文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、創業以来一貫して地下に係る資源開発・建設を通じて、社会のインフラ整備に貢献してまいりました。活動範囲も国内にとどまらず、海外においてもアジア・アフリカ各地をはじめとして、資源開発、ダム・トンネル工事等の地下開発事業や水不足に苦しむ人々を救済するための水井戸開発事業などに、ボーリングという業務を通じて取り組んでまいりました。また、常に新しい技術開発にチャレンジしており、時代のニーズを先取りした新製品および新工法、新事業の展開を積極的に推進し、地下に係るトータル・ソリューションを提供しております。
当社は、昨年6月に新執行体制へ移行したことに伴い、社是を「ONE&ONLYの技術構築のために前進」へ変更しました。これは、当社にしかない「ONE&ONLY」の得意技術をボーリングスペシャリストとして国内・海外の市場に展開してまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
中長期的には、経済のグローバル化の進行に伴い、各国・地域の経済政策や国際的な貿易摩擦、地域温暖化による気候の変化及び新型コロナウイルスの感染拡大のような異常事態等が国内・海外に与える影響は、我が国の経済にも波及し、その影響範囲は拡大するものと思われます、
国内の建設市場は、東日本大震災関連の投資ブームは終わったものの、大都市再開発、全国規模の防災減災対策、インフラ老朽化対策、新幹線・高速道路延伸、リニア中央新幹線建設など、社会資本整備が不可欠で、建設投資はこれまでと同水準で推移するものと見込まれております。また、建設関連以外で、ニッチな市場ながら再生可能エネルギーなど、成長が見込める分野があります。さらにアジア、アフリカ、中南米諸国では今後も高いインフラ投資が見込まれます。
このような環境下、当社は“顧客の安心を以て信頼を得、全社員とその家族の幸福を追求し、地球と社会に限りなく貢献する会社となる。”という経営理念のもと、引き続き「売上拡大と収益力の向上」を達成すべく努力をしてまいります。
このような状況のもと、当社グループとしては、今回の新型コロナウイルスの感染拡大等の外的要因及びマーケット環境の変化等により生じる、経営環境の変化、得意先のライフスタイルや消費マインドの変化への対応力を向上させることが重要だと認識しております。
① 2017年度の計画利益未達の原因となった特機(特別仕様の受注生産機)の原価アップを二度と起こさぬよう、営業技術部を新設し、見積・受注段階からコンカレントエンジニアリング(注)を強化して見積もった通りの原価でモノづくりができる社内体制を構築します。
(注)コンカレントエンジニアリングとは、営業、設計、調達、製造、その他関連部門が情報を共有し、前工程の完了を待たずに並列に業務を進めること。また後工程のもつ知見を前工程にフィードバックし、例えば量産しやすい構造を意識した設計を行うなど、全体最適や全体を通じたコスト低減をはかる。
② 業務量の繁閑に応じ、トンネル先進調査、コントロールボーリング、大口径立坑掘削など各種工事に対応できる多能エンジニアを育成し、直営工事の比率を高めるとともに所有施工機材の稼働率を上げて、工事原価を低減します。
③ 生産性を10%向上し、シニア社員を対象に全社総人員を10%削減するとともに、経費節減運動を展開して人件費等の固定費を低減します。
④ 売上の拡大
ⅰ 当社主力製品のロータリーパーカッションドリルや全自動プラントなどの次世代後継機を国内市場に投入し買替需要を創出します。
ⅱ 中国、韓国・東南アジア、インドなど、夫々のローカルニーズ対応モデルを開発し、高度インフラ投資が継続するアジア市場の需要を取り込みます。
ⅲ リニア中央新幹線建設工事本格化の機を捉え、コントロールボーリング関連機材販売、コントロールボーリング工事の受注をさらに伸ばします。
ⅳ 再生エネルギーの技術開発投資を継続し、その実用化を図ります。
⑤ ONE&ONLY技術の確立
トンネル関連工事、コントロールボーリング、大口径立坑掘削、温泉開発等の得意工種で業界唯一無二のボーリング施工技術を確立します。
⑥ 生産性の10%向上
ⅰ 会議時間の短縮、稟議申請のペーパーレス化、支払のキャッシュレス化、クラウド化による客先・現場から営業・施工資料の検索
ⅱ VEによる原価低減、即納率向上と在庫縮減
ⅲ 社員活性化、女性社員の活用
⑦ 伊勢原(新)工場の立ち上げ
当社は、長年主力工場を神奈川県厚木市に置いておりましたが、神奈川県伊勢原市に工場用地を選定し、購入する予定であります。用地取得後は、新工場を建設して新たな生産設備を整え生産性向上に資する予定です。
⑧ 新型コロナウイルス対策
政府による新型コロナウイルス対策として緊急事態宣言を受けて当社勤務体制を在宅勤務や交代出社にシフトをした上で、営業・製造・施工活動を継続してまいりました。これまで大きな影響は発生しておりません。
なお、今回実施した「テレワーク」につきましては引き続き定着化を志向し、今後とも「働き方改革の多様性」を推進してまいります。
(3)目標とする経営指標
当社グループでは2017年度の業績結果を踏まえ、安定的に利益を出せる収益構造を速やかに回復し、売上拡大を図るため、当社グループとしての新たな三ヶ年計画「2018中期経営計画(2018年度~2020年度)」を編成しました(なお、今までの三ヶ年計画は2017年度で終了)。計画の最終年度である2021年3月期においては、連結売上高8,250百万円、連結営業利益490百万円、連結経常利益470百万円を目標としておりましたが、現時点では新型コロナウイルスの業績への影響を慎重に見極めております。
(4)当社グループを取り巻く経営環境
国内の建設市場においては、建設投資はこれまでと同水準で進捗する見込みです。また、次のようなニッチな市場ながら持続的な成長が見込める分野があります。
ⅰ リニア中央新幹線建設工事(長尺コントロールボーリング)
ⅱ 整備新幹線、高速道路延伸工事(先進調査ボーリング、地盤改良)
ⅲ ビル基礎工事(アンカー工事)
ⅳ クリーンエネルギーの利用(地熱、地中熱、温泉、波力・小水力発電)
また海外でも、南アジア、東アジア、中南米、サブサハラ諸国においては今後も高水準なインフラ投資が継続されると予想されます。
(5)業務上及び財政上の対処すべき課題
当社グループは、新たな中期経営計画に基づいて「売上拡大」と「収益力の向上」を目指してまいりますが、このためには計画目標達成に影響を与えるリスクを抽出し、それらに効果的に対処するためのリスクマネジメントを強化します。
また、売上拡大のためにはグローバルな営業展開が不可欠であるため、海外販売につきましては、社会資本整備、資源開発が進んでいる中国、台湾、韓国、東南アジアを重点地域として、民間ベースの売上拡大に注力してまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症による影響の見通しは立てにくく、当社の経営環境も不透明な状況が続くものと予測されます。まず、当社グループとしましては、売上拡大、収益の確保に加え、資金面の安定化、従業員の安全確保を最優先に取組んでまいります。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大による各種リスクの顕在化の可能性の程度、時期、経営成績への影響等を把握するために、得意先等から様々な情報を入手する努力を行い経営へのダメージを軽減するためにいち早く経営戦略に繋げてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
① 取引先の信用リスク
当社グループの取引先は建設関連業種であり、公共建設投資が減少した場合や民間建設投資が縮小した場合、取引先の経営環境が変化する可能性があります。当社グループでは、取引に際して与信管理、債権管理を徹底し、信用リスクの軽減に努めておりますが、取引先が信用不安に陥った場合、資金の回収不能や施工及び製商品の遅延を引き起こし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 季節変動
当社グループの製品・工事の最終需要は公共工事関連が高いウエイトを占めており、売上は第3四半期以降に集中する傾向があり、経営成績は第2四半期までと第3四半期以降で大きく変動する可能性があります。
③ 公共工事の影響
当社グループの製品・工事の最終需要は公共工事関連が高いウエイトを占めております。当社グループでは、海外市場の開拓、民間工事の受注に注力しておりますが、公共工事関連予算の増減が当社グループの業績に間接的に影響を与える可能性があります。
④ 海外市場リスク
当社グループの海外市場は、主に中国市場が大きなウエイトを占めているため、同国の政治状況により海外売上が低下する恐れがあります。また、同国へは他国の競合ライバルも市場へ参入しているため、市場売価の低下(コスト競争の喪失)に繋がる可能性があります。
⑤ 自然災害、事故等のリスク
当社グループは、製造、販売拠点は日本に集約しているため、国内において大地震や津波、台風、洪水等の自然災害あるいは予期せぬ事故等が発生した場合、本社・各支店営業所・工場等に物理的な障害が生じる可能性があります。さらに当社グループの販売活動や物流、仕入活動において支障が発生した場合、人的被害等が生じた場合は、通常の事業活動が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑥ 法的規制のリスク
当社グループの事業は、建設業法、建築基準法、独占禁止法、廃棄物処理法、労働安全衛生法、下請法、品質確保法、個人情報保護法、会社法、金融商品取引法等により法的な規制を受けています。これらの法律の改廃、法的規制の新設、適用基準の変更等により、業績・事業運営等に影響を及ぼす可能性があります。また、法令遵守を含めたコンプライアンス体制の充実を図っておりますが、内部統制機能が充分に働かずに公正取引の確保や環境汚染等の法令違反、財務報告の虚偽記載が発生した場合には、営業活動が予定通り実行できなくなることもあり、その際には業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 繰延税金資産に係るリスク
当社グループは、繰延税金資産に対して、将来の課税所得に予測等に照らし、定期的に回収可能性の評価を行なっております。しかし、経営環境悪化等に伴う事業計画の目標未達等により課税所得の見積りの変更が必要となった場合や、税率の変動を伴う税制に変更等があった場合には、繰延税金資産が減額され、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。
⑧ 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う影響について
2019年12月、新型コロナウイルス感染症の発生が報告されて以来、世界各地で感染者数増加の報告が続いております。また、世界保健機構(WHO)の緊急委員会は、2020年1月30日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当すると発表しており、3月11日に新型コロナウイルスはパンデミック(世界的な大流行)になったとの見解を表明しました。当社グループにおいては、感染症の発症及び拡大、長期化等に伴い本社・各支店営業所・工場の休業や公共工事の需要減退、仕入先の生産活動や物流の停止等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)におけるわが国経済は、設備投資はおおむね横ばいとなり、全体的には緩やかな回復基調で推移しましたが、年度の後半には新型コロナウイルス感染症が国内外の経済に与える影響が懸念されるようになり、先行きは厳しい状況にあります。
当社グループを取り巻く環境につきましては、国内市場は今後も都市の再開発、全国規模の防災・減災・国土強靭対策、インフラ老朽化対策、リニア中央新幹線建設などの社会資本設備が不可欠な状況で、建設投資は今後も底堅く推移していくことが見込まれています。
このような状況のもと、当社グループでは「2018中期経営計画」(2018年度~2020年度)の2年目である当期も同中期経営計画に基づき、『①粗利率のアップ、②固定費低減、③売上拡大』を目指して引き続き推進してまいります。
また、昨年6月には新執行体制へ移行したことに伴い、社是を「ONE&ONLYの技術構築のために前進」へ変更しました。これは、当社にしかない「ONE&ONLY」の得意技術をボーリングスペシャリストとしての自負とともに国内・海外の市場に展開していくというもので、これまで以上に他社が追従出来ない機械と施工技術の開発を進めてまいります。
当連結会計年度の受注につきましては、ボーリング機器関連、工事施工関連ともに前期を大きく上回りました。また、売上につきましては、ボーリング機器関連の海外売上は低調となりましたが、国内売上がそれをカバーし、また、工事施工関連でも海外工事は減少しましたが、国内でのトンネル先進調査ボーリング工事を中心に完工高が増えたため、売上全体では前期を上回りました。
以上の結果、連結受注高は前期比11.8%増の8,257百万円、連結売上高は、同6.5%増の7,600百万円となりました。利益面におきましては、売上高の増加と原価率の低減が奏功し、営業利益は415百万円(前期は272百万円の営業利益)経常利益は416百万円(同267百万円の経常利益)と各段階利益は前期を大きく上回りました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、伊勢原工場用地購入決定による厚木工場リニューアル計画中止に伴う固定資産除却損及び機械装置の減損処理で特別損失73百万円の計上、繰延税金資産の回収可能性の見直しによる積み増44百万円により、338百万円(前期は179百万円の当期純利益)の利益を計上いたしました。
なお、新型コロナウイルス感染症による当期の業績への影響は軽微であると判断しております。
当年度の連結の業績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(百万円未満は切り捨てて表示しております。)
a.財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ73百万円0.9%減少し、7,938百万円となりました。
流動資産は、売上債権(受取手形及び売掛金、完成工事未収入金など)が166百万円、たな卸資産(商品及び製品、原材料及び貯蔵品、未成工事支出金など)が87百万円、現金及び預金が61百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ185百万円3.1%減少し5,829百万円となりました。
有形・無形固定資産は、建物、機械及び装置、工具器具備品などで合計373百万円の設備投資を行いましたが、112百万円の減価償却の実施により1,699百万円となりました。投資その他の資産は、繰延税金資産が33百万円増加し、323百万円となったことにより、固定資産合計では前連結会計年度末に比べ112百万円5.6%増加し、2,108百万円となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ383百万円8.7%減少し、4,044百万円となりました。
流動負債は、買入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務、工事未払金など)が251百万円、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金、リース債務を含む)が88百万円減少したことにより前連結会計年度末と比較して236百万円7.0%減少し、3,146百万円となりました。
固定負債は、役員退職慰労引当金が55百万円、長期借入金(リース債務含む)が49百万円、退職給付に係る負債が39百万円減少したことにより、前連結会計年度末と比較して146百万円14.0%減少し、898百万円となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益338百万円の計上と剰余金の配当53百万円などにより、前連結会計年度と比べ310百万円8.7%増加し3,893百万円となり、自己資本比率は48.8%となりました。
なお、負債資本倍率(ネットD/Eレシオ)は、△0.04倍であります。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(a)ボーリング機器関連
国内受注は、得意先である施工会社が繁忙となってきたことによりボーリングマシン本体や関連部品の受注が増加し、また海外受注においても、中国向けの特機(人命救済機FS-120CZ4号機)の大型ボーリングマシンの追加受注を獲得したことにより、当セグメント全体の受注は、前期を大きく上回りました。
売上につきましては、海外では中国向けのRPD機等の輸出と少額のODA案件はありましたが、前期を大きく下回る一方、国内での当社の主力ボーリングマシンであるRPD機の出荷台数が伸びたことと、これに関わる部商品の出荷売上が増加したため、売上も前期を上回りました。
利益面では引き続き特機の原価高を起こさない体制により逐次、個別原価の管理を行っておりましたが、原価率はほぼ前期並みとなり、販管費の固定費をカバーするまでに至りませんでした。
以上の結果、当セグメントの連結受注高は前期比19.4%増の4,500百万円、連結売上高は同2.0%増の3,994百万円となりましたが、当セグメントの固定費負担額が嵩んだため、87百万円のセグメント損失(営業損失)(前期は25百万円のセグメント損失)となりました。
(単位:百万円)
(百万円未満は切り捨てて表示しております。)
(b)工事施工関連
当社得意工種である大口径立坑掘削工事(BM工事)と長尺コントロールボーリング工事の大型受注に加えて都市土木でのアンカー工事の受注が増加したことにより、受注高は前期より増加いたしました。
売上高につきましては、引き続き多忙となっている北海道・北陸における新幹線・高速道路延伸工事でのトンネル先進調査ボーリング工事、温泉工事の完工に加えて、BM工事と長尺コントロールボーリング工事も順調に売上計上できたことにより前期を上回りました。
利益面につきましては、アンカー工事と海外工事の完工高減少に伴う利益減はありましたが、トンネル先進調査ボーリング工事が多忙ながらも工期管理・原価管理が行われたことと、温泉工事の原価率が大幅に改善されたことなどにより、当セグメント全体の原価率は前期比4.7ポイント改善いたしました。
以上の結果、当セグメントの連結受注高は前期比4.0%増の3,756百万円、連結売上高は同12.0%増の3,606百万円となり、セグメント利益(営業利益)は同68.7%増の503百万円となりました。
(単位:百万円)
(百万円未満は切り捨てて表示しております。)
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて62百万円減少し、1,098百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、250百万円の収入(前連結会計年度は152百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益358百万円、減価償却費の計上112百万円で、支出の主な内訳は、仕入債務の減少238百万円、売上債権の減少190百万円、未成工事受入金の減少69百万円、役員退職慰労引当金の減少55百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、80百万円の支出(前連結会計年度は69百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、有形及び無形固定資産の売却による収入168百万円で、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出244百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、232百万円の支出(前連結会計年度は147百万円の支出)となりました。長期借入金は、50百万円の調達を行う一方、約定弁済により140百万円の返済を実行いたしました。短期借入金は200百万円の調達に対し、280百万円の返済を実行し、また、配当金の支払額は54百万円、ファイナンス・リース債務の返済は7百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績等の概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入金等により必要とする資金を調達しており、資金需要として主なものは、運転資金、設備投資、法人税等の支払い、借入金の返済等であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、引当金の計上など一部に将来の合理的な見積りが求められているものもあります。これらの見積りは当社グループにおける過去の実績・現状・将来の計画を考慮し、合理的と考えられる事項に基づき判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。なお、重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
(固定資産の減損損失)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、将来キャッシュ・フローを見積り、将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上いたします。
(製品保証引当金)
当社グループは、製品の引渡後の製品保証費用に備えるため、過去の実績を基礎にして発生見込額を計上しております。従いまして、実際の製品保証費用は見積りと異なる場合があり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(退職給付に係る負債)
当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で使用される前提に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率や年金資産の長期期待運用収益率など、多くの見積りが存在しております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合、また前提条件が変更された場合、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
今後の国内建設市場は、2020年東京五輪後を境に減少に移ると言われておりましたが、雇用・所得環境の改善に伴う個人消費の増加、高水準の企業収益を背景とした設備投資は緩やかに増加するものと予想されております。また、2025年開催が決定した大阪万博関連においても建設投資は底堅く推移していくことが見込まれています。
このような状況のもと、当社グループでは「2018中期経営計画(2018年度~2020年度)」に基づき、引き続き『①粗利率のアップ、②固定費低減、③売上拡大』の夫々の具現策を推進するとともに、それによる全社の売上目標・利益目標の設定管理を推進いたします。
ボーリング機器関連での営業体制としては、営業技術部において異常な原価の把握と対処を実施するとともに、営業・技術・工事一体による営業を展開し、主力ボーリングマシンについては、次世代の新型RPD機の開発を引き続き行い、国内・海外ともに市場に投下する計画です。また、人員人材の確保難に起因する省人化・省力化のニーズに応えるボーリング機械のロボット化・新製品の早期投入も進めており、更なる技術の深化を目指してまいります。
工事施工関連におきましては、現在、主に施工が多い北海道新幹線関連のトンネル先進調査ボーリング工事を中心に、一部遅れているリニア中央新幹線関連のコントロールボーリング工事、インバウンド効果により活況なスパドリルを使用した温泉開発需要、大都市再開発に伴うアンカー工事に注力し、売上の増加を図ってまいります。
また、海外市場においては、中国、韓国向けに新型機を投入し、受注・売上の確保を図ってまいります。特に中国政府が進めている「一帯一路」政策による中国西部でのトンネル関係において、当社の主力製品であるロータリーパーカッションドリルのニーズを捕捉いたします。
この度、2020年3月に老朽化しておりました厚木工場の土地・建物を売却し、同県内の伊勢原工業団地に新工場用地を購入することといたしました。新工場は2年後の完成を目指し、その後移転する計画であります。移転までの2年間は厚木工場を賃借する予定であり、これまでの生産能力を落とさずに生産できる体制であります。移転後は新設備の稼働により生産効率のアップを図っていく予定であります。
2021年3月期の連結業績予想につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、現時点で合理的な業績予想が困難であることから、未定としております。今後、連結業績予想の算定が可能となった時点で速やかに開示いたします。
(株式会社エンバイオ・ホールディングスとの資本業務提携契約)
当社は、2019年4月24日開催の取締役会において、当社と株式会社エンバイオ・ホールディングス(以下、エンバイオ・ホールディングス社といいます。)との間で資本業務提携(以下、「本資本業務提携」といいます。)を締結することを決議し、同日付けで資本業務提携契約を締結いたしました。
1.本資本業務提携の目的及び理由
当社は創業以来ボーリングマシンのトップメーカーとして、製品開発に力を注ぎ、ボーリング機器の製造販売事業及びそれらを活用した特殊ボーリング工事事業を国内・海外で展開しております。また、エンバイオ・ホールディングス社は傘下の事業会社である株式会社エンバイオ・エンジニアリングにおける原位置調査・原位置浄化※を特徴とした土壌汚染対策事業を主力事業とし、そのほかブラウンフィールド活用事業、自然エネルギー事業を柱に事業展開を行い、成長してまいりました。
地盤環境を対象とした当社の特殊ボーリング工事事業と地盤の環境問題を対象としてその解決策を設計して提供するエンバイオ・ホールディングス社の土壌汚染対策事業の領域は近接しており、相互に提携することにより、競争の激しい国内市場において競争力を向上させシェア拡大を図るとともに、新たな成長機会として海外で事業基盤を確保することを目的としつつ、両社が強固な業務提携関係を持つことが、両社の企業価値及び株主利益のさらなる向上に資すると考えられることから、このたび本資本業務提携契約を締結することになりました。
※原位置調査・原位置浄化とは、汚染された土壌や地下水を、汚染の存在する位置(原位置)の地表またはボーリング孔などを利用して地盤の性質を直接調べ、土壌を掘り出して場外に搬出せずに地中の汚染物質を分解・浄化する方法です。
2.本資本業務提携の内容
(1) 業務提携の内容
当社とエンバイオ・ホールディングス社は、以下の業務分野において業務提携を行います。
① 国内事業において、エンバイオ・ホールディングス社の事業に対して当社の支店・営業所での情報収集を経て発掘した案件を紹介し、当社とエンバイオ・ホールディングス社がそれぞれ有する技術を活用して営業力を強化する連携。
② 海外事業において、当社の事業に対してエンバイオ・ホールディングス社での情報収集を経て発掘した案件を紹介し、当社とエンバイオ・ホールディングス社がそれぞれ有する技術を活用して営業力を強化する連携。
(2) 資本提携の内容
エンバイオ・ホールディングス社は、2019年4月24日に当社のその他の関係会社であった日立建機株式会社から市場内立会外取引を通じ、当社の普通株式767,000株(発行済株式数比8.55%、議決権所有割合8.55%)を取得いたしました。
(伊勢原工業団地の土地・建物の取得契約及び厚木工場の土地・建物の譲渡契約)
当社は、2020年3月27日開催の取締役会において、土地・建物の取得及び譲渡することを決議し、同日に取得先及び譲渡先とそれぞれ契約を締結いたしました。
1.取得及び譲渡等の理由
当社厚木工場(神奈川県厚木市)は、築52年が経過し老朽化もあり、ここ数年間リニューアルを検討しておりました。
この度、厚木工場移設用地として同じ神奈川県内の伊勢原工業団地の土地・建物(神奈川県伊勢原市)を入札により取得し、2020年3月27日当該土地・建物の取得契約を締結いたしました。同時に厚木工場につきましても、工場移転までの原則2年間、当社が厚木工場を引き続き賃借使用することを条件に、2020年3月27日譲渡先との間で土地・建物に係わる譲渡契約を締結いたしました。
2.取得資産の内容
※取得価額につきましては、取得に伴う諸費用を含めた概算金額です。
3.取得先の概要
取得の相手先は国内の一般事業法人ですが、取得先からの要請により名称等の公表は控えさせていただきます。なお、取得先と当社の間には、資本関係、人的関係及び取引関係はなく、関連当事者にも該当いたしません。また、取得先が反社会的勢力ではないことを確認しております。
4.取得の日程
5.譲渡資産の内容
6.譲渡損益
当該土地については土地再評価を実施しておりますので、翌年度(2021年3月期)の会計処理は次のとおりとなる見込みです。
※上記の譲渡損益は、譲渡に係る費用等の見込み額を控除した概算額を記載しております。また、固定資産の譲渡に伴う特定資産の買換えに係る圧縮記帳の適用(特別損失の計上)については、現時点では考慮いたしておりません。
7.譲渡先の概要
8.譲渡の日程
※厚木工場については工場移転まで原則2年間、当社は賃借するものであります。
当社グループは、地質調査・地下資源開発あるいは自然災害防止・構造物基礎施工などの分野において技術の研究及び開発活動を活発に展開し、その成果を製造販売と工事施工に反映させるよう努めております。そして、更に多様化し高度化する市場のニーズに即して幅広く調査研究を行い、今後の事業の中心となる製品と工法の開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における当社が支出した研究開発費の総額は
なお、当連結会計年度における当社の主な研究開発の成果には次のものがあります。
1. インターポンプの開発
MK9-60
小型で大吐出量・高圧を目標に原動機等の設計を行い、小型スペックで安定した性能を発揮できることを確認しております。
実際に商品化する場合は、国内ポンプと比較し小型、デザイン良好、メンテナンス性の高さ、を売りにしたポンプとして更に研究する予定です。
2. 油圧二液注入グラウトポンプ(薬液注入工法用グラウトポンプ)の開発
KSP-RW
二液注入グラウトポンプは地盤改良工事に使用され、高品質の改良工事に必要。試作機を完成し、納入予定の客先と性能試験を行い、客先が求めている性能や制御を実現できております。
3. 高圧グラウトポンプの開発
PG-150V
PG-150Vは地盤改良工事に使用され、高圧噴射撹拌工事に必要。現行機種PG-150NEW機の客先の評価が非常に高く、他社同等機に十分対抗できる機械であることが判明しております。
他社同等機と同等程度の販売価格であれば市場性があり、高圧注入業界での拡販が期待できます。