当連結会計年度における世界経済は、下期にかけて中国を中心とした新興国経済が失速したこと、年明け以降には為替が円高方向に推移するなど、先行き不透明感が強まりましたが、総じて見ますと米国・欧州を中心とした先進国の堅調な需要に支えられ底堅く推移しました。また、国内経済については、新興国経済の下振れに伴う影響が懸念されたものの、企業収益の改善などもあり、世界経済同様に底堅く推移しました。
当社グループを取り巻く経営環境を見ると、主にスマートフォン関連の需要が堅調に推移し、当社グループの主要な取引先である光学・電子デバイス業界を牽引しました。上期好調に推移した設備投資は、下期には為替動向や景況の不透明感が強まる中で、やや慎重な動きとなりました。一方、当社グループへの依頼実験や問合せが堅調に推移するなど、デバイスメーカ各社の次世代製品に向けた開発意欲は継続されました。
こうした環境の中、当社グループでは、好調な市場を捉え拡販に取り組むとともに、新しい事業の柱を育てていくために、既存技術応用分野や新規市場の開拓に注力してまいりました。また、次世代製品に向けたデバイスメーカ各社からの依頼実験への対応や製品開発にも積極的に取り組んでまいりました。
生産面では、上期の好調な受注を背景に生産量が増加し、高い稼働率で推移しました。また、メンテナンス性の改善や社内検査の強化による品質向上を継続してまいりました。
損益面では、量産効果や稼働率が向上したことに伴う原価低減効果やグループ一丸となって取り組んでいるコストダウンなどにより利益率の改善が進みました。
この結果、当連結会計年度の業績は、受注高99億98百万円(前年同期比13.4%増)、売上高100億99百万円(同29.2%増)となりました。
損益につきましては、経常利益11億44百万円(前年同期比94.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益11億80百万円(同116.5%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
①真空技術応用装置事業
真空技術応用装置事業の業績につきましては、スマートフォン向け電子部品製造用装置を中心に好調に推移いたしました。
受注高は79億3百万円(前年同期比24.4%増)、売上高は80億4百万円(同49.4%増)、セグメント利益は16億58百万円(同297.9%増)となりました。
業界別の状況は以下のとおりです。
(水晶デバイス装置)
水晶デバイス業界では、主に周波数調整工程向けの最新装置の拡販を推進してまいりました。しかしながら、全体的に設備投資に対する力強さに欠ける状況で推移いたしました。
水晶デバイス装置の受注高は12億84百万円(前年同期比13.9%減)、売上高は12億30百万円(同3.0%増)となりました。
(光学装置)
光学業界では、反射防止膜成膜用装置の受注が堅調に推移いたしました。受注競争が激しい中、案件ごとに利益確保できることを優先して地道に営業活動を展開してまいりました。
光学装置の受注高は18億26百万円(前年同期比27.9%減)、売上高は20億42百万円(同30.4%減)となりました。
(電子部品装置・その他装置)
電子部品業界では、スマートフォン向け圧電部品製造用装置の設備投資が上期好調に推移し、下期にはやや一服感が出たものの期を通じて好調に推移した一年となりました。また、既存技術応用分野及び新規市場の開拓について継続して取り組んでまいりました。
電子部品装置・その他装置の受注高は47億92百万円(前年同期比105.5%増)、売上高は47億31百万円(同284.5%増)となりました。
②サービス事業
サービス事業につきましては、ユーザーに対する当社装置の稼働状況の定期的な確認をするとともに、生産終了に伴うサポート終了品及び更新機種の案内を積極的に行い、装置の改造・修理や消耗品の販売に努めてまいりました。
サービス事業の売上高は20億95百万円(前年同期比14.9%減)、セグメント利益は4億65百万円(同46.2%減)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の取得による支出1億22百万円などのマイナス要因があったものの、税金等調整前当期純利益11億44百万円、減価償却費1億24百万円、未払消費税等の増加額1億89百万円、売上債権の減少額2億22百万円、たな卸資産の減少額5億87百万円、仕入債務の増加額4億6百万円などのプラスの要因があったことにより、前連結会計年度末に比べ26億78百万円増加し、当連結会計年度末には40億85百万円になりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は29億66百万円(前年同期は3百万円の使用)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益11億44百万円、減価償却費1億24百万円、売上債権の減少額2億22百万円、たな卸資産の減少額5億87百万円、仕入債務の増加額4億6百万円などによる獲得があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金支出は1億65百万円(前年同期比282.6%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得1億22百万円、無形固定資産の取得41百万円などによる支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金支出は96百万円(前年同期は90百万円の収入)となりました。これは主に短期借入金の純増41百万円などによる収入はあったものの、配当金の支払1億22百万円などによる支出があったことによるものです。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 | 前年同期比(%) |
真空技術応用装置事業 |
|
|
水晶デバイス装置 | 1,230,022 | 103.0 |
光学装置 | 2,042,447 | 69.6 |
電子部品装置 | 4,731,747 | 443.8 |
その他装置 | - | - |
真空技術応用装置事業計 | 8,004,216 | 149.4 |
サービス事業 |
|
|
部品販売 | 992,456 | 66.2 |
修理・その他 | 1,100,944 | 113.9 |
サービス事業計 | 2,093,401 | 84.9 |
合計 | 10,097,618 | 129.1 |
(注) 1.上記の金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 | |||
受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) | |
真空技術応用装置事業 |
|
|
|
|
水晶デバイス装置 | 1,284,138 | 86.1 | 812,298 | 107.1 |
光学装置 | 1,826,241 | 72.1 | 786,528 | 78.4 |
電子部品装置 | 4,669,133 | 206.1 | 1,593,380 | 96.2 |
その他装置 | 123,500 | 185.6 | 123,500 | - |
真空技術応用装置事業計 | 7,903,013 | 124.4 | 3,315,706 | 97.0 |
サービス事業 |
|
|
|
|
部品販売 | 994,592 | 66.5 | - | - |
修理・その他 | 1,100,944 | 113.9 | - | - |
サービス事業計 | 2,095,537 | 85.1 | - | - |
合計 | 9,998,551 | 113.4 | 3,315,706 | 97.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 | 前年同期比(%) |
真空技術応用装置事業 |
|
|
水晶デバイス装置 | 1,230,022 | 103.0 |
光学装置 | 2,042,447 | 69.6 |
電子部品装置 | 4,731,747 | 443.8 |
その他装置 | - | - |
真空技術応用装置事業計 | 8,004,216 | 149.4 |
サービス事業 |
|
|
部品販売 | 994,592 | 66.5 |
修理・その他 | 1,100,944 | 113.9 |
サービス事業計 | 2,095,537 | 85.1 |
合計 | 10,099,754 | 129.2 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | ||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
株式会社金沢村田製作所 | - | - | 3,109,187 | 30.8 |
Largan Precision Co.Ltd., | 1,357,935 | 17.4 | - | - |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度のLargan Precision Co.Ltd.,に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10に満たないため記載しておりません。
3.前連結会計年度の株式会社金沢村田製作所に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10に満たないため記載しておりません。
当社グループは、真空技術をキーテクノロジーとして、主に電子部品等を真空蒸着やスパッタリングやエッチングにより加工するための真空技術応用装置を開発・製造・販売しております。当社グループの生産は、多品種少量個別受注生産を行っているため、取引先である電子デバイスメーカ等の設備投資動向や最終商品である情報通信、デジタル家電等の需要動向に影響を受けやすく、これまでもその影響により業績が大きく変動しております。
デジタル家電をはじめ自動車や照明など、身の回りにあるさまざまな製品への真空技術応用範囲の拡大は目覚しいものがあります。また、アジアを中心としたデバイスメーカが台頭する中、製品の高機能化・高品質化・価格の低下等が進行しており、当社グループの主要な取引先である電子デバイスメーカ間では差別化を図るための開発競争や最終製品への搭載を目指した販売競争が激しさを増しております。こうした状況は、デバイスメーカの最新鋭で生産性の高い装置や次世代向け生産設備への需要を常に内在しています。各ユーザーからは、装置の試用期間の設定・短納期・成膜技術の提供・製品やサービスに対する保証範囲の拡大などの要望や価格低下圧力・競合会社への販売制限といった形で当社グループに影響を及ぼすことが考えられます。
こうした中で当社グループの課題は、業績の持続的成長と海外市場への対応の強化を図ることであります。
これらに対応するため当社グループは、多くのユーザーへの納入実績や真空技術が利用されている産業の裾野の広さを背景として、新しい技術開発による成長市場の開拓や既存技術応用分野の再開拓により新しい事業の柱を育ててまいります。また、製品基本性能に対する信頼性の向上やコストダウンによる利益率の改善等により利益体質、業績安定企業への基板を固めてまいります。
また、上海子会社の営業・サービス機能の充実と現地調達等によるコストダウンにより価格競争力を高め、本社との連携を密にすることで中国・台湾を中心として拡大するアジア市場へ対応するとともに、既に当社製品を使用して海外生産をしているユーザーへのサポートを強化してまいります。
さらに、成長のための再投資を可能とするために、スリム化を推進し、財務体質を強化してまいります。
当社グループの業績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因は主に以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) デバイスメーカの設備投資動向及び情報関連市場の消費動向によるリスク
当社グループの製造販売する真空技術応用装置は、水晶デバイス、光学デバイス及び電子部品等を加工するための生産設備であるため、当社グループの業績はこれらデバイスメーカ等の設備投資動向に影響を受ける傾向にあります。これに加え特に近年は、これらデバイスメーカの設備投資は、情報通信機器、デジタル家電等の需要により一層迅速に対応してきております。このような中、当社グループとしてもこれら最終消費市場の動向に影響を受ける傾向が強くなっており、需給バランスによるデバイスメーカの設備投資の大幅な縮小によって当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 顧客ニーズの高度化に関わるリスク
次世代情報関連機器及びデジタル家電等の急激な技術革新の進展により、顧客の当社グループ開発装置に対する高機能化・高精度化のニーズが強まっており、受注案件によっては技術的に相当程度困難を伴う場合があります。
当社グループでは、技術的な対応可能性及び収益性を勘案した上で受注を行っておりますが、予期せぬ新技術の開発要請や製品開発の長期化などにより、予定外のコストアップとなる可能性があります。
また当社グループでは継続して新製品を開発できると考えておりますが、研究開発の成果は不確実なものであり、必ずしも成果に結びつくとは限らないため、将来の成長と収益性を低下させる可能性があります。このような場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 販売価格の低下によるリスク
情報通信機器、デジタル家電等の最終消費財の値崩れにより、デバイスメーカである顧客から装置販売価格の引下げ要求が恒常化しているうえ、競合メーカとの販売競争の激化などにより、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 資材の調達に関わるリスク
当社グループは、生産財を全て社外から調達しているため、加工品においては、加工業者の加工能力・材料調達能力等、また購入品については仕入業者の納期や価格等の変動要因があります。
当社グループは、これら供給先との情報共有等により安定的な供給を確保しておりますが、供給の遅延・中断や急激な需要の増加があった場合は必要不可欠な資材の供給不足が生じることがあります。
(5) 個別受注・仕様によるリスク
近年スマートフォンを始めとする情報通信機器やデジタル家電等の最終消費財のライフサイクルが短くなり、セットメーカは在庫圧縮傾向にあります。
その為、当社グループの顧客であるデバイスメーカは、セットメーカからの納入リードタイムの短縮要請が強まる中、当社グループに対しても、以前より厳しい納期での引合い傾向になってきております。
したがって、当社グループは受注金額、製品仕様等の調整・折衝を行っている段階で、受注確度の高い場合は、材料等の先行手配や見込み生産をすることもありますが、最終的には受注に至らない場合もあり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 海外事業展開によるリスク
当社グループが海外で事業展開するにあたり、同業他社及び他業種企業と同様に世界及び各地域における経済環境、自然災害、戦争、テロ等の不可抗力により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
とりわけ、当社グループは中国市場へ進出しており、一般にカントリーリスクといわれる政策変更、社会・政治及び経済状況の変化、資本規制、労働力の不足、人材育成のためのコスト負担、電力等のインフラ不安定性、貿易に関する諸規制等の影響を受けやすくなっております。
これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 知的財産権によるリスク
当社グループは真空技術を応用した薄膜形成装置の製造に関する特許を保有し、積極的に権利獲得をめざしております。また、その製品に関わる特許調査も行っております。しかしながら、第三者からの予期せぬ特許侵害の申し立てが行われ、申し立ての正当性が認められた場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 大規模災害によるリスク
当社グループは、製造業の基本である安全と工場災害防止に注力していますが、大地震、台風、大洪水やテロなどにより、生産活動の停止や社会インフラの大規模な損壊など予想を超える状況が発生した場合、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
(1) 当社が技術援助等を与えている契約
契約会社名 | 相手方の名称 | 国名 | 契約品目 | 契約内容 | 契約期間 |
株式会社昭和真空 | 昭和真空機械 | 中国 | 真空技術応用装置 | 技術援助 (注) | 平成23年7月1日から平成28年6月30日まで以後1年毎に自動継続 |
商標使用許諾 | 平成23年7月1日から平成28年6月30日まで以後1年毎に自動継続 | ||||
株式会社昭和真空 | 昭和真空機械貿易 | 中国 | 真空技術応用装置 | 商標使用許諾 (注) | 平成23年7月1日から平成24年12月31日まで以後1年毎に自動継続 |
(注) 対価として一定料率のロイヤリティーを受け取っております。
(2) その他
契約会社名 | 相手方の名称 | 国名 | 契約名 | 契約内容 |
株式会社昭和真空 | 株式会社アルバック | 日本 | 業務の相互協力に関する覚書 | 株式会社アルバックを中心とする関連グループの企業集団活動に参画し、同グループ間での財務、販売、技術等の情報交換や、宣伝広告等の連携、商標(ULVACGROUP)の使用、その他経営資源の相互有効活用を行うことを目的とした業務の相互協力を定めた覚書。 (注1) |
株式会社昭和真空 | 株式会社アルバック | 日本 | 商標使用契約 | 株式会社アルバックの登録商標「ULVACGROUP」を、当社が製造・販売する製品に使用する商標使用許諾契約。 (注2、3) |
(注) 1.契約期間:平成11年4月1日から平成16年3月31日まで以後5年毎に自動継続
2.契約期間:平成11年4月1日から平成16年3月31日まで以後5年毎に自動継続
3.当社は商標使用料として売上総額(株式会社アルバック及びそのグループからの仕入高相当額を除く)の一定率を支払っております。
当社グループは真空技術をベースに、メカトロニクス・薄膜形成技術等の先端技術により、特に情報通信分野に適合した新製品の開発に注力しております。
当社グループの研究開発は要素技術、装置開発、プロセス開発を技術開発部が担当しております。一部門で行うことで、要素開発・装置開発とプロセスを直結し、開発効率を上げ、市場要望に対応した開発を図っております。また、重点開発には、これら基盤技術ならびに装置開発について、市場要請に迅速に対応するため、技術部門を中心としたメンバーから構成される社内横断的プロジェクト制を導入して、速やかに研究開発を推進しております。
当連結会計年度における研究開発活動は次のとおりです。
水晶デバイス装置
水晶振動子用周波数調整の高精度化を目的に周波数調整から封止までの工程を全て真空中で行う装置を開発いたしました。
光学装置
スマートフォン等に搭載されているカメラモジュール等の光学部品分野における光学薄膜形成用真空蒸着装置におきまして、高品質の膜質を提供する蒸着装置として改良を加え、低価格のAR専用蒸着装置、量産型フィルタ用光学蒸着装置を販売しております。また、スマートフォン用高性能レンズなど複雑な表面形状部品への成膜に対応するために、Genesis ARの開発を行い、コーティングメーカへのサンプル提供を開始いたしました。
電子部品・その他装置
ワンセグやGPS機能を付加したスマートフォン等に用いられている電子部品分野向けの高精度薄膜形成装置や高性能ドライエッチング装置の開発を継続して実施しております。新たなプロセスとしてALDを採用し、色調調整装置、バリア膜形成装置の販売を開始いたしました。また、タブレット・スマートフォン等の移動通信機器に用いられるSAWフィルター生産ラインの効率化を目指し、電極形成用蒸着装置、アッシング装置、周波数調整装置の販売を開始いたしました。
当連結会計年度における研究開発費の総額は、3億93百万円となっております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比べ20億35百万円増加し、118億59百万円となりました。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ18億89百万円増加し、86億26百万円になりました。これは主に仕掛品が5億37百万円、受取手形及び売掛金が2億42百万円減少したものの、現金及び預金が26億80百万円増加したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ1億46百万円増加し、32億33百万円になりました。これは主に建設仮勘定が40百万円、ソフトウェア仮勘定が31百万円、投資有価証券が46百万円増加したことによるものです。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ19億56百万円増加し、44億29百万円になりました。これは主に支払手形及び買掛金が4億48百万円、1年内償還予定の社債が8億円、1年内返済予定の長期借入金が2億円、賞与引当金が1億25百万円増加したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ10億1百万円減少し、5億70百万円になりました。これは主に社債が8億円、長期借入金が2億円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ10億81百万円増加し、68億59百万円になりました。これは主に利益剰余金が10億57百万円増加したことによるものです。
(2) 経営成績の分析
当連結会計年度の業績は、受注高99億98百万円、売上高100億99百万円、経常利益11億44百万円、親会社株主に帰属する当期純利益11億80百万円となりました。
受注高の主な内訳は水晶デバイス装置関連が12億84百万円で全体の12.8%、光学装置関連が18億26百万円で全体の18.3%、及び電子部品装置関連が46億69百万円で全体の46.7%となりました。
売上高の主な内訳は水晶デバイス装置関連が12億30百万円で全体の12.2%、光学装置関連が20億42百万円で全体の20.2%、及び電子部品装置関連が47億31百万円で全体の46.9%となりました。
今後の見通しにつきましては、世界経済は、緩やかな回復が続くことが期待されていますが、米国の金融政策正常化の影響や欧州の高い実業率や難民問題、新興国の経済の先行きへの不安感、原油価格の下落影響等により常に原則懸念がつきまとう不透明な状況で推移することが見込まれています。わが国もその中にあり、閉塞感が続くものと考えております。
当社グループを取り巻く事業環境を見ると、引き続きスマートフォン関連市場が電子デバイスメーカを牽引すると予想しています。スマートフォンの数量拡大は緩やかになりつつありますが、高速通信システムへの切り換えやマルチバンド対応のスマートフォンの増産を背景に搭載される電子部品の需要は増加すると見込んでおります。また、小型カメラモジュール市場もスマートフォンのデュアルカメラ化や車載カメラの需要増大により拡大が続くと予想しております。
当社グループとしましても、さらなる成長のために新しい技術や新しい成膜レシピを完成させ、市場への展開を図ってまいります。既存技術応用分野の開拓の継続や製品基本性能の信頼性向上とアフターサービスの充実を図ることと合わせ、業績安定企業への基盤づくりに努めてまいります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。