第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度のわが国経済は、米国など先進国経済の回復に支えられ輸出が持ち直し、雇用・所得情勢の緩やかな改善を支えに個人消費が底堅く推移してきましたが、足許では景気の先行き不透明感が強まったことを受け企業に設備投資を手控える動きが広がりつつあることを背景に、回復ペースが鈍化しております。海外においては、米国経済の回復基調が続く一方、中国を始めとする新興国経済の減速が続いていることに加え、原油安などの影響を受け資源国経済が悪化しつつあり、先行き不透明な情勢が続いております。

こうした情勢の下、当連結会計年度における売上高は、機械製造販売事業の機械、装置・工事の販売の減少並びに化学工業製品販売事業の国内合成樹脂分野の販売の減少により、前年度比3.3%減の39,354百万円となりました。利益面につきましては、機械事業における収益性の高い部品・修理の販売が伸長したことを主因に営業利益が前年度比8.9%増の1,387百万円となり、さらに、経常利益では為替差益の増加が寄与し前年度比4.5%増の1,703百万円となりました。一方、特別利益に投資有価証券売却益他を計上したものの、連結子会社固定資産の減損処理を特別損失に計上したことから、当期純利益は前年度比6.7%減の1,028百万円となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりです。

 

機械製造販売事業

機械製造販売事業では、国内官需向けと海外向け機械、装置・工事の販売および国内民需向け機械の販売が減少したことから、当連結会計年度の売上高は前年同期に比べ7.6%減少し9,428百万円となりました。

利益面につきましては、事業全体の売上高は減少したものの収益性の高い部品・修理の販売が国内官需向けを中心に伸長したことから、営業利益は前年同期に比べ75.6%増の277百万円となりました。

 

化学工業製品販売事業

化学工業製品販売事業では、工業材料分野のアルミニウム合金用添加剤や住宅・建設用途向け材料、電子材料分野の半導体製造用途向け搬送用トレイの販売が堅調に推移したものの、国内合成樹脂分野の汎用および高機能樹脂の販売が減少したことから、当連結会計年度の売上高は前年同期に比べ1.9%減少し29,925百万円となりました。

利益面につきましては、国内合成樹脂分野の売上が減少した他、中国深圳コンパウンド事業の採算が販売量の減少に伴い悪化したことなどを背景に、営業利益は前年同期に比べ0.5%減少し1,110百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ366百万円減少し、5,295百万円となりました。ここに至る当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況とその変動要因は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益が1,685百万円となった一方、売上債権の増加367百万円、たな卸資産の増加349百万円および法人税等の支払872百万円等により73百万円の支出(前連結会計年度は525百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形固定資産の取得による支出419百万円があった一方、投資有価証券の売却による収入156百万円や差入保証金の減少215百万円等により51百万円の支出(前連結会計年度は710百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

配当金の支払い449百万円により449百万円の支出(前連結会計年度は1,562百万円の支出)となりました。

 

2 【生産、受注および販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

機械製造販売

9,184,449

△2.8

(2,854,136)

(△14.7)

合計

9,184,449

△2.8

(2,854,136)

(△14.7)

 

(注) 1.金額は販売価格をもって表示しております。

2.( )は、海外向け生産高を内数で表示しております。

3.上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高(千円)

前年同期比

(%)

機械製造販売

9,044,831

△7.2

3,581,579

△2.4

(2,047,794)

(△44.6)

(549,120)

(△62.9)

合計

9,044,831

△7.2

3,581,579

△2.4

(2,047,794)

(△44.6)

(549,120)

(△62.9)

 

(注) 1.( )内は、海外向け受注高を内数で表示しております。

2.上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

機械製造販売

9,428,743

△7.6

(2,925,078)

(△17.5)

化学工業製品販売

29,925,829

△1.9

(4,320,330)

(9.9)

合計

39,354,572

△3.3

(7,245,409)

(△3.1)

 

(注) 1.( )内は、海外販売高を内数で表示しております。

2.上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

わが国経済は、企業の在庫調整に伴う生産の抑制が続くと見られるものの、輸出が米国などの先進国経済の回復に支えられ緩やかに増加し、設備投資も企業収益の堅調を背景に更新投資を中心に増加に転じ、さらに雇用・所得情勢の改善などに支えられて、個人消費が底堅く推移する見込みから、緩やかな回復を続けると予想されます。一方、海外では米国、ユーロ圏などの先進国経済が堅調に推移するものの、中国経済の減速および原油価格をはじめとする資源価格の低迷から新興国経済の減速基調が続くと見られ、当社を取り巻く環境は依然として先行き不透明な情勢が続くものと予想されます。このような中、海外ビジネスの拡大を図ることが重点課題と認識し、機械製造販売事業ではアジア市場における体制の見直しや代理店政策の一段の強化を図るとともに米国子会社による油井向け以外の市場の開拓推進による建て直しに注力してまいります。化学工業製品販売事業では成長が期待される東南アジアを中心に新規市場・商材開拓に取り組み、事業領域の拡大に注力してまいります。中国深圳子会社におけるコンパウンド事業に関しましては、汎用樹脂等に特化し、既存顧客の維持と新規顧客の獲得・販路拡大に一層注力することにより、業績回復に努めてまいります。

これらを着実に実行するために、当社のグローバル化とこれを担う人材育成をはじめとする第10回中期経営計画に基づく施策を推し進め、両事業の持続的成長と安定的な収益力向上を図って行く方針です。

当社は、今後も遵法経営の徹底と企業倫理の向上に努めるとともに、リスク管理の面においては、大規模自然災害を想定した事業継続計画の整備・充実に引き続き取り組んでまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業等に関するリスクとして、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりです。各事項の中には将来における状況等に係る内容も含まれますが、これらの内容についても、当連結会計年度末時点における経営諸情報に基づいて判断したものとなっています。

 

(1) 為替変動の影響

当社グループの事業には外貨による輸出および輸入取引があり、これらに関してはその円換算後の価額に為替変動の影響が及びます。当社グループは先物予約などによるヘッジを行ない、為替リスクを最小限に止める努力をしておりますが、斯かる影響はその程度によって当社グループの経営成績および財政状態にも波及する可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しているため、一部で外貨建ての財務諸表を作成しておりますが、これらを円貨に換算するに際しても、為替レートの変動に伴う評価リスクの発生が考えられます。

 

(2) 海外活動に潜在するリスク

当社グループは、米国、中国、東南アジア諸国を始めとして広く海外で事業活動を行なっていることから、現地の情勢把握には細心の注意を払い、これらに適時適切に対処していく方針にあります。しかし、現地の政情、行政、法規制、税制、習慣等々に起因する不測の事態発生により、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(3) 製・商品の品質に係るリスク

当社グループの製品は、組織的な品質管理体制により細心の注意を以って製造されておりますが、開発的傾向の強い製品に関しては、補修や代替等のコストが生じるリスクがあります。また販売向けの輸入原材料については、当社グループが直接製造に携わることがない商材が殆どであることから、これらに当社グループが直接抑止できない瑕疵が発生し、その販売停止や回収の義務が生じるリスクがあります。こうした商品の品質に係るリスクに対しては迅速適切に対応致しますが、問題の広がりや程度他によって、当社グループの経営成績および財政状態にも影響が及ぶ可能性があります。

 

(4) 新規の投資に係るリスク

当社グループは、常により付加価値が高いビジネスの展開を図っておりますが、こうした展開のためには時として積極的な投資などの施策を具体化する必要があります。これら施策は一般の事業リスクとは異なった高いリスクを内包する場合も考えられ、十分な事前検討等の態勢整備を以ってしても予見あるいは抑止できない事象により、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(5) 自然災害発生時のリスク

当社グループは、建物・生産設備等(賃借物件を含む)を巡る耐震性改善、緊急時対応手順の策定、データバックアップ態勢の強化、役職員に係る安否確認システムの導入などを実施すると共に、事業継続計画(BCP)についてもその構築を図りつつあります。しかし、こうした施策を以ってしても対処し得ない大規模な自然災害の発生によって、生産能力あるいは販売能力が著しく低下し、これらによる機会損失他が当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

技術受入契約

契約会社名

相手方の名称

契約品目

契約内容

契約期間

巴工業㈱

フォーニア・インダストリーズ・インク

(カナダ)

ロータリープレスフィルター

製造、販売権の許諾

平成2628日から
平成36年1月28日まで

巴工業㈱

アッシュブルック・サイモンハートレイ

(イギリス)

ABCTアクアベルト重力沈降濃縮装置

製造、販売権の許諾

平成25年5月10日から
平成28年5月10日まで

 

 (注) 対価として一定料率のロイヤルティを支払っております。

 

6 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動につきましては、連結子会社では研究開発活動を行っておらず、連結財務諸表を作成する当社のみが行っております。

機械製造販売事業

機械製造販売事業の研究開発活動は、技術開発部を中心として営業技術部、機械技術部およびプラント技術部などの関係部署が相互に協力し、推進しております。

主力の分離機器では、新プロセスや新用途への対応をテーマとし、新製品・装置につきましても用途開発のための基礎研究や改良に注力しており、当連結会計年度の研究開発費の総額は152百万円であります。

主な研究開発課題は、以下のとおりです。

1 超低含水率遠心脱水機の開発

2 竪型高温高圧遠心分離機の技術開発

3 バイオガス化技術対応脱水機の開発

4 新材料による高機能部品の開発

化学工業製品販売事業

主として化学品原料とその関連品の販売を行う専門商社機能のため、化学工業製品販売事業の研究開発に関し特記すべき事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度のわが国経済は、米国など先進国経済の回復に支えられ輸出が持ち直し、雇用・所得情勢の緩やかな改善を支えに個人消費が底堅く推移してきましたが、足許では景気の先行き不透明感が強まったことを受け企業に設備投資を手控える動きが広がりつつあることを背景に、回復ペースが鈍化しております。海外においては、米国経済の回復基調が続く一方、中国を始めとする新興国経済の減速が続いていることに加え、原油安などの影響を受け資源国経済が悪化しつつあり、先行き不透明な情勢が続いております。

当社グループにおきましては、前連結会計年度を初年度とする3年間を対象とした第10回中期経営計画「Target2016」を策定し、持続的な事業の成長と更なる飛躍に向けた取り組みを推し進めております。機械製造販売事業では、当初北南米市場と東南アジア市場を中心とする海外売上高の拡大を図っておりましたが、原油安の影響により北米油井向け販売が伸び悩んだため、アジア市場における体制の見直しや代理店政策の一段の強化を図るとともに米国子会社による油井向け以外の市場の開拓推進による建て直しと国内市場における低動力型遠心分離機の拡販に取り組んでおり、化学工業製品販売事業では成長が期待される東南アジアを中心に新規市場・商材開拓に取り組み、事業領域の拡大を目指しております。

このような情勢の下、当連結会計年度における売上高は前年度比3.3%減の39,354百万円、営業利益は前年度比8.9%増の1,387百万円、経常利益は前年度比4.5%増の1,703百万円、当期純利益は前年度比6.7%減の1,028百万円となりました。

 

① 売上高

機械製造販売事業では、国内官需向けと海外向けの部品・修理の販売が増加した一方、国内官需向けと海外向け機械、装置・工事の販売および国内民需向け機械の販売が減少したことから、売上高は前連結会計年度に比べ7.6%減少し9,428百万円となりました。

化学工業製品販売事業では、工業材料分野のアルミニウム合金用添加剤や住宅・建設用途向け材料、電子材料分野の半導体製造用途向け搬送用トレイの販売が堅調に推移したものの、国内合成樹脂分野の汎用および高機能樹脂の販売が減少したことから、売上高は前連結会計年度に比べ1.9%減少し29,925百万円となりました。

以上の結果、当社グループの連結売上高は前連結会計年度に比べ3.3%減少し39,354百万円となりました。

 

② 営業利益

機械製造販売事業では、事業全体の売上高は減少したものの収益性の高い部品・修理の販売が国内官需向けを中心に伸長したことや前連結会計年度に計上した注文のキャンセルに係る棚卸資産評価損の反動から、営業利益は前連結会計年度に比べ75.6%増加し277百万円となりました。

化学工業製品販売事業では、国内合成樹脂分野の売上高が減少した他、中国深圳コンパウンド事業の採算が販売量の減少に伴い悪化したことなどを背景に、営業利益は前連結会計年度に比べ0.5%減少し1,110百万円となりました。

当社グループの営業利益に至る売上総利益は、上記と同様の理由により前連結会計年度に比べ2.3%増加し7,813百万円となり、販売費および一般管理費が前連結会計年度に比べ1.0%(60百万円)増加しました。

以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ8.9%増加し1,387百万円となりました。

 

③ 経常利益

為替差益の増加がありましたが、前連結会計年度における非連結子会社からの配当金計上の反動減を補いきれず、営業外収益が46百万円減少しました。

以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ4.5%増加し1,703百万円となりました。

 

④ 当期純利益

前連結会計年度において連結子会社の完全子会社化に係る少数株主持分の取得に伴う負ののれん発生益を計上したことの反動等により特別利益が減少しました。また、連結子会社の固定資産に係る減損損失を特別損失に計上しました。

以上の結果、連結当期純利益は前連結会計年度に比べ6.7%減少し1,028百万円となりました。

 

(2) 財政状態の分析

① 資産、負債および純資産の状況

当連結会計年度末の資産は、現金及び預金や差入保証金が減少した一方、売上債権および退職給付に係る資産が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ523百万円(1.5%)増加し、34,341百万円となりました。

負債は、支払債務、未払法人税等および前受金が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ733百万円(7.4%)減少し、9,140百万円となりました。

純資産は、当期純利益の計上により利益剰余金が増加したこと、円安の影響により海外子会社に係る為替換算調整勘定が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,256百万円(5.2%)増加し、25,200百万円となりました。

以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ2.6ポイント上昇して73.4%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、営業活動、投資活動および財務活動の各段階で支出となったことにより、前連結会計年度末に比べ366百万円減少し5,295百万円となりました。ここに至る当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況とその変動要因は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べ97百万円減少し1,685百万円となり、売上債権が前連結会計年度の1,669百万円の増加から、当連結会計年度は367百万円の増加となった一方、たな卸資産が前連結会計年度の333百万円の減少から、当連結会計年度は349百万円の増加となり、法人税等の支払いが前連結会計年度の258百万円から、当連結会計年度は872百万円となったことなどにより、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ599百万円減少し73百万円の支出となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形固定資産の取得による支出が前連結会計年度の564百万円から、当連結会計年度は419百万円となり、投資有価証券の売却による収入が前連結会計年度の44百万円から、当連結会計年度は156百万円となったことなどにより、投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ支出が658百万円減少し51百万円の支出となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

前連結会計年度は短期借入金の純減少額751百万円があったこと、配当金の支払額が前連結会計年度の673百万円から、当連結会計年度は449百万円となったことなどにより、財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ支出が1,113百万円減少し449百万円の支出となりました。