第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は 1.社会に存在価値ある会社 2.会社に存在価値ある部門 3.部門に存在価値ある個人 4.向上の矢印で確実な前進 を経営理念としております。この理念のもと、事業計画を策定し、各セクションがその年度計画を達成することにより、一歩一歩、確実に前進して行くことを基本方針としております。

更に、お客様のニーズを的確に捉えた商品開発と行き届いたサービスの提供という活動を地道に進めていくこと

を通じて、社員は育ち、会社は発展し、社会にも貢献できることを使命と考えています。

 

(2)経営戦略等

当社グループは、更なる成長と企業価値向上を目指し、2020年度を最終年度とする6ヵ年の中長期経営計画

「アーチ2020作戦」を展開し計画達成に向けて「稼ぐ力」の増強を図っております。その中で当社グループは、

経営の主要戦略として次の三つを掲げています。

① 国内   生産強化と営業拠点充実

② 海外   北米・欧州・アジアの3極体制の確立

③ 南星   オカダ・南星の融合 → 化学反応

④ 経営基盤 働き方改革への取り組み

主要戦略の一つ目の国内戦略では、旺盛な解体需要に対応した生産体制の強化及び圧砕機の大型化に対応すべく

営業拠点の順次建替え、拡張等を進めています。

主要戦略の二つ目の海外戦略では、欧州の現地法人化、東南アジアへの拠点設置により3極体制を構築し海外

販売体制を強化するよう進めています。

主要戦略の三つ目の南星戦略では、両社の強みを生かしたバリューチェーンの強化や商品ラインアップの充実に

により統合効果を最大化するよう進めています。

主要戦略の四つ目の経営基盤強化では、持続的成長と社員満足度の実現のため「働きやすい、働きたくなる、

働きがいのある会社」を目指しています。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの経営指標につきましては、事業の成長性をはかる売上高伸び率、事業の収益性をはかる売上高営

業利益率、事業の資本生産性をはかる自己資本利益率(ROE)の3つの指標を重視し、中長期経営計画「アーチ

2020作戦」では、売上高伸び率(平均)10%以上、売上高営業利益率10%以上、自己資本利益率(ROE)10%以上を目標値としております。当連結会計年度における売上高伸び率は16.0%(前年同期実績17.4%)、売上高営業利益率は8.5%(前年同期実績7.8%)、自己資本利益率(ROE)は10.2%(前年同期実績7.9%)でした。引き続きこれらの指標について、改善及び今以上の比率上昇を目指し取り組んでいき更なる企業価値の増大に努めてまいります。

 

(4)経営環境

 わが国経済は引き続き企業収益、雇用所得環境の緩やかな改善とともに景気の回復が期待されるものの、本年10月に予定される消費増税の影響や各国通商問題、国内外の政治・経済政策の動向、地政学リスク等、引き続き予断を許さない状況が続いております。

 このような事業環境の中、当社グループは都市再生、森林再生、金属リサイクル等、環境・再生・リサイクルに関わり、開発・製造・販売・メンテナンスという一気通貫で対応できる機械メーカーとして、お客様のニーズに常に寄り添った商品・サービスの提供により、当社の経営理念である「社会に存在価値ある会社」を追求してまいります。

 

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 2020年度を最終年度とした6カ年の中長期経営計画「アーチ2020作戦」の方針に従い、国内では老朽インフラの再整備、都市再開発、耐震への建替え等の旺盛な需要に対応し、工場の生産性向上や協力会社の拡大による生産体制の強化、営業所および整備工場の設備増強や指定サービス工場との連携強化による営業・アフターメンテナンス体制の強化、ニーズを先取りしたプロアクティブな商品開発等に引き続き注力するとともに、とりわけ林業機械を主力事業とする株式会社南星機械とのシナジー効果の最大化を図り、相互の製造・販売協力をはじめとした種々の施策に取り組んでまいります。

 一方、海外では、米国現地法人の更なる営業体制強化を図るとともに、開拓余力の大きな欧州、東南アジアで

の拠点開設と戦力投入により海外展開を強化してまいります。

 また、経営基盤面では、在庫適正化、物流効率化、経費削減、内部管理体制の強化、ガバナンス体制の強化等

に加えて、業績の担い手である従業員が「働きやすい、働きたくなる、働きがいのある」会社を目指して「働き

方改革」にも尚一層前向きに取り組み、グループ一丸となって持続的成長と企業価値の向上を実現する所存でご

ざいます。

 

2【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の損失の極少化対応に努める方針であります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)主力商品の動向

当社グループは、顧客ニーズに沿った商品開発を推進しており、主力商品として、油圧ブレーカ、圧砕機、林業機械、環境関連機器、ケーブルクレーン等があります。油圧ブレーカは公共投資の減少や米国及びアジアの需要低迷、圧砕機は都市型解体工事の減少、林業機械や環境関連機器は国の林業関連施策の変更、木材需要や木材解体家屋の減少、ケーブルクレーンは国の公共投資政策の変更等により、それぞれ売上に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)原材料価格変動の影響について

当社グループ事業の主要原材料の一部分の市況が上昇する局面を迎えた場合、取引業者からの価格引上げ要請が強まる可能性があります。当社では購買担当者を中心に常に市況価格を注視し、取引業者との価格交渉に当たっておりますが、今後、市況が大きく高騰した場合には、原材料費の上昇を抑えきれず、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)海外事業

当社グループにおける海外売上高の比率は17.1%であります。しかしながら、海外事業は予期しえない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度の変更等により、事業展開が困難になる可能性があります。また、海外事業は為替相場の動向にも左右されます。

 

(4)人材の確保及び育成

当社グループは「社会に存在価値ある会社」としてさらなる成長を目指すために、優秀な人材を確保及び育成する必要があります。従って、新卒・中途採用者の採用、部門別・階層別の研修の継続による社内教育を行っていますが、当社グループの求める人材の確保、育成が計画どおりに進捗しない場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について、一時差異に対して適正な金額を計上していますが、将来の業績変動により課税所得が減少し、一時差異が計画通り解消できなかった場合の繰延税金資産の取崩しは、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)固定資産の減損

当社グループの所有する有形固定資産等の長期性資産について、今後の事業の収益性や市況の動向によっては、減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7)M&Aに関する影響について

当社グループは、事業拡大のための経営資源を取得するためにM&Aを行っております。M&Aを実施する際には、将来にわたり安定的な収益を確保できることを十分に検討しておりますが、事業計画の進捗が見通しに比べ大幅に遅れる場合、または計画通りに収益を確保出来ない場合には、のれんに係る減損損失が発生する等により当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)自然災害等による影響について

当社グループは国内外に生産・販売・サービスの拠点を設け、事業を展開しています。それらの拠点において大規模な地震や水害等の自然災害が発生し、短期間で復旧不可能な甚大な損害を被るなどして、材料・部品の調達、生産活動、製品の販売・サービス活動に遅延や中断が発生した場合、当社グループの経営成績に不利益な影響を与えるリスクがあります。

 

(9)製造物責任について

当社グループは品質や安全に関する法令・規則の遵守に努めるとともに、品質と信頼性の維持向上に努めていますが、万が一、予期せぬ製品の不具合により事故が発生した場合、製造物責任に関する対処あるいはその他の義務に直面し、その費用を負担しなければならず、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社が支払う損害賠償額が製造物責任賠償保険(PL保険)でカバーされる保証はありません。

 

(10)為替変動による影響について

当社グループにおいて商品及び製品や原材料の輸出入取引は主要取引の一部であります。為替変動は、当社の外貨建取引から発生する資産及び負債の円換算額に影響を与える可能性があります。また外貨建取引から発生する商品及び製品や原材料の仕入原価にも影響を及ぼす可能性があります。為替リスクを軽減し、またこれを回避するために為替予約をはじめとする対応を講じておりますがカバーできないほどの急激な為替変動があった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(11)特定取引先への依存による影響について

当社グループは商品及び製品や一部の原材料を特定の仕入先に依存しています。現在、当社との取引関係は良好に推移していますが、仕入先の受注状況や経営戦略の状況により、供給量の減少や供給が滞った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、相次ぐ自然災害により一時的に影響を受けたものの、その後持ち直し、企業収益や雇用所得環境は概ね堅調に推移し、緩やかな回復基調が持続いたしました。また、世界経済は年度前半には先進国を中心に回復傾向を持続しましたが、米中通商問題や、英国EU離脱問題の混迷、また、米国長短金利逆転による市場の動揺等の影響もあり年度後半から中国・欧州等で減速傾向となる等、先行き不透明な状況が続きました。

このような環境のもとで当社グループは、主力製品の圧砕機、油圧ブレーカ等の解体用アタッチメント、林業機械、環境関連機器等の販売に注力いたしました結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高17,866,495千円(前年同期比16.0%増)、営業利益1,524,464千円(前年同期比27.5%増)、経常利益1,560,370千円(前年同期比22.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,000,803千円(前年同期比50.2%増)となりました。

当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

国内セグメントは、売上高11,996,753千円(前年同期比7.9%増)となりました。機種別には、主力の圧砕機は旺盛な再開発・建替え需要を背景に生産体制の強化が寄与し、売上高は6,309,068千円(前年同期比7.4%増)、環境関連機器は排ガス規制の影響が薄れ売上が回復した結果、売上高は1,402,813千円(前年同期比22.3%増)となりました。一方、油圧ブレーカは戦略商品の売上寄与はあったものの売上高は838,661千円(前年同期比11.1%減)となりました。また、アフタービジネスについては、原材料売上高は1,176,258千円(前年同期比1.0%減)、修理売上高は842,367千円(前年同期比4.8%増)となりました。その結果、セグメント利益は981,457千円(前年同期比14.0%増)となりました。

海外セグメントは、売上高3,061,589千円(前年同期比11.2%増)となりました。主力地域の北米で営業力を強化し、南部のパイプライン工事関連等の堅調な需要を着実に取り込んだほか、現地法人化を睨んで前年度にオランダ駐在員事務所を開設した欧州でも順調に販売代理店を増やす等、米欧での売上が増加いたしました。その結果、セグメント利益は395,839千円(前年同期比1.1%増)となりました。

当連結会計年度から通年での連結寄与となる南星セグメントは、売上高2,808,152千円(前年比83.2%増)となりました。販売内容の主なものは、林業機械、金属スクラップ関連機器、ケーブルクレーン、舶用クレーン等となっております。セグメント利益は、一過性の保険費用負担がなくなったこと等により194,820千円(前年はセグメント損失11,015千円)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益1,521,272千円、減価償却費387,900千円、長期借入れによる収入275,000千円等の増加要因はありましたが、たな卸資産の増加額1,350,626千円、法人税等の支払額692,768千円、有形固定資産の取得による支出465,477千円、長期借入金の返済による支出335,506千円等の減少要因があったことから、前連結会計年度末に比べ538,885千円減少し、当連結会計年度末には2,909,125千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」
 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は127,783千円(前年同期245,701千円の支出)となりました。これは主に、たな卸資産の増加額1,350,626千円、法人税等の支払額692,768千円等がありましたが、税金等調整前当期純利益1,521,272千円、減価償却費387,900千円、仕入債務の増加額145,077千円等が計上されたことによるものであります。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」

 当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は400,657千円(前年同期481,158千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入122,732千円等がありましたが、有形固定資産の取得による支出465,477千円、無形固定資産の取得による支出34,541千円等が計上されたことによるものであります。

「財務活動によるキャッシュ・フロー」

 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は267,949千円(前年同期914,607千円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入275,000千円等がありましたが、長期借入金の返済による支出335,506千円、配当金の支払額194,527千円等が計上されたことによるものであります。

③生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

3,213,007

113.3

南星(千円)

1,167,125

144.8

合計(千円)

4,380,132

120.3

(注) 1.上記の生産金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

7,939,921

106.2

海外(千円)

1,438,673

116.7

南星(千円)

1,539,068

194.4

合計(千円)

10,917,664

114.9

(注) 1.上記の仕入金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

11,983,353

103.6

海外(千円)

2,951,589

106.6

南星(千円)

2,689,173

135.1

合計(千円)

17,624,116

107.9

(注) 1.上記の受注金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

11,996,753

107.9

海外(千円)

3,061,589

111.2

南星(千円)

2,808,152

183.2

合計(千円)

17,866,495

116.0

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の販売金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴い実際の結果は異なる場合があります。

 

当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度における流動資産の残高は、14,444,563千円(前連結会計年度13,827,324千円)となり、617,238千円増加しました。設備投資に伴う資金を一部自己資金で補った影響もあり現金及び預金が538,870千円減少しましたが、売上の増加に対応するため、商品及び製品が639,677千円、原材料及び貯蔵品が432,041千円増加したことや、受取手形及び売掛金についても167,993千円増加したことが主な要因です。

(固定資産)

当連結会計年度における固定資産の残高は、6,170,255千円(前連結会計年度5,878,763千円)となり、291,491千円増加しました。営業拠点の新設準備に伴い建設仮勘定が374,223千円増加したことが主な要因です。

(流動負債)

当連結会計年度における流動負債の残高は、9,527,807千円(前連結会計年度9,092,218千円)となり、435,588千円増加しました。1年内返済予定の長期借入金が274,794千円、支払手形及び買掛金が141,706千円、それぞれ増加したことが主な要因です。

(固定負債)

当連結会計年度における固定負債の残高は、799,278千円(前連結会計年度1,127,824千円)となり、328,546千円減少しました。長期借入金が335,300千円減少したことが主な要因です。

(純資産)

当連結会計年度における純資産の残高は、10,287,732千円(前連結会計年度9,486,044千円)となり、801,688千円増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益1,000,803千円(前連結会計年度666,407千円)を計上したことが主な要因です。

 

経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ2,466,962千円増加し17,866,495千円(前年同期比16.0%増)となりました。これは主に国内セグメント、海外セグメント及び当連結会計年度から通年での連結寄与となる南星セグメントの売上がそれぞれ増加したことが主な要因です。尚、各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、国内セグメントが67.1%、海外セグメントが17.1%、南星セグメントが15.7%となりました。

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ887,198千円増加し5,259,470千円(同20.3%

増)となりました。増加の主な要因は、南星セグメントが通年での連結寄与になったことや、各セグメント別の

売上が前連結会計年度から堅調に推移したことにより連結売上総利益率が29.4%(前年同期28.4%)と上昇した

ことなどによるものです。

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ329,271千円増加し1,524,464千円(同27.5%増)となりました。増加の主な要因は、販売費及び一般管理費は南星セグメントの通年寄与の影響が大きく前連結会

  計年度に比べ557,927千円増加いたしましたが、売上に占める販売費及び一般管理費比率は20.9%(前年同期

  20.6%)となっていることからも、売上増加に伴う利益を順調に計上する事ができたことによるものでありま

  す。尚、売上高営業利益率に関しても当連結会計年度8.5%(前年同期7.8%)と改善しております。

 

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ289,386千円増加し1,560,370千円(同22.8%増)となりました。営業利益段階から経常利益段階の差異要因は、前連結会計年度では南星セグメントでの保険解約収入などが発生していた影響もあり、営業外収益は前連結会計年度に比べ72,904千円減少いたしましたが、一方で営業外費用は前連結会計年度で計上された一過性の株式交付費用や為替差損の解消等の要因もあり33,019千円減少したことなどによるものであります。

 

(親会社株式に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株式に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ334,396千円増加し1,000,803千円(同50.2%増)となました。前連結会計年度は得意先の倒産関連による特別損失の計上などがありましたが、当連結会計年度ではそのような事象がなくなったことも主な増加の要因となっています。

 

 資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フロー

資本の財源及び資金の流動性については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。

②資金需要

当社グループの資金需要の主なものは、生産・販売活動に必要な運転資金、生産活動を行うための設備投資資金などであります。なお、資金調達に関しては、営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本と考えてお

りますが必要に応じて借入、増資等も検討することとしております。尚、現在、金融機関には充分な借入枠を有

しており、緊急の資金需要や流動性の補完にも対応可能となっております。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、油圧ショベルの先端に取付け、土木建設、林業、解体、スクラップ処理、産業廃棄物処理、砕石等の作業に使用する各種建設機械アタッチメント並びに資源リサイクル分野における各種破砕処理機(特に木材破砕機)を2つの柱として、これらの分野における専門メーカーとしての豊富な経験と技術の蓄積をもとに優れた商品を開発することを基本方針としております。

国内、海外の各営業拠点からの顧客ニーズ、市場動向の情報等をもとに、新商品具体化の研究開発を推進すると共に成熟期にある商品群については、その高品位化、高品質化、高付加価値化を目指し、競争力のある商品開発をテーマに取り組んでおります。

当社グループの研究開発活動は、国内セグメント、海外セグメント、南星セグメントに区別せず実施しております。

なお、研究開発は大阪本社と㈱アイヨンテック朝霞工場、㈱南星機械熊本本社の3拠点で行っており、当連結会計年度の研究開発費は172,562千円であります。

 

(1) TOPシリーズ油圧ブレーカ

当社グループの油圧ブレーカは、市場ニーズに応え小型のTOP-11より、超大型のNEWモデルTOP-1000J、新型のTOP-Vシリーズ、超低騒音のSシリーズなど27機種を展開し、お客様の様々なニーズに対応しております。2017年度からは、世界統一モデルの20tクラスのTOP-205Jを販売開始し国内外で好評を得ております。今年度は更に、30t・40t・100tクラスの開発に着手し早期の市場投入を目指します。国内市場におきましては、ブレーカは増加傾向にあり、又、世界規模では油圧ブレーカの市場規模は拡大傾向にあります。当社グループと致しましても「MADE IN JAPAN」の油圧ブレーカで世界統一モデルTOP-Jシリーズを順次開発し、全世界に投入してまいります。

 

(2) サイレントTS-Wクラッシャー・TS-Wカッター

多くのさまざまな解体現場で好評を得ております大割機TS-Wシリーズについては、超小型機種TS-W250から超大型機種TS-W2200Vまでの13機種を、開閉スピードがアップし、耐久力を向上させたTS-WBシリーズへ順次モデルチェンジしシリーズ拡幅を進めてまいりました。これにより作業効率の向上と顧客ニーズへのきめ細かい対応が実現できました。さらに昨年度は開口幅のアップと各部品の強化を施したより使い易くより強靭な構造を持つWDシリーズの開発にも着手しており、先行発売したWD1200Vにつきましても市場より高い評価を頂いております。

また、鉄骨カッターのTS-Wカッターシリーズも好評を得ております。今年度は切断能力とメンテナンス性能を向上させたTS-WBシリーズへ順次モデルチェンジを進めております。同時に国内外最大級の200~300tショベル用の超大型切断機TS-WB1150CVの開発も順調に進み年内完成予定となっております。

クロスカッター刃を採用し幅の広い鋼材も切断可能なクロスカッターシリーズも従来のTS-W650XCV・TS-W900XCVに現在開発中の大型新機種のTS-W1400XCVも加わり作業効率向上に寄与いたします。鉄筋・鉄骨とコンクリートが混在しているSRC構造の建物解体に適したTSRC-1000V・TSRC-1300Vもシリーズ化拡大の要望に応え100tショベルに取り付け可能なTSRC-1700Vを発売いたしました。

 

(3) サイレントTS-Sカッター

 鉄骨カッターTS-Sシリーズとして切断がストレスなく行える新機構のアーク刃を採用したTS-Sカッターに3t~5tのショベルに装着可能なTS-S250Cを開発し、これにより3t~40tクラスのショベル装着可能なシリーズ化商品となりました。更にユーザー要望のアーム先端をオプションで改造対応しております。

 

(4) サイレントコワリクン

再生コンクリートプラントや解体現場等の小割作業において国内トップシェアを誇るサイレントコワリクンシリーズは、ユーザーの要望と意見を設計に取り入れた電磁式マグネット付コワリクン12tクラスとマグネット付シリーズのマグネット部を耐摩耗性にしたBシリーズを開発するとともに、海外向けに35tクラスの旋回式コワリクンORC380の商品化をおこないました。更に、30tクラスの大型マグネット付コワリクンと海外独自仕様のボルト交換式破砕歯の開発いたしました。

 

 

(5) アタッチメント旋回方式 ARTS(アーツ)&電磁切換え式

当社独自の旋回配管が不要なアタッチメント旋回方式ARTS(Advanced Rotating Technical System)を開発後、当社旋回型アタッチメントの多機種に採用し多くのユーザーに高評価を得ております。今回さらに次世代のアタッチメント旋回方式を採用し、作動油圧回路をブレーカ配管回路での旋回、開閉の複合操作を可能にしたASGシリーズ(旋回式摑み機)のグラップルASG60RDF、130RDFを開発後、20tクラスのASG210RDFの開発をいたしました。今後、ミニショベル用のASG30RDFの開発を進め、シリーズ化をいたします。更に、㈱南星機械の技術を応用し、更なる操作性に優れた電磁比例切換えも開発してまいります。

 

(6) アイヨンカプラー

油圧ショベルの大型化に伴い、アタッチメントを交換するときには重い取付けピンを抜き差しするため、危険を伴う作業で多くの時間が必要でした。当社では短時間で安全にアタッチメントの交換が行える、30~200tショベル用のアイヨンカプラーSEシリーズ4機種に加え、20tショベル用の新機種SE200も昨年度より市場導入し高い評価を頂いております。さらに現場環境の改善、安全性の向上と省力化を目指す商品の開発を進めてまいります。

 

(7) 散水装置

 解体現場やプラントで粉塵を抑えるために開発した散水装置ASK-300(散水小僧)は、1台の送信機での遠隔操作で、複数台の同機械ノズルの上下、左右が自動で稼動し散水が出来、安全性と省人化に寄与する商品として好評を得ております。今後は更に「自動首振り」「自動追尾」機能を追加するよう開発を進めております。

 

(8) 室内解体機

室内解体の分野では人力に頼るベビークラッシャーやハンドブレーカが解体の主体ですが、将来的に労働力不足による機械化需要が期待されます。当社は将来を見据え得意分野のアタッチメントを含めたミニショベルとのコンプリート商品として試作機を開発し、環境展にて参考出展しました。お客様の反響も大きく今後テストを重ね商品化に向けて開発を進めてまいります。

 

(9) 林業用グラップル

A45系(12t~15tショベル用)とA25系(7t~10tショベル用)の林業用グラップルを、旋回速度アップを図り、スウェーデン鋼を一部使用し耐久性をアップしたものをシリーズ化してきましたが、A20系(4t~5tショベル用)も同様の性能へモデルチェンジし、シリーズ化いたしました。さらに旋回力をアップした減速機付きもラインアップに加えました。

 

(10) タワーヤーダ

林野庁の委託事業で開発したタワーヤーダは、ウィンチ部とタワー部がそれぞれアタッチメントとして搭載可能ですが、ウィンチ部は操作性アップの為の改良を進めており、来年度の商品化を目指しております。タワー部は自走式搬器で集材する現場の元柱として使用することができ、主索ウィンチ及びガイライン用ウィンチを内蔵し、架設時間の短縮が図れるので、タワー部単独でも商品化を進めており、今回、一号機を販売いたしました。

 

(11) プロセッサハーベスタ

7tショベル用はすでに発売しておりますが、新たに15tショベル用としてNPH-48を開発しました。従来からの高速送材を継承し、枝払い径を48cmとしましたので、十分に大径木化へのニーズに応えることができると考えております。

 

(12) 地引ウィンチ

 15tショベル用の従来の製品は、直引力がドラムの素巻時に最大3tでしたが、顧客の要望により、直引力がドラムの素巻時に最大で4.6tとなるNSW-46を開発しました。最大の特徴は、ドラムの素巻時と満巻時とで直引力の低下割合が少なく、満巻時でも最大3tの直引力があり、ショベルの近くに木材を引き寄せた時にも力を発揮することができます。