第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

尚、2022年3月期第1四半期より、報告セグメントを変更しております。

 

 当社はこれまで「国内事業」「海外事業」「南星事業」の3つのセグメントで事業を行っておりましたが、2022年3月期を初年度とする中長期経営計画「VISION30」の遂行に向けて、今後の事業展開を踏まえ合理的な区分の検討を行った結果、オカダアイヨン㈱と㈱南星機械の営業所を一体管理していく体制が整ったこともあり、「国内事業」と「南星事業」を合算し、国内市場を主とする「国内事業」と海外市場を主とする「海外事業」の2事業に区分変更することといたしました。

今後はセグメント内で、「国内事業」に関しては事業分野や主力の製商品別に分類したうえでの業績報告、「海外事業」に関しては従来通りの地域別ごとに業績報告を行っていくことにより収益内容をより明確化してまいります。

上記により、「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に関しては新しい報告セグメントの内容で記載しております。

 

(1)経営方針

当社グループは 1.社会に存在価値ある会社 2.会社に存在価値ある部門 3.部門に存在価値ある個人 4.向上の矢印で確実な前進 を経営理念としております。この理念のもと、事業計画を策定し、各セグメントがその年度計画を達成することにより、一歩一歩、確実に前進して行くことを基本方針としております。

同時に、お客様のニーズを的確に捉えた製商品と行き届いたサービスの提供という活動を地道に進めていくことを通じて、社員は育ち、会社は発展し、社会にも貢献できることを使命と考えています。

 以上の経営方針に沿って事業を推進していくために、当社グループは以下の2つのセグメントにより事業計画を推進・管理しています。

① 国内

当社の国内事業に係るセグメントで当連結会計年度の売上高では83.5%を占め、主に圧砕機及び油圧ブレーカ等の建機アタッチメント並びに環境関連機器・林業機械・金属リサイクル機械等の製造・販売・メンテナンスを行っています。主要な顧客はショベルメーカー系ディーラー、建機ディーラー、レンタル会社、エンドユーザーです。また、ゼネコン向けの請負事業としてダム建設工事等の運搬設備であるケーブルクレーンの設計・施工・運用管理を行っています。

   ② 海外

当社の海外事業に係るセグメントで当連結会計年度の売上高では16.5%を占め、主に油圧ブレーカ及び圧砕機等の建機アタッチメントの販売、メンテナンスサポートを行っています。主要な顧客は各地域の建機ディーラー等の提携販売代理店やレンタル会社です。

 

 

 

(2)マーケット環境と各セグメントの状況

①  国内

国内事業に関しては、2022年3月期第1四半期から従来の「国内事業」と「南星事業」を合算し、事業分野や主力の製商品別に分類しておりますので、以下の通り、新セグメント区分にて説明いたします。

 

<新セグメント区分>

(解体環境アタッチメント)

当社国内の主力商製品である解体環境アタッチメントは、油圧ショベルやクレーン等の建設機械の先端に装着し、ビル、マンション、公共建物等のコンクリート建造物の解体工事や砕石・土木工事、建築廃材やスクラップ等の再利用のための搬送、分別処理等に使用されています。解体環境アタッチメントは用途・形状等により以下の通りに分類しています。

・圧砕機・・・コンクリート建造物解体用のアタッチメントでコンクリートや鉄筋・鉄骨を破砕・切断します。

      大割機(1次破砕機)、小割機(2次破砕機)、鉄骨カッターに分類しています。

・油圧ブレーカ・・・解体や土木工事、砕石など幅広い用途で使われ、打撃により岩盤、コンクリート等を破砕します。

・つかみ機・・・木材やがれき、金属スクラップ等の搬送作業用のアタッチメントで、グラップル、フォークの他、定置アームと一体型になった定置式スクラップローダも含まれます。

・環境アタッチメント・・・産業廃棄物処理等に使用される様々な混合物の回転ふるい機や軟質系カッター、木材カッター等のアタッチメントが含まれます。

    (林業機械)

      主に油圧ショベルに装着され、木材の伐採や集材に利用されます。用途別に、林業用グラップル、地引ウイ

ンチ、プロセッサ、スイングヤーダ、高性能林業機械のプロセッサ・ハーベスタやタワーヤーダー等が含まれ

ます。

    (大型環境機械)

      木材やガレキ物、産業廃棄物等の破砕に使用される大型の破砕機で、海外メーカーから輸入し当社で販売と

     アフターサポートを行っています。

    (ケーブルクレーン)

      ダム建設や山間部における工事にスポット的に使用される中・大型のクレーン運搬設備で、設計から施工・

     運行管理までを行うゼネコン機能を果たしています。大型ウインチの販売・設置等も含まれます。

    (補材・修理)

 各製商品の補修部品の販売や修理・メンテナンス事業が含まれます。

    (その他)

 舶用クレーン、自社製品以外の仕入商品、一般産業用機器や物品等の販売が含まれます。

 

コンクリート建造物は建築後、数十年経過すると劣化が進んできます。そのため、大規模地震等の自然災害発生に対する安全対策上からも劣化が進んだ建物は解体・建て替えの対象となってきます。わが国では戦後の高度成長期以降に建てられたコンクリート建造物が順次解体対象に入ってきており、茲許の都市再開発の動きやインフラ再整備の必要性からも国内での解体環境アタッチメント需要は今後も堅調に推移するものと思われます。

特に、解体用アタッチメントは解体工事現場等で厳しい使用環境にさらされており、摩耗・損傷が常時発生する中で、当社は自社でメンテナンス部門を持ち、販売後のアフターサービス体制を整備していることで、同業他社メーカーと差別化を図っております。加えて、より強度が求められる大割機や鉄骨カッターは鋳鋼製品とする等、製品強度面・品質面でも優位性を追求しており、圧砕機販売シェアは約4割と国内トップシェアを維持しております。また、土木工事、砕石、建物解体等の幅広い用途で汎用性の高い油圧ブレーカ、木造解体や復興処理等で使用され最近需要が高まっているつかみ機等、幅広い建機アタッチメントを取り揃え幅広い需要に対応しています。つかみ機の中でも、スクラップ工場内で活用される大型の定置式スクラップローダは安定受注が見込まれる一方で、納期待ちの状態が続いているため、納期短縮のための生産体制見直しにより供給体制を整備して対応を図っております。

     また主に子会社の株式会社南星機械が製造する林業機械は木材の伐採や集材に活用されます。国内の林業マーケットは戦後の輸入木材の急増に伴い、一時期は木材自給率の低下が続いていましたが、茲許は官民挙げての森林再生、林業再生への取組みや木質バイオマスのエネルギー利用等による国産材の需要拡大を背景に自給率は上昇しております。その一端を支えているのが、林業の機械化であり、今後も林業機械には一定の需要の増加が期待できると考えております。

林業機械の国内推定シェアは約2割程度とみておりますが、株式会社南星機械がオカダアイヨングループ入りしたことにより、販売面での連携強化や安定した部品供給・メンテナンス等のアフターサービス体制の充実、ユーザー目線の商品改良・商品ラインアップの見直し等の施策を進め、業界での評判・シェア向上を図っております。

バイオマス発電用のチップ製造や産廃処理等に使用される大型環境機械のシェアは約2割程度とみていますが、再生エネルギーである木質バイオマス発電関連業者やリサイクル業者向けの安定した需要を見込んでおります。

  主にダム建設や山間部における運搬設備であり国内で約5割のシェアを有するケーブルクレーンに関しても、

茲許再生可能エネルギーとして再見直しされている水力発電所のリニューアル工事の引き合いが多く、当面は安

定した受注が見込まれると考えております。

 

<国内セグメント売上高>                                                                 (単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

解体環境機械

9,470

9,045

(圧砕機)

 (6,055)

 (5,713)

(ブレーカ)

(870)

(807)

(つかみ機)

 (1,085)

 (1,113)

(環境アタッチメント)

(570)

(585)

(その他)

(887)

(825)

林業機械

662

662

大型環境機械

978

1,054

ケーブルクレーン

662

990

補材・修理

2,612

2,373

その他

 586

 566

合計

14,972

14,692

 

② 海外

海外では販売の約8割が汎用性の高い油圧ブレーカとなっており、土木工事、砕石、建物解体等で幅広く使用されています。当社の海外販売は、北米地域はOkada America,Inc.、欧州地域はOkada Europa,inc.、またそれ以外の地域は、当社海外事業所が担当しております。

主力の油圧ブレーカに関しては、オカダブランドの信頼の品質と品揃え、販売代理店への安定した部品供給や修理指導等のサポート体制によりシェア獲得に注力しております。当社海外販売額の約6割を占める米国でのシェアは推定4~5%程度、世界でのシェアは推定2%程度と海外進出においては後発の当社にとってはまだまだ開拓余力が大きく、最大マーケットの欧州や成長の見込まれるアジアを中心に今後の伸びしろに期待できます。また、圧砕機に関しては、日本国内と比較すると欧州以外では未成熟のマーケットであり、メンテナンス負担の少ない海外専用モデルや各地域のニーズに合わせた新商品の投入等により市場開拓、市場育成を図っております。

 

<海外セグメント売上高>                                               (単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

北米

2,153

1,839

アジア

411

508

欧州

361

478

その他

58

72

合計

2,985

2,899

 

 

 

(3)経営戦略

 経営理念の実現に向けて、会社の中長期の経営方針に基づき、中長期経営計画を策定し、更に年度の経営計画に展開し業務運営を行っています。

<長期ビジョン「VISION 30」>
  当社は、2020年度まで実施してきた「アーチ2020作戦」に続き、2030年度へ向けた長期ビジョン「VISION 30」を策定するとともに、2021年度から2023年度にかけて中期経営計画「ローリングプランFY2021~FY2023」を推進してまいります。
  VISION 30計画のスローガンとして「人は環境をつくる」という言葉を掲げました。
私たちの周りには自然環境や労働環境、すべてのステークホルダーの皆様との関係など、色々な環境があります。
そのような環境は全て人がつくります。当社は今後、ESG経営の実践により、「環境」づくりができる人材を育成し、事業を通じて「環境」にやさしい社会の実現に貢献したいと考えています。
そして、当社事業セグメント毎には次のような成長のポテンシャルがあると考えています。

 

国内(解体市場)
  都市インフラ老朽化により国内の解体市場(ビル、工場プラント、公共建物等)はこれからが本格化の段階に入ります。メンテナンス対応と作業効率性高い大型機に強みを持つ当社には有利な状況であり、シェアダントツNO.1を目指す素地があると考えています。また、国内の工場及び営業所・整備工場の設備投資は山場を越え、2023年度以降は投資回収・利益積み上げ時期に入る事も、計画達成の後押しとなっています。
 

国内(林業市場)
  40年から50年前に植林した人工造林が伐採適齢期となり、間伐問題等の環境保全の観点から国も国産材の利用を促進しているところ、林業機械は安定的な伸びを期待できる環境があると考えています。現在南星機械は、オカダとの協働・統合による営業・メンテナンス体制により、競争力のある販売体制を構築中です。もともと内製メーカーであることから、生産効率改善、開発力強化と品質改善、営業・メンテナンス力強化等を実施することで、生産力向上と利益改善の余地は今後十分にあると見込んでいます。
 

海外市場
  世界的にインフラ投資が拡大していく中、注力市場の米国・欧州・アジア(除く中国・日本)でもシェアは2%弱のため、開拓余力は十分あると考えています。収益性の高い米国でのシェアアップ余力はもちろん、また開拓途上の欧州・アジアは、拠点展開と人員・商材の投入でシェア獲得に注力します。今後も主力商材の油圧ブレーカで一層の競争力強化を狙いつつ、圧砕機は海外向けモデル投入によりブランド確立を図り、解体アタッチメントメーカの世界Tier1グループ入りを目指します。
 

上記成長環境を踏まえ、VISION 30の業績評価指標(KPI)を次の通り設定しました。

・ トリプル3
  売上高300億円以上、営業利益30億円以上、時価総額300億円以上

・ トリプル10
  売上高伸び率10%以上、売上高営業利益率10%以上、ROE10%以上

そして、これらの目標を達成するために次の3つの戦略を計画いたしました。

 ①人材戦略 :「人を大事に」のトップ方針のもと、社員の働き方改革やダイバーシティ等の実現に向けて注力

  してまいります

 a. 人づくり・・・・・人材の採用・育成・活用
 b. 人事戦略・・・・・実績・貢献を反映した公明正大な評価・報酬制度
 c. 働き方改革・・・・働きやすい・働きたくなる・働きがいのある職場づくり

 ②マーケット戦略 :成長ポテンシャルを取り込んでいくために、拠点・商材・人材へ積極的に投資してまいり

  ます

 a. 国内戦略・・・・・需要拡大に対応した一気通貫バリューチェーンの強化
 b. 海外戦略・・・・・米・欧・アジアの3拠点への商材・戦力投入による市場開拓
 c. 新規事業・・・・・新技術応用(新解体工法、DX等)と戦略的M&Aの推進

 ③経営基盤強化 :持続的成長を支える経営基盤の強化を図ってまいります

 a. CG体制・・・・・誠実で(Integrity)、透明性高く(Open)、

                      積極的な(Active)経営判断ができるガバナンス体制の構築

 b. ハード・ウェア・・国内・海外の工場・営業拠点の整備(増設・新築)
 c. ソフト・ウェア・・システムインフラの整備とDXによる業務改革・顧客対応力進化

<中期経営計画 ローリングプラン FY2021~FY2023>

上記の長期計画を実施するにあたり、今後3ヶ年計画を立てたうえ、毎年ローリングさせていく予定です。

① 業績計画
2022年3月期は、売上高185億円、営業利益16億円、売上高伸び率5.2%、売上高営業利益率8.6%、ROE9.0%、 2024年3月期は、売上高220億円、営業利益21億円、売上高伸び率10.0%、売上高営業利益率9.5%、ROE10.2%

を計画しております。
② マーケット戦略
国内では、一気通貫バリューチェーンの更なる強化を図ってまいります。

・ 国内営業店所のリニューアル(販売・修理対応強化)

・ オカダNANSEI (南星機械)とオカダとの統合・協働

・ ベトナム製造による油圧ブレーカラインアップ強化

・ 大型環境機械の仕入・販売・修理部門の組織強化

・ アタッチメント保険の開始(損害保険会社と提携した業界初の補償制度)

次に海外では、米・欧・アジアの3拠点への商材・戦力投入による市場開拓を図ってまいります。

・ タイ拠点の現地法人化 ~アジア市場の深堀~

・ オカダ・アメリカ本社移転拡張

・ 海外向け商材・アフターサービスの一層の拡充

更に新規事業として、新技術応用(新解体工法、DX等)と戦略的M&Aの推進を図ってまいります。

・ 新商品開発・新工法への対応 [わくわくものづくり推進チーム]

・ 戦略的M&Aの推進

③投資計画
アタッチメントの大型化に対応した国内の営業所・整備工場設備増強は2024年3月期までに完了予定で、2022年3月期には広島・中部・仙台営業所を、2023年3月期には札幌営業所とアメリカ本社工場を、2024年3月期にはアイヨンテック工場と盛岡営業所の設備投資を行う予定です。
④配当方針
中長期の安定成長により、配当性向30%を目線に置きつつ持続的増配を目指します。
なお、 2022年3月期では12期連続増配の予定となっております。


本年度は長期計画「VISION 30」の初年度となりますが、2030年度に向けて出来るだけ早期に計画達成出来るよう尽力するとともに、更なる持続的成長に向けた経営基盤の強化に向け、社員一丸となって社業に邁進いたします。

 

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの経営指標につきましては、事業の成長性をはかる売上高伸び率、事業の収益性をはかる売上高営

業利益率、事業の資本生産性をはかる自己資本利益率(ROE)の3つの指標を重視し、中長期経営計画「VISION30」では、売上高伸び率(平均)10%以上、売上高営業利益率10%以上、自己資本利益率(ROE)10%以上を目標値としております。当連結会計年度における売上高伸び率は△2.0%(前年同期実績0.5%)、売上高営業利益率は7.8%(前年同期実績7.6%)、自己資本利益率(ROE)は8.3%(前年同期実績8.5%)でした。引き続きこれらの指標について、改善及び比率上昇を目指し取り組んでいき更なる企業価値の増大に努めてまいります。

 

 

(5)経営環境と対処すべき課題

当社グループは、都市再生、森林再生、金属リサイクル等に寄与するモノづくりを行い、環境・再生・リサイク

ルという社会課題の解決に関わっています。そして、開発・製造から販売・メンテナンスまで一気通貫で対応できる機械メーカーとしての強みを生かし、お客様のニーズに常に寄り添った商品・サービスを提供してきております。次期の見通しにつきましては、国内外の政治リスクや地政学リスク等の懸念材料に加えて、新型コロナウイル

スの感染再拡大に伴い国内外の経済活動が引き続き制限されることにより、当業界全体においても少なからず影響

が予想されます。一方では、国土強靭化計画に基づく全国各地の老朽インフラの再整備、大都市圏を中心とした都

市再開発、災害復興工事や耐震・防災構造への建替え、資源再利用のためのリサイクル、森林・林業再生プランに

基づく林業機械化等、国土のレジリエンスに貢献する幅広い分野での需要は、引き続き底堅いものと思われます。
 このような環境のもと、当社グループは、従業員および関係する皆様方の安全を最優先とし、行政の指導に従い

ながら新型コロナウイルス感染再拡大の防止に努めつつ、顧客需要に対応した安定的な商品供給とアフターサービ

スに心がけ社会的責任を果たしてまいります。さらには、コロナ影響の長期化と終息後の需要回復も念頭に置きな

がら、今期からスタートする長期ビジョン「VISION30」の初年度として、お客様ニーズに真摯に向き合うとともに

社内体制の整備を図り、この難局に対処していく所存でございます。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)主力商品の動向

当社グループは、顧客ニーズに沿った商品開発を推進しており、主力商品として、油圧ブレーカ、圧砕機、林業機械、環境関連機器、ケーブルクレーン等があります。油圧ブレーカは公共投資の減少や米国及びアジアの需要低迷、圧砕機は都市型解体工事の減少、林業機械や環境関連機器は国の林業関連施策の変更、木材需要や木材解体家屋の減少、ケーブルクレーンは国の公共投資政策の変更等により、それぞれのセグメント売上に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)原材料価格変動の影響について

当社グループ事業の主要原材料の一部分の市況が上昇する局面を迎えた場合、取引業者からの価格引上げ要請が強まる可能性があります。当社では購買担当者を中心に常に市況価格を注視し、取引業者との価格交渉に当たっておりますが、今後、市況が大きく高騰した場合には、原材料費の上昇を抑えきれず、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。ただし、原材料費の上昇が当社の業績に影響を及ぼすまでにはリードタイム期間が長くタイムラグがあるため、価格変動が直ちに業績に反映されるとは限りません。

 

(3)海外事業

当社グループにおける海外売上高の比率は16.5%であります。海外事業は予期しえない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度の変更等これらのリスクに対して、グループ内での情報収集、外部コンサル起用等を通じ、その予防・回避に努めていますが、これらの事象が発生した場合には、事業展開が困難になる可能性があります。また、海外事業は為替相場の動向にも左右されます。

 

(4)人材の確保及び育成

当社グループは「社会に存在価値ある会社」としてさらなる成長を目指すために、優秀な人材を確保及び育成する必要があります。従って、新卒・中途採用者の採用、部門別・階層別の研修の継続による社内教育を行っていますが、当社グループの求める人材の確保、育成が計画どおりに進捗しない場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について、一時差異に対して適正な金額を計上していますが、将来の業績変動により課税所得が減少し、一時差異が計画通り解消できなかった場合の繰延税金資産の取崩しは、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)固定資産の減損

当社グループの所有する有形固定資産等の長期性資産について、今後の事業の収益性や市況の動向によっては、減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)M&Aに関する影響について

当社グループは、事業拡大のための経営資源を取得するためにM&Aを行っております。M&Aを実施する際には、将来にわたり安定的な収益を確保できることを十分に検討しておりますが、事業計画の進捗が見通しに比べ大幅に遅れる場合、または計画通りに収益を確保出来ない場合には、のれんに係る減損損失が発生する等により当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8)自然災害等による影響について

当社グループは国内外に生産・販売・サービスの拠点を設け、事業を展開しています。それらの拠点や協力会社が立地する地域において大規模な地震や水害等の自然災害が発生し、短期間で復旧不可能な甚大な損害を被るなどして、材料・部品の調達、生産活動、製品の販売・サービス活動に遅延や中断が発生した場合、当社グループの経営成績に不利益な影響を与えるリスクがあります。その他、新型コロナウイルスなど疫病の発生等により、経済活動の低迷が続き、さらには営業活動の中断を余儀なくされる場合には、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。

なお、当社グループでの予防対策として出勤形態はマイカー通勤・時差出勤・在宅勤務の推進、会議形態はwebの積極利用、営業活動に関しては、事業所の休業や出張の自粛などに取り組めるようガイドラインを作成しております。これは、平時より災害や感染症の発生に備えて、取引先や従業員の安全確保に向け、被害を極小化するための体制を整えていることが背景にあります。

 

 

(9)製造物責任について

当社グループは品質や安全に関する法令・規則の遵守に努めるとともに、品質と信頼性の維持向上に努めていますが、万が一、予期せぬ製品の不具合により事故が発生した場合、製造物責任に関する対処あるいはその他の義務に直面し、その費用を負担しなければならず、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、製造物責任賠償保険(PL保険)に加入はしておりますが当社が支払う損害賠償額で全てがカバーされる保証はありません。

 

(10)為替変動による影響について

当社グループにおいて商品及び製品や原材料の輸出入取引は主要取引の一部であります。為替変動は、当社の外貨建取引から発生する資産及び負債の円換算額に影響を与える可能性があります。また外貨建取引から発生する商品及び製品や原材料の仕入原価にも影響を及ぼす可能性があります。為替リスクを軽減し、またこれを回避するために為替予約をはじめとする対応を講じておりますが、カバーできないほどの急激な為替変動があった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(11)特定取引先への依存による影響について

当社グループは商品及び製品や一部の原材料を特定の仕入先に依存しています。現在、当社との取引関係は良

好に推移していますが、仕入先の受注状況や経営戦略の状況により、供給量の減少や供給が滞った場合には、当

社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

財政状態の状況

資産)

当連結会計年度における資産の残高は、22,272,952千円(前連結会計年度21,617,010千円)となり655,941千円増加しました。受取手形及び売掛金が613,556千円、商品及び製品が460,519千円それぞれ減少しましたが、現金及び預金が1,107,697千円、土地が312,198千円、建物及び構築物が303,252千円、それぞれ増加したことが主な要因です。

(負債)

当連結会計年度における負債の残高は、10,880,539千円(前連結会計年度10,901,993千円)となり21,454千円減少しました。流動負債のその他が299,397千円、長期借入金が256,356千円、未払法人税等が104,954千円、1年内返済予定の長期借入金が98,664千円それぞれ増加しましたが、支払手形及び買掛金が793,708千円減少したことが主な要因です。

(純資産)

当連結会計年度における純資産の残高は、11,392,412千円(前連結会計年度10,715,017千円)となり677,395千円増加しました。剰余金処分として配当金223,347千円がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益919,305千円を計上したことが主な要因です。この結果、自己資本比率は51.0%(前連結会計年度末は49.3%)となりました。

 

経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済及び世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大が続き、感染拡大防止と経済活動の両立が求められる中、一進一退の予断を許さない状況となりました。

このような環境のもと、当社グループは、解体・インフラ工事、災害復興、リサイクル、再生エネルギー関連の建設・産業用機械を取り扱っており、行政の指導のもと従業員や関係する皆様方の感染防止に努めつつ事業活動を継続し、顧客要請に対応した安定的な商品供給とアフターサービスを心がけてまいりました。また、接待・出張の抑制運用や会議のリモート化等により経費削減にも注力してまいりました。

その結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高17,591,769千円(前年同期比2.0%減)、営業利益1,377,110千円(前年同期比0.6%増)、経常利益1,433,553千円(前年同期比6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益919,305千円(前年同期比3.9%増)と減収ながら増益を確保しました。尚、販売費及び一般管理費は3,674,355千円(前年同期比5.7%減)となりました。

当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

国内セグメントは、売上高11,973,143千円(前年同期比3.6%減)となりました。機種別には、コロナ禍中での買い控え影響等もあり、主力の圧砕機の売上高は5,713,117千円(前年同期比5.7%減)、油圧ブレーカの売上高は807,178千円(前年同期比7.2%減)となりました。一方で、木造解体や災害復興等の用途が見込まれるつかみ機は売上高980,466千円(前年同期比10.1%増)となりました。また、バイオマス発電向け等の需要が堅調な環境関連機器は、売上高1,640,603千円(前年同期比5.9%増)となりました。アフタービジネスについては、原材料売上高が1,250,101千円(前年同期比6.1%減)、修理売上高は756,414千円(前年同期比9.2%減)となりました。売上減収により粗利は減少しましたが経費削減により、セグメント利益は1,007,922千円(前年同期比0.4%増)となりました。

海外セグメントは、売上高2,899,083千円(前年同期比2.9%減)となりました。世界的に、コロナ感染拡大が進む中、事業活動は継続したものの活動制限もあり、北米では売上高1,839,671千円(前年同期比14.6%減)で減収となりましたが年度後半はやや持ち直しました。一方で、2020年1月に現地法人化した欧州は売上高478,828千円(前年同期比32.3%増)、2019年度苦戦が続いたアジア地域は、新商材の投入により売上高508,182千円(前年同期比23.6%増)と共に回復基調となりました。売上減収により粗利は減少しましたが移動制限等による経費削減により、セグメント利益は337,888千円(前年同期比9.5%増)となりました。

南星セグメントは、売上高2,719,542千円(前年同期比6.5%増)となりました。コロナ禍中での買い控え影響等もあり林業機械は売上高702,264千円(前年同期比9.7%減)、金属スクラップ機械は売上高369,198千円(前年同期比10.8%減)となったものの、ケーブルクレーン事業は再生可能エネルギーとして見直されている水力発電所の改修工事が順調で売上高1,010,856千円(前年同期比45.7%増)となりました。売上は増収ながら売上構成の変化等により粗利は減少し、セグメント利益は、59,426千円(前年同期比33.2%減)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の取得による支出829,063千円、仕入債務の減少額792,797千円、長期借入金の返済による支出516,772千円、法人税等の支払額353,527千円等の減少要因はありましたが、税金等調整前当期純利益1,357,217千円、長期借入れによる収入871,792千円、売上債権の減少額604,345千円、たな卸資産の減少額519,652千円等の増加要因があったことから、前連結会計年度末に比べ1,107,809千円増加し、当連結会計年度末には4,274,283千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は2,171,487千円(前年同期309,770千円の収入)となりました。これは主に、仕入債務の減少額792,797千円、法人税等の支払額353,527千円等がありましたが、税金等調整前当期純利益1,357,217千円、売上債権の減少額604,345千円、たな卸資産の減少額519,652千円、減価償却費397,154千円等が計上されたことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は1,127,292千円(前年同期613,021千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出829,063千円、長期貸付けによる支出230,000千円、無形固定資産の取得による支出169,276千円等が計上されたことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は69,885千円(前年同期564,486千円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出516,772千円、配当金の支払額223,288千円等がありましたが、長期借入れによる収入871,792千円等が計上されたことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

2,618,167

81.3

南星(千円)

1,174,187

98.3

合計(千円)

3,792,355

85.9

(注) 1.上記の生産金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

6,844,918

83.3

海外(千円)

1,236,488

88.0

南星(千円)

1,344,071

113.5

合計(千円)

9,425,479

87.2

(注) 1.上記の仕入金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

12,427,207

108.7

海外(千円)

2,943,633

98.9

南星(千円)

3,419,381

109.0

合計(千円)

18,790,222

107.1

(注) 1.上記の受注金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

11,973,143

96.4

海外(千円)

2,899,083

97.1

南星(千円)

2,719,542

106.5

合計(千円)

17,591,769

98.0

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の販売金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴い実際の結果は異なる場合があります。

 

当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 財政状態の分析

(流動資産

当連結会計年度における流動資産の残高は、15,055,967千円(前連結会計年度15,321,743千円)となり265,775千円減少しました。現金及び預金が1,107,697千円、仕掛品が133,479千円それぞれ増加しましたが、受取手形及び売掛金が613,556千円、商品及び製品が460,519千円、原材料及び貯蔵品が319,226千円それぞれ減少したことが主な要因です。

(固定資産)

当連結会計年度における固定資産の残高は、7,216,984千円(前連結会計年度6,295,267千円)となり、921,717千円増加しました。営業拠点の新築建設費用に伴い建物及び構築物が303,252千円、土地が312,198千円それぞれ増加したことが主な要因です。

(流動負債)

当連結会計年度における流動負債の残高は、8,138,729千円(前連結会計年度8,457,770千円)となり、319,040千円減少しました。流動負債のその他が299,397千円、未払法人税等が104,954千円それぞれ増加しましたが、支払手形及び買掛金が793,708千円減少したことが主な要因です。

(固定負債)

当連結会計年度における固定負債の残高は、2,741,809千円(前連結会計年度2,444,222千円)となり、297,586千円増加しました。長期借入金が256,356千円増加したことが主な要因です。

(純資産)

当連結会計年度における純資産の残高は、11,392,412千円(前連結会計年度10,715,017千円)となり、677,395千円増加しました。剰余金処分として配当金223,347千円がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益919,305千円(前連結会計年度884,701千円)を計上したことが主な要因です。この結果、自己資本比率は51.0%(前連結会計年度末は49.3%)となりました。

 

経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ366,165千円減少し17,591,769千円(前年同期比2.0%減)となりました。これは主に国内セグメントの売上が減少したことが主な要因です。尚、各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、国内セグメントが68.1%、海外セグメントが16.5%、南星セグメントが15.5%となりました。

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ213,015千円減少し5,051,465千円(同4.0%減)となりました。主な要因は、連結売上総利益率は28.7%(前年同期29.3%)とほぼ平均的な率で推移しておりますが連結売上高の前年同期比減という結果に連動した形で、売上総利益も減少となっています。

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ8,599千円増加し1,377,110千円(同0.6%増)となりました。主な要因は、接待・出張の抑制運用や会議のリモート化等により経費削減にも注力した結果、増益となっています。

 

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ86,354千円増加し1,433,553千円(同6.4%増)となりました。営業利益段階から経常利益段階の差異要因は、固定資産売却益の計上によるものや前連結会計年度では為替差損での計上でしたが当連結会計年度では為替差益15,001千円の発生となったことなどが主な要因であります。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ34,603千円増加し919,305千円(同3.9%増)となました。

 

 資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。

 

②資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要の主なものは、製品の製造に使用する原材料や部品の調達等の製造費用、販売する取扱商品の仕入費用のほか、生産活動を行うための設備投資資金、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。当社グループは製造メーカーではありますが、外注比率が高く、製造のリードタイムも4~5カ月と長いため、製造設備負担は比較的軽い反面、部材の確保と販売用商品の欠品を防ぐ営業上の理由からも在庫負担が大きいという財務バランス上の特徴があります。また、安全性の観点から、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することに加えて、自己資本比率は50%程度を維持することを経営の基本方針としております。以上により、バランスシート上は、固定資産は自己資本で十分賄えておりますが、在庫等の運転資金に関しては金融機関借入で賄う必要があります。また、中長期的な成長に資する前向きの投資に関しては状況に応じて増資等も検討することとしております。一方、不測の事態に備えて主要取引銀行と当座貸越契約を締結し充分な借入枠を有しており、緊急の資金需要や流動性の補完にも対応可能となっております。

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、油圧ショベルの先端に取付け、土木建設、林業、解体、スクラップ処理、産業廃棄物処理、砕石等の作業に使用する各種建設機械アタッチメント並びに資源リサイクル分野における各種破砕処理機(特に木材破砕機)を2つの柱として、これらの分野における専門メーカーとしての豊富な経験と技術の蓄積をもとに優れた商品を開発することを基本方針としております。

国内、海外の各営業拠点からの顧客ニーズ、市場動向の情報等をもとに、新商品具体化の研究開発を推進すると共に成熟期にある商品群については、その高品位化、高品質化、高付加価値化を目指し、競争力のある商品開発をテーマに取り組んでおります。

当社グループの研究開発活動は、国内セグメント、海外セグメント、南星セグメントに区別せず実施しております。

なお、研究開発は大阪本社と㈱アイヨンテック朝霞工場、㈱南星機械熊本本社の3拠点で行っており、当連結会計年度の研究開発費は185,070千円であります。

 

(1) TOPシリーズ油圧ブレーカ

当社グループの油圧ブレーカは市場ニーズに応え、世界戦略モデルTOP-Jシリーズのラインナップ化を行っ

ております。2021年度中には小型モデルのTOP-11Jから大型ブレーカTOP-1000Jの全16機種

が完成し、まずは国内市場より投入してまいります。

2020年度より進めておりました協力会社のベトナム工場の建屋が完成し、一部を除いた設備の導入も完了し、本来は今年度初めより生産を開始する予定で進めておりましたが、コロナの影響で一部設備の導入の遅れがあり、生産開始が遅れています。今年度中には初回ロッドを生産し、出荷を目指し現在調整中でございます。

今後も国内市場におきましては、若干の増加傾向、海外の油圧ブレーカの需要は拡大傾向にあり、世界規模で油

圧ブレーカの環境は、まだまだ伸びしろがあると考えております。

当社グループといたしましては『MADE IN JAPAN』の油圧ブレーカTOP-Jシリーズの全ラインアップを全世界に投入してまいります。

 

(2) サイレントTS-Wクラッシャー・TS-Wカッター・TSRCクラッシャー

多くのさまざまな解体現場で好評を得ております大割機TS-Wクラッシャーについては、開閉スピードがアップし、耐久力を向上させた新型機へのモデルチェンジと、顧客ニーズを反映し、より細分化したシリーズ展開を行い超小型機種TS-WB250から超大型機種TS-WB2400Vまでの14機種へとシリーズ拡張を行いました。これにより作業効率の向上と顧客ニーズへのきめ細かい対応が実現できました。現在さらに開口幅のアップと各部品の強化を施し、またメンテナンス性能にも優れた構造を持つWDシリーズの開発にも着手しており、今年度は先行発売したWD1200Vに引き続きWD950VL・WD1700Vの2機種を市場投入致しました。

鉄骨カッターのTS-Wカッターも好評を得ております。一作年度より切断能力とメンテナンス性能を向上させたWBシリーズへのモデルチェンジを積極的に行い、今年度はコロナ禍の中でも順調に販売台数を伸ばすことができました。また、近年の解体現場で使用される油圧ショベルの大型化に伴い国内外最大級の鉄骨カッターTS-WB1300CVを開発いたしました、来年度初めには本格的な販売展開が出来るものと考えております。

クロスカッター刃を採用し幅広いシーンで活躍できるクロスカッターシリーズも、より小型なTS-W600XCVをラインナップに加え解体作業の効率化に寄与いたしております。来年度もクロスカッターシリーズの更なる拡張を計画しております。

近年増加傾向にあります、従来機では解体が困難な鉄筋・鉄骨とコンクリートが混在しているSRC構造の建物解体に適したTSRCクラッシャーも好評を頂いております。今後もシリーズ化拡大の要望に応え更なる拡張を計画しております。

 

(3) アタッチメント旋回方式 ARTS(アーツ)&電磁切換え式

当社旋回型アタッチメントの多機種に採用し多くのユーザーに高評価を得ております。

ASGシリーズ(旋回式摑み機)電磁弁切り替えでの旋回、開閉の複合操作を可能にしたグラップルRDFシリーズ化の開発を行い、更に操作性に優れた㈱南星機械が開発した電磁比例制御切換えと併用ができるようにしてお

ります。

 

 

(4) サイレントコワリクン

再生コンクリートプラントや解体現場等の小割作業において国内トップシェアを誇るサイレントコワリクンシリーズに関しては、ユーザーの要望と意見を設計に取り入れマグネット付コワリクンの高評価を頂いておりますが、高電圧式のマグネットを搭載している、OSC-GMシリーズのOSC-160GMAをBタイプにモデルチェンジしており、更なるシェアアップを目指します。

 

(5) アイヨンカプラー

油圧ショベルの大型化に伴い、アタッチメント交換は重い取付けピンを抜き差しするため危険を伴う作業で多くの時間が必要となりました。当社では短時間で安全にアタッチメントの交換が行える、20t~200tショベル用のアイヨンカプラーSE200~SE2000の、シリーズ5機種を市場導入し高い評価を頂いております。また、アイヨンカプラーには本体を可動させるための全機種共通のスイッチボックスが付属しておりますが、海外の厳しい安全基準に対応したスイッチボックスを開発したことで、海外ユーザーへの販売も容易になりました。今後さらに現場環境の改善、安全性の向上と省力化を目指す商品の開発を進めてまいります。

 

(6) 海外向けアタッチメント

海外では解体アタッチメントとして、ソーティンググラップルの拡販が望める為、開発に取り組んでいた12tクラスを量産化し、更に20tクラスのソーティンググラップルの開発を行いました。現在は6tクラスの開発も進めております。また海外市場で要望が多い圧砕機(コワリクン)の破砕歯溶接不要のボルト交換式の開発を行いました。

 

(7) O-ATTA(アタッチメント稼働状況管理システム)

油圧ショベル側システムに依存することなく、アタッチメントの「状態(移動・停止)」「位置」「記録(稼働時間)」を把握し、アタッチメントの効率的な管理と適切なメンテナンス実施を目的としてオリジナルデバイスと管理ソフトを開発し、実用化に向けて実証テストを行っております。

 

(8) 林業用グラップル

A45系(12t~15tショベル用)、A25系(7t~10tショベル用)及びA20系(4t~5tショベル用)の林業用グラップルを、旋回速度アップを図り、スウェーデン鋼を一部使用し耐久性をアップしたものを順次シリーズ化してきましたが、20tクラス用の従来機A70系もA80系として能力アップと耐久性アップを図ってモデルチェンジしております。又、A25系のグラップルもA28系として爪最大開き幅を広くし、爪開閉部を強化するモデルチェンジを行いました。

 

(9) 地引ウィンチ

15tショベル用の最大値引力が4.6tのNSW-46を開発しましたが、最大直引力3tの従来機PWF-25の直引力アップの要望に応えて、7tショベルにも架装できるNSWシリーズとして最大直引力3.5tのNSW-30を開発しました。さらにシリーズ化として、ミニショベルに架装する最大直引力1.5tのNSW―10も開発いたしました。

 

(10) バンブーシャー(竹伐りフェラーバンチャ)

近年、全国的に荒廃竹林が増えてきており、竹林の整備が緊急の課題となっている中、竹専用のアタッチメントとして、ミニショベル用の竹伐りフェラーバンチャのプロトタイプを名称をバンブーシャーに変え、改良タイプを開発しました。(フェラーバンチャとは立木を伐木する装置)

 

(11)その他

・バーチカルグリッドローラ

地引ウィンチ用のガイドローラとして、バーチカルグリッドローラを開発しました。

・ロングリーチグラップル

15tショベルに搭載する、アームが伸縮し先端にグラップルを搭載して、半径12mの範囲の木材を掴んで

集材できるアタッチメントを開発しました。

・ハイブリッドバケット

農林水産省も推奨する林業機械の開発として、伐倒・根堀り・集積・地均しなど何役もの作業が可能なアタッ

チメントの早期販売に向け開発を行っております。