第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の分析

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済及び世界経済は、コロナ禍明けの経済活動の正常化により緩やかな回復基調となりました。一方で、資源・エネルギー価格の高止まりや、インフレに伴う欧米の高金利政策の継続、地政学リスクの高まりなどにより、依然として、先行きの景気不透明感が続いています。

このような環境のもと、当社グループは長期ビジョン「VISION30」の方針のもと、国内では足許の堅調な解体・インフラ工事需要に対応した増産と生産性向上を軸にした生産体制強化を注力課題として取組み、開拓余力の大きな海外では拠点展開している米国・欧州・アジアでの営業体制強化を図るなど、更なる持続的成長と企業価値向上に注力してまいりました。

その結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高20,481,333千円(前年同期比20.5%増)、営業利益2,404,452千円(前年同期比63.0%増)、経常利益2,426,902千円(前年同期比65.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,624,998千円(前年同期比65.2%増)となり、第3四半期連結累計期間の最高売上・最高利益を更新いたしました。

当第3四半期連結累計期間のセグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

国内セグメントは、引き続き解体環境アタッチメントを中心に高水準の受注残を維持しており、増産や商材の確保に注力してきた結果、売上高15,033,122千円(前年同期比12.0%増)となりました。機種別には、主力の圧砕機は再開発やビル・工場等の建替等による解体需要が引き続き堅調で売上高6,134,862千円(前年同期比12.6%増)、つかみ機も金属スクラップ処理や木造解体、災害復興等の需要が引き続き堅調で、売上高1,007,753千円(前年同期比16.8%増)となりました。輸入商材の大型環境機械は円安による仕入価格の高騰などもあり販売に苦戦したものの売上高545,900千円(前年同期比152.1%増)と対前年比では売上を伸ばすことができました。また、グループ連携による販売強化を進めている林業機械は、一昨年投入した「ハイブリッドバケット」の販売が好調で売上高1,440,263千円(前年同期比46.3%増)となりました。

一方、ケーブルクレーン事業は再生可能エネルギーとして見直されている水力発電所の改修工事などは引き続き順調に推移していますが、前年同期では大型案件のダム工事売上が計上されていたことなどもあり売上高1,158,803千円(前年同期比28.1%減)と減収となりました。油圧ブレーカも売上高691,672千円(前年同期比1.5%減)となりました。アフタービジネスに関しては、原材料売上1,590,185千円(前年同期比13.7%増)、修理売上高866,074千円(前年同期比21.8%増)と底堅い伸びとなりました。その結果、セグメント利益は鋼材価格の上昇等による利益圧迫要因などがあったものの、販売価格の値上げ効果や増収が寄与し、1,550,887千円(前年同期比28.3%増)と増益となりました。

海外セグメントは、売上高5,448,210千円(前年同期比52.1%増)となりました。主力地域の北米では順調に経済活動が推移する中、子会社Okada America,Inc.では販売が順調に推移するとともに、昨年末に経営統合したOkada Midwest,Inc.の売上が寄与した結果、売上高3,921,225千円(前年同期比81.3%増)となりました。欧州は昨年後半からの需要の減速影響を受けつつも売上高869,927千円(前年同期比16.6%増)と増収確保となりました。一方でアジア地域は台湾を除いて市場全体の需要減の影響もあり売上高447,125千円(前年同期比1.4%減)となりました。セグメント利益に関しては、Okada Midwest,Inc.取得時の「のれん」の償却費などが発生したものの、北米の増収影響や海上運賃の値戻しの影響が大きく854,982千円(前年同期比195.1%増)と順調に増益を確保いたしました。

 

(2)財政状態の分析

(資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における資産の残高は、33,950,952千円(前連結会計年度末30,594,505千円)となり3,356,446千円増加しました。建設仮勘定が826,490千円減少しましたが、商品及び製品が1,482,701千円、建物及び構築物が1,103,291千円、現金及び預金が813,834千円、土地が281,493千円、それぞれ増加したことが主な要因です。

(負債の部)

当第3四半期連結会計期間末における負債の残高は、17,999,220千円(前連結会計年度末16,633,400千円)となり1,365,819千円増加しました。長期借入金が529,160千円、流動負債のその他が484,154千円それぞれ減少しましたが、短期借入金が1,907,593千円、支払手形及び買掛金が630,151千円それぞれ増加したことが主な要因です。

(純資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における純資産の残高は、15,951,732千円(前連結会計年度末13,961,104千円)となり1,990,627千円増加しました。剰余金処分の配当金支払304,902千円を行いましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益1,624,998千円を計上したこと及び、為替換算調整勘定が638,058千円増加したことが主な要因です。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の総額は、152,340千円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)主要な設備

 前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設について、当第3四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりであります。

会社名

事業所名

(所在地)

セグメントの

名称

内容

設備の内容

資金調達方法

完了年月

投資金額

(千円)

オカダアイヨン㈱

札幌営業所

(札幌市白石区)

国内

営業所の移転新設

販売組立修理設備の

土地・建物

自己資金

2023年6月

706,438

Okada America,Inc.

本社

(アメリカ合衆国

オレゴン州)

海外

本社の移転新設

販売設備の

土地・建物

自己資金

2023年6月

808,004

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。