第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度のわが国経済は、輸出が持ち直し、景気が外需主導で足踏み状態を抜け出しつつあると見られる一方、個人消費と設備投資は横ばいが続いており、自律的な回復軌道に乗ったとまでは言えない状況にあります。海外においては、米国経済の回復は力強さを欠き、中国を始めとする新興国の回復は遅れ、さらに英国のEU離脱問題による景気の下押し懸念が続く情勢にあります。

こうした情勢の下、当連結会計年度における売上高は、機械製造販売事業の販売が増加したものの、化学工業製品販売事業の販売が減少したため、前年度比0.4%減の39,180百万円となりました。利益面につきましては、化学工業製品販売事業における収益性の高い分野の販売が伸長したことおよび機械製造販売事業を中心とした販管費の減少を主因に営業利益が前年度比42.0%増の1,970百万円となりましたが、経常利益では為替差損の発生により前年度比4.5%増の1,780百万円に止まりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益については、連結子会社固定資産の減損処理を特別損失に計上したことから、前年度比5.8%減の968百万円となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりです。

機械製造販売事業

機械製造販売事業では、国内官需向け販売が全般的に好調だった他、国内民需向け機械、装置・工事、さらに海外向け装置・工事と部品・修理の販売が増加したことから、当連結会計年度の売上高は前年同期に比べ7.9%増加し10,178百万円となりました。

利益面につきましては、事業全体の売上高は増加したものの一部在庫の減価処理を行ったことから売上総利益が前年同期と略同水準となりました。一方、販管費が減少したため、営業利益は前年同期に比べ45.5%増の403百万円となりました。

 

化学工業製品販売事業

化学工業製品販売事業では、電子材料分野のワイヤ・ボンディング装置と半導体製造用途向け搬送用トレイの販売、国内合成樹脂分野および香港拠点による樹脂・製品販売が減少したことから、当連結会計年度の売上高は前年同期に比べ3.1%減少し29,002百万円となりました。

利益面につきましては、工業材料分野における収益性の良い商材の伸びと機能材料分野の増収効果を主因に、営業利益は前年同期に比べ41.1%増加し1,566百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ2,760百万円増加し、8,056百万円となりました。ここに至る当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況とその変動要因は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益が1,681百万円、売上債権の減少1,124百万円、たな卸資産の減少467百万円等により3,744百万円の収入(前連結会計年度は73百万円の支出)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形固定資産の取得による支出171百万円、無形固定資産の取得による支出67百万円等により255百万円の支出(前連結会計年度は51百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

配当金の支払いにより449百万円の支出(前連結会計年度同額)となりました。

 

 

2 【生産、受注および販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

機械製造販売

10,074,045

9.7

(2,886,951)

(1.1)

合計

10,074,045

9.7

(2,886,951)

(1.1)

 

(注) 1.金額は販売価格をもって表示しております。

2.( )は、海外向け生産高を内数で表示しております。

3.上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高(千円)

前年同期比

(%)

機械製造販売

9,380,385

3.7

3,068,072

△14.3

(3,023,053)

(47.6)

(708,051)

(28.9)

合計

9,380,385

3.7

3,068,072

△14.3

(3,023,053)

(47.6)

(708,051)

(28.9)

 

(注) 1.( )内は、海外向け受注高を内数で表示しております。

2.上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

機械製造販売

10,178,070

7.9

(2,861,197)

(△2.2)

化学工業製品販売

29,002,253

△3.1

(4,235,705)

(△2.0)

合計

39,180,324

△0.4

(7,096,902)

(△2.0)

 

(注) 1.( )内は、海外販売高を内数で表示しております。

2.上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

 わが国経済は、個人消費がさまざまな政策効果の下支えにより回復傾向で推移し、設備投資は企業の慎重姿勢が続くと見られるものの、更新需要や省力化投資などを中心に緩やかな回復が予想されます。さらに、公共投資は政府の経済政策に加えオリンピックに向けたインフラ整備などで増加傾向が続き、輸出は底堅い米国景気などに支えられ持ち直し傾向で推移する見込みから、緩やかな回復基調が続くと予想されます。一方、海外では米国経済の回復傾向が続くと見込まれるものの、中国経済は緩やかな減速傾向で推移するものと見られます。このような中、海外ビジネスの拡大を図ることが重点課題と認識し、機械製造販売事業では東南アジア、インド、中東を中心に販売力、開拓力を有する代理店による販路拡大に注力するほか、中国ビジネスを維持・拡大するための新たな展開に取り組み、また、北米および中南米においては油井向け以外の事業分野の開拓を図ることなどにより販売増大を図ります。化学工業製品販売事業では第87期に設立したタイ現地法人の経営基盤を強化した上で営業展開を図り東南アジアを中心とした販売拡大を目指します。その他アフリカ、ロシア等での既存ビジネスへの取り組みを強化し事業拡大に繋げます。また、中国深圳におけるコンパウンド事業に関しては、工場移転後の生産能力や品質管理体制を強化して既存顧客向け販売の底上げと新規顧客向け製品の量産化に注力し、事業拡大を図ってまいります。

 これらを着実に実行するために、当社のグローバル化とこれを担う人材教育をはじめとする第11回中期経営計画に基づく施策を推し進め、両事業の持続的成長と安定的な収益力向上を図って行く方針です。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業等に関するリスクとして、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりです。各事項の中には将来における状況等に係る内容も含まれますが、これらの内容についても、当連結会計年度末時点における経営諸情報に基づいて判断したものとなっています。

(1) 為替変動の影響

当社グループの事業には外貨による輸出および輸入取引があり、これらに関してはその円換算後の価額に為替変動の影響が及びます。当社グループは先物予約などによるヘッジを行ない、為替リスクを最小限に止める努力をしておりますが、斯かる影響はその程度によって当社グループの経営成績および財政状態にも波及する可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しているため、一部で外貨建ての財務諸表を作成しておりますが、これらを円貨に換算するに際しても、為替レートの変動に伴う評価リスクの発生が考えられます。

 

(2) 海外活動に潜在するリスク

当社グループは、米国、中国、東南アジア諸国を始めとして広く海外で事業活動を行なっていることから、現地の情勢把握には細心の注意を払い、これらに適時適切に対処していく方針にあります。しかし、現地の政情、行政、法規制、税制、習慣等々に起因する不測の事態発生により、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(3) 製商品の品質に係るリスク

当社グループの製品は、組織的な品質管理体制により細心の注意を以って製造されておりますが、開発的傾向の強い製品に関しては、補修や代替等のコストが生じるリスクがあります。また販売向けの輸入原材料については、当社グループが直接製造に携わることがない商材が殆どであることから、これらに当社グループが直接抑止できない瑕疵が発生し、その販売停止や回収の義務が生じるリスクがあります。こうした商品の品質に係るリスクに対しては迅速適切に対応致しますが、問題の広がりや程度他によって、当社グループの経営成績および財政状態にも影響が及ぶ可能性があります。

 

(4) 新規の投資に係るリスク

当社グループは、常により付加価値が高いビジネスの展開を図っておりますが、こうした展開のためには時として積極的な投資などの施策を具体化する必要があります。これら施策は一般の事業リスクとは異なった高いリスクを内包する場合も考えられ、十分な事前検討等の態勢整備を以ってしても予見あるいは抑止できない事象により、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(5) 自然災害発生時のリスク

当社グループは、建物・生産設備等(賃借物件を含む)を巡る耐震性改善、緊急時対応手順の策定、データバックアップ態勢の強化、役職員に係る安否確認システムの導入などを実施すると共に、事業継続計画(BCP)についてもその構築を図りつつあります。しかし、こうした施策を以ってしても対処し得ない大規模な自然災害の発生によって、生産能力あるいは販売能力が著しく低下し、これらによる機会損失他が当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

技術受入契約

 

契約会社名

相手方の名称

契約品目

契約内容

契約期間

巴工業㈱

フォーニア・インダストリーズ・インク

(カナダ)

ロータリープレスフィルター

製造、販売権の許諾

平成2628日から
平成36年1月28日まで

 

 (注) 対価としてロイヤルティを支払っております。

 

6 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動につきましては、連結子会社では研究開発活動を行っておらず、連結財務諸表を作成する当社のみが行っております。

機械製造販売事業

機械製造販売事業の研究開発活動は、技術開発部を中心として営業技術部、機械技術部およびプラント技術部などの関係部署が相互に協力し、推進しております。

主力の分離機器では、新プロセスや新用途への対応をテーマとし、新製品・装置につきましても用途開発のための基礎研究や改良に注力しており、当連結会計年度の研究開発費の総額は167百万円であります。

主な研究開発課題は、以下のとおりです。

1 新構想遠心脱水機の開発

2 竪型高温高圧遠心分離機の技術開発

3 バイオガス化技術対応脱水機の開発

4 新素材および新製法の研究

化学工業製品販売事業

 主として化学品原料とその関連品の販売を行う専門商社機能のため、化学工業製品販売事業の研究開発に関し特記すべき事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度のわが国経済は、輸出が持ち直し、景気が外需主導で足踏み状態を抜け出しつつあると見られる一方、個人消費と設備投資は横ばいが続いており、自律的な回復軌道に乗ったとまでは言えない状況にあります。海外においては、米国経済の回復は力強さを欠き、中国を始めとする新興国の回復は遅れ、さらに英国のEU離脱問題による景気の下押し懸念が続く情勢にあります。

このような情勢の下、当連結会計年度における売上高は前年度比0.4%減の39,180百万円、営業利益は前年度比42.0%増の1,970百万円、経常利益は前年度比4.5%増の1,780百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度比5.8%減の968百万円となりました。

なお、当連結会計年度は持続的な事業の成長と更なる飛躍に向けた取り組みを推し進めてきた3ヵ年中期経営計画「Target 2016」(連結売上高475億円、同経常利益26億円)の最終年度でありましたが、残念ながら計画未達に終わりました。

機械製造販売事業では原油価格下落により北米向け機械販売が大きく減少したことを背景に売上高、利益共に計画に達しませんでした。一方、化学工業製品販売事業では国内外の合成樹脂分野の販売不振を主因に売上高が計画を下回りましたが、利益につきましては工業材料分野や機能材料分野における収益性の良い商材の伸びが合成樹脂分野の減益を補いほぼ計画どおりとなりました。

 

① 売上高

機械製造販売事業では、国内官需向け販売が全般的に好調だった他、国内民需向け機械、装置・工事、さらに海外向け装置・工事と部品・修理の販売が増加したことから、売上高は前連結会計年度に比べ7.9%増加し10,178百万円となりました。

化学工業製品販売事業では、電子材料分野のワイヤ・ボンディング装置と半導体製造用途向け搬送用トレイの販売、国内合成樹脂分野および香港拠点による樹脂・製品販売が減少したことから、売上高は前連結会計年度に比べ3.1%減少し29,002百万円となりました。

以上の結果、当社グループの連結売上高は前連結会計年度に比べ0.4%減少し39,180百万円となりました。

 

② 営業利益

機械製造販売事業では、事業全体の売上高は増加したものの一部在庫の減価処理を行ったことから売上総利益が前年同期とほぼ同水準となりました。一方、販管費が減少したため、営業利益は前連結会計年度に比べて45.5%増の403百万円となりました。

化学工業製品販売事業では、工業材料分野における収益性の良い商材の伸びと機能材料分野の増収効果を主因に、営業利益は前連結会計年度に比べ41.1%増の1,566百万円となりました。

以上の結果、当社グループの売上総利益は、前連結会計年度に比べ5.9%増加し8,276百万円となり、販売費及び一般管理費が前連結会計年度に比べ1.9%(119百万円)減少し、営業利益は前連結会計年度に比べ42.0%増加し1,970百万円となりました。

 

③ 経常利益

前連結会計年度において計上した為替差益が発生しなかったため営業外収益が275百万円減少した反面、為替差損が発生したため営業外費用が230百万円増加しました。

以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ4.5%増加し1,780百万円となりました。

 

 

④ 親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益に計上した投資有価証券売却益が減少したこと、および連結子会社固定資産の減損処理を特別損失に計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ5.8%減少し968百万円となりました。

 

(2) 財政状態の分析

① 資産、負債および純資産の状況

 当連結会計年度末の資産は、売上債権および退職給付に係る資産が減少した一方、現金及び預金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ450百万円(1.3%)増加し、34,792百万円となりました。

 負債は、支払債務が減少した一方、未払法人税等および前受金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ477百万円(5.2%)増加し、9,618百万円となりました。

 純資産は、円高の影響により海外子会社に係る為替換算調整勘定が減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ26百万円(0.1%)減少し、25,173百万円となりました。

 以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.0ポイント減少して72.4%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、投資活動および財務活動の各段階で支出となった一方、営業活動での収入により、前連結会計年度末に比べ2,760百万円増加し、8,056百万円となりました。ここに至る当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況とその変動要因は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前当期純利益が前連結会計年度末に比べ4百万円減少し1,681百万円となった一方、売上債権の増減額が前連結会計年度末の367百万円の増加から当連結会計年度末は1,124百万円の減少となり、また、たな卸資産の増減額が前連結会計年度の349百万円の増加から当連結会計年度は467百万円の減少となったこと、さらに、法人税等の支払額は前連結会計年度末の872百万円から、当連結会計年度末は436百万円となったことなどにより、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の73百万円の支出から3,744百万円の収入となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 有形固定資産の取得による支出が前連結会計年度末の419百万円から、当連結会計年度は171百万円となった一方、投資有価証券の売却による収入が前連結会計年度の156百万円から、当連結会計年度は9百万円となったことなどにより、投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ支出が204百万円増加し255百万円の支出となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 配当金の支払額が前連結会計年度と同額の449百万円となったことにより、財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と同額の449百万円の支出となりました。