第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当社グループの主力市場である米国及び欧州の当連結会計年度(平成29年3月1日から平成30年2月28日まで)の経済は、米国ではハリケーンの影響による一時的な鈍化が見られたものの、労働市場の回復を背景にした個人消費の底堅い成長が持続したことに加えて、設備投資の回復も明確になり、景気の拡大が続きました。英国は、雇用が回復基調となり、物価水準も上昇傾向にあるなど足元の景気動向は強含みで推移しました。その他欧州は、雇用情勢の改善を受けた個人消費が堅調に推移したことに加えて、設備投資が回復するなど、景気の拡大基調がユーロ圏のほぼ全域に広がりました。

 このような環境の中で当社グループは、米国及び欧州で高まる需要を追い風に、販売網を拡充して積極的な販売活動を展開したこと等により、ミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの当連結会計年度の販売台数は、前連結会計年度と比較して増加しました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は過去最高となる943億4千2百万円(前連結会計年度比13.7%増)となりました。利益面につきましては、原材料価格の上昇、人件費や研究開発費の増加等を増収効果で吸収し、営業利益は141億3千3百万円(同5.4%増)となりました。経常利益は、為替差損が減少したことにより140億3千3百万円(同19.7%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用を44億8千5百万円計上したことにより95億4千7百万円(同23.1%増)となりました。

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

 1. 日本

   日本では、欧州向けミニショベルの販売台数が増加したこと等により、売上高は331億1千6百万円(前連結会計年度比7.1%増)、セグメント利益は123億8百万円(同6.1%増)となりました。

 2. 米国

   米国では、ミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの販売台数が増加したこと等により、売上高は453億6千3百万円(前連結会計年度比14.3%増)となりましたが、セグメント利益は日本からの製品仕入価格の値上げの影響等により15億4千4百万円(同34.2%減)となりました。

 3. 英国

   英国では、ミニショベル及び油圧ショベルの販売台数が増加したこと等により、売上高は108億2千2百万円(前連結会計年度比30.2%増)、セグメント利益は5億3千4百万円(同67.1%増)となりました。

 4. フランス

   フランスでは、これまでに取り組んだディーラー開拓の効果もあり、ミニショベル及び油圧ショベルの販売台数が増加したことに加え、円安によりユーロ建て売上の円換算額が押し上げられたこともあり、売上高は47億3千2百万円(前連結会計年度比33.0%増)、セグメント利益は3億1千4百万円(同61.5%増)となりました。

 5. 中国

  中国では、油圧ショベルの販売台数が減少したこと等により、売上高は3億8百万円(前連結会計年度比39.6%減)、セグメント利益は日本への部品の供給が増加したこと及び貸倒引当金の戻入などがあったこと等により、4億1百万円(同345.1%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

   当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、法人税等の支払や配当金の支払による支出がありましたが、税金等調整前当期純利益などの収入があったこと等により、前連結会計年度末に比べ67億7千8百万円増加し、当連結会計年度末の資金残高は304億1千1百万円となりました。

   なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

   当連結会計年度において営業活動により得られた資金は104億6百万円(前連結会計年度比35億8千3百万円の増加)となりました。

   これは主に、法人税等の支払額33億4百万円(同10億2千2百万円の減少)、売上債権の増加額9億4千1百万円(同1億8百万円の減少)等の支出がありましたが、税金等調整前当期純利益140億3千3百万円(同23億5百万円の増加)、仕入債務の増加額5億9千8百万円(同19億3千7百万円の減少)等の収入があったことによるものです。

 

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

   当連結会計年度において投資活動により使用した資金は13億2千6百万円(前連結会計年度比1億1千5百万円の減少)となりました。

   これは主に、有価証券の償還による9億9百万円(同9億9百万円の増加)の収入がありましたが、有形固定資産の取得による支出8億6千6百万円(同3億2千5百万円の減少)、有価証券の取得による支出9億円(同9億円の増加)、投資有価証券の取得による支出3億円(同2億円の増加)等に使用されたことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

   当連結会計年度において財務活動により使用した資金は12億5千3百万円(前連結会計年度比18億1千3百万円の減少)となりました。

   これは主に、配当金の支払額12億4千1百万円(同1億6千4百万円の増加)等に使用されたことによるものです。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日

至 平成30年2月28日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

87,629

4.7

中国(百万円)

2,285

42.8

合計(百万円)

89,914

5.5

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

日本

32,227

△5.0

7,895

△10.1

米国

49,231

36.4

11,886

48.2

英国

10,229

9.4

1,087

△35.3

フランス

5,393

41.0

1,653

66.6

中国

308

△39.6

合計

97,389

16.4

22,523

15.6

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日

至 平成30年2月28日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

33,116

7.1

米国(百万円)

45,363

14.3

英国(百万円)

10,822

30.2

フランス(百万円)

4,732

33.0

中国(百万円)

308

△39.6

合計(百万円)

94,342

13.7

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日

至 平成30年2月28日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

HUPPENKOTHEN GmbH & Co KG

10,686

12.9

12,955

13.7

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

   当社グループは、以下の「社是」及び「企業理念」を経営の基本方針としております。

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(2)経営環境

 当社グループの主力製品である小型建設機械は、住宅建設の基礎工事、水道管やガス管等の配管工事、公園や庭に木を植える造園工事、老朽化した建物の補修・解体工事など主に居住区域において使用されます。主な販売エリアは米国と欧州であり、ここ数年間の需要動向は、堅調なマクロ経済を背景に高い水準を維持しております。米国ではインフラ投資の拡大や、所得税、法人税の減税を柱とする税制改革により、個人消費や企業の設備投資が旺盛になることが期待され、住宅市場も良好な雇用・所得環境が奏功して高い需要水準を維持する見通しです。また、欧州では、英国においてはEU離脱交渉に伴う不透明感が漂うものの、その他EU圏では雇用改善を背景とした個人消費の好調さに加え、企業収益の増加、設備稼働率の高まりなど内需主導の緩やかな景気拡大が持続するものと予想しております。以上により、当社グループの製品需要は、欧米ともに当面は好調さを維持すると予想しております。

 

(3)対処すべき課題

 当社では一昨年より3年間(平成29年2月期~平成31年2月期)の中期経営計画を策定し、以下の課題に取り組んでおります。

① 市場開拓と顧客満足度の向上

イ)欧米に経営資源を重点配置した販売網の拡充と質的向上

   当社グループの連結売上高に占める欧米の割合は90%を超えており、当社グループが持続的に成長していくためには、欧米に経営資源を重点配置して販売網を拡充し、その質的向上に取り組むことが不可欠と考えております。欧米での新規ディーラー開拓を継続し、よりきめ細かな販売網の構築を引き続き推し進めてまいります。

ロ)グローバルな顧客対応力の強化

   当社製品がお客様に選ばれ続けていくためには、お客様が真に求めるニーズに迅速かつ的確にお応えしていくことが必要と考えております。全世界統一したブランド戦略の企画と実施、ディーラー、ディストリビューターへの販売促進ツール等の提供を行う目的で「グローバル・マーケティング・センター」を米国販売子会社に設置しました。また、欧米各地でのサービストレーニングを強化し、より素早く精度の高い保守サービスが提供できる体制の構築に取り組んでおります。今後は、上記のグローバルな活動を充実させ、「Takeuchi」ブランドの向上と定着を図ってまいります。

ハ)ディーラー、ディストリビューターに対する営業サポートの強化

   各ディーラー、ディストリビューターにとって、アフターサービスの向上が今後益々重要になると認識しております。各社の営業活動をサポートする目的で、平成29年2月期にはICT(情報通信技術)を活用したサービスとして、米国向けの製品全台にGPS機能が付いた情報通信機器の搭載を開始しました。これにより、当社及び各ディーラーは販売した製品の稼働状況や故障内容等をリアルタイムで把握することが可能となりました。今後は、他の地域にも段階的に同サービス拡大すべく取り組んでいくとともに、このサービスの質的向上を図ることにより、収益力の強化に取り組んでまいります。

② 開発・生産活動の改革

イ)製品開発力の強化

   市場ニーズに迅速かつ的確にお応えし続けていくため、設計基準の見直しと乗り心地や快適さの数値化により、当社製品が満たすべき基準を明確にし、設計品質の維持・向上に取り組んでおります。今後も、これまで培った経験知と新たな工学技術・知識の融合を図り、お客様に選ばれ続ける製品開発を推し進めてまいります。

ロ)生産能力の強化

   当社グループの建設機械の生産台数は増加傾向が顕著であり、生産能力の強化は喫緊の課題であると認識しております。平成28年2月には本社第3工場の新築工事、平成30年2月には本社第1工場の拡張工事が竣工し稼動を開始しました。今後は、本社工場のライン構成や工場内物流の最適化による生産性の向上、部材のアッセンブリー購入による本体組立の前工程の工数削減など、増産に向けた取り組みを強化してまいります。

 

③ コスト競争力と為替変動への対応力の向上

イ)コストダウンの推進

   材料や部品の購入方法を見直すことによるコストダウン活動に取り組んでおります。コストと品質の両面でサプライヤーとの協力関係を維持し、コスト競争力の強化に継続的に取り組んでまいります。

ロ)海外部品調達の推進

   中国の製造子会社を含めた海外からの部品調達比率を高めることにより、為替変動への対応力を高めています。平成28年2月期末に20%だった海外調達比率は、平成30年2月期末には27%となり、平成31年2月期末には30%まで高める予定です。

 

④ 少数精鋭による効率的な業務運営

 課題発見力・解決力を備えた人材を育て、従業員それぞれが持てる能力を十分に発揮できる人事制度改革の仕上げに取り組んでおります。成果が報酬にフィードバックされる制度設計とすることにより、従業員が意欲を持って働く筋肉質な企業を目指してまいります。

 

 なお、平成28年4月に公表した中期経営計画の最終年度(平成31年2月期)の数値目標は以下のとおりであり、平成30年4月に公表した平成31年2月期の業績予想と併記してお示しいたします。

 

中期経営計画

平成28年4月公表

業績予想

平成30年4月公表

売上高

886 ~ 940億円

970億円

売上高営業利益率

15 ~ 19%

13.1%

前提条件

1米ドル  = 105~115円

1英ポンド = 150~167円

1ユーロ  = 120~130円

 1人民元  = 16.5~18.0円

1米ドル  = 103円

1英ポンド = 147円

1ユーロ  = 128円

 1人民元  = 16.40円

 

 

 

4【事業等のリスク】

  有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

   (1)為替相場の変動
 当社グループの売上高に占める海外売上高は97%を超えるため、その部分が為替の影響を受けております。このため、為替予約等によるリスクヘッジを行なっておりますが、当社グループの想定を超えた為替レートの変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、決算期末における債権債務の為替換算に係る為替差損益等が発生する場合もあります。

 

   (2)原材料価格の変動及び原材料の調達難
 当社グループの原材料の主要なものは鉄板等の鋼材であり、鋼材価格は市況により変動します。当社グループは鋼材価格が高騰した場合には、生産ラインの合理化等のコスト削減策及び販売価格への転嫁などを推進してまいりますが、これらの施策が計画どおりに進まなかった場合及び原材料価格の高騰が継続し長期化した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

     また、天災や事故等により原材料メーカーが生産活動を停止する事態が発生するなど、当社グループの原材料調達が困難となり長期化した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

   (3)経済、市場の状況
 先進地域におきましては、建設機械事業は総じて景気循環的な産業であります。従いまして、当社グループの製品の需要は、公共投資、民間設備投資等の動向により影響を受けております。特に住宅建設関連工事に多く使用されておりますので、このような経済及び市場環境の変化は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

   (4)競合
 建設機械業界は、競合他社の数が多く、世界各国での競合は大変厳しいものとなっております。当社グループの製品は、品質、性能面等での優位性を強調し、拡販を行なっておりますが、競合他社が当社グループの製品を、品質、性能面等で凌ぐ製品を開発、市場投入し、当社グループのマーケットシェアが低下した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

   (5)債権管理
 当社グループは、取引のリスクを軽減するため、販売先の財務情報等を入手し、経営状況に応じた与信枠を設定し、与信管理を行なっておりますが、販売先の財政状態が悪化し不良債権等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

   (6)人材の確保・育成
 当社グループの更なる成長のためには、市場に新製品を継続的に投入していく必要があります。そのため、研究開発の充実、特に技術スキルの高い人材の確保・育成が重要となっております。また、販売・管理体制の強化もこれと並んで重要であり、優秀な人材の確保・育成が必要となります。しかし、このような人材を十分に確保または育成できなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

   (7)環境規制
 世界各国の環境規制は、排出ガス規制、騒音規制等年々厳しくなる傾向にあります。当社グループの製品は、それらの環境規制に適応していく必要がありますが、そのためには研究開発費の支出や新たな設備投資が必要となることが想定され、これらのコストが当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

   (8)その他公的規制等
 当社グループは、主要な市場である北米及び欧州におきまして、さまざまな公的規制及び税制の適用を受けております。これらの公的規制等を遵守できなかった場合には、当社グループの活動が制限されるとともに、その公的規制等を遵守するために追加的なコストが発生する可能性があります。また、将来において、公的規制等に改正や変更等が生じ、同様の事態が発生した場合においても、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

   (9)生産拠点の集中
 当社グループは、主力となる生産拠点が長野県の北部に集積しておりますので、地震等の自然災害あるいは火災などの事故によって、当社グループの生産設備が壊滅的な被害を被った場合、当社グループの操業が一時中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が低下する恐れがあります。この場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

   (10)製品の品質

     当社グループは、品質と安全に十分留意して、製品を提供しておりますが、これら製品について品質上、安全上の不具合が全く発生しない保証はありません。当社グループは、製造物賠償責任保険に加入しておりますが、その補償限度額を超える賠償責任を負ったり、ブランド価値の低下を招いたりした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

   (11)情報セキュリティ・知的財産

     当社グループは、事業活動において顧客情報や個人情報等を取り扱う機会があり、また営業上・技術上の機密情報を有しております。これらの情報の取り扱い、秘密保持には細心の注意を払っており、不正アクセス、改ざん、破壊、漏洩、紛失等から守るため、取扱規則を定め、適切な管理体制を構築しております。しかしながら、情報漏洩等の事故が発生し、損害賠償責任を負ったり、ブランド価値の低下を招いたりした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

     また、知的財産権については、当社グループが知的財産権を侵害されたり、当社グループが第三者により知的財産権の侵害を訴追されたりした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

販売契約

会社名

相手方

契約品目

契約期間

 名称

国名

当社

HUPPENKOTHEN GmbH &
Co KG

オーストリア

建設機械

平成13年11月1日から

平成16年10月31日まで

以降1年毎の自動更新

 

なお、当社は、平成30年4月17日開催の取締役会において、当社が保有する撹拌機の製造及び販売の事業を会社分割(簡易新設分割)により新設会社に承継させ、当該新設会社の全株式をエムケー精工株式会社に譲渡することを決議し、平成30年4月18日付にて株式譲渡契約を締結いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」を参照してください。

 

 

6【研究開発活動】

当社グループは、主力の建設機械事業においては掘削機械・建設用トラクタ・不整地運搬車等、また、その他事業においては撹拌機等、今後の事業の中心的かつ成長分野となる製品について、新技術・新製品の開発と既存製品の改良等の研究開発活動を行っております。
 これら当社グループの研究開発活動は、その全てを当社(日本セグメント)が行っており、当連結会計年度における研究開発費は、8億4百万円となっております。
  当連結会計年度における研究の目的、主要課題及び研究成果は次のとおりであります。

(1) 建設機械事業

① 掘削機械

ミニショベル・油圧ショベルについて前連結会計年度に引続き新製品の開発及び改良に取り組みました。

研究成果は、15トンクラスの油圧ショベル、3.5トンクラス及び2.3トンクラスのミニショベルの新機種を開発し、生産・販売を開始しました。

② 建設用トラクタ・不整地運搬車等

クローラーローダーについて、前連結会計年度に引き続き新製品の開発及び改良に取り組みました。

研究成果は、最軽量となる3.5トンクラスのクローラーローダーの新機種を開発し、生産・販売を開始しました。

(2) その他事業

特記すべき事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

① 流動資産

 当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ83億3千5百万円増加し、806億1千4百万円となりました。これは主に、現金及び預金が67億7千8百万円増加し、売上の増加により受取手形及び売掛金が9億6千1百万円増加した一方で、米国連邦法人税率の引き下げ等により繰延税金資産が5億4千8百万円減少したこと等によるものです。

 

② 固定資産

 当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べ3億7千8百万円増加し、111億8千5百万円となりました。これは主に、投資有価証券が2億8千5百万円増加したこと等によるものです。

 

③ 流動負債

 当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べ8億5千6百万円増加し、225億4千万円となりました。これは主に、生産台数の増加により支払手形及び買掛金が5億7千4百万円増加したこと等によるものです。

 

④ 固定負債

 当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末に比べ1億6千9百万円減少し、11億5千2百万円となりました。これは主に、繰延税金負債(固定)が1億1千4百万円減少したこと等によるものです。

 

⑤ 純資産

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ80億2千6百万円増加し、681億6百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が95億4千7百万円増加しましたが、配当金の支払いにより12億4千1百万円減少し、為替換算調整勘定が2億8百万円減少したこと等によるものです。

 

(2) 経営成績の分析

①  売上高

 当連結会計年度の当社グループの販売状況は、北米市場では持続的な景気拡大による需要の高まりに合わせて販売台数が増加したことに加え、秋ごろからのハリケーン被災後の復興需要の後押しもあり、好調に推移いたしました。この結果、北米市場での売上高は57億3百万円増加し、453億6千万円(前連結会計年度比14.4%増)となりました。欧州市場では、ユーロ圏のほぼ全域に景気の拡大基調が広がり、英国も住宅建設、インフラ整備等が活況で好調に推移し、販売台数は前連結会計年度と比較して増加いたしました。この結果、欧州市場での売上高は54億7千9百万円増加し、434億6千7百万円(同14.4%増)となりました。

 これらの結果、当連結会計年度の売上高は、113億4千1百万円増加し、943億4千2百万円(同13.7%増)となりました。

 

②  売上総利益

 当連結会計年度の売上総利益は、12億5千1百万円増加し、219億7千6百万円(前連結会計年度比6.0%増)となりました。これは主に前期の円高の影響が製品の輸送や在庫期間を経て当期に実現したことや、原材料価格の上昇等により、売上総利益率が1.7ポイント悪化し、23.3%となったことによるものです。

 

③  営業利益

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、5億2千2百万円増加し、78億4千2百万円(前連結会計年度比7.1%増)となりました。これは主に販売台数の増加に伴い運送費が3億8千万円増加したこと、業容拡大に伴い人件費が9千8百万円増加したこと等によるものです。

 この結果、当連結会計年度の営業利益は、7億2千9百万円増加し、141億3千3百万円(同5.4%増)となりました。

 

④ 経常利益

 当連結会計年度の営業外収益は、1億1千3百万円増加し、2億5千2百万円(前連結会計年度比82.1%増)となりました。また、当連結会計年度の営業外費用は、14億6千7百万円減少し、3億5千2百万円(同80.6%減)となりました。これらの主な要因は、外貨建て債権について当連結会計年度末の為替相場が、前連結会計年度末に対して米ドルは円高になりましたが、英ポンド及びユーロは円安になったことにより、為替差損が13億4千3百万円減少したことによるものです。

 これらの結果、当連結会計年度の経常利益は、23億1千万円増加し、140億3千3百万円(同19.7%増)となりました。

 

⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度の税金費用は、法人税、住民税及び事業税は、1千7百万円増加し、40億5千9百万円(前連結会計年度比0.4%増)、法人税等調整額は4億2千6百万円(前連結会計年度は、△7千2百万円)となりました。

 この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、17億8千9百万円増加し、95億4千7百万円(同23.1%増)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。