第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、<企業理念>で『常にお客様の立場で物事を考え、個性豊かな人間と、独創的な技術で世界に役立つ』とお客様第一の立場を鮮明にし、また<タクミナの使命>として、あらゆる産業の流体を高精度・高効率に送るポンプを核とした課題解決を提案すること、水と環境の分野にポンプの応用技術で安全と安心を提供することなど、「事業領域」をより明確に打ち出しております。

この方針のもと、お客様の満足度の高い製品・サービスが提供できる企業を実現し、流体ソリューションのメーカーとしてサステナブルな(持続性のある)社会にとってなくてはならない企業として世界貢献を果たし、ステークホルダーとの共存共栄を続けられる企業を目指しております。

(2)経営戦略等

2020年4月よりスタートしました中期経営計画では、お客様にさらなるご満足を提供し続けるというユーザー本位の企業理念に基づき、ダイヤフラムポンプの技術革新及び、これを最大限に活用した新規提案の拡充により、市場開拓とサービスの質向上を目指してまいります。具体的には経営戦略として、以下の4項目に取り組んでまいります。

① 主柱事業の強化・拡大

当社グループは、お客様の生産性向上、製品の品質向上に貢献する「スムーズフローポンプ」を活用し、提案営業を強化してまいります。既にケミカル・素材市場では電池・MLCC(積層セラミックコンデンサ)・フィルム業界のプロセスにおける性能・信頼性において高い評価を頂いております。

また、滅菌・殺菌等のインフラ関連市場においても、個々のお客様のニーズにお応えする商品開発・提案を行うことにより、ブランド認知も高まってまいりました。今後も水処理用途への拡販は元より、多くの業種におけるプロセスへの提案により市場拡大を目指してまいります。

② 海外市場での販売強化

世界市場での水平分業定着により、研究開発用途や製造用途等多くの引き合いを海外から頂くようになりました。当社グループでは、子会社が所在する米国及び韓国をはじめとして、中国やその他のアジア地域において、さらなる営業力を強化すべく、人員増強及び代理店の拡大とサービスの質向上に取り組んでまいります。

また、海外市場で受け入れられる商品拡充を目指し、海外規格対応は元より、お客様のニーズに応じたカスタマイズ製品を積極的に開発し、他社との差別化による顧客満足のさらなる向上を目指してまいります。

③ 製品開発力の強化

多種多様に渡る流体を送る技術に加え、「流体ソリューションセンターLABⅡ」を設置することによって、より高度な流体分析が可能となり、お困り事を持つ多くのお客様にご活用いただくことで、高い評価を頂いております。また、大学・企業や研究機関との連携を強化することにより、「スムーズフローポンプ」による流体に関する課題解決を加速してまいります。

④ お客様に密着したサービス

当社グループにおける流体移送に関する豊富な知識と経験を活かし、営業部門と技術部門が一体となった体制を構築し、お客様に密着したサービスを目指してまいります。また、お客様の抱える幅広い問題を解決するために、提供できるサービスの質及び幅の改善に取り組んでまいります。

(3)経営環境

今後の当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症の再拡大の懸念は残るものの、ワクチンの普及や各国の経済対策等により、景気に持ち直しの動きが続くことが期待されます。また、国内は、低調であった滅菌・殺菌向けなどの水処理関連にも回復の兆しがみられ、海外についても、二次電池業界の設備投資需要が底堅く推移しております。一方で、新たな変異株の出現により新型コロナウイルス感染症の収束時期の見通しが立たず、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループとしましては、2020年4月よりスタートしました中期経営計画に基づき、「スムーズフローポンプ」を核とした開発・技術で市場拡大を目指してまいります。また、お客様から一層の安心感、信頼感を持っていただけるよう、ユーザー本位の経営理念をもとに顧客創造を追求し、持続的な企業価値の向上を図ってまいります。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

ポンプのメーカーとして、お客様の立場に立った独創性のある製品を提供し続けるため、以下のことを主な課題と考えております。

① マーケティング機能の強化と「わかりやすい」情報発信

当社グループの活動に興味を持っていただき、当社グループ及び当社グループの技術・製品に、より一層関心を持っていただけるよう、お客様との接点を豊かにし、「お客様の立場に立って考える」という観点から全社を挙げてマーケティング体制を整備してまいります。具体的には、「流体ソリューションセンターLABⅡ」をはじめお客様と共同で課題解決に取り組むなど、ユーザーニーズの収集活動を強化してまいります。

また、「わかりやすい」情報発信(移動型研修施設「ポンプ道場」・ショールーム型研修施設「タクトスペース」・環境/社会/経済活動レポート・メールニュース・ホームページ・広告宣伝・展示会・動画を活用した製品/施設紹介など)に注力してまいります。

② ポンプ・ポンプ応用製品及び装置に関する商品化機能の拡充

ポンプ・ポンプ応用製品及び装置に関する商品化機能を拡充し、ケミカル・素材をはじめ食品・医薬品・化粧品など、あらゆる産業で求められている液体の精密充填・精密混合ニーズを的確に把握して、環境に配慮したエコデザインの高付加価値製品を開発・提供し、水処理・滅菌などの従来市場とともに新用途・新市場への展開を図ります。

③ コアコンピタンス(競争力のあるコア技術)の追求と認知度の向上

水の安全・安心を提供し、あらゆる産業で、高付加価値液体の理想的な移送システムを実現するため、滅菌殺菌テクノロジーの追求から生まれるユニークな製品・装置に加え、「スムーズフロー」ブランドに代表されるダイヤフラム(隔膜)駆動ポンプの利点(液漏れを起こさない構造・液質や液性を変化させない移送・高精度で安定的な移送・圧送など)について、認知度の向上を図り、その特長をさらに追求いたします。

④ 海外売上比率の向上

市場のグローバル化の進展に伴い、海外のお客様に対しても、水の安全・安心の提供やさまざまな産業での理想的な液体移送の実現など、当社グループが貢献できるフィールドが増加しております。そのため、海外各地の情報収集、ユーザーニーズの把握や製品の認知度向上を図るとともに、各地域の代理店に対する販売支援活動の強化を行い、海外売上比率の向上につとめてまいります。

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としてROE(株主資本純利益率)及び総資産経常利益率を活用しております。収益構造の改革、コストダウン、資産の効率的運用などによりその改善を図り、企業価値の一層の向上を目指していきます。

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能生があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

下記事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。

なお、現時点においては、(1)から(9)のリスクが顕在化する可能性はいずれも低いと判断しておりますが、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限努める所存であります。

(1)品質保証

品質システムISO9001の認証を取得し、日ごろから品質保証には細心の注意を払っております。しかしながら万が一製品に欠陥が発生した場合には、業績及び財政状態並びに社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)原材料価格の変動

製品は、鋼材及び樹脂製品からなる部分が少なからずあり、その仕入価格は市場価格の変動の影響を受けることがあります。需給関係の動向等が原材料価格の上昇を引き起こし販売価格への転嫁がうまく進まない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)貸倒れリスク

取引先の信用不安により予期せぬ貸倒れリスクが顕在化し、追加的な損失や引当の計上が必要となる場合には、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)退職給付債務

退職年金資産運用の結果が前提条件と異なる場合、その影響額(数理計算上の差異)はその発生の翌連結会計年度から10年間で均等償却することとしております。年金資産の運用利回りの悪化や超低金利の長期化による割引率の低下等が、翌連結会計年度以降の業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。また、退職給付制度の変更により過去勤務費用が発生する可能性があります。

(5)為替変動のリスク

輸出入の一部を外貨建で決済しております。将来の為替変動のリスクに対して為替予約によるリスクヘッジ等を行っておりますが、過度の為替変動が業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6)有価証券の時価変動リスク

価格変動のある有価証券を有しております。過度の時価の下落による有価証券評価損の計上等により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7)天災によるリスク

製品の生産工場は第1、第2工場とも兵庫県朝来市にあり地震等で被害を受けた場合には、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(8)システム関連のリスク

業務を円滑に行うため、ハードウエア・ソフトウエアの障害防止、コンピュータウイルス等による障害防止のために万全を期しております。

しかし、システム・サーバーダウン、コンピュータハッカーの侵入、ウイルス等による破壊的な影響を受ける場合があり得ます。システムに重大なトラブルが発生した場合には、受注・生産活動に支障が起こり、業績に悪影響を及ぼすと同時に社会的評価も低下させる可能性があります。

(9)海外事業展開のリスク

米国及び韓国に販売拠点を展開しておりますが、予期しない法令・税制の変更、政治変動、戦争・テロなど不可避のリスクを内在しております。当該リスクを最小限にするために十分な対策を講じてまいりますが、これらのリスクが発生した場合、事業の遂行に問題が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)新型コロナウイルス感染症に関するリスク

① 販売面のリスク

当社の事業は幅広い業種と関連があります。今後終息が長引き営業活動の制限や取引先の企業活動が停滞した場合、受注の延期やキャンセルによって業績に影響を受ける可能性があります。また、取引先が倒産した場合、貸倒損失が発生する可能性があります。

② 調達・生産面のリスク

生産工場がひとつの地区に集中しているため、感染者の発生により生産工場が操業停止となった場合や、国内が大部分を占めるサプライチェーンの混乱に伴い部品・商品等の調達が長期間停滞した場合、当社製品の生産に支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。そのようなことが起こらないよう、生産工場では最大限の予防措置を講じております。

③ 本社部門のリスク

本社部門の従業員が新型コロナウイルス感染症にかかり事務所が閉鎖した場合、決算等の開示業務やその他の法定業務に遅れが生じる可能性があります。

④ 有価証券の評価損

新型コロナウイルス感染症の影響で、投資先の企業の業績が大きく悪化した場合、減損損失が発生する可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、社会経済活動が大きく制限され、厳しい状況で推移しました。2020年5月の緊急事態宣言の解除後は、経済活動レベルの段階的な引き上げにより、一部景気に持ち直しの動きが見られたものの、足元では再び感染拡大が深刻化しており、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループを取り巻く受注環境は、国内ではケミカル業界向けが引き続き堅調を維持したものの、経済活動の停滞により水処理関連を中心とした売上が低調に推移しました。一方、海外向けでは、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により渡航規制など活動制限の影響を受けながらも、大きな落ち込みもなく堅調に推移しました。

以上の結果、売上高は、82億69百万円(前期比1.7%減)と減少しました。

利益面につきましては、たな卸資産評価損の計上に伴い、売上総利益は、34億74百万円(同6.7%減)と減少しました。また、企業活動の制限により諸経費が減少したため、販売費及び一般管理費は減少しましたが、売上総利益の減少を吸収するまでには至らず、営業利益は、8億41百万円(同15.8%減)、経常利益は、8億46百万円(同16.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、5億89百万円(同17.5%減)とそれぞれ減益となりました。

主な品目別販売実績は以下のとおりであります。

<定量ポンプ>

国内市場では、上期は新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な経済活動の停滞や、中国市場の影響を見極めようとする国内のケミカル・電子材料ユーザーが投資に慎重な動きを見せたことにより、当社の業績も大きく影響を受けました。当社の主力製品である「スムーズフローポンプ」についても、上期は売上の伸びに弱さが見られましたが、下期以降は急速に回復した中国市場や当初の計画を再開する動きのある国内製造業、特に電子材料に関連する市場の投資が活発化し、第4四半期はコロナ禍前の水準まで業績を戻しました。

2020年1月に発売を開始した微量制御型スムーズフロー「Qシリーズ」のマイクロリットルクラスは、従来の同シリーズで評価をいただいた研究・開発分野において更なる用途拡大を後押ししており、新しい市場の開拓に可能性を広げつつあります。

一方で、汎用ポンプは、感染拡大を防止するための外出自粛やコロナ禍の影響に対する様子見感から市場の動きが鈍化し、滅菌・殺菌向けが減収となりましたが、空調ボイラメーカー向けや水処理プラントメーカー向けはケミカル市場同様に下期から上向き、業績回復に寄与しました。

海外市場は、コロナ禍による市場の停滞や米中問題に端を発する中国市場の減速などの影響も懸念されましたが、中国市場の急回復や前期に停滞していた韓国の二次電池業界における設備投資が活発さを取り戻しつつあることから「スムーズフローポンプ」の販売が好調に推移したほか、アジア地域向けは、汎用モーターポンプの売上を維持し業績に貢献しました。

以上の結果、定量ポンプの売上高は、47億27百万円(前期比1.0%減)となりました。

<ケミカル移送ポンプ>

「ムンシュポンプ(高耐食ポンプ)」は、製鉄業界における市況悪化や市場ニーズの変化に伴い、戦略の転換を計る国内ユーザーの既存設備に関わる案件が減少したほか、化学工場の設備投資様子見感による新規案件の減少から、売上を落としました。

以上の結果、ケミカル移送ポンプの売上高は、6億41百万円(前期比10.2%減)となりました。

<計測機器・装置>

前期における「pH中和処理装置」の大型物件や設備更新案件などの反動減があったものの、水処理装置の大型物件を多数受注したことにより、売上が増加しました。

以上の結果、計測機器・装置の売上高は、15億91百万円(前期比5.6%増)となりました。

 

<流体機器>

前期におけるケミカル業界向け大型物件の反動減などにより、売上が減少しました。

以上の結果、流体機器の売上高は、3億79百万円(前期比18.9%減)となりました。

<ケミカルタンク>

ケミカル及び素材業界の設備投資は堅調で、延期が懸念されていた投資計画が予定通り実行され大型物件を多数受注したことにより、売上を維持しました。

以上の結果、ケミカルタンクの売上高は、6億18百万円(前期比0.6%増)となりました。

<その他>

その他には、立会調整費やメンテナンス等の売上高及びその他(レストラン、フィットネス)の売上高が含まれています。

その他の売上高は、3億10百万円(前期比6.6%減)となりました。

② 財政状態の状況

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて4億83百万円増加し、114億32百万円となりました。

流動資産は5億14百万円増加し、75億87百万円となりました。主な増減内訳は、現金及び預金の増加7億51百万円、売上債権の減少50百万円、たな卸資産の減少1億92百万円であります。

固定資産は30百万円減少し、38億45百万円となりました。増減内訳は、有形固定資産の減少1億39百万円、無形固定資産の減少13百万円、投資その他の資産の増加1億23百万円であります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べて1億13百万円増加し、39億23百万円となりました。

流動負債は2億18百万円増加し、26億89百万円となりました。主な増減内訳は、仕入債務の減少11百万円、未払法人税等の増加96百万円、賞与引当金の増加26百万円であります。

固定負債は1億5百万円減少し、12億33百万円となりました。主な減少内訳は、退職給付に係る負債の減少26百万円であります。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて3億70百万円増加し、75億9百万円となりました。主な増加内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益5億89百万円から配当金3億23百万円の支払いを差し引いた利益剰余金の増加2億66百万円、資本剰余金の増加13百万円、その他有価証券評価差額金の増加74百万円であります。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の65.2%から65.7%へと0.5ポイント上昇いたしました。

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べて7億27百万円増加し、32億92百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて2億5百万円減少し、11億35百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益8億43百万円、減価償却費2億21百万円、売上債権の減少49百万円、たな卸資産の減少1億92百万円による資金の増加及び法人税等の支払2億37百万円による資金の減少によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて67百万円支出が減少し、80百万円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出42百万円、無形固定資産の取得による支出29百万円による資金の減少によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて1億37百万円支出が減少し、3億27百万円の支出となりました。これは主に、配当金の支払3億23百万円による資金の減少によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、ポンプ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の生産実績、受注実績、販売実績の記載はしておりません。なお、品目別の生産実績等は次のとおりであります。

a. 生産実績

品目

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前期比(%)

定量ポンプ(千円)

4,628,869

97.8

ケミカル移送ポンプ(千円)

649,610

90.5

計測機器・装置 (千円)

1,588,066

106.4

流体機器(千円)

379,343

81.1

ケミカルタンク(千円)

618,055

100.4

合計(千円)

7,863,945

98.0

(注)金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

品目

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

定量ポンプ

4,658,241

94.3

534,771

88.5

ケミカル移送ポンプ

602,761

86.0

111,724

74.1

計測機器・装置

1,562,027

103.1

170,159

85.2

流体機器

368,146

74.3

68,581

86.0

ケミカルタンク

603,573

93.8

56,492

78.7

その他

313,761

93.2

30,341

110.2

合計

8,108,511

94.0

972,071

85.8

(注)金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

品目

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前期比(%)

定量ポンプ(千円)

4,727,567

99.0

ケミカル移送ポンプ(千円)

641,800

89.8

計測機器・装置(千円)

1,591,493

105.6

流体機器(千円)

379,343

81.1

ケミカルタンク(千円)

618,829

100.6

その他(千円)

310,953

93.4

合計(千円)

8,269,988

98.3

(注)金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高については82億69百万円(前期比1.7%減)となり、減収となりました。利益面につきましては、営業利益は8億41百万円(同15.8%減)、経常利益は8億46百万円(同16.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億89百万円(同17.5%減)とそれぞれ減益となりました。

各品目別の販売状況につきましては、「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照下さい。

各段階利益の増減金額とその要因につきましては、以下のとおりであります。

売上総利益は、減収による影響のほか、たな卸資産評価損の計上が大きく響き、2億50百万円(同6.7%減)の減益となりました。

営業利益は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、企業活動が制限されたことに伴い諸経費が減少したため、販売費及び一般管理費が92百万円減少しましたが、売上総利益の減少を補うまでには至らず、1億58百万円(同15.8%減)の減益となりました。

経常利益は、営業外収益の受取利息及び受取配当金が減少したことに加えて、投資有価証券運用損が増加したこともあり、1億70百万円(同16.8%減)の減益となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に計上されていた固定資産売却益11百万円が当期は計上されなかったことなどにより、1億24百万円(同17.5%減)の減益となりました。

以上の結果、1株当たり当期純利益は、81円98銭(同17円49銭減)となりました。

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは11億35百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは80百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは3億27百万円の支出となりました。以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末から7億27百万円増加し、32億92百万円となりました。詳細につきましては、「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、設備投資によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

当連結会計年度末時点における重要な資本的支出の予定はありませんが、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3億95百万円となっております。

③ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、中長期的に資本コストを上回るROE(自己資本利益率)の向上を目指す価値創造企業でありたいと考えております。このため、ROEを重要な指標として位置付けております。

当連結会計年度におけるROEは8.1%(前期比2.1ポイント低下)となりましたが、引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっての重要な会計方針については、「第5[経理の状況] 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、この連結財務諸表の作成にあたり、連結決算日における資産及び負債の数値並びに当連結会計年度における収入及び費用の数値に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。

当社グループでは、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付債務、たな卸資産の評価、有価証券の評価、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性などについて、会計上の見積り及び仮定を用いており、そのうち主なものは以下のとおりでありますが、その発生可能性及び影響度を考慮して、いずれも財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすものはないと判断しております。

a.たな卸資産の評価

当社グループは、過去の消費実績を基礎としたうえで、見積り時点で入手し得る将来情報を加味することにより、期末のたな卸資産評価を行っております。なお、予期せぬ経営環境の著しい変化や入手した情報の精度などに見積りの不確実性があり、その変動によりたな卸資産の減額処理及び評価損が計上される可能性があります。

b.固定資産の減損

当社グループは、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき、固定資産の回収可能価額を算出しております。なお、当初見込んでいた収益や将来キャッシュ・フロー等の前提条件に見積りの不確実性があり、その変動により固定資産の減額処理及び減損損失が計上される可能性があります。

c.退職給付債務

当社グループは、数理計算上で設定される前提条件に基づいて退職給付債務を算出しております。これらの前提条件には、日本の国債の市場利回りを基礎に算出した割引率や年金資産が投資されている資産の種類ごとの収益率に基づいて算出した長期期待運用収益率のほか、退職率、死亡率などの基礎率が含まれておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合または前提条件が変更された場合、将来期間にわたり影響を及ぼす可能性があります。

d.繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、回収が不確実と判断された部分に対して評価性引当額を計上しております。また、回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲内で繰延税金資産を計上しております。なお、業績等により変動する将来の課税所得見込額に見積りの不確実性があり、その変動により繰延税金資産の取崩及びそれに伴う税金費用が計上される可能性があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、開発センターを中心にコア技術の追求と確立を目指しております。開発センターは、当社グループのコア技術であるダイヤフラム及び様々な分野に関しての流体移送に関する基礎技術を追求するとともに、ポンプ及び計測制御機器の開発・製品化研究も担っております。

また、開発・製品化研究においては、生産本部(工場)、東京・大阪・名古屋・中四国・福岡の各拠点の技術部門と連携して、お客様からのご要望やマーケットにおける潜在的な需要に関する情報を取り入れることで、お客様から望まれる独創的な製品の開発を迅速に行うことを目指しております。

当連結会計年度における主な活動は次のとおりであります。

<大容量スムーズフローポンプ「GPLシリーズ」のラインナップ追加>

ダイヤフラムポンプのメリットはそのままに、ポンプの大型化に伴う配管振動やメンテナンス性も考慮し開発した大容量スムーズフローポンプ「GPLシリーズ」に、高粘度タイプに加えて、一般薬品などの低粘度に対応しつつコストダウンを図った機種をラインナップしました。大容量移送用途における潜在的なユーザーのさらなる掘り起こしと、新たな市場の開拓を進めてまいります。

<高精度小型スムーズフローポンプ「Qシリーズ」のラインナップ追加>

お客様に研究段階から「スムーズフローポンプ」を使用していただけるように、研究所やラボ施設向けに開発した小型スムーズフローポンプ「Qシリーズ」の流量ラインナップが5μL/min ~100μL/min となり、拡販に繋がりました。また、標準機では送液できなかった特殊タイプ(特注仕様)の研究開発によって、さらに対応可能な範囲を拡大しました。

<「洗浄装置」テストユニット完成>

スムーズフローポンプをプロセスラインでお使いいただいているお客様向けに、生産後の機器の洗浄を省力化することを目的とした「洗浄装置」のテストユニットが完成しました。洗浄時間短縮や洗浄液削減を検討されているお客様に対し、実液による洗浄試験の提案を足掛かりとして新たな市場の開拓を進めてまいります。

<基礎技術・要素技術の研究>

「スムーズフローポンプ」のコア技術にはダイヤフラムや弁座などがあり、それらの素材・形状の研究をはじめとし、様々な用途を想定した解析やシミュレーション・評価試験を積み重ね、製品開発・品質向上のスピードアップに繋がるノウハウの蓄積を行っております。

また、水処理、滅菌・殺菌市場向けに対応すべく、新たに計装機器開発課を立ち上げ、これまで培ってきた流体コントロール技術に加えて、水質管理に必要不可欠となる計測技術の研究によって得られたノウハウを駆使して、お客様のニーズに合った高付加価値製品の開発や次世代技術の研究開発を推進しました。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は275百万円です。