線機事業]

地球環境保護に向けての内燃機関自動車から、xEVへの移行に伴う産業構造の大変革等による脱炭素社会実現への社会的な流れに応えるため、当社グループの中核事業である巻線機事業の技術革新推進と供給能力の強化を進め、持続可能な社会の実現を目指す。

[送風機・住設関連事業]

環境保全・エネルギー効率化という社会の要請に応えるため、送風冷却・換気コントロール技術により社会の省エネルギー化、クリーン化を目指し、企業と社会のサステナビリティに貢献する。

 

当社グループは、お客さまのニーズに応えた新技術の開発及び新製品を提供すべく、社是である「開拓の精神で顧客に奉仕する」を常に念頭に置き、他社に差別化した製品を通して顧客満足度を向上させるとともに、常に新しい市場を開拓していくことにより、当社グループの優位性を更に高める経営に邁進してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した当社グループの事業状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年3月30日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営戦略・事業に関するリスク

① 巻線機事業について
a.需要予測について

当社グループが扱う巻線設備のお客さまは、家電製品分野、自動車分野、産業・医療機器分野、OA/AV機器分野、通信分野等の製造会社であり、当社グループは巻線設備の総合メーカーとしての地位を確固たるものとすべく経営努力しております。しかしながら、当社グループの受注・生産活動は、各分野の技術革新動向や設備投資動向等に左右されるため、当社グループ独自での将来予測が困難であります。このため、想定していた技術革新動向や設備投資動向等の前提条件と実際の結果が異なる場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

b.新製品・新技術の研究開発について

当社グループは、巻線技術を応用してお客さまのニーズにマッチした新製品・新技術を開発し、家電製品分野、自動車分野、産業・医療機器分野、OA/AV機器分野、通信分野等へ製品・サービスを供給しております。これらの開発において、近年、技術革新のスピードもますます速まり、ニーズの多様化、グローバル化も急激に進んでおります。今後、開発競争はますます激化すると思われ、予想を上回る新技術の出現や各分野の動向の激変によっては、当社の研究開発費の負担も大きくなり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

送風機・住設関連事業について
a.需要予測について

送風機・住設関連事業では、産業・工作機械や住宅設備関連メーカーへのユニット及び最終製品の供給を行っているため、需要予測については、景気動向はもとより各企業の設備投資動向、新設住宅着工件数及びリフォーム工事件数の動向に大きく影響されます。このため想定していた景気動向や設備投資動向、新設住宅着工件数やリフォーム工事件数などの前提条件と実際の結果が異なる場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

b.中国展開について

送風機・住設関連事業では、価格競争力の維持・向上を図ることを主眼に、連結子会社の楽揚電機(香港)有限公司の子会社として製造会社・販売会社を中国で設立し、中国工場への生産移管及び販路拡大を推進するべく進めておりますが、急激かつ大幅な人民元の切り上げが行なわれた場合、製品の価格競争力が低下し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 事業全般について
a.知的財産権等について

当社グループでは、製品開発において蓄積してきた技術を知的財産権等として保有し、権利保護の徹底及び経営資源として活用しておりますが、特定の国及び地域においては知的財産権等の保護が十分でないことにより、当社グループの知的財産権等を侵害する可能性があります。また、当社グループは、第三者の知的財産権等を侵害することのないよう最善の注意を払っておりますが、不測の事態などにより第三者から知的財産権等の侵害を主張された場合には、その補償あるいは訴訟費用負担等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

b.セキュリティについて

当社グループは、業務を通じて入手した機密情報を多数保有しております。当社グループでは、物理的なセキュリティ及び情報セキュリティシステムの構築、管理体制の整備や教育等の対策を実施しておりますが、コンピューターウイルスの感染、不正アクセス、盗難等、不測の事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 外部環境に関するリスク
新型コロナウイルス感染症等について 

当社グループの拠点及び取引先はグローバルに存在しており、感染症の拡大を防止するため、緊急時には衛生管理の徹底、時差出勤・テレワークやWEB会議等の活用による効率的な事業運営を行い、事業リスクの最小化に向けた施策の推進に努めておりますが、新型コロナウイルスをはじめとした感染症の拡大などによって各国の都市封鎖、外出制限等の政策が発生した場合、当社グループの生産活動や販売活動等が計画通りに進まない可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 世界各国の法規・税制等について

当社グループはグローバルな事業展開を行っており、日本を含む世界各国の法規、税制等の適用を受けております。当社グループでは、「企業倫理と法令遵守」を行動規範に掲げ、社内教育等を通じたコンプライアンス意識の向上に努めておりますが、世界各国の法規や税制等の動向、または重大な法令違反等により、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 自然災害・事故・テロ・疾病等について

当社グループの事業拠点は、地震、台風、噴火等の自然災害、火災等の事故、テロ攻撃、疾病発生及び蔓延等により、物的・人的被害が生じる可能性があります。当社グループでは、大規模災害による生産活動への影響が大きな脅威と認識しており、その対応として事業継続計画(BCP)を策定するとともに、リスク管理委員会を中心としたリスク管理体制を構築し、リスクの軽減を図る対策を実施しておりますが、生産及び出荷に大きな遅延が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 部材調達・外注等について

当社グループの部材調達先、外注先の事業拠点は、地震・台風・噴火等の自然災害、火災等の事故、テロ攻撃、疾病発生及び蔓延等により、物的・人的被害が生じた場合、当社グループの生産及び出荷に支障を来す可能性があります。また、原材料や部材、外注費の高騰が急激であった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

巻線機事業においては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う渡航制限等の影響を最小限に抑えるべく、海外顧客への営業活動をWEBと現地法人中心で行う方法に変え、今期に予定しておりました大型の海外向け開発案件の現地引き渡しが完了せず、売上が翌期にずれ込んだため、利益率の高い従来製品や好調な予備品関係等の販売促進を行うなどの対応を続けてまいりました。

送風機・住設関連事業においては、送風機事業では、工作機械や産業ロボット向け、半導体関連向けを中心とした軸流ファンの需要が急拡大するとともに、住設関連事業についても、コロナ禍で大きく減少した新設住宅着工件数が、前年の反動等で5年ぶりに増加に転じたこともあり、換気装置が好調に推移したため、売上を拡大することができました。

これらの結果、当連結会計年度における当社グループの営業成績といたしましては、連結売上高は13,555百万円(前年同期比20.9%増)となりました。利益面につきましては、巻線機事業において原価率の高い大型の開発案件が翌期にずれ込み、その分を従来製品の前倒しや好調な予備品関係等で補ったことや送風機・住設関連事業の売上が伸びたことにより、営業利益は1,059百万円(前年同期比84.9%増)、子会社における新型コロナウイルス対策の各国の助成金や支援金等もあり、経常利益は1,259百万円(前年同期比87.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は925百万円(前年同期比105.1%増)となりました。

 

当連結会計年度のセグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

① 巻線機事業

巻線機事業に関しては、新型コロナウイルス感染症による渡航制限の影響等により前期から引き渡しがずれ込んでいた案件の一部を当期に売り上げたことに加え、利益率の高い従来製品や予備品関係が多かったことなどにより、売上高は8,605百万円(前年同期比18.2%増)、セグメント利益は1,220百万円(前年同期比17.3%増)となりました。また、受注残高は今期に売上を予定していた案件の翌期へのずれ込み等もあり、9,738百万円(前年同期比11.8%減)と、引き続き高水準を維持しております。

なお、当社グループの巻線機事業は、完全受注生産で、案件ごとに仕様やボリューム、納期、検収条件等が大きく異なるため、受注時期や売上時期が四半期並びに通期単位で大きく変動することがあります。

 

② 送風機・住設関連事業

送風機・住設関連事業に関しては、送風機事業においては、半導体、5G、電気自動車向けの産業機械、工作機械業界の軸流ファンの大幅な需要増が続き、住設関連事業においては、住宅着工件数の増加もあり、全館空調システムを含む住宅換気装置が好調に推移し、浴室照明器具は、上半期は新型コロナウイルス感染症の影響による経済停滞の影響を受けていましたが、下半期は住宅設備リフォーム市場が堅調となり回復基調となったことなどにより、売上高は4,950百万円(前年同期比25.9%増)、セグメント利益は178百万円(前年同期は96百万円のセグメント損失)となりました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前年同期比(%)

巻線機事業(千円)

7,234,756

△25.0

送風機・住設関連事業(千円)

3,179,623

41.3

合計(千円)

10,414,380

△12.4

 

(注) 1 金額は販売価格によるものであります。

2 セグメント間取引については、相殺消去しております。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

巻線機事業

7,306,656

△0.4

9,738,787

△11.8

送風機・住設関連事業

6,257,645

52.8

2,100,400

164.9

合計

13,564,302

18.7

11,839,187

0.1

 

(注) 1 金額は販売価格によるものであります。

2 受注高には、受注取消・変更、為替レートの変動による調整額を含んでおります。

3 セグメント間取引については、相殺消去しております。

4 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前年同期比(%)

巻線機事業(千円)

8,605,454

18.2

送風機・住設関連事業(千円)

4,950,265

25.9

合計(千円)

13,555,720

20.9

 

(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間取引については、相殺消去しております。

3 主な相手先別の販売実績及び当該総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年1月1日

  至 2020年12月31日)

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

  至 2021年12月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

日立Astemo株式会社

1,281,896

11.4

2,639,625

19.5

日産トレーディング株式会社

1,216,487

10.9

 

4 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

5 日立Astemo株式会社は、2021年1月1日付の経営統合により日立オートモティブシステムズ株式会社から商号変更しております。

6 当連結会計年度における日産トレーディング株式会社の販売実績及び当該総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

 

(2) 財政状態

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて2.1%減少し、16,739百万円となりました。これは主に、現金及び預金が362百万円、受取手形及び売掛金が256百万円それぞれ増加し、商品及び製品が1,222百万円減少したこと等によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて5.5%減少し、6,044百万円となりました。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて3.0%減少し、22,783百万円となりました。

 

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて9.6%減少し、8,908百万円となりました。これは主に、前受金が497百万円減少したこと等によるものであります。なお、在外連結子会社において米国の新型コロナウイルス感染症に係る雇用保護政策であるPaycheck Protection Program(給与保護プログラム)を活用し、融資を受けておりましたが、本融資が返済免除となるための要件を満たしたため、短期借入金を減額し、債務免除益として営業外収益に計上しております。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて6.6%減少し、368百万円となりました。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて9.5%減少し、9,277百万円となりました。

 

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて2.1%増加し、13,506百万円となりました。これは主に、利益剰余金が807百万円増加し、自己株式の取得により634百万円減少したこと等によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ362百万円(6.1%)増加し、6,307百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は前年同期に比べ573百万円(30.0%)減少し、1,340百万円となりました。収入の主な内訳は、たな卸資産の減少額1,203百万円等であります。また、支出の主な内訳は、売上債権の増加額212百万円、前受金の減少額530百万円等であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は前年同期に比べ1,022百万円(78.6%)減少し、278百万円となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出282百万円等であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は760百万円となりました(前年同期は2,868百万円の収入)。支出の主な内訳は、自己株式の取得による支出639百万円、配当金の支払額117百万円等であります。

 

 

資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要の主なものは、生産活動に必要な材料費、外注費及び労務費等の製造費用や、試験研究費を含む販売費及び一般管理費等の営業費用並びに設備新設、改修等にかかる投資であります。

当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保することを基本方針とし、原則として自己資金で賄うこととしております。なお、必要に応じて金融機関からの借入等による資金調達にて対応していくこととしております。

 

なお、キャッシュ・フロー指標等のトレンドは以下のとおりであります。

 

2019年12月

2020年12月

2021年12月

自己資本比率(%)

66.1

56.3

59.3

時価ベースの自己資本比率(%)

77.5

91.2

69.7

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

159.4

224.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

530.3

318.7

 

(注)自己資本比率             :自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率      :株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い

1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

3 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

4 2019年12月期については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオの記載を省略しております。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積に用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

特記すべき該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、多様化するお客さまのニーズに応えるとともに、他社製品との差別化、製品のオリジナリティー化をモットーに研究開発活動を行っており、製品の高付加価値化及びソフト技術・システム技術の開発による非価格競争の強化に積極的に取り組んでおります。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は229百万円であります。

 

(1) 巻線機事業

巻線機事業の研究開発につきましては、原則として当社がモーター用巻線設備の研究開発の全般を担当し、株式会社多賀製作所がボビンコイル用巻線設備の研究開発の全般を担当しております。両社は積極的に技術交流を行い、必要に応じて当社グループ間の交流も行っております。

巻線機事業の研究開発活動としましては、マーケットのニーズをとらえて独自に研究開発するものと、完全受注生産方式を採用しているため、各お客さまより要望されて個別に研究開発しながら製品にするものとがあります。

代表的なものといたしまして、電気自動車・ハイブリッドカーのトラクションモーター用生産システムの品質・生産性向上や、従来製品の品質・生産性向上、コスト低減等を中心とした研究開発をいたしました。

当連結会計年度における巻線機事業の研究開発費の金額は210百万円であります。

 

(2) 送風機・住設関連事業

送風機・住設関連事業の新製品の開発及びその関連業務に関しましては、ローヤル電機株式会社を中心に活動しております。

送風機・住設関連事業におきましては、耐油・耐振動を強化した軸流ファンの新製品開発、送風・換気技術を応用した新製品の開発を継続しております。

当連結会計年度における送風機・住設関連事業の研究開発費の金額は19百万円であります。