第2【事業の状況】

当社グループは、消費税等の会計処理につき税抜方式を採用しているため、以下の記載金額には消費税等は含まれておりません。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、環境関連機器及び環境関連システムのメーカーとして、「豊かな人間環境の創造を目指して社会に貢献する」という経営理念の下、社会のニーズに合った製品の開発と製造販売を通じて継続的に事業拡大を図り、業績の向上と企業価値を高めることを基本方針としております。

 

(2)経営環境

当社グループを取り巻く事業環境は、公共分野では1950年代から急ピッチで整備が進行してきた上下水道設備の老朽化が進み、更新需要が増加するとともに、地震、豪雨など自然災害に対する防災需要の高まりなど底堅い面があるものの、将来的には日本の人口減少による需要の縮小均衡など厳しい面も予想されます。また、民間分野では首都圏の都市再開発案件が投資をけん引する一方、2020年以降の設備投資動向には不透明な面も予想されます。

 

(3)経営指標等

① 経営指標

当社グループは、環境関連セグメント(メーカー事業)の拡大によって利益成長を目指し、3つの中期的な経営指標を設定しております。

a.環境関連セグメントの売上総利益率構成比率を50%以上とする。

b.売上総利益率を30%以上とする。

c.営業利益率を10%以上とする。

② 中長期的な経営戦略

各セグメントごとに以下の戦略を展開していきます。

a.環境関連では、成長の核とすべく、拡販と製品ラインナップの拡充を進める。

b.水処理関連では、販売エリアの拡大と営業強化を図る。

c.風水力冷熱機器等関連では都市再開発案件の取り込みを進める。

 

(4)対処すべき課題

予断を許さない経営環境が予想される状況のもとで、社会的使命として環境保全に貢献することはもちろん、利益成長により企業価値を高めることを目的とし、以下の課題に取り組んでおります。

① 自社製品を成長の核とするために、拡販と製品ラインナップの充実を進める。

a.既存製品のブラッシュアップ

b.アフターサービスの充実

c.新製品の投入

② 販売エリアの拡大と売上総利益率の向上を図る。

a.選択受注、積算技術の向上、原価意識の徹底

b.実績の少ない地域への進出

c.防災需要への取り組み強化

③ 都市再開発需要へのアプローチを強化する。

④ M&A、アライアンス等を有効に活用し、事業領域の拡大に努める。

⑤ コンプライアンスの徹底を図ると共に、経営の透明性と効率性を高め、コーポレートガバナンス体制の一層の充実を図る。

2【事業等のリスク】

以下においては、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも上記のようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。なお、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点ご留意下さい。

以下の事項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)官公庁への依存について

当社グループは、受注高及び売上高の官公庁依存度が高い水準になっており、公共投資予算の抑制や公共工事コストの縮減策によって、当社グループの受注状況及び損益が影響を受ける可能性があります。

当社グループでは、オゾン・省エネ・脱臭・水処理・水産などの「環境関連」分野における技術開発力及び新製品開発力の強化により積極的な民需の開拓を行い、安定した受注及び収益の向上に努める方針であります。

また、官公庁依存度が高いことから、公共工事の売上高が12月から3月に集中する季節的変動があります。

 

① 受注先別実績

 

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

官公庁比率(%)

2017年12月期

20,923

10,691

31,614

66.2

2018年12月期

16,752

10,748

27,500

60.9

(注)当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。

 

② 販売先別実績

 

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

官公庁比率(%)

2017年12月期

15,488

10,621

26,110

59.3

2018年12月期

19,078

10,217

29,295

65.1

(注)当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。

 

(2)市場環境について

当社グループでは、市場環境の変化に対応すべく製品開発力を強化しておりますが、民間設備投資の動向、新規参入業者の増加等による価格競争激化、原材料価格の変動など急激な市場環境の変化は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)業績の季節的変動について

「(1)官公庁への依存について」で記載のとおり、官公庁依存度が高いことから、売上高が上期に集中する季節的変動があります。

 

 

2017年12月期

2018年12月期

上期

下期

通期

上期

下期

通期

売上高

(百万円)

14,390

11,719

26,110

16,081

13,213

29,295

上下比率

(%)

55.1

44.9

100.0

54.9

45.1

100.0

経常利益

(百万円)

1,468

380

1,848

1,800

451

2,252

 

 

(注)下期の数値は、通期の数値から上期の数値を差し引いたものであります。

 

(4)㈱荏原製作所及び同社の関係会社との取引関係について

当社グループは、㈱荏原製作所及び同社の関係会社(以下「荏原グループ」という。)と販売代理店契約を締結して荏原グループ製品の仕入・販売を行うとともに、環境関連装置、水処理施設など各種プラント類の施工では荏原グループから機器材料を調達するなど継続的な事業上の関係があります。

最近2連結会計年度における製品及び工事売上原価、商品仕入高に占める荏原グループの割合は、以下のとおりであります。

 

2017年12月期

2018年12月期

A 荏原グループ

(百万円)

1,928

3,392

B 製品及び工事売上原価

(百万円)

13,682

16,547

A/B

(%)

14.1

20.5

C 荏原グループ

(百万円)

3,159

2,771

D 商品仕入高

(百万円)

5,208

5,239

C/D

(%)

60.7

52.9

荏原グループとの取引関係は、今後も安定的に推移するものと判断しておりますが、荏原グループとの代理店基本契約等が延長されなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)製造について

当社は、自社の生産設備を保有しない、いわゆるファブレス企業であり、環境関連製品の製造を外部委託しております。生産設備を保有しないことで経営資源を研究開発に集中させることができますが、一方で十分な製造委託先の確保が出来ない場合などには、製品の供給が受けられなくなる可能性があります。かかる場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

当社では、複数の製造委託先を保有していること、また、製品製造に必要な技術及びデータは全て当社が管理しているため、特定の製造委託先への製造委託が不可能になった場合でも、短期間で代替の製造委託先を選定し製品供給を再開することができると認識しております。

 

(6)環境法規制について

当社グループは、環境法規制の強化に対応した製品の開発に経営資源を集中させており、数々の環境法規制の強化は当社グループの成長要因の一つとなっております。しかしながら、環境法規制の強化に対応した魅力ある製品を開発出来ない場合には、将来の成長性を低下させ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7)法的規制について

当社グループは、建設業法、製造物責任法、計量法、産廃物の処理及び清掃に関する法律、高圧ガス保安法、毒物及び劇物取締法など様々な法規制の適用を受けております。当社グループでは法令遵守の徹底を図っておりますが、法律・規制等が強化された場合、または予期し得ない法律・規則等の導入・改正等があった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8)工事損失について

当社グループは、顧客の要望に応えるよう品質、機能、安全性、納期等に万全を期しておりますが、販売した製
品及び設計・施工したプラント類の不具合や納期遅延等により、追加工事・追加費用の発生、顧客への補償等費用
負担の発生、更には顧客等に損害を与え損害賠償請求等の訴訟や係争が生じる可能性があります。これらが生じた
場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(9)保有有価証券の時価下落について

当社グループは、取引先との安定的な関係を維持するため、取引先の株式を保有しており、また資金運用のため
一定額の有価証券を保有しておりますが、急激な株式市況の悪化は、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能
性があります。

 

(10)研究開発について

継続的成長及び競争力強化の源泉は、差別化された新技術・新製品等の研究開発にあると認識し、研究開発活動
を行っておりますが、研究開発の成果は不確実なものであり、必ずしも成果に結び付かない可能性があります。

 

(11)自然災害等について

地震・風水害等の天災地変、戦争、テロ、その他突発的な事故等の発生により、当社グループ所有資産や仕掛工
事中の機器資材等の価値が低下した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(2018年1月1日から2018年12月31日まで)におけるわが国経済は、堅調な企業業績のもとで雇用環境、個人所得に改善が見られ、緩やかな回復基調が続いております。しかし、多発する自然災害、海外の政治・経済の不安定な動向など留意すべき状況も増しており、景気の先行きは不透明な状況が継続しております。

当社を取り巻く環境装置機械業界においては、公共分野では、上下水道関連設備の更新・改修・機能強化(遠隔監視等)、災害対策などの需要が引き続き活発であります。また、民間分野では、東京オリンピック・パラリンピックの直接的な需要はピークを過ぎたものの、首都圏を中心とした都市再開発需要は依然として底堅いものがあります。

このような事業環境の下、当社グループは、企業価値の向上を目指し、以下の戦略に取り組んできました。

(環境関連)

自社製品を核とした収益基盤の拡大を図るために、

a.既存製品の競争力を強化する。

b.メンテナンス・サービスを強化し、アフターマーケットを獲得する。

c.製品・技術開発によって継続的に新商材を投入する。

(水処理関連)

販売エリアの拡大と営業力強化のために、

a.西日本を中心とした販売実績の少ないエリアへのアプローチを強化する。

b.高まる防災需要へのアプローチを強化する。

c.選別受注、積算精度の向上、原価意識の徹底など売上総利益率向上のための取り組みを継続する。

(風水力冷熱機器等関連)

引き続き活発な建設需要を取り込むために、

a.都市再開発、東京オリンピック・パラリンピック需要などに対するアプローチを継続する。

b.多様化するニーズに対応し、取扱製品の拡充を図る。

 

これらの活動の結果、当連結会計年度の受注高は27,500百万円(前年同期比13.0%減)、売上高は29,295百万円(前年同期比12.2%増)、営業利益は2,139百万円(前年同期比24.6%増)、経常利益は2,252百万円(前年同期比21.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,600百万円(前年同期比18.3%増)となり、2期連続で最高益を更新することができました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(環境関連)

環境関連セグメントでは、受注高は5,624百万円(前年同期比13.3%減)、売上高は5,397百万円(前年同期比1.3%減)、セグメント利益は769百万円(前年同期比10.1%増)となりました。

(水処理関連)

水処理関連セグメントでは、受注高は11,883百万円(前年同期比21.6%減)、売上高は14,167百万円(前年同期比27.7%増)、セグメント利益は1,494百万円(前年同期比54.0%増)となりました。

(風水力冷熱機器等関連)

風水力冷熱機器等関連セグメントでは、受注高は9,992百万円(前年同期比0.2%増)、売上高は9,729百万円(前年同期比1.9%増)、セグメント利益は584百万円(前年同期比23.8%減)となりました。

 

財政状態の状況につきましては、次のとおりであります。

総資産は、前連結会計年度末に比べ671百万円増加し、26,662百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加2,239百万円、受取手形及び売掛金の増加913百万円、投資有価証券の減少1,666百万円、保険積立金の減少211百万円等であります。

負債は、前連結会計年度末に比べ921百万円増加し、14,142百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加1,413百万円、前受金の減少227百万円、繰延税金負債の減少563百万円等であります。

純資産は、前連結会計年度末に比べ249百万円減少し、12,520百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,600百万円の計上、剰余金の配当349百万円による減少、自己株式の取得による減少278百万円、保有有価証券の時価下落によるその他有価証券評価差額金の減少1,258百万円等であります。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,404百万円増加し、6,165百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は2,946百万円(前年同期は1,285百万円の獲得)となりました。税金等調整前当期純利益の計上2,252百万円、仕入債務の増加1,413百万円、法人税等の支払額642百万円等により営業活動全体では2,946百万円の増加となったものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は86百万円(前年同期は76百万円の獲得)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出180百万円、投資有価証券の取得による支出248百万円、投資有価証券の償還による収入202百万円、保険積立金の解約による収入224百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は628百万円(前年同期は302百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額349百万円、自己株式の取得による支出278百万円等であります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年1月1日

 至 2018年12月31日)

前年同期比(%)

環境関連

(百万円)

3,641

112.9

水処理関連

(百万円)

10,085

129.9

風水力冷熱機器等関連

(百万円)

2,753

97.6

合計

(百万円)

16,480

119.3

(注)金額は生産価格によっております。

 

b.商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年1月1日

 至 2018年12月31日)

前年同期比(%)

環境関連

(百万円)

-

-

水処理関連

(百万円)

383

89.2

風水力冷熱機器等関連

(百万円)

4,855

101.6

合計

(百万円)

5,239

100.6

(注)金額は仕入価格によっております。

 

c.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

1)受注実績

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

環境関連

5,624

86.7

2,996

108.2

水処理関連

11,883

78.4

11,886

83.9

風水力冷熱機器等関連

9,992

100.2

4,307

106.5

合計

27,500

87.0

19,190

91.4

(注)金額は販売価格によっております。

 

2)受注先別実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年1月1日

 至 2018年12月31日)

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

前年同期比(%)

環境関連

3,319

2,304

5,624

86.7

水処理関連

11,692

190

11,883

78.4

風水力冷熱機器等関連

1,739

8,253

9,992

100.2

合計

16,752

10,748

27,500

87.0

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。

 

d.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年1月1日

 至 2018年12月31日)

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

前年同期比(%)

環境関連

3,096

2,301

5,397

98.7

水処理関連

14,037

130

14,167

127.7

風水力冷熱機器等関連

1,944

7,785

9,729

101.9

合計

19,078

10,217

29,295

112.2

(注)1.総販売実績に対する販売割合が、10%以上の相手先はありません。

2.当社グループが建設業者を通じて受注した官公庁発注工事は、官公庁欄に計上しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に関する見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表作成において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態

.資産の部

流動資産は、現金及び預金の増加などにより、前連結会計年度末と比べ2,503百万円増加し、18,638百万円となりました。

固定資産は、投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度と比べ1,831百万円減少し、8,024百万円となりました。

これらの結果、資産合計は、前連結会計年度末と比べ671百万円増加し、26,662百万円となりました。

ロ.負債の部

流動負債は、支払手形及び買掛金の増加などにより、前連結会計年度と比べ1,491百万円増加し、13,276百万円となりました。

固定負債は、繰延税金負債の減少などにより、前連結会計年度と比べ570百万円減少し、866百万円となりました。

これらの結果、負債合計は、前連結会計年度と比べ921百万円増加し、14,142百万円となりました。

ハ.純資産の部

純資産合計は、自己株式の増加などにより、前連結会計年度と比べ249百万円減少し、12,520百万円となりました。

2)経営成績

イ.経営成績の概要

当連結会計年度における経営成績の概要は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。

ロ.受注高について

売上総利益率を重視し大型低利益率案件よりも中小型高利益率案件に狙いを定めた選別受注を行ったこと、前年同期に大型工事案件を受注したことの反動減、さらには公共案件での発注時期延期などによって、受注高は前年同期比13.0%減の27,500百万円となりました。

セグメント別では、環境関連セグメントが前年同期比13.3%減、水処理関連セグメントが前年同期比21.6%減と2つのセグメントで減少しました。

ハ.売上高について

上下水道設備の更新案件、浸水対策等の防災案件、半導体業界向けオゾンモニタ、脱臭設備工事等の増加によって、売上高は前年同期比12.2%増の29,295百万円となりました。

ニ.売上総利益について

売上高の増加に伴い、売上総利益も前年同期比4.5%増の7,557百万円となりました。しかし、売上総利益率は、水処理関連セグメントにおいて政策的に受注した大型低利益率案件が売上計上されたこと、環境関連セグメントにおいて一部製品の品質向上のために追加原価を計上したことにより、前年同期27.7%から25.8%へと1.9ポイント低下しております。

ホ.販売費及び一般管理費について

本社建物改修負担が無くなったこと、研究開発費が減少したことなどによって、販売費及び一般管理費は前年同期比1.8%減の5,417百万円となりました。

ヘ.営業利益について

売上総利益の増加に販売費及び一般管理費の減少が加わり、営業利益は前年同期比24.6%増の2,139百万円となりました。

ト.経常利益について

営業利益の増加に、受取配当金、投資不動産賃貸料等による営業外収益211百万円、不動産賃貸費用等による営業外費用99百万円が加わり、経常利益は前年同期比21.8%増の2,252百万円となりました。

チ.親会社株主に帰属する当期純利益について

経常利益の増加によって、親会社株主に帰属する当期純利益も前年同期比18.3%増の1,600百万円となりました。

なお、営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は2期連続で過去最高益を更新することとなりました。

 

3)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

また、重要な資本的支出の予定及びその資金の調達源等については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、2 事業等のリスク 及び 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①重要な会計方針及び見積り」に記載のとおりであります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

1)キャッシュ・フロー

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は、下記のとおりであります。

 

2014年12月期

2015年12月期

2016年12月期

2017年12月期

2018年12月期

自己資本比率

(%)

38.4

41.3

45.3

49.1

47.0

時価ベースの自己資本比率

(%)

43.1

42.1

38.5

53.0

44.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

(年)

0.6

0.9

-

0.8

0.4

インタレスト・カバレッジ・レシオ

(倍)

164.3

120.2

-

192.1

357.6

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

4.2016年12月期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。

 

2)資金の需要

更なる企業価値の向上を図るための設備投資、事業投資、債務の返済及び運転資金などの資金需要に備え、資金調達及び流動性の確保に努めています。

3)資金の調達

当社グループは、必要な資金は内部資金より充当し、不足が生じた場合は銀行借入により調達しております。

4)資金の流動性

当社グループは、複数の金融機関との当座貸越契約を設定しております。

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

1)目標とする経営指標

当社グループは経営の効率性と安定性を重視するとともに、

イ.環境関連セグメントの売上総利益率構成比率を50%以上とする。

ロ.売上総利益率を30%以上とする。

ハ.営業利益率を10%以上とする。

という3つの中期的な経営目標を設定しております。

当連結会計年度におきましては、環境関連セグメントの売上総利益率構成比率は27.9%、売上総利益率は25.8%、営業利益率は7.3%となりました。

 

2)中長期的な会社の経営戦略

各セグメント別に以下の戦略を展開していきます。

(環境関連)

自社製品を核とした収益基盤の拡大を図るために、

イ.既存製品の競争力を強化する。

オゾンモニタ、産業用脱臭剤等実績のある製品と並行して、省エネブロワ、生物脱臭・脱硫装置を戦略製品と位置付け、競争力強化を図っていきます。

ロ.メンテナンス・サービスを強化し、アフターマーケットを獲得する。

顧客ニーズへの機動的な対応、顧客サービスの品質向上、業務の効率化を推進し、メンテナンス・サービス事業の強化を図ることで、安定的収益基盤を確立するとともに、自社製品の販売拡大へつなげていきます。

ハ.製品・技術開発によって継続的に新商材を投入する。

オゾン、水処理、建築設備関連等の既存事業領域を中心とした研究開発を継続していきます。

(水処理関連)

販売エリアの拡大と営業力強化のために、

イ.販売実績の少ないエリアへのアプローチを強化する。

西日本など、これまでに実績の少ない地域への営業活動を強化し、販売エリアの拡大を図っていきます。

ロ.高まる防災需要へのアプローチを強化する。

豪雨の多発を受けて、拡大する大都市圏を中心とした地下調整池等の整備需要に対応するため、豪雨対策施設、自治体の水位情報システムなどの遠隔監視システムへのアプローチを強化していきます。

ハ.選別受注、積算精度の向上、原価意識の徹底など売上総利益率向上のための取り組みを継続する。

採算性を重視した受注や積算精度の向上、原価意識の徹底等の継続的な社内原価低減努力によって、売上総利益率の向上に努めていきます。

(風水力冷熱機器等関連)

引き続き活発な建設需要を取り込むために、

イ.都市再開発需要などに対するアプローチを継続する。

首都圏を中心に活発化する再開発案件(オフィスビル、宿泊・観光施設、駅、空港等)のアプローチを引き続き強化していきます。

ロ.多様化するニーズに対応し、取扱製品の拡充を図る。

多様化する顧客ニーズに対応し、積極的に取扱品を拡充していきます。

 

e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(環境関連)

環境関連製品の製造・販売を手掛ける当セグメントの受注高は、半導体業界向け需要や新たに進出したZEB市場案件が増加したものの、省エネ分野が公共施設長寿命化計画や同業他社との競合などにより減少し、セグメント全体でも前年同期を下回っております。売上高は、計測分野での半導体業界向け案件、脱臭分野での脱臭工事案件、生物脱臭案件などが増加したものの、省エネ、水処理プラント分野が前年同期に比べ減少しました。

これらの結果、当セグメントの受注高は5,624百万円(前年同期比13.3%減)、売上高は5,397百万円(前年同期比1.3%減)となりました。セグメント利益は、売上高は減少したものの、販売費及び一般管理費の減少により前年同期比10.1%増となる769百万円となりました。

また、セグメント資産は3,481百万円となり、前連結会計年度末に比べ339百万円減少しました。

(水処理関連)

上下水道向けの設計・施工を手掛ける当セグメントの受注高は、選別受注の強化、前年同期の大型案件の反動減などにより前年同期比21.6%減の11,883百万円となりました。売上高は、上下水道関連設備の更新案件や防災案件等が増加したことによって前年同期比27.7%増の14,167百万円となりました。また、セグメント利益も売上高の増加に伴い、前年同期比54.0%増となる1,494百万円となりました。

また、セグメント資産は6,792百万円となり、前連結会計年度末に比べ559百万円増加しました。

(風水力冷熱機器等関連)

主にポンプ、冷凍機、空調機器などを商社として販売する当セグメントは、東京オリンピック・パラリンピックの直接的な需要はピークを過ぎたと思われますが、首都圏の再開発案件等を中心に需要は依然として底堅いものがあり、受注高は前年同期比0.2%増の9,992百万円、売上高は前年同期比1.9%増の9,729百万円とほぼ前年同期並みとなりました。また、セグメント利益は、売上総利益率が若干低下したことや当セグメントの対象となる販売費及び一般管理費が増加したことなどから、前年同期比23.8%減の584百万円となりました。

また、セグメント資産は5,438百万円となり、前連結会計年度末に比べ98百万円増加しました。

 

4【経営上の重要な契約等】

相手方の名称

契約の内容

備考

契約期間

㈱荏原製作所

同社が扱う風水力機械製品及び風水力システム製品(エンジニアリング及び付帯工事を含む)の取引についての基本契約

代理店基本契約

契約日2018年10月1日から2020年9月30日以後1か年のみ自動延長

同社汎用製品などの販売に関する契約

特約店基本契約

契約日2004年4月1日から1か年以後1か年ごとに自動延長

当社が開発した腐植質を用いた下水汚泥改質装置を同社が下水道施設に販売するための優先的権利を付与する販売協定書

販売協定

協定日2001年4月1日から2か年以後1か年ごとに自動延長

 

(吸収分割契約)

当社は、2017年10月31日開催の取締役会において、当社のメンテナンス・サービス事業の一部を会社分割(簡易吸収分割)の方法により、当社の100%子会社である株式会社エバジツに対して継承させることを決議し、2017年11月21日付で吸収分割契約を締結いたしました。当該契約に基づく会社分割(簡易吸収分割)は、2018年1月1日に完了いたしました。

なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」をご参照ください。

 

 

5【研究開発活動】

(1)方針及び目的

当社グループの研究開発は、「豊かな人間環境の創造を目指して社会に貢献する」という経営理念に基づき、主としてオゾン・脱臭・水処理・省エネ・水産という環境関連事業に関わる分野において製品開発を行っております。

中央研究所では、脱臭剤・脱臭及び脱硫装置・水処理・バイオマスに関わる基礎研究及び製品開発を、環境計測技術センターでは、オゾン関連や光技術を使った計測機器に関わる基礎研究及び製品開発を行っております。

また、かずさ生産技術センターでは、省エネ型ターボブロワを中心とした製品開発を、かずさファシリティー開発センターでは、マルチモード空調機や蓄電池などのZEB関連製品の開発を行っております。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は694百万円であります。

 

(2)主な研究開発の成果

以下は、全て環境関連セグメントに係わる研究開発の成果です。

・ 「マルチモード空調機」の開発及び製品化を行い、ZEB化事業へ参入しました。全熱交換機能と除湿機能を1台のローターにより切り替えることができる外気処理空調機であり、当社が風水力冷熱機器を販売する顧客をターゲットに、販売を進める計画です。

・ 省エネブロワ分野において、IoTを活用したメンテナンスの開発を行っています。納入したブロワについて、運転状況を常時モニタリングし、データの蓄積・分析を進めています。将来的には、ユーザーに対し適切な維持管理を提案するサービスの導入や故障予知システムの開発等へ繋げる計画です。

・ 計測分野では、光測定技術について基礎研究並びに用途開発を進めました。データ蓄積による精度向上に加え、専用解析ツールの開発を行いました。