第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当社は、平成28年2月12日開催の取締役会において、株式会社キッツ(以下、「キッツ」)との間での資本業務提携契約を締結する旨を決議し、同日、契約を締結しました。

これに関連し同日、これまで当社の主要株主であった三菱商事株式会社(以下、「三菱商事」)が保有する当社株式の全数がキッツに譲渡され、キッツは当社の主要株主となりました。

 

1.資本業務提携を行う理由

当社は、原子力・火力発電所向けの高温高圧弁の製造・販売・メンテナンスを主要な事業としており、特に原子力発電所(以下、「原発」)向けバルブ事業は、当社グループの中核事業に位置付け、これまで幅広く製品を納入し、メンテナンスを行ってまいりました。

しかし、福島第一原発事故以降、原発の運転再開遅れから、収益基盤である原発向け定期検査工事が皆無となり、今後、原発市場は徐々に回復に向かうとの想定ではあるものの、事故以前の規模にまで市場が回復することは想定し難く、喪失することになった収益をいかに補うかが重要な経営課題となっており、これまでの原発マーケットへ過度に依存してきたビジネスモデルの抜本的な見直しが急務となっております。

こういった状況に対応するため当社では、「七本の矢」作戦を平成24年より開始し、短期的には早急な業績改善を、中長期的には経営基盤の安定化を図るべく、収益・コストの両面から課題設定を行い、その解決のための諸施策を精力的に実施してまいりました。

その中で、収益サイドの視点からは、製品の多様化によるワン・ストップ提案の実現と海外販売ネットワークの拡充が、コストサイドの視点からは、海外調達強化と量産技術応用によるコストダウンがそれぞれ主要課題として認識され、その解決法として、共通の価値観を有し、業務全般に亘り協力関係を構築できるパートナーを得ることが、その有力な施策になり得るものとして業務提携の検討を開始しました。

キッツは、石油・ガス業界を主要なマーケットとしてバルブ事業を展開しており、国内外に多数の製造・販売拠点をもつ、バルブ製造事業者としては国内第一位、世界でも十指に入る企業であり、国内のみならず世界レベルでそのブランドを確立しております。

当社とキッツは、長期的視点から、両社のもつ強みを相互に取り入れ、協調してグローバル市場での競争力を高め、事業・業績を拡大していくことで、両社の企業価値の更なる向上を目指すべく協議を重ねてまいりました。その結果、資本業務提携契約を締結することについての今般の合意に至りました。

また、この業務提携目的の実現について、実効性を持ち確実なものとするため、資本提携を併せて実施するものとし、キッツは三菱商事より同社が保有する当社株式全数の譲渡を受け、新たに主要株主となりました。

 

2.業務提携の内容等

(1)業務提携の内容

①調達協力:相互の国内外調達先を活用し、材料の調達に協力する。

②技術協力:相互に技術情報を提供し、必要に応じて共同開発をする。

③生産協力:相互の販売品、もしくは共同開発品を、相互の生産拠点を活用し、最適な生産手段を構築する。

④販売協力:「石油及びガス分野」並びに「電力分野」において、相互の製品、もしくは共同開発品を、最適な手段 により販売する。

⑤サービス協力:相互のメンテナンス機能を活用し、最適なサービス体制を構築する。

 

(2)新たに取得する相手先の株式の取得価額

将来的には、当社がキッツの株式を取得することを想定しておりますが、現時点におきましてはその時期等具体的内容は未定です。

 

(3)相手方に新たに取得された株式の数及び発行済株式に対する割合

キッツは当社株式302,200株を取得しております。この取得株式数の、当社の発行済株式総数2,678,600株に対する割合は11.28%となります。

 

3.業務提携の相手先の概要(平成27年3月31日現在)

(1)名称

株式会社キッツ

(2)所在地

千葉県千葉市美浜区中瀬一丁目10番1

(3)代表者の役職・氏名

代表取締役社長 堀田 康之

(4)事業内容

バルブ及びその他流体制御用機器並びに付属品の製造・販売

(5)資本金

21,207百万円

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

当第2四半期連結累計期間(平成27年10月1日から平成28年3月31日まで)におけるわが国経済は、海外経済の影響による下振れリスクが徐々に懸念される状況になりつつあるものの、好調な企業業績や企業雇用・所得環境の改善傾向を背景に、緩やかな回復基調の中で推移いたしました。

 

当社グループは、原子力・火力発電所用バルブの製造とメンテナンスを主な事業としておりますが、東日本大震災の津波による東京電力福島第一原子力発電所(以下、「原発」)事故以降、主力商品である原発の定期検査工事案件が途絶えた状況にあって非常に厳しい環境の中での事業運営を余儀なくされております。

そういった中、本年1月の関西電力高浜原発再稼働は、昨年の九州電力川内原発再稼働に続く朗報でしたが、本年3月に再稼働を差し止める仮処分決定が出され、再度、運転を停止するという状況に至りました。

主要顧客である関西電力の原発再稼働を最も期待していただけに、非常に残念な状況といえますが、高浜1・2号機の新規制基準合格が決定するなど、今後、徐々に原発市場の回復するものと期待され、これら再稼働をした原発が定期検査に入り当社グループの収益につながるまでには今しばらくの時間が必要ではあるものの、事業環境は確実に回復に向かいつつあると考えております。

 

このような状況下、当第2四半期連結累計期間におきましては、バルブ事業ではこれまで同様、原発向けでは今後の再稼働準備のためのスポット工事等を、長期連続運転が続く火力発電所向けでは、限られた時間内での補修工事等をそれぞれ中心とし、長年の経験を活かしたお客様のニーズを先取りする営業活動を展開してまいりました。

そしてこれに加え、製鋼事業においては外部販売の強化、除染事業においては、地域除染から福島第一原発関連事業への領域拡大によってバルブ事業での減収分をカバーすべく全力で取り組んでおります。

 

このような中、当第2四半期連結累計期間のセグメント別の状況は、バルブ事業では北海道電力泊3号向け再稼働準備関連工事、関西電力原発向け電動弁自動診断装置など、原発関連売上がバルブ事業の売上高の半分強を占めたことに加え、バルブメンテナンスをはじめとした役務提供関連売上が中心となったことから、原発再稼働関連工事の増加により好調であった前第2四半期連結累計期間に比して22.1%の減収となる31億48百万円の売上高となりましたが、セグメント利益については黒字を維持することができました。

製鋼事業の売上高は6億41百万円で、前年同期比7.3%の減収となりましたが、高付加価値品を中心とした外販強化路線の徹底により、採算性は改善しました。

除染事業においては地域除染がひと段落するタイミングにあって案件が激減したことから、売上高は2億6百万円(前年同期比35.5%減)となりました。

 

このように、全セグメントにおいて前第2四半期連結累計期間に比して減収となったことから、当第2四半期連結累計期間の売上高は39億95百万円(前年同期比20.9%減)に留まり、採算面でも営業利益86百万円(同85.4%減)、経常利益99百万円(同83.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益64百万円(同88.2%減)と大幅な減益となりました。

しかし、バルブ事業の商品構成が比較的限界利益率の高いものであったこと、いわゆる3.11以降、徹底した固定費削減に取り組んできたことに加え、グループ再編時に構築した業務基幹システム(ソフトウエア)の減価償却が前連結会計年度までで終了したこと等が影響し、僅かですが黒字を計上することができました。

 

  表:報告セグメント内の種類別売上高

  報告セグメント

種類別の売上高

前第2四半期
連結累計期間
(百万円)

当第2四半期
連結累計期間
(百万円)

前年同四半期比(%)

 バルブ事業

 バルブ(新製弁)

1,274

703

△44.8

 バルブ用取替補修部品

1,011

548

△45.8

 原子力発電所定期検査工事

307

476

54.9

 その他メンテナンス等の役務提供

1,447

1,419

△1.9

 小計

4,041

3,148

△22.1

 製鋼事業

 鋳鋼製品

691

641

△7.3

 除染事業

 地域除染等

320

206

△35.5

 合計

5,053

3,995

△20.9

 

 

(2)財政状態の分析

当第2四半期連結会計期間末の資産残高は107億57百万円で、前連結会計年度末に比して8億1百万円減少しました。これは主に銀行借入金の返済に伴う現金及び預金の減少によるものです。

なお、現金及び預金が28億8百万円減少しているのは、当座の余剰資金を短期の有価証券で運用しているためで、現金及び預金と有価証券の合計での比較では、8億8百万円の減少となっております。

負債残高は37億29百万円で、前連結会計年度末に比して7億46百万円減少しました。銀行借入金の約定弁済による減少が4億20百万円でこれが主な要因です。

 純資産の残高は70億27百万円で主に、その他有価証券評価差額金が株価の下落により減少したことなどにより、前連結会計年度末に比して55百万円減少しました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の四半期末残高は38億27百万円で、前連結会計年度末に比して、8億8百万円減少しました。

各分類別のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益が87百万円に留まった状況で、売上債権の増加、未払消費税等の減少、法人税の支払いなどにより、2億47百万円のキャッシュ・アウト(前年同期は2億88百万円のキャッシュ・イン)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、設備維持投資を中心とした支出により49百万円のキャッシュ・アウト(前年同期は1億36百万円のキャッシュ・アウト)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、銀行借入金の約定弁済による支出を主な要因に5億13百万円のキャッシュ・アウト(前年同期は1億78百万円のキャッシュ・イン)となりました。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

  (5)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費の総額は、53百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。