第2【事業の状況】

当社グループは、消費税等の会計処理につき税抜方式を採用しているため、以下の記載金額には消費税等は含まれておりません。

 

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度(平成29年1月1日から平成29年12月31日まで)におけるわが国経済は、世界情勢の不確実性など景気の下振れ懸念は残るものの、企業収益や雇用環境、個人所得に改善が見られ、総じて緩やかな回復基調で推移しました。

当社を取り巻く環境装置機械業界においては、公共分野では、上下水道関連施設の更新、改修、機能強化(遠隔監視等)、災害対策等の需要が増加しました。また、民間分野では、景気先行きの不透明感に対する懸念があるものの、都市再開発案件等の活発な動きの中で、設備投資需要は底堅く推移しました。

このような事業環境の下、当社グループは、企業価値の向上を目指し、以下の戦略に取り組んでおります。

(環境関連)

企業成長の重要な柱である環境関連セグメントの再構築を図るため、自社製品部門である環境事業本部に営業部門を取り込み、製販一体の組織体制とすることで、自社製品を核とした収益基盤のより一層の拡大を図る。

(水処理関連)

販売エリアの拡大を目的とし、西日本エリアでの営業基盤の確保を図る。

高まる防災需要へのアプローチを強化するとともに、技術者の育成、プロジェクト管理の徹底、集中購買の実施などによって継続的に原価低減を図っていく。

(風水力冷熱機器等関連)

引き続き活発な都市再開発、東京オリンピック・パラリンピック需要等に対するアプローチを継続するとともに、多様化するニーズに対応し、取扱製品の拡充を図る。

 

これらの活動の結果、当連結会計年度の受注高は31,614百万円(前年同期比22.6%増)、売上高は26,110百万円(前年同期比6.0%減)、営業利益は1,717百万円(前年同期比33.1%増)、経常利益は1,848百万円(前年同期比30.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,353百万円(前年同期比31.4%増)となり、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益において過去最高益を更新することができました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

(環境関連)

環境関連製品の製造・販売を手掛ける当セグメントは、受注高においては、計測、脱臭、省エネブロワ、水処理プラントの各分野で前年同期を上回ることとなりました。売上高においては、脱臭分野は前年同期比で若干減少したものの、計測、省エネブロワ、水処理プラント分野で前年同期を上回ることとなりました。

これらの結果、当セグメントの受注高は6,486百万円(前年同期比50.4%増)、売上高は5,468百万円(前年同期比20.6%増)となりました。また、セグメント利益も売上高の増加に伴い、前年同期比83.8%増となる698百万円となりました。

(水処理関連)

上下水道向けの設計・施工を手掛ける当セグメントの受注高は、上下水道関連施設の更新、改修案件に加え、防災案件も着実に受注していくことで、前年同期比31.2%増の15,154百万円となりました。売上高は、工事進捗が遅れている物件もあり、前年同期比10.8%減の11,092百万円となりましたが、採算性を重視した受注、積算精度の向上、原価意識の徹底など継続的な社内努力等によって売上総利益が増加し、セグメント利益は、前年同期比21.1%増の970百万円となりました。

(風水力冷熱機器等関連)

主にポンプ、冷凍機、空調機器などを商社として販売する当セグメントは、首都圏の再開発案件等が引き続き堅調に推移しており、受注高においては前年同期比0.5%増の9,972百万円となりました。売上高においては前期末の受注残高が少なかったこと(前年同期比19.5%減)が影響し前年同期比11.5%減の9,549百万円となりましたが、採算性を重視した受注や原価意識の徹底など継続的な社内努力等によって、セグメント利益は前年同期比0.3%増の767百万円となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,060百万円増加し、3,760百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は1,285百万円(前年同期は35百万円の使用)となりました。税金等調整前当期純利益の計上1,848百万円、前受金の増加512百万円、仕入債務の減少631百万円、法人税等の支払額319百万円等により営業活動全体では1,285百万円の増加となったものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は76百万円(前年同期は560百万円の獲得)となりました。主な要因は、拘束性預金の減少315百万円、有形固定資産の取得による支出191百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は302百万円(前年同期は337百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額301百万円等であります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年1月1日

 至 平成29年12月31日)

前年同期比(%)

環境関連

(百万円)

3,226

119.0

水処理関連

(百万円)

7,764

88.2

風水力冷熱機器等関連

(百万円)

2,819

92.9

合計

(百万円)

13,810

94.9

(注)金額は生産価格によっております。

 

(2)商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年1月1日

 至 平成29年12月31日)

前年同期比(%)

環境関連

(百万円)

-

-

水処理関連

(百万円)

430

46.7

風水力冷熱機器等関連

(百万円)

4,778

87.0

合計

(百万円)

5,208

81.2

(注)金額は仕入価格によっております。

 

(3)受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

① 受注実績

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

環境関連

6,486

150.4

2,770

158.1

水処理関連

15,154

131.2

14,170

140.2

風水力冷熱機器等関連

9,972

100.5

4,048

111.8

合計

31,614

122.6

20,988

135.6

(注)金額は販売価格によっております。

 

② 受注先別実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年1月1日

 至 平成29年12月31日)

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

前年同期比(%)

環境関連

3,412

3,074

6,486

150.4

水処理関連

15,054

100

15,154

131.2

風水力冷熱機器等関連

2,456

7,516

9,972

100.5

合計

20,923

10,691

31,614

122.6

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。

 

(4)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年1月1日

 至 平成29年12月31日)

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

前年同期比(%)

環境関連

2,599

2,869

5,468

120.6

水処理関連

10,919

173

11,092

89.2

風水力冷熱機器等関連

1,970

7,579

9,549

88.5

合計

15,488

10,621

26,110

94.0

(注)1.総販売実績に対する販売割合が、10%以上の相手先はありません。

2.当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、環境関連機器及び環境関連システムのメーカーとして、「豊かな人間環境の創造を目指して社会に貢献する」という経営方針の下、社会のニーズに合った製品の開発と製造販売を通じて継続的に事業拡大を図り、業績の向上と企業価値を高めることを基本方針としております。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは経営の効率性と安定性を重視するとともに、

・ 環境関連セグメントの売上総利益率構成比率を50%以上とする。

・ 売上総利益率を25%とする。

・ 営業利益率を5%以上とする。

という3つの中期的な経営目標を設定していましたが、当連結会計年度において、売上総利益率27.7%、営業利益率6.6%となり、2つの経営目標を達成することができたため、新たな中期的な経営目標として

① 環境関連セグメントの売上総利益率構成比率を50%以上とする。

② 売上総利益率を30%以上とする。

③ 営業利益率を10%以上とする。

を設定しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

各セグメント別に以下の戦略を展開していきます。

(環境関連)

企業成長の核となる自社製品の拡販と製品ラインナップの拡充を進めるために、

①既存製品の競争力を向上する。

全ての自社製品部門で事業部制を採用し、オゾンモニタ、産業脱臭剤等実績のある製品と並行して、省エネブロワ、生物脱硫装置を戦略製品と位置付け、競争力向上を図っていきます。

②メンテナンス・サービスの強化を図る。

自社製品メンテナンス部門を子会社へ集約し、顧客ニーズへの機動的な対応、顧客サービスの品質向上、業務の効率化を推進します。メンテナンス・サービス事業の強化を図ることで、安定的収益基盤を確立するとともに、自社製品の販売拡大へつなげていきます。

③製品・技術開発による新商材の投入

オゾン、水処理、建築設備関連等の既存事業領域を中心とした研究開発を継続していきます。

(水処理関連)

販売エリアの拡大と営業力強化を目的とし、

① エリア拡大戦略

西日本を中心としたこれまでに実績の少ない地域への営業活動を強化し、販売エリアの拡大を図っていきます。

② 防災需要へのアプローチ

豪雨の多発を受けて、拡大する大都市圏を中心とした地下調整池等の整備需要に対応するため、豪雨対策施設、自治体の水位情報システムなどの遠隔監視システムへのアプローチを強化していきます。

③ 選別受注と原価低減努力

採算性を重視した受注や積算精度の向上、原価意識の徹底等の継続的な社内原価低減努力によって、売上総利益率の向上に努めていきます。

(風水力冷熱機器等関連)

拡大する建設需要の取り込みを図るために、

① 都市再開発、東京オリンピック・パラリンピック関連需要へのアプローチ強化

首都圏を中心に活発化する再開発案件(オフィスビル、宿泊・観光施設、駅、空港等)や東京オリンピック・パラリンピック関連案件のアプローチを引き続き強化していきます。

② 取扱製品の拡充

多様化する顧客ニーズに対応し、積極的に取扱品を拡充していきます。

 

(4)経営環境

当社グループを取り巻く事業環境は、公共分野では1950年代から急ピッチで整備が進行してきた上下水道設備の老朽化が進み、更新需要が増加するとともに、地震、豪雨など自然災害に対する防災需要の高まりなど底堅い面があるものの、将来的には日本の人口減少による需要の縮小均衡など厳しい面も予想されます。また、民間分野では首都圏の都市再開発案件、東京オリンピック・パラリンピック関連需要が投資をけん引する一方、2020年以降の設備投資動向には不透明な面も予想されます。

 

(5)対処すべき課題

予断を許さない経営環境が予想される状況の下で、社会的使命として環境保全に貢献することはもちろん、利益成長により企業価値を高めることを目的とし、以下の課題に取り組んでおります。

① 自社製品を核とした収益基盤の拡大

1.既存製品の競争力強化

2.メンテナンス・サービスの強化

3.製品・技術開発による新商材の投入

② 販売エリアの拡大と営業力の強化

1.西日本エリアの営業強化

2.防災需要へのアプローチ強化

3.選別受注、積算精度の向上、原価意識の徹底など売上総利益率向上のための継続的な取り組み

③ 拡大する建設需要の取り込み

1.都市再開発、東京オリンピック・パラリンピック関連需要へのアプローチ強化

2.取扱製品の拡充

④ アライアンスやM&Aに積極的に取り組み、事業領域の拡大に努める

⑤ 経営の透明性と効率性を高め、コーポレートガバナンス体制の一層の充実を図る

4【事業等のリスク】

以下においては、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも上記のようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。なお、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点ご留意下さい。

以下の事項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)官公庁への依存について

当社グループは、受注高及び売上高の官公庁依存度が高い水準になっており、公共投資予算の抑制や公共工事コストの縮減策によって、当社グループの受注状況及び損益が影響を受ける可能性があります。

当社グループでは、オゾン・脱臭・水処理・資源再利用などの「環境関連」分野における技術開発力及び新製品開発力の強化により積極的に民需の開拓を行い、安定した受注及び収益の向上に努める方針であります。

 

① 受注先別実績

 

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

官公庁比率(%)

平成25年12月期

22,317

9,808

32,126

69.5

平成26年12月期

17,132

10,591

27,723

61.8

平成27年12月期

17,450

9,891

27,342

63.8

平成28年12月期

16,126

9,653

25,780

62.6

平成29年12月期

20,923

10,691

31,614

66.2

(注)当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。

 

② 販売先別実績

 

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

官公庁比率(%)

平成25年12月期

17,936

10,834

28,770

62.3

平成26年12月期

19,643

10,295

29,939

65.6

平成27年12月期

17,431

9,563

26,994

64.6

平成28年12月期

18,421

9,349

27,771

66.3

平成29年12月期

15,488

10,621

26,110

59.3

(注)当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。

 

(2)市場環境について

当社グループでは、市場環境の変化に対応すべく製品開発力を強化しておりますが、民間設備投資の動向、新規参入業者の増加等による価格競争激化、原材料価格の変動など急激な市場環境の変化は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)業績の季節的変動について

「(1)官公庁への依存について」で記載のとおり、官公庁依存度が高いことから、売上高が上期に集中する季節的変動があります。

 

平成25年12月期

平成26年12月期

上期

下期

通期

上期

下期

通期

売上高

(百万円)

15,734

13,035

28,770

16,138

13,800

29,939

上下比率

(%)

54.7

45.3

100.0

53.9

46.1

100.0

経常利益

(百万円)

950

263

1,213

922

278

1,201

 

 

平成27年12月期

平成28年12月期

上期

下期

通期

上期

下期

通期

売上高

(百万円)

15,378

11,616

26,994

16,035

11,736

27,771

上下比率

(%)

57.0

43.0

100.0

57.7

42.3

100.0

経常利益

(百万円)

1,408

103

1,511

1,299

121

1,420

 

 

平成29年12月期

上期

下期

通期

売上高

(百万円)

14,390

11,719

26,110

上下比率

(%)

55.1

44.9

100.0

経常利益

(百万円)

1,468

380

1,848

 

(注)下期の数値は、通期の数値から上期の数値を差し引いたものであります。

 

(4)㈱荏原製作所及び同社の関係会社との取引関係について

当社グループは、㈱荏原製作所及び同社の関係会社(以下「荏原グループ」という。)と販売代理店契約を締結して荏原グループ製品の仕入・販売を行うとともに、環境関連装置、水処理施設など各種プラント類の施工では荏原グループから機器材料を調達するなど継続的な事業上の関係があります。

最近5連結会計年度における製品及び工事売上原価、商品仕入高に占める荏原グループの割合は、以下のとおりであります。

 

平成25年
12月期

平成26年
12月期

平成27年
12月期

平成28年
12月期

平成29年
12月期

A 荏原グループ

(百万円)

2,897

2,603

1,805

2,407

1,928

B 製品及び工事売上原価

(百万円)

16,013

16,692

14,102

14,568

13,682

A/B

(%)

18.1

15.6

12.8

16.5

14.1

C 荏原グループ

(百万円)

3,011

3,482

3,683

2,956

3,159

D 商品仕入高

(百万円)

6,138

6,756

6,515

6,411

5,208

C/D

(%)

49.1

51.5

56.5

46.1

60.7

荏原グループとの取引関係は、今後も安定的に推移するものと判断しておりますが、荏原グループとの代理店基本契約等が延長されなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)製造について

当社は、自社の生産設備を保有しない、いわゆるファブレス企業であり、環境関連製品の製造を外部委託しております。生産設備を保有しないことで経営資源を研究開発に集中させることができますが、一方で十分な製造委託先の確保が出来ない場合などには、製品の供給が受けられなくなる可能性があります。かかる場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

当社では、複数の製造委託先を保有していること、また、製品製造に必要な技術及びデータはすべて当社が管理しているため、特定の製造委託先への製造委託が不可能になった場合でも、短期間で代替の製造委託先を選定し製品供給を再開することができると認識しております。

 

(6)環境法規制について

当社グループは、環境法規制の強化に対応した製品の開発に経営資源を集中させており、数々の環境法規制の強化は当社グループの成長要因の一つとなっております。しかしながら、環境法規制の強化に対応した魅力ある製品を開発出来ない場合には、将来の成長性を低下させ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7)法的規制について

当社グループは、建設業法、製造物責任法、計量法、産廃物の処理及び清掃に関する法律、高圧ガス保安法、毒物及び劇物取締法など様々な法規制の適用を受けております。当社グループでは法令遵守の徹底を図っておりますが、法律・規制等が強化された場合、または予期し得ない法律・規則等の導入・改正等があった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8)製品及び工事等にかかる損失について

当社グループは、顧客の要望に応えるよう品質、機能、安全性、納期等に万全を期しておりますが、販売した製品及び設計・施工したプラント類の不具合や納期遅延等により、追加工事・追加費用の発生、顧客への補償等費用負担の発生、更には顧客等に損害を与え損害賠償請求等の訴訟や係争が生じる可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(9)保有有価証券の時価下落について

当社グループは、取引先との安定的な関係を維持するため、取引先の株式を保有しており、また資金運用のため一定額の有価証券を保有しておりますが、急激な株式市況の悪化は、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。

 

(10)研究開発について

継続的成長及び競争力強化の源泉は、差別化された新技術・新製品等の研究開発にあると認識し、研究開発活動を行っておりますが、研究開発の成果は不確実なものであり、必ずしも成果に結び付かない可能性があります。

 

(11)自然災害等について

地震・風水害等の天災地変、戦争、テロ、その他突発的な事故等の発生により、当社グループ所有資産や仕掛工事中の機器資材等の価値が低下した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

相手方の名称

契約の内容

備考

契約期間

㈱荏原製作所

同社が扱う風水力機械製品及び風水力システム製品(エンジニアリング及び付帯工事を含む)の取引についての基本契約

代理店基本契約

契約日平成27年10月28日から平成29年9月30日以後1か年のみ自動延長

同社汎用製品などの販売に関する契約

特約店基本契約

契約日平成16年4月1日から1か年以後1か年ごとに自動延長

当社が開発した腐植質を用いた下水汚泥改質装置を同社が下水道施設に販売するための優先的権利を付与する販売協定書

販売協定

協定日平成13年4月1日から2か年以後1か年ごとに自動延長

 

(吸収分割契約)

当社は、平成29年10月31日開催の取締役会において、当社のメンテナンス・サービス事業の一部を会社分割(簡易吸収分割)の方法により、当社の100%子会社である株式会社エバジツに対して承継させることを決議し、平成29年11月21日付で吸収分割契約を締結いたしました。当該契約に基づく会社分割(簡易吸収分割)は、平成30年1月1日に完了いたしました。

なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」をご参照ください。

 

6【研究開発活動】

(1)方針及び目的

当社グループの研究開発は、「豊かな人間環境の創造を目指して社会に貢献する」という経営理念に基づき、主としてオゾン・脱臭・水処理・資源再利用という環境関連事業に関わる分野において製品開発を行っております。

中央研究所では、脱臭剤・脱臭装置・水処理・バイオマスに関わる基礎研究及び製品開発を、環境計測技術センターでは、オゾン関連や光技術を使った計測機器に関わる基礎研究及び製品開発を行っております。

また、かずさ生産技術センターでは、省エネ型ターボブロワを中心とした環境関連製品の総合研究及び製品開発を、埼玉研究所では、脱臭剤及び脱臭装置などに関わる研究開発と実証実験を行っております。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は954百万円であります。

 

(2)主な研究開発の成果

以下は、全て環境関連セグメントに係わる研究開発の成果です。

・ 省エネブロワ「EJターボ」について、廉価版パッケージの試作及び国産インバーターの適用検証を行いました。ハードウェアの基本性能の確認及び特定機種への適用確認が完了し、現在はユーザーインターフェース等の調整や他機種への適用確認を継続しています。

・ IoTのブロワメンテナンスへの応用に向けた開発を行いました。過去に納入したブロワについて、各種センサーとインターネットを活用することで運転状況を常時モニタリングし、データの蓄積・分析を進めています。将来的には、ユーザーに対し適切な維持管理を提案するサービスの導入や故障予知システムの開発等へ繋げる計画です。

・ 新たな陸上養殖システムの実現に向けた実証試験及び関連機器開発を実施しました。研究の結果、特定魚種の養殖について大幅な効率化と作業環境の改善が可能となる事が示唆されました。

・ 食品業界向けに昨年発売した新製品「コンタミグラフィー®」2機種について、用途開発を行いました。その結果、牛肉・豚肉以外の食材への測定対象拡大や装置の小型化等の実現可能性が示唆されました。

・ クリニック向けエアーシャワーを開発しました。本製品は後付けで簡単に設置・撤去が可能なエアーシャワーで、主に花粉症やインフルエンザ対策としての利用を想定しています。クリニックの他、介護施設等へ販売する計画です。

・ 慶応義塾大学と共同で、未分化ヒトiPS細胞の大量培養を可能とする培養基材を開発しました。開発した培養基材は、当社製「オゾン/UV表面処理装置」を用いて、市販の細胞培養基材表面を改質することにより作製されるものです。本基材を用いることで、iPS細胞等の培養に必要とされるコーティング物質使用量の大幅な削減に成功しており、細胞培養コストの低減や効率化が期待できます。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に関する見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

① 概要

当連結会計年度における経営成績の概要は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」に記載したとおりであります。

② 受注高について

上下水道関連設備の更新需要や半導体関連需要が拡大したことに加え、防災関連需要も増加したことで、受注高は前年同期比22.6%増の31,614百万円となりました。

セグメント別では、環境関連セグメントが前年同期比50.4%増、水処理関連セグメントが前年同期比31.2%増と2つのセグメントが大幅に増加しました。

③ 売上高について

期首受注残高が1,991百万円少なく、また水処理関連セグメントの上下水道分野の工事進捗に計画より遅れが生じたため、売上高は前年同期比6.0%減の26,110百万円となりました。

④ 売上総利益について

採算性を重視した受注、積算精度の向上や原価意識の徹底など継続的な社内努力が奏功し、原価率が低減したことに加え、前期に発生した水処理関連セグメントの下水処理場大型工事での180百万円の損失が無くなったことによって、売上高は前年同期を下回ったものの、売上総利益は前年同期比8.6%増の7,234百万円となりました。

⑤ 販売費及び一般管理費について

人件費の増加、積極的な研究開発活動による研究開発費の増加に加え、本社建物の改修費も発生し、その他一般管理費の節減に努めたものの、販売費及び一般管理費総額では、前年同期比2.7%増の5,516百万円となりました。

⑥ 営業利益について

販売費及び一般管理費は増加したものの、売上総利益の増加が販売費一般管理費の増加を吸収し、営業利益は前年同期比33.1%増の1,717百万円となり、過去最高益を更新することができました。

⑦ 経常利益について

営業利益の増加に、受取配当金、投資不動産賃貸料等による営業外収益194百万円、不動産賃貸費用等のよる営業外費用62百万円が加わり、経常利益は前年同期比30.1%増の1,848百万円となりました。

⑧ 親会社株主に帰属する当期純利益について

経常利益の増加によって、親会社株主に帰属する当期純利益も前年同期比31.4%増の1,353百万円となり、過去最高益を更新することができました。

 

(3)当連結会計年度の財政状態の分析

総資産は、前連結会計年度末に比べ2,556百万円増加し、25,990百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加744百万円、投資有価証券の増加1,503百万円等であります。

負債は、前連結会計年度末に比べ410百万円増加し、13,221百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の減少631百万円、前受金の増加512百万円、繰延税金負債の増加459百万円等であります。

純資産は、前連結会計年度末に比べ2,145百万円増加し、12,769百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,353百万円の計上、剰余金の配当301百万円による減少、保有有価証券の時価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加1,085百万円等であります。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(5)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載したとおりであります。

なお、当社グループのキャッシュ・フローの指標のトレンドは、下記のとおりであります。

 

平成25年12月期

平成26年12月期

平成27年12月期

平成28年12月期

平成29年12月期

自己資本比率

(%)

37.6

38.4

41.3

45.3

49.1

時価ベースの自己資本比率

(%)

43.3

43.1

42.1

38.5

53.0

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

(年)

-

0.6

0.9

-

0.8

インタレスト・カバレッジ・レシオ

(倍)

-

164.3

120.2

-

192.1

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

4.平成25年12月期及び平成28年12月期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。