文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、創業以来一貫して地下に係る資源開発・建設を通じて、社会のインフラ整備に貢献してまいりました。活動範囲も国内にとどまらず、海外においてもアジア・アフリカ各地をはじめとして、資源開発、ダム・トンネル工事等の地下開発事業や水不足に苦しむ人々を救済するための水井戸開発事業などに、ボーリングという業務を通じて取り組んでまいりました。また、常に新しい技術開発にチャレンジしており、時代のニーズを先取りした新製品および新工法、新事業の展開を積極的に推進し、地下に係るトータル・ソリューションを提供しております。
当社は、「ONE&ONLYの技術構築のために前進」という社是のもと、当社にしかない「ONE&ONLY」の製品と施工技術を国内外の市場に展開していく事で、地球と社会に限りなく貢献してまいります。
当社グループは、2018年度を初年度とする3か年の中期経営計画「2018中期経営計画」を策定し、「売上の拡大」、「粗利率アップ」、「固定費低減」をテーマとして、様々な取組みを推進してまいりました。最終年度である2021年3月期においては、コロナ禍による業務効率の低下や一部仕入品納期の遅れ等により売上高の伸びが鈍化し売上高目標に対しては未達であったものの、一人当たり売上高のアップ、粗利率アップ(原価率の良化)による営業利益の確保に繋がりました。
(2)中長期的な会社の経営戦略
国内の建設市場は東日本や熊本等の震災関連復興事業が減少しはじめ、建設投資についても全般的には先行き減少が見込まれているものの、国土強靭化計画に伴う全国規模の防災減災対策、インフラ老朽化対策、新幹線・高速道路延伸、リニア中央新幹線建設などの社会資本整備に関わる建設投資についてはこれまでと同水準で推移するものと見込まれております。
このような環境下、当社は“顧客の安心を以て信頼を得、全社員とその家族の幸福を追求し、地球と社会に限りなく貢献する会社となる。”という経営理念のもとに、2021年度を初年度とする5か年の新中期経営計画「STEPUP鉱研ACTIONS2025」を策定し、引き続き売上拡大と高収益の維持を達成すべく努力をしてまいります。
中期経営計画「STEPUP鉱研ACTIONS2025」
1)Action(行動)
・新たな企業のパーパスを策定し、社員の主体的行動を推進。
2) Cost reduction(コスト削減)
・国内に限定せず、品質を確保しながら海外の製品・材料の積極導入。
・全部門活用ソフトのクラウド化。
・適正在庫基準の明確化。
3) Topical production(話題性のある製品・部商品の開発)
・ユーザーニーズを捉えて、年間2~3種の機械・システム・ツールスを開発し市場へ投入。
・キーワードを“A”(Automatic) から“I”(Intelligence)へ
・生産機種の選択と製造の分散化(パートナーとの協創力)
4) Initiative marketing(創造性のある営業活動)
・コンカレントエンジニアリングの推進。
・創造的設計力を生かすカスタマーサービスの充実。
5) Organization reactivation(組織の再活性化)
・伊勢原新工場稼働に伴い、生産性向上の実現と諏訪工場における機械生産の開始。
6) New managing strength(新しい経営体質)
・役員のみならず中堅、若手社員の育成プランニングの策定。
7) SDG’s(持続可能な開発目標の達成)
・伊勢原新工場をRE100にて稼働開始。
・2030年までに持続可能なこうけんを地球に。
(3)業務上及び財政上の対処すべき課題
当社グループは、新たな中期経営計画に基づいて「売上拡大」と「高収益の維持」を目指してまいりますが、このためには計画目標達成に影響を与えるリスクを抽出し、それらに効果的に対処するためのリスク・マネジメントを強化します。
また、売上拡大のためにはグローバルな営業展開が不可欠であるため、海外販売につきましては、社会資本整備、資源開発が進んでいる中国、台湾、韓国、東南アジアを重点地域として、民間ベースの売上拡大に注力してまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による業績への影響は、現時点で合理的に算定することが困難なため、当社グループへの影響については慎重に見極め、対処してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
① 取引先の信用リスク
当社グループの取引先は建設関連業種であり、公共建設投資が減少した場合や民間建設投資が縮小した場合、取引先の経営環境が変化する可能性があります。当社グループでは、取引に際して与信管理、債権管理を徹底し、信用リスクの軽減に努めておりますが、取引先が信用不安に陥った場合、資金の回収不能や施工及び製商品の遅延を引き起こし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 季節変動
当社グループの製品・工事の最終需要は公共工事関連が高いウエイトを占めており、売上は第3四半期以降に集中する傾向があり、経営成績は第2四半期までと第3四半期以降で大きく変動する可能性があります。
③ 公共工事の影響
当社グループの製品・工事の最終需要は公共工事関連が高いウエイトを占めております。当社グループでは、海外市場の開拓、民間工事の受注に注力しておりますが、公共工事関連予算の増減が当社グループの業績に間接的に影響を与える可能性があります。
④ 海外市場リスク
当社グループの海外市場は、主に中国市場が大きなウエイトを占めているため、同国の政治状況により海外売上が低下する恐れがあります。また、同国へは他国の競合ライバルも市場へ参入しているため、市場売価の低下(コスト競争の喪失)に繋がる可能性があります。
⑤ 自然災害、事故等のリスク
当社グループは、製造、販売拠点は日本に集約しているため、国内において大地震や津波、台風、洪水等の自然災害あるいは予期せぬ事故等が発生した場合、本社・各支店営業所・工場等に物理的な障害が生じる可能性があります。さらに当社グループの販売活動や物流、仕入活動において支障が発生した場合、人的被害等が生じた場合は、通常の事業活動が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑥ 法的規制のリスク
当社グループの事業は、建設業法、建築基準法、独占禁止法、廃棄物処理法、労働安全衛生法、下請法、品質確保法、個人情報保護法、会社法、金融商品取引法等により法的な規制を受けています。これらの法律の改廃、法的規制の新設、適用基準の変更等により、業績・事業運営等に影響を及ぼす可能性があります。また、法令遵守を含めたコンプライアンス体制の充実を図っておりますが、内部統制機能が充分に働かずに公正取引の確保や環境汚染等の法令違反、財務報告の虚偽記載が発生した場合には、営業活動が予定通り実行できなくなることもあり、その際には業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 繰延税金資産に係るリスク
当社グループは、繰延税金資産に対して、将来の課税所得に予測等に照らし、定期的に回収可能性の評価を行なっております。しかし、経営環境悪化等に伴う事業計画の目標未達等により課税所得の見積りの変更が必要となった場合や、税率の変動を伴う税制に変更等があった場合には、繰延税金資産が減額され、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。
⑧ 新型コロナウイルス感染症の感染拡大
新型コロナウイルスの感染は世界規模で続いており、当社グループにおきまして全従業員を対象として必要に応じて在宅勤務(テレワーク)を実施してコロナ禍に対応した体制としております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の更なる長期化等に伴い本社・各支店営業所・工場の休業や公共事業の需要減退、仕入先の生産活動や物流の停止等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当該リスク対応として、体温管理などの健康管理、手指消毒、テレビ会議の推進、テレワーク環境の更なる整備を進めるとともに、日頃の感染予防対策を徹底して、政府や地域行政の要請等を踏まえた不要不急の出張制限や在宅勤務等の対応を推進し、事業活動への影響の低減を図ってまいります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)におけるわが国経済は、国内外における新型コロナウイルス感染症拡大の影響による企業収益の低下や雇用環境の悪化がなお続いており、極めて厳しい状況にあります。景気の先行きにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策を講じつつ、社会経済活動レベルの段階的引き上げや各種政策の効果等により持ち直しの動きも見られてはおりますが、一向に衰えない同感染症の感染再拡大に懸念が顕著化し、より一層不透明感が増す状態となっております。
当社グループを取り巻く環境につきましては、国内市場は今後も都市の再開発、全国規模の防災・減災・国土強靭化対策、インフラ老朽化対策、リニア中央新幹線建設などの社会資本整備が不可欠な状況で、建設投資は今後も底堅く推移していくことが見込まれています。期初においては新型コロナウイルス感染症の影響により、ボーリング機器関連では主要仕入機材の海外からの輸入遅延が懸念されておりましたが、先行手配が奏功し、結果的にはその影響はほとんど受けませんでした。しかしながら、工事施工関連においては、国内のトンネル先進ボーリング工事現場の一部休工や海外大型工事現場への着工乗り込み遅延の影響があり、出来高進捗状況が若干鈍化いたしました。
このような状況のもと、当社グループでは「2018中期経営計画」(2018年度~2020年度)の最終年度である当期も同中期経営計画に基づき、『①粗利率のアップ、②固定費低減、③売上拡大』を目指して引き続き推進してまいりました。
また、当社の社是である「ONE&ONLYの技術構築のために前進」に基づき、当社にしかない「ONE&ONLY」の得意技術をボーリングスペシャリストとして国内・海外市場に展開し、これまで以上に他社が追従できない機械と施工技術の開発を進めてまいりました。
当連結会計年度の受注高につきましては、ボーリング機器関連、工事施工関連ともに前期をやや下回りました。また、売上高につきましては、ボーリング機器関連の海外売上が前期を大きく上回ったため国内売上減少をカバーしましたが、工事施工関連で国内でのBM工事、温泉工事及びトンネル先進調査ボーリング工事の完工高が減少したため、売上高全体では前期を下回りました。
以上の結果、連結受注高は前期比0.3%減の8,229百万円、連結売上高は、同0.8%減の7,541百万円となりました。利益面におきましては、通常の原価率は前期と比較すると改善しましたが、期末に実施した販売在庫の棚卸評価損132百万円の売上原価での計上と伊勢原工場用地取得関連の不動産取得税などの諸経費99百万円及び支払手数料84百万円の計上により、営業利益は260百万円(前期は415百万円の営業利益)、経常利益は177百万円(同416百万円の経常利益)と各段階利益は前期を下回りました。
最終利益につきましては、6月の厚木工場売却による特別利益963百万円とこれに関わる圧縮記帳処理などの税務処理を行った結果、親会社株主に帰属する当期純利益は835百万円(前年同期は338百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)と前期を大きく上回りました。
当年度の連結の業績は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(百万円未満は切り捨てて表示しております。)
a.財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,288百万円増加し、9,226百万円となりました。
流動資産は、前渡金が129百万円減少しましたが、売上債権(受取手形及び売掛金、完成工事未収入金、電子記録債権)が87百万円、たな卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品、未成工事支出金など)が516百万円、現金及び預金が290百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ772百万円増加し6,602百万円となりました。
有形・無形固定資産で114百万円の減価償却を実施しました。当期は厚木工場の土地・建物を売却し、代わりに新工場用地として伊勢原の土地を購入したことにより有形・無形固定資産は1,482百万円取得いたしましたが、「特定資産の買換えによる資産の圧縮記帳」を実施したことにより繰延税金資産が287百万円減少しました。これらにより固定資産合計では前連結会計年度末に比べ515百万円増加し、2,623百万円となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ500百万円増加し、4,545百万円となりました。
流動負債は、前受金が110百万円減少し、買入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務、工事未払金)が184百万円、未払法人税等が66百万円、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金、リース債務を含む)が57百万円増加したことにより前連結会計年度末と比較して206百万円増加し、3,353百万円となりました。
固定負債は、再評価に係る繰延税金負債が厚木工場等土地売却により137百万円減少しましたが、長期借入金(リース債務を含む)が409百万円増加したことなどから、前連結会計年度末と比較して294百万円増加し、1,192百万円となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産合計は、配当金の支払い71百万円の減少はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益835百万円等を計上したことにより、前連結会計年度と比べ787百万円増加し4,680百万円となりました。なお、自己資本比率は50.4%となりました。
なお、負債資本倍率(D/Eレシオ)は、0.01倍であります。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(a)ボーリング機器関連
国内での受注は全国規模の防災・減災及び国土強靭化対策での地方復旧工事の影響で取引先からの受注は増加傾向にあり、また、海外においては中国向けの特機(人命救済機FS-120CZ-4号機)の大型ボーリングマシン関連と中南米へのODA水井戸関連の受注が獲得できましたが、当セグメント全体の受注高は、前期と比べると若干減少いたしました。
売上につきましては、国内での出荷売上は減少しましたが海外での大型受注案件の出荷により前期を上回りました。国内では主力製品のロータリーパーカッションドリル(RPD機シリーズ)とその関連部品の製造は相変わらず多忙となっておりますが、前期の海外向け大型受注案件の製作が下期に集中した影響で国内向け受注機生産数量が限定されたため国内での出荷・売上にその影響が出たものです。
以上の結果、当セグメントの連結受注高は前期比0.7%減の4,470百万円、連結売上高は同2.1%増の4,076百万円となりました。利益面では引き続き特機の原価高を起こさない体制により逐次、個別原価の管理を行っているため改善しておりますが、期末に実施した棚卸評価損132百万円の計上と伊勢原新工場用地関連で販売費及び一般管理費が増加したことによる当セグメントの固定費負担額が嵩んだため、70百万円のセグメント損失(前期は87百万円のセグメント損失)となりました。(但し、棚卸評価損及び伊勢原新工場関連の販管費増加分を差し引くと当期は149百万円のセグメント利益)
(単位:百万円)
(百万円未満は切り捨てて表示しております。)
(b)工事施工関連
受注につきましては、国内トンネル先進調査ボーリング工事が引き続き好調で増加しており、海外でも大型BM工事の受注獲得はありましたが、他の工種の受注が減少したことにより受注高全体では前期並みとなりました。
売上高につきましては、地下水工事の完工高増、長尺コントロールボーリング工事の順調な進捗増と子会社が手掛ける都市土木におけるアンカー工事の大幅な完工高増はありましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で一部のトンネル先進調査ボーリング工事のゼネコン下における休工と海外大型工事の着工乗り込み遅延の影響により完工高全体では前期を下回りました。
以上の結果、当セグメントの連結受注高は前期比0.1%増の3,758百万円、連結売上高は同3.9%減の3,464百万円となりました。利益面につきましては、完工高の減少と販売費及び一般管理費の固定費増加はありましたが、セグメント利益(営業利益)は同33.7%減の333百万円を計上いたしました。(但し、伊勢原工場用地関連の販管費増加分を差し引くと379百万円のセグメント利益)
(単位:百万円)
(百万円未満は切り捨てて表示しております。)
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて289百万円増加し、1,387百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、48百万円の支出(前連結会計年度は250百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,125百万円、固定資産売却益△963百万円、減価償却費の計上114百万円、支払手数料84百万円、仕入債務の増加188百万円及び未成工事受入金の増加63百万円で、支出の主な内訳は、たな卸資産の増加538百万円、売上債権の増加115百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、39百万円の収入(前連結会計年度は80百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、有形及び無形固定資産の売却による収入1,370百万円で、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出1,314百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、298百万円の収入(前連結会計年度は232百万円の支出)となりました。長期借入金は、650百万円の調達を行う一方、約定弁済により184百万円の返済を実行いたしました。短期借入金は300百万円の調達に対し、300百万円の返済を実行し、また、支払手数料の支払額85百万円、配当金の支払額は71百万円、ファイナンス・リース債務の返済は8百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における経営成績等の概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入金等により必要とする資金を調達しており、資金需要として主なものは、運転資金、設備投資、法人税等の支払い、借入金の返済等であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
今後の国内建設市場は新型コロナウイルスの影響による業績悪化などで企業の設備投姿勢が慎重化している中、東日本大震災関連の復興事業も減少しはじめ建設投資についても今年に続いての減少が見込まれているものの、国土強靭化計画に伴う全国規模の防災減災対策、インフラ老朽化対策、新幹線・高速道路延伸、リニア中央新幹線建設などの社会資本整備に関わる建設投資については引き続きこれまでと同水準で推移するものと見込んでおります。
ボーリング機器関連としては、前述の国土強靭化5カ年計画などの追い風もあり、主力製品であるロータリー・パーカッションドリルをはじめとした機械受注が堅調に推移しており、次期以降の売上増加に寄与していくものと考えます。
そのほか、従来より研究着手しておりました人員人材の確保難や安全対策のニーズに応えるボーリング機械の省人化、省力化、ロボット化の開発を引き続き進めており、順次市場投入を計画しております。
工事関連におきましては、新型コロナウイルスの影響で一部大型案件の着工遅れがあったものの、北海道新幹線延伸工事や九州高規格道路の整備工事などの継続、リニア中央新幹線、東海環状自動車道等のトンネル先進調査工事が今後も見込まれております。
また、リニア中央新幹線関連のコントロールボーリング工事、大型BM工事(当社の独自工法であるビッグマン工法)、温泉開発等の受注獲得にも引き続き注力し、売上増加を図って参ります。
海外市場においても、新型コロナウイルスの影響により一時的に拡販活動が制約されていましたが、状況は回復基調にあります。中国市場では、「一帯一路」政策によるトンネル工事におけるロータリー・パーカッションドリルや人命救済機のニーズを捕捉し、受注売上の確保を図ります。
なお、当期が2018中期経営計画の最終年であり、次期からは新たに策定した新中期経営計画「STEPUP鉱研ACTIONS2025」に基づいて持続的売上拡大と収益確保に努めて参ります。
以上の結果、売上高は8,200百万円を見込んでおり、利益面では営業利益400百万円、経常利益360百万円、親会社株主に帰属する当期純利益270百万円を見込んでおります。
2022年3月期連結業績予想
(百万円未満は切り捨てて表示しております。)
(注) 上記の業績予想は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は
今後様々な要因により予想数値と異なる可能性があります。
(多額な資金の借入)
当社は2021年1月25日開催の取締役会において、伊勢原新工場建設にかかる資金の借入を行なうことを決議し、2021年2月16日に株式会社みずほ銀行をアレンジャーとするシンジケートローン契約を締結いたしました。
1.シンジケートローン契約締結の目的
2022年3月に竣工予定の伊勢原新工場建設にかかる資金需要に充当することを目的として本契約を締結いたしました。
2.シンジケートローン契約の概要
3.財務制限条項
(1)2021年3月期決算以降、各年度の決算期の末日における連結の貸借対照表上の純資産の部の金額を直前の決算期末日における連結の貸借対照表上の純資産の部の金額の75%以上を維持すること。
(2)2021年3月期決算以降の決算期を初回の決算期とする連続する2期について、各年度の決算期における連結の損益計算書に示される経常損益が2期連続して損失とならないようにすること。なお、この遵守に関する最初の判定は、2022年3月決算期およびその直前の期の決算を対象として行われる。
当社グループは、地質調査・地下資源開発あるいは自然災害防止・構造物基礎施工などの分野において技術の研究及び開発活動を活発に展開し、その成果を製造販売と工事施工に反映させるよう努めております。そして、更に多様化し高度化する市場のニーズに即して幅広く調査研究を行い、今後の事業の中心となる製品と工法の開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における当社が支出した研究開発費の総額は
なお、当連結会計年度における当社の主な研究開発の成果には次のものがあります。
1. ロッドハンドリング装置Ⅰ型(Pタイプ)の開発
ボーリング掘削現場に於いて人員不足/高齢化問題の中、ボーリングロッドの接続は人力での作業が主であり危険を伴う労力が必要とされます。当開発機は二重管接続にも利用可能なボーリングロッド脱着装置であり、怪我やロッド脱着の重労働からの解放が期待されます。試作機のテストも概ね良好であり、製品化に向けて開発を進めております。製品では無線リモコン操作を導入し、安全で快適な操作性の実現を目指します。
2. ロッドハンドリング装置Ⅱ型の開発
前説Ⅰ型同様、手作業で行われていたロッド脱着作業を重機で行う事を目的としており、海外のロッドハンドリングシステムを踏襲しつつ、日本式にカスタマイズをすることで革新を目指し開発いたしました。油圧ショベルの操縦性と機動性を導入し、機械操作のハードルを下げると同時に臨機応変な動きを可能としました。試作実機テストを行っており性能確認済みです。大型のロッド径を使用する現場には最適な装置となっており活躍が期待されます。
3. ロッドハンドリング装置Ⅲ型の開発
前説Ⅰ・Ⅱ型同様、危険と労力を削減することが目的であり、3機種中、最も小型でありながらダイナミックな機動性を併せ持ちます。当開発機は、リモコン操作により操縦者が接続箇所を確認しながら安全かつ容易に操作できるもので、軽量かつコンパクトなロッド把持部の試作は完成しております。今後、ベースマシンへの搭載を行い、性能・制御の確認を実施致します。業界初の試みであり市場拡販が期待できます。
4. RPD-70C(2)
多目的クローラ型アロードリルの新機種として、70馬力の機械を開発中です。国内初の全無線操作方式の採用により、現場作業の安全性向上に大きく貢献します。また、機械の姿勢制御に2ヶ所の回転機構を取り入れ、従来の機械では不可能であった掘さく姿勢が可能となります。従来機には無い機能を備え、今後の拡販が大きく期待できます。
5. Cロッド
従来製品(Pロッド)よりも低い原価率ならびに新規顧客拡大を目的に製品開発を行うことにより、利益確保と市場規模の拡大を目指します。
現在、製品仕様の策定は完了しΦ96サンプルロッドにて性能試験中です。今後、各サイズの性能試験を行う予定です。更に他社製規格のネジ設計に着手しPロッド市場のシェア拡大を目指します。
6. RPD-75SHF
新型のスキッド型アロードリルを開発中です。P165ロッドまでのフリーサイズクランプを搭載し、3.5mの集水井戸で使用可能です。また、パワーユニットの起動方法をクローズドトラディションスターデルタを使用することで、1ランク小さい発電機で使用できるように開発を進めています。