第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、経済活動の縮小を招き、人々の生活に大きな打撃を与え続けています。ワクチン接種が始まりその効果が期待されていますが、その終わりは見通せない状況です。一方コロナ禍は、医療や教育現場を支援する技術やはたらき方の多様化を後押しする製品・サービスの進歩を加速させました。このような、新たに創造される常識や価値観に対応する技術が求められる流れは、電子部品の開発需要につながるものであり、真空技術をキーテクノロジーとして電子部品用薄膜装置を開発・製造し、電子部品・光学部品メーカに販売している当社グループにとっても、真空技術の応用範囲の拡大につながるものであります。

当社グループが、今後の成長のために重要なことは、顧客のニーズを正しく把握し装置開発に反映し、将来の事業の柱に育てることです。今後は、従来にも増して世の中がダイナミックに変化していくことが予想されます。その変化にスピード感をもって対応し、結果を出していくことが必要だと認識しています。変化の「種」は、顧客から問い合わせやサンプル成膜依頼の形で持ち込まれます。その一つひとつに誠実かつ実直に向き合い、「種」を「芽」に、そして「実」にするために、当期より稼働した新開発棟を活用して、成果を出すことに拘って取り組み、当社グループの経営方針である「成長するニッチ市場にフォーカス」、「技術力による差別化と独自性の発揮」を実現し、水晶デバイス市場、光学部品市場に続く新しい事業の柱の構築による当社グループの成長と業績の安定につなげるべく取り組んでまいります。また、品質管理の強化や装置ユーザーに対するアフターサービスの充実にも積極的に努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。ただし、以下に記載された項目以外のリスクが生じた場合においても、当社グループの業績及び財務状況に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、これらのリスク発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努めることで、発生後の損失を最小化することを基本方針としております。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在入手し得る情報に基づいて当社グループが判断したものであります。

 

(1) デバイスメーカの設備投資動向等によるリスク

当社グループが製造販売する真空技術応用装置は、水晶デバイス、光学デバイス及び電子部品等を加工するための生産設備であるため、当社グループの業績はこれらデバイスメーカの設備投資動向に影響を受ける傾向にあります。また、デバイスメーカの設備投資は、スマートフォンなどの情報通信機器、デジタル家電等の需要に影響を受ける形となります。近年は最終製品のライフサイクルの短期化傾向が強まっているため、デバイスメーカの設備投資の動向も短期で変動する可能性があります。当社の想定よりも急激な変動が起きた場合、急激な需要増に対応できず受注機会を逸したり、急激な需要減により受注が困難になったり、受注キャンセルが生じる可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、電子部品市場の動向を注視し、デバイスメーカとの良好な関係から得られた情報等に基づき、人員の手配や稼働日数当の調整により需要の変動に合わせた生産能力となるよう機動的な対策を講じております。

 

(2) 顧客ニーズの高度化、製品の開発に関わるリスク

当社グループの主要な取引先であるデバイスメーカでは、革新的な新製品の開発を適切なタイミングで実施することが重要となっており、技術革新のスピードが加速し、製品のライフサイクルが短期化しています。そのため、デバイスメーカの当社グループ開発装置に対するニーズが高機能化・高精度化・多様化しており、受注案件によっては技術的に相当程度困難を伴う場合があります。市場・製品動向の変化や当社グループの技術を代替し得る技術革新が想定を超えて発生した場合、予期せぬ新技術への対応や開発期間の長期化、開発費用の増大を招き、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、継続して新製品を開発するために、必要な研究開発投資を継続して行っております。顧客の開発活動を強力に支援するため、2019年度には相模原工場内に新たに研究開発棟を建設しました。受注に際しては、技術的な対応可能性及び収益性を勘案し、開発テーマについては、将来の市場、製品及び技術動向や顧客からの要望などに基づき選定し、その実効性と効率性の向上に努めております。

 

(3) 販売価格の低下によるリスク

電子部品の価格は、厳しい値下げ要請や同業者間の熾烈な競争により、恒常的に低下する傾向にあります。最近ではアジア地域の電子部品メーカの台頭により価格競争はさらに激しさを増しております。そのため、電子部品の開発や生産設備である当社グループの装置に対しても、取引先であるデバイスメーカから装置販売価格の引下げ要求が恒常化しているうえ、競合する他社メーカとの販売競争が激しさを増しています。価格競争の一層の激化により、販売価格の下落を補うコストダウンや売上の拡大が必ずしも実現できず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

これに対して当社グループは、継続的かつ積極的なコストダウンを推進し、売上の拡大や収益性の向上に努めております。

 

(4) 資材の調達に関わるリスク

当社グループは、生産財を全て社外から調達しているため、原材料の価格上昇に伴う仕入価格の上昇や需給逼迫、自然災害等に起因する生産財の調達難による生産への影響があります。また、装置の品質への影響としては、加工業者の加工能力が挙げられます。想定を超える急激な原材料価格の高騰や生産財の供給悪化が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

これに対して当社グループは、仕入先との情報共有、重要資材について政策的な在庫確保、仕入先の分散化などを実施することで安定的な供給確保に努めております。また、品質の維持向上のために必要と判断した場合には、仕入先に対する指導を実施しております。

 

(5) 個別受注・個別仕様によるリスク

近年、スマートフォンをはじめとする情報通信機器やデジタル家電等の最終消費財のライフサイクルが短くなり、セットメーカは在庫圧縮傾向にあります。そのため、当社グループの主要取引先であるデバイスメーカは、セットメーカからの納入リードタイムの短縮要請が強まっており、当社グループに対しても、以前より厳しい納期での引合いとなる傾向が強まってきております。したがって当社グループは、受注金額、製品仕様等の調整・折衝を行っている段階で、受注確度が高いと判断した場合には、材料等の先行手配や見込生産をすることもありますが、最終的には受注に至らない場合もあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

これに対して当社グループは、見込生産の判断については、経営会議で慎重な審議をするとともに可能な限りデバイスメーカの意思表示を確認するよう努めております。また、相対的に他の装置へ転用可能性が高い部材から先行手配をするなどリスク軽減に努めております。

 

(6) 海外事業展開によるリスク

海外での事業展開においては、当該国・地域の政情、為替、税制等の法制度、金融・輸出入に関する諸規制、社会資本の整備状況、その他地域的特殊性及びこれら諸要因の急激な変化の影響を受ける傾向にあります。当社グループは、中国(上海)に子会社が2社あり、主に中国・台湾を中心としたアジアで事業を展開するデバイスメーカに対して装置納入及びアフターサービスを展開しております。近年の中国を中心とした新興国市場が拡大しており、新興国における政治・経済・紛争など急激な変化が起きた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

これに対して当社グループは、毎月の経営会議で海外子会社の経営状況を把握するとともに、コンサルティング会社からの継続的な情報収集等により、中国の法規制等の動向を注視し必要な対策を講じております。現時点で新たな海外展開の具体的な計画はありませんが、海外展開にあたり、拠点はインフラの整備状況やサプライチェーンをはじめ生産コストや採算性等を総合的に判断して配置することとしております。特に新興国への進出ではそのリスクを慎重に検討した上で判断することとしております。

 

(7) 知的財産権によるリスク

当社グループは、真空技術を応用した薄膜形成装置の製造に関する特許を保有し、積極的に新規権利獲得に努めています。特に技術革新の著しい電子部品業界向けの生産設備であるため知的財産権は重要な経営資源のひとつであり、知的財産権の保護、知的財産権にからむ紛争の回避は重要な経営課題であります。しかし、当社グループの知的財産権が第三者により無効とされる可能性、特定の地域で十分な保護が得られない可能性や知的財産権の対象が模倣される可能性もあります。このような場合、当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

また、結果として第三者の特許を侵害するに至った場合やその他知的財産権に係る紛争が発生した場合には、当社グループの製品の生産・販売が制約を受けたり、損害賠償等の支払いが発生することで当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

これに対して当社グループは、製品等の開発、製造、販売その他事業活動によって、第三者の知的財産権を侵害しないよう、あらかじめ調査を行うとともに継続的に他社特許出願・許諾状況をモニタリングし、リスクの回避に努めております。

 

(8) 外国為替変動によるリスク

当社グループの海外売上比率は約75%と比較的高く、海外にも子会社を有していることから、生産・販売活動が為替変動の影響を受けます。為替変動は、当社グループの外貨建取引から発生する収益・費用及び資産・負債の円換算額を変動させ、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、為替変動リスクを軽減させるため、原則として円建取引をしております。例外的に外貨建取引を行う場合には、為替変動を販売価格に反映させるよう努めております。

 

(9)災害・感染症等によるリスク

当社グループは、事業所所在地における災害の発生や感染症の流行等により、操業を停止する可能性があります。製造業の基本である安全と向上災害防止に注力していますが、想定を超える事態が発生した場合には、建物や設備の倒壊・破損による損害や感染症等による生産の中断等が発生した場合、顧客への納品が遅延すること等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、災害対策規程を整備して事態発生に備えるとともに、従業員の安全確保を第一にしつつ、災害や感染症の未然防止、早期復旧、取引先との良好な関係の構築に努め、リスク分散に取り組んでおります。

なお、2020年年初より顕在化した新型コロナウイルスの感染拡大における当社グループへの具体的な影響としては、海外渡航制限や日本を含む各国の入国制限などが実施されたことで、物流の停滞による資材調達の遅延発生や顧客の海外工場へ出張ができないことで装置の立ち上げ作業ができないことなどにより、生産計画の遅れという形で表れました。新型コロナウイルスの感染拡大に対しては、引き続き衛生管理の徹底や、時差出勤・在宅勤務等の実施により感染防止に取り組んでおります。また、生産計画の遅れに対しては、リモートによる現地作業支援を実施するとともに、渡航制限等に関する情報収集に日々努め、解除された際に速やかに行動に移せるよう準備を進めております。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比べ1億58百万円減少し、153億12百万円となりました。

 

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べ3億36百万円減少し、112億65百万円になりました。これは主に現金及び預金が16億59百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が12億76百万円、仕掛品が4億39百万円減少したことによるものです。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ1億78百万円増加し、40億47百万円になりました。これは主に機械装置及び運搬具が3億4百万円増加したことによるものです。

 

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べ4億4百万円減少し、49億30百万円になりました。これは主に1年内償還予定の社債が4億50百万円増加したものの、前受金が3億89百万円、支払手形及び買掛金が3億33百万円減少したことによるものです。

固定負債は前連結会計年度末に比べ4億73百万円減少し、3億74百万円になりました。これは主に社債が4億50百万円減少したことによるものです。

 

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べ7億19百万円増加し、100億7百万円になりました。これは主に利益剰余金が6億47百万円増加したことによるものです。

 

② 経営成績の状況

当連結会計年度における世界経済は、長期化する米中貿易摩擦の影響に加え、新型コロナウイルス感染拡大防止のために各国が実施した渡航制限や都市封鎖等により経済活動が大きく停滞しました。また、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により、景気回復は緩やかなペースとなりました。米国では、都市封鎖解除後に雇用が回復し個人消費も持ち直しの動きが見られました。欧州は、回復基調にありましたが感染拡大を止められず、再び経済活動が停滞しました。アジアでは、経済活動を再開した中国の経済回復が継続しました。日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が継続する中、生産及び輸出で持ち直しの動きが見られましたが、企業収益は大幅な減少が続き、個人消費や設備投資も弱含むなど先行き不透明な状況で推移しました。

当社グループを取り巻く経営環境を見ると、第5世代移動通信システムの商用サービスがスタートし、自動車の電装化やモノのデジタル化、工場のオートメーション化など、次世代通信への需要拡大を背景に、当社グループの主要取引先である電子部品メーカの次世代製品開発への取り組みは継続しました。生産設備投資では、期初の様子見姿勢による弱含みの状況から持ち直しの動きを見せ、分野・客先別に濃淡はあるものの、期末にかけては堅調に推移しました。特に水晶デバイス業界では、海外メーカを中心に積極的な設備投資がありました。

こうした環境の中、当社グループは、新型コロナウイルス感染症対策をとるとともに、経営方針である「成長するニッチ市場にフォーカスする」や「技術力による差別化と独自性を発揮する」に従い、当期より稼働した新しい開発棟を活用し、次世代電子部品に向けた電子部品メーカからのサンプル成膜の依頼や共同開発に取り組みました。また、既存分野の深掘りによる拡販や、既存技術応用分野及び新規市場の開拓に努めました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症による渡航制限の長期化など、平時に比べると事業活動に制約を受ける形となりました。

生産面では、通期にわたり渡航制限がある中、海外子会社の据付作業をリモート支援するとともに、第2四半期以降には海外顧客の強い要請に応じて必要な渡航を実施することで着実な装置納品に取り組みました。新型コロナウイルスによる各種制約がある中、生産効率を高めコスト削減を図りました。

損益面では、受注済み案件を着実に納品し売上計上しました。案件ごとの原価管理、品質管理体制の強化に努め、装置の初期不具合の削減と不具合発生時の早期解消によるコスト削減、追加原価の発生抑制に取り組むことで、利益確保に努めました。

この結果、当連結会計年度の業績は、受注高103億77百万円(前年同期比7.8%減)、売上高107億19百万円(同2.0%減)となりました。

損益につきましては、経常利益14億77百万円(前年同期比19.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益10億16百万円(同18.7%増)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

a.真空技術応用装置事業

真空技術応用装置事業の業績につきましては、デバイスメーカ各社の製品開発への取り組み姿勢は継続しました。生産設備投資は、期初に比べて持ち直しの動きとなり、分野・客先別に濃淡があるものの、期末にかけて堅調に推移しました。

受注高は85億36百万円(前年同期比10.9%減)、売上高は88億79百万円(同4.1%減)、セグメント利益は20億52百万円(同10.2%増)となりました。

業界別の状況は以下のとおりです。

 

(水晶デバイス装置)

水晶デバイス業界では、第2四半期後半にかけて持ち直し、その後堅調に推移しました。主に海外の水晶デバイスメーカによる活発な設備投資があり、周波数調整工程向け装置を中心に受注に努めました。

水晶デバイス装置の受注高は52億6百万円(前年同期比83.9%増)、売上高は31億85百万円(同70.9%増)となりました。

 

(光学装置)

光学業界では、海外渡航制限が継続する中、感染防止に万全を期しながら必要な渡航を実施し、受注済案件の納品・売上計上に努めました。上期は発注済み装置の立ち上げを優先し、増産設備投資に対しては慎重な姿勢でしたが、下期に入りまとまった受注獲得があるなど、持ち直しの動きとなりました。

光学装置の受注高は22億48百万円(前年同期比61.5%減)、売上高は48億79百万円(同9.4%減)となりました。

 

(電子部品装置・その他装置)

電子部品業界では、電子レントゲン用シンチレータ向けの装置などの受注獲得がありました。顧客との共同開発やサンプル成膜の依頼に積極的に取り組むことを通じて受注獲得に努めました。前年同期比で受注高は増加しているものの、総じて弱含みで推移しました。

電子部品装置・その他装置の受注高は10億81百万円(前年同期比18.8%増)、売上高は8億14百万円(同59.5%減)となりました。

 

b.サービス事業

サービス事業につきましては、ユーザーに対する定期的な稼働状況確認により、ユーザーが持つ潜在ニーズの掘り起こしに努めるとともに、顧客の生産性向上提案を推進し、装置の改造・修理や消耗品の販売に努めました。前年に比べ装置改造が増加しました。

サービス事業の売上高は18億40百万円(前年同期比10.0%増)、セグメント利益は4億63百万円(同46.7%増)となりました。

 

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ16億51百万円増加し、52億96百万円になりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金獲得は23億86百万円(前年同期29.6%増)となりました。これは主に法人税等の支払額4億99百万円、前受金の減少額3億89百万円、仕入債務の減少額3億58百万円などによる使用があったものの、税金等調整前当期純利益14億74百万円、売上債権の減少額12億77百万円、たな卸資産の減少額4億69百万円、未収消費税の減少額1億96百万円、減価償却費1億82百万円などによる獲得があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金支出は3億89百万円(前年同期比38.1%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出3億76百万円などがあったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金支出は3億81百万円(前年同期比0.3%減)となりました。これは主に配当金の支払額3億68百万円などによる支出があったことによるものです。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績 

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
自  2020年4月1日
至  2021年3月31日
(千円)

前年同期比(%)

真空技術応用装置事業

 

 

  水晶デバイス装置

3,185,017

170.9

  光学装置

4,879,544

90.6

  電子部品装置

814,623

40.5

  その他装置

    真空技術応用装置事業計

8,879,186

95.9

サービス事業

 

 

  部品販売

1,040,018

101.6

  修理・その他

800,901

123.2

    サービス事業計

1,840,919

110.0

合計

10,720,106

98.0

 

(注) 1.上記の金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
自  2020年4月1日
至  2021年3月31日

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

真空技術応用装置事業

 

 

 

 

  水晶デバイス装置

5,206,057

183.9

3,971,470

203.6

  光学装置

2,248,930

38.5

1,980,914

43.0

  電子部品装置

1,081,787

118.8

680,420

164.6

  その他装置

    真空技術応用装置事業計

8,536,775

89.1

6,632,804

95.1

サービス事業

 

 

 

 

  部品販売

1,039,665

101.5

  修理・その他

800,901

123.2

    サービス事業計

1,840,567

110.0

合計

10,377,343

92.2

6,632,804

95.1

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
自  2020年4月1日
至  2021年3月31日
(千円)

前年同期比(%)

真空技術応用装置事業

 

 

  水晶デバイス装置

3,185,017

170.9

  光学装置

4,879,544

90.6

  電子部品装置

814,623

40.5

  その他装置

    真空技術応用装置事業計

8,879,186

95.9

サービス事業

 

 

  部品販売

1,039,665

101.5

  修理・その他

800,901

123.2

    サービス事業計

1,840,567

110.0

合計

10,719,753

98.0

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。  

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

当連結会計年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

GENIUS ELECTRONIC

OPTICAL (Xiamen) CO.LTD

2,951,700

27.0

2,748,000

25.6

三生電子株式会社

1,888,679

17.6

Largan Precision Co.Ltd.,

1,897,137

17.4

1,373,338

12.8

 

(注)  1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

  2.前連結会計年度の三生電子株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10に満たないため記載しておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。

当社グループが連結財務諸表作成に際して採用している重要な会計方針及び重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」をご参照ください。

 

b.キャッシュ・フローの状況の分析

「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

c.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

d.資本の財源及び資金の流動性

当社グループの事業活動における資金需要は、運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要は、原材料等の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用等があります。設備投資資金需要は、機械装置等の取得等であります。これらの運転資金及び設備資金につきましては、内部資金、金融機関からの借入及び社債発行により調達を行っております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 当社が技術援助等を与えている契約

契約会社名

相手方の名称

国名

契約品目

契約内容

契約期間

株式会社昭和真空

昭和真空機械

(上海)有限公司

(連結子会社)

中国

真空技術応用装置

技術援助 (注)

2011年7月1日から2016年6月30日まで以後1年毎に自動継続

商標使用許諾

2011年7月1日から2016年6月30日まで以後1年毎に自動継続

株式会社昭和真空

昭和真空機械貿易

(上海)有限公司

(連結子会社)

中国

真空技術応用装置

商標使用許諾

2011年7月1日から2012年12月31日まで以後1年毎に自動継続  

 

(注)  対価として一定料率のロイヤリティーを受け取っております。

   

(2) その他

契約会社名

相手方の名称

国名

契約名

契約内容

株式会社昭和真空

株式会社アルバック

日本

業務の相互協力に関する覚書

株式会社アルバックを中心とする関連グループの企業集団活動に参画し、同グループ間での財務、販売、技術等の情報交換や、宣伝広告等の連携、商標(ULVACGROUP)の使用、その他経営資源の相互有効活用を行うことを目的とした業務の相互協力を定めた覚書。   (注)1

株式会社昭和真空

株式会社アルバック

日本

商標使用契約

株式会社アルバックの登録商標「ULVACGROUP」を、当社が製造・販売する製品に使用する商標使用許諾契約。  (注)2、3

 

(注) 1.契約期間:1999年4月1日から2004年3月31日まで以後5年毎に自動継続

2.契約期間:1999年4月1日から2004年3月31日まで以後5年毎に自動継続

3.当社は商標使用料として売上総額(株式会社アルバック及びそのグループからの仕入高相当額を除く)の一定率を支払っております。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは真空技術をベースに、メカトロニクス・薄膜形成技術等の先端技術により、特に情報通信分野に適合した新製品の開発に注力しております。

相模原工場に新たに建設し2020年3月に運用を開始した研究開発棟において、真空技術を要するマーケット動向を踏まえた要素技術、プロセス、及び装置の開発を強化しております。また、お客様からの問い合わせに基づく依頼実験を多数、かつ迅速に行うため、研究開発用装置を新たに導入いたしました。これらの設備と蓄積してきた技術力を活かし、多くのお客様と共同開発に取り組み、着実に成果をあげております。

2018年に着手したIoTの要素を取り込んだ装置や設備の開発につきましては、遠隔監視や予兆保全を可能とするシステムを搭載した装置の販売を2021年度中に開始する予定です。また、AI技術の装置への応用に係る研究開発も開始いたしました。

当連結会計年度における研究開発活動は次のとおりです。

 

水晶デバイス装置

第5世代移動通信システムの普及に伴い水晶デバイスの需要は高まり、更なる小型化と高周波化そして個々のデバイスに対するトレーサビリティが求められています。これらに対応するため、新たな要素技術開発(機構、制御、測定)に取り組み、新型装置に搭載してまいります。

有機EL用途向けに開発を進めている新方式による水晶膜厚計(COÅTLEADER)は、2021年度中の販売開始を予定しています。

 

光学装置

スマートフォンに搭載されるカメラは高機能・高性能化が進んでおり、使用されるマイクロレンズに対しても高性能化が要求されています。お客様のニーズにマッチした高性能なマイクロレンズ用反射防止膜形成装置を開発するため、下記の技術開発を行っております。

① 基板直接観測式光学モニタの搭載

② RFイオンソースの信頼性向上と性能向上

③ 省力化・全自動化への挑戦(ロードロック式カルーセルスパッタ装置)

 

電子部品・その他装置

タブレット・スマートフォン等の移動体通信機器に用いられるSAWフィルター生産ラインの効率化を目指した電極形成用蒸着装置、アッシング装置、周波数調整装置の開発を継続しております。

また、さらなる電子部品の小型・高精度化などに伴い必要となる装置開発ニーズを、依頼実験などを通じて取り込み、量産用装置の開発販売につなげてまいります。

 

当連結会計年度における研究開発費の総額は、430百万円となっております。