文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は創造と創業の精神を以って会社を成長、発展させ、会社に関連する人々の豊かな未来づくりに寄与するとともに、お客さまへの高い技術と優れた製商品の提供を通じて社会に貢献することを経営理念とし、主に固液の遠心分離技術による機械の製造販売と特色ある化学工業原材料の輸入販売を行ってまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は単に製商品の販売拡大を目指すのではなく、機械製造販売事業では特異な技術を必要とする製品の開発・販売を、また、化学工業製品販売事業では限られたマーケットにあっても特色がある専門知識を要する付加価値の高い商材の取扱を、夫々に心掛けており、これらを追求して行くに際しての経営目標として収益力の向上を第一に掲げています。またその上での具体的な経営指標としては、事業収益力の実態が端的に表れる経常利益およびEBITDA(税・利息支払・償却前利益)を最も重視しています。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社の中長期的な経営戦略は、機械製造販売事業については新しい製商品の開発とコストの削減および海外ビジネス拡大であり、化学工業製品販売事業については特色ある新商材の発掘と新規顧客の開拓および海外市場へ向けた積極的な展開です。
こうした中長期的戦略の継続的な展開を図るため、当社では2016年11月に第11回中期経営計画「Challenge For Change(変革への挑戦)」(2016年11月~2019年10月)を策定し、経営資源の配分や市場戦略の在り方を新たに見定めた上で、一層の収益基盤の強化と効率的経営の実践により持続的な企業価値創造を目指した施策の推進に取り組んでまいりました。
また、2019年11月以降は第12回中期経営計画「Change For The Future(将来のための変革)」(2019年11月~2022年10月)を策定し以下のような取り組みを推進します。
当社グループを取り巻く経営環境は、国内においては個人消費、設備投資、公共投資などの堅調に支えられ緩やかな回復傾向が持続すると見られるものの大きな伸びは期待できません。一方、海外においては、米国経済は底堅く推移し、中国経済は成長率こそ鈍化するものの堅調が見込まれます。
このような情勢の下、海外ビジネス拡大を図ることが当社グループの成長を図る上での重要課題と認識し、機械製造販売事業では中国事業の拡大を一層推し進める他、ベトナム、タイを中心に東南アジア向けの販売拡大に注力することに加えて、北米および中南米における油井向け以外の事業分野の開拓を一段と推進することにより販売増大を図ります。国内では新製品の開発推進と既存市場の更なる拡大を目指します。さらに、価格競争が激化する中、収益性向上を実現すべく、営業面では効率化と組織力強化を図り一層の攻めの営業を展開し、生産面では生産体制改革によるコストダウンへの取り組みを加速します。化学工業製品販売事業ではタイ現地法人を軸に周辺国への展開を模索する他、東欧、ロシア、アフリカにおける更なる商材開発を目指した事業展開を推進します。また、中国深圳におけるコンパウンド事業に関しては、新規顧客向け製品の量産化と既存顧客向け販売に注力することにより事業拡大に繋げます。国内では各事業分野において新規市場開拓と商品開発を積極的に推し進め業績向上を図ります。
これらを着実に実行するために当社のグローバル化とこれを担う人材教育などの施策を推し進め、両事業の持続的成長と収益力向上を図って行く方針です。
当社グループの事業等に関するリスクとして、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりです。各事項の中には将来における状況等に係る内容も含まれますが、これらの内容についても、当連結会計年度末時点における経営諸情報に基づいて判断したものとなっています。
(1) 為替変動の影響
当社グループの事業には外貨による輸出および輸入取引があり、これらに関してはその円換算後の価額に為替変動の影響が及びます。当社グループは先物予約などによるヘッジを行ない、為替リスクを最小限に止める努力をしておりますが、斯かる影響はその程度によって当社グループの経営成績および財政状態にも波及する可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しているため、一部で外貨建ての財務諸表を作成しておりますが、これらを円貨に換算するに際しても、為替レートの変動に伴う評価リスクの発生が考えられます。
(2) 海外活動に潜在するリスク
当社グループは、米国、中国、東南アジア諸国を始めとして広く海外で事業活動を行なっていることから、現地の情勢把握には細心の注意を払い、これらに適時適切に対処していく方針にあります。しかし、現地の政情、行政、法規制、税制、習慣等々に起因する不測の事態発生により、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
(3) 製商品の品質に係るリスク
当社グループの製品は、組織的な品質管理体制により細心の注意を以って製造されておりますが、開発的傾向の強い製品に関しては、補修や代替等のコストが生じるリスクがあります。また販売向けの輸入原材料については、当社グループが直接製造に携わることがない商材が殆どであることから、これらに当社グループが直接抑止できない瑕疵が発生し、その販売停止や回収の義務が生じるリスクがあります。こうした商品の品質に係るリスクに対しては迅速適切に対応いたしますが、問題の広がりや程度他によって、当社グループの経営成績および財政状態にも影響が及ぶ可能性があります。
(4) 新規の投資に係るリスク
当社グループは、常により付加価値が高いビジネスの展開を図っておりますが、こうした展開のためには時として積極的な投資などの施策を具体化する必要があります。これら施策は一般の事業リスクとは異なった高いリスクを内包する場合も考えられ、十分な事前検討等の態勢整備を以ってしても予見あるいは抑止できない事象により、当社グループの経営成績および財政状態が影響を受ける可能性があります。
(5) 自然災害発生時のリスク
当社グループは、建物・生産設備等(賃借物件を含む)を巡る耐震性改善、緊急時対応手順の策定、データバックアップ態勢の強化、役職員に係る安否確認システムの導入などを実施すると共に、事業継続計画(BCP)についてもその構築を図りつつあります。しかし、こうした施策を以ってしても対処し得ない大規模な自然災害の発生によって、生産能力あるいは販売能力が著しく低下し、これらによる機会損失他が当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度のわが国経済は、海外経済の減速などから輸出が低調に推移したものの、個人消費、設備投資、公共投資などの堅調に支えられ緩やかな回復傾向が持続しています。一方、海外においては、米国経済は底堅く推移しているものの、欧州経済は低調が続き中国経済は成長率の鈍化が進んでいます。また、米中貿易摩擦の激化やスマートフォン等の低調による半導体市場の悪化が継続しております。
こうした情勢の下、当連結会計年度における売上高は、機械製造販売事業の販売が増加したものの、化学工業製品販売事業の販売が減少したため、前年度比2.4%減の41,355百万円となりました。利益面につきましては、機械製造販売事業が増収に伴い伸長したものの、化学工業製品販売事業が減収を背景に伸び悩んだため営業利益は前年度比0.1%減の2,376百万円となりました。一方、経常利益は営業外費用が減少したことから前年度比2.1%増の2,384百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度比3.7%増の1,569百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
(機械製造販売事業)
機械製造販売事業では、全分野の機械と工事および国内官需向け部品・修理の販売が減少したものの、海外および国内民需向け部品・修理の販売が伸長したため、当連結会計年度の売上高は前年度比0.7%増加し11,250百万円となりました。
利益面につきましては、収益性の良い部品・修理が海外向けを中心に増収となったことを受け、営業利益は前年度比63.7%増加し971百万円となりました。
(化学工業製品販売事業)
化学工業製品販売事業では、国内の工業材料分野の住宅・建設用途向け材料の販売が増加したものの、国内外の合成樹脂分野の原料、電子材料分野の半導体製造用途向け搬送用商材、機能材料分野の半導体製造装置向けセラミックス製品を中心に販売が減少したため、当連結会計年度の売上高は前年度比3.5%減少し30,105百万円となりました。
利益面につきましては、減収や売上総利益率の低下を主因に営業利益は前年度比21.3%減少し1,404百万円となりました。
当連結会計年度末の流動資産は、受取手形及び売掛金並びに商品及び製品が減少した一方、現金及び預金並びに原材料及び貯蔵品が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,436百万円増加し30,260百万円となりました。固定資産は、建設仮勘定並びに機械装置及び運搬具が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ302百万円増加し8,810百万円となりました。
負債は、未払法人税等が減少した一方、前受金および未払金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ753百万円増加し10,209百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ985百万円増加し28,861百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末の74.7%から0.8ポイント低下して73.9%となりました。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動および財務活動の各段階で支出となった一方、営業活動で収入となったことにより、前連結会計年度末に比べ2,793百万円増加し12,147百万円となりました。ここに至る当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況とその変動要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、3,868百万円となりました。これは、法人税等の支払額943百万円およびたな卸資産の増加156百万円があったものの、税金等調整前当期純利益の2,378百万円、減価償却費による資金の留保364百万円および売上債権の減少1,656百万円等によるものです。なお、前連結会計年度の2,191百万円の収入に比べ1,677百万円の収入増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、544百万円となりました。これは、有形固定資産の取得による支出468百万円および無形固定資産の取得による支出60百万円等によるものです。なお、前連結会計年度の281百万円の支出に比べ263百万円の支出増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、478百万円となりました。これは、配当金の支払額478百万円によるものです。なお、前連結会計年度の449百万円に比べ29百万円の支出増加となりました。
④ 生産、受注および販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格をもって表示しております。
2.( )は、海外向け生産高を内数で表示しております。
3.上記金額に消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.( )内は、海外向け受注高を内数で表示しております。
2.上記金額に消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.( )内は、海外販売高を内数で表示しております。
2.上記金額に消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表作成に際し、当連結会計年度における資産・負債の報告数値並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。これらの見積りについては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因に基づいて継続して評価・判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの売上高は前年度比2.4%減の41,355百万円となりました。利益面につきましては、機械製造販売事業が増収に伴い伸長したものの、化学工業製品販売事業が減収を背景に伸び悩んだため営業利益が前年度比0.1%減の2,376百万円となりました。一方、経常利益は営業外費用が減少したことから前年度比2.1%増の2,384百万円となりました。
当社では中長期的戦略の継続的な展開に向けて2016年11月に第11回中期経営計画「Challenge For Change(変革への挑戦)」(2016年11月~2019年10月)を策定し、経営資源の配分や市場戦略の在り方を新たに見定めた上で、一層の収益基盤の強化と効率的経営の実践により持続的な企業価値創造を目指した施策の推進に取り組み、最終年度の2019年10月期に売上高46,000百万円、経常利益2,000百万円とする目標を立案しその実現に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の売上高は中期経営計画の目標には届かなかった一方、利益面は順調に推移し経常利益は上記目標を上回る実績となりました。今後は持続的成長の実現に向けた施策の推進により更なる売上高および収益性向上を目指してまいります。
(機械製造販売事業)
機械製造販売事業に係る中期経営計画最終年度(2019年10月期)の目標は売上高12,000百万円、経常利益600百万円でした。売上高は国内官需向け機械と装置工事販売および海外向け機械販売の伸び悩みにより目標に届きませんでしたが、経常利益は収益性の良い海外向け部品修理販売の伸びが寄与して目標を上回りました。今後については引き続き化学工業向けの需要増が見込まれる中国を始めアジアを中心とした海外向け機械販売、更新需要の獲得を目指す国内官需向け機械と装置工事販売および好調な設備投資が見込まれる国内民需向け機械販売を伸ばすことにより更なる業績拡大を目指してまいります。
(化学工業製品販売事業)
化学工業製品販売事業に係る中期経営計画最終年度(2019年10月期)の目標は売上高34,000百万円、経常利益1,400百万円でした。売上高は合成樹脂分野、化成品分野および機能材料部分野の伸び悩みを主因に目標を下回りましたが、経常利益は自動車や建材業界が好調に推移した工業材料分野が伸長したことから目標を上回りました。今後は各分野における新規の商材開発や顧客開拓と海外展開の推進により業績拡充を図ってまいります。
③ 資本の財源および資金の流動性
当社グループの運転資金および定常的な設備投資・研究開発については、主に営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金にて賄われております。現時点においては、キャッシュフローに大きな影響を及ぼす大型の投資は予定しておりません。また、緊急時の支払いに備えて主要取引金融機関と当座貸越契約および貸出コミットメントライン契約を締結しております。
該当事項はありません。
当社グループにおける研究開発活動につきましては、連結子会社では研究開発活動を行っておらず、連結財務諸表を作成する当社のみが行っております。
機械製造販売事業
機械製造販売事業の研究開発活動は、技術開発部を中心として営業技術部、機械技術部およびプラント技術部などの関係部署が相互に協力し、推進しております。
主力の分離機器では、新プロセスや新用途への対応をテーマとし、新製品・装置につきましても用途開発のための基礎研究や改良に注力しており、当連結会計年度の研究開発費の総額は
主な研究開発課題は、以下のとおりです。
1 竪型高温高圧遠心分離機の技術開発
2 低含水率型回転加圧脱水機の研究
3 遠心分離機の素材と新製法の研究
4 分離板型遠心分離機の開発
化学工業製品販売事業
主として化学品原料とその関連品の販売を行う専門商社機能のため、化学工業製品販売事業の研究開発に関し特記すべき事項はありません。