当社グループは、消費税等の会計処理につき税抜方式を採用しているため、以下の記載金額には消費税等は含まれておりません。
(1)業績
当連結会計年度(平成28年1月1日から平成28年12月31日まで)におけるわが国経済は、政府の各種経済政策や日銀の金融政策により、雇用や個人所得の情勢は緩やかではあるものの回復基調で推移しておりましたが、中国等アジア新興国の景気減速懸念、英国のEU離脱による欧州経済の動揺、米国新政権の政策運営の動向などによって、先行きは不安定かつ不透明な状況へと変化してきました。
当社グループを取り巻く環境装置機械業界においては、公共分野では、国土強靭化政策の下、上下水道に関連する施設の更新や耐震化案件の増加が見られましたが、全体としては公共投資の動きは鈍い状況が続いております。また、民間分野では、都市再開発・東京オリンピック関連案件等に活発な動きも見られますが、景気の先行きを反映し、設備投資等に停滞感が見られております。
このような事業環境の下、当社グループは、企業価値の向上を目指し、以下の戦略に取り組んでおります。
(環境関連)
自社製品を核とした収益基盤を拡大するために、戦略製品である省エネブロワ、生物脱硫装置の拡販を図るとともに、メンテナンス・サービス体制の強化を図る。
(水処理関連)
西日本エリアでの営業基盤の確保と復興・防災需要の取り込みのために、製品力の強化、技術者の育成、プロジェクト管理の徹底、集中購買の実施に努める。
(風水力冷熱機器等関連)
都市再開発、東京オリンピック需要などによって拡大する建設需要を取り込むために、再開発案件、東京オリンピック需要へのアプローチを強化するとともに取扱製品の拡充を図る。
これらの活動の結果、当連結会計年度の受注高は、25,780百万円(前年同期比5.7%減)、売上高は27,771百万円(前年同期比2.9%増)、営業利益は1,290百万円(前年同期比9.0%減)、経常利益は1,420百万円(前年同期比6.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,029百万円(前年同期比6.0%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(環境関連)
環境関連製品の製造・販売を手掛ける当セグメントは、受注高、売上高共に、計測関連製品は増加したものの、ボエフ脱臭関連製品、省エネ・水資源関連製品が減少したため、受注高は4,313百万円(前年同期比7.6%減)、売上高は4,536百万円(前年同期比17.2%減)となっております。しかし、利益率の高い計測関連製品の売上高が増加したことに加え、利益率の低い工事物件が減少したことによってセグメント利益は380百万円(前年同期比85.2%増)となりました。
(水処理関連)
上下水道向けの設計・施工を手掛ける当セグメントは、受注高においては、公共投資の動きが鈍く、発注時期が延期された物件もありました。売上高においては、前期末の受注残高が多かったこと(前年同期比6.9%増)が影響し前年同期比で増加しております。しかし、下水処理場の大型工事で約180百万円の損失が発生したため、売上総利益率が低下し、セグメント利益は減少しております。
これらの結果、当セグメントの受注高は11,548百万円(前年同期比4.3%減)、売上高は12,440百万円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益は801百万円(前年同期比28.5%減)となりました。
(風水力冷熱機器等関連)
主にポンプ、冷凍機、空調機器などを商社として販売する当セグメントは、受注高においては、首都圏の再開発案件が引き続き堅調に推移したものの、民間の設備投資に停滞感が見られ、前年同期比で減少しております。売上高においては、受注高は減少しておりますが、前期末の受注残高が多かったこと(前年同期比11.1%増)が影響し増加となりました。
これらの結果、当セグメントの受注高は9,919百万円(前年同期比6.5%減)、売上高は10,795百万円(前年同期比6.2%増)、セグメント利益は売上高の増加に伴い765百万円(前年同期比6.5%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ186百万円増加し、2,700百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は35百万円(前年同期は1,268百万円の獲得)となりました。税金等調整前当期純利益1,420百万円が計上されたものの、売上債権の増加565百万円、前受金の減少189百万円、法人税等の支払額568百万円等により営業活動全体では35百万円の減少となったものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は560百万円(前年同期は864百万円の使用)となりました。主な要因は、拘束性預金の減少745百万円、有形固定資産の取得による支出130百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は337百万円(前年同期は309百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額301百万円等であります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 |
前年同期比(%) |
|
|
環境関連 |
(百万円) |
2,712 |
71.7 |
|
水処理関連 |
(百万円) |
8,806 |
110.9 |
|
風水力冷熱機器等関連 |
(百万円) |
3,036 |
116.2 |
|
合計 |
(百万円) |
14,555 |
101.5 |
(注)金額は生産価格によっております。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 |
前年同期比(%) |
|
|
環境関連 |
(百万円) |
- |
- |
|
水処理関連 |
(百万円) |
921 |
187.0 |
|
風水力冷熱機器等関連 |
(百万円) |
5,490 |
91.2 |
|
合計 |
(百万円) |
6,411 |
98.4 |
(注)金額は仕入価格によっております。
(3)受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
① 受注実績
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
環境関連 |
4,313 |
92.4 |
1,752 |
88.7 |
|
水処理関連 |
11,548 |
95.7 |
10,108 |
91.9 |
|
風水力冷熱機器等関連 |
9,919 |
93.5 |
3,621 |
80.5 |
|
合計 |
25,780 |
94.3 |
15,482 |
88.6 |
(注)金額は販売価格によっております。
② 受注先別実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 |
|||
|
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
計(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
環境関連 |
2,447 |
1,866 |
4,313 |
92.4 |
|
水処理関連 |
11,307 |
241 |
11,548 |
95.7 |
|
風水力冷熱機器等関連 |
2,372 |
7,546 |
9,919 |
93.5 |
|
合計 |
16,126 |
9,653 |
25,780 |
94.3 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 |
|||
|
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
計(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
環境関連 |
2,692 |
1,843 |
4,536 |
82.8 |
|
水処理関連 |
12,282 |
157 |
12,440 |
109.6 |
|
風水力冷熱機器等関連 |
3,447 |
7,348 |
10,795 |
106.2 |
|
合計 |
18,421 |
9,349 |
27,771 |
102.9 |
(注)1.総販売実績に対する販売割合が、10%以上の相手先はありません。
2.当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。
予断を許さない経営環境が予想される状況の下で、社会的使命として環境保全に貢献することはもちろん、利益成長により企業価値を高めることを目的とし、以下の課題に取り組んでおります。
(1)企業成長の重要な柱である環境関連セグメントの再構築を図るため、自社製品部門である環境事業本部に営業部門を取り込み、製販一体の組織体制とすることで、自社製品を核とした収益基盤のより一層の拡大を図る。
a.省エネをテーマとした戦略製品の拡販
b.メンテナンス・サービス体制の強化
c.水処理、脱臭、食品衛生、省エネ等の分野での新製品開発
(2)販売エリアの拡大とともに営業力の強化を図る。
a.西日本エリアでの営業基盤の確保
b.防災需要の取り込み
(3)拡大する建設需要を取り込む。
a.都市再開発・東京オリンピック関連需要へのアプローチ強化
b.多様化するニーズに対応するための取扱製品の拡充
(4)他社とのアライアンスやM&Aに積極的に取り組み、ビジネスの拡大に努める。
(5)経営の透明性と効率性を高め、コーポレートガバナンス体制の一層の充実を図る。
以下においては、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも上記のようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。なお、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点ご留意下さい。
以下の事項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)官公庁への依存について
当社グループは、受注高及び売上高の官公庁依存度が高い水準になっており、公共投資予算の抑制や公共工事コストの縮減策によって、当社グループの受注状況及び損益が影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、オゾン・脱臭・水処理・資源再利用などの「環境関連」分野における技術開発力及び新製品開発力の強化により積極的に民需の開拓を行い、安定した受注及び収益の向上に努める方針であります。
① 受注先別実績
|
|
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
計(百万円) |
官公庁比率(%) |
|
平成24年12月期 |
18,502 |
11,937 |
30,439 |
60.8 |
|
平成25年12月期 |
22,317 |
9,808 |
32,126 |
69.5 |
|
平成26年12月期 |
17,132 |
10,591 |
27,723 |
61.8 |
|
平成27年12月期 |
17,450 |
9,891 |
27,342 |
63.8 |
|
平成28年12月期 |
16,126 |
9,653 |
25,780 |
62.6 |
(注)当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。
② 販売先別実績
|
|
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
計(百万円) |
官公庁比率(%) |
|
平成24年12月期 |
15,588 |
11,299 |
26,887 |
58.0 |
|
平成25年12月期 |
17,936 |
10,834 |
28,770 |
62.3 |
|
平成26年12月期 |
19,643 |
10,295 |
29,939 |
65.6 |
|
平成27年12月期 |
17,431 |
9,563 |
26,994 |
64.6 |
|
平成28年12月期 |
18,421 |
9,349 |
27,771 |
66.3 |
(注)当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。
(2)市場環境について
当社グループでは、市場環境の変化に対応すべく製品開発力を強化しておりますが、民間設備投資の動向、新規参入業者の増加等による価格競争激化、原材料価格の変動など急激な市場環境の変化は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)業績の季節的変動について
「(1)官公庁への依存について」で記載のとおり、官公庁依存度が高いことから、売上高が上期に集中する季節的変動があります。
|
|
平成24年12月期 |
平成25年12月期 |
|||||
|
上期 |
下期 |
通期 |
上期 |
下期 |
通期 |
||
|
売上高 |
(百万円) |
15,093 |
11,794 |
26,887 |
15,734 |
13,035 |
28,770 |
|
上下比率 |
(%) |
56.1 |
43.9 |
100.0 |
54.7 |
45.3 |
100.0 |
|
経常利益 |
(百万円) |
1,167 |
△140 |
1,027 |
950 |
263 |
1,213 |
|
|
平成26年12月期 |
平成27年12月期 |
|||||
|
上期 |
下期 |
通期 |
上期 |
下期 |
通期 |
||
|
売上高 |
(百万円) |
16,138 |
13,800 |
29,939 |
15,378 |
11,616 |
26,994 |
|
上下比率 |
(%) |
53.9 |
46.1 |
100.0 |
57.0 |
43.0 |
100.0 |
|
経常利益 |
(百万円) |
922 |
278 |
1,201 |
1,408 |
103 |
1,511 |
|
|
平成28年12月期 |
|||
|
上期 |
下期 |
通期 |
||
|
売上高 |
(百万円) |
16,035 |
11,736 |
27,771 |
|
上下比率 |
(%) |
57.7 |
42.3 |
100.0 |
|
経常利益 |
(百万円) |
1,299 |
121 |
1,420 |
(注)下期の数値は、通期の数値から上期の数値を差し引いたものであります。
(4)㈱荏原製作所及び同社の関係会社との取引関係について
当社グループは、㈱荏原製作所及び同社の関係会社(以下「荏原グループ」という。)と販売代理店契約を締結して荏原グループ製品の仕入・販売を行うとともに、環境関連装置、水処理施設など各種プラント類の施工では荏原グループから機器材料を調達するなど継続的な事業上の関係があります。
最近5連結会計年度における製品及び工事売上原価、商品仕入高に占める荏原グループの割合は、以下のとおりであります。
|
|
平成24年 |
平成25年 |
平成26年 |
平成27年 |
平成28年 |
|
|
A 荏原グループ |
(百万円) |
2,452 |
2,897 |
2,603 |
1,805 |
2,407 |
|
B 製品及び工事売上原価 |
(百万円) |
14,027 |
16,013 |
16,692 |
14,102 |
14,568 |
|
A/B |
(%) |
17.5 |
18.1 |
15.6 |
12.8 |
16.5 |
|
C 荏原グループ |
(百万円) |
3,691 |
3,011 |
3,482 |
3,683 |
2,956 |
|
D 商品仕入高 |
(百万円) |
6,756 |
6,138 |
6,756 |
6,515 |
6,411 |
|
C/D |
(%) |
54.6 |
49.1 |
51.5 |
56.5 |
46.1 |
荏原グループとの取引関係は、今後も安定的に推移するものと判断しておりますが、荏原グループとの代理店基本契約等が延長されなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5)製造について
当社は、自社の生産設備を保有しない、いわゆるファブレス企業であり、環境関連製品の製造を外部委託しております。生産設備を保有しないことで経営資源を研究開発に集中させることができますが、一方で十分な製造委託先の確保が出来ない場合などには、製品の供給が受けられなくなる可能性があります。かかる場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社では、複数の製造委託先を保有していること、また、製品製造に必要な技術及びデータはすべて当社が管理しているため、特定の製造委託先への製造委託が不可能になった場合でも、短期間で代替の製造委託先を選定し製品供給を再開することができると認識しております。
(6)環境法規制について
当社グループは、環境法規制の強化に対応した製品の開発に経営資源を集中させており、数々の環境法規制の強化は当社グループの成長要因の一つとなっております。しかしながら、環境法規制の強化に対応した魅力ある製品を開発出来ない場合には、将来の成長性を低下させ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(7)法的規制について
当社グループは、建設業法、製造物責任法、計量法、産廃物の処理及び清掃に関する法律、高圧ガス保安法、毒物及び劇物取締法など様々な法規制の適用を受けております。当社グループでは法令遵守の徹底を図っておりますが、法律・規制等が強化された場合、または予期し得ない法律・規則等の導入・改正等があった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(8)製品及び工事等にかかる損失について
当社グループは、顧客の要望に応えるよう品質、機能、安全性、納期等に万全を期しておりますが、販売した製品及び設計・施工したプラント類の不具合や納期遅延等により、追加工事・追加費用の発生、顧客への補償等費用負担の発生、更には顧客等に損害を与え損害賠償請求等の訴訟や係争が生じる可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(9)保有有価証券の時価下落について
当社グループは、取引先との安定的な関係を維持するため、取引先の株式を保有しており、また資金運用のため一定額の有価証券を保有しておりますが、急激な株式市況の悪化は、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(10)研究開発について
継続的成長及び競争力強化の源泉は、差別化された新技術・新製品等の研究開発にあると認識し、研究開発活動を行っておりますが、研究開発の成果は不確実なものであり、必ずしも成果に結び付かない可能性があります。
(11)自然災害等について
地震・風水害等の天災地変、戦争、テロ、その他突発的な事故等の発生により、当社グループ所有資産や仕掛工事中の機器資材等の価値が低下した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
|
相手方の名称 |
契約の内容 |
備考 |
契約期間 |
|
㈱荏原製作所 |
同社が扱う風水力機械製品及び風水力システム製品(エンジニアリング及び付帯工事を含む)の取引についての基本契約 |
代理店基本契約 |
契約日平成27年10月28日から平成29年9月30日以後1か年のみ自動延長 |
|
同社汎用製品などの販売に関する契約 |
特約店基本契約 |
契約日平成16年4月1日から1か年以後1か年ごとに自動延長 |
|
|
当社が開発した腐植質を用いた下水汚泥改質装置を同社が下水道施設に販売するための優先的権利を付与する販売協定書 |
販売協定 |
協定日平成13年4月1日から2か年以後1か年ごとに自動延長 |
(1)方針及び目的
当社グループの研究開発は、「豊かな人間環境の創造を目指して社会に貢献する」という経営理念に基づき、主としてオゾン・脱臭・水処理・資源再利用という環境関連事業に関わる分野において製品開発を行っております。
中央研究所では、脱臭剤・脱臭装置・水処理・バイオマスに関わる基礎研究及び製品開発を、環境計測技術センターでは、オゾン関連や光技術を使った計測機器に関わる基礎研究及び製品開発を行っております。
また、かずさ生産技術センターでは、省エネ型ターボブロワを中心とした環境関連製品の総合研究及び製品開発を、埼玉研究所では、脱臭剤及び脱臭装置などに関わる研究開発と実証実験を行っております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は908百万円であります。
(2)主な研究開発の成果
以下は、全て環境関連セグメントに係わる研究開発の成果です。
・ IoTを活用した「常時監視システム」を開発しました。実用化の第一弾として、省エネブロワ「EJターボ」の監視システムを実証中です。ブロワ本体及びブロワ内外へ設置したセンサーから得られる情報(ブロワの稼働状況や温湿度等の外部環境)はクラウド上のデータベースへ自動的に蓄積され、遠隔地から動作状況をモニタリングすることが可能となります。今後は蓄積したデータを活用し、故障予知など、メンテナンス・サービスの支援に繋がるシステムを構築する予定です。また、脱臭装置や水処理設備への応用も検討中です。
・ 公共の下水汚泥消化ガスに当社の「生物脱硫装置」を適用するため、シロキサンによる脱硫性能の阻害の有無についてラボレベルで検証しました。その結果、シロキサンは生物脱硫効果を阻害せず、装置内で硫化水素と共に除去されることが確認されました。今後は実際の下水処理施設において、脱硫とシロキサン除去の処理性能評価を行う予定です。
・ 阿波製紙㈱との共同研究により、独自のMBR(膜分離活性汚泥法)用膜を開発しました。従来品と同等の性能を維持しながら、維持管理コストを大幅に低減しました。また独自の装置により水処理設備の運転を継続しながら膜を交換する事が可能となります。
・ 多段生物膜処理システム(MSBT)について、更なる水質改善を図った新しいシステムの処理能力を検証しました。その結果、新しいシステムは従来の活性汚泥処理に対し、処理水質を同等に維持しながら、必要空気量および余剰汚泥を削減できることが確認されました。
・ 空気除菌脱臭装置FDSシリーズのフラッグシップモデル「FDS-ZERO」を開発しました。紫外線と抗菌HEPAフィルターによる除菌効果はそのままに、シリーズとして最大の風量、最高の脱臭性能を実現し、さらには次亜機能水加湿機能を新たに追加しました。これにより従来の空気清浄機では難しかった大空間の除菌・脱臭が可能となります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)当連結会計年度の経営成績の分析
① 概要
当連結会計年度における経営成績の概要は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」に記載したとおりであります。
② 受注高について
水処理関連セグメントの上下水道分野において、採算性を重視し慎重な受注に努めたことに加え、環境関連・水処理関連セグメントにおいて発注時期が延期となった大型案件が生じたため、受注高は前年同期比1,561百万円減の25,780百万円となりました。
③ 売上高について
期首受注残高が347百万円多く、また水処理関連セグメントの上下水道分野の工事進捗が堅調に推移したため、売上高は前年同期比776百万円増の27,771百万円となりました。
④ 売上総利益について
水処理関連セグメントの下水処理場大型工事で約180百万円の損失が発生したため、売上高は前年同期を上回ったものの、売上総利益は前年同期比5百万円増の6,661百万円に止まりました。
⑤ 販売費及び一般管理費について
戦略製品と位置付けている省エネブロワ「EJターボ」の更なる充実強化を図るため研究開発活動を積極的に行った結果、研究開発費が前年同期比で91百万円増加し、人件費も人員増加及び1人当たり人件費の増加等によって前年同期比で83百万円増加しております。
その他一般管理費で節減に努めたものの、販売費及び一般管理費総額では、前年同期比133百万円増の5,370百万円となりました。
⑥ 営業利益について
売上総利益は前年同期比で若干増加したものの、販売費及び一般管理費の増加によって、営業利益は1,290百万円となり、前年同期を127百万円下回ることとなりました。
⑦ 経常利益について
営業外収益は15百万円減少しましたが、営業外費用において、前連結会計年度に発生した貸倒損失27百万円が無くなったため、営業外費用も51百万円減少しました。この結果、経常利益は前年同期を91百万円下回る1,420百万円となりました。
⑧ 親会社株主に帰属する当期純利益について
税金等調整前当期純利益は前年同期比91百万円減となっておりますが、繰延税金資産に係る評価性引当額が減少したことに加え、試験研究費及び所得拡大税制による税額控除額が増加したため法人税、住民税及び事業税が減少し、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期を58百万円上回る1,029百万円となりました。
(2)当連結会計年度の財政状態の分析
総資産は、前連結会計年度末に比べ432百万円増加し、23,434百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少558百万円、受取手形及び売掛金の増加565百万円、投資有価証券の増加442百万円等であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ683百万円減少し、12,810百万円となりました。主な要因は、短期借入金の返済による減少86百万円、未払法人税等の減少189百万円、前受金の減少189百万円等であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,116百万円増加し、10,624百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,029百万円の計上、剰余金の配当301百万円による減少、保有有価証券の時価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加303百万円等であります。
(3)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載したとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フローの指標のトレンドは、下記のとおりであります。
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平成24年12月期 |
平成25年12月期 |
平成26年12月期 |
平成27年12月期 |
平成28年12月期 |
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自己資本比率 |
(%) |
30.3 |
37.6 |
38.4 |
41.3 |
45.3 |
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時価ベースの自己資本比率 |
(%) |
36.0 |
43.3 |
43.1 |
42.1 |
38.5 |
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キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
(年) |
1.7 |
- |
0.6 |
0.9 |
- |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ |
(倍) |
67.2 |
- |
164.3 |
120.2 |
- |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
4.平成25年12月期及び平成28年12月期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。
(4)戦略的現状と見通し
当社グループを取り巻く事業環境は、公共分野では1950年代から急ピッチで整備が進行してきた上下水道設備の老朽化が進み、更新需要が増加するとともに、地震、ゲリラ豪雨など自然災害に対する防災需要の高まりなど底堅い面があるものの、企業間の価格競争の高まりなど厳しい面も予想されます。また、民間分野では首都圏の都市再開発案件、東京オリンピック関連需要が投資をけん引する一方、景気の先行きの不透明感を反映した投資意欲の停滞等も予想されます。
このような事業環境の下で、当社グループは経営の効率性と安定性を重視するとともに、
①環境関連セグメントの売上総利益率構成比率を50%以上とする。
②売上総利益率を25%以上とする。
③営業利益率を5%以上とする。
この3つの経営指標を中期的な目標として設定しています。
この目標を達成するための各セグメントの戦略は、以下のとおりです。
(環境関連)
企業成長の重要な柱である環境関連セグメントの再構築を図るため、自社製品部門である環境事業本部に営業部門を取り込み、製販一体の組織体制とすることで、自社製品を核とした収益基盤の一層の拡大を図っていきます。また、中央研究所、開発室を環境事業本部から独立させ、社長直轄組織として再編し、開発対象分野の拡大を図るとともに、製品開発の質とスピードを向上させていきます。
(水処理関連)
販売エリアの拡大を目的とし、西日本エリアでの営業基盤を確保していきます。そのために継続的に中小規模案件の積み上げによる実績作りを行っていきます。また、高まる防災需要に対応するため、大都市圏におけるゲリラ豪雨対策施設、自治体の水位情報システムなどの遠隔監視システムへのアプローチを強化していきます。さらに技術者の育成、プロジェクト管理の徹底、集中購買の実施などによって継続的に原価低減努力を行っていきます。
(風水力冷熱機器等関連)
引き続き活発な首都圏の都市再開発案件に対するアプローチを継続するとともに、訪日客増加により需要が高まっている宿泊施設・観光施設整備に対するアプローチも強化していきます。また、多様化するニーズに対応し、積極的に取扱品を拡充していきます。