第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、創業以来一貫して地下に係る資源開発・建設を通じて、社会のインフラ整備に貢献してまいりました。活動範囲も国内にとどまらず、海外においてもアジア・アフリカ各地をはじめとして、資源開発、ダム・トンネル工事等の地下開発事業や水不足に苦しむ人々を救済するための水井戸開発事業などに、ボーリングという業務を通じて取り組んでまいりました。また、常に新しい技術開発にチャレンジしており、時代のニーズを先取りした新製品及び新工法、新事業の展開を積極的に推進し、地下に係るトータル・ソリューションを提供しております。

当社は、ONE&ONLYの技術構築のために前進することを社是として、人の和と創意工夫と不断の練磨で、魂のこもった良品を廉価に供給し、社会の期待に応えてまいります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

国内の建設市場は、東日本大震災関連の投資ブームは終わったものの、大都市再開発、全国規模の防災減災対策、インフラ老朽化対策、新幹線・高速道路延伸、リニア中央新幹線建設など、社会資本整備が不可欠で、建設投資はこれまでと同水準で推移するものと見込まれております。また建設関連以外で、ニッチな市場ながら海底資源探査や再生可能エネルギーなど、成長が見込める分野があります。さらにアジア、アフリカ、中南米諸国では今後も高いインフラ投資が見込まれます。

このような環境下、当社は“顧客の安心を似て信頼を得、全従業員とその家族の幸福を追求し、地球と社会に限りなく貢献する会社となる”という経営理念のもと、引き続き「売上拡大と高収益の維持」を達成すべく努力をしてまいります。


① 2017年度の計画利益未達の原因となった特機(特別仕様の受注生産機)の原価アップを二度と起こさぬよう、営業技術部を新設し、見積・受注段階からコンカレントエンジニアリング(注)を強化して見積もった通りの原価でモノづくりができる社内体制を構築します。


 (注)コンカレントエンジニアリングとは、営業、設計、調達、製造、その他関連部門が情報を共有し、前工程の完了を待たずに並列に業務を進めること。また後工程のもつ知見を前工程にフィードバックし、例えば量産しやすい構造を意識した設計を行うなど、全体最適や全体を通じたコスト低減をはかる。

 

② 業務量の繁閑に応じ、トンネル先進調査、コントロールボーリング、大口径立坑掘削など担当外の工種工事にも対応できる多能エンジニアを育成し、直営工事の比率を高めるとともに所有施工機材の稼働率を上げて、工事原価を低減します。

 

③ 生産性を10%向上し、シニア社員を対象に全社総人員を10%削減するとともに、経費節減運動を展開して人件費等の固定費を低減します。また、厚木工場リニューアル計画を一時停止し、償却費等の固定費増加を抑制します。

 

 

④ 売上の拡大

ⅰ 当社主力製品のロータリーパーカッションドリルや全自動プラントなどの次世代後継機を国内市場に投入し買替需要を創出します。

ⅱ 中国、韓国・東南アジア、インドなど、夫々のローカルニーズ対応モデルを開発し、高度インフラ投資が継続するアジア市場の需要を取り込みます。

ⅲ リニア中央新幹線建設工事本格化の機を捉え、コントロールボーリング関連機材販売、コントロールボーリング工事の受注をさらに伸ばします。

ⅳ 海底資源探査や再生エネルギーの技術開発投資を継続し、その実用化を図ります。

 

⑤ ONE&ONLY技術の確立

トンネル関連工事、コントロールボーリング、大口径立坑掘削、温泉開発等の得意工種で業界唯一無二のボーリング施工技術を確立します。

 

⑥ 生産性の10%向上

ⅰ 会議時間の短縮、稟議申請のペーパーレス化、支払のキャッシュレス化、クラウド化による客先・現場から営業・施工資料の検索

ⅱ VEによる原価低減、即納率向上と在庫縮減

ⅲ 社員活性化、女性社員の活用

 

(3)目標とする経営指標

当社グループでは2017年度の業績結果を踏まえ、安定的に利益を出せる収益構造を速やかに回復し、売上拡大を図るため、当社グループとしての新たな三ヶ年計画「2018中期経営計画(2018年度~2020年度)」を編成しました(なお、今までの三ヶ年計画は2017年度で終了)。計画の最終年度である2021年3月期においては、連結売上高8,250百万円、連結営業利益490百万円、連結経常利益470百万円を目標としております。

 

(4)当社グループを取り巻く経営環境

国内の建設市場は、今後、なだらかな低下を辿り、2020年の東京オリンピック・パラリンピック終了後は減少に向かう見込みです。しかし、次のようなニッチな市場ながら持続的な成長が見込める分野があります。

ⅰ リニア中央新幹線建設工事(長尺コントロールボーリング)

ⅱ 整備新幹線、高速道路延伸工事(先進調査ボーリング、地盤改良)

ⅲ ビル基礎工事(アンカー工事)

ⅳ クリーンエネルギーの利用(地熱、地中熱、温泉、波力・小水力発電)

ⅴ 海底資源調査回収、他

 

また海外でも、南アジア、東アジア、中南米、サブサハラ諸国においては今後も高水準なインフラ投資が継続されると予想されます。

 

(5)業務上及び財政上の対処すべき課題

当社グループは、新たな中期経営計画に基づいて「売上拡大」と「高収益の維持」を目指してまいりますが、このためには計画目標達成に影響を与えるリスクを抽出し、それらに効果的に対処するためのリスクマネジメントを強化します。

また、売上拡大のためにはグローバルな営業展開が不可欠であるため、海外販売につきましては、社会資本整備、資源開発が進んでいる中国、台湾、韓国、東南アジアを重点地域として、民間ベースの売上拡大に注力してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

なお、本記載は必ずしも将来発生しうるすべてのリスクを網羅したものではありません。

 

① 取引先の信用リスク

当社グループの取引先は建設関連業種であり、これまで建設市場全体が縮小傾向を続けてきたことから、厳しい経営環境が続いております。当社グループでは、取引に際して与信管理、債権管理を徹底し、信用リスクの軽減に努めておりますが、取引先が信用不安に陥った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 季節変動

当社グループの製品・工事の最終需要は公共工事関連が高いウエイトを占めており、またODA関連の海外工事は第4四半期に完工が集中するため、当社グループの売上は第3四半期以降に集中する傾向があり、経営成績は第2四半期までと第3四半期以降で大きく変動する可能性があります。

 

③ 公共工事の影響

当社グループの製品・工事の最終需要は公共工事関連が高いウエイトを占めております。当社グループでは、脱公共工事を目指し、海外市場の開拓、民間工事の受注に注力しておりますが、公共工事関連予算の増減が当社グループの業績に間接的に影響を与える可能性があります。

 

④ 地下水開発事業について

地下水開発事業において、井戸を試掘して水量・水質の確認を行い、計画した水量・水質より結果が下回ることが判明した場合は掘削工事は中止、それまで掛かった掘削費用を当社グループが負担する場合があります。

ただし、当社グループは豊富な経験に基づく事前調査を行うことで水量・水質に関するリスクの極小化を図っております。

 

⑤ ODA水井戸工事

ODA(政府開発援助)による海外水井戸工事の契約においては、水の出る成功井の本数が定められており、施工の結果、水の出ない空井戸があると掘削本数が増えることにより原価が増加することになります。

入札に際しては、入札図書に記載された当該プロジェクトのコンサルタントが算定した空井戸率を参考に、当社グループにおいて現地での綿密な事前調査と過去の豊富な実績を基に空井戸率を算定のうえ応札価格を決定しておりますが、プロジェクトによっては想定と異なった空井戸率となることがあります。契約では空井戸の増減は施工業者がリスクを負担することになっているため、応札時の想定以上に空井戸が増加すると原価が上昇し、収支が悪化する場合があります。

 

⑥ 為替リスク

ボーリング機器関連においては、原則として、海外代理店・顧客に対して円建てにより販売を行っており、当社グループが為替リスクを負担することはありませんが、海外通貨に対して円高が進行した場合は、海外通貨建ての販売価格が高くなる結果、販売に影響を及ぼす可能性があります。

また、工事施工関連においては、ODAによる海外工事に関して、円建て収入に対し支出の大部分は外貨建てとなっており、為替リスクが存在しています。当社グループでは、リスクヘッジを目的として為替予約を行うことがありますが、これにより直物為替相場と為替予約相場の差異について評価損益が発生することがあります。

 

⑦ 海外市場リスク

当社グループの海外市場は、主に中国市場が大きなウエイトを占めているため、同国の政治状況により海外売上が低下する恐れがあります。また、同国へは他国の競合ライバルも市場へ参入しているため、市場売価の低下(コスト競争の喪失)や当社製品の陳腐化となる可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善などを背景に景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響や中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響により、依然として景気の下振れに注意が必要な状態が続いております。

当社グループを取り巻く環境につきましては、国内市場は今後も都市の再開発、全国規模の防災・減災・国土強靭化対策、インフラ老朽化対策、北海道及び北陸新幹線延伸工事、リニア中央新幹線建設などの社会資本整備が不可欠な状況であり、また、2025年開催が決定した大阪万博関連においても建設投資は底堅く推移していくことが見込まれています。

このような状況のもと、当社グループでは当期より新たに「2018中期経営計画(2018年度~2020年度)」を策定し、『①粗利率のアップ、②固定費低減、③売上拡大』の夫々の具現策を推進するとともに、それによる全社の売上げ目標・利益目標を設定管理し、手戻り、やり直し作業による原価高をおこさない体制の構築や新機種開発による海外市場への売上拡大及び10%生産性向上計画の実施などを行い、経営効率向上による高収益の再現を目指すことで進めてきました。

当連結会計年度の受注につきましては、ボーリング機器関連、工事施工関連ともにリニア関連工事受注が予定より遅れていることから、前期を下回りました。また、売上につきましては、ボーリング機器関連は、国内向けで部品・商品の出荷が伸びたため微増となりましたが、工事施工関連での完工高減少により、前期と比べると減少となりました。

 

以上の結果、連結受注高は前期比△1.8%7,383百万円、連結売上高は、同△4.2%7,137百万円となりました。利益面におきましては、売上高減少となりましたが、工事施工関連におけるコントロールボーリング工事、大口径立坑掘削工事(BM工事)及び大型アンカー工事が順調に完工し、全体の原価率を抑制できたため、営業利益は同281.6%増の272百万円、経常利益は同282.9%増の267百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は179百万円(前期は30百万円の損失)となりました。

 

当年度の連結の業績は、次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

当連結会計年度(A)

前連結会計年度(B)

前連結会計年度比較

 

自 2018年4月1日

自 2017年4月1日

増減額

増減率

 

至 2019年3月31日

至 2018年3月31日

(A)-(B)

(A)/(B)-1

受注高

7,383

7,520

△136

△1.8

%

売上高

7,137

7,448

△311

△4.2

%

営業利益

272

71

201

281.6

%

経常利益

267

69

197

282.9

%

親会社株主に帰属する当期純利益又は

親会社株主に帰属する当期純損失(△)

179

△30

209

 

 

(百万円未満は切り捨てて表示しております。)

 

a.財政状態

(資産の部)

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ226百万円2.9%増加し、8,011百万円となりました。

流動資産は、たな卸資産(商品及び製品、原材料及び貯蔵品、未成工事支出金など)が87百万円、現金及び預金が64百万円減少しましたが、売上債権(受取手形及び売掛金、完成工事未収入金など)が297百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ122百万円2.1%増加6,015百万円となりました。

有形・無形固定資産は、建物、機械及び装置、構築物などで合計244百万円の設備投資を行いましたが、83百万円の減価償却の実施により1,629百万円となりました。投資その他の資産は、繰延税金資産が18百万円増加しましたが、その他(保険積立金など)が21百万円減少し、367百万円となったことにより、固定資産合計では前連結会計年度末に比べ103百万円5.5%増加し、1,996百万円となりました。

 

(負債の部)

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ106百万円2.5%増加し、4,428百万円となりました。

流動負債は、その他(未払費用、未払消費税など)が244百万円減少しましたが、買入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務、工事未払金など)が289百万円、未成工事受入金が65百万円、未払法人税等が34百万円増加したことにより前連結会計年度末と比較して143百万円増加(4.4%)し、3,383百万円となりました。

固定負債は、退職給付に係る負債が62百万円増加しましたが、長期借入金が90百万円、役員退職慰労引当金が18百万円減少したことにより、前連結会計年度末と比較して37百万円減少(△3.4%)し、1,045百万円となりました。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益179百万円の計上と剰余金の配当44百万円により、前連結会計年度と比べ120百万円(3.5%)増加し、3,583百万円となり、自己資本比率は44.5%となりました。

なお、負債資本倍率(ネットD/Eレシオ)は、△0.02倍であります。

 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

(a)ボーリング機器関連

受注は、特機とツールスなどの部品及び商品の受注は増加しましたが、国内・海外ともにボーリングマシン本体の受注が減少したため、当セグメント全体の受注は若干減少いたしました。売上につきましては、国内では小口径管推進機や電柱固定式試験装置などの本体、海外では中国向けの特機(人命救済機FS-120CZ 3号機)である大型ボーリングマシンの出荷売上がありましたが、ボーリングマシン本体での売上は減少し、代わりに部品・商品の売上が増加したため、前期とほぼ同額の売上高を確保できました。

利益面につきましては、前期に発生した特機の生産過程においての手戻り・やり直し作業発生による原価高を抑制できたため原価率は前期比2.4ポイント改善しましたが、販管費の固定費をカバーするまでには至りませんでした。

以上の結果、当セグメントの連結受注高は前期比1.6%減の3,770百万円となり、連結売上高は同0.1%増の3,917百万円、セグメント損失(営業損失)は25百万円(前期は166百万円のセグメント損失)となりました。

 

(単位:百万円)

 

当連結会計年度(A)

前連結会計年度(B)

前連結会計年度比較

 

自 2018年4月1日

自 2017年4月1日

増減額

増減率

 

至 2019年3月31日

至 2018年3月31日

(A)-(B)

(A)/(B)-1

受注高

3,770

3,832

△61

△1.6

%

売上高

3,917

3,911

5

0.1

%

セグメント損失(△)

△25

△166

141

 

 

(百万円未満は切り捨てて表示しております。)

 

(b)工事施工関連

北海道・北陸における新幹線・高速道路延伸工事の活発化によりトンネル先進調査ボーリング工事が引き続き好調なことと、インバウンド(外国人観光客)の影響や日本人の健康志向の増大から首都圏と地方での温泉の要望が増加したことにより受注は伸びましたが、前期には特殊大型工事(福島第一原子力発電所敷地内におけるサブドレイン掘削工事)があったため、受注高は前期より減少いたしました。売上高(完工高)につきましては、国内ではトンネル先進調査ボーリング工事と温泉工事の完工高はともに前期を上回り、海外工事では、3年前から施工していたベナン工事(他社とのJV工事)が当期で完工(竣工)いたしました。しかし、アンカー工事の完工高が大きく減少したこととサブドレイン掘削工事の終了により当セグメントの売上高は前期と比べると減少いたしました。

利益面につきましては、アンカー工事の完工高は減少したものの工期管理・原価管理により原価率が大幅に改善されたことと、小口ながらも当社得意工種である大口径立坑掘削工事(BM工事)と長尺コントロールボーリング工事が順調に完工したため、当セグメント全体の原価率は前期比△2.8ポイント改善いたしました。

以上の結果、当セグメントの連結受注高は前期比2.0%減の3,613百万円、連結売上高は同9.0%減の3,220百万円となりましたが、セグメント利益(営業利益)は同25.0%増の298百万円となりました。

 

(単位:百万円)

 

当連結会計年度(A)

前連結会計年度(B)

前連結会計年度比較

 

自 2018年4月1日

自 2017年4月1日

増減額

増減率

 

至 2019年3月31日

至 2018年3月31日

(A)-(B)

(A)/(B)-1

受注高

3,613

3,688

△74

△2.0

%

売上高

3,220

3,537

△316

△9.0

%

セグメント利益

298

238

59

25.0

%

 

(百万円未満は切り捨てて表示しております。)

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて65百万円減少し、1,161百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、152百万円の収入(前連結会計年度は535百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、仕入債務の増加300百万円、税金等調整前当期純利益267百万円、減価償却費の計上83百万円、未成工事受入金の増加65百万円で、支出の主な内訳は、売上債権の増加292百万円、未払費用の減少159百万円、たな卸資産の増加29百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、69百万円の支出(前連結会計年度は32百万円の支出)となりました。支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出89百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、147百万円の支出(前連結会計年度は54百万円の収入)となりました。長期借入金は、50百万円の調達を行う一方、約定弁済により201百万円の返済を実行いたしました。短期借入金は300百万円の調達に対し、237百万円の返済を実行し、また、配当金の支払額は45百万円、ファイナンス・リース債務の返済は13百万円であります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

ボーリング機器関連

2,716,335

11.0

工事施工関連

3,295,514

△7.0

合計

6,011,849

0.3

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は販売価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ボーリング機器関連

3,770,374

△1.6

548,326

△21.1

工事施工関連

3,613,592

△2.0

2,941,259

15.4

合計

7,383,967

△1.8

3,489,586

7.6

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

ボーリング機器関連

3,917,164

0.1

工事施工関連

3,220,133

△9.0

合計

7,137,297

△4.2

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

大成建設株式会社

872,457

11.7

386,542

5.4

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。

この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

当社グループの連結財務諸表の作成において、損益または資産の状況に影響を与える見積り、判断は、過去の実績や入手可能な情報に基づいておりますが、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度における経営成績等の概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

③ キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、設備投資、法人税等の支払い、借入金の返済等であります。

また、その資金の源泉といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入金等により、必要とする資金を調達しております。

 

 

経営方針・経営戦略、経営上の目標を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。

 

今後の国内建設市場は、2020年東京五輪後を境に減少に移ると言われておりましたが、雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の増加、高水準の企業収益を背景とした設備投資は緩やかに増加するものと予想されております。また、2025年開催が決定した大阪万博関連においても建設投資は底堅く推移していくことが見込まれています。

このような状況のもと、当社グループでは「2018中期経営計画(2018年度~2020年度)」に基づき、引き続き『①粗利率のアップ、②固定費低減、③売上拡大』の夫々の具現策を推進するとともに、それによる全社の売上目標・利益目標の設定管理を推進いたします。

ボーリング機器関連での営業体制としては、営業技術部において異常な原価の把握と対処を実施するとともに、営業・技術・工事一体による営業を展開し、主力ボーリングマシンについては、次世代の新型RPD機の開発を終了させ、次年度には、国内・海外ともに市場に投下する計画です。また、人員人材の確保難に起因する省人化・省力化のニーズに応えるボーリング機械のロボット化・新製品の早期投入も進めており、更なる技術の深化を目指してまいります。

また、前期からの繰越案件であるリニア中央新幹線関連のコントロールボーリング機材の受注・販売も次年度必達で進めてまいります。

工事施工関連におきましては、現在、主に施工が多い北海道新幹線関連のトンネル先進調査ボーリング工事を中心に、機材販売と同様に施工も遅れているリニア中央新幹線関連のコントロールボーリング工事、インバウンド効果により活況なスパドリルを使用した温泉開発需要、大都市再開発に伴うアンカー工事に注力するとともに、国内最大の石灰山での大型BM工事(当社独自の得意工法であるビッグマン工法)の受注を確実に獲得し、売上の増加を図ってまいります。

また、海外市場においては、中国、韓国向けに新型機を投入し、受注・売上の確保を図ってまいります。特に中国政府が進めている「一帯一路」政策による中国西部でのトンネル関係において、当社の主力製品であるロータリーパーカッションドリルのニーズを捕捉いたします。

なお、老朽化してきた主力生産拠点である厚木工場のリニューアル計画につきましては、前期において設計業務は完了しておりますが、この段階で一時停止し、「2018中期経営計画(2018年度~2020年度)」での業績の回復も見極めたうえで進めていくことといたしております。

以上の結果、売上高は8,000百万円を見込んでおり、利益面では営業利益290百万円、経常利益280百万円、親会社株主に帰属する当期純利益200百万円を見込んでおります。

 

2020年3月期連結業績予想

 

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属する当期純利益

1株当たり

当期純利益

 

百万円

百万円

百万円

百万円

円 銭

2020年3月期予想

8,000

290

280

200

22.31

増減額

862

17

12

20

増減率(%)

12.1

6.3

4.7

11.3

 

(百万円未満は切り捨てて表示しております。)

(注) 上記の業績予想は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は今後様々な要因により予想数値と異なる可能性があります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(株式会社エンバイオ・ホールディングスとの資本業務提携契約)

当社は、2019年4月24日開催の取締役会において、当社と株式会社エンバイオ・ホールディングス(以下、エンバイオ・ホールディングス社といいます。)との間で資本業務提携(以下、「本資本業務提携」といいます。)を締結することを決議し、同日付けで資本業務提携契約を締結いたしました。

1. 本資本業務提携の目的及び理由

当社は創業以来ボーリングマシンのトップメーカーとして、製品開発に力を注ぎ、ボーリング機器の製造販売事業及びそれらを活用した特殊ボーリング工事事業を国内・海外で展開しております。また、エンバイオ・ホールディングス社は傘下の事業会社である株式会社エンバイオ・エンジニアリングにおける原位置調査・原位置浄化※を特徴とした土壌汚染対策事業を主力事業とし、そのほかブラウンフィールド活用事業、自然エネルギー事業を柱に事業展開を行い、成長してまいりました。

地盤環境を対象とした当社の特殊ボーリング工事事業と地盤の環境問題を対象としてその解決策を設計して提供するエンバイオ・ホールディングス社の土壌汚染対策事業の領域は近接しており、相互に提携することにより、競争の激しい国内市場において競争力を向上させシェア拡大を図るとともに、新たな成長機会として海外で事業基盤を確保することを目的としつつ、両社が強固な業務提携関係を持つことが、両社の企業価値及び株主利益のさらなる向上に資すると考えられることから、このたび本資本業務提携契約を締結することになりました。

 

※原位置調査・原位置浄化とは、汚染された土壌や地下水を、汚染の存在する位置(原位置)の地表またはボーリング孔などを利用して地盤の性質を直接調べ、土壌を掘り出して場外に搬出せずに地中の汚染物質を分解・浄化する方法です。

 

2. 本資本業務提携の内容

(1) 業務提携の内容

当社とエンバイオ・ホールディングス社は、以下の業務分野において業務提携を行います。

① 国内事業において、エンバイオ・ホールディングス社の事業に対して当社の支店・営業所での情報収集を経て発掘した案件を紹介し、当社とエンバイオ・ホールディングス社がそれぞれ有する技術を活用して営業力を強化する連携。

② 海外事業において、当社の事業に対してエンバイオ・ホールディングス社での情報収集を経て発掘した案件を紹介し、当社とエンバイオ・ホールディングス社がそれぞれ有する技術を活用して営業力を強化する連携。

 

(2) 資本提携の内容

エンバイオ・ホールディングス社は、2019年4月24日に当社のその他の関係会社であった日立建機株式会社から市場内立会外取引を通じ、当社の普通株式767,000株(発行済株式数比8.55%、議決権所有割合8.55%)を取得いたしました。

 

 

5 【研究開発活動】

当社は、地質調査・地下資源開発あるいは自然災害防止・構造物基礎施工などの分野において技術の研究及び開発活動を活発に展開し、その成果を製造販売と工事施工に反映させるよう努めております。そして、更に多様化し高度化する市場のニーズに即して幅広く調査研究を行い、今後の事業の中心となる製品と工法の開発に取り組んでおります。

当連結会計年度における当社が支出した研究開発費の総額は20百万円であります。

なお、当連結会計年度における当社の主な研究開発の成果には次のものがあります。

 

1. ROV搭載型海底資源調査コアリングシステムの開発

MD-5000T

海底資源調査コアリングシステムはROV(無人潜水調査機)に搭載させ、水深5,000Mまで潜水し、海底資源(コア採取)調査のために開発しました。現在本国が進めているコバルトリッチクラストのような海底資源の精査用としての使用が期待できます。

従来の海底掘削に比べ、小型、低コスト、時間当たりの取得コアの多さが特徴で、国内の調査はもちろん、本国と同じように海底資源が豊富にある海況の他国での使用も期待できます。

 

2. 先端駆動型超高周波振動装置の開発

Sドリル

超高周波振動装置は掘削ビット直下に装備され、深度による打撃損失を最小限に抑えた掘削が可能な装置です。一般的な打撃掘削機が振動周波数40Hz程度であるのに対し、本機は新たな振動機構を採用することで、設計上数百Hzが可能で、現在の試験を実施中です。試験終了後に製品化する予定です。