第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社は創造と創業の精神を以って会社を成長、発展させ、会社に関連する人々の豊かな未来づくりに寄与するとともに、お客さまへの高い技術と優れた製商品の提供を通じて社会に貢献すること、および従業員に生きがいを見出す場を提供することを経営理念とし、主に固液の遠心分離技術による機械の製造販売と特色ある化学工業原材料の輸入販売を行ってまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社は単に製商品の販売拡大を目指すのではなく、機械製造販売事業では特異な技術を必要とする製品の開発・販売を、また、化学工業製品販売事業では限られたマーケットにあっても特色がある専門知識を要する付加価値の高い商材の取扱を、夫々に心掛けており、これらを追求して行くに際しての経営目標として収益力の向上を第一に掲げています。またその上での具体的な経営指標としては、事業収益力の実態が端的に表れる経常利益およびEBITDA(税・利息支払・償却前利益)を最も重視しています。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社の中長期的な経営戦略は、機械製造販売事業については新しい製商品の開発とコストの削減および海外ビジネス拡大であり、化学工業製品販売事業については特色ある新商材の発掘と新規顧客の開拓および海外市場へ向けた積極的な展開です。

 こうした中長期的戦略の継続的な展開を図るため、当社では2019年11月に第12回中期経営計画「Change For The Future(将来のための変革)」(2019年11月~2022年10月)を策定し、その中で柱となる事業分野におけるビジネス基盤を確固たるものにすると共に新たな課題に果敢に挑戦することにより更なる業績向上を図り持続的な企業価値向上を目指した事業運営を推進することを基本方針として掲げ各種課題解決に向けた取り組みを行ってまいります。

 

 新型コロナウィルス感染拡大の収束が見通せないものの、当社グループを取り巻く経営環境は、緩やかに回復することが見込まれます。年度末には自動車・建材向けを中心に同ウィルス感染拡大前の水準まで戻るものと見られます。一方、海外では中国経済が堅調に推移し、米国、欧州経済は緩やかに回復することが見込まれますが、両地域においては同ウィルスの感染が再拡大しており楽観視できない状況にあります。

 新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化しています。こうした中、国連が提唱するSDGs「持続可能な開発目標」を実現するための新たな取り組みが多くの国、地域、企業で進められており、今や世界的な潮流となっています。SDGsへの取り組みは当社グループにとっても新たな市場開拓、事業領域の拡大、環境・社会の変化を見据えた新商材開発など様々なビジネスチャンス創出に繋がると認識し積極的に推進してまいります。一方、日本政府は脱炭素社会の実現に向けて「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と表明しています。こうした情勢を踏まえ、機械製造販売事業では低動力型高効率遠心分離機の拡販、更なる省電力型脱水機等の開発促進に加えて、新設した新事業開発部による新商品開発や再生可能エネルギーへの取り組みを推し進めます。化学工業製品販売事業では環境負荷低減に繋がる生分解樹脂などの環境対応型樹脂やリサイクル樹脂等の拡販に努めることにより社会貢献を図って参ります。

 また、機械製造販売事業では海外ビジネスの拡大を図ることが当社グループの更なる成長実現に繋がる重要課題と認識し、中国における事業拡大を一層推し進める他、ベトナム、タイを中心に東南アジア向けの販売拡大に注力することに加えて、北米および中南米における油井向け以外の事業分野の開拓を一段と推進することにより販売増大を図ります。さらに、価格競争が一層激化する中、収益性向上を実現すべく、営業面では効率化と組織力強化を図り一層の攻めの営業を展開する他、生産面では生産体制改革によるコストダウンへの取り組みやAIの活用検討を加速します。

 化学工業製品販売事業でも同様に海外ビジネス拡大を重要課題と認識し、タイ現地法人を軸に周辺国への展開を模索する他、東欧、ロシア、アフリカにおける更なる商材開発を目指した事業展開を推進します。また、国内では各事業分野において新規市場開拓と商品開発を積極的に推し進め業績向上を図ります。

 これらを着実に実行するために当社のグローバル化とこれを担う人材教育などの施策を推し進め、両事業の持続的成長と収益力向上を図って行く方針です。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業等に関するリスクとして、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりです。各事項の中には将来における状況等に係る内容も含まれますが、これらの内容についても、当連結会計年度末時点における経営諸情報に基づいて判断したものとなっています。

(1) 景気、事業環境に関するリスク

 当社グループの機械製造販売事業では、主に遠心分離機をはじめとする産業用分離機器を製造販売しており、国内およびアジア地域の景気動向、主要顧客である国内外の化学・食品等業界の設備投資動向、国内下水処理場等の公共投資の動向により、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 当社グループの化学工業製品販売事業では、合成樹脂および同製品、建設・自動車・鉄鋼向け無機材料、塗料・インキ・接着剤向け有機原料、半導体製造工程向けセラミック製品および商材等を販売しておりますが、国内外における化学工業全般および建設・自動車・鉄鋼・半導体業界の動向の他、原材料需給、価格動向により、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。また、化学工業製品販売事業では原材料を取扱うため、より短期間で需給調整が発生し当社の業績に影響します。一方、機械製造販売事業では比較的長期の設備投資サイクルで受注状況が変化するため、やや遅れて業績に影響が発生します。さらに両事業において競合他社との価格・サービス競争があり、大口の取引の失注により業績が影響を受ける可能性があります。

 両事業におきましては、これらの景気変動や競争環境に対する抵抗力を高めるため様々な国・地域で幅広い産業の顧客開拓に努めることに加え、在庫管理を徹底し在庫保有リスクを最小化するよう努めております。また、事業環境の変化があっても販売への影響の少ない特色のある高付加価値製商品の開発やコストダウンに努めております。

 

(2) 海外事業展開に伴うリスク

 当社グループは、米国、中国、東南アジア諸国を始めとして広く海外での事業活動を行っていることから、現地の法律や情勢把握には細心の注意を払い、これらに適時適切に対処していくべく努めております。しかし、現地の政情、行政、法規制、税制、人材確保とその維持等々に起因する不測の事態発生により、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(3) 為替相場および株価の変動に関するリスク

 当社グループでは外貨建輸出入取引を行い、外貨建債権債務を保有しており、これらに関しては為替変動の影響が発生します。大口取引については先物予約などによるヘッジを行ない、為替リスクを最小とする努力をしておりますが、急激な為替変動により当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しており、外貨建の財務諸表を作成しておりますが、これらを円貨に換算するに際しても、為替変動に伴う評価リスクの発生が考えられます。

 当社グループでは、ビジネス戦略の一環として取引先企業の株式を保有している他、年金資産運用の一部として株式を保有しており、株価変動または出資先の財政状態悪化により、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。政策保有株式については、毎年資本コストを踏まえた保有意義の確認を行い意義のない銘柄については圧縮に努めております。

 

(4) 自然災害等のリスク

 当社グループは、地震、津波、台風等の自然災害あるいはパンデミック発生時の損失を最小限に抑えるため、リスク管理に関する基本方針に基づく事業継続計画を策定し、社員の安全確保に配慮しつつ、各種の施策を進めております。しかしながら、当社グループが事業を展開する国や地域において、これらの施策を以ってしても対処しえない大規模な自然災害等が発生した場合、生産能力あるいは販売能力が著しく低下し、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 なお、今般の新型コロナウィルス感染拡大に関しては、社長を本部長とする緊急対策本部を設置し、感染拡大防止策の実施に迅速に取り組んでまいりました。3密を避ける意識の徹底、毎日の検温、不急の会議・出張の禁止、在宅勤務など、従業員、関係者の安全確保を優先しつつ事業への影響を最小限に留めるよう対応を行っております。

 

 

(5) 取引先の信用リスク

 当社グループは、多様な商取引により国内外の販売先に対して信用供与を行っており、信用リスクを負っております。当連結会計年度において、連結貸借対照表上に記載されている「受取手形及び売掛金」・「電子記録債権」がそのリスクに晒されている代表的な資産です。これらの営業債権について回収期日管理を徹底するとともに、取引先ごとの販売限度額を設定し残高管理を行っており、その与信リスク低減のため、定期的または随時に取引先の信用状況を調査し、必要に応じて担保・保証・取引信用保険を利用した債権保全措置を講じております。しかしながら、取引先の信用状況の悪化や経営破綻等が発生した場合、貸倒引当金や貸倒損失の計上を通して、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(6) 資材、外注コスト等の価格変動リスク

 当社グループの機械製造販売事業においては、主力となる遠心分離機の部品・原材料の供給を複数のグループ外調達先から受けています。これらの価格は、市場価格の変動やグループ外調達先での人件費の変動、原油価格に起因する輸送費の変動により大きな影響を受けます。

 価格の高騰時、その上昇分を当社の販売価格に転嫁できない場合、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。また、価格が下落した場合には棚卸資産の評価損が発生する可能性があります。

 当社グループでは、これらの価格変動リスクを緩和するため、部品・原材料・取扱商材の市況動向を注視し安定価格での調達に努めると同時に、代替材料の検討、主要部品の当社グループ内での製造推進、複数の調達先・輸送手段の確保、在庫管理の徹底に努めております。

 

(7) 工場・製造現場の事故災害、製品の安全、品質に関するリスク

 当社および協力会社の工場・製造現場が自然災害、火災や停電などの事故により、工場の操業停止を余儀なくされた場合や破損した工作機械等の設備、工場施設の復旧に多大な費用を要する場合、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、災害・事故リスクへの対応として、事業継続計画の整備、安全衛生活動の充実、複数の調達先確保に努めております。

 また、当社グループが製造販売する製品に重大な安全・品質問題が発生することで多額の損害賠償、社会的信頼の失墜、製品ブランドの毀損が発生し、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。製品の安全・品質に係るリスクへの対応としては、ISO9001で認定された品質マネジメントシステムの構築と遵守、製品安全性を重視した設計の実施、製品検査の徹底による品質確保に努めております。

 

(8) 技術者の確保育成に関するリスク

 当社グループの機械製造販売事業は、優れた知見を有する技術者や高度な技能を有する専門技能保有者に支えられております。このような技術・技能者の資質を有した人材の確保や育成ができない場合、製品開発力の低下や成長性の毀損を招き、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 当社グループではこれらリスクへの対応として従前から職種別採用を取り入れており、技術系・技能系に特化した会社説明会や工場見学会を実施するほか、採用候補者が多く在籍する学校を積極的に訪問するなどして、将来性のある人材の計画的な確保に努めております。育成面につきましては、入社後悉皆の教育・研修に加え、配属先の専門性に合わせた個別研修を行ない育成に努めております。さらに専門性を有した人材の中途入社も積極的に進めております。

 

(9) 各種法規制に関するリスク

 当社グループは、国内および事業展開する各国において、輸出入規制、環境規制、製造物に関する規制、化学物質に関する規制等、様々な法律・規制の適用を受けております。当社グループ内において規制遵守のための体制整備に努めておりますが、これらの規制を遵守できなかった場合や規制が強化された場合には、事業活動に制約を受けコスト増加につながる場合があることから、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

 

(10) コンプライアンスに係るリスク

 当社グループは、企業行動規範を定め、法令等の遵守を宣言し、コンプライアンス研修を通じて役職員に遵法意識の浸透を図っております。また、遵守状況の確認やコンプライアンス上の問題等の審議を行う企業倫理委員会およびコンプライアンスに係る情報を収集するためのヘルプ・ラインを設置しているほか、不正の発見・防止とプロセス改善を図るために監査等委員会および内部監査部門が連携して業務プロセスを監査するなど、コンプライアンス違反行為防止のための体制を構築しています。しかしながら、これら対策を講じても、個人的な不正行為等によるリスクを完全には回避することが出来ず、重大な法令違反等を起こした場合には、当社グループの社会的信用、業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(11) 投資、M&A、事業拡大に関するリスク

 当社グループは、常により付加価値の高いビジネスへの展開を志向し、新会社の設立、設備投資、M&A等の事業拡大に向けた投資活動を行っております。こうした投資案件においては、収益が当初の計画水準に達しないことによる資本回収遅延や、追加資金が必要となるなどのリスクがあります。新規事業投資に際しては、事業の収益性や投資回収の実現性を入念に精査した上で意思決定しておりますが、十分な事前検討をもってしても予見あるいは防止できない事象により、当社グループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(12) 情報セキュリティーに関するリスク

 当社グループは、当社グループ自身の情報はもとより、事業活動を通じて多くのお客様の秘密情報、お客様が保有する個人情報に接する機会を有しております。これらの情報がサイバー攻撃等により漏洩する事で、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損するリスクと発生した損害に対する賠償金の支払等により、当社グループの業績や財政状態が影響を受ける可能性があります。

 サイバー攻撃は年々高度化・巧妙化していることから、サイバーセキュリティ対策は重要な経営課題となっており、様々な対策を推進しています。具体的には、サイバー攻撃に強いメールシステムを導入し、万一の事業継続計画として隔地間バックアップ体制を整備しております。また、外部情報機器の社内ネットワーク接続の禁止など情報漏洩防止に向けた様々な対策を講じております。更に、新型コロナウィルス感染拡大防止策としての在宅勤務では、従業員に専用PCを貸与するなど安全性の高いシステムインフラを整備しております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

 当連結会計年度のわが国経済は、期初に消費増税等の影響から個人消費を中心に低迷し、その後新型コロナウィルス感染拡大の影響により下半期には大幅なマイナス成長となりました。足元では個人消費、輸出が増加に転じるなど持ち直しの動きが見え始めていますが、新型コロナウィルス感染拡大以前の水準までは回復しておりません。一方、海外においては中国経済が緩やかに回復し、米国経済、欧州経済に持ち直しの兆しが見えるものの、両地域においては新型コロナウィルス感染が再拡大しており楽観視できない状況にあります。

 こうした情勢の下、当連結会計年度における売上高は、機械製造販売事業の販売が伸長したものの化学工業製品販売事業の販売が減少したため、前年度比5.2%減39,218百万円となりました。利益面につきましては、化学工業製品販売事業が減収となったことを背景に営業利益は前年度比4.9%減2,260百万円、経常利益が前年度比3.8%減2,294百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度比2.3%減1,532百万円となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

(機械製造販売事業)

 機械製造販売事業では、部品・修理の販売がアジア向けを中心とする海外向けおよび国内官民需向けの伸び悩みを主因に減少したものの、機械の販売が中国向けや国内官需向けの大型案件の受注により伸び国内民需向けも堅調に推移した他、装置・工事の販売が国内官需向け大型案件の受注を背景に伸長したため、当連結会計年度の売上高は前年度比2.7%増加し11,553百万円となりました。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

品目区分

機械

装置・工事

部品・修理

合計

官 需

20/10

682

1,214

2,473

4,370

19/10

364

435

2,765

3,565

差  異

318

778

△291

804

民 需

20/10

745

120

2,022

2,888

19/10

633

293

2,075

3,002

差  異

111

△172

△52

△113

海 外

20/10

2,119

5

2,169

4,294

19/10

1,693

58

2,929

4,682

差  異

426

△53

△760

△387

合 計

20/10

3,547

1,340

6,665

11,553

19/10

2,692

787

7,770

11,250

差  異

855

552

△1,104

303

 

 

 利益面につきましては、収益性の良い海外向け部品・修理の販売の減少および販管費の増加から営業利益は前年度比4.7%減少し926百万円となりました。

 

(化学工業製品販売事業)

 化学工業製品販売事業では、電子材料分野の半導体製造用途向け商材等の販売が堅調だったものの、新型コロナウィルス感染拡大の影響などにより工業材料分野の自動車・建材用途向け材料、内外の合成樹脂分野の樹脂原料および製品、化成品分野の塗料・インキ用途向け材料が減少したことを主因に、当連結会計年度の売上高は前年度比8.1%減少し27,664百万円となりました。

 

 

 

(単位:百万円)

 

19/10

20/10

差  異

合成樹脂関連

7,424

6,425

△999

工業材料関連

9,314

7,969

△1,345

化成品関連

6,194

5,981

△212

機能材料関連

3,285

3,284

△1

電子材料関連

3,573

3,730

156

その他(洋酒)

312

274

△38

合計

30,105

27,664

△2,440

 

 

 利益面につきましては、減収の影響を受け営業利益は前年度比5.0%減少し1,334百万円となりました。

 

② 財政状態の状況

 当連結会計年度末の流動資産は、仕掛品および電子記録債権が増加した一方、商品及び製品ならびに現金及び預金が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ321百万円減少し29,939百万円となりました。固定資産は、差入保証金が増加した一方、投資有価証券および退職給付に係る資産が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ311百万円減少し8,499百万円となりました。

 負債は、電子記録債務が増加した一方、支払手形及び買掛金ならびに前受金が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,439百万円減少し8,769百万円となりました。

 純資産は、その他有価証券評価差額金および退職給付に係る調整累計額が減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ807百万円増加し29,668百万円となりました。

 以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末の73.9%から3.3ポイント上昇して77.2%となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動で収入となった一方、投資活動および財務活動の各段階で支出となったことにより、前連結会計年度末に比べ290百万円減少11,857百万円となりました。ここに至る当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況とその変動要因は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、661百万円となりました。これは、法人税等の支払額863百万円および仕入債務の減少817百万円があったものの、税金等調整前当期純利益の2,293百万円、減価償却費による資金の留保360百万円等によるものです。なお、前連結会計年度の3,868百万円の収入に比べ3,206百万円の収入減少となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、485百万円となりました。これは、有形固定資産の取得による支出373百万円および差入保証金の増加による支出48百万円等によるものです。なお、前連結会計年度の544百万円の支出に比べ58百万円の支出減少となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、468百万円となりました。これは、配当金の支払額468百万円によるものです。なお、前連結会計年度の478百万円に比べ9百万円の支出減少となりました。

 

 

④ 生産、受注および販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

機械製造販売

11,309,724

1.7

(4,246,817)

(△9.5)

合計

11,309,724

1.7

(4,246,817)

(△9.5)

 

(注) 1.金額は販売価格をもって表示しております。

2.( )は、海外向け生産高を内数で表示しております。

3.上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比

(%)

受注残高(千円)

前年同期比

(%)

機械製造販売

10,820,720

△18.4

7,202,263

△5.4

(3,631,927)

(△41.4)

(3,058,999)

(△17.9)

合計

10,820,720

△18.4

7,202,263

△5.4

(3,631,927)

(△41.4)

(3,058,999)

(△17.9)

 

(注) 1.( )内は、海外向け受注高を内数で表示しております。

2.上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

機械製造販売

11,553,455

2.7

(4,294,317)

 (△8.3)

化学工業製品販売

27,664,962

△8.1

(3,486,062)

 (△11.2)

合計

39,218,418

△5.2

(7,780,379)

 (△9.6)

 

(注) 1.( )内は、海外販売高を内数で表示しております。

2.上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針および見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表作成に際し、当連結会計年度における資産・負債の報告数値ならびに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。これらの見積りについては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因に基づいて継続して評価・判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 また、新型コロナウィルス感染拡大による影響に関する会計上の見積りへの反映については、「5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載した通りであります。

 

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

 当連結会計年度における当社グループの売上高は機械製造販売事業の販売が伸長したものの化学工業製品販売事業の販売が減少したため、前年度比5.2%減39,218百万円となりました。利益面につきましては、化学工業製品販売事業が減収となったことを背景に営業利益が前年度比4.9%減2,260百万円、経常利益が前年度比3.8%減2,294百万円となりました。当初計画は売上高44,700百万円、営業利益2,250百万円でスタートしましたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響から計画の見直しを余儀なくされ売上高40,900百万円、営業利益1,980百万円に下方修正しました。売上高は修正計画を下回りましたが、営業利益は将来の成長に資する営業開発や研究開発のための販管費を抑制したことなどから修正計画のみならず当初計画をも上回る結果となりました。

 当社では中長期的戦略の継続的な展開に向けて2019年11月に第12回中期経営計画「Change For The Future(将来のための変革)」(2019年11月~2022年10月)を策定し、その中で柱となる事業分野におけるビジネス基盤を確固たるものにすると共に新たな課題に果敢に挑戦することにより更なる業績向上を図り持続的な企業価値向上を目指した事業運営を推進することを基本方針として掲げ、最終年度の2022年10月期に売上高49,000百万円、経常利益2,600百万円とする目標を立案しその実現に取り組んでおります。

 

(機械製造販売事業)

 機械製造販売事業に係る中期経営計画最終年度(2022年10月期)の目標は売上高14,000百万円、営業利益900百万円です。初年度の当初計画は売上高13,800百万円、営業利益760百万円、修正計画は売上高12,000百万円、営業利益680百万円でした。これに対して当連結会計年度の実績は、売上高11,553百万円、営業利益926百万円となりました。売上高は新型コロナウィルス感染拡大の影響による一部大型案件の繰延べ等から当初計画、修正計画のいずれも下回りました。一方、営業利益は当初計画、修正計画いずれも上回りました。これは案件ごとの収益性改善による売上総利益の伸びと同ウィルス感染拡大の影響から将来の成長に資する営業開発や研究開発のための販管費を抑制したことに因ります。新年度においては、全分野における機械の販売、国内官需および海外向け装置・工事の販売、更に国内民需および海外向け部品・修理の販売がいずれも伸長する見込みから、売上高は前年度比11.2%増の12,850百万円を予定する一方、営業利益は前年度の収益に貢献した海外向け部品・修理を始め全分野に亘る利益率の低下と同ウィルス感染拡大の影響により前年度抑制した将来の成長に資する営業開発や研究開発のための販管費の増加を見込むことから前年度比14.7%減の790百万円となる見通しです。

 

(化学工業製品販売事業)

 化学工業製品販売事業に係る中期経営計画最終年度(2022年10月期)の目標は売上高35,000百万円、営業利益1,700百万円です。初年度の当初計画は売上高30,900百万円、営業利益1,490百万円、修正計画は売上高28,900百万円、営業利益1,290百万円でした。これに対して当連結会計年度の実績は売上高27,664百万円、営業利益1,334百万円となりました。売上高は新型コロナウィルス感染拡大の影響などから、特に工業材料分野の自動車・建材用途向け材料、内外の合成樹脂分野の樹脂原料および製品、化成品分野の塗料・インキ用途向け材料が苦戦を強いられ当初計画、修正計画のいずれも下回りました。一方、営業利益は売上減により当初計画こそ下回りましたが、修正計画に対しては上回りました。これは将来の成長に資する営業開発関係の販管費を抑制したことに因るものです。新年度においては、内外の合成樹脂分野の樹脂原料および製品、工業材料分野の自動車・建材用途向け材料の販売の伸びを主因に、連結売上高は前年度比3.6%増の28,650百万円を予定するものの、営業利益は同ウィルス感染拡大の影響により前年度抑制した将来の成長に資する営業開発関係の販管費の増加を見込むことから前年度比3.3%減の1,290百万円となる見通しです。

 

 今後においては、1(3)で前述したように、中期経営計画達成に向け対処すべき各種課題に対する取り組みを加速させてまいります。

 

③ 資本の財源および資金の流動性

 当社グループの資本の財源および資金の流動性については、運転資金および定常的な設備投資・研究開発は、主に営業活動によるキャッシュフローおよび自己資金にて賄われております。現時点においては、キャッシュフローに大きな影響を及ぼす大型の投資は予定しておりません。また、緊急時の支払いに備えて主要金融機関と当座貸越契約および貸出コミットメントライン契約を締結しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動につきましては、連結子会社では研究開発活動を行っておらず、連結財務諸表を作成する当社のみが行っております。

機械製造販売事業

機械製造販売事業の研究開発活動は、技術開発部を中心として営業技術部、機械技術部およびプラント技術部などの関係部署が相互に協力し、推進しております。

主力の分離機器では、新プロセスや新用途への対応をテーマとし、新製品・装置につきましても用途開発のための基礎研究や改良に注力しており、当連結会計年度の研究開発費の総額は206百万円であります。

主な研究開発課題は、以下のとおりです。

1 低含水率型回転加圧脱水機の研究

2 遠心分離機の素材と新製法の研究

3 分離板型遠心分離機の開発

化学工業製品販売事業

 主として化学品原料とその関連品の販売を行う専門商社機能のため、化学工業製品販売事業の研究開発に関し特記すべき事項はありません。